JP2017043664A - ポリビニルアルコール樹脂を含む水性ゲル - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、水溶性のPVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず耐水性などに優れた水性ゲルを提供することを目的とする。
【解決手段】水性ゲルを、シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を含むものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐水性等に優れた、ポリビニルアルコール樹脂を含む水性ゲルに関するものである。
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)樹脂を用いた水性ゲルは、含水率が高いこと、成形物の柔軟性が高く機械的強度が高いこと、生体との親和性が高いこと等の点で有用な素材であり、医療材料分野、環境分野、日用雑貨等に幅広く利用されている。
PVA系水性ゲルを製造する方法としては種々の方法が知られている。例えば、PVA水溶液を凍結し、脱水を行う方法(特許文献1)、PVA水溶液の凍結、融解を繰り返す方法(特許文献2)等が提案されているが、これらの方法は、PVA水溶液を凍結、融解、脱水させるための設備が必要であったり、操作が複雑で長時間を必要とすることから、工業的に有利な方法ではない。
また、従来より、PVA水溶液を飽和ほう酸水溶液と接触させてゲル化する方法、PVA水溶液にアルデヒド化合物を反応させてゲル化する方法等が知られている。前者はpHが8.0以上で反応を行う必要があり、得られたゲルはpHの変化により溶解してしまうという欠点があり、後者はpHを4.0以下にしないと、ゲル化しないことから、医療材料として使用する際には、pHによる生体への悪影響があり、また環境分野で、微生物や酵素担体として使用する際には、pHによる微生物や酵素の活性低下を引き起こすという問題がある。
また、もう一つの問題点としては得られた水性ゲルの耐水性が十分でないため、PVA樹脂が水に溶けだし、例えば創傷被覆材や貼布材として使用した場合、剥がした後のべたつき等が問題になるなどの課題がある。
特開昭58−36630号公報 特開昭59−56446号公報
本発明の目的は、水溶性のPVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず耐水性などに優れた水性ゲルを提供することにある。
本発明の他の目的は、PVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず強度などに優れた水性ゲルを提供することにある。
本発明の他の目的は、マイルドな条件下で工業的に有利な方法で製造可能な、PVA樹脂含有水性ゲルを提供することにある。
しかるに、かかる事情に鑑み、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、シンジオタクティシティをコントロールしたPVA樹脂(さらには、シンジオタクティシティがトライアッド表示で、32〜40%のPVA樹脂)を用いることで上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の水性ゲル等に関する。
[1]シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を含む水性ゲル。
[2]ポリビニルアルコール樹脂のケン化度が90〜99.99モル%、重合度が100〜10000である前記[1]記載の水性ゲル。
[3]ポリビニルアルコール樹脂が、ピバリン酸ビニルを重合成分とする重合体のケン化物であって、ピバリン酸ビニル単位を含む前記[1]又は[2]記載の水性ゲル。
[4]水の含有量が5〜99質量%である前記[1]〜[3]のいずれか記載の水性ゲル。
[5]ポリビニルアルコール樹脂のケン化度が90〜99.99モル%、重合度が100〜10000であり、ピバリン酸ビニル単位の量が0.01〜10モル%であり、水の含有量が5〜99質量%である前記[1]〜[4]のいずれか記載の水性ゲル。
[6]ポリビニルアルコール樹脂中のピバリン酸ビニル単位の量が0.05〜0.5モル%である前記[1]〜[5]のいずれか記載の水性ゲル。
[7]水性ゲルを構成する溶媒が水のみである前記[1]〜[6]のいずれか記載の水性ゲル。
[8]シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を水性溶媒中でゲル化させる、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の水性ゲルの製造方法。
[9]シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を100〜250℃で水性溶媒に溶解し、0〜40℃で冷却してゲル化することを特徴とする前記[1]〜[8]のいずれかに記載の水性ゲルの製造方法。
本発明の水性ゲルは、水溶性のPVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず耐水性が高く、水中へのPVA樹脂の溶出が少ない。
また、本発明の水性ゲルは、PVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず強度などに優れる。
また、本発明の水性ゲルは、ピバリン酸ビニル単位が僅かに残存するPVA樹脂を使用することにより、水性溶媒中への溶解が容易となり、形成されやすい。
また、本発明の水性ゲルは、マイルドな温度でゲル化することにより製造できるため生産性にも優れる。
また、本発明の水性ゲルは、目的に応じた任意のpHで製造することができる。
さらに、本発明の水性ゲルは、耐水性が高いため、医療材料や環境分野で使用したときのPVA樹脂溶出の問題が少ない。
また、本発明の水性ゲルは、農園芸用保水剤、保冷剤、保温剤、消臭剤や芳香剤等従来公知の使用用途に有用である他、硝子体等の生体材料、コンタクトレンズ、ドラックデリバリーシステム、創傷被覆材及び貼布材等の医療材料、分離膜、微生物担体、酵素担体等の環境分野において、特に有用である。
以下、本発明について具体的に説明する。
[PVA樹脂]
本発明で使用されるPVA樹脂は、シンジオタクティシティがトライアッド表示で、通常32〜40%であり、33〜39%であることが好ましく、34〜38%であることがさらに好ましい。シンジオタクティシティが32%以上であれば水性ゲルになりやすく、40%以下であれば水性ゲルの作製が容易となる。
なおトライアッド表示のシンジオタクティシティは、PVA樹脂を重DMSOに溶解し、プロトンNMR測定による水酸基のピークより求めることができる。
本発明で使用されるPVA樹脂の製法は、トライアッド表示によるシンジオタクティシティが32〜40%になれば特に限定されないが、従来公知の方法で得られたビニルエステル重合体を鹸化する方法により容易に得られる。すなわち、本発明で使用されるPVA樹脂は、ビニルエステル重合体のケン化物である。
ビニルエステル重合体の製造方法としては、ビニルエステル系単量体を重合する方法であれば特に限定されず、従来公知の方法に従って良い。
重合の際には、重合容器の形状、重合攪拌機の種類、さらには重合温度や、重合容器内の圧力等いずれも公知の方法を使用してかまわない。重合方法としては、従来から公知のバルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の各種の重合方法が可能である。重合度の制御や重合後に行うケン化反応のこと等を考慮すると、アルコールを溶媒とした溶液重合、あるいは、水又は水及びアルコールを分散媒とする懸濁重合が好ましいが、これらに限定されるものではない。
ビニルエステル系単量体としては、例えば、脂肪酸ビニルエステル、非脂肪酸系ビニルエステル(例えば、蟻酸ビニル、芳香族カルボン酸ビニルエステル等)等のビニルエステル等が挙げられるが、シンジオタクティシティが高いPVAが得られる等の観点から、C3―15脂肪酸ビニルエステル[例えば、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル等の直鎖又は分岐C3―15脂肪酸ビニルエステル、好ましくは、C3―10脂肪酸ビニルエステル(例えば、直鎖又は分岐C3―10脂肪酸ビニルエステル等)等]、置換基(例えば、ハロゲン基)を有するC3―15脂肪酸ビニルエステル[例えば、トリフルオロ酢酸ビニル、トリクロロ酢酸ビニル等]、蟻酸ビニル等が挙げられる。これらのビニルエステルは、1種又は2種以上を使用することができる。
PVA樹脂の製法としては、具体的には、嵩高い側鎖を有するプロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどのビニルエステルを重合した後、アルカリ触媒により鹸化する方法や、蟻酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、トリクロロ酢酸ビニルなどの高極性のビニルエステルを重合した後、アルカリ触媒により鹸化する方法が挙げられる。中でもピバリン酸ビニルが好適に用いられる。
PVA樹脂の構成成分において、ビニルエステルの含有量は、例えば20〜100質量%、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは40〜100質量%等であってよい。
また、PVA樹脂の構成成分において、ビニルエステルの含有量は、例えば20〜100モル%、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは40〜100モル%等であってよい。
ピバリン酸ビニルを使用する場合、PVA樹脂の全ビニルエステル成分において、ピバリン酸ビニルの含有量は、例えば40〜100質量%(例えば、45〜100質量%等)、好ましくは50〜100質量%(例えば、55〜100質量%等)、より好ましくは60〜100質量%(例えば、65〜100質量%等)である。
また、ピバリン酸ビニルを使用する場合、PVA樹脂の全ビニルエステル成分において、ピバリン酸ビニルの含有量は、例えば40〜100モル%(例えば、45〜100モル%等)、好ましくは50〜100モル%(例えば、55〜100モル%等)、より好ましくは60〜100モル%(例えば、65〜100モル%等)である。
また、ビニルエステル重合体には、上記したビニルエステルの他に、本発明の効果を阻害しない範囲で、ビニルエステルと共重合可能な他の不飽和単量体を共重合してもよい。
他の不飽和単量体としては、例えば、カルボキシル基含有不飽和単量体{例えば、不飽和モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸等]、不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ウンデシレン酸等)又はその無水物(例えば、無水マレイン酸等)等}、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル類(例えば、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル等)、アミド基含有不飽和単量体[例えば、アクリルアミド類(例えば、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等)、アセトアミド類(例えば、N−ビニルアセトアミド等)]、ハロゲン化ビニル類(例えば、塩化ビニル、フッ化ビニル等)、グリシジル基を有する不飽和単量体(例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等)、2−ピロリドン環含有不飽和単量体(例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−プロピル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−アリル−2−ピロリドン等)、アルキルビニルエーテル類(例えば、メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等)、ニトリル類(例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等)、水酸基含有不飽和単量体[例えば、不飽和アルコール類(例えば、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、イソプロペニルアリルアルコール等)、ヒドロキシアルキルビニルエーテル類(例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等)等]、アセチル基含有不飽和単量体[例えば、アリルアセテート類(例えば、アリルアセテート、ジメチルアリルアセテート、イソプロペニルアリルアセテート等)等]、(メタ)アクリル酸エステル類[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−n−ブチル等]、ビニルシラン類(例えば、トリメトキシビニルシラン、トリブチルビニルシラン、ジフェニルメチルビニルシラン等)、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート類[例えば、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等]、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリル酸アミド類[例えば、ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド等]、ポリオキシアルキレンビニルエーテル類(例えば、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等)、ポリオキシアルキレンアルキルビニルエーテル類(例えば、ポリオキシエチレンアリルエーテル、ポリオキシプロピレンアリルエーテル、ポリオキシエチレンビチルビニルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルビニルエーテル等)、α−オレフィン類[例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン類(例えば、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン等)、1−ペンテン類(例えば、4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン等)、1−ヘキセン類(例えば、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセン等)等]、アミン系不飽和単量体[例えば、N,N−ジメチルアリルアミン、N−アリルピペラジン、3−ピペリジンアクリル酸エチルエステル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン、5−ブテニルピリジン、4−ペンテニルピリジン、2−(4−ピリジル)アリルアルコール等]、第四アンモニウム化合物を有する不飽和単量体(例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル4級塩、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルベンゼンスルホン酸4級塩等)、芳香族系不飽和単量体(例えば、スチレン等)、スルホン酸基を含有する不飽和単量体(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等)又はその塩(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩又は有機アミン塩等)、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、アクリロイルモルホリン、ビニルエチレンカーボネート等から選ばれる1種以上と共重合したものであってもよい。
前記他の単量体を使用する場合は、他の単量体は、ビニルエステルに対して、例えば、20質量%以下(例えば0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%等)を使用することができる。
前記他の単量体を使用する場合は、他の単量体は、ビニルエステルに対して、例えば、20モル%以下(例えば0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%等)を使用することができる。
ビニルエステルの重合に使用されるアルコール溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール類が挙げられ、中でもメタノールが工業的に好ましい。
また、重合において重合開始剤を使用してもよい。
重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、パーカーボネート化合物(例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等)、パーオキシエステル化合物(例えば、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルネオヘキサノエート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシ−2−ネオデカノエート等)、アゾ化合物[例えば、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等]、パーオキシド化合物(例えば、ラウリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等)等が挙げられる。
また、重合おいて、得られるビニルエステル系重合体の重合度を調節すること等を目的として、連鎖移動剤を使用してもよい。
連鎖移動剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサノン、シクロヘキサノン等のケトン類;2−ヒドロキシエタンチオール、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等の有機ハロゲン類が挙げられ、中でもアルデヒド類及びケトン類が好適に用いられる。これらの連鎖移動剤は1種又は2種以上使用することができる。
連鎖移動剤の添加量は、添加する連鎖移動剤の連鎖移動定数及び目的とするビニルエステル系重合体の重合度に応じて決定されるが、一般にビニルエステル系単量体に対して0.1〜10質量%が望ましい。
また重合の終了には、特に限定されないが、重合停止剤を使用することができる。重合停止剤は、特に限定されず、例えば、m−ジニトロベンゼン等が挙げられる。
重合温度は、特に限定されず公知の重合温度で問題ないが、シンジオタクティシティが高いPVA樹脂が得られやすい等の観点から、例えば−50〜200℃、好ましくは−50〜150℃、さらに好ましくは0〜120℃等である。
得られた重合体のケン化反応方法は、特に限定されず、従来公知の方法に従ってよいが、例えば、従来公知の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド等の塩基性触媒、又は塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用いた、加アルコール分解ないし加水分解反応が適用できる。
ケン化反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。また、ケン化温度、時間等に特に制限されない。
また、鹸化物の乾燥、粉砕方法も特に制限はなく、公知の方法を使用してもかまわない。
PVA樹脂の鹸化度は、好ましくは90〜99.99モル%であり、より好ましくは98.0から99.97モル%であり、さらに好ましくは99〜99.95モル%である。尚、PVA樹脂の鹸化度は、重DMSO溶液中でH−NMRを測定し求めることができる。
PVA樹脂の重合度は、好ましくは100〜10000であり、より好ましくは500〜8000であり、さらに好ましくは1000〜5000であり、ハンドリングが比較的容易で、得られる水性ゲルをべたつきが少ないものとでき、強度や耐水性に優れたものとできる等の観点から、特に好ましくは1000〜3000である。また、PVA樹脂の重合度は、例えば1000〜2000、好ましくは2000〜3000、より好ましくは3000〜4000、さらに好ましくは4000〜5000等であってもよい。重合度が100以上であれば、樹脂強度が強く、保形性のある水性ゲルが作製しやすい。重合度が10000以下であれば、水溶液粘度が取り扱い易い。なお、重合度はJISK6725記載のベンゼン溶液、30℃におけるポリ酢酸ビニル換算の重合度である。
PVA樹脂は、脂肪酸ビニルエステル由来の単位(又は、脂肪酸ビニルエステル単位ともいう。以下、同様の表現において同じ)を含むことが好ましい。すなわち、PVA樹脂は、ケン化されずに共重合された脂肪酸ビニルエステル単位が残存することが好ましい。
PVA樹脂における脂肪酸ビニルエステル単位の含有量は、例えば25質量%以下(例えば、0.01〜25質量%)、好ましくは10質量%以下(例えば、0.01〜10質量%)、より好ましくは0.01〜2質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%である。
また、PVA樹脂中の脂肪酸ビニルエステル単位の含有量は、PVA樹脂を構成するモノマー由来単位全体に対して、例えば10モル%以下(例えば、0.01〜10モル%)、好ましくは0.01〜2モル%、より好ましくは0.01〜1モル%である。
PVA樹脂は、脂肪酸ビニルエステル単位の中でも、ピバリン酸ビニル単位を含むことが、PVA樹脂を水性溶媒中に溶解し易い等の観点から好ましい。
PVA樹脂におけるピバリン酸ビニル単位の含有量は、例えば25質量%以下(例えば、0.01〜25質量%)、好ましくは10質量%以下(例えば、0.01〜10質量%)、より好ましくは0.01〜2質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%である。
また、PVA樹脂におけるピバリン酸ビニル単位の含有量は、PVA樹脂を構成するモノマー由来単位全体に対して、例えば10モル%以下(例えば、0.01〜10モル%)、好ましくは0.01〜2モル%、より好ましくは0.01〜1モル%、さらに好ましくは0.05〜0.5モル%である。
PVA樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で、アセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化、アセトアセチル化、カチオン化等の反応によって後変性したものでもよい。
[水性ゲル]
本発明の水性ゲルを構成するPVA樹脂は、ビニルエステル単位を、例えば0.01〜25質量%(又は、モノマー単位換算で0.01〜10モル%)含有していてもよい。水性ゲルを構成するPVA樹脂中には、ビニルエステル単位の中でも、脂肪酸ビニルエステル単位が含有されていることが好ましく、脂肪酸ビニルエステル単位の中でも、水性ゲルの耐水性が優れる等の観点から、特に、ピバリン酸ビニル単位が含有されていることが好ましいが、非脂肪酸系ビニルエステルが含有されていてもよい。
水性ゲルに含まれるPVA樹脂および水性溶媒の含有量は、通常、ゲル化に供するPVA樹脂および水性溶媒の割合をそのまま反映している。すなわち、水性ゲルに含まれる水性溶媒の割合は、例えば5〜99質量%、好ましくは10〜98質量%、さらに好ましくは20〜97質量%である。また、水性ゲルに含まれる水性溶媒の割合は、例えば1〜9.5質量%、好ましくは80〜99.9質量%等であってもよい。
本発明の水性ゲルは、疎水性溶剤等の有機溶媒と接触させなくても作製できるため、水性ゲルを構成する溶媒を水のみとすることができる。
本発明の水性ゲルには、必要に応じて、PVA樹脂および水性溶媒以外の他の成分が含有されていてもよいが、PVA樹脂は、実質PVAのみからなることが好ましい。
他の成分としては、例えば、PVA樹脂以外のPVA[例えば、シンジオタクティシティが31%以下のPVA等]、デンプン類(例えば、デンプン、変性デンプン等)、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、ポリアクリル酸及びその誘導体、他の高分子化合物(例えば、ゼラチン、寒天、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム等)、無機充填剤(例えば、増粘剤、クレー、カオリン、タルク、シリカ、炭酸カルシウム等)、可塑剤(例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール等)、消泡剤、キレート剤、pH調整剤、界面活性剤、有機溶剤、電解質等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
上記他の成分を含有する場合、他の成分の含有量は、PVA樹脂および水性溶媒に対して、例えば、0.1〜20質量%等であってよい。
また、本発明の水性ゲルには、香料等の芳香成分、消臭成分等の機能成分を水性ゲルの目的に応じて配合してもよい。
本発明の水性ゲルは、PVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず、強度に優れたものである。
また、本発明の水性ゲルは、PVA樹脂を構成成分とするにもかかわらず、耐水性に優れたものである。さらに、本発明の水性ゲルは、水の含有量を多くしても、耐水性に優れる。
本発明の水性ゲルを構成するPVA樹脂の溶出率は、実使用時を考慮すると少ない方が好ましく、例えば0〜10%、好ましくは0〜5%、より好ましくは0〜1%、さらに好ましくは0〜0.5%等である。尚、PVA樹脂の溶出率は、例えば後述の実施例に記載の方法を用いて求めることができる。
[水性ゲルの製造方法]
次に水性ゲルの製造方法について説明する。
水性ゲルの製造方法は、PVA樹脂を水性溶媒中で溶液化(溶解)しゲル化させる方法であれば特に限定されず、例えば、PVA溶液を凍結し、脱水を行う方法や、PVA溶液の凍結及び融解を繰り返す方法、室温付近で冷却してゲル化する方法等を用いることができる。溶解方法は、特に限定されず、例えば、加熱や撹拌等を行うことによって、溶解することができる。また、溶解は、密閉下で行ってもよいし、必要に応じて加圧を行ってもよい。尚、水性溶媒としては、通常、水が使用される。
本発明の水性ゲルは、例えば、PVA樹脂を水性溶媒中で100℃以上に加熱して溶液化し、その後冷却することにより得ることができる。
溶液化の条件は、PVA樹脂が水に溶解する条件であれば特に限定されず、加熱温度は、例えば100〜250℃である。加熱温度が100℃以上であれば、PVA樹脂が溶解しやすい。また250℃以下であれば、PVA樹脂の分解が起こりにくい。加熱温度は105〜230℃がより好ましく、さらに好ましくは110〜200℃である。
また、溶液化の時間は、温度や圧力、溶液濃度によって適宜変更できるが、例えば、1分〜8時間、30分〜6時間等である。
また、溶液をゲル化させる際の冷却温度は、任意の温度をとることができるが、より具体的には0〜40℃の範囲で行うとよい。さらに好ましくは2〜38℃、さらに好ましくは3℃〜37℃である。0℃以下で行うような凍結及び融解を繰り返す方法では、ゲル化は容易であるが工業的に好ましくなく、40℃以上であればではゲル化が起こり難い。
また、冷却時間は、冷却温度によって適宜調整することができ、特に限定されないが、例えば、30分〜24時間、30分〜12時間等であってよい。
また、ゲル化させる溶液(すなわち、PVA樹脂と水性溶媒を含む溶液)において、水の含有量は、例えば5〜99質量%である。水の含有量は、好ましくは10〜98質量%、さらに好ましくは20〜97質量%である。水の含有量が99質量%以下であれば、水性ゲルを得やすく、5質量%以上であれば、ゲルの溶解が容易となる。ゲル化させる溶液において、水の含有量は、例えば1〜9.5質量%、好ましくは80〜99.9質量%等であってもよい。
本発明の水性ゲルの製造方法では、水に溶解させる際に任意の装置を用いることができる。具体的には加熱可能な撹拌型や回転型のオートクレーブ、水の含量が少ない場合にはエクストルーダーなどを用いてもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。なお、例中の「部」および「%」は、特に指定しない限り「質量部」および「質量%」を示す。
また、例中の物性評価は以下の方法で行なった。
[PVA樹脂の物性]
(1)シンジオタクティシティ
−DMSO溶液中でH−NMRを測定しトライアッド表示のシンジオタクティシティ(%)を求めた。
(2)鹸化度
−DMSO溶液中でH−NMRを測定し鹸化度(モル%)を求めた。
(3)重合度
JISK6725記載のベンゼン溶液、30℃におけるポリ酢酸ビニル換算の重合度を測定した。
[水性ゲルの物性評価]
(1)ゲル化状態、保形性
所定時間放置後の円筒容器を90度に倒し、水性ゲルが形成されているか評価した。
○;ゲル化し流動しない
△;ゲル化しているが流動する
×;ゲル化していない
(2)べたつき
水性ゲルの表面を手で触り、べたつきを評価する。
○;べたつき無し
×;ゲルが手に付着してくる
(3)強度
水性ゲルを手で押し、破壊されるかどうかを評価する。
○;手で押しても破壊されない
×;手で押すとゲルが潰れてしまう
(4)溶出率
実施例又は比較例で得られた水性ゲルを2cm×2cm×1cmの大きさに切り出し、サンプル片とする。得られたサンプル片を100部のイオン交換水に浸漬し、40℃で24時間および95℃で1.5時間放置した後、サンプル片を取り出した浸漬していた水を105℃で6時間乾燥し、イオン交換水に溶出した固形分の割合を以下の式によって求めた。
溶出率(%)=浸漬水の乾燥残分/[浸漬前のサンプル片重量×(浸漬前のサンプル片固形分濃度/100)]×100
[合成例1]
攪拌機、温度計、滴下ロ−ト及び還流冷却器を取り付けたフラスコ中に、ピバリン酸ビニル800部、メタノール190部を仕込み、系内の窒素置換を行った後加熱し、還流が発生した時点で2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.07部をメタノール10部に溶解した溶液を添加し重合を開始し、6時間後に重合停止剤としてm−ジニトロベンゼンを添加し、重合を停止した。重合収率は58%であった。
得られた反応物からメタノール、ピバリン酸ビニルを除去後、アセトンを加えてポリピバリン酸ビニルを溶解し40%アセトン溶液を得た。
この40%アセトン溶液250部に水酸化カリウムの25%メタノール溶液110部とを加えてよく混合し、50℃で2時間鹸化反応を行った。得られたゲル状物を粉砕し、アセトン150部、水酸化カリウムの25%メタノール溶液340部中でさらに50℃で4時間鹸化反応を行った。反応後酢酸で中和し、固液分離を行い、メタノール、水で洗浄、乾燥後、30gのPVA樹脂1を得た。
得られたPVA樹脂1の重合度は1450であり、ケン化度は99.91モル%であった。また、シンジオタクティシティは37.1%であった。
[合成例2〜6、9]
ピバリン酸ビニルの配合、添加方法、重合収率、ケン化処方を変え、重合度及びケン化度が表1に記載の値になるようにした以外は合成例1と同様にしてPVA樹脂2〜6および9を作製した。
[合成例7]
ピバリン酸ビニル685部に変更し、酢酸ビニル115部を追加した以外は合成例1と同様にしてPVA樹脂7を作製した。
[合成例8]
ピバリン酸ビニル553部に変更し、酢酸ビニル247部を追加した以外は合成例1と同様にしてPVA樹脂8を作製した。
尚、PVA樹脂1〜8がピバリン酸ビニル単位を含むことを確認した。一方PVA樹脂9はピバリン酸ビニル単位が0%であることを確認した。
Figure 2017043664
[実施例1]
合成例1で作成したPVA樹脂1を5g、イオン交換水95gを撹拌可能なオートクレーブに添加し、140℃で3時間かけて撹拌溶解し5%水溶液を作製した。得られた5%水溶液を円筒型の容器(内経40mm)に高さが20mmとなるよう添加し、5℃で12時間放置し水性ゲルを得た。得られた水性ゲルは容器を90℃に倒して放置しても流動することが無かった。また容器から取り出した際のべたつきもなく、手で押してもゲルが破壊されることはなかった。水性ゲルの溶出率は95℃、1.5時間の条件で、0.12%、40℃、24時間の条件で0.05%であり、溶出性の低い(耐水性の優れた)水性ゲルであった。
[実施例2〜10]
PVA水溶液の作製条件、水溶液濃度、ゲル化放置温度、PVA樹脂の種類を変えた以外は実施例1と同様に水性ゲルを作製し、評価した。
実施例1〜10で得られた水性ゲルの物性評価結果を、表2に示す。
Figure 2017043664
[比較例1]
ピバリン酸ビニルの代わりに酢酸ビニルを使用し、配合、収率等を調整した以外は合成例1と同様にして合成した、重合度2020、ケン化度99.95モル%、シンジオタクティシティ30.5%のPVA樹脂10を使用し、水性ゲル作製条件を表3に示す条件に変更した以外は実施例1と同様に水性ゲルの作製を試みたが、ゲル化しなかった。
[比較例2〜13]
表3に示すPVA樹脂、ゲル化作製条件とし、PVA水溶液を作製した以外は実施例1と同様にして水性ゲルを作製し評価を行った。
尚、PVA樹脂10は、ピバリン酸ビニルの代わりに酢酸ビニルを使用し、配合、収率等を調整した以外は合成例1と同様にして得た樹脂である。
比較例1〜13の結果を表3に示す。
Figure 2017043664
上記結果から、実施例1〜10では、0〜40℃というマイルドな条件下にもかかわらずゲルを作製でき、得られた水性ゲルは、強固で、べたつきが無く、さらには水中へのPVA樹脂の溶出率が非常に低く耐水性に優れたものであった。
また、ピバリン酸ビニル単位を残存することで溶解も可能となった。
実施例1〜10の中でも、特に実施例2、3、4及び6の水性ゲルは、特に強度に優れたものとなった。
一方、比較例1、3〜4及び8〜9では、0〜40℃というマイルドな条件下ではゲル化することができず、凍結によりゲルを形成した比較例2、5〜7及び10〜12では、水中へのPVA樹脂の溶出率が非常に高く、耐水性の悪いものであった。
さらには、PVA樹脂がピバリン酸ビニル単位を含まない比較例13では、PVA樹脂を水中に完全に溶解できずゲル作製を断念した。
本発明の水性ゲルは、耐水性が高く、架橋等も必要なく比較的短時間でマイルドな温度で製造できるため、農園芸用保水剤、保冷剤、保温剤、消臭剤や芳香剤等従来公知の使用用途に有用である他、硝子体等の生体材料、コンタクトレンズ、ドラックデリバリーシステム、創傷被覆材及び貼布材等の医療材料、分離膜、微生物担体、酵素担体等環境分野の材料としても有用である。

Claims (9)

  1. シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を含む水性ゲル。
  2. ポリビニルアルコール樹脂のケン化度が90〜99.99モル%、重合度が100〜10000である請求項1記載の水性ゲル。
  3. ポリビニルアルコール樹脂が、ピバリン酸ビニルを重合成分とする重合体のケン化物であって、ピバリン酸ビニル単位を含む請求項1又は2記載の水性ゲル。
  4. 水の含有量が5〜99質量%である請求項1〜3のいずれか記載の水性ゲル。
  5. ポリビニルアルコール樹脂のケン化度が90〜99.99モル%、重合度が100〜10000であり、ピバリン酸ビニル単位の量が0.01〜10モル%であり、水の含有量が5〜99質量%である請求項1〜4のいずれか記載の水性ゲル。
  6. ポリビニルアルコール樹脂中のピバリン酸ビニル単位の量が0.05〜0.5モル%である請求項1〜5のいずれか記載の水性ゲル。
  7. 水性ゲルを構成する溶媒が水のみである請求項1〜6のいずれか記載の水性ゲル。
  8. シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を水性溶媒中でゲル化させる、請求項1〜7のいずれかに記載の水性ゲルの製造方法。
  9. シンジオタクティシティがトライアッド表示で32〜40%であるポリビニルアルコール樹脂を100〜250℃で水性溶媒に溶解し、0〜40℃で冷却してゲル化することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の水性ゲルの製造方法。
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