JP2017043726A - 繊維強化樹脂成形用基材及びそれを用いた繊維強化樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、複合繊維糸で構成された繊維強化樹脂成形用基材であって、前記複合繊維糸は、第一成分と第二成分を含み、複合繊維糸の断面からみて、複合繊維糸の表面の一部又は全部には第二成分が配置されており、前記第一成分と前記第二成分は、いずれも、ポリオレフィン系成分であり、前記第一成分の融点は前記第二成分の融点より高く、前記第一成分は繊維強化樹脂における強化繊維となり、前記第二成分は繊維強化樹脂におけるマトリックス樹脂となり、前記第二成分には難燃剤が含まれている繊維強化樹脂成形用基材に関する。
【選択図】図2
Description
<難燃剤を混合したポリエチレンの作製>
ポリエチレン(エチレンとヘキセンー1の共重合体、株式会社プライムポリマー製「エボリュー(登録商標)SP1071C」、融点100℃、以下において、「PE」とも記す。)、臭素系難燃剤1(トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、大八化学工業株式会社製「CR-900」、臭素含有量71質量%、融点181℃)、臭素系難燃剤2(エチレンビスペンタブロモベンゼン、株式会社鈴裕化学製「FCP−801」、臭素含有量82質量%、融点345℃)、酸化防止剤(BASF社製「irganox1010」)を下記表1に示す配合割合で混合し、二軸混練押出機(株式会社神戸製鋼所製「KTX−37(スクリュー径37mm)」に投入し、シリンダー温度190℃、スクリュー回転200rpm、吐出量5kg/hrで混練押出を行った。ダイスから出てきた混合材料のストランドを冷却水槽で冷却した後にストランドカッター(いすず化工機株式会社製「SCF−150」)で切断して長さ約3mmの円柱状のポリエチレンに難燃剤が混合されたコンパウンドペレット(以下において、「難燃剤入りPE」と記す。)を得た。
芯成分にポリプロピレン(プロピレンの単独重合体、株式会社プライムポリマー社製「プライムポリプロJ105G」、融点163℃、以下において「PP」とも記す。)と酸化防止剤を下記表1に示す配合割合で混合した混合物を用い、鞘成分に上記で得られた難燃剤入りPEを使用し、定法の複合紡糸設備及び芯鞘型複合紡糸ノズル(240ホール)を用い、芯成分と鞘成分の質量比が(芯鞘比)が表1に示す割合となるように260℃で紡糸し、芯鞘型複合繊維を得た。得られた芯鞘型複合繊維を直結する延伸装置に導いて、0.42Mpa、145℃の飽和水蒸気下で、延伸倍率13倍で延伸を行い、延伸とともに鞘成分を溶融して繊維間を融合してトータル繊度1850dtex、フィラメント数240本の、芯鞘型複合単繊維における芯のPPを島成分、芯鞘型複合単繊維における鞘の難燃剤入りPEを海成分とする海島型複合繊維糸を得た。
上記で得られた複合繊維糸を一方向に配列した後に加熱プレスして繊維強化樹脂用シートを得た。まず、図4Aに示されているように、メタルフレーム100に複合繊維糸30を一方向に並べて巻き付けた。メタルフレーム100のサイズは、200mm×200mm×5mm(高さ)であった。複合繊維糸30は幅100mmに隙間なく並べて巻き付け、且つ、図示はないが、必要に応じて、所定の厚みになるように重ねて巻き付けた。次に、図4B〜Cに示すように、熱プレス金型200、300によってメタルフレーム100に巻き付けた複合繊維糸30を加熱加圧し、溶融一体化させて、繊維強化樹脂シートを得た。金型温度はPE樹脂の融点以上の140℃に設定し、圧力2MPa、成形時間を5分間とした。
ポリエチレン、臭素系難燃剤1、臭素系難燃剤2、酸化防止剤を下記表1に示す配合割合で混合した以外は、実施例1と同様にして、長さ約3mmの円柱状の難燃剤入りPEを作製した。得られた難燃剤入りPEを鞘成分に用い、実施例1と同様にして、複合繊維糸を作製した。得られた複合繊維糸を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示す所定の厚みの繊維強化樹脂シートを作製した。
ポリエチレン、臭素系難燃剤1、臭素系難燃剤2、酸化防止剤を下記表1に示す配合割合で混合した以外は、実施例1と同様にして、長さ約3mmの円柱状の難燃剤入りPEを作製した。得られた難燃剤入りPEを鞘成分に用い、芯鞘比が表1に示す割合となるようにした以外は、実施例1と同様にして、複合繊維糸を作製した。得られた複合繊維糸を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示す所定の厚みの繊維強化樹脂シートを作製した。
鞘成分に難燃剤及び酸化防止剤を混合していないPEをそのまま用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示す所定の厚みの繊維強化樹脂シートを作製した。
<難燃剤を混合したPE及びPPの作製>
実施例3と同様にして、難燃剤入りPEを作製した。
PP(プロピレンの単独重合体、株式会社プライムポリマー社製「プライムポリプロJ105G」、融点163℃)と、臭素系難燃剤1と、酸化防止剤を下記表1に示す配合割合で混合し、二軸混練押出機(株式会社神戸製鋼所製「KTX−37(スクリュー径37mm)」に投入し、シリンダー温度250℃、スクリュー回転200rpm、吐出量5kg/hrで混練押出を行った。ダイスから出てきた混合材料のストランドを冷却水槽で冷却した後にストランドカッター(いすず化工機株式会社製「SCF−150」)で切断して長さ約3mmの円柱状のPP樹脂に難燃剤が混合されたコンパウンドペレット(以下において、「難燃剤入りPP」と記す。)を得た。
芯成分に上記で得られた難燃剤入りPPを用い、鞘成分に上記で得られた難燃剤入りPEを使用した以外は、実施例1と同様にして複合繊維糸を作製した。
UL−94V規格に準拠して20mm垂直法燃焼試験(ASTM D3801)にて難燃性を測定評価した。所定の厚みの繊維強化樹脂シートから125mm×13mmの試験片を切り出し、切り出した試験片をクランプに垂直に取付け、20mm炎による10秒間接炎を2回行い、その燃焼挙動によりV−0、V−1、V−2、Notの判定を行った。
試験片(200mm×20mm×0.2mm)の試験片を用い、JIS K 7165:2008に準拠した引張試験を行い、引張弾性率を測定した。
2、11、21 第一成分
3、12、22 第二成分
100 メタルフレーム
200、300 熱プレス金型
Claims (7)
- 複合繊維糸で構成された繊維強化樹脂成形用基材であって、
前記複合繊維糸は、第一成分と第二成分を含み、複合繊維糸の断面からみて、複合繊維糸の表面の一部又は全部には第二成分が配置されており、
前記第一成分と前記第二成分は、いずれも、ポリオレフィン系成分であり、前記第一成分の融点は前記第二成分の融点より高く、
前記第一成分は繊維強化樹脂における強化繊維となり、前記第二成分は繊維強化樹脂におけるマトリックス樹脂となり、
前記第二成分には難燃剤が含まれていることを特徴とする繊維強化樹脂成形用基材。 - 前記難燃剤は、臭素系難燃剤である請求項1に記載の繊維強化樹脂成形用基材。
- 前記難燃剤は、融点が230℃以下である難燃剤を少なくとも一種含む請求項1又は2に記載の繊維強化樹脂成形用基材。
- 前記複合繊維糸の断面は、第一成分が島成分であり、第二成分が海成分である海島構造になっている請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂成形用基材。
- 前記第一成分は、ポリプロピレンであり、前記第二成分はポリエチレンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂成形用基材。
- 前記複合繊維糸が少なくとも一方向に配列されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂成形用基材。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂成形用基材を所定の形状に成形した繊維強化樹脂成形体。
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