JP2017020780A - 過熱蒸気を用いた加熱調理機および加熱調理方法 - Google Patents

過熱蒸気を用いた加熱調理機および加熱調理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた温度均一性を持った加熱調理機を提供する。
【解決手段】加熱調理機100は、被加熱物(食品)90が配置される加熱炉55を含む筐体50と、貯水タンク10と、連通管15を通して接続された湯気発生装置20と、湯気を加熱する過熱蒸気発生装置30と、過熱蒸気を加熱炉55に導入するファン40と、過熱蒸気排出部45とを備えている。湯気発生装置20は、第1電熱ヒータ25とそれを収納する第1ハウジング22から構成され、第1ハウジング22内の水位WL2は、貯水タンク10内の水位WL1と一致している。過熱蒸気発生装置30は、第2電熱ヒータ35とそれを収納する第2ハウジング32から構成され、第2ハウジング32の少なくとも一部は、加熱炉55の内部51に位置し、湯気発生装置20および過熱蒸気発生装置30は、筐体50内に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、過熱蒸気を用いた加熱調理機および加熱調理方法に関する。特に、優れた温度均一性を持った加熱調理機に関する。
過熱水蒸気は、水蒸気を定圧で100℃を超える温度に加熱した蒸気である。この過熱水蒸気(または過熱蒸気)は、水蒸気や高圧高温水蒸気と異なり、食品の加熱に好適な遠赤外線の放射性を持った熱放射性気体で、その雰囲気中では酸素が遮断されて酸化を防止することができる等の利点を有している。そして、過熱水蒸気を用いることにより、肉、魚等を味良く焼成等することができるとされている(参考;特許文献1など)。
過熱水蒸気によって肉、魚等の食品を焼成等する装置としては、例えば、特許文献1の図8に示した装置が知られている。この装置は、ボイラー(不図示)と、ボイラーと配管dにより接続した吐出孔bを有する過熱蒸気発生装置aと、食品を載置して移送するコンベアcとから構成されている。この装置では、ボイラーから水蒸気を発生させて、その水蒸気を配管dを介して過熱蒸気発生装置aに設けた加熱管a1に送り、そして、加熱管a1を通る水蒸気を、過熱蒸気発生装置aに設けたバーナーa2によって加熱することにより過熱蒸気にする。その過熱蒸気を吐出孔bから出して、コンベアcに載置した食品に吹きかけるようにして焼成する。
過熱蒸気を発生させる方法は、上述したように、ガスや石油等の燃料を用いてバーナーで水蒸気を燃焼させるものが一般的である。しかしながら、そのようなバーナーを用いた方式では、排煙設備を含めて設備がとても大がかりなものとなり、設備投資が増大する。加えて、環境汚染対策などの付加的な設備も必要となる。さらに、この方式が一般的であるからさほど気づかないが、過熱蒸気を発生させる上でのエネルギー効率はそれほど良いものではない。また、電磁誘導式の加熱手段を用いたものも存在するが、これらもエネルギー効率はそれほどよいものではない。
電磁誘導式の加熱手段を用いたものとして、特許文献2を挙げることができる。電磁誘導コイルを用いたタイプのものは、小型のものでも、90kW(キロワット)程度の電力が必要であり、業務用の大型冷蔵庫がせいぜい75kWのレベルとすると、とんでもなく大電力を消耗する。一方、電子レンジとほぼ同じ大きさの家庭用の過熱蒸気調理器も存在するが、そのタイプは、毎回、水を沸かして水蒸気にし、それを過熱蒸気にして使用するので、水蒸気にするための時間が必要であり使用勝手が悪く、そして、水蒸気にするための水がなくなるたびに補給しないといけないので、業務用レベルでの連続使用には用いることが難しいという問題もある。また、家庭用のものを、業務量レベルで使用すると、処理単位が違いすぎるので、熱量が足りず、加熱処理を満足に行うことができないという問題も発生し得る。
特開2001−190410号公報 特開2002−83673号公報 特許第4427090号公報
このような状況の中、本願発明者は、過熱蒸気を用いた加熱調理機を開発し、特許文献3に開示した。特許文献3に開示された加熱調理機は、過熱蒸気を用いて複数の温度域の加熱を実行する加熱調理機(多目的加熱調理機)であり、湯気発生装置に接続された過熱蒸気発生装置と、過熱蒸気が導入される加熱釜とを備えている。この加熱調理機では、湯気発生装置で発生した湯気を加熱して過熱蒸気にする過熱蒸気発生装置の一部が、加熱釜の内部に位置している。また、加熱釜の一部には、加熱釜の内部と通じた第1調理容器が取り付けられている。
この加熱調理機によれば、湯気発生装置からの湯気を加熱することによって過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、過熱蒸気が導入される加熱釜とを備えており、加熱釜の一部には、加熱釜の内部と通じた第1調理容器が取り付けられているので、バーナーを用いることなく、連続して生成する過熱蒸気を用いて複数の温度域の加熱を実行する加熱調理機を実現することができる。なお、ボイラー蒸気から過熱蒸気を発生させて過熱蒸気による調理を行う場合にはボイラーが必要であるが、特許文献3の加熱調理機ではそのようなボイラーを設ける必要はなく、電源があれば過熱蒸気による調理を実行でき、それゆえに、大型な構成になることを抑えて、コンパクトな加熱調理機を実現することができる。
本願発明者は、特許文献3の加熱調理機にさらに改良を加えるにあたって、次のような点に着目した。特許文献3は、過熱蒸気を用いた良好な加熱を食品に行うとともに、廃熱を利用することによって、複数の温度域の加熱を実行するように構成した。一方で、加熱調理機に求められるものは、複数の温度域の加熱という利便性の他に、単一の温度域であっても、加熱釜内(炉内)の温度の均一性が求められることがある。さらに説明すると、電子レンジとほぼ同じ大きさの家庭用の過熱蒸気調理器の場合は、家庭用ということもあり、一つ又は二つの皿をその過熱蒸気調理器に入れることから、さほど炉内の温度ムラがあっても気にならないし、家庭用ということもあり、加熱ムラや味ムラが問題になることは少ない。一方、業務用レベルでの連続使用に用いる場合、1つの加熱釜(加熱炉)の中に多数の食材を入れてそれらを同時に加熱するために、温度ムラが生じると、それが加熱ムラや味ムラになってしまい、その調理食材が売り物にならなくなってしまうことがある。また、1つの加熱調理でその日が終わるのではなく、1日に何度も何度も加熱調理を行うことから、温度ムラによる加熱ムラや味ムラは、業務用の場合は見逃せるものではない。
特許文献3の加熱調理機による加熱は、約1気圧の湯気を加熱して生成した過熱蒸気によって加熱釜内の食材を加熱することから、高温高圧で流量の早いボイラー蒸気由来の過熱蒸気と比較すると、格段に炉内の温度均一性は優れている。しかしながら、それでもさらに、特許文献3の加熱調理機の温度均一性を超えるくらいの優れた温度均一性を持った加熱調理機が要求される場合があるかもしれない。そこで、本願発明者は、さらに研究改良を重ね、従来のものを超える優れた温度均一性を持った加熱調理機を完成して、本発明に至った。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、優れた温度均一性を持った加熱調理機および加熱調理方法を提供することにある。
本発明に係る加熱調理機は、過熱蒸気を用いて加熱を実行する加熱調理機であり、被加熱物が配置される加熱炉を含む筐体と、前記筐体内に配置され、液体が蓄えられる貯水タンクと、前記貯水タンクに連通管を通して接続され、前記貯水タンクから供給される液体を加熱することによって湯気を発生させる湯気発生装置と、前記湯気発生装置に接続され、当該湯気発生装置で発生した前記湯気を加熱することによって過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を前記加熱炉に導入するファンと、前記ファンに一端が接続され、前記加熱炉の上部に他端が接続された導入パイプと、前記導入パイプに接続され、前記加熱炉の内部に前記過熱蒸気を排出する過熱蒸気排出部とを備えている。前記湯気発生装置は、前記液体を加熱する第1電熱ヒータと、前記第1電熱ヒータを収納し、前記液体を保持する第1ハウジングとから構成されている。前記第1ハウジングと前記貯水タンクとは前記連通管で互いに接続され、それによって、前記第1ハウジング内の前記液体の水位と、前記貯水タンク内の前記液体の水位は一致している。前記過熱蒸気発生装置は、前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングとから構成されている。前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部に位置している。前記湯気発生装置および前記過熱蒸気発生装置は、前記筐体内に配置されている。
ある好適な実施形態では、さらに、前記加熱炉の内部の下部領域に位置する前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出する循環ファンが設けられている。
ある好適な実施形態において、前記過熱蒸気発生装置は、前記加熱炉の内部の下部領域に配置されており、前記過熱蒸気排出部は、前記加熱炉の内部の上部領域に配置されている。
ある好適な実施形態において、前記過熱蒸気発生装置は、複数の前記第2電熱ヒータおよび複数の前記第2ハウジングの組み合わせから構成されている。
ある好適な実施形態において、前記加熱炉の内部には、電熱線から構成されたU字ヒータが配置されている。
ある好適な実施形態において、前記U字ヒータは、前記加熱炉の内部の上部領域および下部領域のそれぞれに設けられている。
ある好適な実施形態では、さらに、前記第1電熱ヒータおよび前記第2電熱ヒータに接続され、それらの加熱を制御する制御装置を備えており、前記加熱炉の内部には、温度センサが取り付けられており、前記温度センサは、前記制御装置に接続されている。
ある好適な実施形態において、前記湯気発生装置で発生した前記湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する飽和水蒸気である。
本発明に係る過熱蒸気を用いた加熱調理方法は、液体が蓄えられる貯水タンクから、連通管を通して、湯気発生装置に液体を導入する工程と;前記湯気発生装置で発生した湯気を過熱蒸気発生装置で加熱することによって、過熱蒸気を発生させる工程と;前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を、ファンを用いて、加熱炉の内部に導入する工程と;前記加熱炉の内部に充満している過熱蒸気によって、前記加熱炉の被加熱物を加熱する工程と;前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出すことによって、前記過熱蒸気を循環させる工程とを含む。
ある好適な実施形態において、前記過熱蒸気発生装置は、前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングとから構成されており、前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部の下部領域に位置している。前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気は、前記第2電熱ヒータを収納する前記第2ハウジングによって加熱される。
ある好適な実施形態において、前記加熱炉の内部には、電熱線から構成されたU字ヒータが配置されており、前記U字ヒータによって、前記被加熱物の表面に焦げ目を形成する工程を実行する。
ある好適な実施形態において、前記被加熱物を加熱する工程において、前記加熱炉の内部は、大気よりも酸素が少ない状態である。
ある好適な実施形態において、前記湯気発生装置で発生した前記湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する飽和水蒸気である。
ある好適な実施形態において、前記被加熱物は、水産物、肉類、野菜、パンおよび米からなる群から選択される少なくとも一つである。
本発明に係る加熱調理装置は、過熱蒸気を用いて加熱を実行する加熱調理機であり、被加熱物が配置される加熱炉を含む筐体と、湯気を発生させる湯気発生装置と、前記湯気発生装置に接続され、当該湯気発生装置で発生した前記湯気を加熱することによって過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を前記加熱炉に導入するファンと、前記ファンに一端が接続され、前記加熱炉の上部に他端が接続された導入パイプと、前記導入パイプに接続され、前記加熱炉の内部に前記過熱蒸気を排出する過熱蒸気排出部とを備えている。前記湯気発生装置は、液体を加熱する第1電熱ヒータと、前記第1電熱ヒータを収納し、前記液体を保持する第1ハウジングとから構成されており、前記過熱蒸気発生装置は、前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングとから構成されている。前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部に位置しており、前記第2ハウジングのうちの前記加熱炉の内部に位置している部位において、前記過熱蒸気を放出する貫通孔が形成されている。
ある好適な実施形態では、さらに、前記加熱炉の内部の下部領域には、前記加熱炉の内部の気体を吸引する吸引口が形成されており、前記ファンは、前記吸引口から吸った前記気体を、前記過熱蒸気排出部に送り出すことによって、前記加熱炉の内部の気体を循環させる循環ファンである。
ある好適な実施形態では、さらに、前記液体を助蔵する貯水タンクを備え、前記第1ハウジングと前記貯水タンクとは連通管で互いに接続され、それによって、前記第1ハウジング内の前記液体の水位と、前記貯水タンク内の前記液体の水位は一致している。前記過熱蒸気発生装置は、前記加熱炉の内部の下部領域に配置されている。前記過熱蒸気排出部は、前記加熱炉の内部の上部領域に配置されている。前記被加熱物が載置される載置棚が、前記過熱蒸気発生装置と前記過熱蒸気排出部との間に配置されている。
ある好適な実施形態において、前記載置棚の上方および下方に、前記被加熱物の表面に焦げ目を形成する電熱線が配置されている。前記湯気発生装置と前記過熱蒸気発生装置との間には、更なる過熱蒸気発生装置が少なくとも一つ設けられている。
ある好適な実施形態において、前記筐体の側面には、載置棚に前記被加熱物の出し入れを行うための扉部が設けられている。前記筐体の一部には、前記載置棚に配置される前記被加熱物を表示させる透明窓が設けられている。前記被加熱物は、肉類、水産物および野菜からなる群から選択される少なくとも一つである。
本発明に係る加熱物の製造方法は、過熱蒸気を用いた加熱物の製造方法であり、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する湯気を発生させる工程と、前記湯気を加熱することによって、過熱蒸気を発生させる工程と、前記過熱蒸気を、加熱炉の内部に導入する工程と、前記加熱炉の内部に充満している過熱蒸気によって、前記加熱炉の被加熱物を加熱する工程と、前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出することによって、前記過熱蒸気を循環させる工程とを含む。
ある好適な実施形態では、前記加熱炉の内部に導入する工程において、前記過熱蒸気は、前記加熱炉の内部の下部領域に導入される。前記加熱する工程において、前記被加熱物は、前記加熱炉の内部における上部領域からの過熱蒸気と、前記加熱炉の内部における下部領域からの過熱蒸気とによって加熱される。
本発明によれば、液体が蓄えられる貯水タンクから、連通管を通して、湯気発生装置に液体を導入することにより、より安定して湯気(微圧の飽和水蒸気)を発生させることができ、それにより、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気と比較して、より温度制御が容易な過熱蒸気を加熱炉に導入させることができる。さらに、加熱炉の内部に充満している過熱蒸気は、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気と比較して、断熱材として機能する空気を含んでいないので、加熱炉の内部の温度均一性を保持するのに優れている。加えて、加熱炉の内部の下部領域における過熱蒸気は、上部領域の過熱蒸気よりも温度が相対的に低くなるが、その下部領域の過熱蒸気を上部領域に排出することにより、加熱炉の内部の温度均一性を向上させることができる。さらに、過熱蒸気発生装置の第2ハウジングが加熱炉の内部の下部領域に配置されている場合、第2電熱ヒータで加熱された第2ハウジングの熱によって、下部領域の過熱蒸気を加熱することができ、それによっても、加熱炉の内部の温度均一性を向上させることができる。したがって、本発明によれば、優れた温度均一性を持った加熱調理機または加熱調理方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る加熱調理機100の断面構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の断面構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の構成の一例を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための正面図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機101の構成の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加熱調理機100の改変例の一例を説明するための図である。
食品製造における加熱工程は、おいしい、良い食品をつくる上において最も重要なポイントである。通常は、バーナーによる加熱、温水による加熱、油による加熱が主によく使用され、それに比べると、スチーム加熱は、バーナー、温水等の加熱と比べて総熱量が少ないなどの関係から、実際にはあまり利用されていない。本願発明者は、温水等の加熱に変えて、スチーム加熱の可能性を鋭意探究した結果、過熱蒸気(過熱水蒸気)を用いた加熱方法に辿り着き、その開発を進めた。
本願発明者は、微圧蒸気(湯気)を加熱して過熱蒸気として、その過熱蒸気を食品に当てて加熱を行う手法を開発し、そしてそれを特許文献3(特許第4427090号公報)に開示した。本願発明者が開発した技術(特許第4427090号公報)はそれ自体で完成しており素晴らしいものであるが、本願発明者が検討したところ、美味しい食品を複数個一度に作る上では、さらに温度均一性を向上させる方が好ましいことがわかった。その観点から、本願発明者は、過熱蒸気を用いた加熱調理機において、優れた温度均一性を達成できる技術を鋭意検討して、それを改善することに成功し、本発明に想到するに至った。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。
また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る加熱調理機100の構成を示している。本実施形態の加熱調理機100は、過熱蒸気を用いて加熱を実行する加熱調理機(加熱装置)である。図1に示すように、本実施形態の加熱調理機100は、被加熱物(加熱される食材)90が配置される加熱炉55を含む筐体(加熱調理機の外枠)50と、貯水タンク10と、湯気発生装置20と、過熱蒸気発生装置30と、ファン(送風機)40とから構成されている。
加熱調理機100の筐体50内には、液体(水)11が蓄えられる貯水タンク10が設けられている。また、筐体50内には、湯気63を発生させる湯気発生装置20が配置されている。湯気発生装置20は、貯水タンク10に連通管15を通して接続されている。そして、湯気発生装置20は、貯水タンク10から連通管15を通して供給される液体11を加熱することによって湯気63を発生させるものである。また、過熱蒸気発生装置30は、湯気発生装置20に接続されており、湯気発生装置20で発生した湯気を加熱することによって過熱蒸気67を発生させるものである。本実施形態の構成では、貯水タンク10、湯気発生装置20および過熱蒸気発生装置30は、筐体50内に配置されている。本実施形態の筐体50は、土台部(ストッパ)59によって地面(例えば、工場内の地面)によって固定しているが、車輪部を設けて、移動可能な形態で地面に配置してもよい。
過熱蒸気発生装置30は、配管39を介してファン40に接続されている。ファン40は、過熱蒸気発生装置30で発生した過熱蒸気を加熱炉55に導入する送風機である。ファン40には、導入パイプ43が接続されており、導入パイプ43を通って過熱蒸気は加熱される。具体的には、導入パイプ43の一端は、ファン40に接続されており、そして、導入パイプ43の他端は、加熱炉55の上部に接続されている。加熱炉55の内部51には、過熱蒸気71を排出する過熱蒸気排出部45が配置されており、過熱蒸気排出部45は、導入パイプ43に接続されている。
さらに、本実施形態の構成においては、湯気発生装置20は、液体(水)11を加熱する第1電熱ヒータ25と、第1ハウジング22とから構成されている。第1ハウジング22は、第1電熱ヒータ25を収納するとともに、液体21を保持するように構成されている。また、第1ハウジング22と貯水タンク10とは連通管15で互いに接続されおり、それによって、第1ハウジング22内の液体21の水位(WL2)と、貯水タンク10内の液体11の水位(WL1)は一致している。
また、過熱蒸気発生装置30は、湯気(66)を加熱する第2電熱ヒータ35と、第2電熱ヒータ35を収納する第2ハウジング32とから構成されている。そして、第2電熱ヒータ35の少なくとも一部および第2ハウジング32の少なくとも一部は、加熱炉55の内部51に位置している。
本実施形態の構成では、過熱蒸気発生装置30の第2ハウジング32は、加熱炉(又は加熱釜)50に挿入されて配置されており、過熱蒸気発生装置30の第2電熱ヒータ35の熱は、第2ハウジング32を通して、加熱炉55の内部51の加熱にも利用される。加熱炉55の内部には、食材(食品)90が配置される棚54が設けられている。この例では、複数の棚54(多段の棚)がセットされており、上段の食材90a、中段の食材90b、下段の食材90cが配列されている。加熱炉55は、扉部52によって密閉可能な構造となっている。加熱炉55および扉部52は、金属(例えば、ステンレス)から構成されている。扉部52の一部は、透明部材(例えば耐熱ガラス)から構成してもよい。本実施形態の加熱炉55は、直方体(または略直方体)の形状を有しているが、これに限定されるものではない。本実施形態の加熱炉55は、例えば、他の立体形状(円筒形状や、球の形状など)にすることも可能である。
本実施形態では、過熱蒸気発生装置30は、加熱炉55の内部51の下部領域51bに配置されている。そして、過熱蒸気排出部45は、加熱炉55の内部51の上部領域51aに配置されている。本実施形態において、下部領域51bは、加熱炉55の内部51の高さ方向(鉛直方向)において底面から1/3以内の領域を意味している。また、本実施形態において、上部領域51aは、加熱炉55の内部51の高さ方向(鉛直方向)において上面から1/3以内の領域を意味している。
また、本実施形態の構成において、湯気発生装置20は、加熱炉55の底面の下方位置に配置されている。なお、湯気発生装置20は、加熱炉55の底面の下方位置の配置に限定されるものではなく、加熱調理機100の筐体50内の他の箇所に配置してもよい。また、湯気発生装置20は、加熱調理機100の筐体50の外に配置することも可能であるが、加熱調理機100をできるだけコンパクトな構成にする上では、加熱調理機100の筐体50内に配置した構成にすることが望ましい。同様に、貯水タンク10も加熱調理機100の筐体50内の他の箇所または筐体50の外に配置してもよいが、加熱調理機100をできるだけコンパクトな構成にする上では、加熱調理機100の筐体50内に配置した構成にすることが望ましい。
湯気発生装置20の第1ハウジング22は、耐熱性材料(例えば、金属)から構成されており、本実施形態の構成では、ステンレスから構成されている。湯気発生装置20の第1ハウジング22には、電熱ヒータ25(例えば、プラグヒータ、フランジヒータなど)が挿入されている。本実施形態の構成では、第1ハウジング22の後方部から電熱ヒータ25は差し込まれている。本実施形態の第1電熱ヒータ25には、電熱面積を大きくするためのフィンを設けてもよい。湯気発生装置20では、電熱ヒータ25が液体21を加熱することによって、液体21から湯気が生成される(矢印63参照)。湯気発生装置20では、動作時に実質的に大気圧と同じ内部圧力(例えば、1.2気圧以下の内部圧力)で加熱が実行される。
湯気発生装置20で発生した湯気(63)は、第1ハウジング22に設けられた開口部を通して、配管29に進み(矢印65参照)、過熱蒸気発生装置30に導入される。湯気は、微圧力の蒸気(例えば、ゲージ圧力0.1MPa以下の蒸気)であるので、高温高圧のスチーム蒸気と異なり、配管29内をゆっくりと進んで、過熱蒸気発生装置30の第2ハウジング32内に到達する。
過熱蒸気発生装置30に導入された湯気は、第2ハウジング32の内部で保持され、第2電熱ヒータ35によって加熱されて、過熱蒸気(過熱水蒸気)になる。湯気発生装置20で発生した湯気の温度が例えば95℃〜110℃程度とすると、過熱蒸気発生装置30内の第2電熱ヒータ35で加熱されて、150℃以上、好ましくは180℃以上(あるいは、300℃〜400℃またはそれ以上)の過熱蒸気(スーパーヒートベイパー)が発生する。
過熱蒸気発生装置30の第2電熱ヒータ35は、半分以上(例えば、2/3以上)、加熱炉55の内部51に位置している。第2電熱ヒータ35の熱は、湯気から過熱蒸気を発生させるとともに、加熱炉55の内部51を加熱する熱源としても機能する。本実施形態の第2ハウジング32は、金属(例えば、ステンレスなど)から構成されており、第2ハウジング32の後方部から第2電熱ヒータ35は差し込まれている。第2電熱ヒータ35は、例えば、数キロワット程度の電熱ヒータ(例えば、プラグヒータ、フランジヒータなど)である。
第2電熱ヒータ35には、電熱面積を大きくするためのフィンが取り付けられていることが好ましい。本実施形態では、第2電熱ヒータ35に、複数のフィンが取り付けているが、フィンが設けられていない形態であってもよい。第2電熱ヒータ35にフィンが取り付けられている場合、当該フィンは、電熱面積の拡大の機能の他に、第2ハウジング32内に存在する湯気および過熱蒸気を対流させることによって、第2電熱ヒータ35の加熱効率を高める機能も有している。すなわち、フィンが存在しない場合には、微圧蒸気である湯気およびその湯気から生じた過熱蒸気は第2ハウジング32内をゆっくりと移動するのであるが、第2ハウジング32内にフィンを設けて、湯気および過熱蒸気の流れの障害を作ると、フィンの効果によって第2ハウジング32内で対流が生じる。すると、対流が生じていなかった場合の第2電熱ヒータ35の周囲に位置する湯気・過熱蒸気を直接伝熱で加熱していたことに加えて、フィンによって生じた対流で、加熱の度合いが小さい湯気・過熱蒸気が第2電熱ヒータ35及びフィンを接触させやすくなり、それによって、過熱蒸気生成のための加熱効率が向上することになる。
過熱蒸気発生装置30で発生した過熱蒸気(66)は、第2ハウジング32に形成された開口部から、配管39を通り、ファン40に吸い込まれ(矢印67参照)、ファン40によって導入パイプ43に送られる(矢印69参照)。ファン40は、例えば、シロッコファンである。なお、導入パイプ43を通して過熱蒸気を加熱炉55の内部51に送り込めるのであれば、ファン40の送風機の種類は特に問わず、具体的な特性やコスト、寸法などに応じて適宜好適なものを用いればよい。
導入パイプ43の一端はファン40に接続されている。そして、導入パイプ43の他端は、加熱炉55の上部に接続されている。加熱炉55の内部51には、過熱蒸気排出部45が配置されている。ファン40から送り出された過熱蒸気(矢印68参照)は、導入パイプ43の中を通り(矢印69参照)、その後、過熱蒸気排出部45に送られ(矢印70参照)。次いで、過熱蒸気排出部45から過熱蒸気は、加熱炉55の内部51に排出(放出)される(矢印71参照)。
本実施形態の構成では、過熱蒸気排出部45は、加熱炉55の内部51の上部領域51aに配置されている。また、過熱蒸気排出部45には、過熱蒸気を放出する噴出口45aが形成されている。噴出口45aは、過熱蒸気排出部45の底面部に形成してもよいし、または、過熱蒸気排出部45の側面部に形成してもよい。過熱蒸気排出部45から均一に過熱蒸気を噴出(噴霧)するために、過熱蒸気排出部45において噴出口45aが形成される位置は対称であることが好ましい。また、過熱蒸気排出部45は、加熱炉55の上方から見て、対称形状をしていることが好ましい。本実施形態では、過熱蒸気排出部45は、上方から見て、「田」の字の形状をしている(そのように配管が連結された構造をしている)。その他にも、円形形状、正方形形状などの対称の形状にすることが可能である。
過熱蒸気発生装置30で発生させた過熱蒸気が導入される加熱炉55の内部51には、被加熱物である食品(食材)90を配置することができる。具体的には、加熱炉55の扉部52を開けて、加熱炉55の内部51に食品90を置き、その後で、扉部52を閉めて、加熱炉55を密閉状態にする。なお、本実施形態の加熱炉55を密閉にしても、加熱炉55の内部51は実質的に大気圧であるので、過熱蒸気で食品を加熱した後、加熱調理機100を動作させたまま、加熱後の食品の取り出しを行うことができるし、次いで、次の食品を導入することもできる。したがって、加熱炉55を大気圧に戻して、加熱炉55から食品の出し入れをするものに比較して、本実施形態の加熱調理機100では、作業効率を顕著に高めることができる。
本実施形態の加熱調理機100では、被加熱物(食品)90を配置するための棚54がセットされている。この例では、棚54は、水平方向にセットされて、複数の段(例えば、3段)に設けられている。具体的には、上段の棚54に食品90aが配置され、中段の棚54に食品90bが配置され、そして、下段の棚54に食品90cが配置されている。棚54は、例えば、金属製の板部材、網状部材、棒状部材などから構成されている。被加熱物(食品)90は、トレイ(耐熱性または金属製の容器)に入れた形で、棚54の上に配置することができる。
本実施形態の構成では、加熱炉55の内部51に、電熱線から構成された電熱ヒータ57が配置されている。この電熱ヒータ57は、例えば、ニクロム線などからなるU字ヒータ57であり、食品90に放射熱で加熱することができ、特に焼き目を付けることができる。この例では、電熱ヒータ(U字ヒータ)57は、鉛直方向に複数個(複数段57a、57b)設けられている。また、本実施形態では、電熱ヒータ(U字ヒータ)57は、鉛直方向に移動できずに固定した構造のものであるが、鉛直方向に移動して配置可能な構成のものにしてもよい。電熱ヒータ57が固定された構造の場合は、棚54を上下方向(鉛直方向)に移動して配置できる構造となっている(なお、電熱ヒータが可動の場合も棚44が可動な構造にすることができる)。したがって、食材90に電熱ヒータ57を接近させるようにしてもよいし、遠ざけるようにしてもよい。なお、電熱線から構成された電熱ヒータ57は、取り外し可能な構成にすることもできる。電熱ヒータ57は、任意のものであるので、電熱ヒータ57が無い構成で動作させてもよい。
加熱炉55の内部51に排出された過熱蒸気は、気体であるので、加熱炉55の内部51の全体に行き渡り、そして、加熱炉55の内部51を加熱する(昇温する)。加熱炉55の内部51に過熱蒸気を導入する最初の段階は、加熱炉55の内部51の空気を排出するようにして、加熱炉55の内部51をできるだけ過熱蒸気だけで充満させるようにする方が好ましい。加熱炉55の内部51の空気を排出させるための排出弁(空気抜きバルブ)を設けても構わない。
本実施形態の構成においては、過熱蒸気発生装置30に導入される湯気(65)は、飽和蒸気(飽和水蒸気)であるので、過熱蒸気発生装置30で発生した過熱蒸気は、高温でありながらも、水分を多く含む気体である。したがって、湯気(飽和蒸気)を加熱して生成された過熱蒸気で食品(90)を加熱すると、食品から必要以上に水分が取り出されてしまってパサパサになることを抑制することができる。この点、湯気を加熱して高温にした過熱蒸気と、高温高圧のスチーム蒸気を加熱して高温にした過熱蒸気(スチーム蒸気からの過熱蒸気)とは異なる。
さらに、過熱蒸気は、次のような利点を有している。まず、過熱蒸気の伝熱は、対流伝熱の他に、放射伝熱が加わるため、熱効率が非常に高いという特長を有している。魚や肉の焼き上がりは、直火・ガスと同様以上であり、さらに、水蒸気由来の気体なので対流伝達も早く、空気に比べて約10倍以上も対流伝達が早い。また、過熱蒸気は低温の物質に触れると凝縮し、その時に物質に熱を与えて温度(芯温)を上げるという水蒸気本来の性質と、加熱空気のように物質を加熱する性質を持っているので、短時間で焼成ができる。
加えて、製品の芯温を短時間で上昇させるので、冷凍魚・肉・パンなどの冷凍食品で解凍と焼きの2工程を一度に短時間で実行することができる。さらに、ある一定の温度以上になると、乾燥空気中よりも水蒸気中の方が乾燥が早くなることが知られているので、蒸しと乾燥とを同時に行うことができる。また、ポーラス状態に仕上げることもできるので、インスタントラーメンや、製茶にも好適に用いることができる。
さらには、過熱蒸気中は無酸素状態(あるいは、大気圧の酸素濃度よりも低い状態)なので、油脂の酸化・ビタミンの破壊などを抑制することができ、製品の保存を向上させることもできる。また、食品の退色防止にも役に立つ。そして、水は蒸発する時に油分を抱え込む性質があり、この性質は、脱油効果として利用することができる。
また、加熱炉55の内部51に導入する過熱蒸気の温度は、180℃以上であることが好ましい。これは、湯気(飽和蒸気)を加熱してなる過熱蒸気は、180℃前後でその性質が変化し、食材などの加熱処理に適したものになるからである。さらに説明すると、飽和蒸気を加熱した過熱蒸気は、非常に軽く、囲われた空間内の隅々まで充満しやすく、その体積膨張率が高く、含有酸素量も少なく、熱伝達速度も速くなるという特長を有しており、このような過熱蒸気を用いて食材を加熱した場合には、食材の表層部を焦がすことができ、外層部に浸透して、食材の内部温度を上げ、表層部の水分のみを最も多く蒸発させることができるので、表面がこんがりとして内部がジューシーな焼き上がりを実現することができる。過熱蒸気は、わずかな熱量の変化で急速に温度変化するという性質を持っているので、120℃程度の比較的不安定な過熱蒸気よりも、180℃以上の過熱蒸気を発生させて、加熱炉55の内部51に導入することが、食品の加熱処理においては好ましい。
本実施形態の加熱調理機100では、加熱装置(昇温装置)として、湯気発生装置20の第1電熱ヒータ25と、過熱蒸気発生装置30の第2電熱ヒータ35とを使用しており、バーナ(ガスバーナ)を使用していない。したがって、加熱調理機100は、電源さえあれば(例えば、200V電源など)動作させることができ、非常に便利であるとともに、火を使用しないので安全である。また、加熱調理機100は大気圧動作をしているので、安全の観点からはその点でも利点がある。また、加熱装置(昇温装置)として第1電熱ヒータ25と第2電熱ヒータ35とを使用するので、加熱調理機100をコンパクトな構成にすることができる。すなわち、過熱蒸気を発生させるための火力の大きい大型バーナーの設置は不要であるし、また、スチーム加熱に通常使用されるボイラー蒸気のためのボイラーの設置も不要である。加熱調理機100をコンパクトな構成にできることから、食品加工用の工場に配置できるだけでなく、レストラン、ホテル厨房、コンビニエンスストアの一角などに設置することも可能である。
図1に示した構成では、湯気発生装置20の第1電熱ヒータ25と、過熱蒸気発生装置30の第2電熱ヒータ35とは、それらの加熱を制御する制御装置(不図示)に接続されている。また、加熱炉55の内部51には、温度センサ(不図示)が取り付けられて、その温度センサは、制御装置に接続されている。また、貯水タンク10には温度センサを設けてもよい。制御装置は、温度センサの数値および加熱プログラムに基づいて、第1電熱ヒータ25と第2電熱ヒータ35とを制御して、加熱調理機100を動作させる。
本実施形態の加熱炉55に配置される被加熱物90は、典型的には、食品であり、例えば、水産物(魚類、甲殻類、軟体動物、貝類、海草類など)や、肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)、野菜、果物などである。被加熱物として、パン、スイートポテト、焼き芋(焼き芋ペーストを含む)、菓子(焼き菓子など)を挙げることもできる。また、加熱調理機100における過熱蒸気で炊飯を行うこともできる。本願発明者の検討ないし実験結果により、通常の炊飯方法(例えば、はじめ弱火で、次に、強火で蓋を取らない炊飯方法)にとらわれず、過熱蒸気によりたっぷりの水分を米に吸わして加熱すれば、短時間で、しかも美味しいご飯が炊けることが実証された。さらに説明すると、120℃〜400℃程度の過熱蒸気で炊き上げると米や水が早く沸点に到達し(これは、無酸素状態や、周囲全てが高温状態によることに基づく)、水分をたっぷり吸った米が炊き上がる。また、激しい水の対流で米が立った状態で炊飯をすることができる。通常の炊飯では釜の底面(又は側面も含む場合あり)だけにある電熱によって加熱するため熱伝導が遅くなり、早くしようとすれば高温を使わざるを得ず、そうすると焦げ付いてしまう。
過熱蒸気による加熱処理は、例えば、食材が魚の場合、乾燥させずに焼き上がるのでジューシーで美味であり、また殺菌も施される。肉の場合は、柔らかく仕上がり、旨味が増すとともに、脂っこさもとれる。唐揚げや天ぷらを調理する場合、衣に粉末油脂またはごく少量の油脂を加えるだけで、油低含有の唐揚げ/天ぷらができる。パンの場合、表面は薄くパリッと、中はもちっとした食感のものを得ることができる。野菜、卵でも、過熱蒸気の特性を利用して美味しいものを調理することができる。なお、過熱蒸気の加熱は、コーヒーや茶葉の焙煎に用いることもできる。
図1に示した構成において、加熱気体(過熱蒸気)の比重および対流の関係上、加熱炉55の下部領域51bは、上部領域51aよりも温度が低くなる傾向がある。本実施形態の構成では、加熱炉55の下部領域51bにおいて、第2電熱ヒータ35を含む過熱蒸気発生装置30(第2ハウジング32)を挿入させているので、加熱炉55の下部領域51bにおける温度低下の傾向を抑制することができる。また、加熱炉55の下部領域51bに電熱ヒータ(U字ヒータ)57bを配置することで、加熱炉55の下部領域51bにおける温度低下の傾向を抑制することができる。これらの手段に加えて、図2に示すように、加熱炉55の下部領域51bにおける気体(過熱蒸気)を、再度、上部領域51aに導入する構成にすることが可能である。
図2に示した構造においては、加熱炉55の内部51の下部領域51bに位置する過熱蒸気を吸引し、加熱炉55の内部51の上部領域51aに排出する循環ファン40Bが設けられている。循環ファン40Bは、図1に示したファン40と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のもの(例えば、異なる構造の送風機、比較的送風能力が小さい送風機)であってもよい。
本実施形態の構成では、図2に示すように、加熱炉55の底面(下部領域51bの底面)の一部に配管を取り付けて、循環ファン40Bに接続する。加熱炉55の下部領域51bに位置する過熱蒸気は、矢印75及び76に示すように、循環ファン40Bに吸い込まれる。次いで、その過熱蒸気は、循環ファン40Bに接続された導入パイプ43Bの中を通過して(矢印79参照)、過熱蒸気排出部45へと導出させる(矢印70B)。
本実施形態の構成では、導入パイプ43Bからの過熱蒸気と、図1に示した導入パイプ43からの過熱蒸気とを過熱蒸気排出部45で混合して、加熱炉55へ噴出している(矢印71)。なお、導入パイプ43Bと図1に示した導入パイプ43とを連結して、導入パイプ43内で過熱蒸気を混合することも可能である。あるいは、場合によっては、循環ファン40Bを、図1に示したファン40で兼用して、過熱蒸気発生装置30で発生させた過熱蒸気と、下部領域51bに位置する過熱蒸気とを混合して、加熱炉55の上部領域51aに導入するような構成にしても構わない。
次に、本実施形態の加熱調理機100の動作、および、本実施形態の加熱調理方法(加熱処理方法)について説明する。図3は、本実施形態の加熱調理方法を説明するためのフローチャートである。
まず、貯水タンク10の水を湯気発生装置20に導入し、湯気発生装置20で湯気を発生する(S100)。本実施形態では、貯水タンク10には液体11として水(例えば、水道水)が貯蔵されている。貯水タンク10の液体11は、連通管15を通して、湯気発生装置20の第1ハウジング22内に導入される(矢印61、矢印62参照)。そして、第1ハウジング22内に導入された液体21(液体11と同じもの)は、第1ハウジング22内に収納されている電熱ヒータ25によって加熱されて、湯気になる(矢印63参照)。
本実施形態において「湯気」とは、微圧蒸気のことを意味する。換言すると、本実施形態の「湯気」は、高温高圧のスチーム蒸気と異なり、微圧力の蒸気(例えば、ゲージ圧力0.1MPa以下の蒸気)である。なお、ここでの「湯気」は微圧力の蒸気であることを特徴としており、湯から立ち上る蒸気(水蒸気)であればよく、その蒸気が小さな水滴となって白く煙になるような状態であることまで限定されるものではない。すなわち、湯気は、白い煙のような状態であってもよいし、透明の状態であってもよい。
湯気発生装置20において安定して湯気(微圧蒸気)を発生させるには、湯気発生装置20内の水位(液面)WL2を一定に揃えておくことが、制御し易くて好ましい。本実施形態では、貯水タンク10と第1ハウジング22とが連通管15によって接続されているので、貯水タンク10の水位(WL1)と第1ハウジング22の水位(WL2)が一致している。したがって、本実施形態の構成によれば、複雑で高価な水位制御機構を設けなくても、大気圧を利用して(又は、パスカルの原理を利用して)簡便に水位(液面レベル)WL2の制御を行うことが可能となる。
次に、湯気発生装置20で発生した湯気を加熱することによって、過熱蒸気を発生させる(S110)。本実施形態では、湯気発生装置20で発生した湯気を過熱蒸気発生装置30に導入し(矢印65参照)、そして、過熱蒸気発生装置30によって、飽和水蒸気由来の微圧力(実質的に大気圧)の過熱蒸気を発生させる(矢印66参照)。
本実施形態の加熱炉55の内部51に導入される過熱蒸気の温度の一例は、300℃〜400℃である(典型的な一例は、400℃±10℃)である。したがって、そのような温度になる過熱蒸気を過熱蒸気発生装置30で加熱して生成する。加熱炉55の内部51を400℃にすると、例えば、未解凍の冷凍魚(冷凍サバなど)を数分で、解凍だけでなく焼き工程も完了させることができる。通例、加熱調理器で未解凍の冷凍魚を加熱する場合には、解凍だけでかなりの時間(数十分以上)がかかるとともに、解凍時に冷凍魚からエキスがドリップした後に、解凍された魚を焼くことになる。したがって、本実施形態の加熱調理機100による加熱とは顕著に異なる。
本実施形態の過熱蒸気発生装置30は、例えば300℃〜400℃またはそれ以上の過熱蒸気を発生させることができるのにもかかわらず、実質的に1気圧の内部圧力で動作を行っている。具体的には、せいぜい1.2気圧またはそれ以下の内部圧力で動作をしている。なお、ボイラーを用いて、300℃〜400℃またはそれ以上の高温加熱を行おうとすれば、当然、数気圧以上の動作圧力が要求されることになる。
過熱蒸気発生装置30が実質的に1気圧での動作を行うことができるのは、微圧蒸気である湯気を加熱して、高温の過熱蒸気を発生することができるからによる。技術常識に従えば、高温の気体を発生させるには高圧が必須となるが、例えば高温高圧のボイラー蒸気を加熱する場合、ボイラー蒸気の流速が速いために実際には上手く加熱することが難しいか、加熱することができるとしても膨大なエネルギーを要し非効率となる。
一方、本実施形態の構成では、微圧蒸気である湯気は、第2ハウジング32内をゆっくり漂うので、その間、第2電熱ヒータ35で加熱することができ、大気圧で高温(例えば300℃以上)の過熱蒸気を生成させることができる。また、微圧蒸気である湯気が第2ハウジング32内をゆっくり漂うことにより、第2電熱ヒータ35による温度制御を精密に実行することができる。第2電熱ヒータ35にフィン(例えば、円筒状の電熱ヒータに対して、その円筒を開口部とする略円環状のフィン)を設けると、加熱効率が向上することは上述した通りである。
また、本実施形態の構成では、第2電熱ヒータ35は、加熱炉55の外に配置されているのではなく、加熱炉55の中に配置されており、その配置構造の特徴も、加熱調理機100(または加熱炉55)の加熱効率を向上させる上で寄与している。すなわち、動作中の第2電熱ヒータ35は高温であるので、その熱で加熱炉55を加熱することができる。そして、第2電熱ヒータ35が下部領域51bにある場合は、上部領域51aに比べて温度が低くなる傾向のある下部領域51bの雰囲気(過熱蒸気)を温めて、上下方向(鉛直方向)の温度ムラを抑制することに寄与することができる。また、加熱調理機100の動作を停止した後も、第2電熱ヒータ35の発熱はすぐ停止するわけではないので、第2電熱ヒータ35が加熱炉55の中に位置していることによって、第2電熱ヒータ35の予熱(および加熱炉55内に残っている過熱蒸気)によっても、食品の加熱を行うことができ、エネルギー効率を向上させることができる。
次に、過熱蒸気発生装置30で発生した過熱蒸気は、ファン40を用いて、加熱炉55の内部51に導入される(S120)。具体的には、過熱蒸気発生装置30の過熱蒸気は、矢印67に示すように、ファン40に吸い込まれる。次いで、ファン40によって、導入パイプ43を通って、過熱蒸気排出部45に送られる(矢印68、69、70)。その後、過熱蒸気排出部45から加熱炉55の内部51に過熱蒸気は放出される(矢印71)。過熱蒸気排出部45から放出される過熱蒸気(71)は、高温であるものの、流速は小さく、そして、圧力はほぼ大気圧であるので、高温高圧のボイラー蒸気と比較すると、非常に取り扱いが楽で安全である。また、過熱蒸気(71)の導入時に、加熱炉55の扉部52の開け閉めをすることも可能である。
次に、導入する過熱蒸気(71)によって、加熱炉55の内部51を過熱蒸気で充満させる(S130)。空気は断熱材として機能して温度ムラの原因となるので、加熱炉55の内部51は、できるだけ過熱蒸気で充満させることが好ましい。また、空気を含ませずに実質的な無酸素状態にすることで酸化防止機能を持たせた加熱を実行することが可能となる。
そして、加熱炉55の内部51に充満している過熱蒸気(71)によって、加熱炉55の被加熱物(食品)90を加熱する(S140)。加熱炉55の内部51は実質的に一気圧であるので、加熱炉55の内部51に被加熱物90をセットするのは、過熱蒸気の導入前でもよいし、過熱蒸気の導入後であってもよい。被加熱物90の加熱は、ストップウオッチなどの時計で測定し、所望の焼き具合になるまで加熱(過熱蒸気によるスチーム加熱)を実行する。被加熱物(食品)90に焼き目/焦げ目を付けたい場合は、電熱線から構成された電熱ヒータ57による焼成を併用することが好ましい。被加熱物90の加熱の間も、加熱炉55の内部51に配置した温度センサによって、加熱温度、および、場所の違いによる温度ムラを測定し、理想的な加熱状態を維持する。
さらに、図2に示したように循環ファン40Bで過熱蒸気を循環させることができる(S150)。具体的には、循環ファン40Bを用いて、加熱炉55の下部領域51bにおける過熱蒸気を吸引し(矢印75、76参照)、次いで、加熱炉55の上部領域51aに過熱蒸気を排出することによって、過熱蒸気を循環させる(矢印78、79、70B、71参照)。過熱蒸気を循環させることにより、加熱炉55の内部51に過熱蒸気の流れを作り出すことができ、被加熱物(食品)90の加熱効率を向上させることができる。すなわち、過熱蒸気の流れが実質的にないときは、過熱蒸気が被加熱物90に接触し、その被加熱物90に熱を与えて低温になったものが、被加熱物90の周囲に滞在する時間が長くなるが、過熱蒸気の流れがある時には、熱を与えた過熱蒸気は移動していき、次いで、新たな高熱の過熱蒸気を被加熱物90に接触させることができる。したがって、被加熱物90の加熱が順調に実行されることになる。また、温度の低い過熱蒸気は、その比重の重さから加熱炉55の下部領域51bに移動していくことになるが、それを、循環ファン40Bで移動させて、新たな高温の過熱蒸気と混合させて、再び、上部領域51aに導入することにより、加熱効率を向上させることができる。
なお、過熱蒸気を循環させない場合でも、過熱蒸気が被加熱物90に接触し、その被加熱物90に熱を与えて、過熱蒸気が水へと変化すると、過熱蒸気の体積は1/1000程度に小さくなり、その小さくなった領域に、新たな高温の過熱蒸気が入り込んで次の被加熱物90の加熱が実行される。したがって、過熱蒸気を循環させない場合でも、良好な加熱は実行されるのであるが、過熱蒸気を循環させたときの方が、加熱効率の向上は良くなる。
本実施形態の手法を用いると、液体11が蓄えられる貯水タンク10から、連通管15を通して、湯気発生装置20に液体21を導入することで、より安定して湯気(微圧の飽和水蒸気)63を発生させることができる。それにより、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気と比較して、より温度制御が容易な過熱蒸気(71)を加熱炉55に導入させることができる。さらに、加熱炉55の内部51に充満している過熱蒸気は、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気と比較して、断熱材として機能する空気を含んでいないので、加熱炉55の内部51の温度均一性を保持するのに優れている。
加えて、加熱炉55の内部51の下部領域51bにおける過熱蒸気は、上部領域51aの過熱蒸気よりも温度が相対的に低くなるが、その下部領域51bの過熱蒸気を上部領域51aに排出することにより、加熱炉55の内部51の温度均一性を向上させることができる。さらに、過熱蒸気発生装置30の第2ハウジング32が加熱炉55の内部51の下部領域51bに配置されている場合、第2電熱ヒータ35で加熱された第2ハウジング32の熱によって、下部領域51bの過熱蒸気を加熱することができ、それによっても、加熱炉55の内部51の温度均一性を向上させることができる。
したがって、本発明の実施形態の手法によれば、優れた温度均一性を持った加熱調理機または加熱調理方法を実現することができる。さらに、循環ファン40Bによって過熱蒸気を循環させることにより、加熱炉55の内部51において過熱蒸気の流れを作り、被加熱物90の加熱効率を向上させることができる。加えて、過熱蒸気を循環によって、加熱炉55の内部51の温度均一性をより向上させることができる。
次に、図4から図7を参照しながら、本実施形態の加熱調理機100の一例を説明する。ここに示した加熱調理機100の構造は例示であり、他の構成を採用することも可能である。図4は、加熱調理機100の正面透視図である。図5は、加熱調理機100における過熱蒸気発生装置30周辺の水平方向の断面図である。また、図6は、加熱調理機100の加熱炉55の内部51を見えるようにした鉛直方向の断面図である。図7は、図6は、加熱調理機100の加熱炉55の内部51を見えるようにした水平方向の断面図である。
図示した加熱調理機100の高さは、例えば、1200mm〜2000mm(典型的には1650mm)である。加熱調理機100の幅は、例えば、600mm〜2000mm(典型的には1200mm)である。加熱調理機100の奥行きは、例えば、300mm〜2000mm(典型的には760mm)である。
図4に示すように、加熱調理機100の扉部52には、ハンドル部53が設けられている。ハンドル部53によって扉部52を開け閉めすることができる。また、扉部52の一部には、透明窓52aが設けられており、透明窓52aは、透光性部材(ガラス板から構成されている。この透光性部材52aを通して、加熱調理機100の内部51の加熱の状態を目視することができる。
この例における加熱調理機100では、過熱蒸気発生装置30は、複数の第2電熱ヒータ35から構成されている。具体的には、過熱蒸気発生装置30Aの第2ハウジング32と、過熱蒸気発生装置30Cの第2ハウジング32とに、それぞれ、第2電熱ヒータ35が挿入されている。中央の過熱蒸気発生装置30Bの第2ハウジング32は、過熱蒸気発生装置30Aと30Cで発生した過熱蒸気を集めて、ファン40に送る役割を果たしている。
なお、中央の過熱蒸気発生装置30Bの第2ハウジング32にも、第2電熱ヒータ35を挿入した構成にしてもよい。さらに、複数本の第2電熱ヒータ35を水平方向で平行に配置し、それぞれの第2電熱ヒータ35の挿入方向が交互になるように配列することも可能である。そのように交互に配置(千鳥配置)すると、第2電熱ヒータ35の先端部と根本部との温度の差を緩和(相殺ないし平均化)することができ、発生させる過熱蒸気の温度を均一にすることができる。
過熱蒸気発生装置30(30A〜30C)で発生した過熱蒸気は、ファン40に送られる。そして、ファン40の配管接合部43aに連結される導入パイプ43を通って、加熱炉55の内部51に送られる。なお、貯水タンク10は、湯気発生装置20に連結されており、湯気発生装置20で発生した湯気が、過熱蒸気発生装置30(30A〜30C)に送られる。
図6に示すように、加熱炉55の内部51には、食品90が配置される棚54と、その棚54を支持する支持部54aが設けられている。支持部54aは、断面L字形状の金属棒部材であり、加熱炉55の側面に固定されている。また、図7に示すように、加熱炉55の内部51には、電熱線(ニクロム線など)からなるU字ヒータ57が配置されている。
図示した加熱調理機100を用いて、未解凍の冷凍魚(冷凍サバなど)を加熱する場合、加熱炉55内の温度ムラを抑えて、理想的な加熱を実行することができ、実際に試食したら、冷凍魚とは思えないくらい美味しい味がする。冷凍魚に限らず、鶏肉などの肉製品を加熱した場合も、理想的な加熱を実行することができ、実際に試食したら、スーパーで普通に販売している通常肉は思えないくらい、高級肉を調理した時のような美味しい味がする。なお、本実施形態の加熱調理機100の特性(寸法・ファンの能力など)によるが、加熱炉55内の温度ムラは±10℃またはそれ以下にすることができる。一方、高温高圧のボイラー蒸気由来の過熱蒸気を用いた加熱調理機では、±20℃〜30℃またはそれ以上の加熱ムラが生じてしまう。
ボイラー蒸気由来の過熱蒸気で食材を加熱した場合について更に説明すると、加熱炉への導入時の温度は設定で決定できても、加熱炉の内部の温度ムラは大きく、炉内の良質な温度管理をすることは非常に困難である。これは、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気は空気を含んでいること、および、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気の流速が大きいことなどに原因があるため、本実施形態の加熱調理機100と異なり、それらの構成を用いる限りは良質な温度条件を作ることは困難である。つまり、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気を食材90に吹き付ける場合には、流速の速い過熱蒸気が食材90によくあたる部分とそうでない部分との差が激しく、美味しい加熱食品とはなりにくい。また、その流速の速い過熱蒸気の場合、加熱制御が非常に困難を極め、食品90の加熱という非常に繊細な温度管理(加熱温度制御)に向いていない。さらには、ボイラー蒸気は不純物(例えば、強アルカリ成分)を含むので、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気が食品90にあたると、味に影響を与えてしまう。また、ボイラー蒸気由来の過熱蒸気には空気が含まれているので、その空気が断熱材として機能し、加熱ムラも生じて、それが味に影響を与える。加えて、そのようなものの場合、ボイラー蒸気を発生させるボイラーが必要であるとともに、ボイラー蒸気を加熱するための大型の加熱装置も必要となり、そのようなものは、本実施形態の加熱調理機100と比較すると、エネルギー効率はかなり悪い。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、本実施形態の加熱調理機100の上部に、加熱炉55の内部51の蒸気(気体)を逃がすことができるバルブ付きの配管を設けることが可能である。なお、加熱炉55の内部51の蒸気(気体)を強制的に逃がす構成にする場合には、循環送風させるためのパイプ(55)に逃がし配管を接続して、内部51の気体を逃がす時にバルブを開ければ、強制的に内部51の気体を逃がすようにすることができる。
例えば、本実施形態の技術で、加熱炉55において炊飯を行うには、約150℃前後の過熱蒸気のものを用いるのが良い。加水率を従来の120%から150%に高めることが可能であり、炊飯時間を半分近く短縮できるとともに、美味しさを向上させることができる。また、本実施形態の技術は、水産物の蒸し工程や焼き工程に好適に使用できるだけでなく、パン、お茶、餅米を利用する菓子類、あるいは、洋菓子、肉類の加熱調理、野菜や芋類の蒸し料理などに積極的に使用することができる。さらに、過熱蒸気の特性を利用して、骨まで食せる魚の加工にも、適用することができる。加えて、過熱蒸気は、親子丼などの丼ものの加熱調理にも適している。
また、例えば、過熱蒸気の元となる液体としては、水だけでなく、他のものを用いることもでき、調味料を添加した液体の蒸気(過熱蒸気)を用いて、それにて食材を調理することも可能である。さらに、油調加熱に替わるスチームフライを加熱炉55内において実現することができる。具体的には、高温(超高温)の過熱蒸気を用いて、フライを作ることにより、油の無い(又は少ない)ヘルシーなフライを実現することができる。また、これにより、油調に伴う工場環境の悪化や廃油の環境問題を解決することができる。
次に、本発明の実施形態に係る加熱調理機の改変例の一つとして、レストランまたはガーデンに設置して使用するオープンキッチン用調理装置(バッチ式の加熱装置)として適した加熱調理機101を、図8から図14を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態に係る加熱調理機(加熱装置)101の正面図である。図9は、本実施形態の加熱調理機(加熱装置)101を正面から見た模式図(透視図、断面図)である。図10は、本実施形態の加熱調理機(加熱装置)101を側面から見た模式図(透視図、断面図)である。
そして、図11は、本実施形態の加熱調理機(加熱装置)101を側面から見た模式図(透視図、断面図)である。また、図12は、本実施形態の加熱調理機(加熱装置)101を正面から見た模式図(透視図、断面図)である。図13は、本実施形態の加熱調理機(加熱装置)101を水平方向で切った断面模式図である。
本実施形態の加熱調理機101は、例えば、ステーキレストラン(または、バーベキューレストラン、バーベキューガーデニングなど)に設置して、肉や魚介類などの食材(90)を加熱して調理することができるものである。本実施形態の構成において、筐体50の上部に加熱炉55が配置されている。図8に示した例では、加熱炉55の前面カバー(正面カバー)56には、加熱炉55の内部を見ることができる透明窓56aが設けられており、透明窓56aは、透光性部材(例えば、ガラス板)56aから構成されている。これにより、加熱炉55の内部51に配置された食材(被加熱物)90が調理(焼成)されている様子が表示され、加熱調理装置101の近傍にいる人(例えば、調理・サーブする人、食事を待っている人)の役に立つとともに、レストランやガーデニングのディスプレイとしての効果が得られる。
この例では、加熱炉55の側面(正面から見て左右)に、扉部52(52b、52c)を設けている。加熱炉55の側面(左右)に扉部52を設けることで、加熱炉55内の食材(90)を、透明窓(透光性部材)56aを通して表示させながら、食材(90)の出し入れをすることができる。上述したように、本実施形態の加熱調理機の構成においては、加熱炉55の内部は実質的に1気圧であるので、加熱状態(調理状態)であっても、扉部52を開けて加熱炉55から食材(90)を出し入れすることができるので便利であるとともに、食材(90)の入れ替え時においても、食材(90)が調理(焼成)される様子を表示したままの状態にすることができる。
図9に示すように、本実施形態の加熱調理装置101では、加熱炉55の内部51において載置棚(例えば、焼き網)54が設けられている。この例では、載置棚54は、一段の構成になっている(すなわち、一段の棚が水平に延びている)。載置棚54の上には、食材90(ここでは、牛肉・豚肉・鶏肉などの食肉、または、魚やイカ・エビなどの水産物)が配置されている。載置棚(例えば、焼き網)54の下には、載置棚54(例えば、食材90を載せた焼き網)を移動させるための移動レール(例えば、焼き網移動レール)54bが配置されている。食材90が食肉(特に、牛肉・豚肉)である場合、食肉が肉厚であるときは、載置棚54は一段構成で、上下の両方向から、過熱蒸気(71、72)を当てて焼成することが好ましい。なお、食材90が薄い場合には、図1及び図6に示すように多段の棚54の構成にしてもよい。なお、上下方向の両面から焼成する場合、載置棚54としては、下からの加熱に適した焼き網が便利であるが、鉄板のような載置棚54を使用しても構わない。なお、油(脂)や水ドリップが肉や魚から出てくることがあり、そのときに加熱炉55内を落下することを防止するために、金属フィルム(例えばアルミフィルム)や金属板(例えば鉄板)のような部材(フィルム部材または皿部材)を載置棚54に敷いて(または、金属フィルムや金属板のような載置棚54を用いて)、食材(肉や魚など)90を焼くと良い。または、載置棚54の下方に(特に、下部の電熱線57bの上方に)ドリップ受けの金属板(金属皿)を配置しておくことも良い。
本実施形態の加熱調理装置101の構成においては、上下方向から過熱蒸気(71、72)を加熱炉55の内部51に導入している。本実施形態の構成において、過熱蒸気発生装置30(30A)は、加熱炉55の内部51に配置されており、過熱蒸気発生装置30(30A)の電熱ヒータ35Aを収納するハウジング32には、貫通孔(通気口、開口部)37aが形成されている。そして、ハウジング32の内部31から(貫通孔37aを通って)加熱炉55の内部51へと過熱蒸気72は導入される。
この例では、過熱蒸気発生装置30(30A)は、加熱炉55の内部51の下部領域51bに設けられている。加熱炉55の内部51の下部領域51bは、上部領域51aと比較すると、加熱時(調理時)において温度が低くなる傾向があるところ、過熱蒸気発生装置30(30A)から放出される過熱蒸気72の熱(および、過熱蒸気発生装置30の電熱ヒータ35Aの熱)によって、加熱炉55の内部51の下部領域51bと上部領域51aとの温度差を小さくすることができる。また、加熱炉55の内部51の上部領域51aに過熱蒸気排出部45が形成されている構成では、食品90の上面(上部)の焼成(加熱)は(下面に比較して)良好であるが、それに加えて、加熱炉55の内部51の下部領域51bに過熱蒸気発生装置30が配置されている構成では、過熱蒸気発生装置30からの過熱蒸気72の熱も加わって、食品90の下面(下部)の焼成(加熱)も良好に行うことができる。
また、図9に示した構成において、食品90を載置する棚54の上方および下方の両方に、食品90の表面に焦げ目を形成する電熱線57(57a、57b)が配置されている。本実施形態の電熱線57(57a、57b)は、固定されており、上下方向(重力方向)に移動はできない構造となっているが、載置棚54(および/または、載置棚54と連動する移動レール54b)は、上下方向(重力方向)に移動できる構造となっている。したがって、食品90との間の距離設定した電熱線57の位置によって、食品90に適切な焦げ目・焼き色を付けることができる。また、本実施形態の電熱線57(57a、57b)を上下方向(重力方向)に移動可能な構成にしてもよい。
さらに、本実施形態の構成では、湯気63を発生させる湯気発生装置20は、筐体50の下部に位置している。図9では示していないが、湯気発生装置20には、液体(水)が蓄えられる貯水タンク(10)と接続されている。具体的には、図1と同様に、湯気発生装置20は、連通管(15)を介して貯水タンク(10)に連結されている。そして、湯気発生装置20の水位(WL2)と、貯水タンク(10)の水位(WL1)は、パスカルの原理によって一致しており、これにより、湯気発生装置20の水位(WL2)が簡便且つ安定して制御されており、その結果、安定した湯気63を発生させており、それに伴って、過熱蒸気(71、72)の発生量を高精度に制御することができる。なお、湯気発生装置20から発生する湯気(93)を比較的簡単に安定させることができる場合や、湯気(過熱蒸気)の発生量を厳密に制御しなくてよい場合には、貯水タンク(10)および連通管(15)がない構成にしても構わないが、基本的には、貯水タンク(10)および連通管(15)を設けることで安定した制御ができるようにすることが好ましい。加えて、この例では、湯気発生装置20は、液体(水)21を加熱する電熱ヒータ25と、電熱ヒータ25を収納し、液体21を保持するハウジング22とから構成されている。この電熱ヒータ25には、加熱効率を向上させる目的でフィン25a(金属製の環状部材)が形成されている。
また、本実施形態では、湯気発生装置20と、加熱炉55の内部51に配置された過熱蒸気発生装置30(30A)との間に、更なる過熱蒸気発生装置30(30B、30C)を設けている。これにより、湯気発生装置20で発生した湯気63を、多段的に昇温させることができ、加熱炉55の内部51の温度を例えば400℃にすることができる。図9に示した構成例では、更なる過熱蒸気発生装置30を、過熱蒸気発生装置30および30Cの2つにしたが、これに限らず、1つにしてもよいし、3つ以上にしても構わない。図示した例では、更なる過熱蒸気発生装置30(30B、30C)で加熱した過熱蒸気を、加熱炉55内の過熱蒸気発生装置30Aに導出しているが、更なる過熱蒸気発生装置30(30B、30C)で加熱した過熱蒸気を加熱炉55に導出するような構成にしても構わない。また、図1に示した構成と同様に、更なる過熱蒸気発生装置30(30B、30C)を設けずに、過熱蒸気発生装置30(30A)だけにしてもよい。
さらに、図10に示すように、加熱炉55の内部51の下部領域51bには、当該下部領域51bに位置する気体(過熱蒸気、過熱蒸気が冷却した蒸気、または、食品から発生した気体)75を吸引する吸引口76が形成されている。また、過熱蒸気発生装置30(30A、30B、30C)で発生させた過熱蒸気は、配管(図9及び図10では不図示)を通じて、加熱炉55の内部51の上部領域51aに位置する過熱蒸気排出部45に導入され、過熱蒸気排出部45から加熱炉55の内部51に放出される(矢印71)。吸引口76の吸引、および/または、過熱蒸気排出部45への導入は、ファン40を用いて行うことができる。具体的には、過熱蒸気発生装置30Aから加熱炉55の内部51へ放出された過熱蒸気(より高温の過熱蒸気)72は、ファン40の吸引力によって、吸引口76に吸い込まれ、次いで、ファン40の送風力によって、過熱蒸気71は、上部領域51aに位置する過熱蒸気排出部45から放出される。
加熱炉55の内部51においては、上部領域51aの方が下部領域51bよりも高温になるので、下部領域51bに過熱蒸気72(より高温の過熱蒸気)を放出し、そこから吸引口76を通してファン40を通って、上部領域51aから過熱蒸気71(過熱蒸気72よりも低温の過熱蒸気)が放出されるので、加熱炉55の内部51の温度均一性に貢献する構成となっている。
また、図10の構成例では、加熱炉55の内部51の煙を逃がすための配管(煙逃がし配管)49が加熱炉55に取り付けられている。煙逃がし配管49を取り付けることによって、加熱炉55内で食品90を焼成した時に発生する煙の問題を解決することができる。煙逃がし配管49に排気ポンプを接続してもよい。また、加熱炉55に、空気を排出させるための排出弁(空気抜きバルブ)を加熱炉55に取り付けてもよい。
図9に示した構成で説明すると、湯気発生装置20で生成した湯気(微圧蒸気)63は、配管29を通って(矢印65)、過熱蒸気発生装置30Cに到達する。上述したように、湯気63は微圧であるので、ゆっくりした速度で配管29を移動し、過熱蒸気発生装置30C内(ハウジング32の内部31)でもゆっくり移動し、電熱ヒータ35Cによって加熱されて過熱蒸気となる。次いで、過熱蒸気は、過熱蒸気発生装置30Cから、矢印67に示すように配管29を通って、過熱蒸気発生装置30Bへと流れ、その過熱蒸気発生装置30B内でも加熱される。さらに、過熱蒸気は、過熱蒸気発生装置30Bから配管29Aを通って(矢印70)、加熱炉55内に入り、次いで、過熱蒸気発生装置30Aで加熱される。その後、過熱蒸気発生装置30Aから加熱炉55内に放出される。その一部は、図10に示すように、吸引口76に吸い込まれて、ファン40を通って、過熱蒸気排出部45から加熱炉55内に放出される(矢印71)。
図11は、本実施形態の加熱調理装置101の一例を側面から見た透視模式図である。図11に示した構成例では、吸引ファン40D(第1ファン40)と、送風ファン40C(第2ファン40)とが配管43C(43)で連結されている。ここでは、吸引ファン40Dは、図10に示した吸引口76から過熱蒸気を吸い込み(引き入れ)、そして、その過熱蒸気は、吸引ファン40Dから配管43Cを通って送風ファン40Cに送られる。そこから過熱蒸気は、配管43D(43)を通って、過熱蒸気排出部45の噴出口45aから排出されて、加熱炉55の上部領域51aに導入される。そして、加熱炉55の内部51に導入された過熱蒸気は、食材(90)を焼成する。食材(90)に接触して温度が低下した過熱蒸気(場合によっては蒸気)は、加熱炉55の下部領域51bに移動する。そこで、その過熱蒸気(温度の低い気体)は、下部領域51bに新たに導入されたより高温の過熱蒸気とともに吸引口76に吸い込まれると、高温の気体(過熱蒸気)と混合されて温度が上がり、その状態で、加熱炉55の上部領域51aに導入される。
図12は、本実施形態の加熱調理装置101の一例の配管の様子を示した鉛直方向断面図であり、実質的に図11に示した構造に対応している。また、図13は、本実施形態の加熱調理装置101の一例の配管の様子を示した水平方向断面図である。さらに、図14は、加熱炉55の一例の構成を示す鉛直方向断面図である。図12、図13および図14の構成は、上述した説明と重複するので説明を省略する。なお、図11、図12、図13、図14に示した構成は、本実施形態の加熱調理装置101の一例であり、この構造に限定されるものではなく、他の構成を採用しても構わない。例えば、図13に示した構成において、過熱蒸気発生装置30Aを2本(左右一対)にしているが、それをさらに増やしてもよい(例えば、4本(2対)、または、それ以上)。また、過熱蒸気発生装置30Aを2本(左右一対)にする構成でなく、1本だけの構成にしても構わない。
本実施形態の加熱調理機101の高さは、例えば、900mm〜1800mm(典型的には1200mm)である。加熱炉55の高さは、例えば300mmであり、加熱炉55を支持する土台部の高さは例えば800mmである。加熱調理機101の幅は、例えば、600mm〜3000mm(典型的には2000mm)である。加熱調理機100の奥行きは、例えば、300mm〜1000mm(典型的には600mm)である。
本実施形態の加熱調理装置101を用いて食肉(牛肉)を焼成した場合、450グラムのステーキ肉であれば、12枚から15枚を5分から8分で焼成することができ、1キログラムのリブステーキであれば、8枚を5分から8分で焼成することができる。これは、オープンキッチン用の加熱調理装置としては高い能力であり、しかも、過熱蒸気を用いた焼成であるので、ガスなどの火で焼くよりも美味しく調理することができる。
上述した加熱調理装置101の構成も、勿論、種々の改変が可能である。例えば、図9に示した例において、一段ではなく、多段の棚54を含む加熱炉55の構成にしても構わない。また、図9に示した構成において、過熱蒸気発生装置30Aに貫通孔を形成せずに、図1に示した構成のようにファン40を用いて過熱蒸気排出部45の方へ過熱蒸気を移動させるようにしてもよい。また、図1に示した構成において、過熱蒸気発生装置30のハウジング32に貫通孔を形成して、過熱蒸気66を加熱炉55に放出するようにしても構わない。さらに、図1に示した構成において、過熱蒸気発生装置30を複数にして(直列または並列)、過熱蒸気を複数回昇温する構成にしてもよい。加えて、各種ヒータ(35、57)、加熱炉55の寸法、加熱炉55の設定温度などは、使用条件にあわせて適宜好適なものを採用することができる。
また、図15に示すように、加熱調理装置100(図1参照)の構造において上下の電熱線57(57a、57b)だけでなく、各棚54の間に電熱線57(57c、57d)を配置して、上下だけでなく内部にも電熱線57が存在する構造にしてもよい。電熱線57の間隔(配置間隔)は、等間隔であってもよいし、等間隔でなくてもよい。焦げやすい食材(魚や肉)90の場合、電熱線57をセットする位置(食材90との近接距離)は、その焦げやすい食材から遠ざけるようにする。そして、焦げ目をつけたい食材(肉や魚)90の場合、電熱線57をセットする位置(食材90との近接距離)は、その食材90に近づけるようにする。このことは、図9に示した加熱調理装置101を多段構成にした場合も同様である。加えて、図1および図9に示した加熱調理装置100(101)において、電熱線57、過熱蒸気発生装置30の電熱ヒータ35は、それぞれ、ON/OFFできる構造にしており、それらの熱発生機器を(個別に、または、総合的に連動させて)制御することで、加熱炉55の内部51の温度(内部温度)を制御することができる。そして、そのような温度制御は、内部51に配置された温度センサからのデータ(温度データ)に基づいて行うことができ、それらの加熱を制御する制御装置を、本実施形態の加熱調理装置に含めることができる。その制御装置は、温度センサの数値および加熱プログラムに基づいて、電熱線57および/または電熱ヒータ35(25)を制御して、加熱調理機100(101)を動作させることができる。
本発明によれば、優れた温度均一性を持った加熱調理機および加熱調理方法を提供することができる。
10 貯水タンク
15 連通管
20 湯気発生装置
22 第1ハウジング
25 第1電熱ヒータ
29 配管
30 過熱蒸気発生装置
32 第2ハウジング
35 第2電熱ヒータ
37a 貫通孔
39 配管
40 ファン
40B 循環ファン
40C 送風ファン
40D 吸引ファン
43 導入パイプ
43B 導入パイプ
45 過熱蒸気排出部
45a 噴出口
50 筐体
51 加熱炉の内部
51a 上部領域
51b 下部領域
52 扉部
52a 透明窓(透光性部材)
53 ハンドル部
54 棚
54a 支持部
55 加熱炉
56a 透明窓(透光性部材)
57 U字ヒータ
76 吸引口
90 被加熱物(食品、食材)
100 加熱調理機
101 加熱調理機

Claims (21)

  1. 過熱蒸気を用いて加熱を実行する加熱調理機であって、
    被加熱物が配置される加熱炉を含む筐体と、
    前記筐体内に配置され、液体が蓄えられる貯水タンクと、
    前記貯水タンクに連通管を通して接続され、前記貯水タンクから供給される液体を加熱することによって湯気を発生させる湯気発生装置と、
    前記湯気発生装置に接続され、当該湯気発生装置で発生した前記湯気を加熱することによって過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、
    前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を前記加熱炉に導入するファンと、
    前記ファンに一端が接続され、前記加熱炉の上部に他端が接続された導入パイプと、
    前記導入パイプに接続され、前記加熱炉の内部に前記過熱蒸気を排出する過熱蒸気排出部と
    を備え、
    前記湯気発生装置は、
    前記液体を加熱する第1電熱ヒータと、
    前記第1電熱ヒータを収納し、前記液体を保持する第1ハウジングと
    から構成されており、
    前記第1ハウジングと前記貯水タンクとは前記連通管で互いに接続され、それによって、前記第1ハウジング内の前記液体の水位と、前記貯水タンク内の前記液体の水位は一致しており、
    前記過熱蒸気発生装置は、
    前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、
    前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングと
    から構成されており、
    前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部に位置しており、
    前記湯気発生装置および前記過熱蒸気発生装置は、前記筐体内に配置されている、加熱調理機。
  2. さらに、前記加熱炉の内部の下部領域に位置する前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出する循環ファンが設けられている、請求項1に記載の加熱調理機。
  3. 前記過熱蒸気発生装置は、前記加熱炉の内部の下部領域に配置されており、
    前記過熱蒸気排出部は、前記加熱炉の内部の上部領域に配置されている、請求項1または2に記載の加熱調理機。
  4. 前記過熱蒸気発生装置は、複数の前記第2電熱ヒータおよび複数の前記第2ハウジングの組み合わせから構成されている、請求項3に記載の加熱調理機。
  5. 前記加熱炉の内部には、電熱線から構成されたU字ヒータが配置されている、請求項1から4の何れか一つに記載の加熱調理機。
  6. 前記U字ヒータは、前記加熱炉の内部の上部領域および下部領域のそれぞれに設けられている、請求項5に記載の加熱調理機。
  7. さらに、前記第1電熱ヒータおよび前記第2電熱ヒータに接続され、それらの加熱を制御する制御装置を備えており、
    前記加熱炉の内部には、温度センサが取り付けられており、
    前記温度センサは、前記制御装置に接続されている、請求項1から6の何れか一つに記載の加熱調理機。
  8. 前記湯気発生装置で発生した前記湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する飽和水蒸気である、請求項1から7の何れか一つに記載の加熱調理機。
  9. 過熱蒸気を用いた加熱調理方法であって、
    液体が蓄えられる貯水タンクから、連通管を通して、湯気発生装置に液体を導入する工程と、
    前記湯気発生装置で発生した湯気を過熱蒸気発生装置で加熱することによって、過熱蒸気を発生させる工程と、
    前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を、ファンを用いて、加熱炉の内部に導入する工程と、
    前記加熱炉の内部に充満している過熱蒸気によって、前記加熱炉の被加熱物を加熱する工程と、
    前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出することによって、前記過熱蒸気を循環させる工程と
    を含む、加熱調理方法。
  10. 前記過熱蒸気発生装置は、
    前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、
    前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングと
    から構成されており、
    前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部の下部領域に位置しており、
    前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気は、前記第2電熱ヒータを収納する前記第2ハウジングによって加熱される、請求項9に記載の加熱調理方法。
  11. 前記加熱炉の内部には、電熱線から構成されたU字ヒータが配置されており、
    前記U字ヒータによって、前記被加熱物の表面に焦げ目を形成する工程を実行する、請求項9または10に記載の加熱調理方法。
  12. 前記被加熱物を加熱する工程において、前記加熱炉の内部は、大気よりも酸素が少ない状態である、請求項9から11の何れか一つに記載の加熱調理方法。
  13. 前記湯気発生装置で発生した前記湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する飽和水蒸気である、請求項9から12の何れか一つに記載の加熱調理方法。
  14. 前記被加熱物は、水産物、肉類、野菜、パンおよび米からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項9から13の何れか一つに記載の加熱調理方法。
  15. 過熱蒸気を用いて加熱を実行する加熱調理機であって、
    被加熱物が配置される加熱炉を含む筐体と、
    湯気を発生させる湯気発生装置と、
    前記湯気発生装置に接続され、当該湯気発生装置で発生した前記湯気を加熱することによって過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生装置と、
    前記過熱蒸気発生装置で発生した前記過熱蒸気を前記加熱炉に導入するファンと、
    前記ファンに一端が接続され、前記加熱炉の上部に他端が接続された導入パイプと、
    前記導入パイプに接続され、前記加熱炉の内部に前記過熱蒸気を排出する過熱蒸気排出部と
    を備え、
    前記湯気発生装置は、
    液体を加熱する第1電熱ヒータと、
    前記第1電熱ヒータを収納し、前記液体を保持する第1ハウジングと
    から構成されており、
    前記過熱蒸気発生装置は、
    前記湯気を加熱する第2電熱ヒータと、
    前記第2電熱ヒータを収納する第2ハウジングと
    から構成されており、
    前記第2電熱ヒータの少なくとも一部および前記第2ハウジングの少なくとも一部は、前記加熱炉の内部に位置しており、
    前記第2ハウジングのうちの前記加熱炉の内部に位置している部位において、前記過熱蒸気を放出する貫通孔が形成されている、加熱調理機。
  16. さらに、前記加熱炉の内部の下部領域には、前記加熱炉の内部の気体を吸引する吸引口が形成されており、
    前記ファンは、前記吸引口から吸った前記気体を、前記過熱蒸気排出部に送り出すことによって、前記加熱炉の内部の気体を循環させる循環ファンである、請求項15に記載の加熱調理機。
  17. さらに、前記液体を助蔵する貯水タンクを備え、
    前記第1ハウジングと前記貯水タンクとは連通管で互いに接続され、それによって、前記第1ハウジング内の前記液体の水位と、前記貯水タンク内の前記液体の水位は一致しており、
    前記過熱蒸気発生装置は、前記加熱炉の内部の下部領域に配置されており、
    前記過熱蒸気排出部は、前記加熱炉の内部の上部領域に配置されており、
    前記被加熱物が載置される載置棚が、前記過熱蒸気発生装置と前記過熱蒸気排出部との間に配置されている、請求項15または16に記載の加熱調理機。
  18. 前記載置棚の上方および下方に、前記被加熱物の表面に焦げ目を形成する電熱線が配置されており、
    前記湯気発生装置と前記過熱蒸気発生装置との間には、更なる過熱蒸気発生装置が少なくとも一つ設けられている、請求項17に記載の加熱調理機。
  19. 前記筐体の側面には、載置棚に前記被加熱物の出し入れを行うための扉部が設けられており、
    前記筐体の一部には、前記載置棚に配置される前記被加熱物を表示させる透明窓が設けられており、
    前記被加熱物は、肉類、水産物および野菜からなる群から選択される少なくとも一つである、請求項15から18の何れか一つに記載の加熱調理機。
  20. 過熱蒸気を用いた加熱物の製造方法であって、
    ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力を有する湯気を発生させる工程と、
    前記湯気を加熱することによって、過熱蒸気を発生させる工程と、
    前記過熱蒸気を、加熱炉の内部に導入する工程と、
    前記加熱炉の内部に充満している過熱蒸気によって、前記加熱炉の被加熱物を加熱する工程と、
    前記加熱炉の内部の下部領域における前記過熱蒸気を吸引し、前記加熱炉の内部の上部領域に排出することによって、前記過熱蒸気を循環させる工程と
    を含む、加熱物の製造方法。
  21. 前記加熱炉の内部に導入する工程において、前記過熱蒸気は、前記加熱炉の内部の下部領域に導入され、
    前記加熱する工程において、前記被加熱物は、前記加熱炉の内部における上部領域からの過熱蒸気と、前記加熱炉の内部における下部領域からの過熱蒸気とによって加熱される、請求項20に記載の加熱物の製造方法。
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