JP2017027968A - 基板処理装置、基板処理方法及び記録媒体 - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を保持するための吸引管路網に異常が生じた場合に、異常個所の特定及び修復を迅速に実行可能な装置、方法及び記録媒体を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、複数のチャックC1と、負圧をチャックC1に伝達する主管路網50及び副管路網60とを備え、主管路網50は、第一主管路51と、第一主管路51から延出し、複数のチャックC1にそれぞれ接続された複数の第二主管路52と、第一主管路51に設けられた第一主弁55及び複数の第二主弁56と、複数の第二主管路52にそれぞれ設けられた複数の第三主弁57とを有し、副管路網60は、第一副管路61と、第一副管路61から延出し、チャックC1と第三主弁57との間の第二接続点54において複数の第二主管路52にそれぞれ接続された複数の第二副管路62と、複数の第二副管路62にそれぞれ設けられた複数の第二副弁64とを有する。
【選択図】図4

Description

本開示は、基板処理装置、基板処理方法及び記録媒体に関する。
半導体デバイスの製造においては、工程の進捗に応じてウェハに反りが生じる場合がある。このような反りの影響を軽減すべく、例えば特許文献1には、処理対象のウェハを熱板側に吸引することで、反りを矯正して熱処理を行う装置が開示されている。
特開2007−30047号公報
上述した装置においては、吸引による反りの矯正を安定的に行う必要がある。このため、吸引管路網に異常が生じた場合には、異常個所の特定及び修復を迅速に行う必要がある。
そこで本開示は、基板を保持するための吸引管路網に異常が生じた場合に、異常個所の特定及び修復を迅速に実行可能な装置、方法及び記録媒体を提供することを目的とする。
本開示の一形態に係る基板処理装置は、複数の基板を吸引によりそれぞれ保持する複数の保持部と、吸引用の負圧を保持部に伝達する主管路網及び副管路網と、を備え、主管路網は、負圧の発生源に接続された第一主管路と、第一主管路に沿って並ぶ複数の第一接続点においてそれぞれ第一主管路から延出し、複数の保持部にそれぞれ接続された複数の第二主管路と、複数の第二主管路と負圧の発生源との間に介在するように第一主管路に設けられた第一主弁と、隣り合う第一接続点同士の間にそれぞれ介在するように第一主管路に設けられた複数の第二主弁と、複数の第二主管路にそれぞれ設けられた複数の第三主弁とを有し、副管路網は、負圧の発生源に接続された第一副管路と、第一副管路から延出し、保持部と第三主弁との間の第二接続点において複数の第二主管路にそれぞれ接続された複数の第二副管路と、複数の第二副管路にそれぞれ設けられた複数の副弁とを有する。
このような構成によれば、以下に例示するように、第一主弁、第二主弁、第三主弁、及び副弁の開閉を適宜切り替えることにより、吸引異常の原因箇所の特定及び修復を迅速に実行できる。
基板処理装置は、第一主弁、第二主弁、第三主弁及び副弁を制御するコントローラを更に備え、コントローラは、
(a) いずれの保持部においても吸引異常が検出されていない場合に、第一主弁、第二主弁及び第三主弁を開き、全ての副弁を閉じること、
(b) 一部の保持部において吸引異常が検出され、他の保持部において吸引異常が検出されていない場合に、吸引異常が検出された保持部に対応する第三主弁を閉じ、当該第三主弁に対応する副弁を開くこと、
(c) 上記(b)により保持部の吸引異常が解消した場合に、当該保持部に対応する第二主管路のうち、第一接続点と第二接続点との間(以下、「第一部分」という。)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(d) 上記(b)により保持部の吸引異常が解消しない場合に、当該保持部に対応する第二主管路のうち、第二接続点と保持部との間(以下、「第二部分」という。)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(e) 吸引異常の原因箇所を報知すること、
を実行するように構成されていてもよい。
この構成によれば、いずれの保持部においても吸引異常が検出されていない場合、主管路網により各保持部に負圧が伝達される。いずれかの保持部において吸引異常が検出される場合、当該保持部に対応する第二主管路が原因箇所である可能性がある。このとき、第三主弁を閉じて副弁を開くことで吸引異常が解消される場合、第二主管路のうち第一接続点と第二接続点との間が原因箇所である可能性が高い。一方、吸引異常が解消されない場合には、当該保持部と第二接続点との間が原因箇所である可能性が高い。このため、上記(b)、(c)、(d)を実行することにより、迅速且つ的確に吸引異常の原因箇所を特定できる。また、上記(e)を実行することにより、吸引異常の原因箇所を直ちにオペレータに報知できる。従って、吸引異常の原因箇所の特定及び修復を迅速に実行できる。
コントローラは、
(f) 上記(c)の後、上記(e)の前に、吸引異常の原因箇所に対応する第一接続点に隣接する全ての第二主弁を閉じ、当該第一接続点に対して第一主弁の逆側に位置する全ての第三主弁を閉じ、当該全ての第三主弁にそれぞれ対応する全ての副弁を開くこと、
(g) 上記(d)の後、上記(e)の前に、吸引異常の原因箇所に対応する第二副管路の副弁を閉じること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
第一部分が吸引異常の原因箇所である場合に、第一部分に対応する第一接続点に隣接する第二主弁が閉じられ、当該第一接続点に対して第一主弁の逆側に位置する全ての第三主弁が閉じられ、閉じられた全ての第三主弁にそれぞれ対応する全ての副弁が開かれると、全ての保持部に負圧の伝達を継続した状態で、第一部分の取り外しが可能となる。第二部分が吸引異常の原因箇所である場合に、第二部分に対応する第二副管路の副弁が閉じられると、第二部分に対応する保持部以外の保持部に対する負圧の伝達を継続した状態で、第二部分の取り外しが可能となる。従って、上記(c)の後には上記(f)を実行し、上記(d)の後には上記(g)を実行することにより、原因箇所の修復作業が容易になる。
コントローラは、
(h) いずれかの第二主弁に対して第一主弁の逆側に位置する複数の保持部の全てにおいて吸引異常が検出され、上記(b)により当該複数の保持部の全てにおいて吸引異常が解消した場合に、当該第二主弁を挟む二つの第一接続点同士の間(以下、「第三部分」という。)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行し、上記(h)を実行する場合には上記(d)を実行しないように構成されていてもよい。
いずれかの第二主弁に対して第一主弁の逆側に位置する複数の保持部の全てにおいて吸引異常が検出される場合、これらの保持部に共通の管路が原因箇所である可能性が高い。そこで、このような場合には上記(d)に代えて上記(h)を行うことにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
コントローラは、
(i) 上記(h)の後、上記(e)の前に、吸引異常の原因箇所を挟む二つの第二主弁を閉じ、吸引異常の原因箇所の両端部をなす二つの第一接続点と、当該二つの第一接続点に対して第一主弁の逆側に位置する全ての第一接続点とにそれぞれ接続された複数の第三主弁を閉じ、当該複数の第三主弁にそれぞれ対応する複数の副弁を開くこと、
を更に実行するように構成されていてもよい。
第三部分が吸引異常の原因である場合に、第三部分を挟む二つの第二主弁が閉じられ、第三部分の両端部をなす二つの第一接続点と、当該二つの第一接続点に対して第一主弁の逆側に位置する全ての第一接続点とにそれぞれ接続された複数の第三主弁が閉じられ、当該複数の第三主弁にそれぞれ対応する複数の副弁が開かれると、全ての保持部に対する負圧の伝達を継続した状態で、第三部分の取り外しが可能となる。このため、上記(h)の後には上記(i)を実行することにより、原因箇所の修復作業が更に容易になる。
コントローラは、
(j) 全ての保持部において吸引異常が検出された場合に、第一主弁を閉じ、全ての副弁を開くこと、
(k) 上記(j)により吸引異常が解消した場合に、第一主管路のうち、全ての第一接続点に比べ負圧の発生源側に位置する部分(以下、「第四部分」という。)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行し、上記(j)を実行する場合には上記(b)を実行しないように構成されていてもよい。
全ての保持部において吸引異常が検出される場合、全ての保持部に共通の管路が原因箇所である可能性が高い。そこで、このような場合には上記(b)に代えて上記(j)を行い、更に上記(k)を行うことにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
コントローラは、
(l) 上記(k)の後、上記(e)の前に、全ての第三主弁を閉じること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
全ての第三主弁が閉じられると、全ての保持部が第一主管路から切り離されるので、第四部分の取り外しが可能となる。上記(j)において全ての副弁が開かれているので、全ての第三主弁を閉じたとしても、全ての保持部に対する吸引は継続される。従って、上記(k)の後には上記(l)を実行することにより、原因箇所の修復作業が更に容易になる。
コントローラは、
(m) 上記(j)により吸引異常が解消しない場合には、全ての第三主弁を閉じること、
(n) 上記(m)により吸引異常が解消しない場合に、第一主管路及び第一副管路と負圧の発生源との間(以下、「第五部分」という。)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
上記(j)により吸引異常が解消しない場合には、主管路網及び副管路網と負圧の発生源との間に異常があり、主管路網及び副管路網のいずれによっても保持部まで負圧を伝達できていない可能性がある。主管路網側の漏れ等により、副管路網から各保持部に伝わった負圧が弱められている可能性もある。全ての第三主弁を閉じると、全ての保持部を主管路網から切り離すことができる。このため、全ての第三主弁を閉じても吸引異常が解消しない場合には、上記第五部分が原因箇所である可能性が高まる。そこで、上記(m)及び(n)を実行することにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
コントローラは、
(o) 上記(m)により吸引異常が解消した場合に、第三主弁を順次開くこと、
(p) 上記(o)により吸引異常が再発した場合に、再発直前に開放した第三主弁と、当該第三主弁に隣接する弁との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
上記(m)により吸引異常が解消する場合には、主管路網側に漏れが生じている可能性が高まる。第三主弁を順次開くと、主管路網が段階的に保持部に接続され、漏れの発生箇所が保持部に接続された時点で吸引異常が再発する。このため、吸引異常の再発状況に基づいて、主管路網のいずれの部分に漏れがあるのかを特定することが可能となる。従って、上記(p)を実行することにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
基板処理装置は、複数の保持部にそれぞれ保持された複数の基板をそれぞれ加熱又は冷却するための複数の熱処理部と、複数の熱処理部における温度をそれぞれ検出する複数のセンサと、を更に備え、コントローラは、
(q) センサによる検出値から複数種類の特徴量を抽出し、複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
この場合、複数種類の特徴量と、その発生確率に基づくことで、吸引異常時の温度データを高い信頼性で検出できる。このため、温度検出用のセンサを吸引異常の検出に活用し、装置構成の単純化を図ることができる。
コントローラは、発生確率が閾値を下回るのに応じて吸引異常を検出してもよい。この場合、単純な判定基準により、吸引異常を迅速に検出できる。
コントローラは、繰り返し算出された複数の発生確率が下降傾向を示すのに応じて吸引異常を検出してもよい。この場合、段階的に進行する異常を早期に検出することで、吸引異常をより迅速に検出できる。
コントローラは、複数種類の特徴量として、保持部が基板を保持した後に、センサによる検出値が目標温度に到達する前に、センサによる検出値が目標温度から乖離した量の最大値である第一特徴量と、保持部が基板を保持した後に、センサによる検出値が目標温度に到達するまでの時間である第二特徴量と、保持部が基板を保持した後、センサによる検出値が目標温度に到達した後に、センサによる検出値が目標温度から乖離した量の最大値である第三特徴量とを抽出してもよい。この場合、吸引異常時の温度データをより高い信頼性で検出できる。
コントローラは、第一特徴量が閾値を下回り、且つ第二特徴量が閾値を下回り、且つ第三特徴量が閾値を上回った場合に限定して吸引異常を検出してもよい。この場合、吸引異常時以外の例外的データをより確実に排除し、吸引異常をより的確に検出できる。
本開示の一形態に係る基板処理方法は、上記基板処理装置を用い、
(a) いずれの保持部においても吸引異常が検出されていない場合に、第一主弁、第二主弁及び第三主弁を開き、全ての副弁を閉じること、
(b) 一部の保持部において吸引異常が検出され、他の保持部において吸引異常が検出されていない場合に、吸引異常が検出された保持部に対応する第三主弁を閉じ、当該第三主弁に対応する副弁を開くこと、
(c) 上記(b)により保持部の吸引異常が解消した場合に、当該保持部に対応する第二主管路のうち、第一接続点と第二接続点との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(d) 上記(b)により保持部の吸引異常が解消しない場合に、当該保持部に対応する第二主管路のうち、第二接続点と保持部との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(e) 吸引異常の原因箇所を報知すること、
を含む。
基板処理方法は、複数の保持部にそれぞれ保持された複数の基板をそれぞれ加熱又は冷却するための複数の熱処理部と、複数の熱処理部の温度をそれぞれ検出する複数のセンサと、を更に備える基板処理装置を用い、
(q) センサによる検出値から複数種類の特徴量を抽出し、複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出すること、
を更に含んでもよい。
本開示に係る記録媒体は、上記基板処理方法を基板処理装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本開示によれば、基板を保持するための吸引管路網に異常が生じた場合に、異常個所の特定及び修復を迅速に実行可能である。
基板処理システムの概略構成を示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿う断面図である。 図2中のIII−III線に沿う断面図である。 吸引用の管路構成を示す模式図である。 コントローラの機能ブロック図である。 コントローラのハードウェア構成図である。 吸引状態の管理手順を示すフローチャートである。 基準モデルの構築手順を示すフローチャートである。 熱板における温度推移を例示するグラフである。 吸引異常の判定手順を示すフローチャートである。 吸引異常が温度推移に及ぼす影響を例示するグラフである。 異常発生箇所の探索手順を示すフローチャートである。 第一探索処理の手順を示すフローチャートである。 第二探索処理の手順を示すフローチャートである。 第三探索処理の手順を示すフローチャートである。 第四探索処理の手順を示すフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔基板処理システム〕
基板処理システム1は、塗布・現像装置2と露光装置3とを備える。露光装置3は、レジスト膜(感光性被膜)の露光処理を行う。具体的には、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理の前に、ウェハW(基板)の表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。
(塗布・現像装置)
続いて、基板処理装置の一例として、塗布・現像装置2の構成を説明する。図1〜図3に示すように、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インターフェースブロック6と、コントローラ100とを備える。
キャリアブロック4は、キャリアステーション12と搬入・搬出部13とを有する。搬入・搬出部13はキャリアステーション12と処理ブロック5との間に介在する。キャリアステーション12は、複数のキャリア11を支持する。
キャリア11は、例えば円形の複数枚のウェハWを収容し、ウェハWを出し入れするための開閉扉11aを有する。キャリア11は、開閉扉11aが搬入・搬出部13側に面するように、キャリアステーション12上に着脱自在に設置される。
搬入・搬出部13は、キャリアステーション12上の複数のキャリア11にそれぞれ対応する複数の開閉扉13aを有する。開閉扉11aと開閉扉13aとを同時に開放することで、キャリア11内と搬入・搬出部13内とが連通する。搬入・搬出部13は受け渡しアームA1を内蔵している。受け渡しアームA1は、キャリア11からウェハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウェハWを受け取ってキャリア11内に戻す。
処理ブロック5は、複数の処理モジュール14,15,16,17を有する。図2及び図3に示すように、処理モジュール14,15,16,17は、複数の液処理ユニットU1と、複数の熱処理ユニットU2と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している。処理モジュール17は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を経ずにウェハWを搬送する直接搬送アームA6を更に内蔵している。
液処理ユニットU1は、液体をウェハWの表面に塗布する。熱処理ユニットU2(熱処理部)は、例えば熱板21及び冷却板22を内蔵しており、熱板21によりウェハWを加熱し、加熱後のウェハWを冷却板22により冷却して熱処理を行う。
処理モジュール14は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりウェハWの表面上に下層膜を形成する。処理モジュール14の液処理ユニットU1は、下層膜形成用の液体をウェハW上に塗布する。処理モジュール14の熱処理ユニットU2は、下層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、塗布により形成された液膜を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
処理モジュール15は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により下層膜上にレジスト膜を形成する。処理モジュール15の液処理ユニットU1は、レジスト膜形成用の液体を下層膜の上に塗布する。処理モジュール15の熱処理ユニットU2は、レジスト膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、塗布により形成された液膜を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
処理モジュール16は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりレジスト膜上に上層膜を形成する。処理モジュール16の液処理ユニットU1は、上層膜形成用の液体をレジスト膜の上に塗布する。処理モジュール16の熱処理ユニットU2は、上層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、塗布により形成された液膜を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
処理モジュール17は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により、露光後のレジスト膜の現像処理を行う。処理モジュール17の液処理ユニットU1は、露光済みのウェハWの表面上に現像液を塗布した後、これをリンス液により洗い流すことで、レジスト膜の現像処理を行う。処理モジュール17の熱処理ユニットU2は、現像処理に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、床面から処理モジュール16に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、棚ユニットU10のセル同士の間でウェハWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインターフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は床面から処理モジュール17の上部に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インターフェースブロック6は、受け渡しアームA8を内蔵しており、露光装置3に接続される。受け渡しアームA8は、棚ユニットU11に配置されたウェハWを露光装置3に渡し、露光装置3からウェハWを受け取って棚ユニットU11に戻す。
コントローラ100は、例えば一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成され、塗布・現像装置2を制御する。コントローラ100は、例えば以下の手順で塗布・現像処理を実行するように塗布・現像装置2を制御する。
まずコントローラ100は、キャリア11内のウェハWを棚ユニットU10に搬送するように受け渡しアームA1を制御し、このウェハWを処理モジュール14用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次にコントローラ100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール14内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送アームA3を制御し、このウェハWの表面上に下層膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後コントローラ100は、下層膜が形成されたウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWを処理モジュール15用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次にコントローラ100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール15内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送アームA3を制御し、このウェハWの下層膜上にレジスト膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後コントローラ100は、ウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWを処理モジュール16用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次にコントローラ100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール16内の各ユニットに搬送するように搬送アームA3を制御し、このウェハWのレジスト膜上に上層膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後コントローラ100は、ウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWを処理モジュール17用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次にコントローラ100は、棚ユニットU10のウェハWを棚ユニットU11に搬送するように直接搬送アームA6を制御し、このウェハWを露光装置3に送り出すように受け渡しアームA8を制御する。その後コントローラ100は、露光処理が施されたウェハWを露光装置3から受け入れて棚ユニットU11に戻すように受け渡しアームA8を制御する。
次にコントローラ100は、棚ユニットU11のウェハWを処理モジュール17内の各ユニットに搬送するように搬送アームA3を制御し、このウェハWのレジスト膜に現像処理を施すように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後コントローラ100は、ウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWをキャリア11内に戻すように昇降アームA7及び受け渡しアームA1を制御する。以上で塗布・現像処理が完了する。
(ウェハ保持機構)
以下、塗布・現像装置2において処理対象のウェハWを保持する機構について説明する。この機構は、図4に示すように、複数のチャックC1(保持部)と、真空ポンプ30(負圧の発生源)と、吸引管路網40とを備える。複数のチャックC1は、複数のウェハWを吸引によりそれぞれ保持する。吸引管路網40は、真空ポンプ30から各チャックC1に吸引用の負圧を伝達する。
チャックC1、真空ポンプ30及び吸引管路網40は、様々な処理ユニットに適用可能である。例えば、チャックC1、真空ポンプ30及び吸引管路網40を複数の熱処理ユニットU2(熱処理部)に適用してもよい。この場合、複数の熱処理ユニットU2は、複数のチャックC1にそれぞれ保持された複数のウェハWをそれぞれ加熱又は冷却する。以下、具体例として、チャックC1、真空ポンプ30及び吸引管路網40を複数の熱処理ユニットU2の熱板21に適用した場合を説明する。
図4に示すように、熱板21は、ウェハWを載置可能な板状体であり、ヒータを内蔵している。熱板21には温度センサ23が設けられていてもよい。すなわち塗布・現像装置2は、複数の熱処理ユニットU2における温度をそれぞれ検出する複数のセンサを更に備えてもよい。
チャックC1は、熱板21の上部に設けられており、熱処理対象のウェハWを吸引により保持する。
吸引管路網40は、主管路網50及び副管路網60を有する。吸引管路網40は、主管路網50及び副管路網60と真空ポンプ30との間に介在する幹管路41を更に有してもよい。
主管路網50は、第一主管路51と、複数の第二主管路52と、第一主弁55と、複数の第二主弁56と、複数の第三主弁57とを有する。第一主管路51は真空ポンプ30に接続されている。一例として、第一主管路51は、幹管路41を介して真空ポンプ30に接続されている。複数の第二主管路52は、第一主管路51に沿って並ぶ複数の第一接続点53においてそれぞれ第一主管路51から延出し、複数のチャックC1にそれぞれ接続されている。
第一主弁55は、複数の第二主管路52と真空ポンプ30との間に介在するように第一主管路51に設けられている。複数の第二主弁56は、隣り合う第一接続点53同士の間にそれぞれ介在するように第一主管路51に設けられている。第三主弁57は、複数の第二主管路52にそれぞれ設けられている。
副管路網60は、第一副管路61と、複数の第二副管路62と、第一副弁63と、複数の第二副弁64とを有する。第一副管路61は真空ポンプ30に接続されている。一例として、第一副管路61は、第一主管路51と同様に幹管路41を介して真空ポンプ30に接続されている。すなわち、第一主管路51及び第一副管路61は、互いに合流して幹管路41を構成し、真空ポンプ30に接続されている。複数の第二副管路62は、第一副管路61から延出し、チャックC1と第三主弁57との間の第二接続点54において複数の第二主管路52にそれぞれ接続されている。すなわち、第二副管路62は、チャックC1の近傍において第二主管路52に合流し、第二主管路52の端部を介してチャックC1に接続されている。
第一副弁63は、複数の第二副管路62と真空ポンプ30との間に介在するように第一副管路61に設けられている。複数の第二副弁64は、複数の第二副管路62にそれぞれ設けられている。なお、第一副弁63は省略可能である。
第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57、第一副弁63及び第二副弁64は、外部からの指令信号に応じて管路を開閉する弁であればどのようなものであってもよい。このような弁として、ソレノイドバルブ又はエアオペレートバルブ等が挙げられる。
(コントローラ)
コントローラ100は、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57、第一副弁63及び第二副弁64を制御するように構成されている。更にコントローラ100は、熱板21の温度センサ23による検出値に基づいて、チャックC1における吸引異常を検出するように構成されていてもよい。吸引異常とは、ウェハWの反りを十分に矯正できない程度に吸引力が低下することを意味する。ウェハWの反りの十分な矯正とは、ウェハWに対する処理の均一性を保つのに十分な矯正(例えば熱板21上におけるウェハWの温度の均一性を保つのに十分な矯正)を意味する。以下、コントローラ100の具体的な構成例を説明する。
図5に示すように、コントローラ100は、機能モジュールとして、温度データ取得部111と、弁制御部112と、報知部113と、記憶部114と、基準モデル導出部115と、確率算出部116と、異常判定部117と、探索方式設定部118と、探索部119とを有する。
温度データ取得部111は、温度センサ23による検出値を取得する。弁制御部112は、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57、第一副弁63及び第二副弁64を開閉させる。報知部113は、吸引状態に関する情報をオペレータに報知する。例えば報知部113は、吸引異常の発生状況及び当該異常の原因箇所等をオペレータに報知する。記憶部114は、各種データを格納・蓄積する。
基準モデル導出部115は、吸引状態が異常であるか否かを判定するための基準となる基準モデルを導出する。確率算出部116は、基準モデル導出部115により導出された基準モデルに基づいて、温度データ取得部111により取得されたデータの発生確率を算出する。異常判定部117は、確率算出部116により算出された発生確率等に基づいて、吸引状態が異常であるか否かを判定する。
探索方式設定部118は、複数のチャックC1における吸引異常の発生状況に基づいて、吸引異常の原因箇所の探索方式を設定する。探索部119は、探索方式設定部118により設定された方式にて、探索処理を実行する。
図6に示すように、コントローラ100は、例えば回路120により構成される。回路120は、一つ又は複数のプロセッサ121と、メモリ122と、ストレージ123(記録媒体)と、入出力ポート124と、操作パネル125とを有する。
入出力ポート124は、制御対象との間でデータの入出力を行う。例えば入出力ポート124は、熱板21の温度センサ23から温度の検出値を取得し、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57、第一副弁63及び第二副弁64に制御信号を出力する。操作パネル125は、オペレータのインタフェースであり、液晶等のモニタと、ボタン等の入力デバイスとを有する。操作パネル125は、モニタと入力デバイスとが一体化したタッチパネルであってもよい。
ストレージ123は、塗布・現像装置2に様々な基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録している。ストレージ123は、コンピュータ読み取り可能であればどのようなものであってもよい。具体例として、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等が挙げられる。メモリ122は、ストレージ123からロードしたプログラム及びプロセッサ121の演算結果等を一時的に記憶する。プロセッサ121は、メモリ122と協働してプログラムを実行する。これにより、コントローラ100の各機能が具現化される。すなわち、コントローラ100の各機能ブロックが具現化される。
なお、コントローラ100のハードウェア構成は、必ずしもプログラムにより各機能モジュールを構成するものに限られない。例えばコントローラ100の各機能モジュールは、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されていてもよい。
〔吸引状態の管理手順〕
続いて、塗布・現像装置2による基板処理方法の一例として、チャックC1の吸引状態の管理手順を説明する。この手順は、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57、第一副弁63及び第二副弁64をコントローラ100が制御することで実行される。この手順の開始前においては、いずれのチャックC1においても吸引異常は検出されていないものとする。
図7に示すように、コントローラ100は、まずステップS01を実行する。ステップS01では、弁制御部112が、第一主弁55、全ての第二主弁56及び全ての第三主弁57を開き、第一副弁63及び全ての第二副弁64を閉じる。これにより、真空ポンプ30の負圧が主管路網50を介して各チャックC1に伝達される。
次に、コントローラ100はステップS02を実行する。ステップS02では、記憶部114内に基準モデルが記憶されているかどうかを基準モデル導出部115が確認する。基準モデルとは、吸引異常が生じていない状態で繰り返し取得されたデータに統計処理を施して得られる一つ又は複数の数値群である。
ステップS02において、基準モデルが存在していないと判定した場合、コントローラ100はステップS03を実行した後にステップS04,S05を実行する。ステップS02において、基準モデルが存在していると判定した場合、コントローラ100はステップS03を実行することなくステップS04,S05を実行する。ステップS03では、基準モデル導出部115が基準モデルを導出する。基準モデルの構築手順については後述する。ステップS04,S05では、各チャックC1における吸引状態が正常であるか異常であるかを異常判定部117が判定する。
ステップS04,S05において吸引状態が異常であると判定した場合、コントローラ100は、ステップS06,S07を実行した後にステップS08を実行する。ステップS04,S05において吸引状態が正常であると判定した場合、コントローラ100は、ステップS06,S07を実行することなくステップS08を実行する。ステップS06では、探索方式設定部118及び探索部119が、吸引異常の原因箇所の探索を実行する。探索手順については後述する。ステップS07では、報知部113が、吸引異常の原因箇所を報知する。一例として、報知部113は、吸引異常の原因箇所を操作パネル125に表示することでオペレータに報知する。ステップS08では、全ての処理が完了したか否かをコントローラ100が確認する。
ステップS08において、全ての処理が完了していないと判定した場合、コントローラ100は手順をステップS02に戻す。これにより、全ての処理が完了するまで吸引状態の管理が継続される。ステップS08において、全ての処理が完了したと判定した場合、コントローラ100はステップS09を実行する。ステップS09では、弁制御部112が、第一主弁55、全ての第二主弁56、全ての第三主弁57、第一副弁63、及び全ての第二副弁64を閉じる。以上で吸引状態の管理手順が終了する。
(基準モデル構築手順)
続いて、基準モデルの構築手順を説明する。図8に示すように、コントローラ100は、まずステップS101を実行する。ステップS101において、コントローラ100は、吸引異常が生じていない状態にて、吸引状態に関連するデータを取得し、蓄積する。一例として、ウェハWがチャックC1により保持された後の熱板21の温度推移を温度データ取得部111が温度センサ23から取得し、記憶部114に蓄積する。
次に、コントローラ100はステップS102を実行する。ステップS102では、温度データ取得部111が、データの蓄積回数が閾値以上となったか否かを確認する。閾値は、基準モデルの導出に十分な値に予め設定されている。ステップS102において、データの蓄積回数が閾値以上となっていないと判定した場合、コントローラ100は手順をステップS101に戻す。
ステップS102において、データの蓄積回数が閾値以上となっていると判定した場合、コントローラ100はステップS103を実行する。ステップS103では、記憶部114に蓄積されたデータに基づいて、基準モデル導出部115が基準モデルを導出する。
一例として、基準モデル導出部115は、蓄積されたデータごとに複数の特徴量を抽出し、その平均値及び分散共分散行列をパラメータとする多次元正規分布を基準モデルとして導出する。
図9は、ウェハWが熱板21上に載置され、チャックC1により保持された後の温度の推移を示すグラフである。ウェハWが載置されると、熱板21の熱がウェハWに吸収されるので、温度センサ23の検出値が一時的に低下し、目標温度RTから乖離する。その後、温度センサ23の検出値は上昇して目標温度RTに戻る。
基準モデル導出部115は、この温度推移から、第一特徴量x1、第二特徴量x2及び第三特徴量x3を抽出する。第一特徴量x1は、チャックC1がウェハWを保持した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達する前に、温度センサ23による検出値が目標温度RTから乖離した量の最大値である。第二特徴量x2は、チャックC1がウェハWを保持した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達するまでの時間である。第三特徴量x3は、チャックC1がウェハWを保持した後、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTから乖離した量の最大値である。
基準モデル導出部115は、第一特徴量x1、第二特徴量x2及び第三特徴量x3を各データから抽出し、その平均値及び分散共分散行列を基準モデルとして導出し、記憶部114に格納する。以上で基準モデルの導出が完了する。
(吸引状態の判定手順)
続いて、吸引状態の判定手順を説明する。この手順において、コントローラ100は、温度センサ23による検出値から複数種類の特徴量を抽出し、複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出する。コントローラ100は、上記発生確率が閾値を下回るのに応じて吸引異常を検出してもよい。コントローラ100は、繰り返し算出された複数の発生確率が下降傾向を示すのに応じて吸引異常を検出してもよい。
一例として図10に示すように、コントローラ100は、まずステップS201を実行する。ステップS201において、コントローラ100は、吸引状態に関連するデータを取得し、格納する。一例として、ウェハWが熱板21上に載置され、チャックC1により保持された後の温度推移を温度データ取得部111が温度センサ23から取得し、記憶部114に格納する。
次に、コントローラ100はステップS202を実行する。ステップS202では、確率算出部116が、ステップS201において取得されたデータの発生確率を、記憶部114に格納された基準モデルに基づいて算出する。一例として、確率算出部116は、ステップS201において取得されたデータから、上記第一特徴量x1、第二特徴量x2及び第三特徴量x3を抽出する。その後、確率算出部116は、次式により上記発生確率を算出し、記憶部114に格納する。
Figure 2017027968
次に、コントローラ100はステップS203を実行する。ステップS203では、ステップS202において算出された発生確率が閾値以上であるか否かを異常判定部117が判定する。
ステップS203において、発生確率が閾値以上であると判定した場合、コントローラ100はステップS204を実行する。閾値は、必要とされる異常検出感度に基づいて適宜設定可能である。ステップS204では、記憶部114への発生確率の蓄積回数が閾値以上であるかを異常判定部117が判定する。閾値は、発生確率の推移を確認するのに十分な値に適宜設定可能である。
ステップS204において、発生確率の蓄積回数が閾値以上であると判定した場合、コントローラ100はステップS205を実行する。ステップS205では、発生確率の低下率が閾値以下であるかを異常判定部117が判定する。閾値は、必要とされる異常検出感度に基づいて適宜設定可能である。ステップS205において、発生確率の低下率が閾値以下であると判定した場合、コントローラ100はステップS206を実行する。ステップS206では、異常判定部117が、吸引状態は正常であると判定する。
ステップS204において、発生確率の蓄積回数が閾値未満であると判定した場合、コントローラ100は、ステップS205を実行することなくステップS206を実行する。
ステップS203において、発生確率が閾値未満であると判定した場合、及びステップS205において発生確率の低下率が閾値を超えていると判定した場合、コントローラ100はステップS208を実行する。ステップS208では、異常判定部117が、吸引状態は異常であると判定する。すなわち、異常判定部117は吸引状態の異常を検出する。以上で吸引状態の判定手順が完了する。
コントローラ100は、ステップS208に先立ってステップS207を実行してもよい。ステップS207では、温度推移が吸引異常時のパターンであるか否かを異常判定部117が判定する。
図11は、吸引異常が生じていない場合の温度推移と、吸引異常が生じている場合の温度推移を示すグラフである。図中に一点鎖線で示すグラフは吸引異常が生じていない場合の温度推移であり、図中に実線で示すグラフは吸引異常が生じている場合の温度推移である。吸引異常が生じると、ウェハWの反りを十分に矯正できないために、ウェハWの一部が熱板21から浮き上がる可能性がある。この場合、熱板21からウェハWに熱が伝わり難くなるので、熱板21の温度低下が生じ難くなる。このため、上記第一特徴量x1が小さくなる。第一特徴量x1が小さくなると、温度センサ23の検出値が目標温度RTに戻るのも早まるため、第二特徴量x2も小さくなる。更に、目標温度RTへの回復が早まったのに伴い、目標温度RTに対するオーバーシュートが大きくなる。このため、第三特徴量x3は大きくなる。
この特性に着目し、ステップS207では、第一特徴量x1が閾値を下回り、且つ第二特徴量x2が閾値を下回り、且つ第三特徴量x3が閾値を上回った場合に、温度推移が吸引異常時のパターンであると判定してもよい。各閾値は、吸引異常が生じていない場合のデータに基づいて適宜設定可能である。
異常判定部117は、ステップS207において、温度推移が吸引異常時のパターンであると判定した場合に限定して上記ステップS208を実行し、温度推移が吸引異常時のパターンではないと判定した場合には上記ステップS206を実行してもよい。すなわちコントローラ100は、第一特徴量x1が閾値を下回り、且つ第二特徴量x2が閾値を下回り、且つ第三特徴量x3が閾値を上回った場合に限定して吸引異常を検出してもよい。
(異常発生箇所の探索手順)
続いて、吸引異常の原因箇所の探索手順を説明する。図12に示すように、コントローラ100は、まずステップS301を実行する。ステップS301では、探索方式設定部118が、吸引異常が検出されたチャックC1は一つであるかを確認する(以下、吸引異常が検出されていることを「異常状態」という。)。
ステップS301において、異常状態のチャックC1が一つであると判定した場合、コントローラ100はステップS302を実行する。ステップS302では、探索部119が第一探索処理を実行する。第一探索処理については後述する。
ステップS301において、異常状態のチャックC1は二つ以上であると判定した場合、コントローラ100はステップS303を実行する。ステップS303では、全てのチャックC1が異常状態であるかを探索方式設定部118が確認する。
ステップS303において、一部のチャックC1は正常状態であると判定した場合、コントローラ100はステップS304を実行する。ステップS304では、いずれかの第二主弁56に対して第一主弁55の逆側に位置する複数のチャックC1の全てにおいて吸引異常が検出されているかを探索方式設定部118が確認する。換言すると、探索方式設定部118は、異常状態の複数のチャックC1が第一主弁55の逆側に偏在しているかを確認する。
ステップS304において、異常状態のチャックC1が第一主弁55の逆側に偏在していると判定した場合、コントローラ100はステップS305を実行する。ステップS305では、探索部119が第二探索処理を実行する。第二探索処理については後述する。ステップS304において、異常状態のチャックC1が第一主弁55の逆側に偏在していないと判定した場合、コントローラ100は上記ステップS302を実行する。
ステップS303において、全てのチャックC1が異常状態であると判定した場合、コントローラ100はステップS306を実行する。ステップS306では、探索部119が第三探索処理を実行する。第三探索処理については後述する。
(第一探索処理)
続いて第一探索処理について説明する。図13に示すように、コントローラ100は、まずステップS401を実行する。ステップS401では、異常状態のチャックC1に対応する第三主弁57を閉じ、当該第三主弁57に対応する第二副弁64と、第一副弁63とを開く指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、当該第三主弁57を閉じ、当該第二副弁64及び第一副弁63を開く。
なお、チャックC1に対応する第三主弁57とは、チャックC1に対する負圧の伝達を遮断可能な第三主弁57を意味する。第三主弁57に対応する第二副弁64とは、第三主弁57と共通のチャックC1に対する負圧の伝達を遮断可能な第二副弁64を意味する。第三主弁57を閉じること、第二副弁64を開くこと、及び第一副弁63を開くことはどのような順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
次に、コントローラ100はステップS402,S403を実行する。ステップS402,S403では、異常状態であったチャックC1における吸引状態が正常状態に回復したか否かを異常判定部117が判定する。吸引状態が正常状態に回復したか否かは、上述のステップS201〜S208と同様の手順により判定可能である。
ステップS402,S403において、吸引状態が正常状態に回復したと判定した場合、コントローラ100はステップS404を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS401によりチャックC1の吸引異常が解消した場合に、ステップS404を実行する。ステップS404では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、吸引異常が解消したチャックC1に対応する第二主管路52のうち、第一接続点53と第二接続点54との間(以下、「第一部分P1」という(図4参照)。)が吸引異常の原因箇所であると判定する。なお、チャックC1に対応する第二主管路52とは、当該チャックC1に負圧を伝達する第二主管路52を意味する。
ステップS402,S403において、吸引状態が正常状態に回復していないと判定した場合、コントローラ100はステップS406を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS401によりチャックC1の吸引異常が解消しない場合に、ステップS406を実行する。ステップS406では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、吸引異常が解消しないチャックC1に対応する第二主管路52のうち、第二接続点54とチャックC1との間(以下、「第二部分P2」という(図4参照)。)が吸引異常の原因箇所であると判定する。以上で第一の判定処理が完了する。
コントローラ100は、ステップS404を実行する場合にはステップS405を更に実行し、ステップS406を実行する場合にはステップS407を更に実行してもよい。
ステップS405では、吸引異常の原因箇所(第一部分P1)に対応する第一接続点53に隣接する全ての第二主弁56を閉じ、当該第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第三主弁57を閉じ、当該全ての第三主弁57にそれぞれ対応する全ての第二副弁64を開く指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、当該全ての第二主弁56を閉じ、当該全ての第三主弁57を閉じ、当該全ての第二副弁64を開く。
なお、第一部分P1に対応する第一接続点53とは、第一部分P1の端部の第一接続点53を意味する。第一主弁55の逆側に位置するとは、第一主管路51に沿った線上において、基準位置に比較して第一主弁55の逆側に位置することを意味する。第三主弁57を閉じること、及び第二副弁64を開くことはどのような順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
第一部分P1に対応する第一接続点53に隣接する全ての第二主弁56を閉じることにより、第一部分P1が第一主管路51から切り離される。これに伴い、第一部分P1に比べ第一主弁55の逆側に位置するチャックC1に対しては、主管路網50により負圧を伝達することができなくなる。そこで、これらのチャックC1に対応する第三主弁57が閉じられ、当該第三主弁57に対応する第二副弁64が開かれるので、これらのチャックC1に対する負圧の伝達が副管路網60により継続される。このため、全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続しながら、第一部分P1を取り外して修復作業を行うことが可能となる。
ステップS407では、吸引異常の原因箇所(第二部分P2)に対応する第二副管路62の第二副弁64を閉じる指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、当該第二副弁64を閉じる。なお、第二部分P2に対応する第二副管路62とは、第二部分P2を介してチャックC1に負圧を伝達可能な第二副管路62を意味する。当該第二副弁64を閉じることにより、第二部分P2が第一主管路51及び第一副管路61の両方から切り離される。第二部分P2に対応するチャックC1以外の全てのチャックC1に対する負圧の伝達は、主管路網50により継続される。このため、第二部分P2に対応するチャックC1以外の全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続しながら、第二部分P2を取り外して修復作業を行うことが可能となる。この場合、コントローラ100は、第二部分P2に対応するチャックC1を含む熱処理ユニットU2を除外して塗布・現像処理を継続するように塗布・現像装置2を制御する。
(第二探索処理)
続いて第二探索処理について説明する。上述したように第二探索処理は、いずれかの第二主弁56に対して第一主弁55の逆側に位置する複数のチャックC1の全てにおいて吸引異常が検出されていると判定した場合に実行される。以下、当該第二主弁56を「起点の第二主弁56」という。
図14に示すように、コントローラ100は、まずステップS501を実行する。ステップS501では、異常状態のチャックC1に対応する第三主弁57を閉じ、当該第三主弁57に対応する第二副弁64と、第一副弁63とを開く指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、当該第三主弁57を閉じ、当該第二副弁64及び第一副弁63を開く。第三主弁57を閉じること、第二副弁64を開くこと、及び第一副弁63を開くことはどのような順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
次に、コントローラ100はステップS502,S503を実行する。ステップS502,S503では、異常状態であったチャックC1における吸引状態が正常状態に回復したか否かを異常判定部117が判定する。吸引状態が正常状態に回復したか否かは、上述のステップS201〜S208と同様の手順により判定可能である。
ステップS502,S503において、吸引状態が正常状態に回復したと判定した場合、コントローラ100はステップS504を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS501によりチャックC1の吸引異常が解消した場合に、ステップS504を実行する。ステップS504では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、上記起点の第二主弁56を挟む二つの第一接続点53同士の間(以下、「第三部分P3」という(図4参照)。)が吸引異常の原因箇所であると判定する。
ステップS502,S503において、吸引状態が正常状態に回復していないと判定した場合、コントローラ100はステップS506を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS501によりチャックC1の吸引異常が解消しない場合に、ステップS506を実行する。ステップS506では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、吸引異常が解消しないチャックC1に対応する第二主管路52のうち、第二接続点54とチャックC1との間(上記第二部分P2)が吸引異常の原因箇所であると判定する。以上で第二の判定処理が完了する。
コントローラ100は、ステップS504を実行する場合にはステップS505を更に実行し、ステップS506を実行する場合にはステップS507を更に実行してもよい。ステップS505では、吸引異常の原因箇所(第三部分P3)を挟む二つの第二主弁56を閉じ、第三部分P3の両端部をなす二つの第一接続点53と、当該二つの第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第一接続点53とにそれぞれ接続された複数の第三主弁57を閉じ、当該複数の第三主弁57にそれぞれ対応する複数の第二副弁64を開く指令を弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、当該二つの第二主弁56を閉じ、当該複数の第三主弁57を閉じ、当該複数の第二副弁64を開く。第二主弁56を閉じること、第三主弁57を閉じること、及び第二副弁64を開くことはどのような順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
第三部分P3を挟む二つの第二主弁56を閉じることにより、第三部分P3が第一主管路51から切り離される。これに伴い、第三部分P3の両端部をなす二つの第一接続点53と、当該二つの第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第一接続点53とに接続された全てのチャックC1に対しては、主管路網50により負圧を伝達することができなくなる。そこで、これらのチャックC1に対応する第三主弁57が閉じられ、当該第三主弁57に対応する第二副弁64が開かれるので、これらのチャックC1に対する負圧の伝達が副管路網60により継続される。このため、全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続しながら、第三部分P3を取り外して修復作業を行うことが可能となる。
ステップS507では、吸引異常の原因箇所(第二部分P2)に対応する第二副管路62の第二副弁64を閉じる指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は当該第二副弁64を閉じる。当該第二副弁64を閉じることにより、第二部分P2が第一主管路51及び第一副管路61の両方から切り離される。第二部分P2に対応するチャックC1以外の全てのチャックC1に対する負圧の伝達は、主管路網50により継続される。このため、第二部分P2に対応するチャックC1以外の全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続しながら、第二部分P2を取り外して修復作業を行うことが可能となる。この場合、コントローラ100は、第二部分P2に対応するチャックC1を含む熱処理ユニットU2を除外して塗布・現像処理を継続するように塗布・現像装置2を制御する。
(第三探索処理)
続いて第三探索処理について説明する。図15に示すように、コントローラ100は、まずステップS601を実行する。ステップS601では、第一主弁55を閉じ、第一副弁63を開き、全ての第二副弁64を開く指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は、第一主弁55を閉じ、第一副弁63を開き、全ての第二副弁64を開く。第一主弁55を閉じること、第一副弁63を開くこと、及び第二副弁64を開くことはどのような順番で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
次に、コントローラ100はステップS602,S603を実行する。ステップS602,S603では、異常状態にあったチャックC1における吸引状態が正常状態に回復したか否かを異常判定部117が判定する。吸引状態が正常状態に回復したか否かは、上述のステップS201〜S208と同様の手順により判定可能である。
ステップS602,S603において、吸引状態が正常状態に回復したと判定した場合、コントローラ100はステップS604を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS601によりチャックC1の吸引異常が解消した場合に、ステップS604を実行する。ステップS604では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、第一主管路51のうち、全ての第一接続点53に比べ真空ポンプ30側に位置する部分(以下、「第四部分P4」という(図4参照)。)が吸引異常の原因箇所であると判定する。
ステップS602,S603において、吸引状態が正常状態に回復していないと判定した場合、コントローラ100はステップS606を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS601によりチャックC1の吸引異常が解消しない場合に、ステップS606を実行する。ステップS606では、全ての第三主弁57を閉じる指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は全ての第三主弁57を閉じる。
次に、コントローラ100は、ステップS602,603と同様のステップS607,S608を実行する。すなわち、異常状態にあったチャックC1における吸引状態が正常状態に回復したか否かを異常判定部117が判定する。ステップS607,S608において、吸引状態が正常状態に回復したと判定した場合、コントローラ100はステップS609を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS606によりチャックC1の吸引異常が解消した場合に、ステップS609を実行する。ステップS609では、探索部119が第四探索処理を実行する。第四探索処理については後述する。
ステップS607,S608において、吸引状態が正常状態に回復していない判定した場合、コントローラ100はステップS610を実行する。すなわちコントローラ100は、ステップS606によりチャックC1の吸引異常が解消しない場合に、ステップS610を実行する。ステップS610では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、第一主管路51及び第一副管路61と真空ポンプ30との間(以下、「第五部分P5」という(図4参照)。)が吸引異常の原因箇所であると判定する。以上で第三探索処理が終了する。
コントローラ100は、ステップS604を実行する場合にはステップS605を更に実行し、ステップS610を実行する場合にはステップS611を更に実行してもよい。
ステップS605では、全ての第三主弁57を閉じる指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は全ての第三主弁57を閉じる。これにより、第四部分P4が全てのチャックC1から切り離される。全てのチャックC1に対する負圧の伝達は、副管路網60により継続される。このため、全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続しながら、第四部分P4を取り外して修復作業を行うことが可能となる。
ステップS611では、開いている全ての弁(全ての第二主弁56、第一副弁63、及び全ての第二副弁64)を停止する指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は開いている全ての弁を閉じる。
(第四探索処理)
続いて、第四探索処理について説明する。第四探索処理において、コントローラ100は、第三主弁57を順次開くこと、第三主弁57の順次開く過程で吸引異常が再発した場合に、再発直前に開いた第三主弁57と、当該第三主弁57に隣接する弁との間が吸引異常の原因箇所であると判定することを実行する。
一例として図16に示すように、コントローラ100は、まずステップS701,S702を実行する。ステップS701では、探索部119が変数nを1にセットする。ステップS702では、第一主弁55側からn番目に位置する第三主弁57を開く指令を探索部119が弁制御部112に出力する。これに応じ、弁制御部112は当該第三主弁57を開く。
次に、コントローラ100はステップS703,S704を実行する。ステップS703,S704では、吸引異常が再発したか否かを異常判定部117が判定する。吸引状態が再発したか否かは、上述のステップS201〜S208と同様の手順により判定可能である。
ステップS703,S704において吸引異常が再発したと判定した場合、コントローラ100はステップS705を実行して処理を終了する。ステップS705では、探索部119が次のように吸引異常の原因箇所を判定する。探索部119は、ステップS702において開いた第三主弁57と、第三主弁57に隣接する弁との間が吸引異常の原因箇所であると判定する。
ステップS703,S704において吸引異常が再発していないと判定した場合、コントローラ100はステップS706を実行する。ステップS706では、変数nが最大値であるか否かを探索部119が判定する。最大値は、例えば第三主弁57の総数である。ステップS706において変数nが最大値ではないと判定した場合、コントローラ100はステップS707を実行した後に処理をステップS702に戻す。ステップS707では、探索部119が変数nに1を加算する。ステップS706において変数nが最大値であると判定した場合、コントローラ100は処理を終了する。以上の手順により、吸引異常が再発するか、全ての第三主弁57が開くまで、第三主弁57が順次開放される。
なお、以上の手順では、第三主弁57のみを順次開放する場合を示したが、これに併せて第二主弁56を開放してもよい。例えば、第三主弁57を開く際に、直前に開いた第三主弁57との間の第二主弁56を共に開いてもよい。第三主弁57を開く順番には制限はない。上述した例とは逆に、第一主弁55の逆側から順次開いてもよいし、ランダムな順番で順次開いてもよい。
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、塗布・現像装置2は、複数のチャックC1と、主管路網50と、副管路網60とを備える。主管路網50は、第一主管路51と、複数の第二主管路52と、第一主弁55と、複数の第二主弁56と、複数の第三主弁57とを有する。副管路網60は、第一副管路61と、第二副管路62と、複数の第二副弁64とを有する。
このような構成によれば、以下に例示するように、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57及び第二副弁64の開閉を適宜切り替えることにより、吸引異常の原因箇所の特定及び修復を迅速に実行できる。なお、塗布・現像装置2は第一副弁63を更に備えてもよい。
塗布・現像装置2は、第一主弁55、第二主弁56、第三主弁57及び第二副弁64を制御するコントローラ100を更に備えてもよく、コントローラ100は、
(a) いずれのチャックC1においても吸引異常が検出されていない場合に、第一主弁55、第二主弁56及び第三主弁57を開き、第一副弁63及び全ての第二副弁64を閉じること、
(b) 一部のチャックC1において吸引異常が検出され、他のチャックC1において吸引異常が検出されていない場合に、吸引異常が検出されたチャックC1に対応する第三主弁57を閉じ、当該第三主弁57に対応する第二副弁64を開くこと、
(c) 上記(b)によりチャックC1の吸引異常が解消した場合に、当該チャックC1に対応する第二主管路52のうち、第一接続点53と第二接続点54との間(第一部分P1)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(d) 上記(b)によりチャックC1の吸引異常が解消しない場合に、当該チャックC1に対応する第二主管路52のうち、第一接続点53とチャックC1との間(第二部分P2)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
(e) 吸引異常の原因箇所を報知すること、を実行するように構成されていてもよい。
この構成によれば、いずれのチャックC1においても吸引異常が検出されていない場合、主管路網50によりチャックC1に負圧が伝達される。いずれかのチャックC1において吸引異常が検出される場合、当該チャックC1に対応する第二主管路52が原因箇所である可能性がある。このとき、第三主弁57を閉じて第二副弁64を開くことで吸引異常が解消される場合、第二主管路52のうち第一接続点53と第二接続点54との間が原因箇所である可能性が高い。一方、吸引異常が解消されない場合には、当該チャックC1と第二接続点54との間が原因箇所である可能性が高い。このため、上記(b)、(c)、(d)を実行することにより、迅速且つ的確に吸引異常の原因箇所を特定できる。また、上記(e)を実行することにより、吸引異常の原因箇所を直ちにオペレータに報知できる。従って、吸引異常の原因箇所の特定及び修復を迅速に実行できる。なお、塗布・現像装置2が第一副弁63を備える場合、コントローラ100は第二副弁64を開く際に第一副弁63も開くように構成される。
コントローラ100は、
(f) 上記(c)の後、上記(e)の前に、第一部分P1に対応する第一接続点53に隣接する全ての第二主弁56を閉じ、当該第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第三主弁57を閉じ、当該全ての第三主弁57にそれぞれ対応する全ての第二副弁64を開くこと、
(g) 上記(d)の後、上記(e)の前に、第二部分P2に対応する第二副管路62の第二副弁64を閉じること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
第一部分P1が吸引異常の原因箇所である場合に、第一部分P1に対応する第一接続点53に隣接する第二主弁56が閉じられ、当該第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第三主弁57が閉じられ、閉じられた全ての第三主弁57にそれぞれ対応する全ての第二副弁64が開かれると、全てのチャックC1に負圧の伝達を継続した状態で、第一部分P1の取り外しが可能となる。第二部分P2が吸引異常の原因箇所である場合に、第二部分P2に対応する第二副管路62の第二副弁64が閉じられると、第二部分P2に対応するチャックC1以外のチャックC1に対する負圧の伝達を継続した状態で、第二部分P2の取り外しが可能となる。従って、上記(c)の後には上記(f)を実行し、上記(d)の後には上記(g)を実行することにより、原因箇所の修復作業が容易になる。なお、塗布・現像装置2が第一副弁63を備える場合、コントローラ100は第二副弁64を開く際に第一副弁63も開くように構成される。
コントローラ100は、
(h) いずれかの第二主弁56に対して第一主弁55の逆側に位置する複数のチャックC1の全てにおいて吸引異常が検出され、上記(b)により当該複数のチャックC1の全てにおいて吸引異常が解消した場合に、当該第二主弁56を挟む二つの第一接続点53同士の間(第三部分P3)が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行し、上記(h)を実行する場合には上記(d)を実行しないように構成されていてもよい。
いずれかの第二主弁56に対して第一主弁55の逆側に位置する複数のチャックC1の全てにおいて吸引異常が検出される場合、これらのチャックC1に共通の管路が原因箇所である可能性が高い。そこで、このような場合には上記(d)に代えて上記(h)を行うことにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
コントローラ100は、
(i) 上記(h)の後、上記(e)の前に、吸引異常の原因箇所を挟む二つの第二主弁56を閉じ、吸引異常の原因箇所の両端部をなす二つの第一接続点53と、当該二つの第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第一接続点53とにそれぞれ接続された複数の第三主弁57を閉じ、当該複数の第三主弁57にそれぞれ対応する複数の第二副弁64を開くこと、
を更に実行するように構成されていてもよい。
第三部分P3が吸引異常の原因である場合に、第三部分P3を挟む二つの第二主弁56が閉じられ、第三部分P3の両端部をなす二つの第一接続点53と、当該二つの第一接続点53に対して第一主弁55の逆側に位置する全ての第一接続点53とにそれぞれ接続された複数の第三主弁57が閉じられ、当該複数の第三主弁57にそれぞれ対応する複数の第二副弁64が開かれると、全てのチャックC1に対する負圧の伝達を継続した状態で、第三部分P3の取り外しが可能となる。このため、上記(h)の後には上記(i)を実行することにより、原因箇所の修復作業が更に容易になる。なお、塗布・現像装置2が第一副弁63を備える場合、コントローラ100は第二副弁64を開く際に第一副弁63も開くように構成される。
コントローラ100は、
(j) 全てのチャックC1において吸引異常が検出された場合に、第一主弁55を閉じ、全ての第二副弁64を開くこと、
(k) 上記(j)により吸引異常が解消した場合に、第一主管路51のうち、全ての第一接続点53に比べ真空ポンプ30側に位置する部分が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行し、上記(j)を実行する場合には上記(b)を実行しないように構成されていてもよい。
全てのチャックC1において吸引異常が検出される場合、全てのチャックC1に共通の管路が原因箇所である可能性が高い。そこで、このような場合には上記(b)に代えて上記(j)を行い、更に上記(k)を行うことにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。なお、塗布・現像装置2が第一副弁63を備える場合、コントローラ100は第二副弁64を開く際に第一副弁63も開くように構成される。
コントローラ100は、
(l) 上記(k)の後、上記(e)の前に、全ての第三主弁57を閉じること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
全ての第三主弁57が閉じられると、全てのチャックC1が第一主管路51から切り離されるので、第四部分P4の取り外しが可能となる。上記(j)において全ての第二副弁64が開かれているので、全ての第三主弁57を閉じたとしても、全てのチャックC1に対する吸引は継続される。従って、上記(k)の後には上記(l)を実行することにより、原因箇所の修復作業が更に容易になる。
コントローラ100は、
(m) 上記(j)により吸引異常が解消しない場合には、全ての第三主弁57を閉じること、
(n) 上記(m)により吸引異常が解消しない場合に、第一主管路51及び第一副管路61と真空ポンプ30との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
上記(j)により吸引異常が解消しない場合には、主管路網50及び副管路網60と真空ポンプ30との間に異常があり、主管路網50及び副管路網60のいずれによってもチャックC1まで負圧を伝達できていない可能性がある。主管路網50側の漏れ等により、副管路網60から各チャックC1に伝わった負圧が弱められている可能性もある。全ての第三主弁57を閉じると、全てのチャックC1を主管路網50から切り離すことができる。このため、全ての第三主弁57を閉じても吸引異常が解消しない場合には、上記第五部分P5が原因箇所である可能性が高まる。そこで、上記(m)及び(n)を実行することにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
コントローラ100は、
(o) 上記(m)により吸引異常が解消した場合に、第三主弁57を順次開くこと、
(p) 上記(o)により吸引異常が再発した場合に、再発直前に開放した第三主弁57と、当該第三主弁57に隣接する弁との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
上記(m)により吸引異常が解消する場合には、主管路網50側に漏れが生じている可能性が高まる。第三主弁57を順次開くと、主管路網50が段階的にチャックC1に接続され、漏れの発生箇所がチャックC1に接続された時点で吸引異常が再発する。このため、吸引異常の再発状況に基づいて、主管路網50のいずれの部分に漏れがあるのかを特定することが可能となる。従って、上記(p)を実行することにより、吸引異常の原因箇所をより的確に特定できる。
塗布・現像装置2は、複数のチャックC1にそれぞれ保持された複数のウェハWをそれぞれ加熱又は冷却するための複数の熱処理ユニットU2と、複数の熱処理ユニットU2における温度をそれぞれ検出する複数の温度センサ23と、を更に備えてもよい。コントローラ100は、
(q) 温度センサ23による検出値から複数種類の特徴量を抽出し、上記複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出すること、
を更に実行するように構成されていてもよい。
この場合、複数種類の特徴量と、その発生確率に基づくことで、吸引異常時の温度データを高い信頼性で検出できる。このため、温度センサ23を吸引異常の検出に活用し、装置構成の単純化を図ることができる。
コントローラ100は、上記発生確率が閾値を下回るのに応じて吸引異常を検出してもよい。この場合、単純な判定基準により、吸引異常を迅速に検出できる。
コントローラ100は、繰り返し算出された複数の発生確率が下降傾向を示すのに応じて吸引異常を検出してもよい。この場合、段階的に進行する異常を早期に検出することで、吸引異常をより迅速に検出できる。
コントローラ100は、複数種類の特徴量として、チャックC1がウェハWを保持した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達する前に、温度センサ23による検出値が目標温度RTから乖離した量の最大値である第一特徴量x1と、チャックC1がウェハWを保持した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達するまでの時間である第二特徴量x2と、チャックC1がウェハWを保持した後、温度センサ23による検出値が目標温度RTに到達した後に、温度センサ23による検出値が目標温度RTから乖離した量の最大値である第三特徴量x3とを抽出してもよい。この場合、吸引異常時の温度データをより高い信頼性で検出できる。
コントローラ100は、第一特徴量x1が閾値を下回り、且つ第二特徴量x2が閾値を下回り、且つ第三特徴量x3が閾値を上回った場合に限定して吸引異常を検出してもよい。この場合、吸引異常時以外の例外的データをより確実に排除し、吸引異常をより的確に検出できる。
以上、実施形態について説明したが、本開示は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、チャックC1、真空ポンプ30及び吸引管路網40は、ウェハWの反りの矯正を必要とする様々な処理ユニットに適用可能であるため、冷却板22にも適用可能であり、熱処理ユニットU2以外の処理ユニットにも適用可能である。処理対象の基板は半導体ウェハに限られず、例えばガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)等であってもよい。
2…塗布・現像装置(基板処理装置)、23…温度センサ、30…真空ポンプ(負圧の発生源)、50…主管路網、51…第一主管路、52…第二主管路、53…第一接続点、54…第二接続点、55…第一主弁、56…第二主弁、57…第三主弁、60…副管路網、61…第一副管路、62…第二副管路、64…第二副弁(副弁)、100…コントローラ、123…ストレージ(記録媒体)、C1…チャック(保持部)、U2…熱処理ユニット(熱処理部)、W…ウェハ(基板)、x1…第一特徴量、x2…第二特徴量、x3…第三特徴量。

Claims (17)

  1. 複数の基板を吸引によりそれぞれ保持する複数の保持部と、
    吸引用の負圧を前記保持部に伝達する主管路網及び副管路網と、を備え、
    前記主管路網は、
    負圧の発生源に接続された第一主管路と、
    前記第一主管路に沿って並ぶ複数の第一接続点においてそれぞれ前記第一主管路から延出し、前記複数の保持部にそれぞれ接続された複数の第二主管路と、
    前記複数の第二主管路と前記負圧の発生源との間に介在するように前記第一主管路に設けられた第一主弁と、
    隣り合う前記第一接続点同士の間にそれぞれ介在するように前記第一主管路に設けられた複数の第二主弁と、
    前記複数の第二主管路にそれぞれ設けられた複数の第三主弁とを有し、
    前記副管路網は、
    前記負圧の発生源に接続された第一副管路と、
    前記第一副管路から延出し、前記保持部と前記第三主弁との間の第二接続点において前記複数の第二主管路にそれぞれ接続された複数の第二副管路と、
    前記複数の第二副管路にそれぞれ設けられた複数の副弁とを有する、基板処理装置。
  2. 前記第一主弁、前記第二主弁、前記第三主弁及び前記副弁を制御するコントローラを更に備え、
    前記コントローラは、
    (a) いずれの前記保持部においても吸引異常が検出されていない場合に、前記第一主弁、前記第二主弁及び前記第三主弁を開き、全ての前記副弁を閉じること、
    (b) 一部の前記保持部において吸引異常が検出され、他の前記保持部において吸引異常が検出されていない場合に、吸引異常が検出された前記保持部に対応する前記第三主弁を閉じ、当該第三主弁に対応する前記副弁を開くこと、
    (c) 前記(b)により前記保持部の吸引異常が解消した場合に、当該保持部に対応する前記第二主管路のうち、前記第一接続点と前記第二接続点との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    (d) 前記(b)により前記保持部の吸引異常が解消しない場合に、当該保持部に対応する前記第二主管路のうち、前記第二接続点と前記保持部との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    (e) 前記吸引異常の原因箇所を報知すること、
    を実行するように構成されている、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記コントローラは、
    (f) 前記(c)の後、前記(e)の前に、前記吸引異常の原因箇所に対応する前記第一接続点に隣接する全ての前記第二主弁を閉じ、当該第一接続点に対して前記第一主弁の逆側に位置する全ての前記第三主弁を閉じ、当該全ての第三主弁にそれぞれ対応する全ての前記副弁を開くこと、
    (g) 前記(d)の後、前記(e)の前に、前記吸引異常の原因箇所に対応する前記第二副管路の副弁を閉じること、
    を更に実行するように構成されている、請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記コントローラは、
    (h) いずれかの前記第二主弁に対して前記第一主弁の逆側に位置する複数の前記保持部の全てにおいて吸引異常が検出され、前記(b)により当該複数の保持部の全てにおいて吸引異常が解消した場合に、当該第二主弁を挟む二つの前記第一接続点同士の間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    を更に実行し、前記(h)を実行する場合には前記(d)を実行しないように構成されている、請求項2又は3記載の基板処理装置。
  5. 前記コントローラは、
    (i) 前記(h)の後、前記(e)の前に、前記吸引異常の原因箇所を挟む二つの前記第二主弁を閉じ、前記吸引異常の原因箇所の両端部をなす二つの前記第一接続点と、当該二つの前記第一接続点に対して前記第一主弁の逆側に位置する全ての前記第一接続点とにそれぞれ接続された複数の第三主弁を閉じ、当該複数の第三主弁にそれぞれ対応する複数の前記副弁を開くこと、
    を更に実行するように構成されている、請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記コントローラは、
    (j) 全ての前記保持部において吸引異常が検出された場合に、前記第一主弁を閉じ、全ての前記副弁を開くこと、
    (k) 前記(j)により吸引異常が解消した場合に、前記第一主管路のうち、全ての前記第一接続点に比べ前記負圧の発生源側に位置する部分が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    を更に実行し、前記(j)を実行する場合には前記(b)を実行しないように構成されている、請求項2〜5のいずれか一項記載の基板処理装置。
  7. 前記コントローラは、
    (l) 前記(k)の後、前記(e)の前に、全ての前記第三主弁を閉じること、
    を更に実行するように構成されている、請求項6記載の基板処理装置。
  8. 前記コントローラは、
    (m) 前記(j)により吸引異常が解消しない場合には、全ての前記第三主弁を閉じること、
    (n) 前記(m)により吸引異常が解消しない場合に、前記第一主管路及び前記第一副管路と前記負圧の発生源との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    を更に実行するように構成されている、請求項6又は7記載の基板処理装置。
  9. 前記コントローラは、
    (o) 前記(m)により吸引異常が解消した場合に、前記第三主弁を順次開くこと、
    (p) 前記(o)により吸引異常が再発した場合に、再発直前に開放した前記第三主弁と、当該第三主弁に隣接する弁との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    を更に実行するように構成されている、請求項8記載の基板処理装置。
  10. 複数の前記保持部にそれぞれ保持された複数の前記基板をそれぞれ加熱又は冷却するための複数の熱処理部と、
    前記複数の熱処理部における温度をそれぞれ検出する複数のセンサと、を更に備え、
    前記コントローラは、
    (q) 前記センサによる検出値から複数種類の特徴量を抽出し、前記複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出すること、
    を更に実行するように構成されている、請求項2〜9のいずれか一項記載の基板処理装置。
  11. 前記コントローラは、前記発生確率が閾値を下回るのに応じて吸引異常を検出する、請求項10記載の基板処理装置。
  12. 前記コントローラは、繰り返し算出された複数の前記発生確率が下降傾向を示すのに応じて吸引異常を検出する、請求項10又は11記載の基板処理装置。
  13. 前記コントローラは、前記複数種類の特徴量として、
    前記保持部が前記基板を保持した後に、前記センサによる検出値が目標温度に到達する前に、前記センサによる検出値が前記目標温度から乖離した量の最大値である第一特徴量と、
    前記保持部が前記基板を保持した後に、前記センサによる検出値が目標温度に到達するまでの時間である第二特徴量と、
    前記保持部が基板を保持した後、前記センサによる検出値が目標温度に到達した後に、前記センサによる検出値が前記目標温度から乖離した量の最大値である第三特徴量とを抽出する、請求項10〜12のいずれか一項記載の基板処理装置。
  14. 前記コントローラは、
    前記第一特徴量が閾値を下回り、且つ前記第二特徴量が閾値を下回り、且つ前記第三特徴量が閾値を上回った場合に限定して吸引異常を検出する、請求項13記載の基板処理装置。
  15. 請求項1に記載の基板処理装置を用い、
    (a) いずれの前記保持部においても吸引異常が検出されていない場合に、前記第一主弁、前記第二主弁及び前記第三主弁を開き、全ての前記副弁を閉じること、
    (b) 一部の前記保持部において吸引異常が検出され、他の前記保持部において吸引異常が検出されていない場合に、吸引異常が検出された前記保持部に対応する前記第三主弁を閉じ、当該第三主弁に対応する前記副弁を開くこと、
    (c) 前記(b)により前記保持部の吸引異常が解消した場合に、当該保持部に対応する前記第二主管路のうち、前記第一接続点と前記第二接続点との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    (d) 前記(b)により前記保持部の吸引異常が解消しない場合に、当該保持部に対応する前記第二主管路のうち、前記第二接続点と前記保持部との間が吸引異常の原因箇所であると判定すること、
    (e) 前記吸引異常の原因箇所を報知すること、
    を含む基板処理方法。
  16. 複数の前記保持部にそれぞれ保持された複数の前記基板をそれぞれ加熱又は冷却するための複数の熱処理部と、前記複数の熱処理部の温度をそれぞれ検出する複数のセンサと、を更に備える前記基板処理装置を用い、
    (q) 前記センサによる検出値から複数種類の特徴量を抽出し、前記複数種類の特徴量の発生確率を算出し、当該発生確率に基づいて吸引異常を検出すること、
    を更に含む、請求項15記載の基板処理方法。
  17. 請求項15又は16に記載の基板処理方法を基板処理装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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