JP5758827B2 - 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム - Google Patents

圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラムに関し、特に、タンデム圧延における板厚制御に関する。
圧延機スタンドを複数台並べることにより、被圧延材を複数回圧延して所望の板厚を得るタンデム圧延機がある。このタンデム圧延機においては、最終段の圧延機スタンドの出側に設けられた板厚計の検知結果に基づいて最終段の圧延機スタンドによる圧延態様を制御することにより、被圧延材の最終的な板厚を所望の値に調整する。
このようなタンデム圧延制御においては、複数台並べられた圧延機スタンド夫々において徐々に被圧延材が圧延され、最終段の圧延機スタンドによる圧延によって被圧延材の板厚が最終的な目標値となるように、夫々の圧延機スタンドによる圧延目標値が設定される。そして、夫々の圧延機スタンドにおける圧延目標値は、夫々の圧延機スタンドを構成するモータやロール等の寿命を合わせるため、夫々の圧延機スタンドにおける圧延負荷が略一定になるように設定される。
但し、夫々の圧延機スタンドにおける圧延荷重が一定になるような圧延目標値の設定は難しく、設定された圧延目標値に従って自動で圧延制御を行ったとしても夫々の圧延機スタンドにおける圧延荷重が一定にならないこともある。そして、最終段以外の圧延機スタンド(以降、「中間スタンド」とする)による圧延後の板厚(以降、「出側板厚」とする)は重要ではなく、夫々の圧延機スタンドによる圧延荷重を合わせることの方が重要であるため、オペレータが中間スタンドの電動機負荷や圧延荷重及びスタンド間張力に基づいて手動でロールギャップやロール速度を操作して圧延負荷を合わせていた。
圧延制御においては、被圧延材を圧延するだけでなく、圧延に関するデータを蓄積することによって圧延制御の学習を行うことも行われる。これに対して、上述したように、オペレータによる手動の操作が行われる場合、中間スタンドにおける圧延荷重が優先されて目標板厚が無視されることとなる。その結果、中間スタンドにおいては圧延制御のデータによる学習が行えないこととなる。
また、中間スタンドの出側板厚が目標と異なる場合、そのずれは最終スタンドで吸収することとなるため、最終段の圧延スタンドの出側板厚、即ち製品の品質にも影響する可能性がある。
このような課題を解決するためには、最終段以外の圧延機スタンドにおいても出側の板厚を計測した上で板厚制御を行う必要がある。ここで、出側板厚に応じた板厚制御を行う場合において、走間板厚変更を行う場合や板厚の異なる被圧延材が溶接によって連結された部分の圧延を行う場合等、フィードバックによる板厚制御に大きな影響が発生する場合、夫々の圧延機スタンドで板厚制御を行うことにより、板厚制御の過制御が発生してしまう場合がある。
例えば、圧延中の被圧延材よりも板厚の厚い被圧延材が溶接によって連結されている場合、溶接点の圧延結果を検知すると、それまでの被圧延材の板厚よりも厚くなるため、板厚制御により圧延荷重が高く制御され、その結果圧延結果の板厚が目標板厚に近づいていく。その結果、溶接点の板厚は目標板厚よりも厚くなるが、そこから被圧延材の搬送方向に進むに従って板厚が目標板厚に近づいて薄くなっていくこととなる。
そして、最終段よりも前の圧延機スタンドによって圧延された被圧延材における溶接点から目標板厚に近づく板厚の変化が急峻であると、最終段の圧延機スタンドによる板厚制御において、溶接点の板厚を検知したことによって制御された圧延荷重が、既に薄くなっている被圧延材の部分にも適用されてしまい、目標板厚を下回ってしまうこととなる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、タンデム圧延機を構成する中間スタンドにおいて出側板厚制御を行うと共に、それによる過制御を回避することを目的とする。
本発明の一態様は、被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御装置であって、前記複数の対のロールによって圧延された被圧延材の板厚を指定された設定板厚に近付けるように、フィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様を制御するフィードバック制御部と、前記設定板厚を変更する設定板厚変更部とを含み、前記設定板厚変更部は、前記複数の対のロールのうち少なくとも1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更することを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御方法であって、前記複数の対のロールによって圧延された被圧延材の板厚実績値と前記複数の対のロール夫々について指定された設定板厚との差異を低減するように、フィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様を制御し、前記複数の対のロールにおける圧延状態に基づいて前記設定板厚の変更を決定し、前記複数の対のロールのうち少なくとも1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更することを特徴とする。
また、本発明の更に他の態様は、被圧延材を複数の対のロールで圧延し、前記複数の対のロールによって圧延された被圧延材の板厚実績値と前記複数の対のロール夫々について指定された設定板厚との差異を低減するように、フィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様が制御されているタンデム圧延機を制御する圧延制御プログラムであって、前記複数の対のロールにおける圧延状態に基づいて前記設定板厚の変更を決定するステップと、前記複数の対のロールのうち少なくとも1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする。
本発明によれば、タンデム圧延機を構成する中間スタンドにおいて出側板厚制御を行うと共に、それによる過制御を回避することができる。
本発明の実施形態に係る圧延機及び圧延制御装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置の課題を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置による制御概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置の課題を示す図である。 本発明の実施形態に係るタンデム圧延機の圧延現象モデルを示す図である。 本発明の実施形態に係る板厚設定の変更態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る板厚設定補正値の算出態様を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る時系列の板厚設定の変更を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る最終段の板厚補正態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置のハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
本実施形態においては、4つの圧延スタンドを含むタンデム圧延機において、最後段の圧延スタンドのみならず、それ以外の圧延スタンド(以降、「中間スタンド」とする)においても圧延後の板厚(以降、「出側板厚」とする)の検知結果に基づくフィードバック制御を行う圧延制御の例について説明する。
図1は、本実施形態に係るタンデム圧延機の全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るタンデム圧延機は、#1スタンド11、#2スタンド12、#3スタンド13、#4スタンド14(以降、総じて「圧延スタンド」とする)の4台の圧延スタンドによって連続して被圧延材Mを圧延する。
夫々の圧延スタンドには、被圧延材を上下ロール間で挟んで圧延する圧延圧力を加えるための圧下制御装置31、32、33、34(以降、総じて「圧下制御装置」とする)、ロールをある速度で回転させるための速度制御装置21、22、23、24(以降、総じて「速度制御装置」とする)が設置されている。圧延スタンドは、被圧延材を製品仕様に従った板厚に仕上げる圧延加工を実施する。そのため、圧延スタンドの出側の板厚を一定とするような制御(以降、「板厚制御」とする)を行う。また、被圧延材には圧延操業を円滑に実施するため張力が加えられ、これも一定またはあるバンド内に入るように制御(以降、「張力制御」とする)される。
夫々の圧延スタンドの出側には、圧延結果である出側板厚を測定するための#1スタンド出側板厚計41、#2スタンド出側板厚計42、#3スタンド出側板厚計43、#4スタンド出側板厚計44(以降、総じて「出側板厚計」とする)が設けられている。夫々の出側板厚計による板厚の測定結果は、それぞれの圧延スタンドに対して設けられた#1スタンド板厚制御部61、#2スタンド板厚制御部62、#3スタンド板厚制御部63、#4スタンド板厚制御部64(以降、総じて「スタンド板厚制御部」とする)に入力される。
スタンド板厚制御部は、出側板厚計による測定結果と予め設定された各スタンドの出側板厚設定値との偏差に基づくPI(Proportional Integral)制御により、夫々の圧延スタンドによる圧延態様を制御する。即ち、スタンド板厚制御部がフィードバック制御部として機能する。
ここで、#2スタンド12、#3スタンド13、#4スタンド14に対応している#2スタンド板厚制御部62、#3スタンド板厚制御部63、#4スタンド板厚制御部64は、夫々1つ手前のスタンドにおいてロール速度を制御する速度制御装置に制御信号を送信することにより、自身が対応しているスタンドと1つ手前のスタンドとの間の速度比を制御し、それにより自信が対応しているスタンドの出側板厚を制御する。
これに対して、最前段のスタンドである#1スタンド11に対応した#1スタント板厚制御部61は、#1スタンド11の圧延圧力を制御する圧下制御装置31に制御信号を送信することにより、#1スタンド11の出側板厚を制御する。
各圧延スタンドの間には、スタンド間張力計51、52、53(以降、総じて「スタンド間張力計」とする)が設けられており、各スタンド間を搬送される被圧延材Mに加わっている張力が計測されている。スタンド間張力計によって計測されたスタンド間張力は、夫々に対応して夫々設けられたスタンド間張力制御部71、72、73(以降、総じて「スタンド間張力制御部」とする)に入力される。
スタンド間張力制御部は、夫々対応するスタンド間張力計にょって計測された実績張力と予め設定された各スタンド間の張力設定値との偏差に基づくPI制御により、後段側の圧延スタンドによる圧延態様を制御する。例えば、スタンド間張力制御部71は、スタンド間張力計51による計測結果及び張力設定値に基づき、#2スタンド12に対応している圧下制御装置32に制御信号を送信する。これにより、張力の偏差による出側板厚の偏差が事前に調整される。
このような構成において、スタンド板厚制御部は、夫々のスタンド出側板厚計41〜44によって測定された出側実績板厚と目標板厚の偏差である出側板厚偏差を除去するように動作する。そのために発生する弊害を解決することが本実施形態に係る要旨である。
図2(a)、(b)は、本実施形態が解決するべき課題を示す図である。図2(a)、(b)は、板厚の異なる被圧延材が溶接によって連結され、連続して圧延が実行される場合の#3スタンド13、#4スタンド14の圧延実績の例を示す図であり、図2(a)は、#3スタンドにおける圧延実績の例を示す図である。
図2(a)、(b)の例においては、溶接により連結された被圧延材の#1スタンド11、#2スタンド12のそれぞれ出側実績板厚は、夫々の圧延スタンドにおける目標値からのずれが小く、#3スタンド出側板厚、#4スタンド出側板厚が目標板厚からの偏差がプラス方向(実績板厚が厚い)に大きく発生したとする。
この場合、#3スタンド板厚制御部63は、目標板厚との偏差を除去するために速度制御装置22に制御信号を送信し、その結果図2(a)に示すように#3スタンドの出側板厚は時系列に目標板厚に到達する。同様に、#4スタンド板厚制御部64も、#3スタンドの出側板厚と#4スタンドの目標板厚との偏差を除去するために速度制御装置23に制御信号を送信する。
この時、#4スタンド板厚制御部64は、被圧延材の溶接点における最も厚い部分を測定することにより、その厚さに応じた板厚制御を行う。そのため、#3スタンドの出側板厚が目標板厚に到達する際の変化が急峻であると、最も厚い部分に応じた板厚制御が過分な制御となってしまい、図2(b)に示すように#4スタンドの出側板厚が目標板厚よりも薄くなる過制御となってしまう。その結果、#4スタンド出側板厚偏差がアンダーシュートする。
このように、#1スタンド11、#2スタンド12、#3スタンド13における板厚制御(以降、「中間スタンド板厚制御」とする)を実施すると、前段スタンド板厚制御の効果により、後段スタンド入側板厚偏差が抑制方向に制御されるため、後段スタンド板厚制御の効果とあわせて、後段スタンド出側板厚偏差が過制御状態となる場合が発生する。
中間スタンド板厚制御は、予め設定された各スタンド出側板厚設定と、各スタンド間張力設定に実板厚および実張力を合わせることにより、制御精度および操業安定性の向上の観点から実施される。そのため、中間スタンド出側板厚もできるだけ速やかに設定板厚まで制御する必要があるが、製品品質として最も重要な最終スタンド出側板厚に外乱を与えてまで制御を実施する必要はない。
図2(b)の様な状態を回避するため、本実施形態に係る板厚制御部は、図2(a)に示す前段の板厚制御における目標板厚への収束態様を制御する。これが、本実施形態に係る要旨の1つである。図3(a)、(b)は、図2(a)、(b)に対応して本実施形態に係る板厚制御を示す図である。
図3(a)は図2(a)に対応する図であり、本実施形態に係る圧延制御を適用する場合の#3スタンド13の出側板厚を時系列に示す図である。本実施形態に係る板厚制御においては、図3(a)に示すように、被圧延材の出側板厚が緩やかに目標値に到達するように#3スタンド13の出側板厚を制御する。
換言すると、本実施形態に係る板厚制御においては、スタンド出側板厚計41、42、43による出側板厚計測結果に応じた出力に応じて板厚制御部61、62、63にPI制御を実行させる際、圧下制御装置31、速度制御装置21、22に入力する制御値の現在値との差が所定の閾値以下となるように、制限した制御値を生成する。これにより、#3スタンドの出側板厚は、図3(a)に示すように時系列に緩やかに変化する状態になる。
図3(a)に示すように#3スタンドの出側板厚の目標板厚への変化が緩やかであれば、図3(b)に示すように、#4スタンドの出側板厚において過制御が発生することなく目標板厚に到達させることができ、図2(a)、(b)において説明した課題を解決することができる。図3(a)に示すような緩やかな出側板厚の変化を実現するための構成は、図1に示す中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503である。即ち、中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503が連動して、設定板厚変更部として機能する。これらの構成及びスタンド板厚制御部、スタンド間張力制御部によって、本実施形態に係る圧延制御装置が構成される。
中間スタンドで板厚制御を実施することにより発生する2つめの問題点を、図4(a)、(b)に示す。ここでは、圧延負荷として、各圧延機スタンドの圧延荷重を考えるが、各圧延機スタンドの電動機電流またはトルクを圧延負荷と考えても良い。タンデム圧延機においては、複数の圧延機スタンドでそれぞれ圧延を実施する。タンデム圧延機入側の板厚(母材厚)と出側の板厚(製品板厚)は、被圧延材の製造仕様から決定されるため変更することはできないが、#1スタンド圧延機から#(最終スタンド−1)スタンド圧延機の出側板厚、即ち中間スタンドの出側板厚(以降、「中間出側板厚」とする)については、任意に変更可能である。
そのため、中間スタンドにおいては、適当な評価基準を設けて板厚設定を決定している。図4(a)は、各圧延スタンドの圧延荷重比率が予め定められた基準に従って設定された正常な状態を示す図である。ここでは、#1スタンド11〜#3スタンド13の圧延荷重は等しくし、#4スタンド14の圧延荷重は他のスタンドより小さめに設定している場合を想定して荷重設定比率としている。最終スタンド荷重は、被圧延材の形状が耳伸び傾向とならないように小さめに設定し、他のスタンドは等配分するという方針によるものである。
各スタンドの圧延荷重配分は、その他にも全スタンド一定とする場合や、#1スタンド11から最終スタンドである#4スタンド14にかけて減少させる場合等、種々の設定方法があるので適当に選択すればよい。
圧延荷重設定値に対して、実績がほぼ合致していれば問題ないが、図4(b)に示すように、ある圧延機スタンドの圧延荷重が高かったり、低かったりして設定値からずれている場合は、操業効率が低下したり、品質上の問題が発生する事が考えられる。そのため、従来は、タンデム圧延機のオペレータが、各圧延機スタンドのロールギャップやロール速度を、経験上から得られた知識をもとにして操作して、図4(a)の状態とするようにしていた。
中間スタンド圧延機においても板厚制御を実施するようになると、板厚制御が中間スタンド出側板厚実績も設定値となるようにする。そのため、予め設定した各スタンド出側板厚設定が誤差を有すると、図4(b)の様な状態となる可能性がある。
図5にタンデム圧延機の圧延現象モデルにおける、タンデム圧延機の#iスタンド圧延機と#i−1スタンド圧延機の圧延現象を示す。圧延現象への入力としては、各圧延機スタンドのロールギャップ、ロール速度および入側板厚、入側張力、出側張力が有り、出力としては出側板厚、出側板速度、入側板速度が有る。ここで、出側板厚は、図5下部に示すゲージメータ式により、圧延荷重とミル定数、ロールギャップにより求めることができる。圧延荷重Pは、以下の式(1)に基づいて計算することができる。
Figure 0005758827
式(1)において、Pは圧延スタンド1の圧延荷重、bは被圧延材の板幅、kは被圧延材の変形抵抗、fは、被圧延材の張力補正項、fは、被圧延材とワークロールとの摩擦系数補正項である。またZは、圧延荷重の計算値を実績の圧延荷重から学習するための公知の学習係数である。また、fのパラメータであるHは、圧延スタンドの入側の被圧延材の板厚、hは、圧延スタンドの出側の被圧延材の板厚である。
従って、タンデム圧延機においては、各圧延機スタンドの入側及び出側の張力設定が決まれば、被圧延材の材質から変形抵抗、圧延で使用する圧延油や作業ロールの表面粗度等から摩擦係数を予測して用いることにより、各スタンド圧延荷重の予測値を計算可能である。中間スタンド板厚設定を変化させながら各スタンド圧延荷重を演算させることにより、図4(a)に示すような各スタンド圧延荷重比率となる各スタンド出側板厚を求めることが可能である。これを実施するのが設定計算である。そのようにして求めた出側板厚設定となるように、中間スタンド板厚制御は制御を実施する。
設定計算において用いる変形抵抗、摩擦係数は実際は誤差を持つ。特に摩擦係数はロール速度に対する速度依存性を持つため、例えば走間板厚変更を実施する低速部と、通常圧延時の高速部では一般的に異なる。そのため、設定計算で求めた中間スタンド出側板厚設定に、中間スタンド板厚制御が実績板厚を制御した場合、図4(b)のような状態になる可能性がある。これを、図4(a)の様な正常な状態にするためには、図6(a)、(b)に示すように、中間スタンド出側板厚設定を変更する必要がある。
尚、図6(a)のような出側板厚設定の変更を行う場合においても、図2(a)において説明したような過制御の問題が生じ得る。そのため、図3(a)において説明したように緩やかに出側板厚を変更する必要がある。
このような課題を解決するため、本実施形態に係る圧延機の制御構成は、図1に示すように、中間スタント板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502、出側板厚補正装置503を含む。中間スタンド板厚補正量決定装置501は、中間スタンド出側板厚設定を圧延状態に応じて変更することにより、図3(a)において説明したような、走間板厚変更後の緩やかな出側板厚の変化や、図6(a)、(b)に示す出側板厚設定の変更を行う。
中間スタンド板厚補正量決定装置501には、図3(a)において説明したような緩やかな出側板厚の変化のために、#1スタンド出側板厚計41、#2スタンド出側板厚計42、#3スタンド出側板厚計43の出力h、h、h、hが入力される。これにより、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、図2(a)に示すような急峻な板厚制御が行われないように、#1スタンド11、#2スタンド12、#3スタンド13における設定板厚を補正する。
また、中間スタンド板厚補正量決定装置501には、図6(a)において説明したような圧延荷重のアンバランス補正のために、#1スタンド圧延荷重計81、#2スタンド圧延荷重計82、#3スタンド圧延荷重計83による各圧延スタンドの圧延荷重の計測結果P、P、P、P及び速度制御装置21、22による各圧延スタンド間の張力制御の為の電動機トルクの値T、T、T、Tが入力される。これにより、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、図6(a)において説明したような圧延荷重のアンバランス補正が補正されるように#1スタンド11、#2スタンド12、#3スタンド13における設定板厚を補正する。
本実施例においては、#1スタンド11〜#3スタンド13の出側板厚設定値、即ち、#1スタンド板厚制御部61、#2スタンド板厚制御部62及び#3スタンド板厚制御部63のPI制御における目標板厚を変更する。尚、図6(a)によれば、#3スタンド13だけでなく、#4スタンド14の圧延荷重も変更する必要があるが、これは、#3スタンド13の設定値を変更することにより、#4スタンド14において必要な圧下率が減少するため、自動的に補正される。
図7は、圧延荷重のアンバランス補正を行う際の、中間スタンド板厚補正量決定装置501による補正値の算出態様を示す図である。図7の折れ線に示すような圧延荷重配分の目標値αに対して、棒グラフで示すような実績値Pであった場合、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、以下の式(2)の計算により評価関数J(但し、i=1,2,3)を求める。
Figure 0005758827
更に、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、上記式(2)により求めた評価関数を用いて、以下の式(3)を満足するような補正値Δhを求める。
Figure 0005758827
中間スタンド板厚補正装置502は、中間スタンド板厚補正量決定装置501が決定した中間スタンド出側板厚設定が反映されるように、各スタンド出側板厚計が出力する各スタンド出側板厚偏差に対する補正を行う。
ここで、本実施形態に係る各スタンド板厚計は、計測した実績板厚と予め定められた板厚設定値との差をゼロとするための出側板厚偏差を計算して出力する。この予め定められた板厚設定値とは、上述した設定計算によって求められた値である。また、上記出側板厚偏差は、板厚実績から板厚設定値を差し引くことによって求められる。そして、中間スタンド板厚補正装置502は、中間スタンド板厚補正量決定装置501が決定した設定値に基づき、各スタンド出側板厚計が出力する出側板厚偏差を補正する。
また、中間スタンド板厚補正装置502は、補正量の変更率、即ち単位時間当たりの変化量を決定し、それに従って補正量を変更する。これにより、図3(a)において説明したような緩やかな出側板厚の変化が実現される。即ち、本実施形態に係る中間スタンド板厚補正装置502は、出側板厚偏差を補正する際に、出側板厚偏差の単位時間当たりの変化量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って、出側板厚偏差を補正するための信号を出力する。
中間スタンド板厚補正装置502による設定板厚の変更により#3スタンド13の出側板厚はランプ状に変化して目標値に到達することとなる。そのような状態の被圧延材に対して、#4スタンド14においてPI制御による板厚制御を実施すると、板厚がランプ状に変化を開始する位置において板厚がステップ状に変換するオフセット誤差が発生する。このオフセット誤差は、#3スタンドの出側板厚の変化率に応じて算出可能である。即ち、中間スタンド板厚補正装置502による設定板厚の変化率に基づいて算出可能である。
出側板厚補正装置503は、#4スタンド出側板厚計44が出力する出側板厚偏差を補正することにより、上述したオフセット誤差を最小化する。例えば、中間スタンド板厚補正装置502による設定板厚変化率に基づいて算出されるオフセット値が1(μm)である場合、出側板厚補正装置503は、#4スタンド出側板厚計44が出力する出側板厚偏差を1(μm)加減することにより、オフセット誤差の補正を行う。
中間スタンド板厚補正装置502の動作概要を、図8を用いて説明する。中間スタンド出側板厚設定の補正が必要となるのは、図2(a)において説明した出側板厚の急峻な変化が発生する場合や、図4(b)において説明した各圧延スタンドにおける圧延荷重のアンバランスが発生した場合である。
図8は、#3スタンド13の出側板厚偏差実績値、出側板厚偏差補正値及び出側板厚設定補正値を時系列に示す図であり、夫々の時系列は一致している。タイミングtの走間板厚変更直後に、図8上段に示すように出側板厚偏差が発生すると、#3スタンド出側板厚制御63が偏差分を修正するが、その修正の応答速度によっては、図2(b)において説明したように、#4スタンド出側板厚制御には外乱となる場合がある。
それを防止するため、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、図8中段に示すように走間板厚変更直後に#3スタンド出側板厚計43から取得した出側板厚偏差実績の値を、#3スタンド板厚制御部63に入力される出側板厚偏差実績値を補正するための値として中間スタンド板厚補正装置502に対して入力することにより、#3スタンド出側板厚制御部63によるPI制御を抑制させる。
中間スタンド板厚補正装置502は、中間スタンド板厚補正量決定装置501から取得した出側板厚偏差実績値に基づき、#3スタンド出側板厚制御部63によって急峻な板厚制御が行われないように、#3スタンド出側板厚制御部63に入力される出側板厚偏差実績値を補正するための出側板厚偏差補正値を出力し、偏差が発生しなかったのように見せかける。即ち、被圧延材に生じた急峻な板厚の変化を制御上キャンセルする。これにより、走間板厚変更直後においては、あたかも板厚偏差のステップ状の変化が発生しなかったかのように圧延制御が継続される。
その後、中間スタンド板厚補正装置502は、出側板厚偏差補正値を所定の変化率に従ってゼロにすることで、#3スタンド出側板厚制御部63に入力される補正後の出側板厚実績値が急激に大きくならないようにして、#3スタンド出側板厚制御部63に緩やかな板厚制御を実行させ、圧延スタンド出側の板厚(ここでは#3スタンド出側板厚)がランプ状に緩やかに設定板厚に到達するように制御する。図3(a)、(b)において説明したように、中間スタンド板厚補正装置502は、このランプ状に変更する場合の変化率を調整する事で、#4スタンド出側板厚制御に対する影響を最小化させる。
圧延負荷がアンバランスとなった場合には、上述したように夫々の圧延スタンドにおける目標板厚を変更する必要がある。このため、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、所定の圧延スタンド(ここでは#3スタンド13)における目標板厚の補正量を示すスタンド出側板厚設定補正値を生成する。
圧延負荷のアンバランスの場合、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、図8下段のタイミングtに示すようなスタンド出側板厚設定補正値(ここでは、#3スタンド出側板厚設定補正値)を生成する。ここでは、設定板厚がマイナスされた場合を示している。そして、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、生成したスタンド出側板厚設定補正値とスタンド出側板厚偏差実績値とを演算した値(以降、偏差補正目標値とする)を中間スタンド板厚補正装置502に入力する。
尚、上述した走間板厚変更の場合において、スタンド板厚制御部に入力される出側板厚偏差実績値を補正するために中間スタンド板厚補正量決定装置501が中間スタンド板厚補正装置502に入力する出側板厚偏差実績値も、上記偏差補正目標値であり、中間スタンド板厚補正装置502において同様に処理される。
中間スタンド板厚補正装置502は、中間スタンド板厚補正量決定装置から入力された偏差補正目標値をゼロに近付けるように、出側板厚偏差補正量を出力する。この場合も、上述した走間板厚変更の場合と同様に、中間スタンド板厚補正装置502は、出側板厚偏差補正量を所定の変化率に従って変化させることにより、図2(b)において説明したような不具合を回避する。
図8に示すような板厚制御は、図9に示すブロック図で実現できる。即ち、走間板厚変更の場合、スタンド出側板厚設定補正値はゼロである。それに対して、スタンド出側板厚偏差実績は図8の走間板厚変更実施点であるタイミングtのように急激に大きくなる。その結果、中間スタンド板厚補正装置502に入力される偏差補正目標値は、スタンド出側板厚偏差実績値となる。そして、中間スタンド板厚補正装置502は、入力された偏差補正目標値に基づき、内部の変更率設定に従った変更レートにより調整したスタンド出側偏差補正値を出力する。このスタンド出側偏差補正値によって補正された値がスタンド板厚制御部に入力される。
また、各スタンドの圧延荷重のアンバランスの場合、スタンド出側板厚設定補正値がΔhであり、スタンド出側板厚偏差実績がゼロである。その結果、中間スタンド板厚補正装置502に入力される偏差補正目標値は、スタンド出側板厚設定補正値となる。そして、中間スタンド板厚補正装置502は、入力された偏差補正目標値に基づき、内部の変更率設定に従った変更レートにより調整したスタンド出側偏差補正値を出力する。このスタンド出側偏差補正値によって補正された値がスタンド板厚制御部に入力される。このような機能ブロックにより、上述した機能が実現される。
中間スタンド板厚補正値設定装置501及び中間スタンド板厚補正装置502の動作概要を図10に示す。図11に示すように、中間スタンド板厚補正値設定装置501は、走間板厚変更であるか否かを判断する(S1001)。この判断は、上述したように、#1スタンド出側板厚計41、#2スタンド出側板厚計42、#3スタンド出側板厚計43から入力される実測値に基づく板厚偏差が大きく変化したか否か、即ち、板厚偏差の実績値の単位時間当たりの変化が所定の閾値を越えたか否かによって判断することができる。この他、オペレータによる操作に応じて判断しても良い。
走間板厚変更であった場合(S1001/YES)、上述したように、中間スタンド板厚補正量決定装置501が、スタンド出側板厚計から取得した出側板厚偏差実績の値を偏差補正目標値として中間スタンド板厚補正装置502に対して出力する(S1002)。これにより中間スタンド板厚補正装置502が、当初は出側板厚偏差実績値と同一の値を出側板厚偏差補正値として出力すると共に、所定の変更レートに従って出側板厚偏差補正値をゼロに近付けながら出力する(S1005)。
他方、走間板厚変更でなかった場合(S1001/NO)、中間スタンド板厚補正量決定装置501は、夫々の圧延スタンドにおける圧延荷重にアンバランスが発生しているか否か判断する(S1003)。アンバランスが発生している場合(S1003/YES)、中間スタンド板厚補正量決定装置501が、上述したようにスタンド出側板厚設定補正値を生成して偏差補正目標値として中間スタンド板厚補正装置502に対して出力する(S1004)。
その後、中間スタンド板厚補正装置502は、出側板厚偏差実績値を取得した場合と同様に、所定の変更レートに従って出側板厚偏差補正値を出側板厚設定補正値に近付けながら出力する(S1005)。このような処理により、上述した効果を得ることができる。尚、走間板厚変更でも圧延荷重のアンバランスでもなければ(S1003/NO)、中間スタンド板厚補正量決定装置501はそのまま処理を終了する。
変更レートとしては、例えば、上記偏差補正目標値(mm単位)の1%を10秒で変更する事とする。何%を何秒で変更するかについては、#4スタンド出側板厚制御部64や#3スタンド出側板厚制御部63の応答から予め定めておくが、実際に#4スタンド出側板厚実績の変動を見ながら、オーバーシュートが無くなる変更率を設定しても良い。また、#3スタンド出側板厚について述べたが、#1スタンド出側板厚、#2スタンド出側板厚についても同様の方法が適用できる。
#3スタンド出側板厚をランプ状に変更すると、#4スタンド出側板厚もランプ状に変動する。通常、各スタンド出側板厚制御は、板厚偏差実績を用いて比例積分制御を行っているが、出側板厚がランプ状に変動する場合はオフセット誤差が発生する。出側板厚補正装置503ては、最終スタンド(本実施例では#4スタンド)出側板厚に発生するオフセット誤差を除去する事が目的である。
出側板厚補正装置503の動作概要を図11に示す。前段スタンドロール速度変化時の出側板厚変化、出側板厚制御出力より、単位時間の変化率を求める事で、出側板厚補正量Δhを求める事が可能である。例えば、#3スタンド出側板厚が走間板厚変更後厚めとなっていて、設定値までランプ状に変化させている場合、ΔΔH<0となる。そのため、出側板厚偏差変動量ΔΔh<0となるため、Δh<0のオフセット誤差が残る。
したがって、出側板厚偏差補正量としてプラス側の値を出力する事で、板厚偏差実績=0でも、板厚制御としての板厚偏差はマイナスとなる事から板厚制御が積分動作を行うため、オフセット誤差を抑制できる。出側板厚補正装置503の動作については、本実施例に示したものの他、板厚制御の構成により他の方法で実施しても良い。
以上説明したように、本実施形態に係る圧延機制御においては、走間板厚変更や圧延目標値の変更により出側板厚を変化させる場合、制限された変化率に従って変化させることにより、過制御によるオーバーシュートを回避し、製品品質の低下を防ぐことが可能となる。
尚、上記実施形態においては、4スタンドのタンデム圧延機を例として説明したが、タンデム圧延機であれば、3スタンド以下でも5スタンド以上でも適用可能である。そして、上述したように、タンデム圧延機においては、夫々の圧延スタンドにおいて徐々に被圧延材を圧延し、最終段の圧延スタンドによって目標の板厚、即ち製品板厚に到達させる。そのため、図6(b)に示すように、最終段より前の圧延機においては、オーバーシュートが発生したとしても、製品板厚を下回る可能性が低く、製品板厚への影響は少ない。
従って、本実施形態に係る板厚制御は、少なくとも最終段よりも1つ手前、即ち上記実施形態における#3スタンド13による圧延を制御する#3スタンド圧延制御部63に適用することにより、オーバーシュートの防止効果を得ることが可能である。これにより、製品品質の低下を防止すると共に、制御の効率化を図ることが可能となる。
また、図1に示すような中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実現される。ここで、本実施形態に係る中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503の各機能を実現するためのハードウェアについて、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図12に示すように、本実施形態に係る情報処理装置は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。
即ち、本実施形態に係る情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104およびI/F105がバス108を介して接続されている。また、I/F105にはLCD(Liquid Crystal Display)106および操作部107が接続されている。
CPU101は演算手段であり、情報処理装置全体の動作を制御する。RAM102は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU101が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM103は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。
HDD104は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F105は、バス108と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。また、I/F105は、夫々の装置が情報をやり取りし、若しくは圧延機に対して情報を入力するためのインタフェースとしても用いられる。
LCD106は、オペレータが情報処理装置の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部107は、キーボードやマウス等、オペレータが情報処理装置に情報を入力するためのユーザインタフェースである。このようなハードウェア構成において、ROM103やHDD104若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM102に読み出され、CPU101がそのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503の機能が実現される。
尚、上記実施形態においては、中間スタンド板厚補正量決定装置501、中間スタンド板厚補正装置502及び出側板厚補正装置503を夫々別々の装置として説明したが、全ての機能を1つの情報処理装置において実現しても良いし、より多くの情報処理装置に各機能を分散して実現しても良い。
11、12、13、14 圧延機スタンド
21、22、23、24 速度制御装置
31、32、33、34 圧下制御装置
41、42、43、44 出側板厚計
51、52、53 スタンド間張力計
61、62、63、64 スタンド板厚制御部
71、72、73、74 スタンド間張力制御部
81、82、83、84 圧延荷重計
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 HDD
105 I/F
106 LCD
107 操作部
108 バス
501 中間スタンド板厚補正量決定装置
502 中間スタンド板厚補正装置
503 出側板厚補正装置

Claims (7)

  1. 被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御装置であって、
    前記ロールによって圧延された被圧延材の板厚実績値と指定された設定板厚との偏差を示す情報を取得し、前記偏差を低減するようにフィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様を制御するフィードバック制御部と、
    前記設定板厚を変更する設定板厚変更部とを含み、
    前記設定板厚変更部は、前記複数の対のロールのうち少なくともいずれか1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更し、変更後の前記設定板厚に基づき、前記板厚実績値と前記設定板厚との偏差を補正するための補正値を前記フィードバック制御部に入力することを特徴とする圧延制御装置。
  2. 前記設定板変更部は、前記複数の対のロールのうち少なくとも前記被圧延材の圧延方向の最終段の1つ手前に配置されたロールのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更することを特徴とする請求項1に記載の圧延制御装置。
  3. 前記設定板厚変更部は、前記板厚実績値の単位時間当たりの変化が所定の閾値を越えた場合に、変化後の前記板厚実績値を前記補正値として出力することにより、前記板厚実績値の変化をキャンセルして前記フィードバック制御部にフィードバック制御を実行させ、その後前記所定の変化レートに従って前記補正値をゼロに近付けることを特徴とする請求項1または2に記載の圧延制御装置。
  4. 前記設定板厚変更部は、前記複数の対のロール夫々における圧延負荷を示す情報を取得し、前記夫々の圧延負荷の不均衡が発生した場合に、それを補正するように前記設定板厚を変更することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の圧延制御装置。
  5. 前記設定板厚変更部は、前記最終段の1つ手前に配置されたロールの設定板厚を前記定められた変化レートに従って変更したことにより前記最終段の1つ手前に配置されたロールによって圧延された被圧延材の板厚が搬送方向の位置に応じて変化する場合に、最終段に配置されたロールの設定板厚を前記変化レートに応じて変更することにより、最終段に配置されたロールによって圧延された被圧延材に生じるオフセット誤差を補正することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の圧延制御装置。
  6. 被圧延材を複数の対のロールで圧延するタンデム圧延機を制御する圧延制御方法であって、
    前記ロールによって圧延された被圧延材の板厚実績値と指定された設定板厚との偏差を示す情報を取得し、前記偏差を低減するようにフィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様を制御し、
    前記複数の対のロールにおける圧延状態に基づいて前記設定板厚の変更を決定し、
    前記複数の対のロールのうち少なくともいずれか1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更し、変更後の前記設定板厚に基づき、前記板厚実績値と前記設定板厚との偏差を補正するための補正値を前記フィードバック制御部に入力することを特徴とする圧延制御方法。
  7. 被圧延材を複数の対のロールで圧延し、前記ロールによって圧延された被圧延材の板厚実績値と指定された設定板厚との偏差を示す情報を取得し、前記偏差を低減するようにフィードバック制御によって前記複数の対のロールによる圧延態様が制御されているタンデム圧延機を制御する圧延制御プログラムであって、
    前記複数の対のロールにおける圧延状態に基づいて前記設定板厚の変更を決定するステップと、
    前記複数の対のロールのうち少なくともいずれか1つのフィードバック制御における設定板厚を変更する際に、単位時間当たりの前記設定板厚の変更量が所定の閾値よりも小さくなるように定められた変化レートに従って前記設定板厚を変更するステップと、
    変更後の前記設定板厚に基づき、前記板厚実績値と前記設定板厚との偏差を補正するための補正値を前記フィードバック制御部に入力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする圧延制御プログラム。
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