JP3155778B2 - クリームはんだ - Google Patents

クリームはんだ

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JP3155778B2
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cream solder
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carboxylic acid
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幸一 関口
和男 後藤
武史 白井
健治 松井
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山栄化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてプリント配線
板に電子部品を実装する場合に用いられるクリームはん
だに関するものである。
【0002】
【従来の技術】クリームはんだは、プリント配線板のパ
ッド部分にスクリーン印刷やデイスペンサーによって塗
布され、電子部品等が搭載された後、赤外線、温風、V
PS等のリフロー炉により加熱され、はんだを熔融して
はんだ付けを行う方法において用いられている。
【0003】クリームはんだの使用に当たっては、通
常、容器より必要量を取り出し、はんだ供給部に移され
る。ところが、従来のクリームはんだは容器に保存中に
粘度が上昇し、使用の度毎に塗布、印刷条件を設定しな
ければならず、作業条件の標準化がしにくいばかりでな
く、はんだ接合の信頼性に欠ける傾向があった。
【0004】そこで従来は、保存中のクリームはんだの
粘度上昇を防ぐために冷蔵庫に保存する方法がとられて
いる。また、運搬の際にも冷蔵庫付きの運搬車を用いて
いる。しかしこの方法では増粘速度を多少遅らせること
はできても完全に防止することはできず、クリームはん
だをかなり残して廃棄せざるを得ない状況であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、室温下でも
粘度の上昇がなく、特別の冷却装置を用いなくとも長期
間の保存に耐え、使用に当たって安定した塗布、印刷条
件を確保しうるクリームはんだを提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するための手段について研究の結果、クリームはん
だを構成するフラックス材料の組成、特に増粘抑制剤を
特定することによりこの問題を解決し本発明を得たもの
である。
【0007】即ち、本発明は、 ロジン及びレジンの
1種以上より選ばれた樹脂分、 活性剤、 チクソ
剤、 有機溶剤及び 増粘抑制剤を含むフラックス
と、はんだ粉末よりなるクリームはんだにおいて、フラ
ックス中に増粘抑制剤として、解離定数(PK)が2.
5以下で、かつフラックスの構成成分である樹脂分と相
溶性を有し、フラックス中に均一に溶解するカルボン酸
又はその誘導体を0.5〜5重量%含有することを特徴
とするクリームはんだを要旨とするものであって、この
クリームはんだを用いて、例えば電子部品のはんだ付け
を行う場合に、従来の方法にみられた、粘度上昇に伴う
種々の不都合を解消したものである。
【0008】
【構成条件の説明】本発明のクリームはんだ組成物は、
フラックス成分とはんだよりなる。フラックスは次の成
分より構成される。即ち、 ガムロジン、重合ロジ
ン、不均化ロジン等のロジン又はテルペン・フェノール
樹脂、ブチラール樹脂、C5系、C9系石油樹脂等のレジ
ンより選ばれた1種以上の樹脂分、 ジフェニルグア
ニジン・HCl塩、トリエタノールアミン・HBr塩等の
活性剤、 カスターワックス、高級脂肪酸アミド等の
チクソ剤、ブチルカルビトール、ヘキシルカルビトー
ル、ターピネオール等の有機溶剤、及び 次に述べる
特定の増粘抑制剤である。
【0009】増粘抑制剤は、解離定数(PK)が2.5
以下で、かつフラックスの構成成分である樹脂分と相溶
性を有し、フラックス中に均一に溶解するカルボン酸又
はその誘導体で特にハロゲン化物が有効である。
【0010】一般に解離定数が2.5以下のカルボン酸
及びそ誘導体としては、次に述べるような数多くの化合
物が存するが、それらのすべてが本発明の目的に対して
実用上有効なものではなく、これらの中で、フラックス
の構成成分である樹脂分と相溶性を有し、フラックス中
に均一に溶解するもの、さらに作業中乃至保存中環境に
悪影響を与えないものであることが必要である。上記に
おいて、樹脂分と相溶性を必要とするのは、相溶しない
場合の腐食や絶縁劣化に対する信頼性を考慮したためで
ある。
【0011】以上の条件を具備するカルボン酸及びその
誘導体としては、オレイン酸、マレイン酸、クロルマレ
イン酸、ブロムマレイン酸、ジクロル安息香酸、クロル
フマル酸、クロルフマル酸、ジクロルフタル酸、シブロ
ムコハク酸、ジクロルサリチル酸、イソステアリン酸、
メチルケイ酸等を挙げることがてきる。
【0012】これに対し、解離定数が2.5以下のカル
ボン酸類であっても、例えば、ジクロル酢酸は刺激臭が
強く、トリクロル酢酸、シアノ酢酸は腐食性が強いので
実用上用いられない。また、シュウ酸、ピルビン酸、ニ
コチン酸、イソニコチン酸、ピコリ酸は、樹脂分との相
溶性が悪く、更にニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、
トリニトロ安息香酸及びアミノ安息香酸はフラックスを
変色させ商品価値を下げるので好ましくない。
【0013】
【作用】クリームはんだの粘度上昇過程をみると、初期
にはクリームはんだの表面部に皮張り現象がみられ、や
がては粘度測定が不可能な状態にまで増粘してしまうの
である。この現象は単なる静的な保存状態で進行するの
で、クリームはんだの粘度上昇現象は、おそらく内部に
おける何らかの化学反応の生起によるものと考えられ
る。
【0014】このようなクリームはんだの粘度上昇に対
し、特定のカルボン酸及びその誘導体が、その作用を抑
制する効果を有する機構は未だ明確には解明されていな
いが、本発明者の数多くの実験によれば、フラックスの
増粘抑制効果はカルボン酸及びその誘導体の解離定数に
よって大きく左右され、同定数が2.5以下のカルボン
酸及びその誘導体にあってはクリームはんだの増粘抑制
作用が著しいのに対して、2.5以上のカルボン酸及び
その誘導体にあっては、殆どその作用が認められない
か、場合よっては増粘を促進する現象が認められる(例
えば、乳酸、リンゴ酸、シクロヘキサン酸等)ところよ
り、この顕著な事実の発見は本発明におけ課題の解決に
重要な意義を有するものと考えられる。
【0015】次に、一般にカルボン酸は、塩素や臭素で
置換されると解離定数が低くなることが知られており、
この事実は本発明の目的達成に有利に適用することがで
きる。例えば、増粘抑制剤として、クロル(またはブロ
ム)フマル酸、クロル(またはブロム)マロン酸、ジクロ
ル(またはジブロム)フタル酸、ジクロル(またはジブロ
ム)コハク酸、ジクロル(またはジブロム)サリチル酸な
どを用いるとその効果の向上が期待できる。
【0016】本発明においては、フラックス中における
増粘抑制剤の含有量を0.5〜5重量%の範囲とする必
要がある。0.5%以下では増粘抑制効果が十分でな
く、又5%を超えるとはんだ接合部を汚染するおそれが
あるからである。
【0017】
【実施例】表1のA〜Gに示される配合処方のフラック
ス11部に対し、はんだ粉末(粒度250メッシユ)1
00重量部を配合し、常法により混練してクリームはん
だとする。このクリームはんだを用いて、はんだ付けを
行い、下記に示されるクリームはんだ特性評価項目、即
ち 粘度変化 皮張り性 印刷性 はんだ付け
性 について評価し結果を表3に示す。
【0018】
【比較例】表2のa〜eに示される配合処方のフラック
スを用い、実施例と同様にしてクリームはんだ特性評価
を行った。結果を表4に示す。
【0019】上記におけるクリームはんだ特性の評価方
法は次のとおりである。 粘度変化 クリームはんだを製造直後より10℃及び25℃に保存
し、経過時間毎に粘度を測定する。粘度測定値は、スパ
イラル式粘度計を使用し、25℃、回転数10rpmで
2分後の値である。単位はPsである。 皮張り性 クリームはんだを製造直後より25℃に保存し、10日
及び30日経過後の皮張り程度を次の基準により評価し
た。 ○:良 △:やや良 ×:不良 印刷性 クリームはんだを製造直後より25℃に保存し、10日
及び30日経過後のものについて、プリント基板にメタ
ルマスク(0.2mm)を用いて印刷し、印刷状態(ニ
ジミ、カスレ、ブリッジ等)を次の基準により評価し
た。 ○:良 △:やや良 ×:不良 はんだ付け性 クリームはんだを製造直後より25℃に保存し、10日
及び30日経過後のものについて、プリント基板にメタ
ルマスク(0.2mm)を用いて印刷し、リフロー後の
はんだ濡れ性、はんだボールの発生度合いを次の基準に
より評価した。 ○:良 △:やや良 ×:不良
【0020】
【解離定数】実施例並びに比較例に用いたカルボン酸及
びその誘導体の解離定数は次の通りである。 マレイン酸 1.92(PK1) 2,6−ジクロル安息香酸 1.82(PK1) クロルフマル酸 1.76(PK1) クロルマロン酸 1.40(PK1) シクロルフタル酸 1.46(PK1) シブロムコハク酸 1.43(PK1) ジクロルサリチル酸 2.33(PK1) リンゴ酸 3.40(PK1) 安息香酸 4.21 コハク酸 4.21(PK1
【0021】
【効果】以上の実施例及び比較例の対比より、本発明の
クリームはんだが、4種の特性即ち、 粘度変化
皮張り性 印刷性 はんだ付け性 のいずれにお
いても優れていることは明らかである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 健治 東京都北区堀船1丁目31番16号 山栄化 学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−214895(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 35/363

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジン及びレジンの1種以上より選
    ばれた樹脂分、 活性剤、 チクソ剤、 有機溶剤
    及び 増粘抑制剤を含むフラックスと、はんだ粉末よ
    りなるクリームはんだにおいて、フラックス中に増粘抑
    制剤として、解離定数(PK)が2.5以下で、かつフ
    ラックスの構成成分である樹脂分と相溶性を有し、フラ
    ックス中に均一に溶解するカルボン酸又はその誘導体を
    0.5〜5重量%含有することを特徴とするクリームは
    んだ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、カルボン酸又はその
    誘導体が一次解離定数(PK1)2.5以下の二塩基酸又
    はその誘導体であるクリームはんだ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、カルボン酸の誘導体
    が塩化カルボン酸又は臭化カルボン酸であるクリームは
    んだ。
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