JP2017039839A - 樹脂組成物およびパール調成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物およびパール調成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、パール調質感が高いパール調成形体を成形できる樹脂組成物およびパール調成形体の提供を目的とする。
【解決手段】芳香族ポリエステルとともにパール調成形体を成形する樹脂組成物であって、ポリオレフィン(ただし、密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを除く)と、酸変性ポリプロピレンとを含む、樹脂組成物。なお、前記酸変性ポリプロピレンの酸価は、1〜60mgKOH/gであることが好ましい。また、前記ポリオレフィン100質量部に対し、前記酸変性ポリプロピレンを1〜1900質量部含むことが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、パール調成形体の製造に使用する樹脂組成物に関する。
各種容器、生活用品等の部材には、プラスチックを使用した樹脂成形体(以下、単に成形体という)が広く使用されている。この成形体は成形性、機械的強度、リサイクル性、耐熱性などの観点からポリオレフィンやポリエステルが使用されることが多い。近年では、樹脂成形体に対して、美麗な外観、高い意匠性が求められており、消費者が商品を購入する大きな訴求点となっているため、例えば、シャンプーのボトルや飲料ボトルのキャップに、パール調光沢を付与することで高級感を演出している。
成形体にパール調光沢を付与する方法としては、チタン系パール顔料などのパール調材料を成形体の表面に塗布、または、成形体に練りこむ方法のほかに、屈折率の異なるポリマー同士をブレンドする方法が知られている。前者の方法は、パール調光沢(例えば、マイカ)の表面で光が反射し、それらが干渉することでパール調光沢を発揮する。一方、後者の方法は、屈折率の異なる樹脂界面で光が反射、屈折し、これらが干渉することでパール調光沢が得られる。後者の方法は、特許文献1おいてポリエステルとポリオレフィンを配合した樹脂組成物が開示されている。
特開昭54−032562号公報
しかし、従来の樹脂組成物は、屈折率が異なる2種類の樹脂を配合し、その屈折率差によりパール調光沢を得ていたが、樹脂同士の相溶性が低くパール調質感(例えば、光沢、艶、深み等)が得難い問題があった。
本発明は、パール調質感が高いパール調成形体を成形できる樹脂組成物およびパール調成形体の提供を目的とする。
本発明の樹脂組成物は、芳香族ポリエステルとともにパール調成形体を成形する樹脂組成物であって、
ポリオレフィン(ただし、密度0.92以下の低密度ポリエチレンを除く)と、酸変性ポリプロピレンとを含む。
上記の本発明によれば、芳香族ポリエステルを主成分とする成形体の成形にポリオレフィンと酸変性ポリプロピレンとを含む樹脂組成物を使用すると、相溶性が悪いポリオレフィンとポリエステルとを酸変性ポリプロピレンが適度に相溶させることで、パール調質感が高いパール調成形体を作製できる。
本発明の樹脂組成物を使用したパール調成形体の拡大断面図 酸変性ポリオレフィンを使用しないパール調成形体の拡大断面図
本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン(ただし、密度0.92以下の低密度ポリエチレンを除く)と、酸変性ポリプロピレンとを含む。この樹脂組成物は、芳香族ポリエステルとともにパール調成形体を成形するために使用する。具体的には、芳香族ポリエステルを主成分とするパール調成形体を成形するために、芳香族ポリエステルと樹脂組成物とを溶融・混練し、成形することでパール調成形体を製造することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、パール顔料やマイカ等のパール調顔料を配合しなければ得られないような、パール調質感を有するパール調成形体を作製できる。そこで本発明の樹脂組成物では、ポリエステルと相溶性が悪いポリオレフィンに加えて、両者を適度に相溶できる酸変性ポリプロピレンを含む。すなわち樹脂組成物に含まれる酸変性ポリプロピレンが、ポリエステルとポリオレフィンとの相溶性を適度に向上させたことで、パール調質感が高いパール調成形体が得られる。なお、本発明は、パール調顔料の配合を排除するものではない。
本発明の樹脂組成物と芳香族ポリエステルを溶融・混練して成形体を成形する際、混練装置から押し出された混練物は、芳香族ポリエステル中に樹脂組成物が粒子状に高度に分散した状態から成形体の形状に引き伸ばされる。図1に示す通り、この引き伸ばし時に樹脂組成物粒子も引き伸ばされ、適度に配向することで良好なパール調質感が得られる。一方、酸変性ポリプロピレンを使用しない場合、芳香族ポリエステルとポリオレフィンは適度な相溶性が得られないため樹脂組成物の分散粒子が大きくなる傾向がある。そのため、図2に示す通り、引き伸ばし時にポリオレフィン粒子の適度な配向が得られないので良好なパール調質感が得られない。なお、図1は、本発明の態様の一例であるため、図1に限定されないことはいうまでもない。
<ポリオレフィン>
本発明においてポリオレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテンおよびペンテン等の単独重合体、ないしこれらの共重合体を主成分としたものである。ポリオレフィンは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−メチルアクリレート共重合体、プロピレン−メチルメタクリレート共重合体、プロピレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブテン、ポリ−3−メチル−1−ブテン共重合体、ポリ−4−メチル−1−ペンテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも安価かつ加工性に優れ、各種工業部品・家電製品などに幅広く使用されているポリプロピレンおよびポリエチレンが好ましい。なおポリオレフィンは、密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを含まない。
ポリプロピレンは、例えばプロピレン単独重合体、エチレンープロピレン共重合体、エチレンープロピレンーエチレンプロピレンゴム共重合体、メタロセン化合物を重合触媒として用いて得られたポリプロピレンが挙げられる。これらの中でも結晶化度が低く結晶部における光散乱(白ボケ)の影響が小さく透明性の高い、エチレンープロピレン共重合体が好ましい。エチレンープロピレン共重合体を使用することで、成形体を成形した際に成形体表面部のみならず成形体内部でも光干渉効果が発生し易くなり、成形体のパール調質感が向上する。
ポリエチレンは、例えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、メタロセン化合物を重合触媒として用いて得られたポリエチレンが挙げられる。これらの中でも密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレン以外のポリエチレンが好ましい。密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを使用して本発明の樹脂組成物を作製し、芳香族ポリエステルと溶融混練し、成形体を成形した場合、前記低密度ポリエチレンが熱によって劣化し、成形体の外観、物性等を低下させる傾向にある。
ポリオレフィンは、単独または2種以上を併用できる。
また、ポリオレフィンの23℃におけるD線屈折率(JIS K 7142)は、1.35〜1.65であることが好ましく、1.40〜1.60がより好ましく、1.45〜1.55がさらに好ましい。D線屈折率が1.35〜1.65の範囲にあることでパール調光沢を得易くなる。
<酸変性ポリプロピレン>
本発明において酸変性ポリプロピレンは、芳香族ポリエステルとポリオレフィンとの間の適度な相溶性を実現するために使用する。そのため酸変性ポリプロピレンは、有機酸に由来する特性基を有している。前記特性基は、スルホ基、カルボキシル基、リン酸基、ヒドロキシ基、チオール基等が好ましく、カルボキシル基を有する飽和もしくは不飽和カルボン酸等が好ましい。また、酸無水物基も好ましい。酸変性ポリプロピレンは、例えば過酸化物の存在下、ポリプロピレンを前記特性基を有する有機酸で反応させて(変性させて)合成することができる。
カルボキシル基を有する飽和もしくは不飽和カルボン酸は、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。酸無水物基を有する有機酸は、例えば無水マレイン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水フタル酸等が挙げられる。
酸変性ポリプロピレンが酸価を有する場合、酸価1〜60mgKOH/gであることが好ましく、1〜53mgKOH/gがより好ましく、1〜45mgKOH/gがさらに好ましい。酸価が1〜60mgKOH/gであることでポリオレフィンとポリエステルとの間の適度な相溶性が容易に得られることに加え、パール調質感がより向上する。なお、酸価が1mgKOH/g以上になることで適度な相溶性が容易に得られる。また、酸価が60mgKOH/g以下になることでペレット状に成形しやすくなる。
酸変性ポリプロピレンは、既に説明した通り、過酸化物の存在下、ポリプロピレンを前記特性基を有する有機酸で変性して合成する方法が好ましい。変性前のポリプロピレンは、例えば、プロピレン単独重合体、エチレンープロピレン共重合体、エチレンープロピレンーエチレンプロピレンゴム共重合体、メタロセン化合物を重合触媒として使用したポリプロピレン共重合体等が挙げられる。
酸変性ポリプロピレンは、ポリオレフィン100質量部に対して、1〜1900質量部を含むことが好ましく、3〜1400質量部がより好ましい。1〜1900質量部を含むことで芳香族ポリエステルとポリオレフィンとの間で適度な相溶性が得易くなることでパール調光沢が得易くなる。
酸変性ポリプロピレンは、単独または2種類以上を併用できる。
<芳香族ポリエステル>
芳香族ポリエステルは、パール調成形体の主成分になる樹脂であり、ジカルボン酸成分とジオール成分とのエステルである。芳香環は、ジカルボン酸成分が有する場合が多いところ、ジオール成分が有していても良い。
ジカルボン酸成分は、例えばテレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、2,6ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
ジオール成分は、例えばエチレングリコール、ブチレングリコール、1,3プロパンジオール、1,4ブタンジオール、1,4シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
芳香族ポリエステルは、ポリエステルエラストマーを除く樹脂であることが好ましい。具体的には、23℃での曲げ弾性率が2000MPa未満のポリエステルエラストマー以外の芳香族ポリエステルであることが好ましい。これにより樹脂組成物を例えばボトル状に成形した場合、機械物性と透明性を両立しやすくなる。
芳香族ポリエステルは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート等が挙げられる。これらの中でも、透明性が高く、リサイクル性、コスト面、加工性に優れたポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエチレンテレフタレートは、例えば結晶性ポリエチレンテレフタレート(C−PET)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)、グリコール変性ポリエステル(PET−G)、ガラス強化ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
また、芳香族ポリエステルの23℃におけるD線屈折率(JIS K 7142)は、1.4〜1.8であることが好ましく、1.5〜1.7がより好ましく、1.55〜1.65がさらに好ましい。D線屈折率が1.4〜1.8の範囲にあることでパール調光沢を得易くなる。
<着色剤>
樹脂組成物は、着色剤を含むことができる。これによりパール調成形体を所望の色に着色できる。着色剤は、顔料および染料が好ましい。顔料は、黒色顔料、有彩色顔料が挙げられる。
黒色顔料は、例えばアニリンブラック、アンスラキノンブラック、ペリレンブラック等の有機黒色顔料;
カーボンブラック、ランプブラック、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、マグネタイト、鉄−チタン複合酸化物、酸化コバルト、二酸化マンガン、硫化亜鉛、銅−クロム複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、チタン−バナジウム−アンチモン複合酸化物、コバルト−ニッケル複合酸化物、マンガン−鉄複合酸化物、鉄−コバルト−クロム複合酸化物、銅−クロム複合酸化物、鉄−コバルト複合酸化物、クロム−鉄−ニッケル複合酸化物、二硫化モリブデン、黒色二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム等の無機黒色顔料;等が挙げられる。
有彩色顔料は、赤色顔料、黄色顔料、橙色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、褐色顔料等の顔料が好ましい。
赤色顔料としては、例えばナフトール系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトロピロロピロール顔料等が挙げられる。
黄色顔料としては、例えばアゾ系顔料、アントラキノン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料等の有機顔料;チタン−ニッケルーアンチモン複合酸化物、亜鉛―鉄複合酸化物等の無機顔料;が挙げられる。
橙色顔料としては、例えばナフトール系顔料、アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトロロピロール系顔料等が挙げられる。
紫色顔料としては、例えばアゾ系顔料、ローダミン系顔料、キナクリドン系顔料、カルバゾール系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
青色顔料としては、例えばフタロシアニン系顔料等の有機顔料;コバルト−アルミニウム複合酸化物、コバルト−アルミ−クロム複合酸化物、群青等の無機顔料;が挙げられる。
緑色顔料としては、例えばフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料等の有機顔料;クロム酸化物、コバルトークロムーアルミニウム複合酸化物、コバルトーニッケルー亜鉛複合酸化物等の無機顔料;が挙げられる。
褐色顔料としては、アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料等の有機顔料;鉄酸化物、チタンークロムーアンチモン複合酸化物等の無機顔料;が挙げられる。
顔料の平均一次粒子径は、0.01〜5μmが好ましく、0.01〜3μmがより好ましい。顔料の平均一次粒子径を適切な範囲にすることで、顔料の分散性とパール調成形体の色調がより向上する。なお、顔料の平均1次粒子径は、JIS Z8901−2006「試験用粉体及び試験用粒子」5.4.4粒子経分布(c)顕微鏡法に準拠し、振掛け法によって準備した試料を透過型電子顕微鏡(日本電子社製)で5万〜100万倍程度に拡大して観察した画像(20〜50個程度)の粒子を観察して算出される円相当径の相加平均値である。
染料は、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等が好ましい。
酸性染料としては、例えばアントラキノン系酸性染料、フタロシアニン系酸性染料、キノリン系酸性染料、アジン系酸性染料、インジゴイド系酸性染料、キサンテン系酸性染料、トリフェニルメタン系酸性染料等が挙げられる。
直接染料としては、例えばアゾ系直接染料、チアゾール系直接染料、アントラキノン系直接染料、オキサジン系直接染料、フタロシアニン系直接染料等が挙げられる。
塩基性染料としては、例えばアゾ系塩基性染料、アジン系塩基性染料、アクリジン系塩基性染料、メチン系塩基性染料、チアゾール系塩基性染料、チアジン系塩基性染料、オキサジン系塩基性染料、アントラキノン系塩基性染料、キサンテン系塩基性染料、トリアリールメタン系塩基性染料等が挙げられる。
油溶性染料としては、例えばアントラキノン系油溶性染料、フタロシアニン系油溶性染料、キノリン系油溶性染料、アジン系油溶性染料、インジゴイド系油溶性染料、メチン系油溶性染料、アゾ系油溶性染料、アミノケトン系油溶性染料、キサンテン系油溶性染料、トリフェニルメタン系油溶性染料等が挙げられる。
分散染料としては、例えばアントラキノン系分散染料、キノリン系分散染料、インジゴイド系分散染料、キノフタロン系分散染料、メチン系分散染料、アゾ系分散染料、アミノケトン系分散染料、キサンテン系分散染料等が挙げられる。
また、上記酸性染料とカチオン性化合物との造塩体、上記塩基性染料とアニオン性化合物との造塩体、または酸性染料と塩基性染料との造塩体などの造塩染料を使用できる。
着色剤は、単独または2種類以上を併用できる。
また、本願発明において、パール調光沢が良好なパール調成形体を得るために着色剤を次のように使用することもできる。
すなわち、樹脂組成物は、波長380〜750nmにおける平均反射率が10%以下を示す黒色着色剤、および波長380nm〜500nmにおいて最大反射率が3%以上のピークを示す有彩色着色剤を少なくとも一方を含むことが好ましい。前記反射率特性を示す着色剤を少なくとも1種類含むことで、樹脂組成物を成形した成形体の質感(艶や深み)が向上し、一層の外観向上を図ることができる。このことは、着色剤を配合していない樹脂組成物を成形した成形体の外観から得られるパール調光沢は、光干渉効果により発せられ、白色でありながらも若干青味を帯びていることに起因している。すなわち、波長380〜750nmにおける平均反射率が10%以下を示す黒色着色剤を使用することで、白色のパール調がより引き立てられる。また、波長380nm〜500nmにおいて最大反射率が3%以上のピークを示す有彩色着色剤を使用することで、パール調光沢の青味成分により、有彩色着色剤の彩色効果が高まり、質感の向上に繋がったと考えられる。
なお、顔料の反射率は、顔料をポリプロピレンに練りこみ作製したシートの反射率を測定することにより求めることができる。測定試料は、例えば顔料0.25質量部とポリプロピレン(プライムポリマー社製、ランダムプロピレン共重合体、J226T)100質量部とを混合し、これらを180℃に加熱した2本ロールを用いて5分間溶融混練を行った後、180℃に加熱したプレス成形機を用いて厚さ2mmのプレスシートを作製することで得られる。また反射率とは、波長300〜800nmの各波長において、標準白板(硫酸バリウム)の拡散反射率を100%とした時の、測定試料の拡散反射率を示す。また反射率の測定機器は島津製作所社製UV−3150を用いた。なお、本発明で言う「平均反射率が10%以下」とは、波長380〜750nmにおける各波長(1nm毎)の反射率の相加平均値と定義する。また、「最大反射率が3%以上のピーク」とは、波長300〜800nmの反射率における最も低い値(最低値はベースライン)に対して、波長380〜500nmの範囲内に現れる3%以上高い極大ピークと定義する。
また、染料の反射率は、染料をポリエチレンテレフタレートに練りこみ作製したインジェクションプレートの反射率を測定することにより求めることができる。その他、顔料の反射率と同様に染料の反射率を求める。
また、着色剤の屈折率は、ポリエステルおよびポリオレフィンの屈折率に近い方が好ましい。より具体的には、23℃におけるD線屈折率(JIS K 7142)が1.35〜1.75であることが好ましい。D線屈折率が前記範囲を満たすとパール調光沢がより向上する。
着色剤は、樹脂組成物100質量%中に0.0001〜20質量%を含むことが好ましく、0.001〜10質量%がより好ましい。着色剤を適切な範囲で含むことで、着色を有しつつパール調質感が高いパール調成形体が得られる。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて耐衝撃性、抗菌性、ガスバリア性、導電性、磁性、圧電性、制振性、遮音性、摺動性、電磁波吸収性、難燃性、脱水性、脱臭性、アンチブロッキング性、吸油性、吸水性、および成形性等の特性のいずれかを向上させる目的で、さらに無機充填材を配合できる。
無機充填材は、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、ガラスフレーク、ゼオライト、マイカ、黒鉛、金属粉、フェライト、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、テフロン(登録商標)粉、タルク、木炭粉、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンマイクロコイル(CMC)、酸化アンチモン、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、酸化カルシウム、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
無機充填材は、パール調成形体100質量%中に、0.01〜20質量%を含むことが好ましい。無機充填材を適切な範囲で含むことで、無機充填剤の特性が得られつつパール調質感を保持し易い。
また、本発明の樹脂組成物は、例えば、レベリング剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘性改質剤、耐光安定剤、金属不活性剤、過酸化物分解剤、加工安定剤、核剤、結晶化促進剤、結晶化遅延剤、ゲル化防止剤、充填剤、補強剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、防錆剤、蛍光性増白剤、流動性改質剤、帯電防止剤等の公知添加剤を適宜選択して配合できる。
本発明の樹脂組成物を作製する方法は、ポリオレフィンおよび酸変性ポリオレフィン、必要に応じて他の任意成分を加えて、混合または溶融・混練等を行うことで作製できる。樹脂組成物は、ペレット状、粉体状、顆粒状、ビーズ状等の形状に作製できる。なお、溶融・混練の際に着色剤を配合することで、パール調成形体を所望の色調に着色することもできる。
混合は、例えばヘンシェルミキサー、タンブラー、ディスパー、ニーダー、ロールミル、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、バーティカルグラニュレーター、ハイスピードミキサー、ファーマトリックス、ボールミル、スチールミル、サンドミル、振動ミル、アトライター等の公知の装置を使用できる。
溶融混練は、例えばバンバリーミキサー、二軸押出機、単軸押出機、ローター型二軸混練機、ニーダー等の公知の装置を使用できる。
溶融混練温度は、100〜240℃が好ましく、160〜235℃がより好ましい。100〜240℃で溶融混錬を行うとパール調成形体の変色等を抑制し易くなる
混練されて得られた樹脂組成物は、ペレット状、粉体状、顆粒状またはビーズ状等任意の形状の成形できる。
また、本願の樹脂組成物の他の態様として、酸価1〜15mgKOH/gの酸変性ポリプロピレンを使用するとポリオレフィンを配合せずに、酸変性ポリオレフィンと芳香族ポリエステルとを配合(溶融混練)してパール調質感の高い、パール調成形体を作製できる。係る場合、ポリエステル100質量部に対して酸変性ポリプロピレンを0.1〜20質量部を配合することが好ましい。係る樹脂組成物をパール調成形体用樹脂組成物という。
本発明のパール調成形体の製造方法は、ポリオレフィン(ただし、密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを除く)、および酸変性ポリプロピレンを含む樹脂組成物と、芳香族ポリエステルとを溶融混練し、成形することでパール調成形体を製造できる(第一の製造方法)。また、パール調成形体の他の製造方法は、芳香族ポリエステル、ポリオレフィン、酸変性ポリプロピレンを仕込み、溶融混練して成形することで製造できる(第二の製造方法)。
本発明のパール調成形体は、第一の製造方法で作製すると、溶融混練時間を短縮できるため、高温で溶融混練することによる酸変性ポリプロピレンの黄変を抑制できるため好ましい。
溶融混練温度は、200〜370℃が好ましく、220〜350℃がより好ましい。また溶融混練は、既に説明した装置を使用できる。
またパール調成形体が、着色剤として顔料を含む場合、ポリオレフィンおよび酸変性ポリプロピレンと共に顔料を配合して溶融混錬して樹脂組成物を作製することが好ましい。
一方、着色剤として染料を使用する場合、染料はポリオレフィンと混合し難い。そこでポリオレフィンおよび酸変性ポリプロピレンを含む混合物、および芳香族ポリエステルと染料を含む着色組成物を準備して、希釈用芳香族ポリエステルと、混合物と、着色組成物とを配合し、溶融混錬を行い、成形することでパール調成形体を作製することが好ましい。なお、顔料を使用する場合も染料と同様の方法でパール調成形体を作製しても良い。着色剤を使用する場合、着色組成物を経てから樹脂組成物を作製すると着色剤のブリードアウトを抑制できるため好ましい。
前記着色組成物は、パール調成形体が含む樹脂成分(芳香族ポリエステル、ポリオレフィン、酸変性ポリプロピレン等)100質量部に対して、0.0001〜300質量分含むことが好ましく、0.001〜200質量部がより好ましい。着色組成物を前記範囲含むことで、さらに良好なパール調質感を持つパール調成形体が得られる。
本発明においてパール調成形体を得るための成形方法は、フィルム成形(Tダイフィルム成形、インフレーション成形、カレンダー成形、二軸延伸成形等)、射出成形、ブロー成形(二軸延伸ブロー成形、ダイレクトブロー成形等)等が好ましい。これらの成形方法は、芳香族ポリエステル中に樹脂組成物が粒子状に高度に分散した状態が延伸、もしくは配向されることでパール調質感がより向上するため好ましい。換言すると芳香族ポリエステル中の樹脂組成物が成形により延伸、もしくは配向されることで当初球状であった樹脂組成物が楕円状に変化する。楕円状は球状と比較して平らな面が増加するため樹脂組成物と芳香族ポリエステルとの間での光の干渉効果が増加し、乱反射を発生させる球面が減少するため色ムラのないパール調質感が得やすくなる。
なお、上記成形方法の中でも延伸率が高く、高配向しやすい二軸延伸フィルム成形、射出成形、二軸延伸ブロー成形、ダイレクトブロー成形が好ましい。なおフィルム成形は、単独のフィルムを使用する単層フィルム成形、および2層以上のフィルムが積層されたフィルムを使用する多層フィルム成形がある。
パール調成形体の最終的な原料の配合比率は、芳香族ポリエステル100質量部に対してポリオレフィンを0.1〜20質量部、酸変性ポリプロピレンを0.1〜20質量部を配合することが好ましい。
本発明のパール調成形体は、従来、パール顔料やマイカ等のパール調顔料を配合しなければ得られないような、パール調質感が得られる。このパール調成形体は、高い質感が要求される一般装飾品や化粧品容器のみならず、各種家電、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラ等の電子デバイスの外装部品、住宅建材部品、船舶、航空機、車輌内部の内外装部品等として広く使用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお表中の配合比は、ポリオレフィン(A)100質量部に対する質量部を示す。また、表の配合は、樹脂組成物の配合のみを示すため、芳香族ポリエステル等の配合は記載していない。
以下、実施例で使用した原料を示す。
[ポリオレフィン]
(A−1):エチレンープロピレン共重合体(プライムポリマー社製、J226T)
(A−2):プロピレン単独重合体(プライムポリマー社製、F−704NP)
(A−3):エチレンープロピレンーエチレンプロピレンゴム共重合体(プライムポリマー社製、J715M)
(A−4):高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、ノバテックHJ550、密度:0.96g/cm3
(A−5):低密度ポリエチレン(クラレ社製、ミラソン50、密度:0.92g/cm3
[酸変性ポリプロピレン]
(B−1):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学社製、アドマーQB550、酸価:2.3mgKOH/g)
(B−2):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学社製、アドマーQF500、酸価:3.1mgKOH/g)
(B−3):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三菱化学社製、モディックP−908、酸価:12.8mgKOH/g)
(B−4):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成工業社製、ユーメックス303、酸価:17mgKOH/g)
(B−5):無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成工業社製、ユーメックス1010、酸価:52mgKOH/g)
(B−6):無水マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(三井化学社製、タフマーMP0610、酸価:4.5mgKOH/g)
[顔料]
(C−1):黒色無機顔料(カーボンブラック C.I.Pigment Black 7、平均反射率:1.6%、平均一次粒子径:0.024μm)
(C−2):青色有機顔料(β型フタロシアニンブルー C.I.Pigment Blue 15:3、反射極大波長:450nm、最大反射率:10.5%、平均一次粒子径:0.1μm)
(C−3):赤色有機顔料(キナクリドン系レッド C.I.Pigment Red 122、反射極大波長:402nm、最大反射率:5%、平均一次粒子径:0.12μm)
(C−4):黄色有機顔料(ジスアゾ系イエロー C.I.Pigment Yellow 180、380〜500nmにおいて反射極大ピークなし、平均一次粒子径:0.23μm)
(C−5):青色無機顔料(群青 C.I.Pigment Blue 29、反射極大波長:424nm、最大反射率:9%、平均一次粒子径:2μm)
なお、平均反射率は波長380〜750nmにおける各波長の拡散反射率の相加平均値を示し、最大反射率は波長300〜800nmの反射率における最も低い値(ベースライン)に対して、波長380〜500nmの範囲内に現れる3%以上高い極大ピークの拡散反射率を示す。
(C−6):パール顔料(メルク社製、Iriodin120 Lustre Satin、粒径5μm〜25μm、酸化チタン被覆量38%)
[その他]
(D−1):ステアリン酸亜鉛/ステアリン酸カルシウム混合物(混合比率:1/1)
(実施例1)
(1)樹脂組成物の製造
(A−1)100質量部、(B−1)50質量部、(C−1)0.1質量部、(D−1)0.01質量部を、攪拌羽の回転速度300rpmで3分間攪拌・混合することで混合物を得た。前記混合物を設定温度220℃の二軸押出機(日本プラコン社製)に投入して溶融混練・造粒することによりペレット状の樹脂組成物を得た。
(2)フィルム成形
芳香族ポリエステル(三井化学社製、三井PET SA135)100質量部と得られた樹脂組成物10質量部を、シリンダー設定温度270℃、冷却ロール温度60℃のTダイフィルム成形機に投入して厚さ300μm、幅150mmの大きさに押し出された混練物を引き伸ばしながらフィルム成形を行うことで、フィルム状成形体(厚さ100μm、幅100mm、長さ200m)を得た。
(3)射出成形
芳香族ポリエステル(三井化学社製、三井PET SA135)100質量部と実施例1で得た樹脂組成物10質量部を、シリンダー設定温度270℃、金型温調温度20℃の射出成形機に投入して縦10cm、横6cm、厚み3mmのプレート(射出成形体)を成形した。
(4)二軸延伸ブロー成形
芳香族ポリエステル(三井化学社製、三井PET SA135)100質量部と実施例1で得た樹脂組成物10質量部を、シリンダー設定温度270℃の2軸延伸ブロー成型機に投入しプリフォーム(直径2.5cm、長さ7.5cm、厚み9mm)を得た。得られたプリフォームを120℃で保温し、金型温調温度15℃のブロー用金型内で延伸させ直径7.5cm、長さ15cm、厚み3mmのブロー成形体を得た。
なお、射出成形体とブロー成形体は、パール調質感のみを評価した。
(参考例)
パール調光沢、光沢の質感の比較対象として芳香族ポリエステル(三井化学社製、三井PET SA135)100質量部にパール顔料(C−6)を2質量部配合した樹脂組成物を実施例1と同様に行うことでフィルム状成形体を得た。
(実施例2〜32、比較例1)
実施例1の原料および配合量を表1〜4に記載した通りに変更した以外は、実施例1と同様に行うことで樹脂組成物、およびそのフィルム状成形体を得た。
(比較例2)
実施例1の芳香族ポリエステルをポリエステルエラストマー(三菱化学社製、プリマロイ、B1600)100重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行うことで樹脂組成物、およびそのフィルム状成形体を得た。
(比較例3)
実施例1の原料および配合量を表4に記載した通りに変更した以外は、実施例1と同様に行うことで樹脂組成物、およびそのフィルム状成形体を得た。
得られた成形体を以下の方法で試験した。評価結果を表1〜4に示す。
<パール調光沢(光輝感)>
参考例であるパール顔料を使用したフィルム状成形体に対する、得られたフィルム状成形体の表面のパール調光沢の光輝感の優劣を10名のテスターが目視評価した。なお、評価基準は、次の通りである。
5:8名以上が参考例と同等以上と感じた。非常に優れている。
3:6〜7名が参考例と同等以上と感じた。実用上問題ない。
1:5名以下が参考例と同等以上と感じた。実用不可
<光沢の質感>
参考例であるパール顔料を使用したフィルム状成形体に対する、得られたフィルム状成形体の表面のパール調光沢の質感を艶やかさおよび深みの観点で10名のテスターが目視評価した。なお、評価基準は、次の通りである。
5:8名以上が参考例と同等以上と感じた。非常に優れている。
3:6〜7名が参考例と同等以上と感じた。実用上問題ない。
1:5名以下が参考例と同等以上と感じた。実用不可
<色ムラ>
成形体の表面の色ムラをコンピュータカラーマッチングシステム(CCM)(倉敷紡績社製、AUCOLOR VP−2)を使用して標準光源D−65、拡散照明10°の条件で任意の5点についてΔE値を測定し平均した。なお、評価基準は、次の通りである。
4:0.3未満。優れている。
3:0.3以上0.5未満。良好。
2:0.5以上1未満。実用上問題ない。
1:1以上。実用不可。
<異物評価>
上記の通りフィルム状成形体を作製した際に作製開始から191m目〜200m目までをサンプリングし、フィルム表面に発生した直径40μm以上大きさ異物の有無を、デジタル顕微鏡(デジタルマイクロスコープ、VHS−100 キーエンス社製、)を用いて観察した。樹脂組成物と芳香族ポリエステルとの相溶性が低い場合、成形m数の経過に連れて、異物が蓄積し易く成形m数の最終部分に集まり易いため評価した。なお、評価基準は、次の通りである。
4:芳香族ポリエステルのみで成形体を作製した際に発生した異物と同数。またはそれ以下。異物は10個以下/m)、優れている。
3:異物が11〜25個/m、良好。
2:異物が26〜40個/m、実用上問題ない。
1:異物が41個/m以上、実用不可。
<分散評価>
得られたフィルム状成形体の一部を切り取った試験片を液体窒素で冷却し、切断した。その断面を走査型電子顕微鏡(電解放出型走査電子顕微鏡、S−4300、日立製作所社製、1500倍視野)を用いて観察し、芳香族ポリエステル中に楕円状もしくは円状に分散した本願の樹脂組成物の粒子の短い方の直径を無作為に30箇所測定した。分散粒子直径が小さいほど樹脂組成物のパール調光沢、光沢の質感が向上し易い。なお、評価基準は、次の通りである。また、分散粒子が長径と短径を有する楕円形の場合、直径は、短径を使用する。
4:分散粒子の短い方の直径平均が2μm未満、優れている。
3:分散粒子の短い方の直径平均が2μm以上3μm未満、良好。
2:分散粒子の短い方の直径平均が3μm以上、5μm未満、実用上問題ない。
1:分散粒子の短い方の直径平均が5μm以上、実用不可。
表1〜3の結果から明らかなように、実施例1〜32の成形体は、いずれも色ムラが少なく強い光輝感で、その質感も艶やかで深みがあり、パール顔料を使用し優れたパール調光沢が得られた。中でも、酸変性ポリプロピレンの酸価が、3〜40mgKOH/gの場合、特に優れた光輝感および質感が得られた。
一方、表4の結果から比較例1〜3の成形体は、良好なパール調質感が得られなかった。

Claims (7)

  1. 芳香族ポリエステルとともにパール調成形体を成形する樹脂組成物であって、
    ポリオレフィン(ただし、密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを除く)と、酸変性ポリプロピレンとを含む、樹脂組成物。
  2. 前記酸変性ポリプロピレンの酸価が1〜60mgKOH/gである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ポリオレフィン100質量部に対し、前記酸変性ポリプロピレンを1〜1900質量部含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. さらに着色剤を含む、請求項1〜3いずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. ポリオレフィン(ただし、密度0.92g/cm3以下の低密度ポリエチレンを除く)、および酸変性ポリプロピレンを含む樹脂組成物と、芳香族ポリエステルとを溶融混練し、成形することでパール調成形体を製造する、パール調成形体の製造方法。
  6. 前記成形が、フィルム成形、射出成形、およびブロー成形からなる群より選択される方法である、請求項5記載のパール調成形体の製造方法。
  7. 芳香族ポリエステル樹脂と、酸変性ポリプロピレンとを含み、前記芳香族ポリエステル100質量部に対して、前記酸変性ポリプロピレンを0.1〜20質量部含む、パール調成形体用樹脂組成物。
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