JP2021037545A - 鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置 - Google Patents

鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果及び高速変形を伴う衝撃への耐性を両立することができ、特に車載用電子実装基板及び車載用電子制御装置に好適に用いることができる鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置の提供。【解決手段】 2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、1質量%以上3質量%未満のBiと、1質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなる鉛フリーはんだ合金(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cu、Sn−2〜3Ag−2Bi−1In−0.5Cuを除く)。【選択図】図1

Description

本発明は、鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置に関する。
プリント配線板やモジュール基板といった電子回路基板に形成される導体パターンに電子部品を接合する方法として、はんだ合金を用いたはんだ接合方法がある。以前はこのはんだ合金には鉛が使用されていた。しかし環境負荷の観点からRoHS指令等によって鉛の使用が制限されたため、近年では鉛を含有しない、所謂鉛フリーはんだ合金によるはんだ接合方法が一般的になりつつある。
この鉛フリーはんだ合金としては、例えばSn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi系及びSn−Zn系はんだ合金等がよく知られている。その中でも、テレビ及び携帯電話等の民生用電子機器には、Sn−3Ag−0.5Cuはんだ合金を用いてはんだ接合された(Sn−3Ag−0.5Cuはんだ合金を用いてはんだ接合部が形成された)電子回路実装基板が多く使用されている。
ここで鉛フリーはんだ合金は、鉛含有はんだ合金と比較してはんだ付性が多少劣る。しかしフラックスやはんだ付装置の改良によってこのはんだ付性の問題は克服されているため、民生用電子機器のように比較的穏やかな環境下に置かれるものにおいては、Sn−3Ag−0.5Cuはんだ合金によるはんだ接合でも、電子回路実装基板の一定程度の信頼性を保つことができる。
しかし、例えばエンジンルーム内等に実装される電子制御装置及びモーター等に実装(機電一体化)される電子制御装置(所謂、車載用電子制御装置)に用いられる電子回路実装基板、並びにエンジンに直載される電子回路実装基板は、激しい寒暖差(例えば−30℃から115℃、−40℃から125℃)及び振動負荷を受けるような非常に過酷な環境に晒され得る。
そしてこのような寒暖差の非常に激しい環境下では、電子回路実装基板において、実装された電子部品と基板(本明細書において単に「基板」という場合は、導体パターン形成前の板、導体パターンが形成され電子部品と電気的接続が可能な板、及び電子部品が実装された電子回路実装基板のうち電子部品を含まない板部分のいずれかであり、場合に応じて適宜いずれかを指し、この場合は「電子部品が実装された電子回路実装基板のうち電子部品を含まない板部分」を指す。)との線膨張係数の差によるひずみと、はんだ接合部の熱変位による応力とが発生し易く、これらははんだ接合部に大きな負荷を与える。
そして自動車の使用過程ではんだ接合部に繰り返し与えられる負荷は、はんだ接合部の塑性変形を何度も引き起こすため、はんだ接合部の亀裂発生の原因となり得る。
また上述したはんだ接合部に繰り返し与えられる負荷、特に応力ははんだ接合部に発生した亀裂の先端付近に集中するため、はんだ接合部の深部にまで亀裂が横断的に進展し易くなる。このように著しく進展した亀裂は、電子部品と基板上に形成された導体パターンとの電気的接続の切断を引き起こしてしまう。
特に激しい寒暖差に加え電子回路実装基板に振動が負荷される環境下にあっては、上記亀裂及びその進展は更に発生し易いという問題がある。
これまでも、このようなはんだ接合部の亀裂進展を抑制すべく、熱疲労特性や強度の向上を目的としてSn−Ag−Cu系はんだ合金にBi及びInといった元素を添加する方法はいくつか開示されている(特許文献1から特許文献5参照)。
特開平9−326554号公報 特開2000−190090号公報 特開2000−349433号公報 特開2008−28413号公報 国際公開パンフレットWO2009/011341号
はんだ合金にBiを添加した場合、Biははんだ合金の原子配列の格子に入り込みSnと置換することで原子配列の格子を歪ませる。これによりSnマトリックスが強化されて合金強度が向上するため、はんだ接合部のうちバルク部における亀裂進展抑制効果の一定の向上は見込まれる。
しかしBiの添加により高強度化した鉛フリーはんだ合金は延伸性が悪化し、脆性が強まるというデメリットがある。これはBiの添加により特定の結晶方位でのすべり変形が発生し難くなることが原因と考えられる。従って、このようなはんだ合金により形成されるはんだ接合部においては、例えば落下衝撃といった高速変形を伴う衝撃を加えた場合、Biを添加しないはんだ合金を用いた場合と比較してすべり変形による塑性変形が起こり難く、そのため塑性変形を伴わない脆性破壊が発生し易いという問題がある。
一方で、上述するように寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制は、特に車載用電子制御装置及びこれに用いられる車載用電子回路実装基板において依然として重要な課題の一つとなっている。
しかし、上記脆性破壊を抑制するためにBiの含有量を抑えれば亀裂進展抑制効果は低下し、またその含有量を増やせば脆性破壊は起き易くなる。またBiと併せてInをはんだ合金に添加することによりはんだ合金の強度化を図る場合においても、Inは酸化し易い合金元素であることからその含有量や他の合金元素との組合せ等によってははんだ接合部にボイドが発生し易く、当該ボイドを起因とした亀裂及びその進展を引き起こし易いという問題がある。
このように、寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果と高速変形を伴う衝撃への耐性を両立し得る鉛フリーはんだ合金の実現が望まれている。
しかしこのような効果の両立については、上記特許文献においては言及も示唆もされていない。
本発明は上記課題を解決するものであり、寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果及び高速変形を伴う衝撃への耐性を両立し得る鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置を提供することをその目的とする。
(1)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、1質量%以上3質量%未満のBiと、1質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなる(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cu、Sn−2〜3Ag−2Bi−1In−0.5Cuを除く)ことをその特徴とする。
(2)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、2質量%以上3質量%未満のBiと、2質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなる(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cuを除く)ことをその特徴とする。
(3)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、2.5質量%以上3.5質量%以下のAgと、0.4質量%以上0.8質量%以下のCuと、2.3質量%以上2.8質量%以下のBiと、2.3質量%以上2.8質量%以下のInとを含み、残部がSnからなる(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cuを除く)ことをその特徴とする。
(4)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、2.5質量%超3質量%未満のBiと、2.5質量%超3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなることをその特徴とする。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1に記載の構成において、Cuの含有量は0.7質量%以下であることをその特徴とする。
(6)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、上記(1)から(5)のいずれか1に記載の構成において、更にNi及びCoの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.10質量%以下含み、Biの含有量が2質量%以上3質量%未満であることをその特徴とする。
(7)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、上記(1)から(6)のいずれか1に記載の構成において、更にFe、Mn、Cr及びMoの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含むことをその特徴とする。
(8)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、上記(1)から(7)のいずれか1に記載の構成において、更にP、Ga及びGeの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含むことをその特徴とする。
(9)本発明に係るソルダペーストは、粉末状の鉛フリーはんだ合金であって上記(1)から(8)のいずれか1に記載の鉛フリーはんだ合金と、ベース樹脂と、チキソ剤と、活性剤と、溶剤とを含むフラックスを有することをその特徴とする。
(10)本発明に係る電子回路実装基板は、上記(1)から(8)のいずれか1に記載の鉛フリーはんだ合金を用いて形成されるはんだ接合部を有することをその特徴とする。
(11)本発明に係る電子制御装置は、上記(10)に記載の電子回路実装基板を有することをその特徴とする。
本発明の鉛フリーはんだ合金及びソルダペーストは、寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果及び高速変形を伴う衝撃への耐性を両立することができる。そしてこのようなはんだ接合部を有する電子回路実装基板及び電子制御装置は、寒暖差の激しい過酷な環境下においても高い信頼性を発揮することができ、特に車載用電子実装基板及び車載用電子制御装置に好適に用いることができる。
本発明の実施例及び比較例においてボイド発生の有無を観察する「電極下領域」及び「フィレット領域」を示すために、一般的なチップ部品実装基板をX線透過装置を用いてチップ部品側から撮影した写真。
以下、本発明の鉛フリーはんだ合金、ソルダペースト、電子回路実装基板及び電子制御装置の一実施形態を詳述する。なお、本発明が以下の実施形態に限定されるものではないことはもとよりである。
(1)鉛フリーはんだ合金
本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、2質量%以上4質量%以下のAgを含有させることができる。この範囲内で鉛フリーはんだ合金にAgを添加することにより、そのSn粒界中にAgSn化合物を析出させ、機械的強度を付与することができると共に、耐熱衝撃性、耐熱疲労特性及び高速変形を伴う衝撃への耐性を発揮させることができる。
またAgの含有量を2質量%以上3.8質量%以下とすると、鉛フリーはんだ合金の延伸性を良好にしつつ、機械的強度及び鉛フリーはんだ合金の強度、延性及びコストバランスをより良好にでき、高速変形を伴う衝撃への耐性も向上し得る。特に好ましいAgの含有量は、2.5質量%以上3.5質量%以下である。
本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、0.3質量%以上1質量%以下のCuを含有させることができる。この範囲内で鉛フリーはんだ合金にCuを添加することにより、基板上の導体パターン(電子回路)のCuランドに対するCu食われ防止効果を発揮すると共にそのSn粒界中にCuSn化合物を析出させ、鉛フリーはんだ合金の耐熱衝撃性を向上し得る。また鉛フリーはんだ合金の延伸性を阻害せず、これを用いて形成されるはんだ接合部の耐熱疲労特性を向上させることができる。
より好ましいCuの含有量は0.4質量%以上0.8質量%以下である。Cuの含有量をこの範囲内とすることで、はんだ接合部の亀裂進展抑制効果、高速変形を伴う衝撃に対する耐性、ボイド抑制及び銅食われ抑制効果のバランスをより図ることができる。
本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、Biを含有させることができる。鉛フリーはんだ合金にBiを添加した場合、Snの結晶格子の一部がBiに置換されてその結晶格子に歪みが発生する。そしてこの結晶中の転位に必要なエネルギーが増大することにより、このような鉛フリーはんだ合金を用いて形成するはんだ接合部の金属組織が固溶強化されると共に、ヤング率を高め得る。そのため、当該はんだ接合部が長期間に渡り寒暖差による外部応力を受ける場合であっても、はんだ接合部の変形を抑制し、良好な耐外部応力性を発揮し得る。
そして本実施形態の鉛フリーはんだ合金においては、Biの含有量を1.5質量%以上3質量%未満とすることにより、鉛フリーはんだ合金の機械的強度及び耐熱衝撃性を向上し、はんだ接合部の金属組成の固溶強化を得ることができると共に、良好な延性と高速変形を伴う衝撃への耐性を発揮することができる。
一方、Biの含有量を3質量%以上とすると、これを用いて形成されるはんだ接合部において、高速変形を伴う衝撃による破断が生じ易くなる。
またBiの含有量を2質量%以上3質量%未満とすると、鉛フリーはんだ合金の強化(亀裂進展抑制効果)と高速変形を伴う衝撃への耐性を向上でき、両者のバランスをより発揮することができる。
Biの更に好ましい含有量は2質量%以上2.8質量%以下であり、特に好ましいその含有量は2.3質量%以上2.8質量%以下である。
本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、1質量%以上3質量%未満のInを含有させることができる。この範囲内でInを添加することにより、鉛フリーはんだ合金のはんだ組織を多結晶化させて異方性を打ち消すことができる。そのため鉛フリーはんだ合金における特定の結晶方位での脆化現象を抑制でき、これを用いて形成されるはんだ接合部に対して高速変形を伴う衝撃を加えた場合であっても、破断の発生を抑制し得る。
一方、Inの含有量を3質量%以上とすると、特にソルダペースト化した場合においてこれを用いて形成されるはんだ接合部にボイドが発生し易く、亀裂進展抑制効果を妨げる虞がある。
またInの好ましい含有量は2質量%以上3質量%未満であり、更に好ましい含有量は2質量%以上2.8質量%以下であり、特に好ましいその含有量は2.3質量%以上2.8質量%以下である。
本実施形態に係る鉛フリーはんだ合金は、Biの含有量とInの含有量、並びに他の合金元素とこれらの含有量のバランスを図ることにより、寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果と高速変形を伴う衝撃への耐性を両立することができ、またはんだ接合部におけるボイド抑制効果も発揮し得る。
本実施形態の鉛フリーはんだ合金は、2質量%以上3質量%未満のBi及び2質量%以上3質量%未満のInを含有させることが好ましく、2質量%以上2.8質量%以下のBiと2質量%以上2.8質量%以下のInを含有させることが更に好ましく、2.3質量%以上2.8質量%以下のBiと2.3質量%以上2.8質量%以下のInを含有させることが特に好ましい。
BiとInの含有量をこの範囲とし、また他の合金元素とこれらの含有量のバランスを図ることにより、寒暖差の激しい環境下におけるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果と高速変形を伴う衝撃への耐性を両立すると共に、これらの効果をより向上させることができる。
本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、Ni及びCoの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.10質量%以下含有させることができる。この範囲内で鉛フリーはんだ合金にNi及びCoの少なくとも一方を添加することにより、ボイドの発生を抑制しつつはんだ接合部の亀裂進展抑制効果を向上させることができる。
更に本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、Fe、Mn、Cr及びMoの少なくとも1種を合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含有させることができる。この範囲内でFe、Mn、Cr及びMoの少なくとも1種を添加することで、ボイドの発生を抑制しつつはんだ接合部の亀裂進展抑制効果を向上させることができる。
また本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、P、Ga及びGeの少なくとも1種を合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含有させることができる。この範囲内でP、Ga及びGeの少なくとも1種を添加することで、ボイドの発生を抑制しつつ鉛フリーはんだ合金の酸化を防止することができる。
なお、本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、その効果を阻害しない範囲において、他の成分(元素)、例えばCd、Tl、Se、Au、Ti、Si、Al、Mg、Zn等を含有させることができる。また本実施形態の鉛フリーはんだ合金には、当然ながら不可避不純物も含まれるものである。
また本実施形態の鉛フリーはんだ合金は、その残部はSnからなることが好ましい。
本実施形態のはんだ接合部の形成は、例えばフロー方法、はんだボールによる実装、ソルダペーストを用いたリフロー方法等、はんだ接合部を形成できるものであればどのような方法を用いても良い。なおその中でも特にソルダペーストを用いたリフロー方法が好ましく用いられる。
(2)ソルダペースト
このようなソルダペーストとしては、例えば粉末状にした前記鉛フリーはんだ合金とフラックスとを混練しペースト状にすることにより作製される。
このようなフラックスとしては、例えばベース樹脂と、チキソ剤と、活性剤と、溶剤とを含むフラックスが用いられる。
前記ベース樹脂としては、例えばトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン、水添ロジン、重合ロジン、不均一化ロジン、アクリル酸変性ロジン、マレイン酸変性ロジン等のロジン誘導体を含むロジン系樹脂;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の各種エステル、メタクリル酸の各種エステル、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸のエステル、無水マレイン酸のエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、塩化ビニル、酢酸ビニル等の少なくとも1種のモノマーを重合してなるアクリル樹脂;エポキシ樹脂;フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独でまたは複数を組合せて用いることができる。
これらの中でもロジン系樹脂、その中でも特に酸変性されたロジンに水素添加をした水添酸変性ロジンが好ましく用いられる。また水添酸変性ロジンとアクリル樹脂の併用も好ましい。
前記ベース樹脂の酸価は10mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましい。また前記ベース樹脂の配合量はフラックス全量に対して10質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
前記チキソ剤としては、例えば水素添加ヒマシ油、脂肪酸アマイド類、オキシ脂肪酸類が挙げられる。これらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。前記チキソ剤の配合量は、フラックス全量に対して3質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
前記活性剤としては、例えば有機アミンのハロゲン化水素塩等のアミン塩(無機酸塩や有機酸塩)、有機酸、有機酸塩、有機アミン塩等を配合することができる。更に具体的には、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩、酸塩、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。これらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。前記活性剤の配合量は、フラックス全量に対して5質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
前記溶剤としては、例えばイソプロピルアルコール、エタノール、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、グリコールエーテル等を使用することができる。これらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。前記溶剤の配合量は、フラックス全量に対して20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
前記フラックスには、鉛フリーはんだ合金の酸化を抑える目的で酸化防止剤を配合することができる。この酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、ポリマー型酸化防止剤等が挙げられる。その中でも特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく用いられる。これらは単独でまたは複数を組合せて使用することができる。前記酸化防止剤の配合量は特に限定されないが、一般的にはフラックス全量に対して0.5質量%以上5質量%程度以下であることが好ましい。
前記フラックスには、ハロゲン、つや消し剤、消泡剤及び無機フィラー等の添加剤を加えてもよい。
前記添加剤の配合量は、フラックス全量に対して10質量%以下であることが好ましい。またこれらの更に好ましい配合量はフラックス全量に対して5質量%以下である。
前記鉛フリーはんだ合金の合金粉末とフラックスとの配合比率は、はんだ合金:フラックスの比率で65:35から95:5であることが好ましい。より好ましい配合比率は85:15から93:7であり、特に好ましい配合比率は87:13から92:8である。
なお前記合金粉末の粒子径は1μm以上40μm以下であることが好ましく、5μm以上35μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
(3)はんだ接合部
本実施形態のはんだ接合部は、例えば前記ソルダペーストを基板上の所定位置に印刷し、これを例えば220℃から250℃の温度でリフローを行うことにより形成される。なお、このリフローにより基板上にははんだ接合部とフラックスを由来としたフラックス残さが形成される。
またこのようなはんだ接合部を有する電子回路実装基板は、例えば基板上の所定の位置に電極及び絶縁層を形成し、所定のパターンを有するマスクを用いて本実施形態のソルダペーストを印刷し、当該パターンに適合する電子部品を所定の位置に搭載し、これをリフローすることにより作製される。
このようにして作製された電子回路実装基板は、前記電極上にはんだ接合部が形成され、当該はんだ接合部は当該電極と電子部品とを電気的に接合する。そして前記基板上には、少なくともはんだ接合部に接着するようにフラックス残さが付着している。
そして本実施形態に係るはんだ接合部は、良好な亀裂進展抑制効果を発揮し得ると共に、高速変形を伴う衝撃への耐性も良好である。そのため、このようなはんだ接合部を有する電子回路実装基板は、特に車載用電子回路実装基板といった高い信頼性の求められる電子回路実装基板にも好適に用いることができる。
またこのような電子回路実装基板を組み込むことにより、信頼性の高い電子制御装置が作製される。そしてこのような電子制御装置は、特に高い信頼性の求められる車載用電子制御装置に好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
フラックスの作製
以下の各成分を混練し、実施例及び比較例に係るフラックスを得た。
水添酸変性ロジン(製品名:KE−604、荒川化学工業(株)製) 51質量%
硬化ひまし油 6質量%
ドデカン二酸 10質量%
マロン酸 1質量%
ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩 2質量%
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(製品名:イルガノックス245、BASFジャパン(株)製) 1質量%
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル 29質量%
ソルダペーストの作製
前記フラックス11質量%と、表1及び表2に記載の各鉛フリーはんだ合金の粉末(粉末粒径20μmから38μm)89質量%とを混合し、実施例1から実施例18、実施例20から実施例30、参考例19及び比較例1から比較例18に係る各ソルダペーストを作製した。
(1)はんだクラック試験
以下の用具を用意した。
・3.2mm×1.6mmのサイズのチップ部品
・上記当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジスト及び前記チップ部品を接続する電極(1.6mm×1.0mm、Cu電極間のギャップ:2.2mm)とを備えたプリント配線板
・上記パターンを有する厚さ150μmのメタルマスク
前記プリント配線板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペーストを印刷し、それぞれ前記チップ部品を10個搭載した。
その後、リフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各プリント配線板を加熱して、電極と各チップ部品とを電気的に接合するはんだ接合部を有する各電子回路実装基板を作製した。この際のリフロー条件は、プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度を245℃とし、200℃以上の時間が65秒間、220℃以上の時間が45秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度を3℃から8℃/秒とし、酸素濃度は1,500±500ppmに設定した。
次に、前記各電子回路実装基板を−40℃(5分間)から125℃(5分間)の条件に設定した液槽式冷熱衝撃試験装置(製品名:ETAC WINTECH LT80、楠本化成(株)製)を用い、冷熱衝撃サイクルを3,000サイクル繰り返す環境下に曝した後これを取り出して試験基板とした。
そして、前記各試験基板の対象部分を切り出し、これをエポキシ樹脂(製品名:エポマウント(主剤及び硬化剤)、リファインテック(株)製)を用いて封止した。更に湿式研磨機(製品名:TegraPol−25、丸本ストルアス(株)製)を用いて各試験基板に実装された前記チップ部品の中央断面が分かるような状態とし、200倍に設定した走査電子顕微鏡(製品名:TM−1000、(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いてこれらを観察し、各試験基板の各チップ部品の電極下に形成されたはんだ接合部に発生したクラック率を以下の式に基づき算出した。なおこの「クラック率」とは、想定されるクラック長さに対して実際にどれだけのクラックが生じたかを判断する指標となるものである。
クラック率(%)=(クラックの長さの総和÷想定線クラック全長)×100
なお、各チップ部品の2つの電極下に形成されたはんだ接合部のうち、生じたクラックの長さの大きい方をそのチップ部品のクラック率の算出の対象とした。
「クラックの長さの総和」とは、各試験基板において評価(算出)対象となる各はんだ接合部において発生した複数のクラック長さの合計である。
「想定線クラック全長」とは、各試験基板において評価(算出)対象となる各はんだ接合部におけるクラック予想進展経路(完全破断に至ったクラック)の長さの合計である。
そして各試験基板に搭載した10個のチップ部品のクラック率をそれぞれ算出し、その平均値について以下の基準に基づき評価した。その結果を表3及び表4に表す。
◎:クラック率の平均値が50%以下
○:クラック率の平均値が50%越、70%以下
△:クラック率の平均値が70%越、90%以下
×:クラック率の平均値が90%越、100%以下
(2)高速変形を伴う衝撃に対するシェア強度試験(高速せん断試験)
プリント配線板の電極が1.6mm×0.5mm(Cu電極間のギャップ:2.2mm)であること、及び前記チップ部品を5個搭載する以外は上記(1)はんだクラック試験と同じ条件にて、はんだ接合部を有する各電子回路実装基板を作製した。
そして前記各電子回路実装基板それぞれのチップ部品のシェア強度をオートグラフ(製品名:EZ−L−500N、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
なお、当該シェア強度の測定条件はJIS規格C60068−2−21に準拠した。また当該シェア強度の測定に際しては、ジグは端面が平坦で部品寸法と同等以上の幅を持つせん断ジグとし、せん断ジグをチップ部品側面に突き当てて所定のせん断速度で各電子回路実装基板に平行な力を加え、最大試験力を求めてこの値をシェア強度とした。また当該測定におけるせん断高さは部品高さの1/4以下とし、せん断速度は100mm/分とした。
そして測定した各電子回路実装基板のシェア強度についてその平均値(算出したシェア強度の総和÷5(チップ部品数))を算出し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表3及び表4に表す。
○:シェア強度の平均値が7.0N以上
△:シェア強度の平均値が6.5N以上7.0N未満
×:シェア強度の平均値が6.5N未満
(3)ボイド試験
以下の用具を用意した。
・2.0mm×1.2mmのサイズのチップ部品
・上記当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジスト及び前記チップ部品を接続する電極(1.25mm×1.0mm)とを備えたプリント配線板
・上記パターンを有する厚さ150μmのメタルマスク
前記プリント配線板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペーストを印刷し、それぞれ前記チップ部品を10個搭載した。
その後、リフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各プリント配線板を加熱して、電極と各チップ部品とを電気的に接合するはんだ接合部を有する各電子回路実装基板(試験基板)を作成した。この際のリフロー条件は、プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度を245℃とし、200℃以上の時間が65秒間、220℃以上の時間が45秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度を3℃から8℃/秒とし、酸素濃度は1,500±500ppmに設定した。
次いで各試験基板の表面状態をX線透過装置(製品名:SMX−160E、(株)島津製作所製)で観察し、各試験基板の各チップ部品の電極下の領域(図1の破線で囲った領域(a)。以下、「電極下領域」という。)に発生したボイドの総面積がランド面積に占める割合(電極下領域のボイド面積率:電極下領域の総ボイド面積/ランド面積×100)と、フィレットが形成されている領域(図1の破線で囲った領域(b)以下、「フィレット領域」という。)に発生したボイドの総面積がランド面積に占める割合(フィレット領域のボイド面積率:フィレット領域の総ボイド面積/ランド面積×100)をそれぞれ測定及び算出した。
そしてボイド面積率の平均値(算出したボイド面積率の総和÷20(ランドの数))を算出し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表3及び表4に表す。

○:ボイド面積率の平均値が3%超5%以下であって、ボイド発生の抑制効果が良好
△:ボイド面積率の平均値が5%超8%以下であって、ボイド発生の抑制効果が十分
×:ボイド面積率の平均値が8%超であって、ボイド発生の抑制効果が不十分
(4)銅食われ試験
FR−4基板上に厚さ35μmの銅配線を設けた試験用基板を適切な大きさに裁断した。
各試験用基板の銅配線面上にプリフラックスを塗布した後これを60秒間予備加熱し、各試験用基板の温度を約120℃にした。
次いで、実施例及び比較例に係る各鉛フリーはんだ合金を溶融させた噴流はんだ槽の噴流口から2mm上部に予備加熱した各試験用基板を置き、噴流している各溶融はんだ中に3秒間浸漬させた。そしてこの浸漬工程を繰り返し行い、各試験用基板の銅配線のサイズ(面積)が半減するまでの浸漬回数を測定し、以下の基準に基づき評価した。その結果を表3及び表4に表す。
○:浸漬回数4回以上でも銅配線のサイズが半減しない
△:浸漬回数3回で銅配線のサイズが半減した
×:浸漬回数2回以下で銅配線のサイズが半減した
以上に示す通り、実施例に係る鉛フリーはんだ合金を用いて形成したはんだ接合部は、寒暖差の激しい環境下においても亀裂進展抑制効果を発揮すると共に、高速変形を伴う衝撃への耐性を両立し得ることが分かる。
なお上記(1)はんだクラック試験においては、上述の通り「液槽式」の冷熱衝撃試験装置を用いている。この液槽式冷熱衝撃試験装置は、迅速に試験用基板を移し換えできる2つの液槽(上記(1)はんだクラック試験においては−40℃と125℃にそれぞれ設定)に試験用基板を交互に浸漬するものであり、試験用基板に急激な温度変化を与えるものである。これは他の試験条件(例えば「気槽式」)と比較して非常に過酷な試験内容である。
そして実施例に係る鉛フリーはんだ合金は、このような非常に過酷な条件下においても亀裂進展抑制効果を発揮し得るものである。
また上記(2)高速せん断試験のせん断速度について、JIS規格C60068−2−21にはせん断速度の規定はないものの、例えば他の金属のせん断試験の条件(薄板クラッド鋼の引張せん断試験方法及び曲げ試験方法:JIS規格Z2288等)ではせん断(引張)速度を1mmから5mm/分と規定しており、通常はこの範囲内でせん断試験が行われている。一方、上記(2)高速せん断試験では「100mm/分」という、通常のせん断速度の少なくとも20倍の条件で試験を行っており、急激な高速変形を伴う衝撃としては厳しい試験内容である。
そして実施例に係る鉛フリーはんだ合金は、このような厳しい条件下においても、高速変形を伴う衝撃への耐性を発揮し得るものである。
更には本実施例に係る鉛フリーはんだ合金は、これを用いて形成されるはんだ接合部について、「電極下領域」及び「フィレット領域」の両方におけるボイド抑制効果を発揮し得ること、並びに銅食われ抑制効果を発揮し得ることが分かる。
そしてBiの含有量が2.3質量%以上2.8質量%以下であり、Inの含有量が2.3質量%以上2.8質量%以下である実施例9から実施例21、その中でも他の合金元素とその含有量のバランスを図った実施例9、10、11、14及び18及び20においては、良好な亀裂進展抑制効果、高速変形を伴う衝撃への良好な耐性、良好なボイド抑制及び良好な銅喰われ抑制効果を発揮し得ることが分かる。
以上から、本発明に係る鉛フリーはんだ合金を用いて形成されるはんだ接合部を有する電子回路実装基板及び電子制御装置は、寒暖差の激しい過酷な環境下においても高い信頼性を発揮することができ、特に車載用電子実装基板及び車載用電子制御装置に好適に用いることができる。


(1)本発明に係る鉛フリーはんだ合金は、2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、1.5質量%以上3質量%未満のBiと、1質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなる(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cu、Sn−2〜3Ag−2Bi−1In−0.5Cuを除く)ことをその特徴とする。

Claims (11)

  1. 2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、1質量%以上3質量%未満のBiと、1質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなる鉛フリーはんだ合金(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cu、Sn−2〜3Ag−2Bi−1In−0.5Cuを除く)。
  2. 2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、2質量%以上3質量%未満のBiと、2質量%以上3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなることを特徴とする鉛フリーはんだ合金(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cuを除く)。
  3. 2.5質量%以上3.5質量%以下のAgと、0.4質量%以上0.8質量%以下のCuと、2.3質量%以上2.8質量%以下のBiと、2.3質量%以上2.8質量%以下のInとを含み、残部がSnからなることを特徴とする鉛フリーはんだ合金(但し、Sn−3〜3.5Ag−2.5Bi−2.5In−0.5Cuを除く)。
  4. 2質量%以上4質量%以下のAgと、0.3質量%以上1質量%以下のCuと、2.5質量%超3質量%未満のBiと、2.5質量%超3質量%未満のInとを含み、残部がSnからなることを特徴とする鉛フリーはんだ合金。
  5. Cuの含有量が0.7質量%であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金。
  6. 更にNi及びCoの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.10質量%以下含み、
    Biの含有量が2質量%以上3質量%未満であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金。
  7. 更にFe、Mn、Cr及びMoの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金。
  8. 更にP、Ga及びGeの少なくともいずれかを合計で0.001質量%以上0.05質量%以下含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金。
  9. 粉末状の鉛フリーはんだ合金であって請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金と、
    ベース樹脂と、チキソ剤と、活性剤と、溶剤とを含むフラックスとを有することを特徴とするソルダペースト。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の鉛フリーはんだ合金を用いて形成されるはんだ接合部を有することを特徴とする電子回路実装基板。
  11. 請求項10に記載の電子回路実装基板を有することを特徴とする電子制御装置。

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