JP6291376B2 - シートベルト用リトラクタ - Google Patents

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Description

本発明は、巻取ドラムにシートベルトのウエビングを巻き取るシートベルト用リトラクタに関する。
自動車等の車両には、一般に、シートに座った乗員を保護するため、リトラクタを備えたシートベルト装置が搭載されている。乗員は、リトラクタの巻取ドラムから引き出したウエビング(シートベルト)を装着し、車両の緊急時(例えば、衝突時)に、ウエビングによりシートに拘束される。その際、リトラクタは、ロック機構により、巻取ドラムの引出方向の回転を停止させて、ウエビングの引き出しを停止する。このシートベルト用リトラクタに関し、従来、乗員によるウエビングの引出荷重が所定値を超えたときに、巻取ドラム(スプール)を引出方向に回転させることで、乗員の衝撃エネルギーを吸収するウエビング巻取装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来のウエビング巻取装置では、巻取ドラムは、ハウジング(フレーム)の一対の脚片の間に配置される。また、ロックギヤが、巻取ドラムの一端部に配置されて、トーションバーにより巻取ドラムに連結される。支持部材は、一方の脚片に取り付けられて、巻取ドラムの他端部を支持する。車両の緊急時には、ロック機構が、ロックギヤの引出方向の回転を停止させる。これにより、巻取ドラムの引出方向の回転が停止する。その状態で、ウエビングの引出荷重が所定値を超えたときに、トーションバーが捻じれ変形して、巻取ドラムが引出方向に回転する。同時に、ウエビングが巻取ドラムから引き出されて、乗員の衝撃エネルギーが吸収される。
ところが、トーションバーが捻じれ変形する際には、支持部材がウエビングの引出荷重により変形して、巻取ドラムの回転中に、巻取ドラムの他端部がハウジングに接触する。そのため、ウエビングの引き出しに要する荷重は、巻取ドラムとハウジングとの摩擦の影響を受ける。これに伴い、乗員によるウエビングの引出荷重、及び、衝撃エネルギーの吸収量が変化する虞がある。また、一般に、ハウジングは鋼製であり、巻取ドラムはアルミニウム合金製である。このような金属製の部材同士が接触すると、巻取ドラムの回転への摩擦の影響が比較的大きくなる。加えて、巻取ドラムの変形や削れ等により、巻取ドラムとハウジングとの摩擦が変動して、乗員によるウエビングの引出荷重、及び、衝撃エネルギーの吸収量が変動する虞がある。
特開2006−232256号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、リトラクタにより乗員の衝撃エネルギーを吸収する際に、巻取ドラムとハウジングとの摩擦を低減させて、衝撃エネルギーを安定して吸収することである。
本発明は、ウエビングを巻き取る巻取部を有する巻取ドラムと、互いに対向する第1側壁部と第2側壁部の間に、巻取ドラムをウエビングの巻取方向と引出方向に回転可能に保持するハウジングと、第1側壁部側に位置する巻取ドラムの端部に配置されて、巻取ドラムとともに回転及び停止するロック部材と、車両の緊急時に、ロック部材の引出方向の回転を停止させるロック機構と、巻取部から第2側壁部に向かって突出し、第2側壁部に形成された開口に挿入される巻取ドラムの突出部と、巻取ドラムの突出部との間に隙間を形成する第2側壁部の開口の周縁部と、第2側壁部に取り付けられて、巻取ドラムを回転可能に支持するとともに、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部との間の隙間を保持する支持体と、巻取ドラムとロック部材とを連結するエネルギー吸収部材と、を備えたシートベルト用リトラクタである。ロック機構によりロック部材の回転が停止した状態で、乗員の移動によりウエビングに掛かる荷重が所定値を超えたときに、エネルギー吸収部材が塑性変形することで、巻取ドラムが引出方向に回転して、乗員の衝撃エネルギーが吸収される。シートベルト用リトラクタは、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部の対向するそれぞれの部分の少なくともいずれか一方に、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部との間の隙間よりも薄くコーティングされた摩擦低減部材を備えている。エネルギー吸収部材の塑性変形時に、ウエビングから巻取ドラムに掛かる荷重により巻取ドラムの突出部が変位して、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部とが摩擦低減部材を介在させて接触する。
本発明によれば、リトラクタにより乗員の衝撃エネルギーを吸収する際に、巻取ドラムとハウジングとの摩擦を低減させて、衝撃エネルギーを安定して吸収することができる。
第1実施形態のシートベルト用リトラクタの斜視図である。 分解されたシートベルト用リトラクタの斜視図である。 分解されたシートベルト用リトラクタの斜視図である。 完全に分解されたシートベルト用リトラクタの斜視図である。 完全に分解されたシートベルト用リトラクタの斜視図である。 分解されたハウジングユニットの斜視図である。 可動パウルとロック部材を模式的に示す側面図である。 分解された巻取ドラムユニットの斜視図である。 分解された巻取ドラムユニットの斜視図である。 巻取ドラムユニットの断面図である。 分解されたロックユニットの斜視図である。 分解されたロックユニットの斜視図である。 図11のW4方向からみたシートベルト用リトラクタの側面図である。 図11のW4方向からみたシートベルト用リトラクタの側面図である。 ロッキングギヤのみを示す斜視図である。 噛合パウルの周辺を模式的に示す図である。 シートベルト用リトラクタの断面図である。 分解された巻取バネユニットの斜視図である。 分解された巻取バネユニットの斜視図である。 摩擦低減部材が設けられた巻取ドラムを示す正面図である。 シートベルト用リトラクタの断面図である。 ウエビングの引出荷重とウエビングの引出量の関係を示すグラフである。 第2実施形態のシートベルト用リトラクタの巻取ドラムユニットを示す斜視図である。 第2実施形態のシートベルト用リトラクタの巻取ドラムユニットを示す斜視図である。 ロック部材の位置で切断した巻取ドラムユニットを示す断面図である。
本発明のシートベルト用リトラクタ(以下、リトラクタという)の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のリトラクタは、シートベルトのウエビングを巻き取るウエビング巻取装置であり、車両用のシートベルト装置に設けられる。リトラクタを備えたシートベルト装置は、車両に搭載され、シートに座った乗員をウエビング(シートベルト)により保護する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のリトラクタ1の斜視図であり、帯状のウエビング2を点線で示している。図2、図3は、複数のユニットに分解されたリトラクタ1の斜視図であり、互いに異なる方向からみたリトラクタ1を示している。図2は、リトラクタ1を図1と同じ方向からみて示し、図3は、リトラクタ1を図1のW1方向からみて示している。
図示のように、リトラクタ1は、ハウジングユニット3と、巻取ドラム10を有する巻取ドラムユニット4と、巻取バネユニット5と、ロックユニット6を備えている。
巻取ドラム10は、アルミニウム合金製であり、一対の端部11、12(第1端部11、第2端部12)と巻取部13を有する。第1端部11は、巻取ドラム10のドラム軸方向の一端部であり、第2端部12は、巻取ドラム10のドラム軸方向の他端部である。ドラム軸方向は、巻取ドラム10の軸線Uの方向であり、巻取ドラム10の端部は、巻取部13のドラム軸方向外側の部分である。ウエビング2は、第1端部11と第2端部12の間の巻取部13に取り付けられて、巻取ドラム10の巻取部13に巻き取られる。
巻取ドラム10がハウジングユニット3内に配置された状態で、巻取バネユニット5とロックユニット6は、巻取ドラム10のドラム軸方向外側に配置されて、ハウジングユニット3の側面に固定される。ハウジングユニット3の車両への取り付けにより、リトラクタ1が車両に取り付けられる。巻取バネユニット5とロックユニット6は、ハウジングユニット3の外側で、巻取ドラムユニット4のドラム軸方向の両端部を覆い、巻取ドラムユニット4を回転可能に支持する。
巻取バネユニット5とロックユニット6により、巻取ドラム10は、ウエビング2の巻取方向Mと引出方向Pに回転可能に支持される。巻取方向Mは、ウエビング2の巻取時における巻取ドラム10の回転方向であり、引出方向Pは、ウエビング2の引出時における巻取ドラム10の回転方向である。ウエビング2の巻き取りと引き出しに伴い、巻取ドラム10は、ハウジングユニット3内で、軸線U回りに巻取方向Mと引出方向Pに回転する。巻取ドラムユニット4は、ロック部材7を有し、通常時には一体に回転する。ロック部材7は、複数の歯(ラチェット歯)7Aを有するロックギヤであり、鋼又は亜鉛合金により形成されている。また、ロック部材7は、巻取ドラム10の第1端部11に配置されて、巻取ドラム10とともに回転及び停止する。
巻取バネユニット5は、巻取ドラム10(巻取ドラムユニット4)を巻取方向Mに付勢する付勢機構であり、かつ、ウエビング2を巻取ドラム10に巻き取る巻取手段である。巻取バネユニット5により、巻取ドラム10は、巻取方向Mに回転する。ウエビング2は、回転する巻取ドラム10に巻き取られてリトラクタ1内に収納される。その状態から、ウエビング2は、巻取ドラム10を引出方向Pに回転しながらリトラクタ1から引き出される。
ロックユニット6は、巻取ドラムユニット4のロック部材7に隣接し、ロック部材7とともに巻取ドラム10の回転を停止するロック機構8を構成する。ロック機構8は、引出方向Pに回転する巻取ドラム10をロックするロック手段である。ウエビング2の急激な引き出しと車両の速度の急激な変化に反応して、ロック機構8が作動する。ロック機構8により、巻取ドラム10の引出方向Pの回転が停止して、ウエビング2の引き出しが停止する。その際、ロック部材7のラチェット歯7Aにより、ロック部材7の回転が停止して、巻取ドラムユニット4及び巻取ドラム10の回転が停止する。
図4、図5は、完全に分解されたリトラクタ1の斜視図であり、互いに異なる方向からみたリトラクタ1を示している。図4は、リトラクタ1を図1のW2方向からみて示し、図5は、リトラクタ1を図1のW3方向からみて示している。
図示のように、複数の部品を組み合わせることで、リトラクタ1の各ユニット3〜6が組み立てられる。また、複数のユニット3〜6を合体することで、リトラクタ1が製造される。以下、これらリトラクタ1の各部について、順に詳しく説明する。
図6は、分解されたハウジングユニット3の斜視図であり、ハウジングユニット3を図4と同じ方向からみて示している。
図示のように、ハウジングユニット3は、巻取ドラム10を収容するハウジング20と、プロテクタ3Aと、加速度センサー3Bと、加速度センサー3Bを覆うセンサーカバー3Cと、ロック部材7のラチェット歯7Aに係合する可動パウル9と、パウルリベット9Aと、リターンスプリング9Bを有する。ハウジング20は、鋼(例えば、高張力鋼板)製であり、プロテクタ3Aは、合成樹脂により形成されている。加速度センサー3Bは、車両の加速度を検知する第1の加速度検知機構(車両の加速度検知機構)1Aである。
ハウジング20は、車体に固定される背板部21と、一対の側壁部22、23(第1側壁部22、第2側壁部23)と、一対の側壁部22、23に固定された2つの固定板24を有する。プロテクタ3Aは、ウエビング2が通過する通過孔3Dを有し、背板部21に取り付けられる。第1側壁部22と第2側壁部23は、背板部21の両側縁部から突出して、互いに対向する。また、ハウジング20は、第1側壁部22に形成された開口(第1開口25)と、第1開口25に繋がるパウル収容部25Aと、第2側壁部23に形成された開口(第2開口26)と、第2側壁部23の第2開口26の周縁部27を有する。
巻取ドラム10がハウジング20内に収容されたときに(図2、図3参照)、ハウジング20は、第1側壁部22と第2側壁部23の間に、巻取ドラム10をウエビング2の巻取方向Mと引出方向Pに回転可能に保持する。その状態で、ロックユニット6が第1側壁部22に取り付けられ、巻取バネユニット5が第2側壁部23に取り付けられる。また、第1側壁部22は、巻取ドラム10の第1端部11側に位置し、第2側壁部23は、巻取ドラム10の第2端部12側に位置する。ロック部材7は、ハウジング20の第1側壁部22側に位置する巻取ドラム10の第1端部11に配置されるとともに、第1開口25内に配置される。巻取ドラム10の第2端部12は、ハウジング20の第2側壁部23側に位置して、第2開口26内に配置される。
巻取ドラム10の第2端部12は、巻取部13からドラム軸方向外側に突出する突出部12Aである。この巻取ドラム10の突出部12Aは、巻取部13からハウジング20の第2側壁部23に向かって突出し、第2側壁部23に形成された第2開口26に挿入される。第2開口26の周縁部27は、第2側壁部23の第2開口26の周縁に位置する部分であり、第2開口26を囲む第2側壁部23の内周部、及び、第2側壁部23の第2開口26の縁部を含む。また、後述するように、第2開口26の周縁部27は、巻取ドラム10の突出部12Aとの間に隙間を形成する。
加速度センサー3B(図6参照)は、車両の緊急時に、車両の加速度を検知してロック機構8を作動させる緊急ロック作動装置であり、センサーホルダー3Eと、慣性質量体3Fと、センサーレバー3Gを有する。慣性質量体3Fは、金属製の球体であり、センサーホルダー3Eの凹部に配置されて、センサーホルダー3Eとセンサーレバー3Gの間に移動可能に保持される。センサーレバー3Gは、慣性質量体3Fを上方から覆い、センサーホルダー3Eに上下方向に移動可能に取り付けられる。
加速度センサー3Bがセンサーカバー3C内に挿入されて、センサーホルダー3Eがセンサーカバー3Cに取り付けられる。センサーカバー3Cは、第1側壁部22の取付孔28に挿入されて、第1側壁部22に取り付けられる。その状態で、センサーレバー3Gのロック爪3Hは、センサーカバー3C外に位置して、上方に突出する。車両の緊急事態(例えば、衝突、急ブレーキ)により、車両の加速度が所定の加速度を超えたときに、慣性質量体3Fは、慣性力によりセンサーホルダー3Eの上で移動して、センサーレバー3Gを上方へ押す。加速度センサー3Bは、慣性質量体3Fの移動により、車両の加速度を検知して、センサーレバー3Gのロック爪3Hを上方に移動させる。
可動パウル9は、ラチェット歯7Aに係合する係合爪9Cと、可動パウル9の一端部に形成された連動ピン9Dと、可動パウル9の他端部に形成された円筒状のボス9Eを有する。ボス9Eは、ハウジング20の内側から第1側壁部22の取付孔29Aに挿入され、パウルリベット9Aにより、第1側壁部22に回転可能に取り付けられる。リターンスプリング9Bは、ねじりコイルバネであり、パウルリベット9Aの頭部を囲むように配置される。リターンスプリング9Bの一端部は、連動ピン9Dに取り付けられ、リターンスプリング9Bの他端部は、第1側壁部22の取付孔29Bに取り付けられる。リターンスプリング9Bにより、可動パウル9は、パウル収容部25Aに向かって付勢されて、パウル収容部25A内に収容される。連動ピン9Dは、可動パウル9からハウジング20の外側まで突出する。
ロック機構8(図3参照)は、ハウジング20の第1側壁部22に設けられて、可動パウル9の連動ピン9Dに連結される。ロック機構8により、連動ピン9D及び可動パウル9が移動する。可動パウル9は、ボス9Eを中心に回転して、パウル収容部25Aの内外方向に移動する。回転移動により、可動パウル9は、ロック部材7から離れ、或いは、ロック部材7に接近する。また、可動パウル9は、係合爪9Cがラチェット歯7Aに係合しない非ロック位置(パウル収容部25A内の位置)と、係合爪9Cがラチェット歯7Aに係合するロック位置(パウル収容部25A外の位置)とに移動する。
図7は、可動パウル9とロック部材7を模式的に示す側面図である。また、図7は、ロック位置に移動した可動パウル9を実線で示し、非ロック位置に移動した可動パウル9を点線で示している。
図示のように、車両の緊急時に、ロック機構8は、車両の加速度又はウエビング2の引き出しの加速度に対応して、可動パウル9により、ロック部材7の引出方向Pの回転を停止させる。その際、可動パウル9がロック位置に移動して、係合爪9Cがロック部材7のラチェット歯7Aに係合する。これにより、可動パウル9がロック部材7に係合する。可動パウル9により、ロック部材7の引出方向Pの回転が停止して、ロック部材7と巻取ドラム10がロックされる。従って、可動パウル9は、ロック機構8の一部をなす。ロック部材7は、引出方向Pの回転停止により、巻取ドラム10の引出方向Pの回転を停止させる。
可動パウル9とロック部材7は、巻取ドラム10が引出方向Pに回転するときのみ係合し、ラチェット歯7Aと係合爪9Cは、ロック部材7の引出方向Pの回転のみを停止する。係合爪9Cがラチェット歯7Aから外れたときに、可動パウル9とロック部材7の係合が解除される。可動パウル9は、リターンスプリング9Bにより、パウル収容部25A内の非ロック位置に向かって常に付勢されている。そのため、係合の解除に伴い、可動パウル9は、ロック部材7から離れて、非ロック位置に移動し、パウル収容部25A内に収容される。同時に、ロック部材7と巻取ドラム10のロックが解除されて、ウエビング2の引き出しと巻き取りが可能になる。
図8、図9は、分解された巻取ドラムユニット4の斜視図であり、互いに異なる方向からみた巻取ドラムユニット4を示している。図10は、巻取ドラムユニット4の断面図であり、軸線Uを含む面で切断した巻取ドラムユニット4を示している。
図示のように、巻取ドラムユニット4は、ロック部材7と、巻取ドラム10と、円柱状のトーションバー14と、ストッパーナット15を有する。ロック部材7は、環状のラチェットギヤ7Bと、ラチェットギヤ7B内に固定されるラチェットベース7Cと、ラチェットベース7Cの中央に形成された軸部(ラチェット軸部)7Dと、ラチェットベース7Cの外周に形成された雄ネジ部7Eを有する。複数のラチェット歯7Aは、ラチェットギヤ7Bの外周全体に形成されている。
巻取ドラム10は、軸線Uに沿って形成された軸孔部16と、第2端部12の中央に形成されたシャフト17を有する。軸孔部16は、巻取ドラム10の第2端部12で閉じ、巻取ドラム10の第1端部11に開口する。ラチェット軸部7Dとシャフト17は、巻取ドラム10の軸線Uに位置し、巻取ドラムユニット4は、ラチェット軸部7Dとシャフト17により回転可能に支持される。ストッパーナット15は、内周の雌ネジ部15Aにより、ラチェットベース7Cの雄ネジ部7Eに取り付けられて、巻取ドラム10の第1端部11内に固定される。
トーションバー14は、巻取ドラム10とロック部材7とに取り付けられて、巻取ドラム10とロック部材7とを回転不能に連結する。具体的には、トーションバー14は、例えば鋼製であり、巻取ドラム10の軸孔部16に挿入される。トーションバー14の一端部は、軸孔部16内で巻取ドラム10の第2端部12に固定され、トーションバー14の他端部は、ロック部材7(ラチェットベース7C)の中央部に固定される。ロック部材7は、トーションバー14に固定されて、巻取ドラム10の第1端部11に装着される。通常時に、トーションバー14は、ロック部材7を巻取ドラム10とともに回転及び停止させ、ロック部材7の回転停止により巻取ドラム10の回転を停止させる。
トーションバー14は、エネルギー吸収部材であり、車両の緊急時に、乗員の衝撃エネルギーを吸収する。ロック機構8(可動パウル9)によりロック部材7の引出方向Pの回転が停止した状態で、ウエビング2を装着した乗員が車両の前方に移動すると、乗員からウエビング2に力(引出荷重)が加えられる。引出荷重は、乗員の移動によりウエビング2に掛かる荷重である。ウエビング2の引出荷重が所定値を超えたときに、巻取ドラム10に作用する引出方向Pの回転トルクにより、トーションバー14が塑性変形(ここでは、捻じれ変形)する。トーションバー14は、塑性変形しつつ巻取ドラム10を引出方向Pに回転させる。このように、トーションバー14が塑性変形することで、巻取ドラム10が引出方向Pに回転する。これにより、ウエビング2が巻取ドラム10から引き出されて、乗員の衝撃エネルギーが吸収される。
図11、図12は、分解されたロックユニット6の斜視図であり、互いに異なる方向からみたロックユニット6を示している。また、図11、12は、巻取ドラムユニット4のロック部材7も示している。図13、図14は、図11のW4方向からみたリトラクタ1の側面図であり、ロックユニット6の一部を削除して、ロックユニット6の内部構造を示している。
図示のように、ロックユニット6は、メカニズムカバー6Aと、円形状のロッキングギヤ30と、ロックアーム40と、センサースプリング45と、クラッチ50と、噛合パウル60を有する。
メカニズムカバー6Aは、ロック機構8を収容する第1収容部6Bと、加速度センサー3Bを収容する第2収容部6Cと、円筒状の支持ボス6Dを有する。第1収容部6Bは、ロック機構8の一部であるロッキングギヤ30、ロックアーム40、及び、クラッチ50を収容する。加速度センサー3Bは、第2収容部6Cに挿入されて、第2収容部6Cに取り付けられる。その状態で、センサーレバー3Gのロック爪3Hは、第2収容部6Cの貫通口6Eに配置され、貫通口6Eを通って第1収容部6B内に移動する。
ロッキングギヤ30は、中央に形成された軸孔31と、複数の突起32と、中央から突出する軸部(ギヤ軸部)33と、複数の歯34を備えたラチェットホイール35を有する。ロック部材7のラチェット軸部7Dが軸孔31に挿入され、複数の突起32がロック部材7の複数の凹部(図示せず)に嵌められる。これにより、ロッキングギヤ30は、ロック部材7に取り付けられて、巻取ドラムユニット4(巻取ドラム10)と一体に回転する。ギヤ軸部33は、メカニズムカバー6Aの支持ボス6D内に挿入されて、支持ボス6Dにより、回転可能に支持される。
図15は、ロッキングギヤ30のみを示す斜視図である。
図示のように、ラチェットホイール35は、ロッキングギヤ30の外周に形成された環状部材であり、複数の歯34は、ラチェットホイール35の外周全体に形成されている。また、ロッキングギヤ30は、円柱状のアーム支持部36と、センサースプリング45を支持する支持ピン37と、ストッパー38を有する。ロックアーム40(図11〜図14参照)は、環状のラチェットホイール35の内側で、ロッキングギヤ30に変位可能に連結される。
ロックアーム40は、長手方向の一端部(係合端部)41と他端部(自由端部)42の間に形成された挿入孔43を有し、湾曲形状に形成されている。アーム支持部36を挿入孔43に挿入することで、ロックアーム40が、アーム支持部36に取り付けられる。アーム支持部36は、ロックアーム40を回転可能に支持し、ロックアーム40は、アーム支持部36によりロッキングギヤ30に回転可能に連結される。ロックアーム40は、ラチェットホイール35の内側に配置され、アーム支持部36を中心に回転する。センサースプリング45は、ロックアーム40と支持ピン37の間に配置されて、ロックアーム40の他端部42を引出方向Pに付勢する。センサースプリング45の付勢により、ロックアーム40の他端部42は、ロッキングギヤ30のストッパー38に接触する。
ロックアーム40は、巻取ドラム10及びロッキングギヤ30とともに引出方向Pと巻取方向Mに回転する。通常時には、センサースプリング45の付勢により、ロックアーム40の他端部42は、ストッパー38に接触する状態に維持される。車両の緊急時には、ロックアーム40の他端部42がストッパー38から離れて、ロックアーム40が変位する。ロックアーム40は、変位により、ロック機構8を作動する。これに伴い、後述するように、ロック機構8の一部であるロッキングギヤ30、ロックアーム40、及び、クラッチ50により、可動パウル9が、非ロック位置からロック位置に移動する。可動パウル9は、巻取ドラム10をロックして、巻取ドラム10の引出方向Pの回転を停止する。
具体的には、ウエビング2の引き出しの加速度が所定の加速度を超えたときに(即ち、引出方向Pに回転する巻取ドラム10の引出方向Pの加速度(回転の加速度)が所定の加速度を超えたときに)、回転するロッキングギヤ30に対して、慣性による遅れがロックアーム40に生じる。その結果、ロックアーム40がセンサースプリング45を圧縮しつつ回転して、ロックアーム40の一端部41がロッキングギヤ30の半径方向外側に変位する。これに伴い、リトラクタ1のロック機構8が作動する。なお、各部材(又は、各部材の一部)の半径方向とは、各部材の軸線を中心として、軸線に直交する直線の方向である。
このように、ロックアーム40とセンサースプリング45は、巻取ドラム10から引き出されるウエビング2の引き出しの加速度(巻取ドラム10の引出方向Pの加速度)を検知する第2の加速度検知機構(ウエビング2の加速度検知機構)1Bの一部である。第2の加速度検知機構1Bは、車両の緊急時に、ウエビング2の引き出しの加速度を検知して、ロック機構8を作動させる。
ロックアーム40は、回転により変位する変位部材であり、巻取ドラム10の引出方向Pの加速度に対応して所定のロック作動方向L(図13参照)に変位する。ロック作動方向Lは、ロック機構8を作動するための方向であり、ここでは、ロックアーム40の一端部41がロッキングギヤ30の半径方向外側に変位する方向である。また、センサースプリング45の付勢により、ロックアーム40がロック作動方向Lの反対方向に変位し、ロックアーム40の一端部41がロッキングギヤ30の半径方向内側に変位する。
ロック機構8は、ロックアーム40のロック作動方向Lへの変位により作動し、巻取ドラム10の引出方向Pの回転を停止する。その際、クラッチ50が、ロックアーム40によりロッキングギヤ30に連結されて、ロッキングギヤ30及び巻取ドラム10とともに回転する。回転するクラッチ50により、可動パウル9が、非ロック位置からロック位置に移動する。クラッチ50は、環状の内壁51と、内壁51の内周に形成されたクラッチギヤ52と、内壁51を囲む環状の外壁53と、内壁51の中心に位置する中心孔54を有する。ロッキングギヤ30のギヤ軸部33が中心孔54に挿入され、ロッキングギヤ30及び巻取ドラムユニット4がクラッチ50に対して相対的に回転する。
ロッキングギヤ30のラチェットホイール35は、内壁51と外壁53の間に配置される。ロックアーム40は、内壁51の内側に配置され、ロックアーム40の一端部41は、クラッチギヤ52に係合する。クラッチギヤ52は、内壁51の内周全体に形成された複数の係合歯を有し、ロック作動方向Lに変位したロックアーム40の一端部41と係合する(図14参照)。ロッキングギヤ30が引出方向Pに回転するときのみ、ロックアーム40の一端部41がクラッチギヤ52に係合する。また、クラッチギヤ52とロックアーム40により、クラッチ50は、ロッキングギヤ30に連結される。その状態で、ロッキングギヤ30及びロックアーム40が引出方向Pに回転し、クラッチ50がロックアーム40により押されて引出方向Pに回転する。
クラッチ50は、外壁53の外側に形成された誘導部55と、誘導部55に形成された細長い誘導孔56を有する。可動パウル9の連動ピン9Dは、誘導孔56に挿入されて、誘導孔56内で移動しつつ誘導部55により誘導される。可動パウル9は、リターンスプリング9Bにより非ロック位置に向かって付勢されており、通常時には非ロック位置に維持される。その際、連動ピン9Dは、誘導孔56の一端部に位置する。連動ピン9Dにより、誘導部55が押さえられて、クラッチ50の位置が維持される。また、クラッチ50は、連動ピン9Dにより巻取方向Mに付勢される。
ウエビング2の通常の引出時には、停止したクラッチ50に対して、巻取ドラム10とロッキングギヤ30が引出方向Pに回転する。これに対し、ウエビング2の急激な引き出しにより、巻取ドラム10の引出方向Pの加速度が所定の加速度を超えたときに、ロックアーム40がロック作動方向Lに変位して、ロック機構8が作動する。具体的には、ロックアーム40の一端部41がクラッチギヤ52に係合して、クラッチ50が引出方向Pに回転する。これに伴い、可動パウル9の連動ピン9Dが、誘導部55により押されて誘導孔56内を移動する。
連動ピン9Dは、誘導部55により誘導されて、誘導孔56に沿ってクラッチ50の中心側に移動する。連動ピン9Dの移動により、可動パウル9がロック位置に移動して、可動パウル9の係合爪9Cがロック部材7のラチェット歯7Aに係合する。ロック機構8は、可動パウル9により巻取ドラム10をロックする。ロック機構8により、巻取ドラム10の引出方向Pの回転が停止して、ウエビング2の引き出しが停止する。
ウエビング2の巻き取りにより、巻取ドラム10とロッキングギヤ30は巻取方向Mに回転する。続いて、ロックアーム40がクラッチギヤ52から外れて、クラッチ50とロッキングギヤ30の連結が解除される。その後、リターンスプリング9Bの付勢により、可動パウル9が非ロック位置まで移動する。同時に、誘導孔56内を移動する連動ピン9Dにより、誘導部55が押されて、クラッチ50が巻取方向Mに回転する。また、係合爪9Cとラチェット歯7Aとの係合が解除されて、ロック機構8による巻取ドラム10のロックが解除される。以降、ウエビング2の引き出しと巻き取りが可能になる。
このように、ロック機構8は、第2の加速度検知機構1Bにより作動するウエビング感応式ロック機構であり、ウエビング2の急激な引き出しに反応してウエビング2の引き出しを停止する。また、ロック機構8は、加速度センサー3B(第1の加速度検知機構1A)により作動する車体感応式ロック機構であり、車両の速度の急激な変化に反応してウエビング2の引き出しを停止する。ロック機構8、噛合パウル60、及び、加速度センサー3Bが、車体感応式ロック機構を構成する。加速度センサー3Bが噛合パウル60によりロック機構8を作動させて、ロック機構8が上記と同様に巻取ドラム10をロックする。
噛合パウル60は、ラチェットホイール35の歯34に噛み合う噛合部材であり、歯34への噛み合いにより、クラッチ50をロッキングギヤ30に連結する。また、噛合パウル60は、円筒状の取付部61と、ラチェットホイール35の歯34に噛み合う噛合爪62を有する。噛合パウル60が取付部61を中心に回転して、噛合パウル60(噛合爪62)が移動する。なお、噛合パウル60がラチェットホイール35の歯34に噛み合うというときには、噛合爪62が歯34に噛み合う。
クラッチ50は、外壁53の外側に形成された円柱状のパウル支持部57と、ストッパー58を有する。パウル支持部57が取付部61に挿入されて、噛合パウル60がパウル支持部57に取り付けられる。パウル支持部57は、噛合パウル60を回転可能に支持し、噛合パウル60は、パウル支持部57によりクラッチ50に回転可能に取り付けられる。噛合パウル60が自重により回転するときには、噛合パウル60がストッパー58に接触して、噛合パウル60の回転が停止する。その状態で、噛合爪62は、外壁53の孔53Aに配置される。また、加速度センサー3Bにより、噛合爪62は、孔53Aを通って外壁53の内側に移動する。
図16は、噛合パウル60の周辺を模式的に示す図であり、加速度センサー3Bの一部も示している。
図示のように、噛合パウル60は、ラチェットホイール35の歯34に噛み合わない位置(非噛合位置C1)(図16A参照)と、ラチェットホイール35の歯34に噛み合う位置(噛合位置C2)(図16B参照)とに移動(回転)する。通常時には、噛合パウル60は、非噛合位置C1に配置され、センサーレバー3Gのロック爪3Hは、噛合パウル60の近傍に位置する。
車両の加速度が所定の加速度を超えたときには、慣性質量体3Fが移動して、慣性質量体3Fにより、センサーレバー3Gとロック爪3Hが上方へ移動する。ロック爪3Hにより、噛合パウル60が上方に押されて、噛合パウル60が非噛合位置C1から噛合位置C2に移動する。これにより、噛合パウル60がラチェットホイール35の歯34に噛み合う。噛合パウル60とラチェットホイール35の歯34は、ラチェットホイール35が引出方向Pに回転するときのみ噛み合う。噛合パウル60は、ロック機構8の一部を構成しており、ロック機構8は、噛合パウル60の噛合位置C2への移動により作動する。
噛合パウル60がラチェットホイール35の歯34に噛み合ったときに、噛合パウル60とラチェットホイール35により、クラッチ50がロッキングギヤ30に連結される。続いて、ウエビング2が引き出されると、噛合パウル60が歯34に噛み合う状態で、クラッチ50が、ロッキングギヤ30及び巻取ドラム10とともに引出方向Pに回転する。ロックアーム40の変位によりロック機構8が作動するときと同様に、クラッチ50の回転により、ロック機構8が作動する。ロック機構8は、上記と同様の動作により、巻取ドラム10をロックする。
車両の加速度が所定の加速度以下になったときに、慣性質量体3Fが重力により元の位置に移動し、センサーレバー3Gとロック爪3Hが下方へ移動する。また、ウエビング2の巻き取りにより、巻取ドラム10とロッキングギヤ30は巻取方向Mに回転する。続いて、噛合パウル60が歯34から外れて、クラッチ50とロッキングギヤ30の連結が解除される。その後、可動パウル9が非ロック位置に復帰し、クラッチ50が元の状態に復帰する(図16A参照)。これにより、ロック機構8による巻取ドラム10のロックが解除される。
図17は、リトラクタ1の断面図であり、図10と同様に切断したリトラクタ1を示している。
図示のように、巻取ドラムユニット4と巻取ドラム10は、ロックユニット6と巻取バネユニット5により支持される。ロックユニット6は、ハウジング20の第1側壁部22に取り付けられて、巻取ドラムユニット4のロック部材7に連結される。ロックユニット6により、ロック部材7のラチェット軸部7Dが回転可能に支持される。巻取バネユニット5は、巻取ドラム10を回転可能に支持する支持体であり、ハウジング20の第2側壁部23に取り付けられる。巻取バネユニット5がシャフト17に連結されて、巻取バネユニット5により、巻取ドラム10の第2端部12が回転可能に支持される。
図18、図19は、分解された巻取バネユニット5の斜視図であり、互いに異なる方向からみた巻取バネユニット5を示している。
図示のように、巻取バネユニット5は、渦巻バネ70と、バネケース71と、バネシート72と、円筒状のバネシャフト73を有する。渦巻バネ70は金属製(例えば、鋼製)であり、バネケース71、バネシート72、及び、バネシャフト73は合成樹脂により形成されている。渦巻バネ70の外端K1は、バネケース71の固定部74に固定され、渦巻バネ70の内端K2は、バネシャフト73に固定される。バネケース71は、渦巻バネ70とバネシャフト73を収容する。
バネシート72は、バネケース71に取り付けられて、バネケース71内の渦巻バネ70とバネシャフト73を覆う。また、バネシート72は、中央に形成された円形状の凹部75と、凹部75の中心に形成された支持孔76を有する。バネシャフト73の一端部は、バネシート72の凹部75内に配置されて、バネシート72に回転可能に支持される。バネシャフト73の他端部は、バネケース71のピン77に取り付けられて、ピン77により回転可能に支持される。巻取ドラム10のシャフト17は、支持孔76に挿入されて、バネシャフト73に固定される。バネシート72により、シャフト17が回転可能に支持される。
バネシャフト73は、巻取ドラム10と一体に回転し、かつ、渦巻バネ70の付勢力を巻取ドラム10に伝達する。巻取バネユニット5は、渦巻バネ70により、巻取ドラム10をウエビング2の巻取方向Mに常に付勢する。ウエビング2の引出時には、巻取ドラム10の回転により渦巻バネ70が巻かれる。ウエビング2の巻取時には、渦巻バネ70の付勢により、巻取ドラム10が巻取方向Mに回転して、ウエビング2が巻取ドラム10に巻き取られる。
車両の緊急時には、上記したように(図2、図17参照)、ロック機構8によりロック部材7の回転が停止した状態で、エネルギー吸収機構であるトーションバー14により、衝撃エネルギーが吸収される。乗員によるウエビング2の引出荷重が所定値を超えたときに、トーションバー14が塑性変形して、巻取ドラム10が引出方向Pに回転する。ウエビング2の引出荷重は、巻取ドラム10に加えられるとともに、巻取ドラム10のシャフト17により、巻取バネユニット5にも作用する。その際、ウエビング2の引出荷重により、巻取バネユニット5(例えば、バネケース71、又は、バネシート72)が変形して、巻取ドラム10の第2端部12(突出部12A)が、巻取ドラム10の半径方向外側やドラム軸方向に変位する。
巻取バネユニット5の変形に伴い、巻取ドラム10の突出部12Aは、第2側壁部23の第2開口26の周縁部27に向かって変位して、周縁部27の所定位置に接触する。その結果、摩擦が、回転する巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27との接触部に生じる。これに対し、ハウジング20の第1側壁部22においては、ロック部材7が第1開口25内で回転停止した状態に維持されるため、摩擦は生じない。従って、衝撃エネルギーの吸収時には、突出部12Aと周縁部27との摩擦が、巻取ドラム10の回転、及び、ウエビング2の引出荷重等に影響を及ぼす。
この摩擦に対処するため、リトラクタ1は、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27の少なくともいずれか一方に、摩擦低減部材80(図17参照)を備えている。摩擦低減部材80は、突出部12Aと周縁部27の対向するそれぞれの部分の少なくともいずれか一方にコーティングされる。ここでは、コーティングにより、摩擦低減部材80が突出部12Aに形成されている。トーションバー14の塑性変形により巻取ドラム10が引出方向Pに回転するときに、ウエビング2の引出荷重により巻取ドラム10の突出部12Aが周縁部27まで変位して、突出部12Aの摩擦低減部材80が周縁部27に接触する。即ち、摩擦低減部材80が突出部12Aと周縁部27との間に介在する状態で、突出部12Aと周縁部27とが間接に接触する。摩擦低減部材80は、巻取ドラム10の回転により生じる突出部12Aと周縁部27との摩擦(摩擦力)を低減する。
図20は、摩擦低減部材80が設けられた巻取ドラム10を示す正面図であり、格子状のハッチングにより、摩擦低減部材80を示している。図21は、リトラクタ1の断面図であり、図17のX部を示している。
図示のように、リトラクタ1は、巻取ドラム10の突出部12Aに、環状の摩擦低減部材80を備えている。摩擦低減部材80は、突出部12Aの回転を潤滑にする潤滑部材であり、突出部12Aの外周の周縁部27に対向する部分を覆う。通常時には、所定の隙間Sが、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27との間に形成される。また、上記した巻取バネユニット5が、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27との間の隙間S(以下、単に隙間Sという)を保持する。摩擦低減部材80は、隙間Sよりも薄く形成されており、通常時に、巻取ドラム10は、周縁部27に接触することなく回転する。
具体的には、摩擦低減部材80は、巻取ドラム10の突出部12Aにコーティングされたコーティング材である。コーティング処理により、コーティング材が突出部12Aの外周にコーティングされて、摩擦低減部材80が突出部12Aの外周に形成される。また、摩擦低減部材80は、突出部12Aの周縁部27に対向する部分に、通常時における隙間Sよりも薄くコーティングされて、突出部12Aと周縁部27との間に隙間Sを残す厚さに形成される。その結果、摩擦低減部材80がコーティングされた状態で、隙間Sが、突出部12Aと周縁部27との間(ここでは、突出部12Aの摩擦低減部材80と周縁部27との間)に形成される。上記したように、トーションバー14の塑性変形時に、回転する巻取ドラム10の突出部12Aが第2開口26の周縁部27に接触する。その際、摩擦低減部材80により、突出部12Aと周縁部27との摩擦が低減される。
摩擦低減部材80は、周縁部27に対向する突出部12Aの外周において、周縁部27に接触する部分の全体にコーティングされており、突出部12Aの溝12B内に設けられている。溝12Bは、突出部12Aの外周に環状に形成され、摩擦低減部材80は、溝12Bの内面にコーティングされる。また、摩擦低減部材80は、周縁部27に対向する第2端部12のフランジ12Cにも設けられている。フランジ12Cは、巻取ドラム10の第2端部12に環状に形成され、摩擦低減部材80は、フランジ12Cの第2側壁部23側の側面にコーティングされる。
ここでは、摩擦低減部材80は、コーティング材として用いられる固体潤滑剤であり、周縁部27に対向する突出部12Aの外周において、周縁部27に接触する部分のみにコーティングされる。固体潤滑剤は、潤滑性を有する材料(二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素樹脂等)を含有し、例えば、突出部12Aに塗布される。これにより、固体潤滑剤が突出部12Aの外周にコーティングされて、摩擦低減部材80が突出部12Aの外周に形成される。固体潤滑剤である摩擦低減部材80により、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27との摩擦が低減される。
トーションバー14の塑性変形時に、ウエビング2から巻取ドラム10に掛かる荷重である引出荷重により、巻取ドラム10の突出部12Aが変位して、突出部12Aの摩擦低減部材80が第2開口26の周縁部27に接触する。即ち、突出部12Aと周縁部27とが摩擦低減部材80を介在させて接触する。その状態で、巻取ドラム10が引出方向Pに回転して、ウエビング2が巻取ドラム10から引き出される。摩擦低減部材80は、巻取ドラム10の回転中に、突出部12Aと周縁部27との摩擦を低減する。摩擦低減部材80により、摩擦は、突出部12Aと周縁部27とが直接に接触するときの摩擦よりも低減される。
図22は、ウエビング2の引出荷重(縦軸)とウエビング2の引出量(横軸)の関係を示すグラフであり、車両の緊急時における引出荷重と引出量の変化を示している。また、図22Aは、摩擦低減部材80がないときのグラフであり、図22Bは、摩擦低減部材80があるときのグラフである。
図示のように、ウエビング2の引出荷重が所定値Vを超えたときに、トーションバー14の塑性変形が開始して、巻取ドラム10が引出方向Pに回転する。また、巻取ドラム10の回転に対応して、ウエビング2の引出量が増加する。その際、摩擦低減部材80の有無により、ウエビング2の引き出され方が変化する。
巻取ドラム10の突出部12Aに摩擦低減部材80がないときには(図22A参照)、突出部12Aと周縁部27とが直接に接触して、突出部12Aと周縁部27との摩擦が大きくなる。その結果、巻取ドラム10の回転が阻害されて、ウエビング2の引き出しに要する荷重が所定値Vよりも大きくなる。また、巻取ドラム10の突出部12Aが周縁部27と接触した状態で回転して、巻取ドラム10の突出部12Aに変形や削れ等が生じる。これにより、突出部12Aと周縁部27との摩擦が変動して、ウエビング2の引出荷重が変動する。
これに対し、巻取ドラム10の突出部12Aに摩擦低減部材80があるときには(図22B参照)、突出部12Aと周縁部27との摩擦が低減されて、巻取ドラム10が円滑に回転する。また、突出部12Aと周縁部27との摩擦の変動が抑制される。その結果、一定のウエビング2の引出荷重により、ウエビング2が安定して引き出されるとともに、衝撃エネルギーの吸収量の変動が抑制される。
このように、リトラクタ1により衝撃エネルギーを吸収する際には、摩擦低減部材80により、巻取ドラム10とハウジング20との摩擦を低減させて、衝撃エネルギーを安定して吸収することができる。また、通常時には、摩擦低減部材80は第2開口26の周縁部27に接触しない。そのため、摩擦に対する高い耐久性は摩擦低減部材80に必要なく、摩擦低減部材80によるコストの上昇を抑制することができる。通常時に、摩擦低減部材80がウエビング2の巻き取りと引き出しの操作に影響を与えることもない。
摩擦低減部材80がコーティング材又は固体潤滑剤であるときには、摩擦低減部材80を巻取ドラム10の突出部12Aに容易に設けることができる。また、摩擦低減部材80がコーティングにより巻取ドラム10の突出部12Aに定着しているため、摩擦低減部材80の脱落を防止することができる。摩擦低減部材80を巻取ドラム10の突出部12Aに塗布するときには、摩擦低減部材80を突出部12Aの必要な部分に容易に形成することができる。
以上、摩擦低減部材80を巻取ドラム10の突出部12Aにコーティングする例を説明したが(図21参照)、摩擦低減部材80と同様の摩擦低減部材を第2開口26の周縁部27にコーティングしてもよい。この場合には、摩擦低減部材は、周縁部27の突出部12Aに対向する部分に、通常時における隙間Sよりも薄くコーティングされて、突出部12Aと周縁部27との間に隙間Sを残す厚さに形成される。その結果、摩擦低減部材がコーティングされた状態で、隙間Sが、突出部12Aと周縁部27との間(ここでは、突出部12Aと周縁部27の摩擦低減部材との間)に形成される。トーションバー14の塑性変形時に、ウエビング2から巻取ドラム10に掛かる荷重により、巻取ドラム10の突出部12Aが変位して、周縁部27の摩擦低減部材が巻取ドラム10の突出部12Aに接触する。即ち、突出部12Aと周縁部27とが摩擦低減部材を介在させて接触する。摩擦低減部材は、巻取ドラム10の回転中に、突出部12Aの外周に接触して、突出部12Aと周縁部27との摩擦を低減する。
第2開口26の周縁部27に摩擦低減部材をコーティングしたときでも、摩擦低減部材80による上記した効果と同様の効果が得られる。また、摩擦低減部材は、周縁部27の全体にコーティングしてもよく、突出部12Aに対向する周縁部27において、突出部12Aと接触する部分のみにコーティングしてもよい。即ち、摩擦低減部材は、環状以外の形状に形成して、周縁部27の一部にコーティングするようにしてもよい。
摩擦低減部材は、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27の両方にコーティングしてもよい。この場合には、摩擦低減部材は、突出部12Aと周縁部27の対向するそれぞれの部分の両方に、通常時における隙間Sよりも薄くコーティングされて、突出部12Aと周縁部27との間に隙間Sを残す厚さに形成される。その結果、摩擦低減部材がコーティングされた状態で、隙間Sが、突出部12Aと周縁部27との間(ここでは、突出部12Aの摩擦低減部材と周縁部27の摩擦低減部材との間)に形成される。トーションバー14の塑性変形時に、ウエビング2から巻取ドラム10に掛かる荷重により、巻取ドラム10の突出部12Aが変位して、突出部12Aの摩擦低減部材と周縁部27の摩擦低減部材とが接触する。即ち、突出部12Aと周縁部27とが摩擦低減部材を介在させて接触する。摩擦低減部材は、巻取ドラム10の回転中に、突出部12Aと周縁部27との摩擦を低減する。
なお、摩擦低減部材は、種々のコーティング処理(例えば、吹き付け、浸漬、メッキ、化成処理)により、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27にコーティングされる。また、摩擦低減部材は、固体潤滑剤に限定されず、突出部12Aと周縁部27にコーティング可能な、かつ、突出部12Aと周縁部27との摩擦を低減するコーティング材であればよい。
トーションバー14の塑性変形時には、巻取ドラム10の突出部12Aだけでなく、ウエビング2の引出荷重により、巻取ドラム10の第1端部11が変位してもよい。その際、例えば、メカニズムカバー6Aが変形して、第1端部11が変位する。ロック機構8に関して、ロック機構8の可動パウルを巻取ドラム10に取り付けるようにしてもよい。この場合には、可動パウルは、ハウジング20の第1側壁部22に形成されたラチェット歯に係合して、巻取ドラム10の第1端部11に配置されたロック部材の引出方向Pの回転を停止させる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のリトラクタについて説明する。第2実施形態のリトラクタは、基本的には、第1実施形態のリトラクタ1と同様に構成され、第1実施形態のリトラクタ1と同様の効果を発揮する。従って、以下では、既に説明した事項と相違する事項を説明し、既に説明した事項と同じ事項の説明は省略する。また、第1、第2実施形態のリトラクタの相違点は、巻取ドラムユニット4のみであるため、第2実施形態のリトラクタに関しては、巻取ドラムユニット4についてのみ説明する。
図23、図24は、第2実施形態のリトラクタ90の巻取ドラムユニット4を示す斜視図であり、互いに異なる方向からみた巻取ドラムユニット4を示している。図25は、ロック部材7の位置で切断した巻取ドラムユニット4を示す断面図であり、軸線Uに直交する面で切断した巻取ドラムユニット4を示している。
図示のように、第2実施形態のリトラクタ90では、巻取ドラムユニット4は、第1のエネルギー吸収機構であるトーションバー14に加えて、第2のエネルギー吸収機構であるワイヤ18を有する。また、巻取ドラム10は、第1端部11に形成された環状部10Aと、環状部10Aに形成された固定部10Bを有する。
巻取ドラム10の環状部10Aは、巻取ドラム10の他の部分よりも細い小径部である。ワイヤ18の一端部18Aは、環状部10Aの固定部10Bに嵌められて、固定部10Bに固定される。その状態で、ワイヤ18は、環状部10Aの周囲に配置され、環状部10Aは、ロック部材7の環状凹部7Fに収容される。ワイヤ18は、線材(例えば、鋼製の線材)であり、環状部10Aとともに環状凹部7Fに収容されて、ロック部材7内に配置される。また、ワイヤ18は、屈曲路7Gと摺動路7Hに配置される。屈曲路7Gはロック部材7に形成され、摺動路7Hはロック部材7と環状部10Aの間に形成されている。
車両の緊急時には、トーションバー14とワイヤ18により、乗員の衝撃エネルギーが吸収される。ロック機構8によりロック部材7の引出方向Pの回転が停止した状態で、乗員によるウエビング2の引出荷重が所定値を超えたときに、トーションバー14が塑性変形する。これにより、巻取ドラム10が引出方向Pに回転して、乗員の衝撃エネルギーが吸収される。同時に、巻取ドラム10がロック部材7に対して引出方向Pに回転して、ワイヤ18が屈曲路7Gと円弧状の摺動路7H内で摺動する(図25参照)。これに伴い、ワイヤ18は、屈曲路7Gでしごかれて順に屈曲し、巻取ドラム10の環状部10Aに巻き取られる。ワイヤ18は、摺動抵抗と屈曲抵抗により、衝撃エネルギーを吸収する。その際、摩擦低減部材80が、巻取ドラム10の突出部12Aと第2開口26の周縁部27との摩擦を低減する。
1・・・リトラクタ、1A・・・第1の加速度検知機構、1B・・・第2の加速度検知機構、2・・・ウエビング、3・・・ハウジングユニット、3A・・・プロテクタ、3B・・・加速度センサー、3C・・・センサーカバー、4・・・巻取ドラムユニット、5・・・巻取バネユニット、6・・・ロックユニット、6A・・・メカニズムカバー、6B・・・第1収容部、6C・・・第2収容部、6D・・・支持ボス、6E・・・貫通口、7・・・ロック部材、7A・・・ラチェット歯、7B・・・ラチェットギヤ、7C・・・ラチェットベース、8・・・ロック機構、9・・・可動パウル、10・・・巻取ドラム、11・・・第1端部、12・・・第2端部、12A・・・突出部、13・・・巻取部、14・・・トーションバー、15・・・ストッパーナット、16・・・軸孔部、17・・・シャフト、18・・・ワイヤ、20・・・ハウジング、21・・・背板部、22・・・第1側壁部、23・・・第2側壁部、24・・・固定板、25・・・第1開口、25A・・・パウル収容部、26・・・第2開口、27・・・周縁部、28・・・取付孔、30・・・ロッキングギヤ、31・・・軸孔、32・・・突起、33・・・ギヤ軸部、34・・・歯、35・・・ラチェットホイール、36・・・アーム支持部、37・・・支持ピン、38・・・ストッパー、40・・・ロックアーム、41、42・・・端部、43・・・挿入孔、45・・センサースプリング、50・・・クラッチ、51・・・内壁、52・・・クラッチギヤ、53・・・外壁、54・・・中心孔、55・・・誘導部、56・・・誘導孔、57・・・パウル支持部、58・・・ストッパー、60・・・噛合パウル、61・・・取付部、62・・・噛合爪、70・・・渦巻バネ、71・・・バネケース、72・・・バネシート、73・・・バネシャフト、74・・・固定部、75・・・凹部、76・・・支持孔、77・・・ピン、80・・・摩擦低減部材、90・・・リトラクタ、M・・・巻取方向、P・・・引出方向、S・・・隙間。

Claims (2)

  1. ウエビングを巻き取る巻取部を有する巻取ドラムと、
    互いに対向する第1側壁部と第2側壁部の間に、巻取ドラムをウエビングの巻取方向と引出方向に回転可能に保持するハウジングと、
    第1側壁部側に位置する巻取ドラムの端部に配置されて、巻取ドラムとともに回転及び停止するロック部材と、
    車両の緊急時に、ロック部材の引出方向の回転を停止させるロック機構と、
    巻取部から第2側壁部に向かって突出し、第2側壁部に形成された開口に挿入される巻取ドラムの突出部と、
    巻取ドラムの突出部との間に隙間を形成する第2側壁部の開口の周縁部と、
    第2側壁部に取り付けられて、巻取ドラムを回転可能に支持するとともに、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部との間の隙間を保持する支持体と、
    巻取ドラムとロック部材とを連結するエネルギー吸収部材と、を備え、
    ロック機構によりロック部材の回転が停止した状態で、乗員の移動によりウエビングに掛かる荷重が所定値を超えたときに、エネルギー吸収部材が塑性変形することで、巻取ドラムが引出方向に回転して、乗員の衝撃エネルギーが吸収されるシートベルト用リトラクタであって、
    巻取ドラムの突出部と開口の周縁部の対向するそれぞれの部分の少なくともいずれか一方に、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部との間の隙間よりも薄くコーティングされた摩擦低減部材を備え、
    エネルギー吸収部材の塑性変形時に、ウエビングから巻取ドラムに掛かる荷重により巻取ドラムの突出部が変位して、巻取ドラムの突出部と開口の周縁部とが摩擦低減部材を介在させて接触するシートベルト用リトラクタ。
  2. 請求項1に記載されたシートベルト用リトラクタにおいて、
    摩擦低減部材が、固体潤滑剤であるシートベルト用リトラクタ。
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