JP2017024964A - カーボンナノファイバー分散液およびそれを用いた透明導電膜、透明導電フィルム。 - Google Patents
カーボンナノファイバー分散液およびそれを用いた透明導電膜、透明導電フィルム。 Download PDFInfo
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Abstract
Description
(1)メジアン径D50が0.1〜3μmであるカーボンナノファイバー、分散剤、有機バインダー、分散媒を含有するカーボンナノファイバー分散液。
(2)前記カーボンナノファイバーが、9.8MPaの荷重下で測定した粉体抵抗率が0.03Ωcm以下であり、ラマン分光分析で測定されるD/G値が0.5〜1.3である、(1)に記載のカーボンナノファイバー分散液。
(3)前記カーボンナノファイバーの含有量が、前記カーボンナノファイバー、前記分散剤および前記有機バインダーの総和に対し、0.1〜30質量%である、(1)または(2)に記載のカーボンナノファイバー分散液。
(4)前記分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸アルカリ金属塩、およびセルロース類から選択されるいずれか1種以上である、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバー分散液。
(5)前記分散媒が炭化水素類、塩素含有炭化水素類、エーテル類、エーテルアルコール、エステル類、ケトン類、アルコール類、低級カルボン酸、アミン類、窒素含有極性溶剤、硫黄化合物類、水、アルコール、トルエン、アセトンおよびエーテルから選択される1種以上である、(1)〜(4)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバー分散液。
(6)前記カーボンナノファイバーが、コバルトを主成分とする活性種を、比表面積が0.01〜5m2/gであるマグネシウムを含有する酸化物からなる担体に3〜150質量%担持された触媒を用いて製造する、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
(7)前記カーボンナノファイバーが、コバルトを主成分とする活性種を、チタンを含有する比表面積が20〜140m2/gの酸化物または複合酸化物からなる担体に担持された触媒を用いて製造する、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
(8)一酸化炭素を炭素源とし、反応温度が600〜800℃、一酸化炭素分圧が0.04〜0.98MPa、水素分圧が一酸化炭素分圧に対し1〜100%であり、かつ一酸化炭素ガス流速が1NL/g−活性種・分以上の条件下で製造する、(6)または(7)に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
(9)前記カーボンナノファイバーが、鉄およびニッケルから選択される1種以上の活性種を、比表面積が0.01〜200m2/gの炭素粒子に担持された触媒を用いて製造する、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
(10)一酸化炭素を炭素源とし、反応温度が550℃以上650℃以下、一酸化炭素分圧が0.04〜0.98MPa、水素分圧が一酸化炭素分圧に対し1〜100%、かつ一酸化炭素ガス流速が1NL/g−活性種・分以上の条件下で製造する、(9)に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
(11)(1)〜(5)のいずれか一つに記載のカーボンナノファイバー分散液を用いた、透明導電膜。
(12)(11)に記載の透明導電膜を基材に積層させた、透明導電フィルム。
本明細書におけるカーボンナノファイバー(CNF)の定義には単層CNT(SWCNT)は含まれない。単層CNTは高導電性を示す特徴が有るが、カイラリティによる異性体が存在し、また強固なバンドル構造をとり分散が困難になる等実用上の課題が有り、本願の目的とするものではない。本明細書のカーボンナノファイバー(CNF)としては、多層CNTが最も好ましい。本発明に用いられるカーボンナノファイバーの代表例として図1に実施例1で使用したCNFのTEM写真を示す。多層CNTであることが示される。
本明細書における合成活性とは、単位活性種質量あたり、単位時間あたり得られたCNFの質量である。ここでいう活性種とはコバルト、鉄またはニッケル等の金属である。さらに担体とは、該活性種を担持するための、マグネシウムまたはチタンの酸化物、炭素粒子等を意味する。
本発明で使用するCNFは、分散性に優れ、さらに導電性および結晶性に優れる。具体的には、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定によって得られるメジアン径D50が、0.1〜3μmであり、より好ましくは0.1〜1μmである。ここでメジアン径D50はCNFの粒子にレーザー光を照射し、その散乱光からCNFの直径を球形に換算して求めることが出来る。メジアン径D50が大きいほどCNFの凝集塊が多く存在し、分散性が悪いことを意味する。メジアン径D50が3μmを超えると、溶剤に対する分散性が低下し、導電ネットワークが十分に形成されず、高い導電性が得られない。一方、メジアン径D50が0.1μm未満であるCNFは、繊維が短く、形成される導電ネットワーク内でのCNF間の接触点が増加することにより、接触抵抗が大きくなるため、高い導電性が得られない。
本発明に用いるCNFの製造では、金属活性種が担体表面に担持された下記触媒A〜Cから選択される触媒を用いることがより好ましい。
触媒Aは、コバルトを主成分とする活性種を、比表面積が0.01〜5m2/gであるマグネシウムを含有する酸化物からなる担体に3〜150質量%担持された触媒(以下、「コバルト−酸化マグネシウム担持触媒」と記載)である。
本発明に用いるコバルト−酸化マグネシウム担持触媒は、CNF製造の実質的な活性種としてコバルトを主成分とする。コバルトは、金属コバルトのみならず、酸化物、水酸化物、含水酸化物、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩および炭酸塩等の化合物の形態であってもよい。活性種にはコバルト以外の成分として、第4〜12族の元素を含んでもよい。これらとしては、鉄、ニッケルの鉄族やマンガン、モリブデンが挙げられる。ただし、触媒の活性種として含まれる第4〜12族元素の成分中、少なくとも60モル%以上、好ましくは80モル%以上、最も好ましくは90モル%以上がコバルト成分(コバルト元素のモル%として)であることが望ましい。これ以外の活性種としては、第1〜第3族、または第14族の元素が含まれてもよい。
触媒Aの活性種が担持される担体としては、比表面積が0.01〜5m2/gのマグネシウムを含有する酸化物が使用される。マグネシウムを含有する酸化物としては、たとえば、酸化マグネシウムやマグネシウムを含むスピネル型酸化物およびペロブスカイト型酸化物等が挙げられる。これらのうち、担体としては、酸化マグネシウムが最も好ましい。マグネシウムを含有する酸化物の比表面積は0.01〜4m2/gがより好ましく、0.03〜3m2/gが更により好ましい。比表面積が0.01m2/g未満であると、得られるCNFの結晶性および導電率が低下する場合がある。比表面積が5m2/gを超えると得られるCNFの合成活性や分散性が低下する場合がある。担体には、第1〜第3族、および第14族から選ばれる他の金属元素の酸化物が含まれてもよい。担体中のマグネシウム含有酸化物の含有量は少なくとも50質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは98質量%以上である。マグネシウム含有酸化物が50質量%未満になると、合成活性が低下する場合がある。
担持率=活性種(金属成分として)の質量/担体の質量×100(%)
本触媒を用いる場合、CNFを合成する際の反応温度は下記の通りであるが、特に600℃以上750℃以下が好ましい。
触媒Bは、コバルトを主成分とする活性種を、チタンを含有する比表面積が20〜140m2/gの酸化物または複合酸化物からなる担体に担持された触媒(以下、「コバルト−酸化チタン担持触媒」と記載)である。
コバルト−酸化チタン担持触媒はCNF製造の実質的な活性種としてコバルトを主成分とする。触媒Bの活性種に関しては、前述した触媒Aにおける活性種と同様である。
担体としては、チタンを含有する比表面積が20〜140m2/gの酸化物または複合酸化物が使用される。チタンを含有する酸化物としては、たとえば、酸化チタンやチタンを含むスピネル型酸化物およびペロブスカイト型酸化物等が挙げられる。これらのうち、担体としては、酸化チタンが最も好ましい。比表面積は25〜100m2/gであることがより好ましく、40〜70m2/gであることが更により好ましい。比表面積を20m2/g以上とすることで、合成活性が向上する。また、比表面積を140m2/g以下とすることでも高い合成活性が得られるという利点がある。担体に酸化チタンが使用される場合、担体は酸化チタン単独、または他の酸化物との混合物でもよい。酸化チタンは高い合成活性が得られる点で、結晶構造がルチル構造、またはルチル構造とアナタース構造の混合物が好ましいが、アナタース構造でもよい。チタンを含有する複合酸化物としては、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、チタン酸アルミニウムおよびチタン酸リチウム等が挙げられる。これらの中では、高い合成活性が得られる点でチタン酸バリウムが好ましい。担体にチタンを含有する複合酸化物が使用される場合、担体は該複合酸化物単独でも、または他の酸化物との混合物でもよい。担体中のチタンを含有する酸化物の質量割合は、少なくとも50質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは98質量%以上である。チタンを含有する酸化物を50質量%以上とすることで、導電性、結晶性等を向上することができる。
本触媒を用いる場合、CNFを合成する際の反応温度は下記の通りであるが、特に600℃以上750℃以下が好ましい。
触媒Cは、鉄およびニッケルから選択される1種以上の活性種を比表面積が0.1〜20m2/gの黒鉛粒子担体に担持された触媒である。
触媒の活性種としては、鉄およびニッケルから選択される1種以上の活性種が使用される。ここで鉄及びニッケルは、金属の形態のみならず、酸化物、水酸化物、含水酸化物、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩および炭酸塩等の化合物の形態であってもよい。
担体としては、0.01〜200m2/g、好ましくは0.1〜20m2/gの炭素粒子を用いる。ここで炭素粒子としては黒鉛粒子や各種カーボンブラック等が例示できるが、好ましくは黒鉛粒子、具体的には天然黒鉛または人造黒鉛である。このような炭素粒子を担体として用いることで、非常に高いCNF合成活性を得ることができ、CNF−炭素材料複合体を効率的に得ることができる。通常の金属酸化物系担体とは異なり、導電性である炭素粒子を担体に用いることで得られたCNFから担体を除去しなくても、導電性に優れたCNF−炭素材料複合体が得られる特徴がある。
本触媒を用いる場合、CNFを合成する際の反応温度は下記の通りであるが、特に550℃以上650℃以下が好ましい。
炭素源としては、炭素数1〜10の炭化水素や一酸化炭素、二酸化炭素およびこれらの混合物が使用できる。炭化水素としては例えばメタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、ベンゼン、トルエン、アセチレンが例示できる。本発明での最も好適な炭素源としては一酸化炭素が用いられる。一酸化炭素を使用することで、比較的低い反応温度であっても、結晶性や導電性の高いCNFを製造することができる。
以下の詳細な説明では炭素源として最も好適な一酸化炭素を使用した場合について説明する。
炭素源として使用する一酸化炭素は、二酸化炭素や水素との混合ガスとして使用してもよく、窒素ガス等の不活性ガスを含んでいてもよい。一酸化炭素ガスの分圧は0.04〜0.98MPaであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.3MPaであり、最も好ましくは0.05〜0.1MPaである。一酸化炭素ガス分圧が0.04MPa未満であると、合成活性が低下したり、また得られるCNFの結晶性や導電性が低下する場合がある。また一酸化炭素のガス分圧が0.98MPaより高いと、得られるCNFの分散性が低下したり、触媒の失活が激しくなり合成活性が低下してしまう場合がある。
なお、一酸化炭素ガス分圧に対する水素ガス分圧は以下の式によって計算できる。
一酸化炭素ガス分圧に対する水素ガス分圧=水素ガスのモル比/一酸化炭素ガスのモル比×100(%)
例えば、炭素源を含む原料ガス組成がCO/H2/N2=85/15/0の混合ガスの場合であれば、一酸化炭素ガス分圧に対する水素ガス分圧は
一酸化炭素ガス分圧に対する水素ガス分圧=15/85×100=18(%)
と計算できる。
尚、「NL」とは標準状態(0℃、1気圧)に換算したガス量L(リットル)を示し、「NL/g−活性種・分」とは、単位活性種存在下(活性種1gあたり)での1分間のガス流量を示す。
本発明のCNF分散液は、CNF、分散剤、有機バインダーおよび分散媒を含有する。
CNF分散液中のCNF含有量は、目的とする導電性、用途により任意であるが、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。なお、CNF含有量は以下の式により算出できる。
CNF含有量(質量%)=(分散液中のCNF質量/(分散液中のCNF、分散剤及び有機バインダーの総質量)×100
本発明に用いられる分散剤としては、特に限定されるものではないが、公知のものが使用できる。分散剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩などの陽イオン性界面活性剤、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤などの両イオン性界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびカルボン酸系界面活性剤などの陰イオン性界面活性剤が挙げられる。非イオン性界面活性剤の例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエチルなどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリプロピレングリコールなどのエーテル系界面活性剤、ポリオキシアルキレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルジブチルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキルビスフェニルエーテル、ポリオキシアルキルクミルフェニルエーテル等の芳香族系非イオン性界面活性剤があげられる。高分子系分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)、ポリアクリル酸およびその塩(ナトリウム塩等)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アミロース、シクロアミロース、キトサン等の糖類ポリマー等がある。またポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーおよびそれらの誘導体も使用できる。
これらの中では、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸アルカリ金属塩、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性高分子が好ましく、特に、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)が好ましい。
本発明においては、これらの分散剤は1種または2種以上を併用して用いることができる。
本発明に用いられる有機バインダーとしては、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン6,10等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、シリコーン樹脂、ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール等)、ポリケトン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアセタール、フッ素樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、セルロース系ポリマー、蛋白質類(ゼラチン、カゼイン等)、キチン、ポリペプチド、多糖類、ポリヌクレオチドなどの有機ポリマー、ならびにこれらのポリマーの前駆体(モノマーまたはオリゴマー)が挙げられる。
有機バインダーとしては、水系の溶剤に使用可能であるという点でポリアクリロニトリル、ポリアセタール、セルロース系ポリマーが好ましく、ポリアクリレートが特に好ましい。
本発明に用いられる分散媒としては、特に限定されるものではないが、公知のものが使用できる。例えば、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、塩素含有炭化水素類、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル等)、アミド類(ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ等)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ベンジルアルコールなど)、アミン類(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミンなど)、複素環類(2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、ケトン類(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等)が挙げられる。
これらの中では、水、アルコール、トルエン、アセトンおよびエーテルから選択される1種以上の分散媒が好ましく、操作性や環境安全性の観点から水が特に好ましい。
本発明のCNF分散液を製造する方法は特に限定されず、公知の適当な分散法を用いることができる。例えば振動ボールミル、ボールミル、ビーズミル、サンドミルなど、分散させる対象物と分散媒の混合物に球体を衝突させて物理的分散させる装置、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、マグネティックスターラー、ホモミキサー、リボンミキサー、ロールミル、回転式ホモジナイザー、アトライター、ペイントシェーカーなどの装置を用いることができる。
本発明の分散液は、導電性が必要とされる基材上に塗布することで、透明導電膜を形成することができる。基材としては、フィルムやシート状の平板形状のものや、直方体、角柱、角錐、円柱、円錐等の立体形状を有するものが挙げられる。CNF分散液を塗布する方法は特に限定されず、公知の塗布方法、例えば吹き付け塗装、浸漬コーティング、スピンコーティング、ナイフコーティング、キスコーティング、グラビアコーティング、スクリーン印刷、インクジェット印刷、パット印刷、他の種類の印刷、またはロールコーティングなどが利用できる。また塗布は、何回行ってもよく、異なる2種類の塗布方法を組み合わせても良い。最も好ましい塗布方法は、ロールコーティングである。
CNF分散液を基材面に塗布後、風乾、加熱、減圧などの方法により分散媒を揮散させることができる。これによりCNFは、透明導電膜中に三次元編目構造を形成し、基材に固定化される。
また、透明導電フィルムを電子部品搬送用のキャリアテープやカバーテープとして用いる場合、表面抵抗率は104〜107Ω/□であることがより好ましい。表面抵抗率が1×104Ω/□未満であると、基材上の電荷の移動速度が大きくなり、大電流が流れる場合がある。1×107Ω/□を超えると帯電防止性を付与することができない。
触媒担体及びCNFの比表面積は、Mountech社製Macsorb HM model−1201を用い、JIS K6217−2に従いBET一点法で求めた。
前記方法で求めた比表面積の値を用いて、以下の式によりCNFの平均繊維径を算出した。
平均繊維径(nm)=1000×4/(ρ×S)
ここで、ρはCNFの密度(g/cm3)、SはCNFの比表面積(m2/g)をあらわす。なお、非特許文献Peng−Cheng Maa,Naveed A.Siddiqui a,Gad Marom b,Jang−Kyo Kim a;Dispersion and functionalization of carbon nanotubes for polymer−based nanocomposites:A review,Composites:Part A 2 0 1 0 ; 4 1 : 1 3 4 5 − 1 3 6 7 に基づき、CNFの密度は1.8g/cm3と仮定した。
CNF粉体のラマン分光測定は、顕微レーザーラマン分光分析装置(Niolet Almega−XR型、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、レーザー532nm)を用い行った。Dバンド(D1:ピーク位置1330cm−1、D3:1500cm−1、D4:1150cm−1)とGバンド(G+:1600cm−1、G−:1570cm−1)の波形分離を行った後、Dバンドピークに由来する面積の総和とGバンドピークに由来する面積の総和の比(D/G)を求めた。本D/Gが低いほどCNFの結晶性が高いことを示している。
(参考)
D1:グラファイト結晶構造内の点欠陥、結晶端由来の欠陥に由来
D3:アモルファスカーボンに由来
D4:ポリエンやイオン性不純物に由来
G+:グラファイトの結晶性ピーク:縦光学モード
G−:グラファイトの結晶性ピーク:横光学モード
1μm以下の分散粒子の割合およびメジアン径の測定は、粒度分布測定装置(LS 13 320 ユニバーサルリキッドモジュール BECKMAN COULTER社製)にて行なった。
なお、1μm以下の分散粒子の割合およびメジアン径D50の測定に先立ち、粒度分布測定装置の検定を行ない、下記各検定用試料の測定で得られたメジアン径の値が以下の条件をすべて満足した場合、装置の測定精度は合格とし、実施例、比較例の粒度分布測定を実施した。
[水分散媒の調製]
蒸留水100mLにカルボキシメチルセルロースナトリウム(以下CMCNaと記載)0.10gを添加し、24時間以上常温で撹拌し溶解させ、CMCNa0.1質量%の水分散媒を調製した。
[CMCNa水溶液の調製]
蒸留水100mLにカルボキシメチルセルロースナトリウム2.0gを添加し、24時間以上常温で撹拌し溶解させ、CMCNa2.0質量%の水溶液を調製した。
(1)ポリスチレン分散液による検定
粒度分布測定装置(LS 13 320 ユニバーサルリキッドモジュール BECKMAN COULTER社製)に付属された、測定精度確認用LATRON300LS(メジアン径D50:0.297μm)水分散液を使用した。
光学モデルをポリスチレン1.6、水1.333とそれぞれの屈折率に設定し、モジュ−ル洗浄終了後に前記CMCNa水溶液を約1.0mL充填した。ポンプスピード50%の条件でオフセット測定、光軸調整、バックグラウンド測定を行った後、粒度分布計に、LATRON300LSを粒子によってビームの外側に散乱する光のパーセントを示す相対濃度が8〜12%、もしくはPIDSが40%〜55%になるように加え、粒度分布測定を行った。粒度(粒子径)に対する体積%のグラフを得て、精度の確認を行った。測定で得られたメジアン径D50値は0.297μm±0.018μm以内、同D10値は0.245μm±0.024μm以内、同D90値は0.360μm±0.036μm以内の範囲に入ることを確認した。
バイアル瓶に電気化学工業(株)製のアルミナLS−13(メジアン径D50:45μm)および昭和電工(株)製のアルミナAS−50(メジアン径D50:6.7μm)をそれぞれ0.120g秤量し、前記水分散媒を12.0g添加し、バイアル瓶を良く振りアルミナ水分散液を作製した。
光学モデルをアルミナ1.768、水1.333とそれぞれの屈折率に設定し、モジュ−ル洗浄終了後に前記CMCNa水溶液を約1.0mL充填した。ポンプスピード50%の条件でオフセット測定、光軸調整、バックグラウンド測定を行った後、粒度分布計に、調製した上記アルミナ水分散液を粒子によってビームの外側に散乱する光のパーセントを示す相対濃度が8〜12%、もしくはPIDSが40%〜55%になるように加え、粒度分布測定を行った。粒度(粒子径)に対する体積%のグラフを得て、精度の確認を行った。測定で得られたD50値がLS−13の場合は48.8μm±5.0μm以内、AS−50の場合は、12.6μm±0.75μm以内の範囲に入ることを確認した。
バイアル瓶にCNFを6.0mg秤量し、前記水分散媒6.0gを添加した。測定前処理に超音波ホモジナイザーSmurtNR−50((株)マイクロテック・ニチオン製、超音波出力:50W)を用いた。
チップの劣化がないことを確認し、チップが処理サンプル液面から10mm以上つかるように調整した。TIME SET(照射時間)を40秒、POW SETを50%、START POWを50%(出力50%)とし、出力電力が一定であるオ−トパワ−運転による超音波照射により均一化させCNF水分散液を作製した。
前記の方法により調製したCNF水分散液を用い、CNFの1μm以下の分散粒子の割合およびメジアン径の測定を、以下の方法に従い実施した。LS 13 320 ユニバーサルリキッドモジュールの光学モデルをCNF1.520、水1.333とそれぞれの屈折率に設定し、モジュ−ル洗浄終了後にCMCNa水溶液を約1.0mL充填する。ポンプスピード50%の条件でオフセット測定、光軸調整、バックグラウンド測定を行った後、粒度分布計に、調製したCNF水分散液を粒子によってビームの外側に散乱する光のパーセントを示す相対濃度が8〜12%、もしくはPIDSが40%〜55%になるように加え、粒度分布計付属装置により78W、2分間超音波照射を行い(測定前処理)、30秒循環し気泡を除いた後に粒度分布測定を行った。粒度(粒子径)に対する体積%のグラフを得て、1μm以下の分散粒子の存在割合及びメジアン径D50値を求めた。
測定は、CNF1試料につき、採取場所を変え3測定用サンプルを採取して粒度分布測定を行い、1μm以下の分散粒子の存在割合及びメジアン径D50値をその平均値で求めた。
CNFの粉体抵抗率(体積抵抗率)は、三菱化学アナリティック社製ロレスタGP:粉体抵抗測定システムMCP−PD51型を用い、23±1℃、相対湿度50±2%の雰囲気にて、荷重9.8MPaの条件下、四探針法にて求めた。測定には100mgのサンプルを用いた。
硝酸コバルト六水和物(3N5、関東化学社製)6.17gを量り取り、質量比2:1の蒸留水とエタノール混合溶剤30gに溶解した。この硝酸コバルト水溶液に比表面積0.61m2/gの酸化マグネシウム(DENMAG(登録商標)KMAOH−F、タテホ化学社製)を2.5g加え、湯浴で50℃に保持した状態で1時間撹拌した。撹拌後、エバポレータで水を蒸発させた。得られた固体成分を60℃で24時間真空乾燥し、その後400℃で5時間焼成処理を行った。焼成処理後、得られた固体成分をメノウ乳鉢で粉砕し、コバルト金属が50質量%担持したコバルト−酸化マグネシウム担持触媒を得た。
固定式合成反応器に、触媒調製例1にて作製したコバルト−酸化マグネシウム担持触媒(触媒B)を活性種の含有量が5mgとなるように仕込んだ触媒ホルダーを設置し、窒素を十分流して窒素置換した。さらに、窒素80%、水素20%の還元ガスを大気圧(0.101MPa)下、680℃に昇温し、680℃に達してから30分間保持して触媒の還元を行った。引き続き、一酸化炭素ガス分圧を0.086MPaとし、水素ガス分圧を0.015MPaとした原料ガスを一酸化炭素ガス流量が13NL/g−活性種・分となるように触媒層に通過させ、1時間反応を行った。その後、原料ガスを窒素ガスに切り替え、直ちに冷却し、CNF−A1を得た。
CNF−A1を用い、ビーズミルにて分散処理を行った。ビーズミルはアイメックス社(株)製RMB―08を使用した。CNF−A1を0.8g、N―メチル−2−ピロリドン39.2g、ジルコニア製φ0.5mmビーズ160gをベッセル内に加えた後、攪拌速度1000rpm、攪拌時間20分で分散処理を行った。その後蒸留水を用いてCNFを洗浄、ろ別後、120℃で10時間真空乾燥することでビーズミル処理を行なったCNF−A2を得た。CNF−A2の粒度分布を測定したところ、メジアン径D50は0.1μmであった。
アナタース構造とルチル構造の比が80対20である酸化チタン(AEROXIDE(登録商標) 「TiO2 P25」、日本アエロジル社製 比表面積52m2/g)2.5gと、硝酸コバルト・6水和物(3N5、関東化学社製)0.6gを蒸留水30mLに溶解した。ロータリーエバポレータ(N1000、東京理化器械社製)にセットし、ウォーターバスで50℃に加温し1時間撹拌した。水を除去後、さらに真空下60℃で12時間乾燥し、固体成分を得た。
得られた固体成分をセラミック製の坩堝に移し、マッフル炉(FO200ヤマト科学株式会社製)で空気中400℃の条件下5時間焼成し、コバルト担持率5%のコバルト−酸化チタン担持触媒を得た。
固定式合成反応器に、触媒調製例2にて作製したコバルト−酸化チタン担持触媒を活性種の含有量が5mgとなるように仕込んだ触媒ホルダーを設置し、窒素を十分流して窒素置換した。さらに、窒素80%、水素20%の還元ガスを大気圧(0.101MPa)下、680℃に昇温し、680℃に達してから30分間保持して触媒の還元を行った。引き続き、一酸化炭素ガス分圧を0.1MPaとした原料ガスを一酸化炭素ガス流量が66NL/g−活性種・分となるように触媒層に通過させ、1時間反応を行った。その後、原料ガスを窒素ガスに切り替え、直ちに冷却し、CNF−B1を得た。
CNF−B1を使用し、CNF−A1の処理と同条件にて処理し、CNF−B2を得た。
比表面積が10.3m2/gの高純度黒鉛粉末1gに対し、鉄(以下、断りのない限り金属分を表す)とニッケル(以下、断りのない限り金属分を表す)の合計の担持率が5質量%、鉄とニッケルの質量比が5:5になるように酢酸鉄(II)と酢酸ニッケル(II)四水和物を秤量し、黒鉛粉末1gあたり蒸留水6gおよびエチルアルコ−ル6g(蒸留水:エチルアルコ−ル=1:1質量比)を加え、十分に溶解,分散させた。なす型フラスコをロータリーエバポレーターに取り付け、50℃の水浴内で1時間回転攪拌した。その後ロータリーエバポレーターの減圧を開始し、溶媒を除去した。溶媒除去後エバポレ−タから外し、真空乾燥器にて60℃15時間以上乾燥させた。ヘラを用いて触媒をフラスコから掻きだしメノウ製乳鉢に移し、凝集した触媒を粉砕することで、担持率が5質量%で、鉄とニッケルの質量比が5:5の鉄/ニッケル−炭素粒子担持触媒を得た。
固定式合成反応器に、触媒調製例3にて作製した鉄/ニッケル−炭素粒子担持触媒100mgとなるように仕込んだ触媒ホルダーを設置し、窒素を十分流して窒素置換した。さらに、窒素80%、水素20%の還元ガスを大気圧(0.101MPa)下、610℃に昇温し、610℃に達してから30分間保持して触媒の還元を行った。引き続き、一酸化炭素ガス分圧を0.08MPaとし、水素ガス分圧を0.02MPaとした原料ガスを一酸化炭素ガス流量が66NL/g−活性種・分となるように触媒層に通過させ、1時間反応を行った。その後、原料ガスを窒素ガスに切り替え、直ちに冷却し、CNF−C1を得た。
CNF−C1を使用し、CNF−A1の処理と同条件にて処理し、CNF−C2を得た。
CNF−A1(乾燥重量換算で5mg)、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.5mg(東京化成工業(株)製、(繰り返し単位数:500))、水5g、35%アクリル系バインダー水溶液0.1gを混合し、バス型超音波洗浄機(アズワン(株)、ASU-10、出力240W)を用いて30分間分散させ、CNF分散液を調製した。
得られたCNF分散液を、コロナ放電処理を施したスチレン−ブタジエンブロック共重合体(電気化学工業(株)製、製品名クリアレン730L、全光線透過率90%)の透明シート(厚さ150μm、150mm×100mm)にバーコーターを用いて塗布し、その後分散媒を風乾にて揮散させ、厚さ100nmの透明導電膜を備えた透明導電フィルムを得た。
得られた透明導電フィルムの透明性は、分光ヘーズメーター((株)日本電色工業 NDH2000)にて測定した全光線透過率を基に評価した。透明性は4枚の試料の算術平均値を用いた。
得られた透明導電フィルムを用い表面抵抗率を評価した。表面抵抗率は4端子4探針法を用い、三菱化学アナリテック株式会社製「ロレスタGP」を用い、23±1℃、相対湿度50±2%の条件で行った(90V、10秒)。プローブにはESPプローブを用いた。測定は同一試料の4か所で行い、その算術平均値を表面抵抗率とした。
CNF−A2作製時に、ビーズミルの処理時間を6時間としたものをCNF−A3とし、CNF分散液を調製した。CNF−A2またはCNF−A3をそれぞれ含むCNF分散液を用い、実施例2及び3として実施例1と同様に透明導電フィルムを作製した。
CNF−B2作製時に、ビーズミルの処理時間を6時間としたものをCNF−B3とし、CNF分散液を調製した。CNF−B1、CNF−B2またはCNF−B3をそれぞれ含むCNF分散液を用い、実施例4〜6として実施例1と同様に透明導電フィルムを作製した。
CNF−C2作製時に、ビーズミルの処理時間を6時間としたものをCNF−C3とし、CNF分散液を調製した。CNF−C1、CNF−C2またはCNF−C3をそれぞれ含むCNF分散液を用い、実施例7〜9として実施例1と同様に透明導電フィルムを作製した。
導電性フィラーとして、メジアン径D50、粉体抵抗率およびD/Gが本特許の範囲外である、NC7000(ナノシル社製)を使用し、ビーズミルの処理時間を6時間にした以外は実施例1と同じ方法で透明導電フィルムを作製した。
導電性フィラーとして、メジアン径D50、粉体抵抗率およびD/Gが本特許の範囲外である、Flotube9000(CNano社製)を使用し、ビーズミルの処理時間を6時間にした以外は実施例1と同じ方法で透明導電フィルムを作製した。
Claims (12)
- メジアン径D50が0.1〜3μmであるカーボンナノファイバー、分散剤、有機バインダー、分散媒を含有するカーボンナノファイバー分散液。
- 前記カーボンナノファイバーが、9.8MPaの荷重下で測定した粉体抵抗率が0.03Ωcm以下であり、ラマン分光分析で測定されるD/G値が0.5〜1.3である、請求項1に記載のカーボンナノファイバー分散液。
- 前記カーボンナノファイバーの含有量が、前記カーボンナノファイバー、前記分散剤および前記有機バインダーの総和に対し、0.1〜30質量%である、請求項1または2に記載のカーボンナノファイバー分散液。
- 前記分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸アルカリ金属塩、およびセルロース類から選択されるいずれか1種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバー分散液。
- 前記分散媒が炭化水素類、塩素含有炭化水素類、エーテル類、エーテルアルコール、エステル類、ケトン類、アルコール類、低級カルボン酸、アミン類、窒素含有極性溶剤、硫黄化合物類、水、アルコール、トルエン、アセトンおよびエーテルから選択される1種以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバー分散液。
- 前記カーボンナノファイバーが、コバルトを主成分とする活性種を、比表面積が0.01〜5m2/gであるマグネシウムを含有する酸化物からなる担体に3〜150質量%担持された触媒を用いて製造する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
- 前記カーボンナノファイバーが、コバルトを主成分とする活性種を、チタンを含有する比表面積が20〜140m2/gの酸化物または複合酸化物からなる担体に担持された触媒を用いて製造する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
- 一酸化炭素を炭素源とし、反応温度が600〜800℃、一酸化炭素分圧が0.04〜0.98MPa、水素分圧が一酸化炭素分圧に対し1〜100%であり、かつ一酸化炭素ガス流速が1NL/g−活性種・分以上の条件下で製造する、請求項6または7に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
- 前記カーボンナノファイバーが、鉄およびニッケルから選択される1種以上の活性種を、比表面積が0.01〜200m2/gの炭素粒子に担持された触媒を用いて製造する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
- 一酸化炭素を炭素源とし、反応温度が550℃以上650℃以下、一酸化炭素分圧が0.04〜0.98MPa、水素分圧が一酸化炭素分圧に対し1〜100%、かつ一酸化炭素ガス流速が1NL/g−活性種・分以上の条件下で製造する、請求項9に記載のカーボンナノファイバーの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバー分散液を用いた、透明導電膜。
- 請求項11に記載の透明導電膜を基材に積層させた、透明導電フィルム。
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