JP2017024457A - 加速度センサー及びシートベルト用リトラクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センサーレバー40の軸42A、42Bは、基部48から突出する。センサーレバー40は、センサーホルダー30の支持部34A、34Bの間で回転可能に、かつ、回転軸方向Sに移動可能に支持され、慣性体27の変位により回転する。センサーホルダー30の規制部36は、センサーレバー40の接触部45A、45Bに接触する。センサーレバー40が回転軸方向Sに移動したときに、センサーレバー40の移動が規制部36により規制されて、基部48と支持部34A、34Bとが接触しない。
【選択図】 図21
Description
また、本発明は、シートベルト用リトラクタの加速度センサーを備えたシートベルト用リトラクタである。
本実施形態のリトラクタは、シートベルトのウエビングを巻き取るウエビング巻取装置であり、車両用のシートベルト装置に設けられる。リトラクタを備えたシートベルト装置は、車両に搭載され、シートに座った乗員をウエビング(シートベルト)により保護する。
図示のように、リトラクタ1は、ハウジングユニット3と、巻取ドラムユニット4と、巻取バネユニット5と、ロックユニット6を備えている。
(巻取バネユニット5)
図4は、分解された巻取バネユニット5の斜視図であり、図4A、図4Bは、異なる方向からみた巻取バネユニット5を示している。
図示のように、巻取バネユニット5は、渦巻バネ5Aと、バネケース5Bと、バネシート5Cと、円筒状のバネシャフト5Dを有する。渦巻バネ5Aの外端K1は、バネケース5Bの固定部5Eに固定され、渦巻バネ5Aの内端K2は、バネシャフト5Dに固定される。バネケース5Bは、渦巻バネ5Aとバネシャフト5Dを収容する。
図5は、分解されたハウジングユニット3の斜視図である。
図示のように、ハウジングユニット3は、巻取ドラム10を収容するハウジング3Aと、プロテクタ20と、パウル21と、パウルリベット22と、リターンスプリング23と、リターンプレート24と、センサーカバー25と、加速度センサー26を有する。
ハウジング3Aは、車体に固定される背板部3Bと、一対の側壁部3C、3D(第1側壁部3C、第2側壁部3D)と、一対の側壁部3C、3Dに固定された2つの固定板3Eを有する。プロテクタ20は、ウエビング2が通過する通過孔20Aを有し、背板部3Bに取り付けられる。第1側壁部3Cと第2側壁部3Dは、背板部3Bの両側縁部から突出して相対向する。また、ハウジング3Aは、第1側壁部3Cに形成された開口(第1開口3F)と、第1開口3Fに繋がるパウル収容部3Gと、第2側壁部3Dに形成された開口(第2開口3H)を有する。
加速度センサー26は、加速度を検知する加速度検知機構(第1加速度検知機構)であり、慣性体27とセンサーホルダー30とセンサーレバー40を備えている。また、加速度センサー26は、緊急ロック作動装置であり、車両の緊急時に、慣性体27により車両の加速度を検知してロック機構8を作動させる。慣性体27は、金属製の球体であり、センサーホルダー30に載置される。その状態で、慣性体27が、センサーホルダー30とセンサーレバー40の間に変位可能に保持される。センサーレバー40は、慣性体27の上方に配置されて、慣性体27を上方から覆い、センサーホルダー30に上下方向に変位可能に取り付けられる。
パウル21は、ラチェットギヤ7のラチェット歯7Aに係合する係合爪21Aと、連動ピン21Bと、円筒状のボス21Cを有する。連動ピン21Bは、係合爪21Aに近いパウル21の一端側に形成され、第1側壁部3Cの外側に突出する。ボス21Cは、係合爪21Aから離れたパウル21の他端側に形成され、ハウジング3Aの内側から第1側壁部3Cの取付孔3Jに挿入される。パウルリベット22がボス21Cの内周部に挿入されて、パウル21が第1側壁部3Cに回転可能に取り付けられる。
リターンスプリング23は、V字状に形成された捩じりコイルバネであり、弾性連結部23Aと第1腕部23Bと第2腕部23Cを有する。第1腕部23Bと第2腕部23Cの間の角度の変化に伴い、弾性連結部23Aが弾性的に捩じれ変形する。第1腕部23Bは、ロック機構8の所定部に取り付けられ、第2腕部23Cは、リターンプレート24の取付ピン24Aに取り付けられる。
リターンプレート24は、取付ピン24Aと、装着孔24Bと、貫通孔24Cを有する。装着孔24Bは、パウルリベット22の頭部に装着される。また、パウル21の連動ピン21Bがリターンプレート24の貫通孔24Cに挿入されて、パウル21とリターンプレート24が連結される。パウル21とリターンプレート24は、ボス21C及びパウルリベット22を中心に回転して、回転方向に一体に変位する。リターンスプリング23は、第2腕部23Cにより、リターンプレート24の取付ピン24Aに力を加えて、リターンプレート24により、パウル21の連動ピン21Bを付勢する。パウル21は、リターンプレート24とともに、リターンスプリング23により付勢されて、リターンスプリング23の付勢方向に変位する。
ロック機構8(図2参照)は、ハウジング3Aの第1側壁部3Cに配置されて、パウル21の連動ピン21Bに連結される。ロック機構8により、連動ピン21B及びパウル21が移動して、パウル21がパウル収容部3Gの内側と外側とに変位する。これにより、パウル21は、ラチェットギヤ7から離れ、或いは、ラチェットギヤ7に接近する。また、パウル21は、巻取ドラム10をロックしない非ロック位置(パウル収容部3G内の位置)と、巻取ドラム10をロックするロック位置(パウル収容部3G外の位置)とに変位する。
図示のように、非ロック位置は、パウル21がラチェットギヤ7のラチェット歯7Aに係合しない非係合位置であり、ロック位置は、パウル21がラチェットギヤ7のラチェット歯7Aに係合する係合位置である。ラチェットギヤ7は、パウル21の係合爪21Aと係合する複数のラチェット歯7Aを有し、複数のラチェット歯7Aは、ラチェットギヤ7の外周全体に形成されている。
図7は、巻取ドラムユニット4の断面図であり、中心線Cを含む平面で切断した巻取ドラムユニット4を示している。
図示のように、巻取ドラムユニット4は、ラチェットギヤ7と、巻取ドラム10と、円柱状のトーションバー15を有する。ラチェットギヤ7は、中央に形成された軸部(ラチェット軸部)7Bを有し、巻取ドラム10は、中心線Cに沿って形成された中心孔部16を有する。中心孔部16は、巻取ドラム10の第2端部12で閉じ、巻取ドラム10の第1端部11で開口する。ラチェット軸部7Bと巻取ドラム10のシャフト14は、巻取ドラム10の中心線Cに位置し、巻取ドラムユニット4は、ラチェット軸部7Bとシャフト14により回転可能に支持される。
トーションバー15は、巻取ドラム10とラチェットギヤ7とに取り付けられて、巻取ドラム10とラチェットギヤ7とを回転不能に連結する。トーションバー15は、例えば鋼製であり、巻取ドラム10の中心孔部16に挿入される。トーションバー15の一端部は、中心孔部16内で巻取ドラム10の第2端部12に固定され、トーションバー15の他端部は、ラチェットギヤ7の中央部に固定される。ラチェットギヤ7は、トーションバー15に固定されて、巻取ドラム10の第1端部11に装着される。ウエビング2の引出荷重が所定値未満のときに、トーションバー15は、ラチェットギヤ7を巻取ドラム10とともに回転及び停止させ、ラチェットギヤ7の回転停止により巻取ドラム10の回転を停止させる。なお、ウエビング2の引出荷重は、乗員の移動によりウエビング2に掛かる荷重である。
図8は、図1のX方向からみたロックユニット6の断面図であり、通常時(パウル21が非ロック位置に配置された状態)におけるロックユニット6を示している。図9、図10は、分解されたロックユニット6の斜視図であり、異なる方向からみたロックユニット6と巻取ドラムユニット4のラチェットギヤ7を示している。
図示のように、ロックユニット6は、メカニズムカバー6Aと、円形状のロッキングギヤ50と、ロッキングアーム60と、センサースプリング65と、クラッチ70と、噛合パウル80を有する。
メカニズムカバー6Aは、ロック機構8を収容する第1収容部6Bと、加速度センサー26を収容する第2収容部6Cと、円筒状の支持ボス6Dを有する。第1収容部6Bは、ロック機構8の一部であるロッキングギヤ50、ロッキングアーム60、及び、クラッチ70を収容する。加速度センサー26は、第2収容部6Cに挿入されて、第2収容部6Cに取り付けられる。センサーレバー40の突起41は、第2収容部6Cの貫通口6Eを通って、第1収容部6Bと第2収容部6Cとに移動する。
ロッキングギヤ50は、中央に形成された軸孔51と、複数の嵌合部52と、中央から突出する軸部(ギヤ軸部)53と、複数の歯54を備えたラチェットホイール55を有する。ラチェットギヤ7のラチェット軸部7Bが軸孔51に挿入され、複数の嵌合部52がラチェットギヤ7の複数の凹部7Cに嵌合する。これにより、ロッキングギヤ50は、ラチェットギヤ7に取り付けられて、巻取ドラムユニット4(巻取ドラム10)と一体に回転する。ギヤ軸部53は、メカニズムカバー6Aの支持ボス6D内に挿入されて、支持ボス6Dにより、回転可能に支持される。
図示のように、ラチェットホイール55は、ロッキングギヤ50の外周に形成された環状部材であり、複数の歯54は、ラチェットホイール55の外周全体に形成されている。また、ロッキングギヤ50は、円柱状のアーム支持部56と、センサースプリング65を支持する支持ピン57と、ロッキングアーム60の変位を規制するストッパー58を有する。ロッキングアーム60(図8〜図10参照)は、環状のラチェットホイール55の内側で、ロッキングギヤ50に変位可能に連結される。
ロッキングアーム60は、長手方向の一端部(係合端部)61と他端部(自由端部)62の間に形成された挿入孔63を有し、湾曲形状に形成されている。アーム支持部56を挿入孔63に挿入することで、ロッキングアーム60が、アーム支持部56に取り付けられる。アーム支持部56は、ロッキングアーム60を回転可能に支持し、ロッキングアーム60は、アーム支持部56によりロッキングギヤ50に回転可能に連結される。
クラッチ70は、第1収容部6B内でロッキングギヤ50とメカニズムカバー6Aとに挟まれた状態で、一定の回転範囲内で回転する。また、クラッチ70は、環状の内壁71と、内壁71の内周に形成されたクラッチギヤ72と、内壁71を囲む環状の外壁73と、内壁71の中心に位置する中心孔74を有する。ロッキングギヤ50のギヤ軸部53が中心孔74に挿入され、ロッキングギヤ50及び巻取ドラムユニット4がクラッチ70に対して相対的に回転する。
図示のように、クラッチ70は、外壁73の外側に形成された取付ピン77、円柱状のパウル支持部78、及び、ストッパー79を有する。取付ピン77は、誘導部75とパウル支持部78の間に形成され、リターンスプリング23の第1腕部23Bは、取付ピン77に取り付けられる。噛合パウル80は、パウル支持部78に支持されて、ストッパー79に接触する(図8〜図9参照)。
噛合パウル80は、円筒状の取付部81と、ラチェットホイール55の歯54に噛み合う噛合爪82を有する。パウル支持部78が取付部81に挿入されて、噛合パウル80がパウル支持部78に取り付けられる。パウル支持部78は、噛合パウル80を回転可能に支持し、噛合パウル80は、パウル支持部78によりクラッチ70に回転可能に取り付けられる。噛合パウル80が自重により回転して下方に変位するときには、噛合パウル80がストッパー79に接触して停止する。その状態で、噛合爪82は、外壁73の孔73Aに配置される。
ロッキングアーム60は、巻取ドラム10及びロッキングギヤ50とともに引出方向Pと巻取方向Wに回転する。通常時には、センサースプリング65の付勢により、ロッキングアーム60がストッパー58に接触し、ロッキングアーム60の一端部61がクラッチギヤ72から離れた状態に維持される。そのため、クラッチ70はロッキングギヤ50に連結されず、ロック機構8は作動しない。ウエビング2の引き出しに伴い、巻取ドラム10とロッキングギヤ50は、停止したクラッチ70に対して引出方向Pに回転する。
図示のように、ウエビング2の急激な引き出しにより、巻取ドラム10の引出方向Pの加速度が所定値以上になったときに、ロッキングアーム60が、センサースプリング65を圧縮しつつ回転して、ロック作動方向Lに変位する。これにより(図13参照)、ロッキングアーム60の一端部61が、ロッキングギヤ50の半径方向外側に変位して、クラッチギヤ72に係合する。また、クラッチ70が、ロッキングアーム60によりロッキングギヤ50(ラチェットギヤ7、及び、巻取ドラム10)に連結されて、ロッキングギヤ50及び巻取ドラム10とともにウエビング2の引出方向Pに回転する。
図示のように、車両に所定値以上の加速度が作用したときに、加速度センサー26の慣性体27が、センサーホルダー30とセンサーレバー40の間に保持された状態で、慣性力により、センサーホルダー30の上で変位する(図17参照)。加速度センサー26は、慣性体27の変位により、所定値以上の加速度を検知して、慣性体27により、センサーレバー40の突起41を上方に変位させる。突起41により、噛合パウル80が上方に押されて、噛合パウル80(噛合爪82)がラチェットホイール55の歯54に噛み合う。噛合パウル80は、ロック機構8の一部であり、ロック機構8は、噛合パウル80の変位により作動する。
図20は、加速度センサー26の側面図である。図21、図22は、分解された加速度センサー26の斜視図であり、異なる方向からみた加速度センサー26を示している。図23は、加速度センサー26のセンサーホルダー30を示す斜視図である。図24、図25は、加速度センサー26のセンサーレバー40を示す斜視図であり、異なる方向からみたセンサーレバー40を示している。
図29、図31に示すように、センサーレバー40の軸42A、42Bは、センサーホルダー30の支持部34A、34Bにより支持される。この支持部34A、34Bにより、センサーレバー40は、支持部34A、34Bの間で、回転軸Rを中心に回転可能に、かつ、回転軸方向Sに移動可能に支持される。
Claims (5)
- 一対の支持部を有し、慣性力により変位する慣性体が載置されるセンサーホルダーと、
前記一対の支持部の間に配置された基部、及び、前記基部から突出して前記一対の支持部により支持された一対の軸を有し、前記一対の支持部の間で回転軸を中心に回転可能に、かつ、回転軸方向に移動可能に支持され、前記慣性体の上方に配置されて、前記慣性体の変位により回転して変位するセンサーレバーと、
を備えたシートベルト用リトラクタの加速度センサーであって、
前記センサーホルダーは、前記センサーレバーに接触して、前記回転軸方向における一方向と他方向への前記センサーレバーの移動を規制する規制部を有し、
前記センサーレバーは、前記一方向と他方向のそれぞれに移動したときに、前記規制部に接触する一対の接触部を有し、
前記センサーレバーが前記一方向と他方向のいずれに移動したときでも、前記センサーレバーの移動が前記規制部により規制されて、前記基部と前記一対の支持部とが接触しないシートベルト用リトラクタの加速度センサー。 - 請求項1に記載されたシートベルト用リトラクタの加速度センサーにおいて、
前記センサーレバーは、前記一対の軸の間に位置する空所を有し、
前記一対の接触部は、前記空所内に形成され、
前記規制部は、前記一対の支持部の間に設けられて、前記空所内に配置されたシートベルト用リトラクタの加速度センサー。 - 請求項1又は2に記載されたシートベルト用リトラクタの加速度センサーにおいて、
前記一対の接触部と前記規制部は、前記センサーレバーの前記一対の軸の間において、前記センサーレバーの回転軸に直交する方向で、前記軸が前記支持部に接触する位置よりも前記回転軸側の領域のみにおいて接触するシートベルト用リトラクタの加速度センサー。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載されたシートベルト用リトラクタの加速度センサーにおいて、
前記規制部は、前記センサーレバーの回転軸の位置に配置されたシートベルト用リトラクタの加速度センサー。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載されたシートベルト用リトラクタの加速度センサーを備えたシートベルト用リトラクタ。
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