JP2017059882A - 雑音除去機能を有する機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱雑音以外の雑音の発生を検出して、確実に雑音を除去した信号を発生する。【解決手段】 実施の形態に係る雑音除去機能を有する機器は、熱雑音以外の雑音成分が離散的に含まれる信号を発生する信号発生器と、前記信号発生器の出力に離散的に含まれる前記熱雑音以外の雑音成分を検出する雑音検出部と、前記信号発生器の出力から前記雑音検出部が検出した雑音成分を除去する信号補正部とを具備する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、雑音除去機能を有する機器に関する。
一般的には、熱雑音は、平均化することで除去可能である。しかしながら、熱雑音以外の雑音については、平均化処理では除去することができない。
特開2014−17804号公報
実施形態は、熱雑音以外の雑音の発生を検出して、雑音を除去した信号を発生することができる雑音除去機能を有する機器を提供することを目的とする。
実施形態の雑音除去機能を有する機器は、熱雑音以外の雑音成分が離散的に含まれる信号を発生する信号発生器と、前記信号発生器の出力に離散的に含まれる前記熱雑音以外の雑音成分を検出する雑音検出部と、前記信号発生器の出力から前記雑音検出部が検出した雑音成分を除去する信号補正部とを具備する。
第1の実施の形態に係る雑音除去機能を有する機器を示す回路図。 図1の雑音除去機能を有する機器によって構成可能な機器の一例を示す図表。 第2の実施の形態を示す回路図。 図3中の発振器30の具体的な回路構成の一例を示す回路図。 検出器40において発生する補正値出力を説明するための波形図。 検出器40において発生する補正値出力を説明するための波形図。 検出器40において発生する補正値出力を説明するための波形図。 検出器40において発生する補正値出力を説明するための波形図。 図5Aの基準発振出力f0の周波数を説明するための説明図。 図5Aに対応した補正値出力の一例を示す波形図。 本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。 横軸に時間をとり縦軸に発振器30からの基準発振出力をとって、RTS雑音の影響による発振周波数制御情報の変動分をループフィルタ53によって減衰させる様子を説明するための波形図。 検出器70からの補正値出力を説明するための説明図。 第4の実施の形態を示す回路図。 補正値出力を説明するための説明図。 第5の実施の形態を示すブロック図。 信号発生器である基準電圧・電流源の具体的な構成の一例を示す回路図。 端子O1,O2間に現れる定電圧に熱雑音以外の雑音が混入した場合の例を示す波形図。 トランジスタT3のドレインに現れる定電流に熱雑音以外の雑音が混入した場合の例を示す波形図。 第6の実施の形態を示すブロック図。 横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって、比較補正回路92の動作を説明するための波形図。 横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって、比較補正回路92の動作を説明するための波形図。 第7の実施の形態を示すブロック図。 変形例に採用される信号発生器を示す回路図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態に係る雑音除去機能を有する機器を示す回路図である。信号発生器10は、各種信号を発生する。信号発生器10が発生する信号は、電圧、電流、位相、周波数等によって情報を伝達するものである。この信号には、熱雑音が含まれると共に、熱雑音以外の雑音、例えば、RTS雑音、BTI雑音、HCI雑音、TDDB雑音等が含まれる。信号発生器10からの各種信号は、信号補正器20に与えられる。
各種電子・電気機器においては、雑音の影響をキャンセルする仕組みを備えたものがある。例えば、PLL回路においては、PLLループ中のループフィルタ(LPF)によって雑音を除去することができる。しかし、この種のフィルタによって除去できる雑音は、自由電子による熱運動(ブラウン運動)によって生じる熱雑音(ホワイトノイズ)である。
例えば、トランジスタには、低い周波数で予測できない変化をするフリッカ雑音が発生する。フリッカ雑音は1/f雑音とも呼ばれ、例えば、RTS(Random Telegraph Signal)雑音がフリッカ雑音の原因となる。RTS雑音は、MOSトランジスタのチャネル内を移動するキャリア(電子/正孔)の一つが、ゲート絶縁膜中などに存在するトラップ準位に捕獲されることで生じると考えられており、閾値電圧の変動が生じて、トランジスタを用いた回路の誤動作がランダムに発生する。
また、熱雑音以外の雑音としては、RTS雑音の他に、BTI(Bias Temperature Instability)雑音やHCI(Hot Carrier Injection)雑音やTDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)雑音等もある。これらの雑音も、RTS雑音と同様に、変動を予測することができない低周波の雑音として電子機器の出力等に重畳される。例えば、シリコン発振器においては、RTS雑音、BTI雑音、HCI雑音、TDDB雑音等の雑音(以下、熱雑音以外の雑音という)によって、発振周波数が変動する等の不具合が生じる。
信号補正器20は、雑音検出器21を有している。なお、雑音検出器21は信号補正器20の外部に設けられることもある。雑音検出器21は、信号発生器10からの信号に含まれる熱雑音以外の雑音を検出する。信号補正器20は、雑音検出器21の検出結果を用いて、信号発生器10からの信号に含まれる雑音成分を除去して、出力信号として出力するようになっている。
図2は図1の雑音除去機能を有する機器によって構成可能な機器の一例を示す図表である。例えば、図1の雑音除去機能を有する機器をシリコン発振器に適用した場合には、信号発生器10は、発振器によって構成することができる。このような発振器は、熱雑音以外の雑音である1/f雑音を含む発振出力を発生する。また、シリコン発振器では、図1の雑音検出器21を位相検出器によって構成することができる。この位相検出器は、発振器の出力のエッジのずれを検出する。また、シリコン発振器では、図1の信号補正器20をADPLL(All-Digital Phase Locked Loop)によって構成することができる。ADPLLは、位相検出器によって検出されたエッジのずれを補正することで、1/f雑音を除去した発振出力を出力する。
同様に、図1の雑音除去機能を有する機器をイメージセンサに適用した場合には、信号発生器10は、センサーの画素部と初段増幅器によって構成することができる。このようなセンサーの画素部と初段増幅器は、熱雑音以外の雑音である1/f雑音(ランダム雑音)を含む画像信号を発生する。また、イメージセンサでは、図1の雑音検出器21をランダム雑音検出器によって構成することができる。このランダム雑音検出器は、画像信号に含まれる1/f雑音を検出する。また、イメージセンサでは、図1の信号補正器20を画像処理部によって構成することができる。画像処理部は、ランダム雑音検出器によって検出された1/f雑音を除去した画像信号を出力する。
同様に、図1の雑音除去機能を有する機器を基準電圧・電流源に適用した場合には、信号発生器10は、バンドギャップリファレンスによって構成することができる。このようなバンドギャップリファレンスは、熱雑音以外の雑音であるフリッカ雑音を含む基準電圧、基準電流を発生する。また、基準電圧・電流源では、図1の雑音検出器21を電位差検知器によって構成することができる。この電位差検知器は、電圧、電流に含まれるRTS雑音を検出する。また、基準電圧・電流源では、図1の信号補正器20を電圧・電流補正器によって構成することができる。電圧・電流補正器は、電位差検知器によって検出されたRTS雑音を除去した信号を出力する。
本実施の形態においては、信号発生器10は、信号発生器10を構成するトランジスタの一部又は全部が、十分に小さいトランジスタサイズで構成されている。例えば、十分に小さいサイズのトランジスタとは、概ね65nm以下のプロセスルールに従って製造された最小サイズに近い大きさで作成したトランジスタをいう。
このように十分に小さいサイズのトランジスタ(以下、縮小化トランジスタという)においては、RTS雑音の発生源の数が比較的少ない。縮小化トランジスタを採用すると、トラップ順位に捕獲されるキャリアの数が十分に少なくなる。即ち、雑音の発生源の数が減少する。これにより、縮小化トランジスタに生じるRTS雑音は、離散的に生じるようになる。また、縮小化トランジスタにおいては、電流や電圧等の出力レベルが十分に小さく、RTS雑音が出力に与える影響が大きい。即ち、RTS雑音が発生した場合とそうでない場合とで、縮小化トランジスタの出力の差は大きい。このように、縮小化トランジスタの出力は、RTS雑音が離散的に発生するとともに、RTS雑音が発生した場合とそうでない場合とで出力が著しく異なることから、RTS雑音の発生の検出が容易となる。
例えば、信号発生器10の出力が電圧変化により情報を伝達するものである場合には、RTS雑音が発生した場合とそうでない場合とで信号発生器10の出力電圧のレベルが著しく異なることになる。また、信号発生器10の出力が周波数により情報を伝達するものである場合には、RTS雑音が発生した場合とそうでない場合とで信号発生器10の出力周波数が著しく異なることになる。これにより、RTS雑音を容易に検出することができるようになる。
なお、RTS雑音について、数学的な考察を行った文献としては、Moments and Polyspectra of the Discrete-Time Random Telegraph Signal(Bernard Picinbono, Fellow, IEEE)がある。また、RTS雑音の測定については、文献Random Telegraph Noise of Deep-Submicrometer MOSFET’s(K.K. HUNG, P. K. KO, CHENMING HU, SENIOR MEMBER, IEEE, AND YIU CHUNG CHENG, MEMBER, IEEE)に詳述されている。
なお、RTS雑音に限らず、熱雑音以外の他の雑音についても、縮小化トランジスタを採用することで、熱雑音以外の雑音の発生源の数を減少させ、熱雑音以外の雑音を離散的に発生させるとともに、熱雑音以外の雑音が発生した場合とそうでない場合とで出力の変化を大きくして、熱雑音以外の雑音の発生の検出を容易にすることができる。
例えば、BTI雑音は、その劣化メカニズムは現時点で完全に解明されていないが、電圧印加や高温によりトランジスタの閾値が変動する現象である事が知られている。縮小化トランジスタを採用することで、BTI雑音の発生源の数を減少させることができる。また、BTI雑音による縮小化トランジスタの閾値の感度が大きい。つまり、縮小化トランジスタを採用することで、BTI雑音の検出が容易となる。
また、HCI雑音は、チャネル内のキャリアがチャネル方向の電界から大きなエネルギーを得て、ゲート絶縁膜界面のエネルギー障壁を越えて膜中に注入されることにより閾値変動等を生じさせるものである。HCI雑音についても、縮小化トランジスタを採用することで、発生源の数を減少させることができる。また、HCI雑音による縮小化トランジスタの閾値の感度が大きい。つまり、HCI雑音についても、縮小化トランジスタを採用することで、雑音の検出が容易となる。
また、TDDB雑音は、ゲート絶縁膜に絶縁耐圧以下の電界を印加している場合でも、長時間に及ぶと絶縁膜が劣化して破壊に至ることにより発生する雑音である。このTDDB雑音についても、縮小化トランジスタを採用することで、雑音の検出が容易となる。
即ち、従来、トランジスタサイズを大きくすることで、フリッカ雑音を抑制するようになっていたが、本実施の形態においては、トランジスタサイズを縮小化することで、熱雑音以外の雑音を離散的に発生させてその検出を容易にするものである。
このように構成された実施の形態においては、信号発生器10は、信号を発生して信号補正器20に出力する。信号発生器10が出力する信号には、熱雑音と熱雑音以外の雑音とが含まれる。
雑音検出器21は、信号発生器10の一部又は全部のトランジスタが縮小化トランジスタによって構成されていることから、熱雑音以外の雑音が離散的に発生するので、熱雑音以外の雑音の検出が可能である。例えば、雑音検出器21は、信号発生器10からの信号を順次記憶し、信号の変化量を検出する。雑音検出器21は、信号の変化量が所定の閾値よりも大きくなった場合には、熱雑音以外の雑音が検出されたものと判定する。
仮に、信号発生器10に採用されるトランジスタが十分に大きいサイズのトランジスタである場合には、熱雑音以外の雑音は連続的に発生するとともに信号に与える影響は比較的小さく、この雑音による信号の変化量は比較的小さい。このため、熱雑音以外の雑音の検出は容易ではない。
これに対し、信号発生器10には縮小化トランジスタが採用されており、この場合には、熱雑音以外の雑音は離散的に発生するとともに信号への影響は比較的大きく、雑音によって信号は比較的大きく変化する。雑音検出器21は、この変化量が閾値を超えたか否かによって、熱雑音以外の雑音を容易に検出することができる。
信号補正器20は、雑音検出器21が検出した熱雑音以外の雑音成分を信号発生器10の出力から除去して、熱雑音以外の雑音を除去した出力信号を出力する。出力信号から熱雑音以外の雑音であるBTI雑音、HCI雑音及びTDDB雑音等を除去した場合には、極めて高い精度の信号を得ることができる。例えば、出力信号がクロックである場合には、正確なクロック周波数を得ることができる。
このように本実施の形態においては、信号発生器に採用するトランジスタのサイズを十分に小さくすることによって、熱雑音以外の雑音を離散的に発生させる。また、雑音レベルを信号レベルに比べて十分に大きくする。熱雑音以外の雑音の影響は、トランジスタの微細化が進むにつれて顕在化してきている。熱雑音以外の雑音は、トランジスタサイズを大きくすることで、相対的に影響を軽減することができる。そこで、従来、熱雑音以外の雑音の影響が大きく現れるトランジスタについては、トランジスタサイズを大きくすることで対応していた。
即ち、一般的な信号処理回路においては、トランジスタサイズを大きくすることで、雑音レベルを信号レベルに比べて十分に小さくするように制御するのに対し、本実施の形態においては、熱雑音以外の雑音についてはS/Nを低下させ、雑音レベルが信号レベルに比べて例えば1/20〜1/2000程度に十分に大きくなるように制御する。これにより、変動の予測が困難なRTS雑音等の熱雑音以外の雑音についても、雑音検出器において検出可能にすることができ、熱雑音以外の雑音を確実に除去した出力信号を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図3は第2の実施の形態を示す回路図である。本実施の形態は、ADPLLに適用したものである。
図3において、発振器30は図1の信号発生器10に対応し、ADPLL50は図1の信号補正器20に対応し、検出器40は図1の雑音検出器21に対応する。発振器30は、ADPLL50が発生する発振出力の元となる低周波の基準発振出力を発生する。
図4は図3中の発振器30の具体的な回路構成の一例を示す回路図である。
図4において、スイッチS11,S13,S16は、制御信号φの反転信号である制御信号φバー(以下、/φと記載)のハイレベル(以下、Hレベルという)で同時にオンし、制御信号/φのローレベル(以下、Lレベルという)で同時にオフする。スイッチS12,S14,S15は制御信号φのHレベルで同時にオンし、Lレベルで同時にオフする。
スイッチS11,S13がオンになると、電流源I11からの電流がスイッチS11を介してコンデンサC11に流れて、コンデンサC11の端子電圧が上昇する。こうして、コンパレータ32の正相入力端に印加される電圧が上昇する。また、電流源I12からの電流は、スイッチS13を介して抵抗R1に流れる。抵抗R1の電圧降下によって、コンパレータ32の逆相入力端には、所定の定電圧(基準電圧)が印加される。コンパレータ32はコンデンサC11の端子電圧が抵抗R1による基準電圧よりも高くなると、出力をLレベルからHレベルに変化させる。
これにより、制御信号/φはLレベルとなり、制御信号φはHレベルとなる。そうすると、スイッチS11,S13,S16はオフとなり、スイッチS12,S14,S15はオンとなって、コンデンサC12はスイッチS14を介して電流源I12からの電流によって充電される。また、抵抗R1には、電流源I11からの電流が流れて電圧降下が生じる。
コンデンサC12の端子電圧はコンパレータ32の逆相入力端に供給され、抵抗R1による基準電圧はコンパレータ32の正相入力端に供給される。コンデンサC12の端子電圧が抵抗R1による基準電圧を超えると、コンパレータ32の出力はHレベルからLレベルに反転する。これにより、制御信号/φはHレベルとなり、制御信号φはLレベルとなる。こうして、スイッチS11,S13,S16はオンとなり、スイッチS12,S14,S15はオフとなって、同様の動作を繰り返す。
コンパレータ32の出力は、コンデンサC11の端子電圧が基準電圧に到達するか又はコンデンサC12の端子電圧が基準電圧に到達する毎に反転することになる。即ち、コンパレータ32からは、電流源I11,I12の定電流値及びコンデンサC11,C12の容量に基づく端子電圧の変化と、抵抗R1の抵抗値に基づく基準電圧とに応じた一定周期の発振出力が得られる。この発振出力が基準発振出力としてADPLL50に供給されるようになっている。なお、コンパレータ32の出力はインバータ33,34に供給されて、コンパレータ32の出力が反転する毎に制御信号/φ,φが生成される。
コンパレータ32にオフセットが生じている場合には、このオフセットの影響によって、コンパレータ32の出力の反転タイミングが変化する。従って、基準電圧をコンパレータ32の逆相入力端のみに供給した場合には、オフセット値の相違によって素子毎に発振周波数が変化してしまう。これに対し、図4の回路は、コンパレータ32の出力が反転する毎に、基準電圧を与えるコンパレータ32の入力端を切換えている。これにより、コンパレータ32の出力のHレベル時とLレベル時とでオフセットの影響が相殺され、オフセット値の相違に拘わらず発振周波数を一定にすることが可能である。
本実施の形態においては、電流源I11,I12には、縮小化トランジスタが採用されている。仮に、電流源I11,I12を、比較的トランジスタサイズが大きいトランジスタにより構成した場合には、発生の予測が困難なフリッカ雑音によって電流量が変動することがある。このような電流源を用いたこの種の発振器では、電流量の変動によって、発振周波数が比較的低い周波数成分で変動してしまう。後述するように、ADPLLでは、このような基準発振出力の低周波の変動によって発振出力も変動してしまう。
これに対し、電流源I11,I12に縮小化トランジスタを採用すると、発振器30の発振出力に含まれる熱雑音以外の雑音は、離散的で且つ信号に対して十分に大きい変化として現れる。即ち、発振器30の発振出力は、熱雑音以外の雑音成分により、比較的大きな周波数変化が離散的に発生することになる。
本実施の形態においては、発振器30からの基準発振出力に含まれる熱雑音以外の雑音を検出器40によって検出するようになっている。検出器40は基準発振出力が与えられる検出部41を有している。検出部41は、後述するDCO55の出力クロックを時間基準に用いて、基準発振出力の周期を検出し、検出結果を履歴保持メモリ42に与える。履歴保持メモリ42は検出結果を保持するとともに検出結果の履歴を検出部41に出力する。検出部41は、履歴保持メモリ42の出力と基準発振出力との比較によって、本来の基準発振出力以外の周期で発生するクロックを熱雑音以外の雑音成分であるものと判定し、当該クロックの影響を補正するための補正値出力を発生してADPLL50の補正部52に出力するようになっている。
なお、検出器40は、基準発振出力の周波数と比較的大きく異なる周波数で発生するクロックを検出できればよく、種々の構成が考えられる。例えば、検出部41は、基準発振出力の立ち上がりエッジ間の時間をカウントし、カウント値が比較的大きく異なるエッジのクロックを熱雑音以外の雑音成分であるものと判定してもよい。
ADPLL50は、デジタル制御発振器(以下、DCOという)55を有している。DCO55は、入力されるデジタル値に応じた発振周波数の発振出力を発生して出力することができるようになっている。DCO55の発振出力は、アキュムレータ56に供給されるとともに、フリップフロップ58及び検出器40の検出部41にクロック入力として与えられる。フリップフロップ58は、発振出力のクロックタイミングで基準発振出力をアキュムレータ51及びフリップフロップ57のクロック入力端に与える。
アキュムレータ56はDCO55の発振出力をカウントしており、アキュムレータ56のカウント値は、フリップフロップ57によって基準発振出力のタイミングで補正部52の加算器52aに出力される。例えば、DCO55の発振出力の周波数が2400MHz、基準発振出力の周波数が40MHzであるものとすると、フリップフロップ57は、アキュムレータ56のカウント値が60加算される毎にカウント値(60,120,180,…)を補正部52に出力することになる。即ち、アキュムレータ56及びフリップフロップ57は、基準発振出力周波数の何倍の周波数の発振出力が出力されているかを示している。なお、アキュムレータ56は、リセットされるまでカウント値を積算するように構成してもよく、この場合には、発振出力周波数を基準発振出力周波数で除算した値の倍数の値を基準発振出力に対応する精度で出力することになる。
TDC59は、例えば、発振出力の周期よりも十分に短い遅延時間の複数の遅延素子により構成することができる。TDC59は、DCO55の発振出力と基準発振出力とが与えられ、DCO55の発振出力と基準発振出力との位相差を、遅延素子の遅延時間の精度で求めて乗算器60に出力する。なお、TDC59は基準発振出力に同期して動作する。TDC59が求めた位相差は遅延素子の遅延時間を単位としており、乗算器60は、TDC59からの位相差に正規化係数を乗算することで、TDC59が求めた位相差を、基準発振出力周波数に対応した値に正規化する。
こうして、フリップフロップ57の出力を位相誤差の整数データとし、乗算器60の出力である基準発振出力の1周期以下の位相差を位相誤差の小数データとする位相誤差データが得られる。この位相誤差データが補正部52の加算器52aに与えられる。また、加算器52aには、アキュムレータ51の出力も与えられる。アキュムレータ51には、外部から周波数設定データとしてDCO55の希望発振出力周波数と基準発振出力周波数との比の値が入力される。アキュムレータ51は、周波数設定データである比の値を基準発振出力周期で時間積分することで位相差情報に変換するように構成されていてもよい。例えば、希望発振出力周波数が基準発振出力周波数の60倍である場合には、位相差情報は、フリップフロップ58の出力毎に60,120,180,…となる。アキュムレータ51は、この位相差情報を位相制御データとして加算器52aに出力する。
位相制御データの値と位相誤差データの値との差分は、基準発振出力を基準にして、DCO55の発振周波数を希望発振出力周波数に制御するための情報(発振周波数制御情報)となる。加算器52aは、この位相制御データの値と位相誤差データの値との差分に補正値出力を加算して、発振周波数制御情報を得る。加算器52aからの発振周波数制御情報は、ループフィルタ53を介してゲイン調整部54に与えられて、DCO55の周波数制御に適した係数が付与された後、DCO55の発振周波数の制御データとしてDCO55に供給される。こうして、基本的には、位相誤差データと位相制御データとの差分が所定の値、0となるように、ループ制御が行われる。即ち、DCO55からは、基準発振出力周波数と周波数設定データである比の値との乗算結果の周波数の発振出力が得られる。
しかしながら、基準発振出力にはフリッカ雑音が混入しており、位相制御データの値と位相誤差データの値との差分を用いただけでは、基準発振出力周波数の変動によってDCO55からの発振出力も変動してしまうことがある。しかし、本実施の形態においては、発振器30の一部に縮小化トランジスタを採用していることから、基準発振出力に含まれる雑音は、離散的で且つ本来の発振周波数に比べて比較的大きくずれた周波数で発生する可能性が高く、検出部41において熱雑音以外の雑音の影響を検出可能である。検出部41は、例えば基準発振出力のエッジ間の時間を求めて熱雑音以外の雑音による周波数の変動を検出し、この変動が発生しない場合と同様の発振出力が得られるように補正値出力を生成して補正部52に出力する。なお、エッジ間の時間を確認するための基準はDCO55からの出力クロックである。
検出部41は、履歴保持メモリ42の出力と基準発振出力とを用いて、熱雑音以外の雑音による発振周波数の誤差分を相殺する補正値出力を生成する。例えば、いま、基準発振出力周波数がRTS雑音の影響によって高い周波数に変動するものとする。この場合には、フリップフロップ57及びTDC59の出力周期が短くなり、位相誤差データが小さい値となる。即ち、RTS雑音の影響によって補正部52において位相制御データから減算する位相誤差データが小さな値となるので、検出部41は、この位相誤差データの変動分に相当する補正値出力を発生して、この補正値出力を補正部52によって減算させる。同様に、基準発振出力周波数がRTS雑音の影響によって低い周波数に変動する場合には、検出部41は、この場合の位相誤差データの変動分に相当する補正値出力を発生して、この補正値出力を補正部52によって加算させる。
また、検出部41は、履歴保持メモリ42に記憶した値と基準発振出力との比較に際して、基準発振出力周波数とDCO55の出力周波数との比または差に相当する成分を履歴保持メモリ42に保存する。また、検出部41は、補正値出力を補正部52の演算に対応する数値に変換するための正規化係数を用いて、補正値出力を正規化した後補正部52に出力するようになっていてもよい。また、検出部41は、DCO55の出力に基づいて、補正値出力の出力タイミングが規定されるようになっていてもよい。
補正部52は、補正値出力が与えられて、発振周波数制御情報を補正する。これにより、補正部52からは、熱雑音以外の雑音による変動を相殺した発振周波数制御情報が出力される。なお、熱雑音による影響については、ループフィルタ53によって除去される。こうして、DCO55からは、雑音の影響を受けていない基準発振出力周波数と周波数設定データである比の値との乗算結果の周波数の発振出力を得ることができる。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図5A〜図5D、図6及び図7を参照して説明する。図5A〜図5Dは検出器40において発生する補正値出力を説明するための波形図であり、それぞれ発振器30からの基準発振出力f0、補正値出力を無視した場合の補正部52からの補正値Vc、ループフィルタ53の出力値Vl及びDCO55の発振周波数fpを示している。図6は図5Aの基準発振出力f0の周波数を説明するための説明図である。図6の上3段の波形Wv1〜Wv3は、それぞれ下3段の波形Wf1〜Wf3に対応している。
図6の波形Wv1は、基準発振出力の電圧の時間変化を示しており、周波数が一定の例を示している。縦軸を周波数にとった図6の波形Wf1は、波形Wv1に対応しており、波形Wv1の周波数がfc(一定)であることを示している。波形Wv2は、周波数がfcの基準発振出力にRTS雑音が混入し、図6のRTS発生からRTS終了までの期間、本来の発振周波数に比べて比較的大きく周波数が低下したことを示している。縦軸を周波数にとった図6の波形Wf2は、波形Wv2に対応したものであり、基準発振出力周波数がfcからfLに一旦低下し更にfcに戻ったことを示している。同様に、波形Wv3は、周波数がfcの基準発振出力にRTS雑音が混入し、図6のRTS発生からRTS終了までの期間、本来の発振周波数に比べて比較的大きく周波数が高くなったことを示している。縦軸を周波数にとった図6の波形Wf3は、波形Wv3に対応したものであり、基準発振出力周波数がfcからfHに一旦上昇し更にfcに戻ったことを示している。
図5Aは基準発振出力のこのようなRTS雑音による変動を示している。即ち、図5Aの例は、周波数がfcの基準発振出力が時間t1において一瞬周波数fHに変化し、時間t2からt3の比較的長い期間において周波数fLに低下し、時間t4からt5の比較的短い期間において周波数fHに高くなったことを示している。このようにRTS雑音の影響によって、発生する信号は周波数や電位が基準値から上がったり下がったりする。また、その変化量は必ずしも同じではない。
いま、仮に、検出器40から補正値出力が出力されないものとする。即ち、補正部52の加算器52aは、アキュムレータ51からの位相制御データと、乗算器60及びフリップフロップ57からの位相誤差データとのみが入力されてこれらの差分を求めるものとする。この場合には、補正部52からの発振周波数制御情報は、図5Bに示すように、基準発振出力の変動を反映したものとなる。
図5Bに示す発振周波数制御情報がループフィルタ53を介してゲイン調整部54に出力される。発振周波数制御情報は、ループフィルタ53のフィルタ処理によって、例えば、図5Cの太線に示す値Vlに変化する。即ち、ループフィルタ53によって、発振周波数制御情報に含まれていた時間t1における一瞬の周波数変化はゲイン調整部54には伝達されない。また、時間t2〜t3及び時間t4〜t5における周波数変化は積分され、なだらかに変化する発振周波数制御情報がゲイン調整部54に伝達される。
ゲイン調整部54は入力された発振周波数制御情報のゲイン調整を行った後、発振周波数の制御データとしてDCO55に出力する。この結果、DCO55の出力周波数fpは、図5Dの太線に示すように、RTS雑音の影響により変動したものとなる。
これに対し、本実施の形態においては、図5Aに示すRTS雑音による基準発振出力の変動を検出器40によって検出する。RTS雑音は、図5Aに示すように、離散的で且つ本来の基準発振出力周波数に比べて十分に大きな周波数変化となって現れる。検出器40は、履歴保持メモリ42に例えば基準発振出力周期の検出結果を保持しながら、検出部41において基準発振出力周期の変化を求めることで、比較的容易にRTS雑音による周波数変化を検出することができる。
検出器40は、例えば、図5Aの基準発振周波数の変化と逆特性の補正値出力を発生する。なお、検出部41からの補正値出力は、正規化係数を用いて補正部42の演算に対応する数値に変換されている。図7は図5Aに対応した補正値出力の一例を示す波形図である。図7の補正値出力は、RTS雑音によって時間t1、時間t2〜t3、時間t4〜t5において発生した周波数変化の逆特性の値を有するものである。図5Bの発振周波数制御情報と図7の補正値出力とを加算することで、RTS雑音に基づく基準発振出力周波数の変動を相殺した発振周波数制御情報を得ることができる。
この発振周波数制御情報をループフィルタ53及びゲイン調整部54を介して制御データとしてDCO55に供給することで、DCO55からは、RTS雑音の影響による基準発振出力周波数の変動に拘わらず、安定した発振周波数の発振出力が得られる。
なお、時間t1に対応する補正値出力は、ループフィルタ53によってゲイン調整部54には伝達されないので、この部分の補正値出力は基準値のままであってもよい。また、検出器40は、基準発振周波数の変化と逆特性の補正値出力を発生するものと説明したが、検出器40から基準発振周波数の変化と同じ特性の補正値出力を出力し、補正部52において、RTS雑音による位相誤差データの変動分を補正値出力によって相殺するように構成してもよいことは明らかである。
また、RTS雑音による基準発振出力の変動に基づく位相誤差データが補正部52に出力されるタイミングと、この基準発振出力の変動分に対応する補正値出力が検出器40から補正部52に出力されるタイミングとを一致させるタイミング制御が行われるようになっている。
このように本実施の形態においては、基準発振出力を発生する発振器の一部に縮小化トランジスタを採用して、基準発振出力に含まれる熱雑音以外の雑音を検出可能にし、検出した熱雑音以外の雑音に基づいて位相誤差データを補正しており、ADPLLから雑音の影響を除去した発振出力を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図8は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図8において図3と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図7の例は、検出部41において本来の基準発振出力周波数と実際の基準発振出力周波数との差分、即ち、基準発振出力の周波数の変動分の全量を補正値出力として求めたものである。この場合には、補正値出力は、RTS雑音による基準発振出力の変動に即時に反映したものとなり、補正部52において、RTS雑音による基準発振出力の変動を短時間で相殺することができる。しかしながら、この場合には、高速に基準発振出力の周波数の変動分を求める必要があり、誤差が生じやすい。そこで、遮断周波数frのフィルタによって、補完する手法を採用することも可能であり、本実施の形態はこの場合に適用したものである。
本実施の形態は検出器40に代えて検出器70を採用し、加算器75を追加すると共に、検出器70からの補正値出力を加算器75に与えるものである。本実施の形態においては、補正値出力は補正部52に供給されていない。従って、補正部52からの発振周波数制御情報には、RTS雑音による基準発振出力周波数の変動分が含まれることになる。
本実施の形態においては、RTS雑音の影響による発振周波数制御情報の変動分は、所定の遮断周波数に設定されたフィルタを用いて減衰させるようになっている。なお、図8の例では、このフィルタとしてループフィルタ53を用いる例を示しているが、ループフィルタ53とは別に所定の遮断周波数に設定されたフィルタを採用するようにしてもよい。
図9は横軸に時間をとり縦軸に発振器30からの基準発振出力に対応する発振周波数制御情報をとって、RTS雑音の影響による発振周波数制御情報の変動分をループフィルタ53によって減衰させる様子を説明するための波形図である。また、図10は検出器70からの補正値出力を説明するための説明図である。
図9の直線は、基準発振出力の変化に対応した発振周波数制御情報の変化を示している。図9は、基準発振出力が、図5Aと同様に、周波数がfcの基準発振出力が比較的長い期間において周波数fLに低下し、比較的短い期間において周波数fHに高くなった場合のものである。本実施の形態では、補正部52には補正値出力が入力されていないので、図9に示すように、発振周波数制御情報の変化も基準発振出力の変化と同様となる。
この発振周波数制御情報はループフィルタ53によってフィルタリングされることにより時間積分されて、急峻な変化は滑らかな変化に変形される。即ち、周波数の変化は、ループフィルタ53によって補正される。図9の斜線部は、ループフィルタ53による補正部分を示している。
一方、検出器70の検出部71は、DCO55からの出力クロックが与えられ、このクロックを時間基準に利用して、履歴を用いて基準発振出力周波数の変化を検出する。更に、本実施の形態においては、検出部71は、ループフィルタ53の既知の特性に基づいて、図9の補正特性を算出する。検出部71は、ループフィルタ53によっては補正されずに残った変動分を相殺する補正値出力を算出する。
図10はこの補正値出力を説明するものであり、図10の斜線領域R1は、ループフィルタ53によっては補正することができずに残った変動分を示しており、領域R2はこの変動分を補正する補正値出力を示している。領域R1,R2の面積は同一である。
検出部71は、ループフィルタ53の出力に残留するRTS雑音の影響による発振周波数制御情報の変動分を相殺する補正値出力を発生して、加算器75に出力する。加算器75は、ループフィルタ53の出力に補正値出力を加算することで、発振周波数制御情報に含まれるRTS雑音による変動分を除去してゲイン調整部54に出力する。
このように構成された実施の形態においては、RTS雑音の影響によって変動した基準発振出力周波数の変動は、発振周波数制御情報にそのまま現れる。発振周波数制御情報に含まれる変動分は、ループフィルタ53によって一部が補正される。検出器70は、発振周波数制御情報に含まれるRTS雑音による変動分のうちループフィルタ53によっては補正されずに残る変動分を算出し、この変動分を相殺する補正値出力を加算器75に出力する。
加算器75は、ループフィルタ53の出力に補正値出力を加算することで、ループフィルタ53の出力からRTS雑音に含まれる変動分を完全に除去してゲイン調整部54に出力する。
このように本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。本実施の形態においては、RTS雑音による変動分の補正量そのものをフィルタによってなまらせることで、雑音の影響を見えなくさせる。本実施の形態においては、所定の遮断周波数を有するフィルタによって雑音の影響を補正している。ループフィルタの他にRTS雑音の影響を完全に除去するためのフィルタを用いる場合には、このフィルタよりもループフィルタの遮断周波数が低ければ、RTS雑音による影響は大きく見えない。特に、本実施の形態は、アナログPLL等のアナログ補正器に有効である。
(第4の実施の形態)
図11は第4の実施の形態を示す回路図である。図11において図3と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は検出器40に代えて検出器45を採用した点が第2の実施の形態と異なる。第2の実施の形態においては、発振器30からの基準発振出力等の履歴を保持することで、熱雑音以外の雑音による影響を検出した。これに対し、本実施の形態は、発振器30とは異なる発振器47を用いて、発振器30における熱雑音以外の雑音による影響を検出するものである。
検出器45は、検出部46及び発振器47によって構成されており、検出部46には、発振器30からの基準発振出力と発振器47からの発振出力とが与えられる。なお、発振器47は、縮小化トランジスタよりも大きいトランジスタサイズのトランジスタを用いて構成されており、発振器30からの基準発振出力周波数と所定の比の周波数の発振出力を発生するように構成される。なお、発振器47にはRTS雑音の発生部が多数存在し、またその感度が小さくなることから、比較的本来の信号に対する影響が小さいフリッカ雑音が発生する。
即ち、発振器47からの発振出力周波数は、若干の変動はあるものの略一定である。検出部46は、発振器47からの発振出力と基準発振出力とを比較することで、熱雑音以外の雑音により発生する周波数の誤差分を検出する。検出部46は、検出した誤差分を補正するための補正値出力を生成して補正部52に出力する。
他の構成は第2の実施の形態と同様である。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図12を参照して説明する。図12は補正値出力を説明するための説明図である。
図12の上段は発振器30からの基準発振出力(発振器出力)を示しており、RTS雑音の影響によって、基準となる基準発振出力周波数fcに対して比較的大きく周波数が低下及び増加する期間がある。図12の下段は発振器47の発振出力(参照発振器出力)を示しており、発振器47のこの発振出力を参照値として、発振器30からの基準発振出力周波数の変動を求める。
即ち、検出器45は、発振器47の参照値と基準発振出力周波数fcとの比又は差drを求める。検出器45は、発振器30の周波数が比較的大きく低下した時点における基準発振出力周波数との比又は差d1及び参照値との比又は差d2を求める。検出器45は、これらの比又は差dr,d1,d2を用いて、発振周波数制御情報の変動を補正する補正値出力を算出する。同様に、検出器45は、発振器30の周波数が比較的大きく増加した時点における基準発振出力周波数との比又は差d3及び参照値との比又は差d4を求める。検出器45は、これらの比又は差dr,d3,d4を用いて、発振周波数制御情報の変動を補正する補正値出力を算出する。
こうして、検出器45は、検出した変動分を相殺するための補正値出力を求めて、補正部52に出力する。補正部52はこの補正値出力を用いて、発振周波数制御情報を補正する。こうして、補正部52からRTS雑音による変動分が相殺された発振周波数制御情報が得られる。
このように本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
図13は第5の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は基準電圧・電流源に適用した例を示している。
図14は信号発生器である基準電圧・電流源の具体的な構成の一例を示す回路図である。図14の基準電圧・電流源は、RTS雑音等の熱雑音以外の雑音を発生するように構成されている。
図14の基準電圧・電流源は、ダイオードD1、D2、抵抗R2〜R4、トランジスタT1〜T3及びオペアンプTAが設けられている。なお、ダイオードD1,D2の有効面積は一般的にD1<D2である。例えばD1:D2=1:8やD1:D2=1:24である。ダイオードD1と抵抗R2は互いに並列接続され、ダイオードD2及び抵抗R4の直列回路と抵抗R3は互いに並列接続されている。なお、この抵抗R2及びR3は温度特性調整のための抵抗であり、省略が可能である。
ダイオードD1と抵抗R2の接続点は端子O1に接続され、ダイオードD2及び抵抗R4の直列回路と抵抗R3の接続点は端子O2に接続されている。なお、抵抗R4の両端の電圧差は下記(1)式で表される。
ln(N)×k T / q …(1)
但し、k:ボルツマン定数、q:電荷素量でありいずれも定数である。またTは絶対温度[K]である。NはダイオードD1,D2の有効面積の比率(N=D2/D1)である。
また、オペアンプTAの反転入力端はダイオードD1のアノードに接続され、オペアンプTAの非反転入力端は抵抗R4を介してダイオードD2のアノードに接続されている。また、オペアンプTAの出力端子はトランジスタT1〜T3のゲートに接続され、トランジスタT1〜T3のソースには電源電位Vddが印加されている。
トランジスタT1のドレインはオペアンプTAの反転入力端に接続され、トランジスタT2のドレインはオペアンプTAの非反転入力端に接続されている。トランジスタT3のドレインからは定電流である出力電流Ioが出力される。
オペアンプTAにおいて端子O1,O2間の電位が比較される。端子O1、O2間の電位差がゼロに近づくようにオペアンプTAの出力電圧Vcが制御され、トランジスタT1〜T3のゲートに印加される。そして、トランジスタT1、T2のゲートに出力電圧Vcが印加されると、端子O1を介してダイオードD1及び抵抗R2に電流が供給されるとともに、端子O2を介してダイオードD2及び抵抗R3に電流が供給される。
温度が上がってダイオードの基準電圧が低下すると、抵抗R2、R3に流れる電流は小さくなる。ダイオードD1、D2に流れる電流は抵抗R4に流れる電流に比例する。抵抗R4に流れる電流は、上記(1)式に示すように、絶対温度に比例するため、ダイオードD1、D2の電流は正の温度特性を有する。ダイオードD1,D2の電流パスは正の温度特性を有し、抵抗R2,R3の電流パスは負の温度特性を有することから、これらを調整する事で出力電流Ioの変動の傾きを調整することができる。
図14の基準電圧・電流源において、フリッカ雑音の発生源であるトランジスタT1〜T3として縮小化トランジスタを採用することにより、この基準電圧・電流源は、RTS雑音等の熱雑音以外の雑音を発生する。例えば、端子O1,O2間に現れる定電圧、及び、トランジスタT3のドレインに流れる定電流は、いずれもRTS雑音が離散的で且つ本来の信号に対して比較的大きいレベルで現れる。
図15Aは端子O1,O2間に現れる定電圧に熱雑音以外の雑音が混入した場合の例を示す波形図であり、図15BはトランジスタT3のドレインに現れる定電流に熱雑音以外の雑音が混入した場合の例を示す波形図である。図15Aの例では、熱雑音以外の雑音の影響によって、定電圧は、電圧値が一瞬高くなり、所定の比較的長い期間電圧値が低くなり、所定の比較的短い期間電圧値が高くなっている。また、図15Bの例では、熱雑音以外の雑音の影響によって、定電流は、電流値が一瞬高くなり、所定の比較的長い期間電流値が低くなり、所定の比較的短い期間電流値が高くなっている。
図13において、入力端子81には図14の端子O1,O2間の定電圧出力が供給される。入力端子81に供給された電圧は、ADC(アナログデジタル変換器)82を介して比較補正回路83に与えられる。なお、ADC82としては、高分解能のものが採用され、比較的低いサンプリングレートで動作するものであってもよい。例えば、ADC82としては、逐次比較型(SRS型)、デルタシグマ型、パイプライン型等を採用することができる。
比較補正回路83は、ADC82の出力を履歴メモリ84に記憶させながら、入力された電圧の変化を検出する。なお、比較補正回路83には入力端子81に供給される電圧を発生させる基準電圧・電流源とは別の電圧・電流生成器を有している。その一例として、縮小化トランジスタよりも大きいトランジスタを用いた基準電圧・電流源を用いてもよい。この場合、加減算器85の出力の補正後の電圧に与える比較補正回路83内部で発生する微小の熱雑音以外の雑音の影響は、入力端子81を介して供給される電圧よりも比較補正回路83で発生する電圧量は十分小さいために影響度が少なくなる。端子O1,O2間の定電圧出力は、熱雑音以外の雑音による影響を受けており、離散的且つ比較的大きなレベルで、本来の定電圧が変化する。これにより、比較補正回路83は、熱雑音以外の雑音による影響によって生じた定電圧出力の変動分を求めることができる。
加減算器85には入力端子81に供給された電圧も与えられており、加減算器85は、入力端子81を介して入力された定電圧から熱雑音以外の雑音の影響による変動分を除去して出力する。
なお、図13は電圧源の出力を補正する回路を示したが、電流源の出力を補正する回路も同様に構成可能である。例えば、ADC82を電流入力可能なものに変更したり、電流を分割して、一部を電圧変換して比較するなどの方法が挙げられる。
このように本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(第6の実施の形態)
図16は第6の実施の形態を示すブロック図である。図16において図13と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、熱雑音以外の雑音による電圧の変動をアナログ検出する例を示している。
入力端子81には、図14の端子O1,O2間の定電圧出力Vが与えられる。この定電圧出力Vは、スイッチ91を介してコンデンサC1に印加されると共に、比較補正回路92及び加減算器94に供給される。また、コンデンサC1の端子電圧は比較補正回路92に供給される。
いま、所定時刻における定電圧出力Vの電圧をV(t)、コンデンサC1の端子電圧をVc(t)とする。比較補正回路92は、電圧V(t),Vc(t)の差分を求め、求めた差分を履歴メモリ93に与えて記憶させる。比較補正回路92は、履歴メモリ93に記憶された差分の履歴から、差分の変化の割合が所定の閾値よりも大きくなったか否かを検出する。差分の変化の割合が所定の閾値よりも大きくなると、その変化がRTS雑音の影響によるものと判定して、その変化時点における差分の変化量、即ち、電圧V(t)と電圧Vc(t)の差分の変化量を履歴メモリ93に記憶させると共に電位差出力として加減算器94に出力する。比較補正回路92は、RTS雑音による影響が発生する毎に、電位差出力を累積して更新し加減算器94に与える。
加減算器94は、入力端子81からの電圧V(t)から比較補正回路92からの電位差出力を例えば減算することで、RTS雑音による影響を除去した電圧(補正後の電圧)を出力する。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図17A及び図17Bを参照して説明する。図17A及び図17Bは、横軸に時間をとり縦軸に電圧をとって、比較補正回路92の動作を説明するための波形図である。
入力端子81には図14の端子O1,O2間の定電圧出力Vが与えられる。コンデンサC1は、スイッチ91のオン期間に定電圧出力Vによって充電される。スイッチ91のオフ期間には、コンデンサC1は所定のリーク電流によって端子電圧が低下する。
いま、定電圧出力Vが一定値V1であるものとする。この場合には、比較補正回路92に供給される電圧V(t)は、図17Aに示すように一定である。一方、コンデンサC1の端子電圧Vc(t)は、図17Aに示すように、スイッチ91のオン時に電圧V1となり、スイッチ91のオフ時にはリーク電流によって所定の傾斜で低下する特性となる。
比較補正回路92は、電圧V(t)と電圧Vc(t)との差分を逐次求めて履歴メモリ93に記憶させる。図17Aに示すように、スイッチ91のオン時には、差分は0であり、スイッチ91のオフ時には、差分は次第に増加する。この場合には、差分の変化の割合は略一定であり、比較補正回路92は、定電圧出力Vは、熱雑音以外の雑音による影響を受けていないものと判定する。この場合には、比較補正回路92は、電位差出力を0のままとする。
次に、RTS雑音等の熱雑音以外の雑音が定電圧出力Vに含まれるものとする。例えば、定電圧出力V1は、RTS雑音の影響によって、所定のタイミングでV1からV2に上昇し、所定期間後にV1に戻るものとする。この場合には、比較補正回路92に供給される電圧V(t)は、図17Bに示すように、RTS雑音の影響を受けていない期間は電圧V1となり、RTS雑音の影響を受けている期間だけ電圧V2に上昇する。
一方、コンデンサC1の端子電圧Vc(t)は、図17Bに示すように、スイッチ91のオン時には電圧V(t)と同じ電圧となる。即ち、スイッチ91のオン時には、端子電圧Vc(t)は、RTS雑音の影響を受けていない期間は電圧V1となり、RTS雑音の影響を受けている期間だけ電圧V2となる。また、スイッチ91のオフ時には、コンデンサC1の端子電圧Vc(t)は、図17Bに示すように、スイッチ91のオン時の電圧からリーク電流による所定の傾斜で低下する電圧となる。
比較補正回路92は、電圧V(t)と電圧Vc(t)との差分を逐次求めて履歴メモリ93に記憶させる。図17Bに示すように、RTS雑音の発生時に、電圧V(t)と電圧Vc(t)との差分はその直前に比べて急激に増加する。比較補正回路92は、このタイミングにおいてRTS雑音の影響により定電圧出力Vが変動したものと判定して、このタイミングにおける差分の変化量を履歴メモリ93に記憶させると共に電位差出力として加減算器94に出力する。図17Bに示すように、RTS雑音の発生時における差分の変化量Vd1は、V2−V1である。
加減算器94は、定電圧出力Vを比較補正回路92からの電位差出力によって補正する。例えば、加減算器94は、RTS雑音が発生している期間においては、定電圧出力V2から比較補正回路92からの電位差出力(V2−V1)を減算するV2−(V2−V1)の演算によって補正した電圧V1を求める。
また、図17Bに示すように、RTS雑音の終了時における差分の変化量Vd2は、V1−V2である。比較補正回路92は、RTS雑音の終了時点において、変化量を累積加算して新たな電位差出力を求める。図17BのRTS雑音終了時における電差出力は(V2−V1)+(V1−V2)=0となる。加減算器94は、RTS雑音が終了すると、定電圧出力V1から比較補正回路92からの電位差出力0を減算して補正した電圧V1を求める。
他の作用及び効果は第1の実施の形態と同様である。
なお、比較補正回路92からの電位差出力にもRTS雑音が含まれる。しかし、電位差出力は定電圧出力Vのレベルに比べて十分に小さく、従って、電位差出力に含まれるRTS雑音が補正後の電圧に与える影響は極めて小さい。
(第7の実施の形態)
図18は第7の実施の形態を示すブロック図である。図18において図16と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。第6の実施の形態においては、定電圧出力Vの差分の変化量によって、定電圧出力VがRTS雑音の影響を受けているか否かを判定した。しかしながら、スイッチ91がオンの場合には、RTS雑音の影響を受けている場合でも差分は0となり判定不能である。そこで、本実施の形態においては、どのようなタイミングにおいてもRTS雑音の影響を受けているか否かを判定可能にしたものである。
図18において、スイッチ91a,91bは、同時にオンになることがないように設定されており、一方がオンの場合には、必ず他方はオフである。コンデンサC1a,C1bは、入力端子81からそれぞれスイッチ91a,91bを介して定電圧出力Vが供給されるようになっている。コンデンサC1a,C1bは、コンデンサC1と同様に、それぞれスイッチ91a,91bのオン期間に定電圧出力Vによって充電されるようになっている。
比較補正回路92には、電圧V(t)とコンデンサC1a,C1bの端子電圧Vca(t),Vcb(t)とが与えられる。比較補正回路92は、電圧V(t)と電圧Vca(t)との差分及び電圧V(t)と電圧Vcb(t)との差分を逐次求めて履歴メモリ93に記憶させる。
比較補正回路92は、スイッチ91aがオンの期間には、電圧V(t)と電圧Vcb(t)との差分を用いてRTS雑音の混入を判定し、スイッチ91bがオンの期間には、電圧V(t)と電圧Vca(t)との差分を用いてRTS雑音の混入を判定する。
他の構成及び作用効果は第6の実施の形態と同様である。
このように本実施の形態においては、第6の実施の形態と同様の効果が得られると共に、確実にRTS雑音による影響を受けているか否かを判定することができる。
(変形例)
図19は変形例に採用される信号発生器を示す回路図である。信号発生器95は、複数の小回路S1,S2,…,Snと、小回路S1,S2,…,Snの出力を選択して出力する選択回路96を有して構成されている。小回路S1,S,…は、1つ1つが図1の信号発生器10を構成するものであってもよく、また、信号発生器10の各部を構成する部分、例えば1つのトランジスタであってもよい。即ち、小回路S1,S2,…によって、図1の信号発生器10が複数構成される。選択回路96は、複数構成された信号発生器10のうち、熱雑音以外の雑音成分による信号への影響が最も大きい1つの信号発生器10を構成する1つ以上の小回路を選択することで、1つの信号発生器10を構成するものである。
これにより、信号発生器95は、熱雑音以外の雑音を確実に離散的に発生させることができるとともに、熱雑音以外の雑音が信号に与える影響を大きくすることができ、熱雑音以外の雑音が信号に与える影響を確実に検出可能にすることができる。
また、それ以外にもRTSなどの熱雑音以外の雑音の発生が少ない小回路を選択することによって、更に雑音の影響を抑えた回路を作ることができる。なお、この熱雑音以外の雑音の発生の確認は例えば工場から出荷される際に実施される出荷時試験でも適用可能であり、また、それ以外にも実動作時でも動作中の環境下で熱雑音以外の雑音の発生量が少ない小回路を確認して適用させることも可能である。
なお、上記実施の形態においては、具体例として、ADPLL及び基準電圧・電流源に採用した例を説明したが、離散的で且つ信号に対する影響が大きい熱雑音以外の雑音を発生する全ての信号発生器に適用可能であり、例えば、イメージセンサ等にも適用可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…信号発生器、20…信号補正器、21…雑音検出器。

Claims (6)

  1. 熱雑音以外の雑音成分が離散的に含まれる信号を発生する信号発生器と、
    前記信号発生器の出力に離散的に含まれる前記熱雑音以外の雑音成分を検出する雑音検出部と、
    前記信号発生器の出力から前記雑音検出部が検出した雑音成分を除去する信号補正部と
    を具備した雑音除去機能を有する機器。
  2. 前記信号発生器は、熱雑音以外の雑音が離散的に発生する所定のトランジスタサイズ以下のトランジスタを含む
    請求項1に記載の雑音除去機能を有する機器。
  3. 前記雑音検出部は、前記信号発生器の出力の履歴を用いて、前記信号発生器の出力に離散的に含まれる前記熱雑音以外の雑音成分を検出する
    請求項1又は2に記載の雑音除去機能を有する機器。
  4. 前記信号補正部は、前記信号発生器の出力に含まれる信号成分と、前記信号発生器の出力に離散的に含まれる前記熱雑音以外の雑音成分との差分を用いて、前記信号発生器の出力から前記熱雑音以外の雑音成分を除去する
    請求項3に記載の雑音除去機能を有する機器。
  5. 前記信号発生器は、基準発振出力を前記信号として出力する発振器により構成され、
    前記雑音検出部は、前記基準発振出力に離散的に含まれる周波数誤差を前記熱雑音以外の雑音成分として検出し、
    前記信号補正部は、前記発振器からの前記基準発振出力に基づく発振出力を発生するPLL回路のフィードバックループ内に設けられた周波数誤差の補正部により構成される
    請求項1乃至4のいずれか1つに記載の雑音除去機能を有する機器。
  6. 前記信号発生器は、
    熱雑音以外の雑音成分が離散的に含まれる信号を複数発生する複数の小回路と、
    前記熱雑音以外の雑音成分が離散的に含まれる複数の信号のうち、前記熱雑音以外の雑音による前記信号への影響が最も大きい信号を発生する1つ以上の小回路を前記複数の小回路から選択する選択回路と
    を具備する請求項1乃至5のいずれか1つに記載の雑音除去機能を有する機器。
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