JP2017033631A - 固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム Download PDF

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正浩 市川
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智子 奥野
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Kenji Ukai
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Abstract

【課題】固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、筒状の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、固体酸化物形燃料電池筒状セル間を電気的に接続する接続部材との密着性を向上させることを目的とする。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池スタック30において、筒状に形成された複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル31間を接続する接続部材32は、燃料極層露出部31a1の外壁面に接触する第一接触部32aと、空気極層31cの外壁面に接触する第二接触部32bと、第一接触部32aと第二接触部32bとを一体的に連結する連結部32cと、を備え、かつ、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、成型後、可撓性を有し、第一接触部32aの形状は、成型後、燃料極層露出部31a1の外壁面に密着する第一所定形状を保持可能であるとともに、第二接触部32bの形状は空気極層31cの外壁面に密着する第二所定形状を保持可能である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システムに関する。
固体酸化物形燃料電池の集電部材の一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の固体酸化物形燃料電池の集電体1は、特許文献1の図2に示すように、金属の線材によって形成して柔軟性を持たせることにより、集電体1と燃料電池の空気極2との接触抵抗を低減している。線材には、直径1〜100μmの繊維状の金属が用いられている。しかしながら、線材の直径が1〜100μmである場合、集電体1の柔軟性が比較的大きいため、集電体1が空気極2へ押し付けられない。よって、集電体1と空気極2との密着性が比較的低くなり、接触抵抗が比較的高くなる場合がある。
これに対し、集電体と燃料電池セルとの密着性を向上させるため、固体酸化物形燃料電池スタックの一形式として、特許文献2に示されているものが知られている。特許文献2の固体酸化物形燃料電池スタックは、特許文献2の図1に示すように、筒状の固体酸化物形燃料電池筒状セルである単セル1(燃料電池セル)、燃料電池セル間を電気的に接続する導電性フェルト6(接続部材)、燃料電池セルの側方に配設され、複数の燃料電池セルと接続部材を介して電気的に接合された集電板7,8および集電板7,8を燃料電池セルに向けて付勢する圧縮バネ14を備えている。この圧縮バネ14が集電板7,8を付勢することにより、接続部材が燃料電池セルに押し付けられるため、燃料電池セルと接続部材との密着性が向上している。
特開2005−251490号公報 特開平6−203857号公報
しかしながら、一般的に、燃料電池セルは、マニホールド等に固定されているため、圧縮バネ14に直接的に押さえ付けられる燃料電池セルの変位量が比較的小さくなる。よって、この燃料電池セルに隣接する他の燃料電池セルに対する押し付けが比較的弱くなるため、他の燃料電池セルと接続部材との密着性が低下する。
そこで、本発明は、上述した課題を解消するためになされたもので、筒状の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、固体酸化物形燃料電池筒状セル間を電気的に接続する接続部材との密着性を向上させることができる固体酸化物形燃料電池スタックを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、筒状に形成され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの一方のガスが内側を流れる内側電極層と、内側電極層の外側に積層され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの他方のガス雰囲気中に設けられる外側電極層と、内側電極層と外側電極層との間に挟まれた電解質層と、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルのうち少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セルの内側電極層の第一被接続部と、少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セルに隣接する他の固体酸化物形燃料電池筒状セルの外側電極層の第二被接続部とを電気的に接続する複数の接続部材と、を備える固体酸化物形燃料電池スタックであって、接続部材は、第一被接続部に接触する第一接触部と、第二被接続部に接触する第二接触部と、第一接触部と第二接触部とを一体的に連結する連結部と、を備え、かつ、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、成型後、可撓性を有し、第一接触部の形状は、成型後、第一被接続部に密着する第一所定形状を保持可能であるとともに、第二接触部の形状は第二被接続部に密着する第二所定形状を保持可能である。
これによれば、接続部材は、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、各接触部と連結部とが一体的に形成されるとともに、成型後、可撓性を有している。また、各接触部の形状は、成型後、対応する各被接続部に密着する各所定形状を保持可能である。これらによって、各接触部を対応する各被接続部の外壁面に確実に密着させることができる。したがって、筒状の固体酸化物形燃料電池筒状セルと接続部材との密着性を向上させることができる。
本発明による固体酸化物形燃料電池システムの一実施形態を示す概要図である。 図1に示す固体酸化物形燃料電池モジュールを示す概要図である。 図2に示す固体酸化物形燃料電池スタックの平面図である。 図2に示す固体酸化物形燃料電池筒状セルの側面図である。 図2に示す接続部材の斜視図である。 図2に示す接続部材の原材料である線材が綿形状にまとめられた状態を示す図である。 図2に示す第一電流引出部材の斜視図である。 図2に示す第二電流引出部材の斜視図である。 本発明の変形例に係る線材がメッシュ形状にされた状態を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る接続部材を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る固体酸化物形燃料電池モジュールを示す概要図である。
(固体酸化物形燃料電池システム1)
以下、本発明による固体酸化物形燃料電池システムの第一実施形態について説明する。図1に示すように、この固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。
発電ユニット10は、筐体10a、固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14、制御装置15を備えている。固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14、制御装置15は、筐体10a内に収容されている。
固体酸化物形燃料電池モジュール11は、後述するように固体酸化物形燃料電池スタック30を少なくとも含んで構成されるものである。固体酸化物形燃料電池モジュール11は、改質用原料、改質水およびカソードエア(酸化剤ガス)が供給されている。具体的には、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が供給源Gsに接続されて改質用原料が供給される改質用原料供給管11aの他端が接続されている。改質用原料供給管11aは、原料ポンプ11a1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端が水タンク14に接続されて改質水が供給される水供給管11bの他端が接続されている。水供給管11bは、改質水ポンプ11b1が設けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、一端がカソードエアブロワ11c1に接続されてカソードエアが供給されるカソードエア供給管11cの他端が接続されている。
熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。具体的には、貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22aおよび熱交換器12が配設されている。
熱交換器12は、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの排気管11dが接続(貫設)されている。熱交換器12は、水タンク14に接続されている凝縮水供給管12aが接続されている。熱交換器12において、固体酸化物形燃料電池モジュール11からの燃焼排ガスは、排気管11dを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われ冷却されるとともに燃焼排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮される。冷却後の燃焼排ガスは排気管11dを通って外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管12aを通って水タンク14に供給される。なお、水タンク14は、凝縮水をイオン交換樹脂によって純水化するようになっている。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、排熱回収システム20が構成されている。排熱回収システム20は、固体酸化物形燃料電池モジュール11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
さらに、電力変換装置13は、固体酸化物形燃料電池スタック30から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して、交流の系統電源16aおよび外部電力負荷16c(例えば電化製品)に接続されている電源ライン16bに出力する。また、電力変換装置13は、系統電源16aからの交流電圧を電源ライン16bを介してあるいは固体酸化物形燃料電池スタック30の直流電圧を入力し所定の直流電圧に変換して補機(各ポンプ、ブロワなど)や制御装置15に出力する。なお、制御装置15は、補機を駆動して固体酸化物形燃料電池システム1の運転を制御する。
(固体酸化物形燃料電池モジュール11)
固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形の燃料電池モジュールである。固体酸化物形燃料電池モジュール11は、図2に示すように、ケーシング11e、固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40、改質部50および燃焼部60を備えている。なお、本明細書においては説明の便宜上、図2における上側および下側をそれぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の上方および下方とし、同じく左側および右側をそれぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の前方および後方とし、同じく紙面手前側および紙面奥側を、それぞれ固体酸化物形燃料電池モジュール11の左方および右方として説明する。また、図2乃至図4および図11には、各方向を示す矢印を示している。
ケーシング11eは、断熱性材料で箱状に形成されている。蒸発部40および改質部50は、固体酸化物形燃料電池スタック30の上方に位置するように配設されている。
(固体酸化物形燃料電池スタック30)
固体酸化物形燃料電池スタック30は、複数(本実施形態においては16つ)の固体酸化物形燃料電池筒状セル31、複数の接続部材32、第一電流引出部材33a、第二電流引出部材33bおよびマニホールド34を備えている。
固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、マニホールド34上に立設されている。固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、図3に示すように、前後方向に沿って平行に二列に並べられている。
固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、図4に示すように、燃料極層31a(本発明の内側電極層に相当)、電解質層31b、空気極層31c(本発明の外側電極層に相当)を備えており、これらは、層状に形成されている。燃料極層31aは、筒状に形成され、燃料が内側を下方から上方に向かって流れる。燃料ガスは、後述する天然ガスなどの炭化水素系燃料を改質したガスであり、アノードガスともいう。空気極層31cは、燃料極層31aの外側に積層されており、酸化剤ガス雰囲気中に設けられている(後述する)。電解質層31bは、燃料極層31aと空気極層31cとの間に積層されている。なお、電解質層31bと空気極層31cとの間には、例えば、GDC(ガドリニウムドープセリア)、YDC(イットリアドープセリア)、SDC(サマリウムドープセリア)等の希土類をドープしたセリア混合体を用いた反応防止層を設けることもできる。
燃料極層31aは、例えば、NiやFeなどの触媒金属とY、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とGd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリアとの混合体、NiやFeなどの触媒金属とSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートとの混合体の少なくとも1種から形成される。
電解質層31bは、例えば、Y、Sc、Ceなどの希土類元素から選ばれる少なくとも1種をドープした安定化ジルコニア、Gd、Y、Smなどの希土類元素から少なくとも1種をドープしたセリア、NiとSr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも1種をドープしたランタンガレートの少なくとも1種から形成される。
空気極層31cは、例えば、Sr、Caから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれた少なくとも1種をドープしたランタンコバルタイト、Sr、Feから選ばれた少なくとも1種をドープしたバリウムコバルタイト、銀、銀−パラジウム合金、白金などの少なくとも1種から形成される。
また、空気極層31cは、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の上下方向中央部に設けられている。すなわち、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cより上方または下方の部位は、電解質層31bが露出している。さらに、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の上端部、および、空気極層31cより下方の部位に燃料極層31aが露出する燃料極層露出部31a1が設けられている。すなわち、燃料極層露出部31a1には、電解質層31bおよび空気極層31cが設けられていない。なお、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の下端部は、マニホールド34との絶縁を確保するため(後述する)、電解質層31bが露出している。
固体酸化物形燃料電池筒状セル31の形成方法は、特に限定されないが、例えば、公知の押し出し、プレス、鋳込み等の方法で燃料極層31aを形成し、逐次、電解質層31bおよび空気極層31cを印刷、ディッピング、スラリーコート等の方法で製膜することによって形成することができる。これらの方法により、固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、径方向の内側から燃料極層31a、電解質層31bおよび空気極層31cの順に、既述の電極材料が層状に積層され、製膜の段階で部位に応じてマスキングを行うことで、上述の燃料極層露出部31a1や電解質層31bが露出する部位が形成される。また、局所的に製膜を行うことで、任意の部位の外径を変更した固体酸化物形燃料電池筒状セル31を作製することも可能である。
接続部材32は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル31のうち一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層31aの第一被接続部と、一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31に隣接する他の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの第二被接続部とを電気的に接続するものである。具体的には、接続部材32は、図2および図3に示すように、左右方向に隣接する一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31を互いに接続する。
また、接続部材32は、後述する原材料を用いて、図5に示すように、一体的に形成されている。接続部材32は、第一接触部32a、第二接触部32bおよび連結部32cを備えている。
第一接触部32aは、第一被接続部に接触する部位である。第一接触部32aは、本実施形態においては、二箇所設けられている。本実施形態においては、第一被接続部は、固体酸化物形燃料電池筒状セル31に二箇所設けられた燃料極層露出部31a1の外壁面である。各第一接触部32aは、対応する燃料極層露出部31a1の外壁面に側方から接触している(図2参照)。第一接触部32aは、燃料極層露出部31a1の外壁面形状に密着する第一所定形状に形成されている。本実施形態において、燃料極層露出部31a1の外壁面形状が円筒であるため、第一所定形状は、半円筒状の曲面である。
また、第一接触部32aと燃料極層露出部31a1の外壁面とは、導電性接着剤(図示なし)によって接着されている。導電性接着剤は、白金、銀、銅または銀−パラジウム合金などの導電性ペーストを用いることができる。この導電性接着剤により、第一接触部32aと燃料極層露出部31a1の外壁面との接触抵抗を比較的小さくすることができる。
第二接触部32bは、第二被接続部に接触する部位である。第二接触部32bは、本実施形態においては、一箇所設けられている。本実施形態においては、第二被接続部は、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの外壁面である。第二接触部32bは、空気極層31cの外壁面に側方から接触している(図2参照)。第二接触部32bは、空気極層31cの外壁面形状に密着する第二所定形状に形成されている。本実施形態において、空気極層31cの外壁面形状が円筒であるため、第二所定形状は、半円筒状の曲面である。また、第二接触部32bと空気極層31cの外壁面とは、酸化剤ガスに対して通気性を有する導電性接着剤(図示なし)によって接着されている。この導電性接着剤には、例えば、酸化剤ガスに対して通気性を有する導電性セラミックスを用いることができる。導電性セラミックスは、例えば、ABO型のペロブスカイト型酸化物などを用いることができ、比較的電気伝導性が高いランタンコバルタイト系酸化物や酸化還元雰囲気で安定なランタンクロマイト系酸化物を用いると良い。この導電性接着剤により、第二接触部32bと空気極層31cの外壁面との接触抵抗を比較的小さくすることができる。
連結部32cは、第一接触部32aと第二接触部32bとを一体的に連結する部位である。連結部32cは、上下方向に延びる棒状に形成されている。連結部32cは、上端部に、水平方向に向かって突出する上端突出部32c1が設けられている。さらに、連結部32cは、下端部に、上端部と同じ方向に向かって突出する下端突出部32c2が設けられている。上端突出部32c1および下端突出部32c2の先端部には、第一接触部32aが設けられている。また、連結部32cは、上下方向中央部に、上端突出部32c1および下端突出部32c2に対して反対方向に向かって突出する中突出部32c3が設けられている。中突出部32c3の先端部には、第二接触部32bが設けられている。連結部32cは、固体酸化物形燃料電池筒状セル31と電気的に接触しないように形成されている。なお、接続部材32は、各接続部材32が固体酸化物形燃料電池筒状セル31に接続された状態において、複数の接続部材32同士が互いに電気的に接触しないように形成されている。
また、接続部材32は、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型されている。本実施形態において、原材料は、金属材料から形成された線材Wである。金属材料は、全体の重量に対してクロムが20重量%以上含まれている材料である。金属材料は、例えば、鉄とクロムを主成分とするフェライト系ステンレス鋼である。また、線材Wの線径は、0.1mmより大きく、かつ、0.5mm以下に設定されている。
このような線材Wに対して、本実施形態においては、プレス加工が行われる。例えば、絡めてまとめられた綿形状M1(図6参照)に形成された線材Wが、金型(図示なし)に入れられた後、成型が行われる。線径が0.1より大きく、かつ0.5mm以下に設定された線材Wの有する剛性により、プレス加工による成型後の接続部材32は、図5に示す形状を保持することができる。なお、線材Wの線形が0.1以下である場合、線材Wの剛性が比較的低いため、接続部材32の形状を保持することが困難である。
また、各接続部材32は、線材W同士が離れた部位を有するように、すなわち、線材W間に隙間を有するように成型される。換言すれば、各接続部材32は、内部に空気を含んだ状態(多孔質状)に成型される。これにより、成型後の接続部材32は、可撓性(柔軟性)を有する。この可撓性は、金型に対する線材Wの充填量によって調整することができる。なお、線径が0.5mmより大きい線材Wについては、成型後の接続部材32の可撓性が確保されずに、接続部材32が硬質となる。
また、固体酸化物形燃料電池システム1の発電運転中においては、固体酸化物形燃料電池モジュール11内の温度(およそ400〜1000℃)によって、線材Wに含まれるクロムが酸化して、線材Wの表面にクロミア膜(酸化クロム膜)が生成される。これにより、線材Wの酸化腐食が抑制される。また、線径が0.1mmより大きく、かつ、0.5mm以下の線材Wにおいて、全体の重量に対して20重量%以上の割合にてクロムが含まれているため、固体酸化物形燃料電池システム1の耐用年数に対して、クロミア膜を生成するためのクロムの量が十分に確保されている。
第一電流引出部材33aは、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の発電により生じる電流を引き出すものである。第一電流引出部材33aは、図7に示すように、本体部33a1、引出部33a2を備えている。
本体部33a1は、直方体状に形成されている。本体部33a1は、側面に空気極層31cの外壁面と接触する空気層接触部33a1aが形成されている。空気層接触部33a1aは、上述した第二所定形状と同じ形状に形成されている。空気層接触部33a1aと空気極層31cの外壁面とは、導電性接着剤によって接合されている。導電性接着剤は、上述した導電性セラミックスを用いることができる。また、本体部33a1は、形状以外において、上述した接続部材32と同様に形成されている。すなわち、本体部33a1は、導電性を有する原材料(線材W)を、型を使用して加工(プレス加工)することにより成型され、線材W間に隙間を有している。
引出部33a2は、支持部33a2aおよび端子部33a2bを備えている。支持部33a2aは、導電性を有する金属材料にて板状に形成され、本体部33a1における空気層接触部33a1aが形成された反対側の側面に、導電性接着剤によって接合されている。導電性接着剤は、上述した導電性ペーストまたは導電性セラミックスを用いることができる。端子部33a2bは、導電性を有する金属材料にて、支持部33a2aから水平方向外側に向けて突出する板状に形成されている。端子部33a2bは、支持部33a2aと一体的に形成されている。
第二電流引出部材33bは、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の発電により生じる電流を引き出すものである。第二電流引出部材33bは、図8に示すように、本体部33b1、引出部33b2を備えている。
本体部33b1は、直方体状に形成され、上下端に水平方向に向かって突出する突出部が形成されている。本体部33b1のそれぞれの突出部の先端には、燃料極層露出部31a1の外壁面と接触する燃料極層接触部33b1aが形成されている。燃料極層接触部33b1aは、上述した第一所定形状と同じ形状に形成されている。燃料極層接触部33b1aと燃料極層露出部31a1の外壁面とは、導電性接着剤によって接合されている。導電性接着剤は、上述した導電性ペーストを用いることができる。また、本体部33b1は、形状以外において、上述した接続部材32と同様に形成されている。すなわち、本体部33a1は、導電性を有する原材料(線材W)を、型を使用して加工(プレス加工)することにより成型され、線材W間に隙間を有している。また、引出部33b2は、支持部33b2aおよび端子部33b2bを有している。引出部33b2(支持部33b2aおよび端子部33b2b)は、上述した第一電流引出部材33aの引出部33a2(支持部33a2aおよび端子部33a2b)と形状が異なる他は、上述した第一電流引出部材33aの引出部33a2と同様に形成されている。
図2および図3に示すように、左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の列において、最前の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの外壁面には、第一電流引出部材33aが、端子部33a2bを前方に向けるように接続されている。また、最前の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層露出部31a1の外壁面と、最前の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の後方に隣接する固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの外壁面とが、接続部材32によって接続されることにより、隣接する固体酸化物形燃料電池筒状セル31間が電気的に直列に接続される。同様に、左側の列に配設された固体酸化物形燃料電池筒状セル31の全てが、複数の接続部材32によって、電気的に直列に接続される。そして、最後の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層露出部31a1の外壁面には、第二電流引出部材33bが、端子部33b2bを後方に向けるように接続されている。このように、左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の列において、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の全てが電気的に直列に接続される。
また、図3に示すように、左側の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の列と同様に、右側の列に配設された固体酸化物形燃料電池筒状セル31の全てが、各電流引出部材33a,33bおよび複数の接続部材32によって、電気的に直列に接続される。さらに、左右両側の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の列において、前後方向における同じ側の端部で、極性が逆となるように配設されている。すなわち、右側の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の列において、最後の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cに、第一電流引出部材33aが接続され、最前の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層露出部31a1に、第二電流引出部材33bが接続される。さらに、左右両側の列の最前の各電流引出部材33a,33bの端子部33a2b,33b2b間が導電性の端子間連結部材33cによって連結される。これにより、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の全てが電気的に直列に接合される。
マニホールド34は、例えば炭素鋼または合金鋼の金属材料にて中空の箱状に形成されている。マニホールド34の上側壁には、各固体酸化物形燃料電池筒状セル31の外径より若干大径の貫通穴(図示なし)が複数形成され、各固体酸化物形燃料電池筒状セル31が対応する貫通穴に気密的に挿入されている。これにより、マニホールド34と燃料極層31aの内側とが連通し、燃料ガス供給管51を介してマニホールド34に供給された燃料ガスが固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層31aの内側に導出される。また、貫通穴には、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の下端部の電解質層31bが位置することで、マニホールド34と固体酸化物形燃料電池筒状セル31との電気的絶縁が確保されている。また、貫通穴と固体酸化物形燃料電池筒状セル31とは、例えばガラス系のシール材によって気密的に接合されている。
また、カソードエア供給管11cから固体酸化物形燃料電池モジュール11内に供給された酸化剤ガスは、各固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cに供給される。接続部材32および各電流引出部材33a,33bの本体部33a1,33b1は、上述したように、線材W間に隙間を有するため、酸化剤ガスが通過する。また、接続部材32および各電流引出部材33a,33bの本体部33a1と空気極層31cとは、酸化剤ガスが通過する導電性接着剤によって接着されているため、空気極層31cは、その外壁面全面に亘って酸化剤ガスが供給される。このように空気極層31cは、酸化剤ガス雰囲気中に配設されている。
各固体酸化物形燃料電池筒状セル31においては、燃料極層31aに供給された燃料ガスと空気極層31cに供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極層31aでは、下記化1及び化2に示す反応が生じ、空気極層31cでは、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極層31cで生成した酸化物イオン(O2−)が、電解質層31bを通過し、燃料極層31aで水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。各固体酸化物形燃料電池筒状セル31によって発電された電力は、電力変換装置13に接続部材32および各電流引出部材33a,33bを介して出力される。また、燃料極層31aの上端からは、発電に使用されなかった燃料ガスである燃料オフガスが導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
(蒸発部40)
蒸発部40は、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガス(後述する)により加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する。蒸発部40は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して改質部50に供給する。改質用原料としては天然ガス、LPガスなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態では、改質用原料は、天然ガスを用いている。
蒸発部40には、図2に示すように、一端(下端)が水タンク14に接続された水供給管11bの他端が接続されている。また、蒸発部40には、一端が供給源Gsに接続された改質用原料供給管11aの他端が接続されている。供給源Gsは、例えば、都市ガスのガス供給管、LPガスのガスボンベである。
(改質部50)
改質部50は、上述した燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用原料の混合ガスとから燃料である改質ガスを生成する。改質部50内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素と一酸化炭素などを含んだガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。
これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は、既述の燃料ガスであり、固体酸化物形燃料電池スタック30のマニホールド34を介して各固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層31aに導出される。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。このように、改質部50は、改質用原料(原燃料)と改質水とから改質ガス(燃料ガス)を生成して固体酸化物形燃料電池スタック30に供給する。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応である。
(燃焼部60)
燃焼部60は、固体酸化物形燃料電池スタック30と蒸発部40および改質部50との間に設けられている。燃焼部60では、固体酸化物形燃料電池筒状セル31から導出された燃料オフガス(アノードオフガス)と発電に利用されなかった酸化剤ガスである酸化剤オフガス(カソードオフガス)とが燃焼されて燃焼ガス(火炎61)が発生し、蒸発部40および改質部50が加熱される。
本第一実施形態によれば、固体酸化物形燃料電池スタック30は、筒状に形成され、燃料ガスが内側を流れる燃料極層31aと、燃料極層31aの外側に積層され、酸化剤ガス雰囲気中に設けられる空気極層31cと、燃料極層31aと空気極層31cとの間に挟まれた電解質層31bと、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル31と、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル31のうち少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料極層31aの第一被接続部(燃料極層露出部31a1の外壁面)と、少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31に隣接する他の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの第二被接続部(空気極層31cの外壁面)とを電気的に接続する複数の接続部材32と、を備える。接続部材32は、燃料極層露出部31a1の外壁面に接触する第一接触部32aと、空気極層31cの外壁面に接触する第二接触部32bと、第一接触部32aと第二接触部32bとを一体的に連結する連結部32cと、を備え、かつ、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、成型後、可撓性を有し、第一接触部32aの形状は、成型後、燃料極層露出部31a1の外壁面に密着する第一所定形状を保持可能であるとともに、第二接触部32bの形状は空気極層31cの外壁面に密着する第二所定形状を保持可能である。
これによれば、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、接続部材32は、各接触部32a,32bと連結部32cとが一体的に形成されるとともに、成型後、可撓性を有している。また、各接触部32a,32bの形状は、成型後、対応する燃料極層露出部31a1または空気極層31cの外壁面形状に密着する所定形状を保持可能である。これらによって、各接触部32a,32bを対応する各燃料極層露出部31a1または空気極層31cの外壁面に確実に密着させることができる。したがって、筒状の固体酸化物形燃料電池筒状セル31と接続部材32との密着性を向上させることができる。
例えば、固体酸化物形燃料電池筒状セル31に反りや熱変形が生じた場合においても、接続部材32がしなることで、各接触部32a,32bを、対応する各燃料極層露出部31a1または各空気極層31cの外壁面に確実に密着させることができる。また、この可撓性によって生じる弾力により、各接触部32a,32bが対応する各燃料極層露出部31a1または各空気極層31cの外壁面に押さえ付けられるように、接続部材32を形成することもできる。この場合、各燃料極層露出部31a1または各空気極層31cの外壁面が凹凸を有する場合においても、接続部材32の可撓性によって、この凹凸に各接触部32a,32bが沿うように変形することができる。よって、各接触部32a,32bを、対応する燃料極層露出部31a1または空気極層31cの外壁面に確実に密着させることができる。
また、接続部材32の原材料は、金属材料によって形成された線材Wである。
これによれば、接続部材32を比較的簡便に、かつ、比較的低コストにて形成することができる。
また、線材Wの直径は、0.1mmより大きく、かつ、0.5mm以下である。
これによれば、線材Wの直径が比較的細い(例えば、直径0.1mm以下。)場合に比べて、線材Wが有する剛性を大きくすることができる。よって、接続部材32の形状を保持可能とするとともに、各接触部32a,32bの形状が、成型後、対応する燃料極層露出部31a1または空気極層31cの外壁面形状に密着する各所定形状を確実に保持可能である。
また、金属材料は、全体の重量に対してクロムが20重量%以上含まれている材料である。
これによれば、上述したように、線材Wに含まれているクロムの量が、固体酸化物形燃料電池システム1の耐用年数に対して、十分に確保されている。線材Wの表面にクロミア膜が長期間に亘って良好に形成されるため、線材Wの酸化腐食が長期間に亘って抑制される。よって、各固体酸化物形燃料電池筒状セル31と接続部材32との密着性を長期間に亘って向上させることができる。
また、固体酸化物形燃料電池モジュール11は、固体酸化物形燃料電池スタック30と、固体酸化物形燃料電池スタック30の燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する蒸発部40と、蒸発部40から供給された水蒸気と改質用原料の混合ガスとから燃料ガスである改質ガスを生成する改質部50と、を備えている。
これによれば、上記固体酸化物形燃料電池スタック30、蒸発部40および改質部50を備えている固体酸化物形燃料電池モジュール11において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。
また、固体酸化物形燃料電池システム1は、発電ユニット10と、貯湯水を貯湯する貯湯槽21と、を備えている固体酸化物形燃料電池システム1であって、発電ユニット10は、固体酸化物形燃料電池モジュール11と、固体酸化物形燃料電池モジュール11から排気される燃焼排ガスと貯湯槽21から供給される貯湯水との間で熱交換を行い、燃焼排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水を排出する熱交換器12と、熱交換器12から排出される凝縮水を純粋化する水タンク14と、補機を駆動して固体酸化物形燃料電池システム1の運転を制御する制御装置15と、少なくとも固体酸化物形燃料電池モジュール11から出力される直流電力を交流電力に変換して交流の系統電源16aに接続されている電源ライン16bに出力する電力変換装置13と、を備えている。
これによれば、上記固体酸化物形燃料電池モジュール11、熱交換器12、電力変換装置13、水タンク14および制御装置15を備えている発電ユニット10と、貯湯槽21とを備えている固体酸化物形燃料電池システム1において、上述した固体酸化物形燃料電池スタック30に係る作用効果を得ることができる。
なお、上述した実施形態において、固体酸化物形燃料電池システムの一例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の構成を採用することもできる。例えば、固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、円筒状に形成されているが、固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、筒状であれば良く、例えば断面方形に形成することもできる。
また、上述した実施形態において、燃料極層31aの内側には、燃料ガスを流通させる流路が一つ形成されているが、これに代えて、燃料ガスが流れる流路を複数形成するようにしても良い。
また、上述した実施形態において、線材Wは、金型に入れられる前に綿形状M1に形成されているが、これに代えて、図9に示すように、線材Wを編みこんだメッシュ形状M2に形成するようにしても良い。これによれば、線材Wが綿形状M1に形成された場合と同様に、成型後に、接続部材32における線材Wのほつれを抑制することができる。
また、上述した実施形態において、固体酸化物形燃料電池筒状セル31は、複数の接続部材32によって電気的に直列に接続されているが、これに代えて、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の一部または全てを電気的に並列接続しても良い。例えば、上述した実施形態の接続部材32に代えて、図10に示す接続部材132とする。接続部材132は、上述した実施形態における接続部材32の二つを左右方向に連結した形に成型されている。この接続部材132によれば、図3に示す左右方向に隣接する固体酸化物形燃料電池筒状セル31を電気的に並列接続し、前後方向に隣接する固体酸化物形燃料電池筒状セル31を電気的に直列に接続することができる。このように、固体酸化物形燃料電池スタック30は、複数の固体酸化物形燃料電池筒状セル31のうち少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の燃料電極層露出部31aの外壁面と、少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セル31に隣接する他の固体酸化物形燃料電池筒状セル31の空気極層31cの外壁面とを電気的に接続する複数の接続部材32を備える。
また、上述した実施形態において、接続部材32は、第一接触部32aが二箇所設けられているが、これに代えて、第一接触部32aを一箇所のみ設けるようにしても良い。この場合、第一接触部32aを上端突出部32c1および下端突出部32c2の一方に形成する。さらに、第一接触部32aが形成されていない上端突出部32c1および下端突出部32c2の他方を形成しないようにしても良い。
また、上述した実施形態において、線材Wは、全体の重量に対してクロムを20重量%以上含むように形成されているが、これに代えて、クロムが含まれる割合を20重量%より小さく、または、クロムを含まないように線材Wを形成しても良い。この場合、線材Wにクロミア膜が十分形成されないため、線材Wに耐酸化腐食のメッキを施すようにしても良い。
また、上述した実施形態において、金型に入れる線材Wの量を管理するようにしても良い。これによれば、複数の接続部材32間の形状のばらつきを抑制することができる。
また、上述した実施形態において、固定酸化物形燃料電池筒状セル31は、内側電極層を燃料極層31aとし、外側電極層を空気極層31cとしているが、これに代えて、図11示す固定酸化物形燃料電池筒状セル131のように、内側電極層を空気極層131cとし、外側電極層を燃料極層131aとしても良い。この場合、上述した実施形態における燃料極層露出部31a1に代えて、内側に設けられた空気極層131cが外側に露出する空気極層露出部131c1が形成される。さらに、第一被接続部が、この空気極層露出部131c1の外壁面に相当する。また、第二被接続部が、外側に積層された燃料極層131aの外壁面に相当する。
また、この場合、図11に示すように、カソードガス供給管11cがマニホールド34に接続される。これにより、酸化剤ガスが空気極層131cの内側に供給される。さらに、固定酸化物形燃料電池モジュール11が、固体酸化物形燃料電池スタック30を収容するケーシング135を備えている。そして、ケーシング135に燃料ガス供給管51が接続されている。これにより、燃料ガスがケーシング135内に、ひいては、燃料極層131aに供給される。すなわち、本変形例の場合、固定酸化物形燃料電池筒状セル131は、筒状に形成され、酸化剤ガスが内側を流れる空気極層131cと、空気極層131cの外側に積層され、燃料ガス雰囲気中に設けられる燃料極層131aと、空気極層131cと燃料極層131aとの間に挟まれた電解質層131bと、を備えている。また、酸化剤オフガスおよび燃料オフガスが、ケーシング135の上端に複数設けられた排出管135aから排出される。排出されたオフガスが燃焼部60にて燃焼されて、燃焼ガス(火炎61)が発生する。
また、上述した実施形態において、接続部材32および各電流引出部材33a,33bの本体部33a1,33b1は、原材料を線材Wとして、型を使用したプレス加工によって形成されているが、これに代えて、導電性樹脂材料を原材料として、金型内で発泡させて成型するようにしても良い。これにより、気泡を含んだ多孔質の樹脂成形体が形成される。また、発泡率や樹脂成形体の厚みを調整することで、樹脂成形体の可撓性を調整することができる。さらに、導電性を有する金属粉末を原材料として、金型によって圧縮成型した後、焼結させることにより成型しても良い。これにより、多孔質の金属焼結体が形成される。金属粉末の充填率や金属焼結体の厚みを調整することで、金属焼結体の可撓性を調整することができる。
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、固体酸化物形燃料電池筒状セル31の個数、接続部材32および各電流引出部材33a,33bの個数や形状、原材料および加工方法等を変更しても良い。
1…固体酸化物形燃料電池システム、10…発電ユニット、11…固体酸化物形燃料電池モジュール、12…熱交換器、13…電力変換装置、14…水タンク、15…制御装置、21…貯湯槽、30…固体酸化物形燃料電池スタック、31…固体酸化物形燃料電池筒状セル、31a…燃料極層(内側電極層)、31a1…燃料極層露出部、31b…電解質層、31c…空気極層(外側電極層)、32…接続部材、32a…第一接触部、32b…第二接触部、32c…連結部、34…マニホールド、40…蒸発部、50…改質部、60…燃焼部、W…線材。

Claims (6)

  1. 筒状に形成され、燃料ガスおよび酸化剤ガスの一方のガスが内側を流れる内側電極層と、前記内側電極層の外側に積層され、前記燃料ガスおよび前記酸化剤ガスの他方のガス雰囲気中に設けられる外側電極層と、前記内側電極層と前記外側電極層との間に挟まれた電解質層と、を備えた複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルと、
    前記複数の固体酸化物形燃料電池筒状セルのうち少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記内側電極層の第一被接続部と、前記少なくとも一の固体酸化物形燃料電池筒状セルに隣接する他の固体酸化物形燃料電池筒状セルの前記外側電極層の第二被接続部とを電気的に接続する複数の接続部材と、を備える固体酸化物形燃料電池スタックであって、
    前記接続部材は、前記第一被接続部に接触する第一接触部と、前記第二被接続部に接触する第二接触部と、前記第一接触部と前記第二接触部とを一体的に連結する連結部と、を備え、かつ、導電性を有する原材料を、型を使用して加工することにより成型をされ、前記成型後、可撓性を有し、
    前記第一接触部の形状は、前記成型後、前記第一被接続部に密着する第一所定形状を保持可能であるとともに、前記第二接触部の形状は前記第二被接続部に密着する第二所定形状を保持可能である固体酸化物形燃料電池スタック。
  2. 前記原材料は、金属材料によって形成された線材である請求項1記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  3. 前記線材の直径は、0.1mmより大きく、かつ、0.5mm以下である請求項2記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  4. 前記金属材料は、全体の重量に対してクロムが20重量%以上含まれている材料である請求項2または請求項3記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項記載の固体酸化物形燃料電池スタックと、
    前記固体酸化物形燃料電池スタックの燃焼ガスにより加熱され、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに供給された改質用原料を予熱する蒸発部と、
    前記蒸発部から供給された前記水蒸気と前記改質用原料の混合ガスとから前記燃料ガスである改質ガスを生成する改質部と、を備えている固体酸化物形燃料電池モジュール。
  6. 発電ユニットと、
    貯湯水を貯湯する貯湯槽と、を備えている固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記発電ユニットは、
    請求項5記載の固体酸化物形燃料電池モジュールと、
    前記固体酸化物形燃料電池モジュールから排気される燃焼排ガスと前記貯湯槽から供給される前記貯湯水との間で熱交換を行い、前記燃焼排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水を排出する熱交換器と、
    前記熱交換器から排出される前記凝縮水を純粋化する水タンクと、
    補機を駆動して前記固体酸化物形燃料電池システムの運転を制御する制御装置と、
    少なくとも前記固体酸化物形燃料電池モジュールから出力される直流電力を交流電力に変換して交流の系統電源に接続されている電源ラインに出力する電力変換装置と、を備えている固体酸化物形燃料電池システム。
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