JP5820346B2 - 圧延制御装置及び圧延制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延制御装置及び圧延制御方法に関し、特に、制御ゲインが大きい場合における制御の発振の抑制に関する。
熱間タンデム圧延機においては、被圧延材にかかる張力および圧延荷重、圧延機出側板厚を、上下作業ロール間の間隔であるロールギャップと、当該圧延機前後設備のロール速度を用いて制御することで圧延操業が行われる。圧延機スタンド間には、被圧延材をスタンド間で支持するルーパが設置されている。ルーパによる被圧延材の支持状態を変化させることにより、被圧延材にかかる張力が変化するため、ルーパに係る圧力を測定することにより被圧延材の張力を検知する事が可能となる。ルーパは油圧シリンダによる圧力により高さ一定制御が比例積分制御を用いて実施される。
板厚制御は、各スタンド出側板厚を、板厚計での検知結果または、圧延荷重とロールギャップからの板厚予測値等を用いて圧延機出側の板厚が予め定めた設定値となるように制御する。張力制御は、圧延機スタンド間で被圧延材がたるんだり、過張力のための板幅減少を防止するために必要であり、そのためにスタンド間の張力検出手段からの張力実績を用いて、張力制御が実施される。
一般的な熱間タンデム圧延機においては、各スタンドのロールギャップ調整によって板厚制御を行い、隣接するスタンドロールの前段側のロール速度の調整によって張力制御を行う。また、張力検知手段として、ルーパが被圧延材から受ける張力をロードセルまたはルーパの油圧シリンダにかかる圧力から検知することが行われる。
複数の圧延スタンドが連なって配置されたタンデム圧延機において、i番目のロール速度を調整する場合、i−1番目との間の張力及びi+1番目との間の張力の双方に影響を及ぼす。このような影響は、スタンド間の張力制御の干渉による発振を生じる可能性があり、板圧精度の悪化につながる。そのような課題を解決するため、上流側の張力実績に応じてロール間間隙を修正すると共に、互いに隣接する圧延スタンド間に設置された張力制御手段の応答速度を互いに異なる特性に設定する方法が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−15913号公報
熱間タンデム圧延機においては、種々の製品仕様の被圧延材を圧延するため、製品仕様に応じた制御ゲインの設定が必要となる。これに対して、圧延現象のモデルおよびモデル計算時に使用する変形抵抗、摩擦係数、板温度といった圧延現象のモデルのパラメータが不正確なため制御ゲイン設定の誤差が大きいという問題がある。
タンデム圧延機においては、各圧延機のロール速度を速度制御装置により制御する。張力制御の操作端としてロール速度を用いる場合、速度制御装置および圧延機を含んだ速度制御系の応答を考慮して張力制御系を設計するが、前記のように制御ゲイン設定の誤差のため制御ゲインが大きめに設定された場合や、制御応答を良くするためにあえて高い制御ゲインを設定した場合に速度制御系の応答に起因して制御が振動する場合が発生する。速度制御系は簡易的には2次遅れ系として近似されるが、共振周波数を持つためである。
その場合、問題となるのが大きな張力外乱により、張力制御系がステップ応答的に制御を実施した場合に、共振周波数での振動が継続的に残ったり(発振)、振動振幅がだんだん大きくなる(発散、以下発振に含める)場合である。また、共振周波数近辺の周波数成分の張力外乱(例えば被圧延材の硬さ変動や、圧延機の機械的振動)が有った場合に、張力変動を増大してしまうという場合も発生する。
そのため、熱間タンデム圧延機を新たに立ち上げる場合や、新しい製品の生産を開始する場合等、張力制御の調整に多大な時間を要し、制御ゲインの過大、過小に起因する制御不良に起因した圧延操業の停止や、製品不良を発生させるという問題があった。
特許文献1に開示された技術は、発振を予め抑制するための方法であり、発振が生じた場合にそれを抑制する方法としては適さない。尚、上述したような課題は、タンデム圧延機に限ったものではなく、タンデム圧延機のように、同種類の制御を繰り返すようなプラントの制御であると共に、ある制御点の制御量の変更がその前段の制御点の制御に影響するような場合であれば、同様に問題となり得る。
本発明は上記課題に対応したものであり、制御ゲインが大きい場合であっても、張力制御等の圧延機速度を操作端とする制御の発振を抑制することを目的とする。
本発明の一態様は、被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御装置であって、測定される状態量の偏差に基づき、測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールの回転速度を制御するロール速度制御部と、測定される状態量の発振を検知する発振検知部と、発振が検知された測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールのうち、前記状態量の偏差に基づく回転速度の制御と同一のロールの回転速度の制御における制御応答を変更する発振制御部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、同種類の処理を複数の制御対象において繰り返すプラントを制御するプラント制御装置であって、測定される状態量の偏差に基づき、測定位置に応じた制御対象及びその上流側または下流側の制御対象の制御状態を変更する状態制御部と、測定される状態量の発振を検知する発振検知部と、発振が検知された制御対象及びその上流側または下流側の制御対象のうち、前記状態量の偏差に基づく制御状態の変更と同一の制御対象の制御状態の変更における制御応答を変更する発振制御部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の更に他の態様は、被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御方法であって、測定される状態量の偏差に基づき、測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールの回転速度を制御し、測定される状態量の発振を検知し、発振が検知された測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールのうち、前記状態量の偏差に基づく回転速度の制御と同一のロールの回転速度の制御における制御応答を変更することを特徴とする。
本発明を用いることで、制御ゲインが大きい場合であっても、張力制御等の圧延機速度を操作端とする制御の発振を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る圧延装置全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延装置におけるルーパの動作を示す図である。 一般的な圧延装置における帰還制御の構成を示す図である。 一般的な圧延装置における制御ゲインの周波数応答を示す図である。 制御ゲインの違いによる状態量の収束、発振、発散を示す図である。 従来技術及び本発明の実施形態に係る速度制御系の構成を示す図である。 速度制御系のステップ応答の例を示す図である。 速度制御系の閉ループ応答の例を示す図である。 位相ずれと振幅変化の例を示す図である。 スタンド間張力制御の制御例のボード線図を示す図である。 スタンド間張力制御の発振状態の抑制態様の例を示す図である。 共振周波数の外乱があった場合の例を示す図である。 従来技術に係るタンデム圧延機の制御構成を示す図である。 従来技術に係るスタンド速度決定装置の構成を示す図である。 従来技術に係るスタンド間張力制御の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る速度制御系の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るタンデム圧延機の制御構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るスタンド間張力制御の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る速度応答調整の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る速度応答の調整態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る速度応答の調整態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るスタンド間張力制御のハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施例を、熱間圧延機における圧延機スタンド間張力制御を例に説明する。図1は、本実施形態に係る張力制御系を示す図である。図1に示すように、スタンド間張力制御部10は、熱間タンデム圧延機のi−1スタンド圧延機1とiスタンド圧延機2の間にある被圧延材8にかかる張力を、ルーパ7に設置された張力計9により検知し、i−1スタンド速度制御装置11に対する速度指令を変更することでi−1スタンド圧延機1のロール速度を制御する。
ルーパ7は、機械的に固定された位置にあるルーパ支点14の周りで回す事が可能なルーパアーム15、およびルーパアーム15をルーパ支店14の周りで回す事でルーパロール16の位置を変更するための油圧シリンダ13およびシリンダ位置を検知するためのシリンダ位置検知器17より構成される。ルーパロール16は、被圧延材8を押し上げる事で、被圧延材8にかかる張力を受ける。このルーパロール16にかかる力を張力計9にて測定することにより、スタンド間張力制御部10が被圧延材8にかかる張力を取得する。
図2(a)、(b)にルーパ7の動作について示す。被圧延材先端部30が、i−1スタンド圧延機1とiスタンド圧延機2の間にある場合は、ルーパロール16が被圧延材先端部30と衝突すると機械が破損するため、ルーパロール16は、図3(a)に示すように、被圧延材8の通過位置より下がった位置にて待機する。被圧延材先端部30がiスタンド圧延機2に到達したら、図3(b)に示すように、ルーパロール16が被圧延材8を持ち上げるような位置に移動する事で、被圧延材8にかかる張力を張力計9にて測定可能となる。
被圧延材8の張力は、ルーパロール16からルーパアーム15を経て油圧シリンダ13に伝わるため、被圧延材8の張力が変動すると、油圧シリンダ13の圧力との間で差異が発生し、シリンダー位置が変化する。その結果ルーパロール16の位置が変化する。ルーパロール15の位置変動は、張力変動となるほか圧延操業の安定性にも影響するため、位置を一定とするルーパ位置制御が実施されている。ルーパ位置制御装置20は、ルーパロール16の位置が一定となるように、シリンダ位置検知器17にて測定したシリンダ位置を用いて油圧シリンダ13の圧力を操作して制御する。
図3は、従来の熱間タンデム圧延機におけるスタンド間張力制御の構成を示すブロック図である。スタンド間張力制御部10は、比例積分制御を用いて、張力指令と張力実績との偏差を除去するようi−1スタンド速度制御装置11に対して制御指令を出力し、i−1スタンドロール速度を変更する。i−1スタンドロール速度が変化すると、速度−張力応答31により張力実績が変化する。この変動を張力計9にて検知して張力実績とする。
張力実績の変動は、機械系である板張力−シリンダー圧力32により、油圧シリンダ13の圧力変動となるが、油圧シリンダ13の圧力が変動すると、シリンダ位置が変化し、ルーパ機械系35によりルーパ位置変動、しいてはルーパ位置−スタンド間板道長34によりスタンド間板道長が変動する。
スタンド間板道長変動は、板道長変化−張力応答33により張力変動となり、張力実績が変動する事となる。ここで、速度−張力応答31は以下の式(1)で示され、板道長変化−張力応答33は、以下の式(2)で示される。
Figure 0005820346
Figure 0005820346
上記速度−張力応答31及び板道長変化−張力応答33は、圧延現象によるもので、被圧延材8の材質や板厚、圧延速度等(以下圧延スケジュールと呼ぶ)により変化する。逆にこれらの値が判れば、i−1スタンド速度制御装置11の応答は以下の式(3)により2次遅れ系で近似可能である。
Figure 0005820346
上記式(2)によるi−1スタンド速度制御装置11の応答は圧延スケジュールには依存しないので、スタンド間張力制御部10の制御ゲインの設定が、図4に一例を示すように可能である。
一般的に、Tσのオーダーは数ms程度であると考えられるため、1/Tσは速度制御系の応答ωより大きくなる。従って、一巡伝達関数のボード線図は図4に示すようになるため、ω≦1/Tで交差周波数を設定する。ここで、ω=α/T(但し、α≦1.0)と考えると、以下の式(4)が成り立つ。
Figure 0005820346
従って、スタンド間張力制御部10のゲインKは、以下の式(5)で表される。
Figure 0005820346
図4で求めた、圧延スケジュールに応じたスタンド間張力制御部10の制御ゲインKが過大である場合の制御応答シミュレーション結果を図5(a)〜(c)に示す。図5(a)〜(c)においては、張力偏差の外乱(張力外乱)をステップ状に与えた場合の制御応答を示しており、図5(a)は、制御ゲイン5倍、図5(b)は張力実績が発振(振幅が一定のまま振動)した制御ゲイン10.35倍、図5(c)は張力実績が振動して発散した制御ゲイン20倍の場合を示している。
以上より、速度制御系の応答を2次遅れ系で近似した場合、熱間タンデム圧延機のスタンド間張力制御部10においては、制御ゲインが10倍を超えると、張力変動が発振または発散する事がわかる。圧延スケジュールによって、速度−張力応答31におけるKσVが異なり、10倍より大の差となる場合もあることが予想できるため、制御ゲインの設定が誤差を持った場合においても安定に制御できるような制御方法が必要となる。
図6(a)、(b)は、図3において2次遅れ系で近似したi−1スタンド速度制御装置11である速度制御系のブロック図を示す図である。図6(a)は、通常の速度制御系のブロック図である。FB−ASR(Feed Back Automatic Speed Regulator)900においては、速度実績と速度指令の偏差に基づき、比例積分制御により電流指令をACR(Automatic Current Regulator:電流制御装置)901に出力する。ACR901においては、電動機902に流れる電流実績が電流指令に一致するように制御する。
ACR901は、実際には電流指令と電流実績を合致させるFB制御となっているが、制御応答がFB−ASR900の応答と比べて十分に速いため一次遅れ系で近似することが可能である。電動機902は、電流−トルク変換係数ζφより電流をトルクに変換し、圧延機ロールの慣性モーメントJに応じて圧延機速度を変化させる。
図6(b)は、FF−ASR(Feed Forword ASR)903を設ける場合の速度制御系ブロック図を示す図である。FF−ASR903は、FF−ASR指令補償904とFF−ASR電流補償905とを含む。FF−ASR指令補償904においては、速度指令に時定数TFFの1次遅れを入れることによって、時定数TFFに応じた1次遅れ応答とする。FF−ASR電流補償904においては、時定数TFFの1次遅れを入れた速度指令に対して、それに応じた加減速電流指令を、微分と変換ゲインTにより作成する。FF−ASR電流補償905の動作が適切であれば、FF−ASR指令補償903の出力であるFB−ASR900への速度指令と速度実績とは一致するため、FB−ASR900はほとんど動作しない(電流制御系の無駄時間等のため若干の動作は発生する)。
図7(a)〜(d)は、速度制御系のステップ応答を示す図である。図7(a)は通常の速度制御系を用いた場合の応答を示す。ここで、FB−ASR900の制御応答は一巡伝達関数のゲイン交差周波数ωをω=20[rad/s]に設定している。破線がステップ状に与えた速度指令、実線が速度制御系の制御結果である速度実績、一点鎖線が速度指令にωFF=20[rad/s]に設定した1次遅れ系を入れた場合の速度指令である。これは、FF−ASR有の速度制御系におけるFF−ASR速度補償904の出力と同じである。
図7(b)は、FF−ASR903有の場合の応答でありFF−ASR電流補償905を100%実施した場合の結果である。この場合、速度実績はFF−ASR速度補償904の出力と一致させる事が可能となる。図7(c)はFF−ASR電流補償905を実施しなかった場合(0%補償量)の応答を示す。ステップ状の速度指令が、FF−ASR指令補償904で1次遅れ系となった分応答が悪くなる。図7(d)にFF−ASRの応答をωFF=40[rad/s]とした場合のステップ応答を示す。FF−ASR電流補償905を100%行っているため、制御応答は40[rad/s]の1次遅れと一致する。
図8(a)〜(d)に、図7の(a)〜(d)に対応した、速度制御系の閉ループ応答のボード線図を示す。FF−ASR903の応答ωFFまたは、FF−ASR電流補償905のゲインを変更する事で、速度制御系の応答を変更する事が可能である。
図3におけるスタンド間張力制御10の制御出力について、i−1スタンド速度制御装置11により位相遅れと大きさが周波数により変換され、速度−張力応答31にて制御による張力変動量となって張力実績を修正する。張力実績に対して制御による張力変動量は周波数により異なる位相ずれが発生するが、位相ずれと速度指令に対する実際の速度変動の減衰量との釣り合いによって共振点が決定される。
図9に、Δxとして正弦波を与えて、Δxに位相差をつけてゲインをかけたものを減算した結果ΔyがΔxに対してどのようになるかを示す。図9においては、実線がゲイン1.0、破線がゲイン0.5、点線がゲイン0.3の場合を示す。位相ずれが大きくなるにつれてΔyの振幅が大きくなり、例えば、位相差180度でゲイン1倍だとΔyは2倍となってしまう。ゲインと位相の関係で制御偏差Δxを除去しようとしても、結果としてΔyが増大してしまう場合が発生する。位相差が大きくなっても、ゲインが小さくなればΔyは小さくなる。
図3に示す熱間タンデム圧延機の張力制御に、i−1スタンド速度制御装置11として、図7(a)〜(d)、図8(a)〜(d)に示す速度制御装置を用いた場合の張力制御のボード線図を図10に示す。スタンド間張力制御10の制御ゲインは一定としている。FF−ASR903の応答を変更する事により、スタンド間張力制御の周波数特性を変更する事ができる。それに従って、共振点も変動する。
以上の様に、FB−ASR900の応答が一定であっても、スタンド間張力制御10の制御出力に対する応答であるFF−ASR903の応答を変化させる事で共振点の周波数を変更する事ができる。これを用いると、スタンド間張力制御が共振点で発振したものを抑制する事ができる。
図3に示す熱間タンデム圧延機のスタンド間張力制御10を、張力偏差が発振するゲイン設定してステップ応答で発振させ、その後FF−ASR903の応答を変化させるためにFF−ASR電流補正905のゲインを0から0.1に変化させた場合の例を図11に示す。FF−ASR電流補正のゲインを変更した事により、共振周波数がシフトしたため発振状態が解消された事がわかる。
図12は、共振周波数成分のスタンド間張力外乱が発生した場合の例を示す。図12においては、張力外乱がスタンド間張力制御10により増大している。この場合、FF−ASR電流補正を0%から100%に変更すると、共振周波数がシフトするため制御効果が得られるようになる。この場合、共振周波数が大きくなる方向にシフトさせたため制御効果が得られているが、共振周波数が小さくなる方向にシフトすることでも、張力外乱を増大しないように(制御効果が減衰する)することが可能であり、共振周波数を高い方向にシフトすると問題が発生する(機械系の共振周波数に近づく等)場合には、共振周波数を小さくする方向にシフトすれば良い。
図13に、熱間タンデム圧延機の一例として、4スタンドタンデム圧延機についてのスタンド間張力制御システムを示す。図13に示すように、#1〜#4スタンド圧延機801〜804、#1〜#4スタンド速度制御装置811〜814、#1−#2スタンド間張力計841、#2−#3スタンド間張力計842、#3−#4スタンド間張力計843より構成される圧延機に対して各スタンド間張力制御831〜833を実施する。
図6(a)において説明したi−1スタンド速度制御装置11は、図13において#1〜#4スタンド速度制御装置811〜814に相当する。速度基準設定装置850においては、#4スタンド圧延機804の速度VR4を決定する。決定方法としては、オペレータによる手動操作や圧延状態に応じた自動加減速が考えられる。
圧延機においては、各圧延機スタンドにて出側板厚が異なるため各スタンドにおいて圧延速度が異なる。各圧延機スタンドの出側板厚やスタンド間張力設定は被圧延材の製品仕様より決まるため、圧延モデルに従って、各圧延機スタンドの先進率を決定し、それを用いて、各スタンド速度決定装置821〜823においては、図14のような計算を行い、各スタンドに対する速度設定値VRi0を決定する。ここで、図14に示すhは、#iスタンドの出側板圧を示し、fは#iスタンドの先進率を示す。
スタンド間張力制御831〜833は、図15に示すように、スタンド間張力計841〜843からの張力実績T12fb、T23fb、T34fbと、設定された張力目標T12ref、T23ref、T34refとの偏差を求め、比例積分制御によりATR(張力制御)速度指令 を求める。ここで、上述した夫々の張力目標は、張力基準発生装置851が、被圧延材の製品仕様に従い、テーブルルックアップやモデル計算等の予め定められた方法により設定する。
タンデム圧延機においては、各圧延機スタンドの速度比率VRi/VRi+1を加減速によりVR4が変化しても変動しないようにする事が重要であるため、張力制御指令としては、速度比率に基づいて以下の式(6)のような値を張力制御指令として出力する。このようにして出力された張力制御指令は、各圧延機スタンド速度基準VRi0と夫々乗算され、最終的に各圧延機スタンドへの速度指令VR1ref、VR2ref、VR3ref、VR4refが決定される。
Figure 0005820346
例えば、#2−3スタンド間張力制御が#2圧延機スタンド速度を変更した場合、それに従って#1圧延機スタンドと#2圧延機スタンドの速度比率VR1/VR2が変動するのを防止するため、#1圧延機スタンド速度も同じ比率で変更する。このようにすると、以下の式(7)の関係が成り立つ。
Figure 0005820346
その結果、#1圧延機スタンド速度と#2圧延機スタンド速度の比率は変化しないため、#1圧延機スタンドと#2圧延機スタンドとの間の張力や#2圧延機スタンド出側板厚に影響が発生しない。これをサクセッシブと呼ぶ。4スタンドタンデム圧延機においては、#3−4スタンド間張力制御833の制御出力のサクセッシブ835と、#2−3スタンド間張力制御832の制御出力のサクセッシブ836がある。サクセッシブについては、実施しない場合もある。
以上をまとめると、各圧延機スタンドの速度制御装置811〜814への速度指令は、以下の式(8)〜(11)によって表される。
Figure 0005820346
Figure 0005820346
Figure 0005820346
Figure 0005820346
各圧延機スタンド速度制御装置811〜814への速度指令は、速度基準、スタンド間張力制御指令、サクセッシブの3種類を乗算したものである。前に述べたように、速度制御系の共振周波数をシフトするためにFF−ASR903の応答を変更するのは、各スタンド間張力制御指令についてのみ行い、速度基準については、各圧延機スタンドで共通の応答とし、サクセッシブについては元となるスタンド間張力制御出力に対する応答と同じくする事が必要である。
例えは、#3−4スタンド間張力制御出力のサクセッシブは#1スタンドおよび#2スタンドに対して行われるが、それについては#3−4スタンド間張力制御出力の速度制御系応答に合わせて行い、#2−3スタンド張力制御出力のサクセッシブは#1スタンドに対して行われるが、それについては#2−3スタンド間張力制御出力の速度制御系応答に合わせて行う。
これを実現するたの本発明における速度制御系の構成を図16に示す。4スタンドタンデム圧延機を考えた場合、#1スタンドにおいては、#3−4スタンド間張力制御のサクセッシブ分、#2−3スタンド間張力制御のサクセッシブ分、#1−2スタンド間張力制御出力の3つの制御指令ΔV、ΔV、ΔVおよび、#1スタンド速度基準Vの入力が必要となる。そのため、図16においては、速度基準Vの他、制御指令としてΔV、ΔV、ΔVおよび、速度基準の応答時定数TFF0、制御指令の応答時定数TFF1、TFF2、TFF3を入力とする。図16の様な構成とした場合、FF−ASRの指令は以下の式(12)によって表され、各制御指令により1次遅れ応答が変更できる。
Figure 0005820346
また、VFFrefを用いてFF−ASR電流補正905を行うことで、速度実績VfbをFF−ASR指令VFFrefとすることができる。この場合、FF−ASR電流補正905のゲインを変更すると、速度基準および制御指令全てに対する応答が変化するため、制御指令ΔV、ΔV、ΔV毎に制御応答を変化させるためには、各制御指令に対する1次遅れ時定数TFF1、TFF2、TFF3を変更する。
図17は、本実施形態に係る4スタンドタンデム圧延機についてのスタンド間張力制御システムを示す図である。図17に示すように、本実施形態に係るスタンド間張力制御システムにおいては、#1〜#4スタンド速度制御装置811〜814に代えて、#1〜#4スタンド速度制御装置611〜614が用いられる。また、各スタンド間張力制御831〜833に代えて、各スタンド間張力制御631〜633が用いられる。そして、#1〜#4スタンド速度制御装置611〜614は、図16において説明した速度制御系に相当する。
図18は、各スタンド間張力制御631〜633の詳細を示す図である。図18に示すように、本実施形態に係る各スタンド間張力制御631〜633は、図16において説明した夫々の入力として、制御出力を速度変更量ΔVR12ATR、ΔVR23ATR、ΔVR34ATRとする他、速度制御装置611〜614に対する応答設定T12ATRFF、T23ATRFF、T34ATRFFを出力とする。即ち、各スタンド間張力制御631〜633が、ロール速度制御部及び発振制御部として機能する。
そして、図17に示すように、速度変更量ΔVR12ATR、ΔVR23ATR、ΔVR34ATR及び応答設定T12ATRFF、T23ATRFF、T34ATRFFは、張力実績の検知位置の直前に配置されたロール、即ち、夫々の張力実績の測定位置に応じたロールの速度制御装置のみならず、その上流側に配置されているロールの速度制御装置にも入力される。例えば、#3スタンド圧延機803と#4スタンド圧延機804との間の張力実績は、その張力実績をロール速度に直接反映させるべき#3スタンド圧延機の制御のためのみならず、その上流側に配置された#2スタンド圧延機802及び#1スタンド圧延機801の制御のためにも用いられる。これにより、直前のロールの速度制御を調整することによって張力実績の発振を抑制すると共に、更に上流側のロールの速度制御を調整することによって、直前のロールの速度制御の調整に基づく他のロール間に生じる影響をキャンセルすることができる。
図19は、図18に示す速度応答調整装置660の動作を示すフローチャートである。図19に示すように、速度応答調整装置660は、定周期間隔(例えば1秒間隔)で、張力実績のFFT(周波数分析)を行い(S1901)、速度制御系およびスタンド間張力制御系の制御設定値より、予め計算される共振周波数領域(例えば共振周波数を中心とする±5%)での周波数成分強度を合計し(S1902)、それが予め定めたしきい値(例えば、張力設定値の10%)を超えた場合(S1903/YES)、速度制御系の共振が発生しているとみなして、制御応答を±ΔTだけ変更する(S1904)。即ち、S1902、S1903においては、速度応答調整装置660が、発振検知部として機能すると共に、S1904においては、速度応答調整装置660が、発振制御部として機能する。
このΔTが、図17に示すΔT12ATRFF、ΔT23ATRFF、ΔTR34ATRFF、であり、張力の発振を検知したスタンド間の上流側のスタンドの速度制御のみならず、更に上流側のスタンドの速度制御にも適用される。これにより、いずれか1つのスタンド間の張力発振によってそのスタンド間の速度制御を調整した場合であっても、他のスタンド間の張力に生じる影響を予めキャンセルすることができる。。
変更するΔTは、例えば1[rad/s]等の値を予め設定しておく。スタンド間張力制御が共振して張力実績が変動している場合は、制御応答の変更により振動が抑制されるが、共振周波数成分の張力外乱が発生している場合は、ある程度しか小さくならない。そのためしきい値未満とならず、制御応答を無制限に変更してしまう可能性があるため、制御応答には上下限値を設定し、上下限値を超える変更は実施しないようにする。この上限値は、例えば、設備仕様から定められる標準的な設定値の下限0.5倍、上限2.0倍等である。
このような動作を1本の被圧延材の圧延が完了するまで繰り返し(S1905/NO)、1本の被圧延材の圧延が完了したら(S1905/YES)、制御応答を予め定められる標準的な値に初期化する(S1906)。
制御応答の変更時、+ΔTとするか−ΔTとするかは、制御応答を下げないという観点からは+ΔTが望ましいが、制御応答上下限値があるため、一旦上限側まで上げきったら、次は−側として下限側まで下げ、再度+側として上限側まで上げるといった方法も考えられる。
図20(a)、(b)及び図21(a)、(b)に速度応答調整装置の動作概要を示す。図20(a)は、圧延操業の圧延速度の変化を示す図である。また、図20(b)は、図20(a)において破線の楕円で示す範囲の張力実績の例を示す図である。図20(b)においては、図に示すような張力発振が発生した場合を考える。この場合において、図21(a)は、図20(b)のタイミングtの時点での2秒間の張力実績を用いてFFTを実施した結果を示す図である。このように、FFTを用いることによって容易に発振を検知することが可能である。
図21(a)に示すように、FFT結果が共振周波数領域でのしきい値を超えたとすると、制御応答を変更する。ここでは制御応答を−ΔT(0.05)変更する場合を例とする。図21(b)は、図20(b)のタイミングtの時点でのFFT結果を示す図である。1秒毎にサンプリングして制御応答を継続的に下げ、図21(b)に示すように、タイミングt時点でのFFT結果が共振周波数領域でのしきい値を下回ったとすると、その時点で制御応答を変更するのを停止する。このような処理により、好適に発振を抑制することが可能である。圧延完了したら、制御応答を予め設定した標準的な値に初期化し、次の被圧延材の圧延に備える。
以上のようにすることで、前段スタンド速度を操作端とするスタンド間張力制御を実施する場合、スタンド間張力実績を監視して速度制御系の共振周波数近辺での発振を検出し、速度制御系の応答を変更する事でその発振を抑制する事が可能となる。制御系の発振現象を早期に検出して、圧延速度を下げる等操業効率を悪化させる事なく、またスタンド間張力制御の応答もほとんど犠牲にすることなく発振を防止する事ができるため、操業効率向上、製品品質向上が達成できる。
尚、図18に示すようなスタンド間張力制御の制御構成は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。ここで、図18に示すような本実施形態に係るスタンド間張力制御の各機能を実現するためのハードウェアについて、図22を参照して説明する。図22は、本実施形態に係るスタンド間張力制御のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。
即ち、本実施形態に係る情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104およびI/F105がバス108を介して接続されている。また、I/F105にはLCD(Liquid Crystal Display)106および操作部107が接続されている。
CPU101は演算手段であり、情報処理装置全体の動作を制御する。RAM102は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU101が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM103は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
HDD104は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F105は、バス108と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。また、I/F105は、夫々の装置が情報をやり取りし、若しくは圧延機に対して情報を入力するためのインタフェースとしても用いられる。
LCD106は、オペレータが情報処理装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部107は、キーボードやマウス等、オペレータが情報処理装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。このようなハードウェア構成において、ROM103やHDD104若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM102に読み出され、CPU101がそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るスタンド間張力制御の制御構成の機能が実現される。
その他の実施形態.
上記実施形態においては、FFT(周波数分析)により、スタンド間張力制御の発振を検出したが、他の手段、例えば、共振周波数の正弦波との相関関係や速度指令と速度実績との位相関係から発振を検出して、速度制御系の制御応答を変更する事も可能である。
また、上記実施形態においては、スタンド間張力制御の発振を張力実績から検出して制御応答を変更することで、スタンド間張力制御の発振を抑制したが、速度制御系の応答を定期的に一定範囲内で規則的に、またはランダムに変更する事でも、スタンド間張力制御が発振した場合に、発振を抑制する事ができる。
また、上記実施形態においては、4スタンドの熱間タンデム圧延機のスタンド間張力制御について説明したが、任意のスタンド数の熱間タンデム圧延機、任意のスタンド数の冷間タンデム圧延機に同様の方法が適用可能である。また、上記実施形態においては、速度を操作端とするスタンド間張力制御について説明したが、速度を操作端とする任意の制御、例えば板厚制御等にも同様の方法が適用可能である。
例えば板厚制御の場合、#3スタンド圧延機803の出側板厚に基づいて#3スタンド圧延機803のロール速度を制御するように、各スタンドの出側板厚が測定対象の状態量として用いられ、測定された出側板厚に基づいてそのスタンドのロール速度が制御される。即ち、夫々のスタンドの出側が測定位置であり、出側板圧が測定されたロールが、測定位置に応じたロールである。そして、#3スタンド圧延機803の出側板厚に基づく状態量制御は、#3スタンド圧延機803のみならず、その上流側に配置された#2スタンド圧延機802及び#1スタンド圧延機801のためにも用いられる。
また、上記実施形態においては、速度を操作端とする熱間タンデム圧延機について説明したが、任意のプラントの速度を操作端とする制御系においても同様の方法が適用可能である。即ち、上述したタンデム圧延機のように、同種類の制御を繰り返すようなプラントの制御であると共に、ある制御点の制御量の変更がその前段の制御点の制御に影響するような場合であれば、上記実施形態に係る制御を適用することにより、同様の効果を得ることが可能である。また、上記実施形態においては、速度制御装置にて速度応答を調整することで説明したが、速度応答の調整は、張力制御または板厚制御を実施する計算機側で実施しすることでも、同様の方法が適用可能である。
1 i−1スタント圧延機
2 iスタンド圧延機
7 ルーパ
8 被圧延材
9 張力系
10 スタンド間張力制御
11 i−1スタンド速度制御装置
12 iスタンド速度制御装置
13 油圧シリンダ
14 ルーパ支店
15 ルーパアーム
16 ルーパロール
17 シリンダ位置検知器
20 ルーパ位置制御装置
30 被圧延材先端部
31 速度−張力応答
32 板張力−シリンダー圧力
33 板道長変化ー−張力
34 ルーパ位置−スタンド間張力
35 ルーパ機械系
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 HDD
105 I/F
106 LCD
107 操作部
108 バス
611 #1スタンド速度制御装置
612 #2スタンド速度制御装置
613 #3スタンド速度制御装置
614 #4スタンド速度制御装置
631 スタンド間張力制御
632 スタンド間張力制御
633 スタンド間張力制御
660 速度応答調整装置

Claims (4)

  1. 被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御装置であって、
    測定される状態量の偏差に基づき、測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールの回転速度を制御し、その制御の際の制御遅延が変更可能なロール速度制御部と、
    測定される状態量の所定の周波数領域に含まれる周波数での発振を検知する発振検知部と、
    発振が検知された測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールのうち、前記発振が検知された状態量の偏差に基づいて制御されるロールの回転速度の制御における制御遅延を変更する発振制御部とを含むことを特徴とする圧延制御装置。
  2. 前記発振検知部は、測定される状態量の実績の周波数分析結果に基づいて前記状態量の発振を検知することを特徴とする請求項1に記載の圧延制御装置。
  3. 前記発振検知部は、所定間隔毎に繰り返し前記状態量の発振を検知し、
    前記発振制御部は、前記発振が検知されている間、前記制御遅延を徐々に変化させ続け、前記発振が検知されなくなったら、前記制御遅延の変化を停止することを特徴とする請求項1に記載の圧延制御装置。
  4. 被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御方法であって、
    測定される状態量の偏差に基づき、測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールの回転速度を所定の制御遅延により制御し、
    測定される状態量の所定の周波数領域に含まれる周波数での発振を検知し、
    発振が検知された測定位置に応じたロール及びその上流側または下流側に配置されているロールのうち、前記発振が検知された状態量の偏差に基づいて制御されるロールの回転速度の制御における制御遅延を変更することを特徴とする圧延制御方法。
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