JP2017030150A - 積層体およびそれを用いた包装体 - Google Patents

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【課題】従来包装体に使用されていた異種の樹脂フィルムを貼り合わせた積層フィルムに代えて、ポリエチレンフィルムのみによって包装体を作製できる積層体を提供する。【解決手段】ポリエチレンフィルム基材1と、ポリエチレンフィルム層2と、を備え、ポリエチレンフィルム基材1が、両面が電子線照射されており、ポリエチレン及び架橋剤を含んでおり、ポリエチレンフィルム層2は、少なくとも片面が電子線照射されていない積層体10。電子線の線量が10〜2000kGyである積層体10【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関し、より詳細には、両面が電子線照射されたポリエチレンフィルム基材と、少なくとも片面が電子線照射されていないポリエチレンフィルム層と、を備える積層体およびそれを用いた包装体に関する。
ポリエチレン樹脂からなるフィルムは、適度な柔軟性をもち、透明性、防湿性、耐薬品性などに優れるとともに、安価であることから、各種の包装材料に使用されている。特に、ポリエチレンの融点は、種類によっても多少異なるが概ね100〜140℃程度であるため、包装材料分野ではシーラントフィルムとして使用されるのが一般的である。
一方、他の熱可塑性樹脂と比較して、ポリエチレン樹脂は耐熱性が劣り、また強度的にも不十分であることから、包装材料として用いる際は、ポリエステルフィルムやナイロンフィルムなどの耐熱性および強度に優れる樹脂フィルムとポリエチレンフィルムとをラミネートした積層体として使用されており、ポリエチレンフィルム側を包装体の内側になるようにして積層体の端部をヒートシールすることにより包装体を作製することが行われている(例えば、特開2005−104525号公報)。
ところで、近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、包装材料をリサイクルして使用することが試みられている。しかしながら、上記のような異種の樹脂フィルムを貼り合わせた積層体では樹脂の種類ごとに分離することが難しく、リサイクルに適していないという課題があった。
特開2005−104525号公報
本発明者らは今般、ポリエチレンフィルムに電子線を照射することによって、電子線が照射されたフィルム表面近傍のポリエチレンを硬化ないし架橋することができることがわかった。さらに、このような電子線を照射したポリエチレンフィルムを基材として使用し、これに電子線を照射しないポリエチレンフィルムを貼り合わせ、積層体とすれば、従来包装体に使用されていた異種の樹脂フィルムを貼り合わせた積層体に代えて、ポリエチレンフィルムのみによって包装体を作製でき、リサイクルに適した包装体を得ることができるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、従来包装体に使用されていた異種の樹脂フィルムを貼り合わせた積層フィルムに代えて、ポリエチレンフィルムのみによって包装体を作製できる積層体を提供することである。また、本発明の別の目的は、そのような積層体を使用した包装体を提供することである。
本発明による積層体は、ポリエチレンフィルム基材と、ポリエチレンフィルム層と、を備え、ポリエチレンフィルム基材は、両面が電子線照射されており、かつポリエチレンおよび架橋剤を含んでなり、ポリエチレンフィルム層は、少なくとも片面が電子線照射されていないことを特徴とするものである。
また、本発明による積層体においては、前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと他のモノマーとの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記ポリエチレンフィルム基材における架橋剤の含有量は、1〜49質量%であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、架橋剤は、スチレン系エラストマー、エチレン−アクリレート共重合体またはエチレン―アクリル酸エステル―グリシジルメタクリレートであることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面が最外面となるように、前記ポリエチレンフィルム基材と前記ポリエチレンフィルム層と、がドライラミネートされてなることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記ポリエチレンフィルム基材が、2以上のポリエチレンフィルムからなる積層フィルム基材であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、電子線の線量が10〜1000kGyであることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、電子線の加速電圧が30〜300kVであることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、ポリエチレンフィルム基材のゲル分率が20〜80%であることが好ましい。
また、本発明による積層体においては、前記ポリエチレンフィルム基材と、前記ポリエチレンフィルム層との間に、バリア膜をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の別の態様による包装体は、上記した積層体からなる包装体であって、前記積層体が備える前記ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面側が、ヒートシールされてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、積層体を構成するポリエチレンフィルム基材に電子線を照射することによって、電子線が照射されたフィルム内のポリエチレンを硬化ないし架橋することができる。電子線照射によって通常のポリエチレンよりも架橋密度が高くなったポリエチレンフィルム表面は耐熱性および強度が向上するため、包装体の外層として要求される物性を満足できる。また、本発明による積層体は、少なくとも片面が電子線照射されていない、すなわち、ヒートシール性や柔軟性が維持されたポリエチレンフィルム層を備えているため、包装体の作製が可能である。
本発明の一実施形態による積層体の断面概略図である。 本発明の一実施形態による積層体の断面概略図である。 本発明の一実施形態による積層体の断面概略図である。
<積層体>
本発明による積層体を図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態における本発明の積層体10の断面概略図である。積層体10は、両面に電子線が照射されたポリエチレンフィルム基材1と、両面とも電子線が照射されていないポリエチレンフィルム層2とを備えてなる。また、一実施形態において、図2に示すように、積層体10は、両面に電子線が照射されたポリエチレンフィルム基材1と、片面が電子線照射されていないポリエチレンフィルム層2とを備えてなる。このとき、電子線照射されていないポリエチレンフィルム層の面が最外面となるように積層されていることが好ましい。ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面が最外面であることにより、積層体のヒートシール性を維持することができる。また、一実施形態において、積層体は、図3に示すように、両ポリエチレンフィルム基材1と、ポリエチレンフィルム層2との間に、バリア膜3が設けられていてもよい。
<ポリエチレンフィルム基材>
本発明による積層体が備えるポリエチレンフィルム基材は、ポリエチレンおよび架橋剤を含んでなり、その両面が、電子線照射されたものである。また、このポリエチレンフィルム基材は単層であっても、複数のポリエチレンフィルムからなる積層フィルム基材であってもよい。積層体がこのようなポリエチレンフィルム基材を備えてなることにより、積層体表面の耐熱性および強度が向上し、包装体などの外層として要求される物性を満足できる。
電子線の照射の有無によりポリエチレンの架橋密度が異なる理由は定かではないが以下のように考えられる。すなわち、ポリエチレンフィルムに電子線が照射されると、フィルム表面近傍のポリエチレン中の炭素−水素結合が切断され、切断された結合末端にラジカルが発生する。発生したラジカルは、分子鎖の分子運動により、他のポリエチレン分子鎖に接触し、水素原子を引き抜いてポリエチレン分子鎖中の炭素原子と結合し、その結果、架橋構造が形成されるものと考えられる。
ポリエチレンフィルムは、通常、加熱すると収縮する傾向があるが、架橋密度が高くなると寸法安定性が向上する傾向にある。そのため、表裏で架橋密度が異なるポリエチレンフィルムでは、加熱するとバイメタルのようにカールする。したがって、ポリエチレンフィルムの表裏で架橋密度が異なっていることを確認する簡易的な方法としては、片面のみ電子線が照射されたポリエチレンフィルムを加熱することで確認することができる。
また、架橋部分が溶剤に溶解しないことを利用して、ポリエチレンフィルム基材をメチルエチルケトンなどの有機溶媒中に浸漬し、溶解せずに残った不溶フィルムを乾燥後、質量を測定して、溶解前のポリエチレンフィルム基材および乾燥後の不溶フィルムの質量からのゲル分率を算出することでも、架橋密度を調べることができる。具体的には、まず、ポリエチレンフィルム基材Xgを、Ygのステンレス金網で包み、溶剤中で加熱、浸漬させ、ステンレス金網で包まれたポリエチレンフィルム基材を取り出す。次いで、これを真空乾燥させ、乾燥後のステンレス金網で包まれたポリエチレンフィルム基材の質量(Zg)を測定する。そして、下記式(1)からゲル分率を測定することができる。
ゲル分率(質量%)=(Z−Y)/X×100 (1)
ポリエチレンフィルム基材のゲル分率は20〜80%であることが好ましく、30〜80%であることがより好ましく、40〜80%であることがさらに好ましい。
また、本発明によるポリエチレンフィルム基材は、ポリエチレンおよび架橋剤を含んでなる。ポリエチレンフィルム基材が、ポリエチレンに加え、架橋剤を含んでなることにより、より高い架橋密度を実現でき、耐熱性をさらに向上させることができる。
ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの密度や分岐の違うものを1種または2種以上混合して使用することができる。なお、一般的に、高密度ポリエチレンは密度が0.940g/cm以上のものを、中密度ポリエチレンは密度が0.925〜0.940g/cmのものを、低密度ポリエチレンは密度が0.925g/cm未満のものをいう。
上記したような密度や分岐の違うポリエチレンは、重合方法を適宜選択することによって得ることができる。例えば、重合触媒として、チーグラー・ナッタ触媒などのマルチサイト触媒や、メタロセン系触媒などのシングルサイト触媒を用いて、気相重合、スラリー重合、溶液重合、および高圧イオン重合のいずれかの方法により、1段または2段以上の多段で行うことが好ましい。
上記のシングルサイト触媒とは、均一な活性種を形成しうる触媒であり、通常、メタロセン系遷移金属化合物や非メタロセン系遷移金属化合物と活性化用助触媒とを接触させることにより、調整される。シングルサイト触媒は、マルチサイト触媒に比べて、活性点構造が均一であるため、高分子量かつ均一度の高い構造の重合体を重合することができるため好ましい。シングルサイト触媒としては、特に、メタロセン系触媒を用いることが好ましい。メタロセン系触媒は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と、助触媒と、必要により有機金属化合物と、担体の各触媒成分とを含む触媒である。
上記のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、そのシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基などである。置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜30の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリル基などから選ばれた少なくとも一種の置換基を有するものである。その置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、また置換基同士が互いに結合して環を形成し、インデニル環、フルオレニル環、アズレニル環、その水添体などを形成してもよい。置換基同士が互いに結合し形成された環がさらに互いに置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、その遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムなどが挙げられ、特にジルコニウム、ハフニウムが好ましい。該遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては通常2個を有し、各々のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は架橋基により互いに結合しているものが好ましい。なお、架橋基としては炭素数1〜4のアルキレン基、シリレン基、ジアルキルシリレン基、ジアリールシリレン基などの置換シリレン基、ジアルキルゲルミレン基、ジアリールゲルミレン基などの置換ゲルミレン基などが挙げられる。好ましくは、置換シリレン基である。上記のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、一種または二種以上の混合物を触媒成分とすることができる。
助触媒としては、上記の周期律表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効になしうる、または触媒的に活性化された状態のイオン性電荷を均衝させうるものをいう。助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼン可溶のアルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミニウムオキシ化合物、イオン交換性層状珪酸塩、ホウ素化合物、活性水素基含有あるいは非含有のカチオンと非配位性アニオンからなるイオン性化合物、酸化ランタンなどのランタノイド塩、酸化スズ、フルオロ基を含有するフェノキシ化合物などが挙げられる。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、無機または有機化合物の担体に担持して使用されてもよい。該担体としては無機または有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的には、モンモリロナイトなどのイオン交換性層状珪酸塩、SiO、Al、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThOなどまたはこれらの混合物が挙げられる。また更に必要により使用される有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物などが例示される。このうち有機アルミニウムが好適に使用される。
また、エチレンと他のモノマーとの共重合体を使用することもできる。エチレン共重合体としては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなる共重合体が挙げられ、炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、3ーメチルー1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、6−メチル−1−ヘプテンなどが挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲であれば、酢酸ビニル、アクリル酸エステルなどとの共重合体であってもよい。
また、本発明においては、化石燃料から得られるエチレンに代えて、バイオマス由来のエチレンをその原料としたポリエチレンを用いてもよい。このようなバイオマス由来のポリエチレンはカーボニュートラルな材料であるため、より一層、環境負荷の少ない包装体とすることができる。このようなバイオマス由来のポリエチレンは、例えば、特開2013−177531号公報に記載されているような方法にて製造することができる。また、市販されているバイオマス由来のポリエチレン樹脂(例えば、ブラスケム社から市販されているグリーンPEなど)を使用してもよい。
また、架橋剤としては、スチレン−ポリイソプレンエラストマー、スチレン−ポリブタジエンエラストマー、スチレン−ポリイソプレン−ブタジエンランダムコポリマーなどのスチレン系エラストマーや、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体などのエチレン−アクリレート共重合体、エチレン―アクリル酸エステル―グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
ポリエチレンフィルム基材における架橋剤の含有量は、1〜49質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、15〜35質量%であることがさらに好ましい。架橋剤の含有量が上記数値範囲内であれば、ポリエチレンフィルム基材の耐熱性および強度を一層向上させることができる。
ポリエチレンフィルム基材は、上記したポリエチレン樹脂および架橋剤を少なくとも含んでなる樹脂組成物を溶融し、これをインフレーション成形またはT−ダイ成形などの溶融押出成形法によって製膜することによって得ることができる。例えば、ポリエチレンの融点(Tm)以上の温度〜Tm+120℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融し、環状ダイなどのダイより円筒状に押出し、押出された円筒状物に空気を送りこみ、バブルを形成させ、これをローラーで加圧することにより、成形することができる。
積層フィルム基材は、接着剤などを用いたドライラミネーション法によって2枚のポリエチレンフィルム基材を貼り合わせ、次いで電子線を照射することによっても製造できる。また、接着剤の塗布工程や貼り合わせ工程を省略するために、ポリエチレンおよび架橋剤を含む樹脂組成物と、ポリエチレンや組成の異なる樹脂組成物とを、インフレーション成膜機などから共押出し、次いで、電子線照射を行うことによっても積層フィルム基材を製造することができる。さらに、樹脂組成物からなるポリエチレンフィルム基材上に、溶融したポリエチレンや組成の異なる樹脂組成物を押出コーティングすることによって、ポリエチレンフィルムを製膜し、次いで、電子線照射を行うことによっても積層フィルム基材を製造することができる。
ポリエチレンフィルム基材の厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm〜200μm程度、好ましくは5μm〜100μm程度である。厚みは、溶融押出機のスクリュー回転数や冷却ロールの回転数などによって適宜調整することができる。
ポリエチレンフィルム基材には、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他などを改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤などを添加することができ、その添加量としては、ごく微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。一般的な添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、改質用樹脂などが挙げられる。
本発明による積層体が備えるポリエチレンフィルム基材は、上記ポリエチレンフィルム基材の両面から電子線を照射し、両面の架橋密度を向上させることより得ることができる。また、一方の面から電子線を照射し、電子線にポリエチレンフィルム基材を貫通させ、照射面だけではなく、照射面とは反対側の面の架橋密度を向上させてもよい。電子線の照射エネルギーは、目的とする包装体の使用用途によっても異なるが、電子線の照射エネルギーが高いほど、発生するラジカル量も多くなり、架橋構造が形成されやすくなるが、照射エネルギーが高すぎるとポリエチレンの分子鎖が切断されすぎて、強度などのフィルム物性が著しく低下する。
電子線の線量は10〜2000kGyの範囲が好ましく、より好ましくは20〜1000kGyであり、電子線の加速電圧は30〜300kVの範囲が好ましく、より好ましくは50〜300kVであり、特に好ましくは50〜250kVである。また、電子線の照射エネルギーは、20〜750keVであることが好ましく、25〜400keVであることがより好ましく、30〜300keVであることがさらに好ましく、20〜200keVであることが特に好ましい。
電子線照射装置としては、従来公知のものを使用でき、例えばカーテン型電子照射装置(LB1023、株式会社アイ・エレクトロンビーム社製)やライン照射型低エネルギー電子線照射装置(EB−ENGINE、浜松ホトニクス株式会社製)などを好適に使用することができ、特には、ライン照射型低エネルギー電子線照射装置(EB−ENGINE、浜松ホトニクス株式会社製)を好適に使用することができる。
電子線照射装置内の酸素濃度は、500ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。このような条件下で電子線照射を行うことにより、オゾンの発生を抑制することができるとともに、電子線照射によって生じたラジカルが、雰囲気中の酸素によって失活してしまうのを抑制することができる。このような条件は、例えば、装置内を不活性ガス(窒素、アルゴンなど)雰囲気とすることにより達成することができる。
ポリエチレンフィルムは、熱収縮を起こしやすいため、電子線の照射は、冷却ドラムなどを用いて、冷却と同時に行うことが好ましい。
また、ポリエチレンフィルム基材をポリエチレンフィルム層と接着剤などを介して積層した後、ポリエチレンフィルム基材側から電子線を照射してもよい。
<ポリエチレンフィルム層>
本発明による積層体が備えるポリエチレンフィルム層は、ポリエチレンフィルムからなり、その少なくとも片面が、電子線照射されていないことを特徴とする。積層体がこのような層を備えることにより、同一材料(ポリエチレン)を使用しながら、基材と、その基材上に設けられた層とで異なる物性(例えば、強度、耐熱性、ヒートシール性など)が異なる積層体とすることができる。
少なくとも片面が電子線照射されていないポリエチレンフィルム層としては、上記したポリエチレンフィルムと同様のものを使用することができる。したがって、同じポリエチレンを使用しているためリサイクルを容易に行うことができる。
ポリエチレンフィルム層の厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、15〜100μm程度、好ましくは20〜200μm程度、より好ましくは25〜160μm程度である。基材の厚みは、上記ポリエチレンフィルムの製造において、溶融押出機のスクリュー回転数や冷却ロールの回転数の変更などによって適宜調整することができる。
上記したポリエチレンフィルム基材と、ポリエチレンフィルム層とは、接着剤などを用いたドライラミネーション法によって貼り合わせることによっても製造できるが、接着剤の塗布工程や貼り合わせ工程を省略するために、ポリエチレンフィルム基材上に溶融したポリエチレン樹脂を押出コーティングすることによって、ポリエチレンフィルム層の製膜と同時に積層体を製造することができる。
また、ポリエチレンフィルム層が、片面が電子線照射されたフィルム層である場合、ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面が最外面となるように、ポリエチレンフィルム基材と積層することが好ましい。
<バリア膜>
本発明による積層体は、所望により、ポリエチレンフィルム基材と、ポリエチレンフィルム層との間にバリア膜を備えていてもよい。バリア膜としては、アルミニウム箔などの金属箔のほか、アルミニウムなどの金属やアルミニウム酸化物、珪素酸化物などの無機酸化物をポリエチレンフィルム層の表面に蒸着することにより形成することができる。蒸着方法としては、従来公知の方法を採用でき、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法などの化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)などを挙げることができる。なお、包装用材料に用いられる透明積層体からなるフィルムを製造する場合には、主に、真空蒸着法を用い、一部、プラズマ化学気相成長法も用いられる。
また、例えば、物理気相成長法と化学気相成長法の両者を併用して異種の無機酸化物の蒸着膜の2層以上からなる複合膜を形成して使用することもできる。蒸着チャンバーの真空度としては、酸素導入前においては、10−2〜10−8mbar程度、特に、10−3〜10−7mbar程度が好ましく、酸素導入後においては、10−1〜10−6mbar程度、特に10−2〜10−5mbar程度が好ましい。なお、酸素導入量などは、蒸着機の大きさなどによって異なる。導入する酸素には、キャリヤーガスとしてアルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスなどの不活性ガスを支障のない範囲で使用してもよい。フィルムの搬送速度としては、10〜800m/分程度、特に50〜600m/分程度が好ましい。
また、本発明においては、上記のようにして形成した蒸着膜の表面に酸素プラズマ処理を施してもよい。酸素プラズマ処理のために導入する酸素の量は、蒸着機の大きさなどによって異なるが、通常50sccm〜2000sccm程度であり、300sccm〜800sccm程度が特に好ましい。ここで、sccmは標準状態(STP:0℃、1atm)での1分当りの酸素の平均導入量(cc)を意味する。導入する酸素には、キャリヤーガスとしてアルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスなどの不活性ガスを支障のない範囲で使用してもよい。このような処理を蒸着膜(バリア膜)に行うことによって、ポリエチレンフィルム層に形成されたバリア膜にポリエチレンフィルム基材を貼り合わせた際の密着性が向上する。これらは一例であって、本発明がこれらの方法により得られたものに限定されるものではない。
バリア膜を備えた積層体を製造するには、ポリエチレンフィルム基材上に、上記のようにしてバリア膜を形成し、その後、バリア膜上に溶融したポリエチレン樹脂を押出コーティングすることによって、ポリエチレンフィルム層の製膜と同時に積層体を製造することができる。
<包装体>
本発明による包装体は、上記した積層体を、両面が電子線照射されたポリエチレンフィルム基材が外側、ポリエチレンフィルム層が内側、ポリエチレンフィルム層の片面が電子線照射されてなる場合は、ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面が内側になるように二つ折にして重ね合わせて、その端部などをヒートシールすることにより製造することができる。シール方法により、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型、その他などのヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装体を製造することができる。その他、例えば、自立性包装用袋(スタンデイングパウチ)なども可能である。ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シールなどの公知の方法で行うことができる。
本発明によれば、一種の材料(すなわちポリエチレン)のみからなる積層体であっても、積層体が備える電子線を照射したポリエチレンフィルム基材が、包装体の外側フィルムとして要求される強度や寸法安定性などの物性を満たすことができ、少なくとも片面が電子線照射されていないポリエチレンフィルム層のヒートシール性は維持されているため、包装体用フィルムとして好適に使用することができる。また、一種の材料をのみからなる積層体を用いて包装体を製造することができるため、包装体の使用後に材料のリサイクルを容易に行うことができる。
本発明について実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明がこれら実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>
直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)にスチレン系エラストマー(クラレ(株)社製、商品名:ハイブラー7125)を質量比で、4:1となるようにドライブレンドし、樹脂組成物を得た。
前記樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)をインフレーション成膜にて1:1で共押出し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの厚さは、60μmであった。
上記のようにして得られた積層フィルムの樹脂組成物からなる層の面から、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて以下の条件にて電子線を照射し、両面に電子線が照射されたポリエチレン積層フィルムを得た。
電圧:110kV
電流:1mA
照射線量:650kGy
装置内酸素濃度:100ppm以下
電子線照射後、ポリエチレン積層フィルムの直鎖状低密度ポリエチレンからなる面を、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<実施例2>
実施例1において、電子線の照射線量を430kGyに変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
<実施例3>
低密度ポリエチレン(PTT社製、商品名:LD2420H)にスチレン系エラストマー(クラレ(株)社製、商品名:ハイブラー7311)を質量比で、3:2となるようにドライブレンドし、樹脂組成物を得た。
前記樹脂組成物と、低密度ポリエチレン(PTT社製、商品名:LD2420H)をインフレーション成膜にて1:1で共押出し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの厚さは、60μmであった。
上記のようにして得られた積層フィルムの樹脂組成物からなる層の面から、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、両面に電子線が照射されたポリエチレン積層フィルムを得た。
電子線照射後、ポリエチレン積層フィルムの低密度ポリエチレンからなる面を、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<実施例4>
実施例3において、電子線の照射線量を430kGyに変更した以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。
<実施例5>
直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)にエチレン−メチルアクリレート共重合体(アルケマ(株)製、商品名:LOTRYL18MA02)を質量比で、4:1となるようにドライブレンドし、樹脂組成物を得た。
前記樹脂組成物と、直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)をインフレーション成膜にて1:1で共押出し、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの厚さは、60μmであった。
上記のようにして得られた積層フィルムの樹脂組成物からなる層の面から、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、実施例と同様の条件にて電子線を照射し、両面に電子線が照射されたポリエチレン積層フィルムを得た。
電子線照射後、ポリエチレン積層フィルムの直鎖状低密度ポリエチレンからなる面を、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<実施例6>
実施例5において、電子線の照射線量を430kGyに変更した以外は、実施例5と同様にして積層体を得た。
<実施例7>
直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)にスチレン系エラストマー(クラレ(株)社製、商品名:ハイブラー7125)を質量比で、9:1となるようにドライブレンドし、樹脂組成物を得た。
前記樹脂組成物をインフレーション製膜に押出し、ポリエチレンフィルムを得た。得られたポリエチレンフィルムの厚さは、60μmであった。
上記のようにして得られたポリエチレンフィルムの一方の面から、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、両面に電子線が照射されたポリエチレンフィルムを得た。
電子線照射後、ポリエチレンフィルムを、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<実施例8>
実施例7において、電子線の照射線量を430kGyに変更した以外は、実施例7と同様に積層体を得た。
<比較例1>
直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名:エボリューSP2020)をインフレーション成膜し、厚さ120μmのポリエチレンフィルムを得た。
このポリエチレンフィルムを、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<比較例2>
電子線を照射しなかった以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
<比較例3>
比較例1により得られたポリエチレンフィルムの一方の面から、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、両面に電子線が照射されたポリエチレンフィルムを得た。
電子線照射後、このポリエチレンフィルムを、厚さ60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:リックスL6100)へ、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU−40/硬化剤H−4)を介して、ドライラミネートし、積層体を得た。
<ヒートシール性評価>
(外観評価)
実施例1〜8および比較例1〜3の各フィルムを10cm×10cmにカットしてサンプル片を3つずつ作製した。このサンプル片を、電子線を照射しなかった側の面、すなわち、ドライラミネートした直鎖状低密度ポリエチレンフィルム側が内側になるように二つ折りにし、ヒートシールテスターを用いて、温度を180℃、圧力1kgf/cm、1秒の条件にて1cm×10cmの領域をヒートシールした。温度を190℃、200℃と変更した以外は、残り2つの各サンプル片も同様にして、ヒートシールをした。
得られたヒートシール後のサンプル片を目視により外観評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
○:200℃でヒートシールした場合であっても、表面が溶融しておらず外観上の問題がない
△:190℃でヒートシールした場合、表面が溶融しており、外観上の問題がある
×:180℃でヒートシールした場合、表面が溶融しており、外観上の問題がある
評価結果は下記の表1に示される通りであった。
(シール強度)
また、ヒートシール後のサンプル片を15mm幅で短冊状に切り、ヒートシールしなかった両端部を引張試験機に把持し、速度300mm/分、荷重レンジ50Nの条件にて剥離強度(N/15mm)を測定した。測定結果は下記の表1に示される通りであった。
<ゲル分率>
実施例1〜6および比較例1〜2の各積層体を1gとなるようにカットしてサンプル片を作製し、5gの400メッシュステンレス金網で包み、キシレン100ml中に120℃で24時間浸漬した。その後、ステンレス金網で包んだサンプル片を80℃で16時間真空乾燥した後、質量を測定し、ゲル分率を求めた。

Claims (11)

  1. ポリエチレンフィルム基材と、ポリエチレンフィルム層と、を備えてなる積層体であって、
    前記ポリエチレンフィルム基材は、両面が電子線照射されており、かつポリエチレンおよび架橋剤を含んでなり、
    前記ポリエチレンフィルム層は、少なくとも片面が電子線照射されていないことを特徴とする、積層体。
  2. 前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと他のモノマーとの共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記ポリエチレンフィルム基材における架橋剤の含有量は、1〜49質量%である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記架橋剤は、スチレン系エラストマー、エチレン−アクリレート共重合体またはエチレン―アクリル酸エステル―グリシジルメタクリレートである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面が最外面となるように、前記ポリエチレンフィルム基材と、前記ポリエチレンフィルム層と、がドライラミネートされてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記ポリエチレンフィルム基材が、2以上のポリエチレンフィルムからなる積層フィルム基材である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記電子線の線量が10〜2000kGyである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記電子線の加速電圧が30〜300kVである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
  9. 前記ポリエチレンフィルム基材のゲル分率が20〜80%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層体。
  10. 前記ポリエチレンフィルム基材と、前記ポリエチレンフィルム層との間に、バリア膜をさらに備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の積層体からなる包装体であって、前記積層体が備える前記ポリエチレンフィルム層の電子線照射されていない面側が、ヒートシールされてなる、包装体。
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