JPH1099991A - はんだペーストおよびはんだ用フラックス - Google Patents

はんだペーストおよびはんだ用フラックス

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JPH1099991A
JPH1099991A JP5759397A JP5759397A JPH1099991A JP H1099991 A JPH1099991 A JP H1099991A JP 5759397 A JP5759397 A JP 5759397A JP 5759397 A JP5759397 A JP 5759397A JP H1099991 A JPH1099991 A JP H1099991A
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weight
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solder paste
activator
solder
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JP5759397A
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English (en)
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Megumi Hamano
恵 浜野
Hiroshi Kikuchi
廣 菊池
Fusaji Shoji
房次 庄子
Tasao Soga
太佐男 曽我
Hideyoshi Shimokawa
英恵 下川
Tetsuya Nakatsuka
哲也 中塚
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮はり、ボソツキ、粘度変化等が生じにくく、
塗布・印刷性およびはんだ付け性が良好で、Sn−Pb
系やSn−Ag系の鉛フリーはんだにも適用できる。 【解決手段】活性剤として、(a)芳香族四級アンモニ
ウム塩、あるいは、(b)シアノ基またはイミノ基を有
する窒素化合物を用いる。aとしては塩化ベンジルトリ
メチルアンモニウム(1)が好ましく、bとしてはジシ
アンジアジド(2)、グアニジン(3)またはジアミノ
マレオニトリル(4)が好ましい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板の表
面実装などのはんだ付けに用いられるはんだペーストお
よびはんだ用フラックスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品の表面実装では、は
んだペーストをプリント基板等に塗布・印刷し、その上
に部品を載置した後、リフロー炉ではんだを加熱・溶融
させることにより、部品等をプリント基板等に接続する
リフローはんだ付けが一般に行われている。
【0003】ここで、リフローはんだ付けに使用される
はんだペーストとは、フラックスとはんだ粉末とを混練
したものである。一般に、フラックスの組成としては、
ロジン樹脂またはその誘導体をベースとして、チキソ
剤、活性剤、粘度調整剤、及び溶剤等を適当な比率で配
合して構成されている。
【0004】このはんだペースト中では、はんだ粉末と
活性剤とがすでに混合された状態にある。このため、保
管中に両者が反応し、はんだペーストの粘度の変化や、
「皮はり」、「ボソツキ」といった経時変化の原因とな
るという問題があった。なお、「皮はり」とは、はんだ
ペースト表面が硬化して皮を張った状態になることであ
り、「ボソツキ」とは、はんだペースト全体の粘稠性が
失われる現象である。
【0005】保存中にこのような粘度の変化や皮はり、
ボソツキが生じたはんだペーストは、基板への印刷性や
はんだ粉末のぬれ性が極端に劣化し、印刷不良、ぬれ不
良の原因となる。また、はんだペーストを印刷した後、
リフローするまでの間に、数時間から数十時間が経過す
る場合もあることから、印刷後に上述のような経時変化
が生じた場合にも、ぬれ不良等を生じ、基板と部品との
接続不良を生じる。そこで、このようなはんだペースト
の経時変化により生じる問題を回避するために、種々の
技術が提案されている。
【0006】例えば、特開昭59−156598号公報
に記載されているように、活性剤を含まないフラックス
溶液と粉末はんだを混和してクリームはんだを調製して
おき、このクリームはんだに、使用直前に活性剤を含む
フラックス溶液を混和することによって、活性剤とはん
だ金属との反応を抑制する方法が提案されている。ま
た、特開平6−234094号公報には、ペーストの経
時変化がはんだ粉末とロジンとの反応による金属石鹸の
生成にあるとして、樹脂成分にライムレジンを用いる方
法が提案されている。
【0007】さらに、はんだ粉末とフラックスが直接に
接触するのを防止する目的で、特開昭55−94793
号公報には、はんだ粉末を、フラックスに対して難溶性
でかつ熱により溶解または破壊される被覆剤(例えばゼ
ラチン)により被覆する方法が、特開昭63−1803
96号公報には、活性剤を、プリヒート時の温度よりも
高いはんだ付け温度で分解される物質によって被覆する
方法が、それぞれ開示されている。さらに、特開平3−
216292号公報には、フラックス中にマロン酸(ま
たはそのアミン塩)を添加すことによりはんだ粉末表面
を覆ってはんだ粉末の反応を抑制する方法が記載されて
いる。また、特開平5−318176号公報には、解離
定数が2.5以下のカルボン酸またはその誘導体を添加
することによりはんだペーストの増粘を抑制する方法が
開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、活性剤を使用
直前に混和する場合、混和後のはんだペーストの粘度調
整が難しく、印刷不良やダレ等を生じやすく、ペースト
中の活性剤濃度が不均一になってぬれ不良等を生じやす
い。また、樹脂成分にライムレジンを用いると、樹脂成
分の酸価が低下するため、はんだ付け性が劣化するとい
う問題がある。
【0009】一方、はんだ粉末または活性剤を被覆する
方法には、ペースト作成作業が煩雑になるという問題の
他、製造コストの増加や、ペースト中ではんだ粉末や活
性剤が凝集することによる濃度の不均一化といった問題
がある。さらに、マロン酸や解離定数2.5以下の有機
酸を添加する方法は、これらの問題に加えて、はんだ金
属の組成によって効果が異なり、常に十分な効果が得ら
れるとは限らないという問題がある。
【0010】しかし、上述のようなはんだペーストの経
時変化は、従来のSn−Pb系はんだに限らず、近年は
んだ金属中のPbの使用規制に伴って開発されつつある
鉛フリーはんだにおいても問題となっている。例えば、
Znを含むはんだでは、Znの酸化膜除去のため、活性
の高い活性剤を使用することが望ましく、さらにZnの
反応性が高いことを考慮すると、従来のSn−Pb系は
んだ以上に、皮はり、ボソツキ、粘度変化等の経時変化
を生じやすい。この点は、Sn−Ag系の鉛フリーはん
だにおいても同様である。
【0011】そこで、本発明は、皮はり、ボソツキ、粘
度変化等を生じることがなく、塗布・印刷性およびはん
だ付け性が良好な、Sn−Pb系やSn−Ag系の鉛フ
リーはんだでも用いることのできるはんだ用フラックス
と、該フラックスを用いたはんだペーストとを提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述したはんだペースト
の経時変化という問題は、本来、室温では不活性である
べき活性剤が、フラックスの吸湿等により活性化しては
んだ粉末と反応した結果であると考えられる。そこで本
発明者らは、種々の化合物について検討した結果、つぎ
の(a)または(b)の化合物が活性剤として非常に有
効であることを見出した。
【0013】(a)下記一般式(化1)で表される芳香
族四級アンモニウム塩
【0014】
【化1】
【0015】ただし、(化1)において、Ar1は芳香
族有機基であり、R1,R2およびR3は、それぞれ独立
に選ばれる炭素数1〜3のアルキル基であり、Xはハロ
ゲンまたはBF4である。
【0016】(b)シアノ基および/またはイミノ基を
有する窒素化合物 これらの化合物は、はんだ付け温度(150〜260
℃、通常220℃前後)で分解・活性化してはんだおよ
び被接合部表面の酸化膜を効率よく除去し、また、反応
後は不活性化するためはんだ付け後に残渣を洗浄する必
要がないという、活性剤として非常に優れた特性を有し
ているのみならず、フラックスの吸湿等により常温で活
性化することがないため、はんだ粉末との反応により皮
はり、ボソツキ、粘度変化等を生じることがない。そこ
で、本発明では、活性剤としてこの(a)または(b)
の化合物の少なくともいずれかを含むはんだ用フラック
スと、該フラックスとはんだ粉末とを含むはんだペース
トとが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明において活性剤とし
て用いられる、上記一般式(化1)で表される芳香族四
級アンモニウム塩(a)について説明する。本発明で用
いられる活性剤としては、化合物(a)のうち、下記一
般式(化2)で表される化合物が好ましく、
【0018】
【化2】
【0019】(ここで、R4は炭素数1〜10のアルキ
ル基である。)より好ましくは、R4が炭素数1〜3の
アルキル基、R1,R2およびR3は、それぞれメチル
基、XはClまたはBrであり、下記化学式(化3)で
表される化合物(塩化ベンジルトリメチルアンモニウ
ム)が特に適している。
【0020】
【化3】
【0021】なお、この化合物(a)の代わりに、アセ
チルコリン誘導体を用いてもよい。すなわち、アセチル
コリンクロリドや、メタコリンクロリドは、化合物
(a)と同様に使用することができる。
【0022】つぎに、本発明において活性剤として用い
られる、シアノ基および/またはイミノ基を有する窒素
化合物(b)について説明する。本発明で用いられる活
性剤としては、化合物(b)のうち、下記一般式(化
4)で表される化合物を用いることが好ましく、下記化
学式群(化5)のいずれかで表される化合物が特に適し
ている。これらの化合物は、分解反応後、気化または昇
華してペーストから除かれるため、接続部に残る残渣が
少ないためである。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】なお、本発明では、活性剤として、これら
の化合物のうち、常温(15〜25℃)で固体であるも
のを用い、溶媒にはこの活性剤を溶解しないものを用い
ることが好ましい。これは、固体(すなわち粉体)の状
態で混合する方が、液体の活性剤を用いるより、常温に
おけるはんだ金属との反応性が乏しいからである。
【0026】なお、本発明では、上述の化合物(a)お
よび/または(b)に加えて、さらに他の活性剤、例え
ば、有機ハロゲン塩、無機ハロゲン塩および/または有
機アミンハロゲン化水素酸塩を併用してもよい。例え
ば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミ
ン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類の塩化
水素酸塩、臭化水素酸塩等を併用することができる。
【0027】つぎに、はんだ用フラックスの他の組成に
ついて説明する。本発明のフラックスは、上述の活性剤
に加えて、さらに、有機樹脂、チキソ剤および溶剤を含
む。有機樹脂は、特に限定されるものではなく、ロジン
系、非ロジン系を問わず従来公知の樹脂が使用できる。
例えば、ガムロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均
化ロジン、重合ロジン、ロジンエステル等のロジン樹脂
や石油樹脂、合成樹脂等が好ましい。また、チキソ剤と
しても、特に限定するものではなく、高級脂肪酸アミ
ド、硬化ヒマシ油、油脂系ワックス等の従来公知のチキ
ソ剤が好ましく使用できる。溶剤も特に限定するもので
はなく、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブ
チルカルビトールや、ジエチレングリコール等のグリコ
ール系溶剤や、ベンジルアルコール等の高級アルコール
系溶剤、ドデシルベンゼン等の炭化水素系溶剤等の従来
公知の溶剤がいずれも好ましく使用できる。
【0028】これらの成分の組成比は、通常、フラック
ス全量を100重量部に対して、有機樹脂が30〜60
重量部、チキソ剤が1〜15重量部、活性剤が0.05
〜10重量部、溶剤が25〜50重量部である。
【0029】なお、本発明のフラックスにおける活性剤
の含有量は、フラックス全量に対して、0.05重量%
〜5.0重量%とすることが好ましく、0.1重量%〜
2.0重量%の範囲内が特に好ましい。フラックス中の
含有量が0.05重量%以下では活性が不十分な場合が
あり、はんだ付け性の低下、はんだボールの発生等の不
良を生じることがある。一方、フラックス中の含有量が
10重量%を越えると、はんだ付け時の分解成分量が多
くなりすぎて、良好なはんだ付けを阻害することがあ
る。なお、他の活性剤を併用する場合、上述の(a)ま
たは(b)の化合物の量と、併用する他の活性剤の量と
の総和がこの範囲に含まれるようにすることが望まし
い。
【0030】本発明のはんだ用フラックスは、保存安定
剤として、炭素数1〜31のカルボン酸、および/また
は、このカルボン酸の炭素数1〜10のアルキルエステ
ルを含むことが望ましい。
【0031】この保存安定剤は、はんだペーストの粘度
変化、皮はり、ボソツキ等をさらに防止する効果がある
ため、本発明の活性剤との併用により、非常に効果的に
これらの経時変化を抑止することができる。特に、本発
明の活性剤に加えて、アミン類の塩化水素酸塩や臭化水
素酸塩等のハロゲン系活性剤を併用する場合、このハロ
ゲン系活性剤による皮はり等を回避するため、これらの
保存安定剤を添加することが望ましい。なお、この保存
安定剤としては、はんだペースト中の樹脂成分(ロジン
等)への溶解性に優れたものを用いることが、はんだ付
け後の信頼性の観点から好ましい。
【0032】この保存安定剤としては、種々のカルボン
酸またはそのエステルを用いることができ、例えば、下
記一般式群(化6)のいずれかで表される化合物が挙げ
られる。
【0033】
【化6】
【0034】(ただし、Y2は、−OHまたは−NH2
3は−H,−NH2または−CO2H、R6は炭素数1〜
3のアルキル基、xは3〜18の整数、yは2〜8の整
数である。) 具体的には、保存安定剤として、一価の有機酸である、
吉草酸、ヘキサン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラル
ゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ペプタデカン酸、ステアリン
酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、オレイ
ン酸、安息香酸、サリチル酸、オキサミン酸およびアン
トラニル酸と、二価の有機酸である、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸およびテレフタ
ル酸と、三価の有機酸であるクエン酸と、エステルであ
る、ギ酸メチル、ギ酸エチルおよびギ酸プロピルが挙げ
られる。これらのうち、カプリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸が好ま
しく、アントラニル酸が特に好ましい。
【0035】この保存安定剤の含有量は、通常、フラッ
クス全量の0.1重量%〜20重量%であり、0.5重量
%〜10重量%の範囲内にすることが好ましい。20重
量%を越えると、他のフラックス成分である樹脂分、チ
キソ剤、活性剤分等の含有率が減少するため、ダレによ
る印刷不良や、はんだのぬれ不良によるはんだ付け性の
低下、はんだボールの発生等の不良を生じることがあ
る。
【0036】本発明において提供されるはんだペースト
は、上述のはんだ用フラックスと、はんだ粉末とを含む
組成物であり、通常、両者を混練して得られる。はんだ
ペースト全量を100重量部とするとき、その組成比
は、通常、はんだ粉末は85〜95重量部、フラックス
成分は5〜15重量部である。
【0037】用いられるはんだ粉末の合金組成は、特に
限定されるものではなく、例えば、従来公知のSn−P
b系合金の他、Sn−Pb−M1で示される三元系ない
しはそれ以上の組成の合金(M1は、Bi、Cu、I
n、Sb、Agの中から選ばれる1種以上の金属)や、
Pbフリーはんだとして開発されているSn−Zn−M
2で示される三元系ないしはそれ以上の組成の合金(M2
は、Bi、Cu、In、Sb、Agの中から選ばれる1
種以上の金属)、Sn−Ag−M3で示される三元系な
いしはそれ以上の組成の合金(M3は、Bi、Cu、I
n、Sb、Znの中から選ばれる1種以上の金属)等の
いずれの組成の合金も、はんだ粉末として用いることが
できる。また、はんだ粉末の粒子形状および粒子径も特
に限定されるものではなく、球、不定形、および両者の
混合等、いずれの形状でも使用できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明に基づくはんだペーストの効果
を、実施例に基づいて従来法による比較例と比較しなが
ら詳細に説明する。
【0039】(1)はんだ用フラックスの調製 まず、樹脂成分(WWロジン25重量部および重合ロジ
ン25重量部)と、チキソ剤(硬化ヒマシ油5重量部)
と、活性剤(2重量部)と、溶剤(ブチルカルビトール
41または43重量部)と、フラックス2番〜7番およ
び9番〜11番ではさらに保存安定剤(2重量部)と
を、加熱・撹拌装置の付いた容器中に入れ、加熱・撹拌
して混和した後冷却し、12種類のはんだ用フラックス
を調製した。各フラックスにおける各成分の含有量(重
量%)を、表1に示す。なお、フラックス12は、活性
剤としてハロゲン系活性剤のみを含む従来の組成のフラ
ックスであり、比較例のために調製した。なお、各フラ
ックス1〜12の調製に用いた活性剤(塩化ベンジルト
リメチルアンモニウム、ジシアンジアジド、ジエチルア
ミン臭化水素酸塩)は、いずれも常温で固体である。
【0040】
【表1】
【0041】(2)はんだペーストの調製 つぎに、得られたフラックスとはんだ粉末とを混練し
て、表2および3に示す組成の、26種類はんだペース
トを調製した。なお、フラックス12を用いた24番〜
26番のペーストは、比較例のために調製した。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】なお、表2および表3において、合金組成
の欄に記載された「Pb」はSn−Pb系はんだ合金
を、「Ag」はSn−Ag系はんだ合金を、「Zn」は
Sn−Zn系はんだ合金を、それぞれはんだ粉末として
用いたことを示している。本実施例では、Sn−Pb系
はんだ合金として、Sn63質量%とPb37質量%と
の合金(63Sn−37Pb)を、Sn−Ag系はんだ
合金として、Sn87質量%とAg3質量%とBi10
質量%との合金(87Sn−3Ag−10Bi)を、S
n−Zn系はんだ合金として、Sn82質量%とZn5
質量%とBi13質量%との合金(82Sn−5Zn−
13Bi)を、それぞれ用いた。
【0045】(3)はんだペーストの評価 以上により得られた26種のはんだペーストに対し、そ
れぞれ、つぎのaおよびbの試験を行なって、皮はり
性、ボソツキ、印刷性およびはんだ付け性の4項目につ
いて評価した。
【0046】a.皮はり性およびボソツキ 工程(2)により得られたはんだペーストを密閉容器に
入れ、25℃で15日間放置した後、ガラス棒ではんだ
ペースト表面に触れ、はんだペースト表面の皮はりの有
無および皮膜の厚さを評価し、さらに、ガラス棒で撹拌
して、ボソツキの有無およびその程度を評価した。
【0047】b.印刷性およびはんだ付け性 工程(2)により得られたはんだペーストを、幅0.3
mm、長さ1.5cmのスリットを0.3mm間隔で4
1本有する金属製マスク(厚さ0.15mm、縦10c
m、横12cm)を用いて銅張り積層板上に印刷し、に
じみ、かすれ、ダレ等の有無および程度を評価した。つ
ぎに、印刷した銅張り積層板を、ピーク温度225℃で
リフローし、ペーストのはんだ付け性を評価した。
【0048】Sn−Pb系のはんだ粉末を用いた場合の
評価結果を表4に、Sn−Ag系のはんだ粉末を用いた
場合の評価結果を表5に、Sn−Zn系のはんだ粉末を
用いた場合の評価結果を表6に、それぞれ示す。なお、
表4〜6において、二重丸は結果が非常に良好であった
ことを、「○」は良好であったことを、「△」は使用可
能であったことを、「×」は不良であったことを、それ
ぞれ示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】得られた結果から、Sn−Pb系、Sn−
Ag系およびSn−Zn系のいずれのはんだ金属粉末を
使用した場合にも、各実施例のはんだペーストは、従来
のはんだペーストに比較して皮はり性、ボソツキ、印刷
性、はんだ付け性に優れており、特に、比較例26から
わかるように各項目とも従来のペーストでは非常に経時
変化の大きかったSn−Zn系であっても、各実施例1
3〜23のペーストによれば、良好な結果を得ることが
でき、その効果が顕著であった。
【0053】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、皮は
り、ボソツキ、粘度変化等が生じにくい、塗布・印刷性
およびはんだ付け性が良好なSn−Pb系やSn−Ag
系の鉛フリーはんだでも用いることのできるはんだ用は
んだペーストを得ることができる。本発明は、Sn−P
b系やSn−Ag系の鉛フリーはんだにも適用可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 太佐男 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 下川 英恵 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中塚 哲也 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機樹脂、チキソ剤、活性剤および溶剤を
    含むフラックス成分と、はんだ粉末とを含むはんだペー
    ストにおいて、 上記活性剤は、下記一般式(化1)で表される芳香族四
    級アンモニウム塩を含むことを特徴とするはんだペース
    ト。 【化1】 (ただし、Ar1は芳香族有機基であり、R1,R2およ
    びR3は、それぞれ独立に選ばれる炭素数1〜3のアル
    キル基であり、XはハロゲンまたはBF4である。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のはんだペーストにおいて、 上記芳香族四級アンモニウム塩は、下記一般式(化2)
    で表される化合物であることを特徴とするはんだペース
    ト。 【化2】 (ここで、R4は炭素数1〜10のアルキル基であ
    る。)
  3. 【請求項3】請求項2記載のはんだペーストにおいて、 上記芳香族四級アンモニウム塩は、下記化学式(化3)
    で表される化合物であることを特徴とするはんだペース
    ト。 【化3】
  4. 【請求項4】有機樹脂、チキソ剤、活性剤および溶剤を
    含むフラックス成分と、はんだ粉末とを含むはんだペー
    ストにおいて、 上記活性剤は、シアノ基およびイミノ基のうちの少なく
    ともいずれかを有する窒素化合物を含むことを特徴とす
    るはんだペースト。
  5. 【請求項5】請求項4記載のはんだペーストにおいて、 上記窒素化合物は、下記一般式(化4)で表される化合
    物であることを特徴とするはんだペースト。 【化3】
  6. 【請求項6】請求項5記載のはんだペーストにおいて、 上記窒素化合物は、下記化学式群(化5)のいずれかで
    表される化合物であることを特徴とするはんだペース
    ト。 【化5】
  7. 【請求項7】請求項1または4記載のはんだペーストに
    おいて、 上記活性剤は、 有機ハロゲン塩、無機ハロゲン塩および有機アミンハロ
    ゲン化水素酸塩のうちの少なくともいずれかを、さらに
    含むことを特徴とするはんだペースト。
  8. 【請求項8】請求項1または4記載のはんだペーストに
    おいて、 上記はんだペーストを100重量部とすると、 上記はんだ粉末は85〜95重量部、上記フラックス成
    分は5〜15重量部であり、 上記フラックス成分を100重量部とすると、 上記有機樹脂は30〜60重量部、上記チキソ剤は1〜
    15重量部、上記活性剤は0.05〜10重量部、上記
    溶剤は25〜50重量部であることを特徴とするはんだ
    ペースト。
  9. 【請求項9】請求項1または4記載のはんだペーストに
    おいて、 上記フラックス成分は、保存安定剤として、炭素数1〜
    31のカルボン酸、および、該カルボン酸の炭素数1〜
    10の飽和または不飽和炭化水素エステルのうちの少な
    くともいずれかを含むことを特徴とするはんだペース
    ト。
  10. 【請求項10】請求項9記載のはんだペーストにおい
    て、 上記はんだペーストを100重量部とすると、 上記はんだ粉末は85〜95重量部、上記フラックス成
    分は5〜15重量部であり、 上記フラックス成分を100重量部とすると、 上記有機樹脂は30〜60重量部、上記チキソ剤は1〜
    15重量部、上記活性剤は0.1〜10重量部、上記溶
    剤は25〜50重量部、上記保存安定剤は0.1〜20
    重量部であることを特徴とするはんだペースト。
  11. 【請求項11】有機樹脂、チキソ剤、活性剤および溶剤
    を含み、 上記活性剤は、下記一般式(化1)で表される芳香族四
    級アンモニウム塩を含むことを特徴とするはんだ用フラ
    ックス。 【化1】 (ただし、Ar1は芳香族有機基であり、R1,R2およ
    びR3は、それぞれ独立に選ばれる炭素数1〜3のアル
    キル基であり、XはハロゲンまたはBF4である。)
  12. 【請求項12】有機樹脂、チキソ剤、活性剤および溶剤
    を含み、 上記活性剤は、シアノ基とイミノ基との少なくともいず
    れかを有する窒素化合物を含むことを特徴とするはんだ
    用フラックス。
  13. 【請求項13】請求項11または12記載のはんだ用フ
    ラックスにおいて、 上記フラックスを100重量部とすると、 上記有機樹脂は30〜60重量部、上記チキソ剤は1〜
    15重量部、上記活性剤は0.1〜10重量部、上記溶
    剤は25〜50重量部であることを特徴とするはんだ用
    フラックス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20120060773A (ko) * 2010-12-02 2012-06-12 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨. 아민 플럭스 조성물 및 솔더링 방법
KR20120060775A (ko) * 2010-12-02 2012-06-12 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨. 경화성 아민 플럭스 조성물 및 솔더링 방법

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KR20120060775A (ko) * 2010-12-02 2012-06-12 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨. 경화성 아민 플럭스 조성물 및 솔더링 방법

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