JP2017053576A - 加湿機能付温風暖房機 - Google Patents

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Abstract

【課題】水槽部内の水に雑菌が繁殖して悪臭が発生する前に水槽部と気化フィルタの清掃時期を報知できるとともに、水がなく雑菌繁殖しにくい状態のときには清掃時期を判断する時間の計測を行わず、機器使用の実情に合った清掃時期の判断を行って清掃の手間を少なくした加湿機能付温風暖房機を提供する。【解決手段】水位検出部25と、温風用ヒータ17と、水槽部および気化フィルタの清掃時期を知らせる警告表示部30とこれを駆動させる制御部21と、時間を計測するタイマー33と、タイマー33を初期状態にするリセットスイッチ31とを備え、制御部21は、初期状態から最初に所定量以上の水位を検出したときにタイマー33で計測を開始し、計測した時間が所定時間T1に達すると警告表示部30を駆動させるとともに、水位が所定量未満となったことを検出した後に水槽部および気化フィルタが乾燥したと判断したときには計測を停止する。【選択図】図3

Description

本発明は、室内空気の加湿を行うと共に温風暖房運転を行うことが可能な加湿機能付温風暖房機に関し、特に水槽部や気化フィルタの清掃時期の報知に関するものである。
従来の加湿機能を備えた機器において、長期の加湿運転によって水槽部に付着した汚れやスケールの除去を促すために、水槽部や気化フィルタの清掃時期を判断してユーザーに報知するようになっている。例えば、特許文献1のように加湿器稼働中の加湿時間をカウントして積算するためのタイマーを有し、積算した総加湿時間が所定時間に達すると警告ランプを表示させて水槽部(蒸発皿)の清掃時期をユーザーに報知するものがある。
また、特許文献2のように送風機の風量および温風用ヒータの通電とにより加湿量を推定して、この加湿量を積算した総量によって気化フィルタに付着する汚れの度合いを精度よく判断するとともに、それと並行して電源投入時間の累積時間によっても汚れの度合いを判断することで、適切なタイミングで報知手段を作動させるものがある。
特開平8−270990号公報 特開2014−20635号公報
特許文献1では積算した総加湿時間により清掃時期の判定を行っているので、例え水槽部内に水が残っていたとしても、加湿器が稼動していない場合には加湿時間のカウントは停止してしまう。このため、水槽部内に水が残ったまま長時間加湿運転が行われない場合には積算した総加湿時間が所定時間に到達せずに清掃時期の報知は行われないので、残った水の劣化や、水槽部および気化フィルタに付着した汚れ、スケールの腐敗により雑菌が繁殖し、悪臭が発生する可能性がある。
また、加湿機能を備えた機器の一つとして加湿機能付温風暖房機があり、この加湿機能付温風暖房機においても上記した雑菌繁殖による問題が発生する恐れがあることから、上記特許文献に示した水槽部および気化フィルタの清掃時期の報知を行っている。この加湿機能付温風暖房機は加湿を行わずに暖房運転を単独で使用することも可能であり、暖房運転のみ長時間使用し続けたときなど、水槽部や気化フィルタに水がないことが想定される場合には水槽部や気化フィルタには雑菌が繁殖しにくい状態となる。しかしながら、特許文献2の判定方法を用いると、雑菌繁殖しにくい暖房運転単独での使用中にも電源投入時間の積算を行うことになるため、水槽部および気化フィルタの清掃が必要でないにもかかわらず清掃時期の報知を行ったり、清掃回数が増えたりする可能性があり、使い勝手を悪くさせる恐れがある。
本発明は上記課題を解決するためのもので、水槽部内に残った水に雑菌が繁殖して悪臭が発生する前に水槽部及び気化フィルタの清掃時期をユーザーに報知することができるとともに、水槽部および気化フィルタに水がなく雑菌繁殖しにくい状態のときには清掃時期を判断する時間の計測を行うことなく、機器使用の実情に合った清掃時期の判断を行うことができる、使い勝手に優れた加湿機能付温風暖房機を提供することを目的とする。
本発明は、本体に設けられた挿入口より挿脱自在に装着され、一定量の水が貯えられる水槽部と、前記水槽部内の水の有無を検出する水位検出部と、吸込口と吹出口を連通する送風経路に送風する送風機と、前記送風機から送られる空気を加熱する温風用ヒータと、前記水槽部内で水に浸された状態で送風経路中に設置される気化フィルタと、前記水槽部および前記気化フィルタの清掃時期を知らせる警告表示部と、前記警告表示部を駆動させる制御部と、前記制御部からの指示により時間を計測するタイマーと、前記タイマーを初期状態にするリセットスイッチとを備えた加湿機能付温風暖房機において、前記制御部は、前記初期状態から最初に前記水位検出部により所定量以上の水位を検出したときに前記タイマーで計測を開始し、計測した時間が所定時間T1に達すると前記警告表示部を駆動させるとともに、水位が所定量未満となったことを検出した後に、前記水槽部および前記気化フィルタが乾燥したと判断したときには前記タイマーの計測を停止することを特徴とする加湿機能付温風暖房機に係わるものである。
また、前記制御部は、前記水位検出部により水位が所定量未満となったことを検出してから前記温風用ヒータに通電した時間の計測を前記タイマーで開始し、前記通電時間が所定時間T2に達すると前記水槽部および前記気化フィルタが乾燥したと判断することを特徴とする請求項1記載の加湿機能付温風暖房機に係わるものである。
また、前記制御部は、前記タイマーの計測を停止中に前記水位検出部により再度所定量以上の水位を検出したら前記タイマーの計測を再開することを特徴とする請求項2記載の加湿機能付温風暖房機に係わるものである。
上述の構成にすることにより、水槽部内に残った水に雑菌が繁殖して悪臭が発生する前に水槽部及び気化フィルタの清掃時期をユーザーに報知することができるとともに、水槽部および気化フィルタに水がなく雑菌繁殖しにくい状態のときには清掃時期を判断する時間の計測を行うことなく、機器使用の実情に合った清掃時期の判断を行うことができるので、清掃の手間を少なくして使い勝手に優れた加湿機能付温風暖房機を提供することができる。
本発明における加湿機能付温風暖房機の外観斜視図である。 本発明における加湿機能付温風暖房機の縦断面構成図である。 本発明の制御部のブロック図である。 本発明の報知制御の動作を説明するフローチャートである。
好適と考える本発明の最良の形態を、本発明の作用効果を示して簡単に説明する。
本発明の加湿機能付温風暖房機は、制御部が、タイマーの初期状態から最初に水位検出部により所定量以上の水位を検出してからの時間の計測をタイマーで開始し、この時間が所定時間T1に達すると警告表示部を駆動させるものである。つまり、水槽部内に水が供給されれば加湿運転の有無にかかわらず水中に雑菌が繁殖する恐れがあるのだから、水槽部内に水がある時間を計測し、雑菌が繁殖する恐れのある時間が経過したら清掃時期になったと判断して、ユーザーに水槽部および気化フィルタの清掃を促す警告を行うことで悪臭の発生を未然に防止することができる。また、水を供給することなく機器を使用した場合には時間の計測を行わないので、清掃を促す警告を行うことはない。
さらに、水位が所定量未満となったことを検出した後に、水槽部および気化フィルタが乾燥したと判断したときにはタイマーの計測を停止するものである。つまり、水槽部および気化フィルタが乾燥して水が残っていなければ雑菌が繁殖しにくいので、この間は計測を停止する。これにより、機器使用の実情に合った清掃時期の判断を行うことができるので、清掃時期までの間隔を長くし、清掃回数を減らすことができるようになる。
また、水位検出部により水位が所定量未満となったことを検出した後に温風用ヒータに通電した時間が所定時間T2に達した場合には水槽部および気化フィルタが乾燥したと判断するようにした。つまり、水位が所定量未満になった後、水を供給せずに温風用ヒータに通電する暖房運転を行った場合には、温風用ヒータからの熱により水槽部内に残っている水が気化して水槽部および気化フィルタが乾燥状態となることから、この温風用ヒータの通電時間を計測することで確実に乾燥状態を判断することができる。加えて、水槽部および気化フィルタが乾燥したことを判定する装置を別途設置する必要がなく、水槽部の構造も複雑にならないのでコストを抑えることができる。
また、タイマーの計測を停止中に水位検出部により再度所定量以上の水位を検出したらタイマーの計測を再開するようにした。つまり、水槽部から水がなくなっても汚れやスケールは水槽部や気化フィルタに付着して残ったままであり、清掃により除去しなければ再び水に溶け出して雑菌が繁殖する恐れのある環境に戻ってしまうのだから、再度水が供給されたときには所定時間T1までの計測を、一旦停止する前までの時間から再開することで、悪臭が発生する前にユーザーに清掃を促すことができる。
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
図1は本発明における加湿機能付温風暖房機の外観斜視図である。加湿機能付温風暖房機の本体1前面には温風を吹き出す吹出口2を有し、本体1天面には操作ボタンを備えるとともに運転状態を表示する操作部3、図示しない給水タンクを本体1に着脱する際に開閉するタンクカバー4が設けられている。
また、本体1側面の下部には挿入口5が設けられ、この挿入口5を介して本体1の下部には水槽部6を収容する空間となる水槽収容部7が形成されており、水槽部6は挿入口5から水槽収容部7に挿脱自在に装着される。そして、水槽部6には図示しない給水タンクから供給された水を吸水して湿潤する気化フィルタ8が設けられる。なお、水槽部6の内部は底面より立設する仕切板9によって、気化フィルタ8が設置される気化フィルタ収容部10と、図示しない給水タンクが装着される給水タンク収容部11とに区画されている。
図2は水槽部6装着状態における加湿機能付温風暖房機の縦断面構成図である。水槽部6の上部にはモータ12とシロッコファン13からなる送風機14が設けられており、送風機14の駆動により本体1背面の吸気口15から本体1前面の吹出口2に連通する送風経路16に送風が行われる。
送風機14の直下には温風用ヒータ17が配置されている。本実施例では、周辺温度や風量に応じて放熱する半導体ヒータの一種であるPTCヒータを用いている。また、温風用ヒータ17の容量は600WのPTCヒータを2つ用いることで1200Wとしており、これにより、夫々の温風用ヒータ17への通電を制御することで0W、600W、1200Wの出力切換を可能としている。なお、温風用ヒータ17はPTCヒータに限定されず、シーズヒーター、マイカヒーター等であってもよいが、消費電力および安全性の面ではPTCヒータが優れている。
また、温風用ヒータ17よりも下流側の送風経路16は2本に分岐しており、一方は吹出口2に直接連通する温風経路18、他方は気化フィルタ8を通過して吹出口2に連通する加湿温風経路19が形成されている。送風経路16の分岐点にはステッピングモータなどからなる駆動機構を備えたダンパ20が設置されており、ユーザーの操作により運転モードが切り換えられた際には、後述する制御部21はダンパ20の位置を切り換えることによって温風用ヒータ17で加熱された室内空気を温風経路18あるいは加湿温風経路19のいずれかに送風するように運転制御する。具体的には、温風経路18に送風する時はダンパ20を位置Aに、加湿温風経路19に送風する時はダンパ20を位置Bに移動させ、これにより、温風のみ、あるいは温風を気化フィルタ8に通過させることで水槽部6の水を気化させた加湿温風のいずれかを吹出口2から放出することができる。
給水タンク収容部11には、水槽部6内の水位に応じて回動するフロート22が設けられている。フロート22は端部にマグネット23を備えるとともに、もう一方の端部にはフロート22を水槽部6内部に軸支する回動軸24を備え、水槽部6内の水位変動によってこの回動軸24を支点としてフロート22のマグネット23側端部が上下に回動する構成となっている。また、水槽部6の壁面を挟んでフロート22のマグネット23側端部に対向する位置には、水位検出部となるリードスイッチ25が水槽収容部7内に設けられている。
例えば、図2のように水槽部6内に所定量以上の水位があり、フロート22が水面に浮遊してリードスイッチ25とマグネット23が近接する場合にはリードスイッチ25はマグネット23の磁気を検知しているので、リードスイッチ25の接点が閉じてONの状態となり、後述する制御部21は水槽部6内が“水あり状態”であると検出する。逆に、水槽部6内の水位が低下して所定量未満になると、フロート22のマグネット23側端部が下向きに回動してリードスイッチ25とマグネット23との距離が離れ、リードスイッチ25はマグネット23の磁気を検知することができなくなるため、リードスイッチ25の接点が開放されOFFの状態となり、後述する制御部21は水槽部6内が“水なし状態”であると検出する。なお、“水なし状態”と検出されていても、水槽部6内にはリードスイッチ25では検知ができない程度のごく少量の水が残っている。
図3は加湿機能付温風暖房機の動作を制御する制御部21の構成を示すブロック図である。マイコンからなる制御部21の入力側には、ユーザーがボタンの操作を行う操作部3、リードスイッチ25、室温を検出する室温センサ26が接続されている。また、操作部3には、使用者が操作する各種ボタンが設けられており、本実施例では、運転の開始および停止を指示する運転ボタン27、暖房運転のモードを設定する温風選択ボタン28、加湿を行う加湿モードを設定する加湿ボタン29、後述するお手入れランプ30を消灯させるリセットスイッチとなるお手入れリセットボタン31を備えている。
一方、制御部21の出力側には、送風機14、温風用ヒータ17、ダンパ20が接続されている。さらに、水槽部6および気化フィルタ8の清掃時期となったときに点滅する警告表示部となるお手入れランプ30、図示しない給水タンクの水がなくなったときに点滅する給水ランプ32が接続されている。
制御部21は、温風選択ボタン28の操作によって設定された暖房運転モードから暖房出力を決定して送風機14の回転数と温風用ヒータ17の出力を決定し、送風機14を駆動するモータ12および温風用ヒータ17への通電を制御する。また、加湿ボタン29によって選択される加湿の有無に連動してダンパ20の位置が制御され、リードスイッチ25から入力されるON、OFFの信号に基づく水槽部6内の水位判定によっても送風機14、温風用ヒータ17、ダンパ20の駆動が制御される。
また、制御部21には時間を計測して記録するタイマー33が設けられている。このタイマー33はお手入れリセットボタン31により初期化され、水槽部6内が“水あり状態”となっている時間を清掃判定時間t1として計測して記録する。そして、タイマー33にて記録された清掃判定時間t1が所定時間T1に達すると、制御部21は水槽部6および気化フィルタ8の清掃時期になったと判断してお手入れランプ30を点滅させる。
次に、加湿機能付温風暖房機の運転モードについて説明する。
加湿機能付温風暖房機の運転を開始する際には、まずユーザーは運転ボタン27を操作し、そして、操作部3の各ボタンにより好みの運転モードを選択する。暖房運転モードとしては、連続的に暖房を行う連続運転モードと、室温センサ26で検出した室温によって断続的に暖房を行う断続運転モードを備えており、本実施例では、温風選択ボタン28を操作すると、運転モードが「強」「弱」「自動」に切り換わるようになっていて、「強」および「弱」が連続運転モード、「自動」が断続運転モードに相当する。
<連続運転モード>
温風選択ボタン28を操作して「強」運転を選択すると、2つある温風用ヒータ17の両方へ通電して1200Wの出力で暖房を行い、「弱」運転を選択すると片方の温風用ヒータ17へ通電して600Wの出力で暖房を行う。このように「強」または「弱」が選択されている間は設定された一定の出力で、温風用ヒータ17への通電を停止することなく連続して暖房が行われる。
<断続運転モード>
温風選択ボタン28を操作して「自動」運転を選択すると、室温センサ26が検出した室温によって温風用ヒータ17の出力を600Wと1200Wで切換を行いつつ、室温が所定の温度よりも高くなった場合には温風用ヒータ17と送風機14への通電を停止して暖房運転を停止するように制御される。なお、室温が所定の温度を超えたために暖房運転を停止する際には、まず温風用ヒータ17への通電を停止して、所定時間送風機14のみを駆動するアフターランを行ったあとに送風機14への通電が停止されて、運転待機の状態となる。
暖房運転モードを選択した状態ではダンパ20は位置Aにあり、加湿温風経路19が塞がれるため、送風機14の回転により本体1内に取り込まれた室内の空気は温風用ヒータ17を通過して暖められた後、温風経路18を通って吹出口2から排出される。
<加湿モード>
また、この加湿機能付温風暖房機には上述の暖房運転モードに加えて、加湿を行う加湿モードを備えていて、操作部3の加湿ボタン29を押すことで加湿モードのON/OFFを設定することができる。
この加湿モードは、暖房運転の連続運転モードおよび断続運転モードと併用することで加湿暖房運転を行うこともできるし、温風用ヒータ17への通電を行わないで加湿単独運転をすることもできる。そのため、加湿ボタン29を操作して加湿モードを選択すると、暖房運転のモードは前述の「強」「弱」「自動」の他に温風用ヒータ17に通電しないモードを選択することができるようになっている。なお、加湿モードが選択されたときにはダンパ20は温風経路18を塞ぐ位置Bに変更されるので、送風機14の回転により取り込まれた空気は温風用ヒータ17を通過した後、加湿温風経路19を通って気化フィルタ8を通過する際に加湿空気となり吹出口2より排出される。
次に、本発明による報知制御の動作を図4のフローチャートを用いて説明する。本実施例では、タイマー33に記録される清掃判定時間t1がお手入れリセットボタン31の操作により初期状態の“0”となっているときに加湿暖房運転を開始する場合を例として説明する。
加湿暖房運転モードを選択して運転を開始すると、まず、制御部21は水槽部6内の水位をリードスイッチ25からの検出信号により“水あり状態”かどうかを検出する(ステップ1)。このとき、“水あり状態”を検出したならば、タイマー33で清掃判定時間t1の計測を開始してこれを記録させる(ステップ2)。なお、加湿暖房運転の途中で運転ボタン27を操作して運転停止させたとしても、清掃判定時間t1の計測は停止することなく継続される。
次に、タイマー33に記録された清掃判定時間t1が所定時間T1(例えば336時間(=14日間))を経過したかどうかを判断する(ステップ3)。ここで所定時間T1とは、水槽部6内および気化フィルタ8内部の水に雑菌が繁殖することが想定される時間のことである。この所定時間T1を経過した場合には、制御部21は水槽部6および気化フィルタ8の清掃時期になったと判断してお手入れランプ30を点滅させることでユーザーに警告を行う(ステップ4)。これにより、水槽部6内に水が供給されてから水中に雑菌が繁殖する恐れのある時間が経過したことを報知し、ユーザーに水槽部6および気化フィルタ8の清掃を促すことで悪臭の発生を未然に防止することができる。ユーザーは、水槽部6および気化フィルタ8の清掃を行ったら、お手入れリセットボタン31を押下げする(ステップ5)ことでお手入れランプ30を消灯するとともに、タイマー33に記録された清掃判定時間t1を初期状態の“0”にリセットする(ステップ6)。
一方、ステップ3で所定時間T1を経過していない場合には、清掃判定時間t1の計測を継続するとともに、水槽部6内の水位の検出を引き続き行う(ステップ7)。ここで、給水タンクからの水の供給がなくなり、水位が所定量未満に低下して水槽部6内にごく少量の水しか残っていない“水なし状態”であることを検出した場合には、給水ランプ32を点滅させてユーザーに水の補給が必要であることを警告するとともに、ダンパ20をAの位置に移動させて加湿温風経路19を塞ぐことで加湿運転を停止する(ステップ8)。
そして、運転開始時に加湿暖房運転モードを選択しているので、加湿運転の停止後は暖房単独運転に切り換わり温風経路18より温風が吹き出される。このとき、制御部21はタイマー33で清掃判定時間t1の計測を行いつつ、加湿運転が停止した時点からの温風用ヒータ17への通電時間t2の計測を開始してこれを記録させる(ステップ9)。
次に、タイマー33に記録された温風用ヒータ17への通電時間t2が所定時間T2(例えば10時間)を経過したかどうかを判断する(ステップ10)。ここで所定時間T2とは、暖房単独運転の継続により温風用ヒータ17から送られた温風がダンパ20の隙間から加湿温風経路19に流れ込んだり、あるいは温風用ヒータ17の加熱によって本体1の内部温度が上昇することで水槽部6内および気化フィルタ8内部にごく少量残っていた水の気化が進み、乾燥することが想定される時間のことである。この所定時間T2を経過した場合には、制御部21は水槽部6および気化フィルタ8に残っていた水が全て気化して乾燥したと判断し、清掃判定時間t1の計測を停止する(ステップ11)。つまり、水槽部6内および気化フィルタ8内部にごく少量でも水が残っていれば雑菌が繁殖して悪臭発生の恐れがあるが、逆に水が残っていなければ雑菌が繁殖しにくいので、この間は清掃判定時間t1を計測する必要がない。これにより、機器使用の実情にあった清掃時期の判断を行うことができるので、清掃時期までの間隔を長くし、清掃回数を減らすことができる。
ステップ11で清掃判定時間t1の計測を停止した後は、水槽部6内に水が供給されたかどうかを検出し(ステップ12)、“水あり状態”を検出した場合には、清掃判定時間t1の計測を再開する(ステップ13)。これにより、水槽部6や気化フィルタ8に付着していた汚れやスケールが再び水に溶け出して雑菌が繁殖する恐れのある環境に戻ったときには、所定時間T1までの計測は、一旦停止する前までにタイマー33に記録していた清掃判定時間t1から再開されるので、悪臭が発生する前にユーザーに清掃時期を報知することができる。
一方、ステップ10で所定時間T2を経過していない場合には、制御部21は清掃判定時間t1の計測を継続するとともに、温風用ヒータ17への通電時間t2の計測を継続し、水槽部6内の水位の検出を引き続き行う(ステップ14)。ここで、水槽部6内が“水なし状態”のままである場合には、温風用ヒータ17への通電時間t2が所定時間T2を経過したか(残っていた水が乾燥したか)どうかを繰り返し判断する。また、ステップ14で水槽部6に水が供給されて“水あり状態”を検出した場合には、温風用ヒータ17への通電時間t2の計測を終了し、ステップ3に戻って清掃判定時間t1が所定時間T1を経過したかどうかを判断する。
このように、水槽部6および気化フィルタ8が乾燥したときには清掃判定時間t1の計測を停止し、水槽部6に水が供給されたときには計測を再開するようにしたことで、機器の使用の実情にあった清掃時期の判断を行うことができるので、清掃の手間を少なくして使い勝手に優れた加湿機能付温風暖房機となるのである。
6 水槽部
8 気化フィルタ
14 送風機
16 送風経路
17 温風用ヒータ
21 制御部
25 水位検出部(リードスイッチ)
30 警告表示部(お手入れランプ)
31 リセットスイッチ(お手入れリセットボタン)
33 タイマー

Claims (3)

  1. 本体に設けられた挿入口より挿脱自在に装着され、一定量の水が貯えられる水槽部と、前記水槽部内の水の有無を検出する水位検出部と、吸込口と吹出口を連通する送風経路に送風する送風機と、前記送風機から送られる空気を加熱する温風用ヒータと、前記水槽部内で水に浸された状態で送風経路中に設置される気化フィルタと、前記水槽部および前記気化フィルタの清掃時期を知らせる警告表示部と、前記警告表示部を駆動させる制御部と、前記制御部からの指示により時間を計測するタイマーと、前記タイマーを初期状態にするリセットスイッチとを備えた加湿機能付温風暖房機において、前記制御部は、前記初期状態から最初に前記水位検出部により所定量以上の水位を検出したときに前記タイマーで計測を開始し、計測した時間が所定時間T1に達すると前記警告表示部を駆動させるとともに、水位が所定量未満となったことを検出した後に前記水槽部および前記気化フィルタが乾燥したと判断したときには前記タイマーの計測を停止することを特徴とする加湿機能付温風暖房機。
  2. 前記制御部は、前記水位検出部により水位が所定量未満となったことを検出してから前記温風用ヒータに通電した時間の計測を前記タイマーで開始し、前記通電時間が所定時間T2に達すると前記水槽部および前記気化フィルタが乾燥したと判断することを特徴とする請求項1記載の加湿機能付温風暖房機。
  3. 前記制御部は、前記タイマーの計測を停止中に前記水位検出部により再度所定量以上の水位を検出したら前記タイマーの計測を再開することを特徴とする請求項2記載の加湿機能付温風暖房機。
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