JP2017058932A - プラント制御装置、圧延制御装置、プラント制御方法およびプラント制御プログラム - Google Patents

プラント制御装置、圧延制御装置、プラント制御方法およびプラント制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】圧延機をはじめとするプラントにおいてフィードフォワード制御を実施する場合において、位相の異なる複数の変動要因を制御対象が含んでいる場合に、制御出力の位相シフト量を好適に調整して制御効果を高めること。【解決手段】制御対象が含む変動要因に基づいて前記制御対象に発生した制御前状態量の変動に基づき、制御対象の加工処理に際してフィードフォワード制御を行うプラント制御装置であって、制御前状態量の変動と、加工処理が行われたあとの制御対象の状態量である制御後状態量の変動の位相差を取得し、その位相差に基づき、制御前状態量の計測結果をフィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定することを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、プラント制御装置、圧延制御装置、プラント制御方法およびプラント制御プログラムに関する。
金属板を圧延することにより薄い金属材料を効率的に生産するプラントである圧延機においては、被圧延材である金属板の硬度ムラによる板厚不良が発生する場合が有る。硬度ムラとは、被圧延材の硬さが被圧延材の全体にわたって一様でない状態である。被圧延材の硬さは、圧延される際の変形抵抗となるため、圧延の際に被圧延材を搬送する搬送方向である圧延方向に硬度ムラが生じていると、位置によって被圧延材の潰れ方が異なり、圧延された後の板厚に変動が発生する。
圧延は、元の金属板の板厚である原板厚から製品厚まで、一般に被圧延材を複数回圧延機に通す事で行われる。硬度ムラが存在すると、位置によって被圧延材の硬さが異なるため板厚変動が発生するが、複数回の圧延において毎回板厚偏差が新たに発生する。製品の板厚精度を向上させるために、圧延機においては板厚制御が実施されるが、硬度ムラにより圧延の度に発生する板厚変動を、板厚制御で除去する事は困難であった。
例えば、ある回の圧延時に発生した硬度ムラによる板厚変動を、次回の圧延時に入側板厚計で検出して、フィードフォワード的に板厚制御を行う事で板厚変動を抑制する事が行われる。しかしながら、硬度ムラによって新たに板厚変動が発生するため通常の制御ゲインより大きなゲインが必要であり、周波数分析により硬度ムラの有無を判断し、フィードフォワード板厚制御の制御ゲインを変更する事が行われている(特許文献1)。
特開2000−33409号公報 特許2012−86252号公報
特許文献1に開示された技術においては、硬度ムラに基づく被圧延材の搬送方向の変形抵抗変動を除去するために、前回の圧延時に発生した板厚変動を、次回の圧延時に入側板厚変動としてフィードフォワード制御により除去している。その際、硬度ムラの有無に応じてフィードフォワード制御の制御ゲインを変更する事が行われている。
フィードフォワード制御は比例制御であり、対象となる制御偏差に位相と振幅を合わせて出力する事で制御効果を最大限とすることが可能となる。制御偏差として、正弦波を仮定し、それに対して制御ゲインをかけた制御出力を与え、結果として位相、振幅がどのようになるかについて検討する。例えば、正弦波sin(ωt)に対する制御出力として、制御ゲインGおよび位相シフトΔをかけた正弦波を作成し、得られた結果をyとする。
この場合、yは、以下の式(1)のように表される。

ここで、上記式(1)におけるyの振幅は以下の式(2)、位相は以下の式(3)によって表される。


図19は、yの振幅Xおよび位相ズレδを、制御ゲインGおよび位相シフトΔを変化させた場合について示したグラフの図である。図19に示すように、位相シフトΔが大きくなると振幅も大きくなり、制御ゲインGによっては60度を超えると制御効果が得られないばかりか逆効果となる事がわかる。また、制御を行う事により、位相シフトΔが有る場合は、結果として得られる制御結果yの位相が元の正弦波sin(ωt)からずれてしまう事がわかる。
つまり、比例制御であるフィードフォワード制御の制御ゲインを増大させても、制御対象と制御出力の位相がずれている場合、即ち位相シフトΔが存在する場合、制御効果が小さくなるばかりでなく、かえって悪化させてしまう可能性がある。
ここで、硬度ムラに起因する板厚変動が発生する場合を考えると、圧延においては板厚制御・張力制御が行われるため、板厚変動と硬度ムラの位相関係がずれることとなる。この位相関係とは、各波形のピーク位置が1周期360度に対してどれくらいの角度でずれているかを示す。従って、被圧延材の入側板厚偏差によるフィードフォワード制御を実施しても、本来の硬度ムラとは位相関係がずれているため制御効果が得られなくなる。
尚、このような課題は、金属材料の圧延における被圧延材の硬度ムラに限らず、プラントの制御において、基準となる変動要因に基づいて生じた制御前の変動要因を含む制御対象物を制御して制御結果を得る場合において、基準となる変動要因と制御前の変動要因との位相がずれている場合に同様に課題となり得る。
本発明において解決すべき課題は、圧延機をはじめとするプラントにおいてフィードフォワード制御を実施する場合において、位相の異なる複数の変動要因を制御対象が含んでいる場合に、制御出力の位相シフト量を好適に調整して制御効果を高めることにある。
本発明は例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する構成要素を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、制御対象が含む変動要因に基づいて制御対象に発生した制御前状態量の変動に基づき、制御対象の加工処理に際してフィードフォワード制御を行うプラント制御装置であって、制御前状態量の変動と、加工処理が行われたあとの制御対象の状態量である制御後状態量の変動の位相差を取得する位相差取得部と、制御位相差に基づき、制御前状態量の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定するフィードフォワード調整部とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、圧延機をはじめとするプラントにおいてフィードフォワード制御を実施する場合において、位相の異なる複数の変動要因を制御対象が含んでいる場合に、制御出力の位相シフト量を好適に調整して制御効果を高めることができる。尚、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る圧延機及び圧延制御装置の全体構成を示す図である。 圧延機の圧延現象及び関係する各パラメータを示す図である。 圧延制御の基本式を示す図である。 板厚制御部における板厚制御の処理内容を示す図である。 張力制御部による張力制御の処理内容を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る板厚制御部及びフィードフォワード制御調整装置の処理内容を示す図である。 本発明の実施形態に係る制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る位相差の算出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る位相差の算出動作を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置のハードウェア構成を示す図である。 位相制御における位相シフト量と位相ズレ量、振幅との関係を示す図である。
本発明に係るプラント制御装置の実施例として、金属材料である被圧延材に対する加工処理として圧延を行う圧延機の制御装置を例として説明する。本実施形態においては、4スタンドのタンデム圧延機において、被圧延材の変形抵抗変動である硬度ムラが発生する場合において、硬度ムラにより発生する板厚変動を最小限とするような制御方法が特徴の1つである。図1は、本実施形態に係る4スタンド圧延機及びその制御構成を示すブロック図である。
図1に示すように、タンデム圧延機は複数のロールより構成される#1スタンド圧延機11〜#4スタンド圧延機14が4台連続的に並べられたもので、各圧延機においては図2に示すような圧延が行われる。本実施形態においては、1台の圧延機は6本のロールによって構成され、被圧延材をはさんで内側より作業ロール、中間ロール、バックアップロールと呼ばれる。
圧延は、図2に示すように、上下作業ロール間で被圧延材を潰す事により実施される。この時、被圧延材0は、入側張力Tおよび出側張力Tにより引っ張られ、圧延荷重Pにより潰される事で入側板厚Hは出側板厚hとなる。圧延現象により圧延荷重P、先進率fおよび後進率bが生じ、作業ロール速度Vの場合、入側速度Vおよび出側速度Vは夫々図2に示す通りとなる。
図3に、図2の圧延現象をモデル化したものを示す。自スタンド圧延機および前後スタンド圧延機の入側速度V、出側速度Vにより入側張力T、出側張力Tが変化する。張力が変化すると、圧延荷重Pおよび出側板厚h、入側速度V、出側速度Vが変化する。以上のように、圧延現象は入側板厚H、作業ロール速度V、ロールギャップSを入力とし、入側張力T、出側張力T、出側板厚hを出力とする複雑な現象であり、張力を介して前後圧延機スタンドにおける圧延現象とも関係する。
図1に示すように、4スタンドの各圧延機には、作業ロール速度を操作する電動機と電動機速度制御装置21〜24および作業ロール間の間隔であるロールギャップを操作するロールギャップ制御装置31〜34が設置されている。圧延においては、製品となる被圧延材の板厚が製品の品質上重要であり、被圧延材の板厚を測定するための板厚計41〜44が各圧延機スタンド出側に設置されている。また、被圧延材にかかる張力は、圧延操業の安定性のためには重要であり、板厚精度にも関わるため張力計51〜54が各スタンド出側に設置されている。また、#4スタンド圧延機14の出側には、#4スタンド圧延機14の出側張力を制御するために出側ブライドルロール15および電動機および電動機速度制御装置25が設置されている。
#1スタンド圧延機11においては、#1スタンド圧延機11のロールギャップを操作する板厚制御部61が、#2スタンド圧延機12〜#4スタンド圧延機14においては前段スタンド速度を操作する板厚制御部62〜64が実施されている。例えば、#2スタンド圧延機12の場合には1スタンド圧延機1の速度制御が行われる。
#2スタンド圧延機12以降の板厚制御部62〜64においては、入側板厚計の検出結果を用いたフィードフォワード制御と出側板厚計の検出結果を用いたフィードバック制御が実施される。例えば、#2スタンドの板厚制御部62においては、#1スタンドの出側の板厚計41の検出結果を用いたフィードフォワード制御と、#2スタンドの出側の板厚計42の検出結果を用いたフィードバック制御が行われる。
張力に関しては、各圧延機スタンドの出側張力を、次スタンド圧延機のロールギャップを用いて制御する張力制御部71〜73が行われる。例えば、#1スタンド圧延機11の出側張力は、張力制御部71が、#2スタンド圧延機12のロールギャップをロールギャップ制御装置32を操作する事で制御する。また、#4スタンド圧延機14の出側張力は、張力制御部74が、出側ブライドルロール15の速度を速度制御装置25を操作することで制御する。
図4は板厚制御部64の概要を示す図である。図4に示すように、板厚制御部64は、#3スタンド圧延機13の出側の板厚計43にて測定した入側板厚偏差ΔHを、被圧延材の測定位置が#4スタンド圧延機14直下に到達するまで遅延させるように移送処理する。この入側板厚偏差ΔHの計測結果が圧延前の状態量である制御前状態量であり、その位相が制御前位相である。
そして、板厚制御部64は、制御ゲインGFFをかけたフィードフォワード制御出力と、#4スタンド圧延機14の出側の板厚計44にて測定された出側板厚偏差Δhに制御ゲインGFBをかけて積分処理されたフィードバック制御出力とを加算したものを制御出力として出力する。この出側板厚偏差Δhの計測結果が圧延後板厚である制御後状態量であり、その位相が制御後位相である。
他の板厚制御部61〜63においても同様の構成となっており、各圧延機スタンドに対する入側板厚偏差によるフィードフォワード制御と、出側板厚偏差によるフィードバック制御より構成される。板厚変動は、発生位置の#4スタンド圧延機14直下では検出できず、#4スタンド圧延機14から離れた位置に設置された板厚計44にて検出するため、板厚変動発生から検出までの無駄時間が存在する。そのため、フィードバック制御は積分制御としている。
図5は張力制御部73の概要を示す図である。#3スタンド圧延機13と#4スタンド圧延機14間に設置された3−4スタンド間張力計53で測定された張力実績T34FBと張力指令T34REFの偏差ΔT34を用いて、比例積分制御を行う構成となっている。積分制御においては、制御出力が制御状態量に対して位相が90度すれるため、結果として得られる#4スタンド圧延機14の出側板厚においては、本来の硬度ムラ位置に対して板厚偏差の位相がずれる。
図6〜図8は、図1に示すような4スタンドタンデム圧延機の圧延現象のシミュレーション結果を示す図である。図6は板厚制御、張力制御共実施しない場合、硬度ムラである変形抵抗変動により、#4スタンドの入側板厚、#4スタンド出側板厚、#3スタンド〜#4スタンド間張力、#4スタンド出側張力が時間経過でどのように変動するかのシミュレーション結果である。
図6〜図8において、“板厚変動”では入側板厚の変動が実線で、出側板厚の変動が破線で示されている。“張力変動”では、入側張力の変動が実線で、出側張力の変動が破線で示されている。“荷重変動”では、圧延荷重の変動が実線で、変形抵抗変動が破線で示されている。
この場合、硬度ムラがそのまま板厚変動として現れるため、変形抵抗変動と#4スタンド入側板厚偏差、#4スタンド出側板厚偏差は波形のピーク位置が一致しており、位相関係にズレが無い事がわかる。
図7は、♯4スタンドの入側である#3スタンド〜#4スタンド間張力制御部63および#4スタンド出側張力制御部64を比例積分制御で実施し、かつ#4スタンド出側板厚制御部64のフィードバック制御のみ実施した場合である。この場合、#4スタンド出側板厚偏差の位相が#4スタンド入側板厚偏差より早くなる位相進みが生じている。
これは、#4スタンドの板厚制御部64において積分制御を実施しているため90度の位相遅れの制御出力となり、式(1)〜(3)及び図19にて示したような関係からΔがマイナスであるため、制御結果である#4スタンド出側板厚偏差のδはプラス側となるからである。
以上で述べたように、硬度ムラのように制御対象が元々有している変動要因に対して制御を行う事により、位相の異なる他の変動要因が発生し、制御対象の状態量間の位相関係が変動してしまう。#4スタンドの前段スタンドである♯3スタンドの板厚制御部63のフィードバック制御も実施した場合、図8に示すように、#4スタンド入側板厚偏差は、変形抵抗よりも進み位相となっている。
通常、タンデム圧延機においては、#1スタンドを始めとして、各圧延機スタンドで板厚制御を実施するため、変形抵抗変動と、その結果として現れる板厚変動は位相がずれている事がわかる。そのため、圧延機スタンドの入側板厚偏差を用いてフィードフォワード制御を実施する場合、変形抵抗変動と入側板厚偏差変動との位相ずれの影響により制御効果が得られなくなる。
従来、フィードフォワード制御の調整方法としては、制御出力〜制御操作端までの無駄時間、応答を考慮して、図4におけるフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを設定し、制御結果である出側板厚偏差により制御ゲインを変更する事が行われていた。しかしながら、この方法を用いた場合、制御対象状態量である入側板厚偏差と硬度ムラで有る変形抵抗変動に位相差が有るため制御効果が得られなくなる。
上記式(1)〜(3)及び図19で示したように、フィードフォワード制御においては、制御ゲインGと制御出力タイミングシフト量ΔTFFを適切に設定する事が必要である。そして、この設定は圧延速度や、他にどのような制御が実施されているかを考慮して決定する必要があり、複雑な調整となる。圧延速度の場合、板厚偏差変動の周波数が変わるため、制御出力〜制御操作端動作までの応答が変化する。また、タンデム圧延機の場合、どの圧延機スタンドでどのような板厚制御、張力制御が実施されているかで異なる。
フィードフォワード制御において制御出力タイミングシフト量ΔTFFおよび制御ゲインGを適切に設定する事は重要であるが、両者は上記式(1)〜(3)において説明した関係で結びついている。例えば制御ゲインGを変更すると、状態量間の位相ズレ量δも変動する。逆に制御出力タイミングシフト量ΔTFFを変更すると制御状態量の振幅Xも変動してしまう。従って、両者を適切に設定するように調整するのは困難である。
上記式(3)において、状態量間の位相ズレ量δは、逆正接関数であるため−∞〜+∞に対して−90度〜+90度を定義域とするが、式(1)から明らかに+無限大を超えて−となった場合90度より大となるため便宜的に図19の様に90度を超えるものとしている。式(3)より、制御ゲインGが1より大でないと状態量間の位相ズレ量δは90度を超えない。従って、状態量間の位相のズレδが90度を超えている場合は制御ゲインGが大き過ぎると予測できる。
また、制御タイミングシフト量Δと状態量間の位相ズレ量δは逆方向となるため、状態量間の位相ズレ量δが判れば制御タイミングシフト量Δをどのように変更するかを予測する事ができる。例えば、状態量間の位相ズレ量δが、+方向であれば、制御タイミングシフト量Δを増加方向、即ち、マイナス側からプラス側に向かう方向に変更すればよい。他方、プラス側からマイナス側に向かう方向は減少方向である。
圧延機の板厚制御におけるフィードフォワード制御の場合、入側板厚計で検出した入側板厚偏差と出側板厚計で検出する出側板厚偏差の位相関係を状態量間の位相ズレ量δ、入側板厚偏差から制御出力までの制御出力タイミングシフト量ΔTFFを制御タイミングシフト量Δと考える事ができる。従って、これらの状態量を用いて、フィードフォワード制御における制御タイミングシフト量ΔTFFおよび制御ゲインGFFを調整すればよい。
図9に示すように、本実施形態に係るフィードフォワード制御調整装置101においては、#4スタンドの入側の板厚計43で検出した入側板厚偏差ΔHに対して板移送処理を実施する事で、#4スタンドの出側の板厚計44直下通過のタイミングで取り出し、入側板厚偏差ΔHTRKとする。また、#4スタンドの出側の板厚計44で検出した出側板厚偏差Δhを入力する。
#4スタンド圧延機14の圧延荷重を測定するための圧延荷重計46より圧延荷重Pを、#4スタンド圧延機14直下から#4スタンドの出側の板厚計44直下まで移送処理し圧延荷重PTRKとする。これら#4スタンドの出側板厚偏差Δh、入側板厚偏差ΔHTRK、圧延荷重PTRKが、#4スタンドの制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102に入力される。この圧延荷重Pの変動が、被圧延材の硬度ムラに応じて発生する制御量の変動であり、その位相が制御量位相である。
制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102においては、ΔHTRK、Δh、Pの位相関係およびΔhの大小によりフィードフォワード制御ゲインGFFおよび制御出力タイミングシフト量ΔTFFを調整する。即ち、制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102が、フィードフォワード調整部として機能する。
図10は、制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102の機能構成を示す図である。制御対象である圧延機の状態量として、上述した被圧延材の入側板厚偏差ΔHTRKと、出側板厚計での出側板厚偏差検出値Δh、並びに圧延荷重PTRKが入力される。そして、ΔHTRKとΔhとの位相関係に基づき、制御出力の位相シフト量を調整することが本実施形態に係る特徴の1つである。
フィードフォワード制御の目的は、入側板厚偏差が出側板厚偏差とならないようにする事である。そのため、フィードフォワード制御が好適に働き、出側板厚偏差が小さくなると上述した入側板厚偏差と出側板厚偏差との位相関係の判断が困難となる。そのため、制御出力および板厚変動の原因となる硬度ムラの影響を受ける圧延荷重と入側板厚偏差の位相関係も用いて位相調整を実施することも本実施形態に係る特徴の1つである。
PP値演算装置103においては、入力された出側板厚偏差検出値Δhおよび入側板厚偏差ΔHTRKより、入側板厚偏差ΔHTRKの1周期にあたる範囲内の最大値および最小値を求め、最大値から最小値を減算することで、出側板厚偏差PP値ΔhPPを求める。ここで、1周期にあたる範囲は、位相差演算装置104a、104bと同様にして決定する。ΔhPPは、出側板厚がどの程度変動しているか、即ち出側板厚の変動幅を示す値である。
位相差演算装置104a、104bにおいては、図11に示すような方法で、基準信号に対する比較信号の位相ズレを求める。まず、基準信号の変動1周期分の信号を取り出す(S1101)。即ち、S1101において位相差演算装置104a、104bが制御前位相取得部として機能する。1周期は、基準信号よりFFT(Fast Fourier Transform)を用いて振動周波数を求め、1周期の時間を求めても良いし、例えば基準信号の最大値の時間間隔から求めても良い。厳密に1周期分である必要は無く、1周期以上となっても良い。
同様に、位相差演算装置104a、104bは、比較信号についても基準信号での取り出し開始点から取り出し終了点までの信号を取り出す(S1101)。即ち、S1101において位相差演算装置104a、104bは、制御後位相取得部及び制御量位相取得部としても機能する。具体的には、図12(a)に示すように、基準信号および比較信号用に計算機のサンプリング周期(定周期)毎にデータを格納するテーブルを用意し、現サンプリング時におけるデータが最後に記録されるようにする。1周期の時間が分かれば、図12(b)に示すように、現サンプリング点から時間分さかのぼったテーブル個数を取り出し、1周期分テーブルにコピーする。
次に、1周期分テーブル内の最大値、最小値を求めてそれぞれ上限値、下限値とし、上限値、下限値がそれぞれ+1、−1となるように1周期分テーブル内データを規格化する(S1102)。そして、基準信号を基準として比較信号の位相をずらす(S1103)。比較信号の位相をずらす処理は、図12(c)に示すように、比較信号用変更テーブルを設け、比較信号用1周期分テーブルからテーブル位置をずらしてコピーすることによって行われる。図12(c)は、2サンプリング分ずらす場合である。
そして、位相差演算装置104a、104bは、比較信号用変更テーブルと基準信号1周期分テーブルの各テーブルデータの差の2乗を1周期分テーブル全部について総和を求める(S1104)。この値(以降、「2乗誤差1周期分」とする)が、位順信号と位相をずらした比較信号とがどの程度類似しているかの判断指標値となる。
位相差演算装置104a、104bは、位相をずらす量(以降、「位相ずらし量」とする)を変えながら、S1103からの処理を繰り返す(S1105/NO)。そして、予め定められた所定数の位相ずらし量について処理を完了すると(S1105/YES)、2乗誤差1周期分が最小となるずらし量を選択し(S1106)、処理を終了する。S1106における選択結果が、位相ズレの算出結果となる。
ここで、位相ずらし量は、基準信号に対して比較信号の位相が進む方向を+側、遅れる方向を−側とする。テーブルずらし量としては、図12(c)のようにずらした場合が−側となる。位相差演算装置104aは、基準信号として入側板厚偏差ΔHTRK、比較信号として出側板厚偏差検出値Δhを取得し、入側板厚−出側板厚間位相差ΔTEDを得る。また、位相差演算装置104bは、基準信号として入側板厚偏差ΔHTRK、比較信号として圧延荷重PTRKを取得し、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEPを得る。
フィードフォワード制御においては、入側板厚偏差を用いて、出側板厚偏差を小さくする事を目的とする。つまり制御対象状態量は出側板厚偏差である。硬度ムラである変形抵抗変動の影響が入側板厚偏差として#4スタンド入側においては既に現れているので、#4スタンドの板厚制御部64は、入側板厚偏差を用いたフィードフォワード制御を実施する。そして、フィードフォワード制御調整装置101は、入側板厚偏差と出側板厚偏差の位相関係からフィードフォワード制御を調整する。
これに対して、フィードフォワード制御の効果が好適に表れてくると、出側板厚偏差検出値Δhが小さくなり、理想的には0となる。この場合、入側板厚偏差と出側板厚偏差の位相関係を求めるのは困難となる。これに対して、圧延荷重は硬度ムラによる出側板厚偏差除去の結果として、大きく変動しているため、これを出側板厚偏差の代わりとすることができる。つまり、フィードフォワード制御調整装置101は、入側板厚偏差と圧延荷重の位相関係からフィードフォワード制御の制御出力タイミングシフト量ΔTFFの調整を実施する機能を有する。
制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102においては、上記の判断を行う必要が有るため、ファジィ推論を実施する。メンバーシップ関数105においては、出側板厚偏差PP値ΔhPPを入力とし、図10に示すようなメンバーシップ関数を用いて、SHS、SHBを求める。SHSは、出側板厚偏差が小さい場合を示す値である。他方SHBは、出側板厚偏差が大きい場合を示す値である。
メンバーシップ関数106においては、入側板厚−出側板厚間位相差ΔTEDを入力とし、図に示10すようなメンバーシップ関数を用いて、TEDB、TEDM、TEDZ、TEDP、TEDTを求める。TEDBは、入側板厚−出側板厚間位相差が−側で大きい度合を示す値である。TEDMは、入側板厚−出側板厚間位相差が−側である度合を示す値である。TEDZは、入側板厚−出側板厚間位相差が無である度合を示す値である。TEDPは、入側板厚−出側板厚間位相差が+側である度合を示す値である。TEDTは、入側板厚−出側板厚間位相差が+側で大きい度合を示す値である。
メンバーシップ関数107においては、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEDを入力とし、図10に示すようなメンバーシップ関数を用いて、TEPM、TEPZ、TEPPを求める。TEPMは、入側板厚−圧延荷重間位相差が−側である度合を示す値である。TEPZは、入側板厚−圧延荷重間位相差が無である度合を示す値である。TEPPは、入側板厚−圧延荷重間位相差が+側である度合を示す値である。
各メンバーシップ関数における横軸の値は、予め定めたものを使用する。メンバーシップ関数105におけるSBは出側板厚偏差を用いたフィードフォワード制御の調整の実施可否の判定に用いる閾値である。例えば出側板厚変動が1μm以下の場合に、フィードフォワード制御の調整に際して出側板厚偏差を使用しないのであればSB=1μmである。このように、本実施形態に係る制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102は、出側板厚偏差の変動幅が所定の範囲内である場合、出側板厚偏差でなく圧延荷重の変動の位相を参照する。
メンバーシップ関数106におけるDB、DTは、制御ゲインが高すぎることの判定に用いる閾値である。例えば、入側板厚−出側板厚間位相差が90度を超える場合は、制御ゲインが高いと判断され、その場合には、制御ゲイン下げを実施する必要がある。そのためDB=−90度、DT=90度である。
メンバーシップ関数106におけるDM、DP及びメンバーシップ関数107におけるPM、PPは、出力タイミングシフト量の調整が不要であることの判定に用いる閾値である。例えば、入側板厚−出側板厚間位相差が±20度以内の場合には出力タイミングシフト量の調整は不要である。そのため、DM=−20度、DP=20度である。同様にPM=−20度、PP=20度である。なお、これらの値は一例であり、圧延状況や設備の特性に応じて適時変更するものである。
また、DP、PZは、出側板厚偏差が最小となり、フィードフォワード制御の効果が最大限となる入側板厚−出側板厚間位相差、入側板厚−圧延荷重間位相差を設定する。これらの位相差の設定は、圧延シミュレーションや実圧延における手動調整時の実績データ等から決定して行えばよい。このように、制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置102においては、位相差に対して予め定めれられた値と位相差との関係に基づいてタイミングシフト量を決定する。
ファジィ推論装置108においては、メンバーシップ関数を用いて求めた上記各度合より、ファジィ推論を用いて、フィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを増加側に変更する度合TFFP、減少側に変更する度合TFFM、フィードフォワード制御ゲインGFFを増加側に変更する度合GFFP、減少側に変更する度合GFFMを以下の様な推論ルールを用いて求める。
推論ルールの処理方法としては、種々有るが、本実施形態に係るファジィ推論装置108は、以下の式(4)、(5)となるような処理を行う。
IF (A and B)then C の場合は C=min(A,B) (4)
IF (A or B) then C の場合は C=max(A,B) (5)
また、使用する推論ルールとしては、出側板厚偏差が大きく、入側板厚−出側板厚間の位相差がゼロの場合、フィードフォワード制御ゲインが小さいと考えられるため、以下の式(6)のような処理となる。
IF (SHB and TEDZ) then GFFP (6)
また、出側板厚偏差が大きく、入側板厚−出側板厚間の位相差有の場合、制御出力タイミングシフト量ΔTFFがずれていると判断でき、ずれを無くす事で出側板厚偏差を小さくすることが期待できるため、以下の式(7)、(8)のような処理となる。
IF (SHB and TEDP) then TFFP (7)
IF (SHB and TEDM) then TFFM (8)
また、出側板厚偏差が大きく、入側板厚−出側板厚間の位相差が大きく90度を超える様な場合、フィードフォワード制御ゲインが大きすぎると判断できる。この場合、まずゲインを下げ、適正な制御ゲインとなってから制制御出力タイミングシフト量ΔTFFを調整したほうが良いと考えられるため、以下の式(9)、(10)のような処理となる。
IF (SHB and TEDT) then GFFM (9)
IF (SHB and TEDB) then GFFM (10)
また、出側板厚偏差が小さく、入側板厚−圧延荷重間の位相差が大きな場合、制制御出力タイミングシフト量 を調整することで出側板厚偏差を更に小さくする事が期待できるため、以下の式(11)、(12)のような処理となる。
IF (SHS and TEPP) then TFFM (11)
IF (SHS and TEPM) then TFFP (12)
圧延現象のシミュレーションを行うと、入側板厚−圧延荷重間の位相差が−側の場合に制御タイミングシフト量ΔTFFを増加側に、入側板厚−圧延荷重間の位相差が+側の場合に制御タイミングシフト量ΔTFFを減少側に変更すると入側板厚−圧延荷重間の位相差が小さくなる事から上記の制御ルールとしている。図19の関係は、入側板厚偏差と出側板厚偏差のように、制御対象状態量が制御前後でどのように変化するかを示すものである。圧延荷重は入側板厚変動と出側板厚変動および入出側張力による圧延現象により発生するものである事から、入側板厚−圧延荷重間の位相差と制御タイミングシフト量との関係は図19とは異なる。しかしながら、制御タイミングシフト量を変更した場合における位相差の変化傾向が分かれば本実施例の様に制御チアミングの調整に利用可能である。
以上の推論ルールを用いる事により、フィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを増加側に変更する度合TFFP、減少側に変更する度合TFFM、フィードフォワード制御ゲインGFFを増加側に変更する度合GFFP、減少側に変更する度合GFFMを求める。
なお、以上で述べた推論ルールは一例であり、フィードフォワード制御における状態量とフィードフォワード制御ゲインGFF、フィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを変更して出側板厚偏差を小さくできる可能性が有るものであれば制御ルールとして設定し、利用可能である。また、圧延現象のシミュレーションのみでなく、実圧延で手動で調整してみた結果により制御ルールを決定するほうが、より実圧延現象に合致した調整方法とすることができる。
パラメータ変更装置109においては、上記で求めた変更度合TFFP、TFFM、GFFP、GFFMより、以下の式(13)、(14)により、フィードフォワード制御ゲインGFFおよびフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを変更する。

ここで、CTFFP、CTFFM、CGFFP、CGFFMは調整用のパラメータであり、CTFFPは制御出力タイミングシフト量の1回当りの増加側の変更量を示す値である。CTFFMは制御出力タイミングシフト量の1回当りの減少側の変更量を示す値である。CGFFPは制御ゲインの1回当りの増加側の変更量を、CGFFMは減少側の変更量を示す値である。
以上のようにすることで、フィードフォワード制御調整装置101により、4スタンド板厚制御部64におけるフィードフォワード制御の、フィードフォワード制御ゲインGFFおよびフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFを常に最適の状態に調整する事が可能となり、フィードフォワード制御の制御効果が大幅に向上する。
図13〜図17に、フィードフォワード制御調整装置101の効果を圧延シミュレータにより検証した結果を示す。図13は図8の状態に、#4スタンドの板厚制御部64におけるフィードフォワード制御を追加した場合である。図13において、入側板厚の位相は実線の縦線で、出側板厚の位相は破線の縦線で、圧延荷重の位相は一点鎖線の縦線で示されている。
即ち、入側板厚−出側板厚間位相差ΔTEDは、実線の縦線と破線の縦線との間隔で示され、進み位相であることがわかる。また、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEPは実線の縦線と一点鎖線の縦線との間隔で示され、遅れ位相となっている。そして、図13に示すように出側板厚偏差は大であるため、ここではまずフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFが進み位相側、即ち増加方向に変更される。その結果は図14のようになる。
図14に示すように、実線と破線との間で示される入側板厚−出側板厚間位相差ΔTED、実線と一点鎖線との間で示される入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEP共小さくなり、かつ出側板厚の振幅も若干であるが小さくなっている。この状態ではフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFは合っているが、フィードフォワード制御ゲインGFFが不足していると判断され、フィードフォワード制御ゲイGFFが増大される。その結果は図15のようになる。
図15に示すように、出側板厚偏差はかなり小さくなる。この状態でも、入側板厚−出側板厚間位相差ΔTEDは遅れ位相と判断される場合、フィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFが位相遅れ方向に変更される。その結果、出側板厚偏差は図16に結果を示すようにほとんど除去する事が可能である。
この時、図16に示すように、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEPは遅れ位相となっており、この値をメンバーシップ関数107のPZとして設定する事で、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEPによっても同様にフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFの調整を行う事ができる。
図17は、図13と逆側にフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFをずらした場合を示す図である。入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEPは進み位相となって現れており、本シミュレーションにおいては、入側板厚−圧延荷重間の位相差が+側の場合、制制御出力タイミングシフト量ΔTFFを減少側に調整することで出側板厚偏差を更に小さくする事が期待できることが分かる。
以上により、圧延操業中に圧延実績データを取り込みながら、フィードフォワード制御におけるタイミングシフト量ΔTFF、および制御ゲインGFFを修正していく事でフィードフォワード制御の効果を向上させる事ができる。この他、圧延速度や鋼種、板厚等の圧延状態に応じてフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFF、およびフィードフォワード制御ゲインGFFを関連付けて記憶してデータベースを作成しておき、同様な圧延条件となった場合はデータベースに記憶されたィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFF、およびフィードフォワード制御ゲインGFFを取り出して使用し、圧延実績により修正する事で、フィードフォワード制御における制御効果を最大限にしていく事もできる。このデータベースが、条件情報記憶部として機能する。
また、本実施例においては、4スタンド圧延機における#4スタンドの板厚制御部64に対してフィードフォワード制御調整装置101を適用する場合について述べた。これに限らず、同様に#2スタンドの板厚制御部62、#3スタンドの板厚制御部63等、フィードフォワード制御を行う任意のスタンドの板厚制御についても適用可能である。
また、本方式は4スタンドタンデム圧延機以外の任意のスタンド数のタンデム圧延機にも適用可能である。また、本方式はシングルスタンド圧延機における入側板厚計で検出した入側板厚偏差によるフィードフォワード制御にも適用可能である。
また、本明細書では、入側板厚計の検出結果で検出した入側板厚偏差を用いたフィードフォワード制御の調整方法としたが、入側板厚偏差と入出側板速を用いたマスフロー板厚制御における比例制御についても、同様に適用する事が可能である。
また、本実施例は、4スタンドタンデム圧延機を制御対象として説明したが、圧延機以外でも制御対象に対して比例制御またはフィードフォワード制御を実施する任意のプラントに適用可能である。
上述した#4スタンドの板厚制御部64や、フィードフォワード制御調整装置101を中心とした圧延制御装置は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。ここで、本実施形態に係る圧延制御装置の各機能を実現するためのハードウェアについて、図18を参照して説明する。図18は、本実施形態に係る圧延制御装置を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図18に示すように、本実施形態に係る圧延制御装置は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。
即ち、本実施形態に係る圧延制御装置は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204およびI/F205がバス208を介して接続されている。また、I/F205にはLCD(Liquid Crystal Display)206および操作部207が接続されている。
CPU201は演算手段であり、圧延制御装置全体の動作を制御する。RAM202は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU201が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM203は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
HDD204は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F205は、バス208と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。また、I/F205は、夫々の装置が情報をやり取りし、若しくは圧延機に対して情報を入力するためのインタフェースとしても用いられる。
LCD206は、各種の情報を表示し、オペレータが圧延制御装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部207は、キーボードやマウス等、オペレータが圧延制御装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。このようなハードウェア構成において、ROM203やHDD204若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM202に読み出され、CPU201がそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る圧延制御装置の機能が実現される。
尚、上記実施形態においては、各機能が圧延制御装置に全て含まれている場合を例として説明した。このように全ての機能を1つの情報処理装置において実現しても良いし、より多くの情報処理装置に各機能を分散して実現しても良い。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部に他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
11 #1スタンド圧延機
12 #2スタンド圧延機
13 #3スタンド圧延機
14 #4スタンド圧延機
15 出側ブライドルロール
21、22、23、24 電動機速度制御装置
25 速度制御装置
31、32、33、34 ロールギャップ制御装置
41、42、43、44 板厚系
51、52、53、54 張力系
61、62、63、64 板厚計
71、72、73、74 張力制御部
101 フィードフォワード制御調整装置
102 制御ゲイン・タイミングシフト量設定装置
103 PP値演算装置
104a、104b 比較信号位相差演算装置
105、106、107 メンバーシップ関数
108 ファジィ推論装置
109 パラメータ変更装置
#1スタンド圧延機11においては、#1スタンド圧延機11のロールギャップを操作する板厚制御部61が、#2スタンド圧延機12〜#4スタンド圧延機14においては前段スタンド速度を操作する板厚制御部62〜64が実施されている。例えば、#2スタンド圧延機12の場合には1スタンド圧延機1の速度制御が行われる。
図7は、♯4スタンドの入側である#3スタンド〜#4スタンド間張力制御部3および#4スタンド出側張力制御部4を比例積分制御で実施し、かつ#4スタンド出側板厚制御部64のフィードバック制御のみ実施した場合である。この場合、#4スタンド出側板厚偏差の位相が#4スタンド入側板厚偏差より早くなる位相進みが生じている。
メンバーシップ関数106においては、入側板厚−出側板厚間位相差ΔTEDを入力と
し、図10に示すようなメンバーシップ関数を用いて、TEDB、TEDM、TEDZ、
TEDP、TEDTを求める。TEDBは、入側板厚−出側板厚間位相差が−側で大きい
度合を示す値である。TEDMは、入側板厚−出側板厚間位相差が−側である度合を示す
値である。TEDZは、入側板厚−出側板厚間位相差が無である度合を示す値である。T
EDPは、入側板厚−出側板厚間位相差が+側である度合を示す値である。TEDTは、
入側板厚−出側板厚間位相差が+側で大きい度合を示す値である。
メンバーシップ関数107においては、入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEP を入力と
し、図10に示すようなメンバーシップ関数を用いて、TEPM、TEPZ、TEPPを
求める。TEPMは、入側板厚−圧延荷重間位相差が−側である度合を示す値である。T
EPZは、入側板厚−圧延荷重間位相差が無である度合を示す値である。TEPPは、入
側板厚−圧延荷重間位相差が+側である度合を示す値である。
図14に示すように、実線と破線との間で示される入側板厚−出側板厚間位相差ΔTED、実線と一点鎖線との間で示される入側板厚−圧延荷重間位相差ΔTEP共小さくなり、かつ出側板厚の振幅も若干であるが小さくなっている。この状態ではフィードフォワード制御用制御出力タイミングシフト量ΔTFFは合っているが、フィードフォワード制御ゲインGFFが不足していると判断され、フィードフォワード制御ゲイGFFが増大される。その結果は図15のようになる。

Claims (9)

  1. 制御対象が含む変動要因に基づいて前記制御対象に発生した制御前状態量の変動に基づき、前記制御対象の加工処理に際してフィードフォワード制御を行うプラント制御装置であって、
    前記制御前状態量の変動と、前記加工処理が行われたあとの前記制御対象の状態量である制御後状態量の変動の位相差を取得する位相差取得部と、
    前記位相差に基づき、前記制御前状態量の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定するフィードフォワード調整部とを含むことを特徴とするプラント制御装置。
  2. 前記フィードフォワード調整部は、前記位相差に対して予め定められた値と前記位相差との関係に基づいて前記位相シフト量を決定することを特徴とする請求項1に記載のプラント制御装置。
  3. 前記フィードフォワード調整部は、前記位相差に基づいて前記フィードフォワード制御における制御ゲインを決定することを特徴とする請求項1に記載のプラント制御装置。
  4. 前記フィードフォワード調整部は、前記制御後状態量の変動幅及び前記位相差に基づいて前記位相シフト量を決定することを特徴とする請求項1に記載のプラント制御装置。
  5. 前記加工処理の際に前記変動要因に応じて発生する制御量の変動の位相である制御量位相を取得する制御量位相取得部を含み、
    前記フィードフォワード調整部は、前記制御後状態量の変動幅が所定の範囲内である場合、前記制御前前状態量の変動の位相と前記制御量位相との位相差に基づき、前記位相シフト量を決定することを特徴とする請求項4に記載のプラント制御装置。
  6. 前記制御後状態量の変動幅が所定の範囲内となった状態における前記位相シフト量を、前記加工処理の制御に影響する条件と関連付けて記憶媒体に記憶させる条件情報記憶部を含み、
    前記フィードフォワード調整部は、前記加工処理の制御に影響する条件に対応して前記記憶媒体に記憶されている前記位相シフト量に基づき、前記制御前状態量の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定することを特徴とする請求項5に記載のプラント制御装置。
  7. 被圧延材が含む位置に応じた高度の変動に基づいて前記被圧延材に発生した圧延前の板厚変動に基づき、前記被圧延材の圧延処理に際してフィードフォワード制御を行う圧延制御装置であって、
    前記圧延前の板厚変動と、前記圧延処理が行われたあとの前記被圧延材の板厚である圧延後板厚の変動の位相差を取得する位相差取得部と、
    前記位相差に基づき、前記圧延前の板厚変動の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定するフィードフォワード調整部とを含むことを特徴とする圧延制御装置。
  8. 制御対象が含む変動要因に基づいて前記制御対象に発生した制御前状態量の変動に基づき、前記制御対象の加工処理に際してフィードフォワード制御を行うプラント制御方法であって、
    前記制御前状態量の変動と、前記加工処理が行われたあとの前記制御対象の状態量である制御後状態量の変動の位相差を取得し、
    前記位相差に基づき、前記制御前状態量の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定することを特徴とするプラント制御方法。
  9. 制御対象が含む変動要因に基づいて前記制御対象に発生した制御前状態量の変動に基づき、前記制御対象の加工処理に際してフィードフォワード制御を行うプラント制御プログラムであって、
    前記制御前状態量の変動と、前記加工処理が行われたあとの前記制御対象の状態量である制御後状態量の変動の位相差を取得するステップと、
    前記位相差に基づき、前記制御前状態量の計測結果を前記フィードフォワード制御に反映させるまでの位相シフト量を決定するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とするプラント制御プログラム。
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