JPH10128573A - はんだペースト - Google Patents

はんだペースト

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JPH10128573A
JPH10128573A JP30086396A JP30086396A JPH10128573A JP H10128573 A JPH10128573 A JP H10128573A JP 30086396 A JP30086396 A JP 30086396A JP 30086396 A JP30086396 A JP 30086396A JP H10128573 A JPH10128573 A JP H10128573A
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JP
Japan
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solder paste
flux
solder
weight
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Application number
JP30086396A
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English (en)
Inventor
Shigeru Saeda
繁 佐枝
Tetsuro Sakurai
哲朗 桜井
Isamu Taguchi
勇 田口
Masahide Utsunomiya
正英 宇都宮
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ濡れ性の改善のために配合する有機ハ
ロゲン化合物を、イオン性のハロゲンを生成せず、はん
だペーストとしての性能を保持するだけでなく、リフロ
ー条件で充分分解してはんだ濡れ性の良い状態に保持す
ると共に、無洗浄であっても製品の長期信頼性に優れた
はんだペーストの提供。 【解決手段】 活性剤として有機ハロゲン化合物が配合
されているはんだペーストにおいて、金属に対して錯形
成能力を有するポリエチレングリコール、ポリNビニル
アセトアミド及びポリアクリル酸の少なくとも一つを含
む高分子化合物を、フラックスの総重量に対し0.00
5〜2.0重量%が添加されているフラックスを配合し
たはんだペースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性剤として用い
られる有機ハロゲン化合物とハンダ粉末の反応が抑制さ
れ、保存安定性に優れたはんだペースト組成物に関す
る。特に有利にはフラックス中のイオン性の有機ハロゲ
ン化合物の配合量を低減し、保存中にはんだ金属粒子と
反応することなく、長期間にわたって安定であり、性能
が劣化することの無い、リフロー後においても洗浄の必
要のない安定なはんだペースト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス産業に於いて回路部分
すなわち、抵抗、コンデンサー、インダクター、VLS
I、LSI、IC、トランジスター等は当初はプリント
基板の片面に配置され、そして電子部品からのリード線
は基板を貫通して反対側の回路面ではんだ付けされてい
た。しかし製品の小型化の要請のため次第に回路面と部
品装着面が同じである表面実装であって且基板の両面を
用いるプリント基板が一般化している。はんだペースト
は通常部品を表面実装するために用いられる。はんだペ
ーストはその印刷適性、粘着性のため自動化に適してお
り、近年その使用が増大している。はんだペーストは、
典型的には10〜70μmのはんだ粉末、ロジンまたは
それに代わる樹脂成分、有機酸および/またはアミンの
ごとき塩基性化合物のハロゲン化水素酸塩その他の活性
剤、印刷性向上のためのチキソトロピック剤および溶剤
その他を含むのが普通である。一般に、はんだペースト
はプリント基板の上に定量的にスクリーン印刷または場
合によってはディスペンサーにより塗布され、その印刷
または塗布部分に部品を搭載した後、はんだペーストを
リフローし接続される。リフローとは、はんだペースト
を予備加熱を含めてはんだが充分溶融するまで加熱し、
次いで冷却固化させる一連の工程を意味する。
【0003】はんだペーストに要求される性能は年々厳
しく成りつつあり、特に経済性追求のために、また重金
属含有廃液を避けるためにリフロー後に洗浄を行わな
い、即ち無洗浄対応のはんだペーストの要求が増大しつ
つある。無洗浄であると、当初にフラックス中に含まれ
る材料がリフローによって一部分が飛散するがかなりの
部分が残留することが予測され、この残留フラックス成
分が製品の長期信頼性に影響を与えることになる。特に
活性剤として用いられる有機酸またはアミンのハロゲン
塩はイオン性があるため問題が大きいが、これらの配合
量を極端に低減すればはんだペーストの活性、すなわち
接合部に対するはんだ濡れ性が低下し接合部の信頼性に
不安を残すことになる。そこでイオン性を持たないがリ
フロー温度で分解性を持った有機ハロゲン化合物を加え
ることが有効な手段となり、特公昭56−32079、
特開平3−106594、特公平4−59079などに
この目的に適合した有効な化合物が開示されている。し
かしこれらの有機ハロゲン化合物の内、リフロー時に分
解性が高く濡れ活性よいものは、使用時にはんだと接触
するフラックスとしては使用可能であっても常時はんだ
と接触するはんだクリームとして使用すると、はんだ金
属との接触により常温に於ても徐々に分解が進行し、長
期保存の結果として多量のイオン性ハロゲンが生成する
ことになり、無洗浄下での使用では製品のはんだ部分に
おいてイオンマイグレーション、高湿多湿条件下での絶
縁抵抗不良等の長期信頼性に不安を残す結果となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、はんだ濡れ
性の改善のために配合する有機ハロゲン化合物を、長期
の保存においてもはんだ金属と反応したり、分解せずに
イオン性のハロゲンを生成せず、はんだペーストとして
の性能を保持するだけでなく、リフロー条件で充分分解
してはんだ濡れ性の良い状態に保持すると共に、無洗浄
であっても製品の長期信頼性に優れたはんだペーストを
開発することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記課題を解
決するべく鋭意努力し、種々検討した結果、本発明に到
達した。即ち、(1) 活性剤として有機ハロゲン化合
物が配合されているはんだペーストにおいて、金属に対
して錯形成能力を有する高分子化合物を、フラックスの
総重量に対し0.005〜2.0重量%が添加されてい
るフラックスを配合したはんだペースト、(2) 高分
子化合物がポリエチレングリコール、ポリNビニルアセ
トアミド及びポリアクリル酸の少なくとも一つを含むフ
ラックスである(1)のはんだペースト、及び(3)
活性剤として、イオン性のハロゲン化合物の添加量を減
少させるため、リフロー温度で分解性を持った有機ハロ
ゲン化合物が配合されているはんだペーストにおいて、
金属に対して錯形成能力を有する高分子化合物を、フラ
ックスの総重量に対し0.005〜2.0重量%が添加
されているフラックスである(1)記載の無洗浄対応は
んだペーストを開発することによる。
【0006】
【発明の実施の形態】はんだペーストとは、一般にはん
だ粒子、ロジンまたは合成樹脂系の粘着剤、活性剤とし
て有機酸および/または各種アミンのハロゲン化水素酸
塩、有機ハロゲン化合物、溶剤、チクソトロピック剤、
界面活性剤等からなるものである。はんだ粉末は、通常
の金属はんだを溶融滴下し、その途中で不活性ガスを吹
き付け粉末化する方法、不活性ガス中で回転スリットか
ら溶融はんだを噴霧する方法等のアトマイズにより製造
される。その粒径は使用目的によって異なるが、例えば
5〜30μm、20〜50μm、30〜70μm、5〜
100μmなどの粒子分布を有するものが用いられる。
【0007】その組成としては例えば63n/37Pb
の共晶はんだ組成を中心として、62Sn/36Pb/
2Ag、60Sn/40Pb、50Sn/50Pb、3
0Sn/70Pb、25Sn/75Pb、10Sn/8
8Pb/2Ag、46Sn/8Bi/46Pb、57S
n/3Bi/40Pb、42Sn/42Pb/14Bi
/2Ag、45Sn/40Pb/15Bi、50Sn/
32Pb/18Cdなどが挙げられる。
【0008】また最近のPb排除の観点からPbを含ま
ない、例えば48Sn/52In、43Sn/57B
i、97In/3Ag、58Sn/42In、95In
/5Bi、60Sn/40Bi、91Sn/9Zn、9
6.5Sn/3.5Ag、99.3Sn/0.7Cu、
95Sn/5Sb、20Sn/80Au、90Sn/1
0Ag,97Sn/3Cu、99Sn/1Ge、92S
n/7.5Bi/0.5Cu、97Sn/2Cu/0.
8Sb/0.2Ag、95.5Sn/3.5Ag/1Z
n、95.5Sn/4Cu/0.5Ag、52Sn/4
5Bi/3Sb、51Sn/45Bi/3Sb/1Z
n、85Sn/10Bi/5Sb、84Sn/10Bi
/5Sb/1Zn、88.2Sn/10Bi/0.8C
u/1Zn、89Sn/4Ag/7Sb、88Sn/4
Ag/7Sb/1Zn、98Sn/1Ag/1Sb、9
7Sn/1Ag/1Sb/1Zn、93.2Sn/2A
g/0.8Cu/6Zn、91.2Sn/2Ag/0.
9Cu/8Znなどが挙げられる。また2つ以上の組成
を持つ金属粉末を混合して使用してもよい。
【0009】フラックスに配合される樹脂成分として
は、天然ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、変成ロジ
ン、合成樹脂としてはポリエステル、ポリウレタン、ア
クリル系樹脂その他が用いられる。
【0010】活性剤としては、アニリン臭化水素酸塩、
イソプロピルアミン塩酸塩、モノエチルアミン臭化水素
酸塩、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩等のアミンハ
ロゲン化水素酸塩、アミンの有機酸塩、蟻酸、酢酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸等
の有機モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、
アジピン酸、フマル酸、マレイン酸などの有機ジカルボ
ン酸およびその無水物、また有機ハロゲン化合物等が1
種または2種以上混合して用いられる。中でもアミン類
の臭化水素酸塩、塩酸塩などは極めて活性の高いイオン
性で、常温においてもはんだ粉末との反応が徐々に進行
するものであり、またリフロー後に無洗浄の場合におい
ては製品の長期安定性に影響を与える危険が大きいので
その使用量を削減することが必要となっている。
【0011】本発明において、上記のイオン性のハロゲ
ン化合物の使用量の削減のために用いられる有機ハロゲ
ン化合物の一例を挙げれば、1−ブロモ−2−ブタノー
ル、1−ブロモー2−プロパノール、3−ブロモー1−
プロパノール、3−ブロモー1、2−プロパジオール、
1、4−ジブロモ−2−ブタノール、1、3−ジブロモ
ー2−プロパノール、2、3−ジブロモー1−プロパノ
ール、1、4ジブロモー2、3−ブタンジオール、2、
3−ジブロモー2−ブテン−1、4−ジオール、1−ブ
ロモー3−メチル−1−ブテン、1、4−ジブロモブテ
ン、1−ブロモー1−プロペン、2、3−ジブロモプロ
ペン、ブロモメチルベンジルステアレート、ブロモメチ
ルフェニルステアレート、ブロモ酢酸エチル、α−ブロ
モカプリル酸エチル、α−ブロモプロピオン酸エチル、
β−ブロモプロピオン酸エチル、α−ブロモー酪酸エチ
ル、2、3−ジブロモコハク酸、2−ブロモコハク酸、
2、2−ブロモアジピン酸、テトラブロモステアリン
酸、ヘキサブロモステアリン酸、ヘキサブロモシクロド
デカン、2,4−ジブロモアセトフェノン、1、1−ジ
プロモテトラクロロエタン、1、2−ジブロモー1−フ
ェニルエタン、1、2−ジブロモスチレン等、またこれ
らの混合物の臭素が塩素に置き変わった化合物があげら
れるがこれらの例示に限定されるものではない。これら
の有機ハロゲン化合物を添加するとフラックス活性が向
上し、有機アミンの臭化水素酸塩、塩酸塩などイオン性
のハロゲン化合物の配合量を削減してもはんだ付け性、
特に溶融はんだの金属に対する濡れ性を改善できる。
【0012】本発明のはんだペーストに使用する溶剤と
しては、通常使用されているアルコール、ケトン、エス
テル、芳香族系の溶剤が利用でき、例えばベンジルアル
コール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノ
ール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカ
ルビトール、ターピネオール、トルエン、キシレン、テ
トラリン、プロピレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルなどが
1種または混合して用いられる。
【0013】印刷性を改善するために添加されるチクソ
トロピック剤としては、通常使用されている微細なシリ
カ粒子、カオリン粒子などの無機系のもの、水添ヒマシ
油、硬化ヒマシ油などが用いられる。この外に、酸化防
止剤、銅害防止剤等の添加剤が加えてあってもよい。本
発明のはんだペーストは、はんだ粉末83〜94wt
%、ロジンまたは樹脂成分4.5〜7.5wt%、溶剤
2.5〜5.5wt%、活性剤0.02〜2wt%、チ
クソトロピック剤0.02〜2wt%を混合する。混合
はプラネタリーミキサー等公知の装置を用いて行われ
る。
【0014】はんだペースト中の有機ハロゲン化合物
は、通常周知の組成、即ちロジン等の樹脂成分、有機
酸、アミンハロゲン化水素酸塩、溶剤およびはんだ金属
の組合わせに添加すると活性力は著しく向上する。しか
しイオン性を持たないかあるいは非常に弱いリフロー温
度で分解性を有する有機ハロゲン化合物が、イオン性の
ハロゲン化合物に比較し反応性は低いといっても、はん
だペーストとした時は長期的にははんだ金属成分としだ
いに反応して分解し金属ハロゲン化物を生成する。この
結果活性剤としての能力をしだいに低下させると共にイ
オン性ハロゲン化合物が生成し、製品の長期信頼性に問
題があり、この解決が必要となっていた。
【0015】本発明はイオン性のハロゲン化合物または
イオン性を持たないか非常に弱い有機ハロゲン化合物な
どのハロゲン化合物を含むフラックスに金属と錯体を作
り易い高分子化合物を加える事により、有機ハロゲン化
合物の分解を抑制することが可能となることを見いだし
たことに基づくものであり、またこのはんだペーストを
配合することにより活性剤の長期安定化によりはんだペ
ーストの経時安定性が向上し、ペーストの粘度が長期に
わたって安定に保持できた。
【0016】金属と錯体を作り易い高分子化合物とは、
金属と配位しやすい官能基をもつ高分子物質である。し
かし金属と配位する低分子物質ももちろん存在するが、
低分子錯体はそれ自身動き易く、錯体がさらに次の反応
を起こして安定化の目的には望ましくない。高分子化合
物の錯体は分子自体が大きく、移動することが困難であ
り、錯体が形成されるとその位置に固定化されて金属表
面を被覆し、金属表面に他の腐食性化合物の接近を防止
するものと考えられる。ここで言う高分子とは少なくと
も10量体以上の重合体を意味する。10量体以下では
高分子としての性質を示し難く効果が少ない。
【0017】金属と錯体を作り易い高分子化合物として
は、ポリマー中の主鎖または側鎖に規則的にアミノ基、
イミノ基、水酸基、エーテル基、ピリジル基、イミダゾ
リル基、カルボキシル基、チオール基、アミド基、スル
ホン酸基、オキシム基、ヒドロキサム基、リン酸基、ケ
トン、ポルフィリン等の大環状配位子基等の金属と錯体
を作り易い官能基を単独または2種以上を含むものが用
いられる。金属と錯体をつくるかどうかの判定は周知の
方法が用いられる。例えば、可視、紫外、赤外線吸収ス
ペクトルで吸収のシフト、あるいは錯体の新たな吸収の
発現を観察する方法、ESR(電子スピン共鳴)法によ
り、共鳴吸収の発現、シフトを観る方法、イオンの吸着
量を測定する方法等があげられる。
【0018】具体的には、ポリアクリル酸、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾ
ール、ポリオキサゾリン、ポリアクリルアミド、ポリN
−ビニルアセトアミド、ポリプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリビニ
ルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピロ
リドン、メチルセルロース、エチルセルロース等があげ
られるが、これらに限定されたものではない。これらの
高分子化合物は直鎖状であっても分岐構造を持っていて
も、また架橋されていてもよい。架橋剤として配位官能
基と構造が異なる成分が混在しても過半数の成分が配位
能力を持っていればよい。また2種以上のモノマーを共
重合してあってもよい。
【0019】添加すべき量ははんだペーストの安定性を
充分に確保するに足る量でよいが、一般的にはフラック
スに対し0.005重量%以上2.0重量%以下であ
る。さらに好ましくは0.01重量%以上1.0重量%
以下が好ましい。添加量が少なすぎると安定化効果が無
く、2.0以上添加しても有機ハロゲン化合物とはんだ
金属の反応防止及び貯蔵安定性向上の効果の向上はな
く、逆にはんだ金属粒子を保護しすぎるため活性力を阻
害し、はんだボールの発生が多くなる。
【0020】この錯形成能力を有する高分子化合物にお
いて、ポリNビニルアセトアミドを使用したフラックス
系はんだペーストにおいては、保存安定性の向上はもち
ろんあるが特異な性質として、他の高分子化合物に比し
てプレヒートダレ性が優れており、微細なパターンに対
する回路接続においてブリッジの危険を減少させ、微細
なパターンにおいても十分しよう可能な特徴がある。ま
たフラックス中0.01〜0.5重量%程度の少量の使
用においても十分な効果が発揮できる点も特徴としてあ
げることができる。
【0021】
【実施例】以下実施例を持って発明の内容をさらに具体
的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものでは
ない。 (測定方法) (1)プレヒートダレ性:重合ロジン22重量%、不均
化ロジン22重量%、チクソ剤として水添ひまし油7重
量%、活性剤としてアジピン酸1重量%およびイソプロ
ピルアミン・HBr1重量%、溶剤としてプロピレング
リコールモノフェニルエーテルを47重量%からなるフ
ラックスに、0.25重量%の錯形成能力を有する高分
子化合物を加えたフラックスを調製し、はんだ粉末が9
0重量%になるようにはんだペーストを調製し、このは
んだペーストを、セラミック基板上に厚さ200μm、
直径6.0mmφの円形に印刷した後、150℃、60
sec加熱した後、はみ出したはんだペーストの範囲を
測定した。 ◎:ほとんどはみ出しが見られない。 ○:少しはみ出しがあるが実用上問題ない。 ×:はみ出し量が多く、0.3mmピッチのパターンに
は使用不可能。 (2)はんだボール:JIS Z−3284に従って行
い、結果を優良1から劣悪4の順に4段階に分け評価を
行った。
【0022】( 実施例1〜6、比較例1〜4)樹脂成分
として重合ロジン26重量%、不均化ロジン26重量
%、チクソ剤として水添ひまし油7重量%、活性剤とし
てシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩1重量%とジブロ
モコハク酸2重量%、溶剤としてプロピレングリコール
モノフェニルエーテル38重量%を混合してフラックス
を調製した。このフラックスに対して、表1に示す金属
に対して錯形成能力を有する高分子化合物を必要量加
え、粒系22μm〜45μmの球形共晶はんだ粉末(S
n63−Pb37)とプラネタリーミルを用いて20℃
で混合し、はんだペーストを調製した。はんだ粉末の重
量はペーストの90重量%とした。はんだペーストは通
常5℃付近の温度で冷蔵保存するのが常識的であるが、
40℃で3日間加温して加速劣化試験を行った。この条
件で大略冷蔵保存の3〜5カ月の劣化に相当する。劣化
前と劣化後のイオン性ハロゲン量を測定し、有機ハロゲ
ン化合物の分解の指標とした。ハロゲンの測定ははんだ
ペーストを1g採取し、クロロフォルム5mlでフラッ
クスとはんだ金属を分離し、クロロフォルム溶液に精製
水5mlを加えて水溶性成分を抽出しイオンクロマトグ
ラフ(イオンクロマトアナライザー、横河北辰電気製、
IC−100型)でハロゲン量を分析した。経時安定性
の指標としては、はんだペースト調製直後の粘度を10
0とした時の加速劣化後の粘度の比を用いた。粘度はス
パイラル粘度計(マルコムPC205型)を用い、25
℃でJIS Z3284に従い、10、3、4、5、1
0、20、30、10rpmで連続測定を行い始めの1
0rpmの値を用いた。はんだボールの測定はJIS
Z3284に従って行い、結果は4段階に分け、優良1
から劣悪4に分類した。
【0023】
【表1】 *初期状態と40℃3日劣化後の粘度の比x100
【0024】表1のポリエチレングリコールの後ろの数
字は平均分子量を表している。表1の比較例は錯形成能
力を持つ高分子化合物を添加していない系であるが、加
速劣化後は粘度上昇が大きく、粘度が2倍以上に上昇
し、またははんだボールも悪化していることから、劣化
が進行したことがうかがえる。またペーストの粘りがな
くなり、JISの測定の回転数サイクルを完了する前に
測定不能となった。実施例ではいずれも粘度の安定性に
改善がみられ、また有機Br化合物の分解が抑制されて
いる。比較例2の添加量ではBr分解率も高く、安定性
も向上しない。また比較例4の低分子量ポリエチレング
リコール200では余り効果がなく、ある程度以上の分
子量が必要であることを示している。また比較例3に示
した大量の添加では粘度安定性とBr分解率は良いがは
んだボールが悪化し実用的でない。
【0025】
【実施例7】N−ビニルアセトアミド99gをベンゼン
900gに溶かし、これを還流器付き容器の中で沸騰さ
せ、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.
2gを加えた。このまま沸騰の状態を5時間保つと生成
したポリN−ビニルアセトアミドが系内に折出する。こ
れを濾過、洗浄、乾燥すると白色の直径約2μmの白色
粉末をえた。これをpNVA−1とする。上記と同様の
原料、操作に加え、原料として架橋剤のトリメチロール
プロパントリメタアクリレートを2.5gを加えて架橋
したポリマーを得た。直径約1μmの白色粉末が得られ
た。これをpNVA−2とする。
【0026】(実施例8〜13、比較例5〜9)樹脂成
分として重合ロジン26重量%、不均化ロジン26重量
%、チクソ剤として水添ひまし油7重量%、活性剤とし
てシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩1重量%および
2、3−ジブロモ−2−ブテン−1、4ジオール1重量
%、溶剤としてプロピレングリコールモノフェニルエー
テル39重量%を混合してフラックスを調製した。この
フラックスに対し、実施例7の方法で合成したポリ−N
ビニルアセトアミドを加え、粒径22μm〜45μmの
球形共晶はんだ粉末(Sn63−Pb37)とプラネタ
リーミルで混合し、はんだペーストを調製した。はんだ
粉末の重量は全体の90重量%とし、実施例1の方法で
加速劣化試験を行った。結果を表2に示す。
【0027】
【表2】 *初期状態と40℃3日劣化後の粘度の比x100
【0028】比較例5と比べて、実施例8〜13に示す
ようにpNVA−1およびpNVA−2の添加によって
大幅に粘度安定性が向上していると同時に有機Br化合
物の分解が抑制されていることが判る。またpNVA−
1は直鎖の分子化合物であるのに対してpNVA−2は
架橋された高分子化合物であるにもかかわらず、同様に
安定性向上に効果があることが判る。同時に比較例6〜
9に示すようにあまり少量では効果がなく、大量に添加
するとはんだボールが悪化する。
【0029】(実施例14〜15、比較例10、11)
樹脂成分として重合ロジン26重量%、不均化ロジン2
6重量%、チクソ剤として水添ひまし油7重量%、活性
剤としてシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩1重量%お
よびジブロモスチレン2重量%、溶剤としてプロピレン
グリコールモノフェニルエーテル38重量%を混合して
フラックスを調製した。このフラックスに対し、BF
Goodrich社製の架橋型ポリアクルル酸、カーボ
ポール640を加え、粒径22μm〜45μmの球形共
晶はんだ粉末(Sn63−Pb37)とプラネタリーミ
ルで混合し、はんだペーストを調製した。はんだ粉末の
重量は全体の90重量%とし、実施例1の方法で加速劣
化試験を行った。結果を表3に示す。
【0030】
【表3】 表3に示したように架橋型ポリアクリル酸も比較例10
と比べて、はんだペーストの安定性および有機Br化合
物の分解抑制に効果があることが判る。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明のはんだペーストは
保存安定性に優れ、かつ濡れ性向上に非常に効果のある
有機ハロゲン化合物の分解を抑制し、優れた性能を長期
間にわたって保持することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇都宮 正英 埼玉県秩父市大字下影森1505 昭和電工株 式会社秩父研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性剤として有機ハロゲン化合物が配合
    されているはんだペーストにおいて、金属に対して錯形
    成能力を有する高分子化合物を、フラックスの総重量に
    対し0.005〜2.0重量%が添加されているフラッ
    クスを配合したことを特徴とするはんだペースト
  2. 【請求項2】 高分子化合物がポリエチレングリコー
    ル、ポリNビニルアセトアミド及びポリアクリル酸の少
    なくとも一つを含むフラックスである請求項1のはんだ
    ペースト。
  3. 【請求項3】 活性剤として、イオン性のハロゲン化合
    物の添加量を減少させるため、リフロー温度で分解性を
    持った有機ハロゲン化合物が配合されているはんだペー
    ストにおいて、金属に対して錯形成能力を有する高分子
    化合物を、フラックスの総重量に対し0.005〜2.
    0重量%が添加されているフラックスである請求項1記
    載の無洗浄対応はんだペースト。
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