JP2017020195A - 水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐水の方向を変更するように吐水口部の向きを変更することができ、吐水口部の向きを変える場合にも、同じ取付基部の位置に対して、吐水部を自在に着脱することができる水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台を提供する。
【解決手段】壁面8に取付けられ、給水ホース14に接続された吐水部16が壁面から引き出し可能に備えられた水栓装置であって、壁面8に取付けられる取付基部12と、取付基部12から着脱可能に形成され、湯水を吐水口部28から吐水する吐水部16と、給水源からの湯水を給水するため、取付基部12を通って吐水部16まで延びる給水ホース14と、を有し、取付基部12から着脱可能に形成される吐水部16が、吐水の方向を変更するように吐水口部28の向きを変える吐水方向変更機構54を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台に関し、特に、壁面に取付けられ、給水ホースに接続された吐水部が壁面から引き出し可能に備えられた水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台に関する。
特許文献1に示すように、洗面器を載置する台の水栓取付面に対して横向きに回動自在に取付けられる水栓装置を具備し、水栓装置が取付基部と吐水部とからなり、吐水部と取付基部とは着脱自在に構成され、吐水部には取付基部の内部に挿通されたシャワーホースが接続され、吐水部が引き伸ばせる洗面化粧台が知られている。このような洗面化粧台に用いられる水栓装置では、使用者が洗髪をする際(洗髪時)には吐水部を正面の比較的高い位置に回転した状態で使用者側に近い着水位置に向けて吐水できるように使用し、通常使用時には吐水部を横方向の比較的低い位置に回転した状態で使用者から比較的遠い着水位置に向けて吐水するように使用していた。
また、特許文献2に示すように、洗面器に固定された水栓装置において、基部の水栓本体にボールジョイントを介して吐水口を回動自在に連結することが知られている。
特開2004−57273号公報 実開平5−57059号公報
しかしながら、特許文献1に示すような水栓装置においては、通常使用時と洗髪時とで吐水部の位置を変えるために、水栓装置を正面方向と横方向との間を回動させることとなり、吐水部の位置の変化に伴って取付基部の位置及び向き、すなわち、吐水部を挿入するように受け入れることができる取付基部の位置及び向きが変化することとなっていた。従って、使用者は、正面向きの取付基部には正面から吐水部を挿入し、横向きの取付基部には横方向から吐水部を挿入することとなり、その位置もそれぞれ異なることから、使用者にとって使い勝手が優れたものではないという問題が生じていた。
従って、本発明は、吐水の方向を変更するように吐水口部の向きを変更することができ、吐水口部の向きを変える場合にも、同じ取付基部の位置に対して、吐水部を自在に着脱することができる水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、壁面に取付けられ、給水ホースに接続された吐水部が壁面から引き出し可能に備えられた水栓装置であって、壁面に取付けられる取付基部と、取付基部から着脱可能に形成され、湯水を先端側の吐水口部から吐水する吐水部と、給水源からの湯水を給水するため、取付基部を通って吐水部まで延びる給水ホースと、を有し、取付基部から着脱可能に形成される吐水部が、吐水の方向を変更するように吐水口部の向きを変える吐水方向変更機構を有していることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、取付基部から自在に着脱することができる吐水部の吐水方向変更機構により、吐水の方向を変更するように吐水口部の向きを変更することができ、吐水口部の向きを変える場合にも、同じ取付基部の位置に対して、吐水部を自在に着脱することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、吐水部は、さらに、吐水部を取付基部に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制する挿入規制部を形成している。
このように構成された本発明においては、挿入規制部が、吐水部を取付基部に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制することができる。よって、吐水部を取付基部に取付けた状態において吐水部及び吐水口部の向きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような向きの範囲に規制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、吐水部の吐水方向変更機構は、取付基部の軸線に直交する方向の回転軸を中心に回動するように形成され、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を変えられる。
このように構成された本発明においては、吐水方向変更機構は、取付基部の軸線に直交する方向の回転軸を中心に回動するように形成されるので、使用の形態に応じて、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を変えることができる。
例えば、使用者が洗髪をするときには吐水口部を比較的高い高さに配置して壁面から離れた位置に着水させ、使用者が手洗い等をするときには吐水口部を比較的低い高さの位置に配置して壁面から比較的近い位置に着水させることができる。
本発明において、好ましくは、さらに、吐水部は、さらに、吐水口部の姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有する吐水口部姿勢保持機構を備え、吐水口部姿勢保持機構は、複数の回動停止位置で、吐水部の回動動作を、段階的に停止させることができるように構成されている。
このように構成された本発明においては、吐水部の吐水口部姿勢保持機構により、回動の際に、吐水口部を複数の回動停止位置において所定の姿勢で保持することができ、吐水口部が自重により下方に向きを変えること、又は吐水する湯水の水圧の反動により吐水口部が上方に向きを変えることを抑制することができる。従って、使用者が使用したい吐水姿勢で吐水口部の姿勢を固定することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、吐水部は、さらに、取付基部の軸線を中心として吐水口部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている傾き調整機構を形成している。
このように構成された本発明においては、傾き調整機構は、吐水口部の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
本発明において、好ましくは、さらに、傾き調整機構は、吐水部を取付基部に傾けた状態で挿入することにより、吐水部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。
このように構成された本発明においては、傾き調整機構は、吐水部を取付基部に傾けた状態で挿入することにより、吐水口部の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
本発明において、好ましくは、さらに、傾き調整機構は、吐水部を取付基部に取付けた状態から吐水部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。
このように構成された本発明においては、傾き調整機構は、吐水部を取付基部に取付けた状態から、吐水口部の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
本発明において、好ましくは、さらに、傾き調整機構は、吐水部を取付基部に取付けた状態から、吐水部の左右方向の傾きを調整する範囲を、所定の範囲に規制する傾き規制部を備えている。
このように構成された本発明においては、傾き調整機構の傾き規制部により、吐水部を取付基部に取付けた状態から、吐水部の左右方向の傾きを調整する範囲を所定の範囲に規制することができる。よって、吐水部を取付基部に取付けた状態において吐水部及び吐水口部の左右方向の傾きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような傾きの範囲に規制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、吐水部は、さらに、吐水部の傾き姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有する傾き姿勢保持機構を備え、傾き姿勢保持機構は、複数の回動停止位置で、吐水部の回動動作を、段階的に停止させることができるように構成されている。
このように構成された本発明においては、吐水部の傾き姿勢保持機構により、回動の際に、吐水部を複数の回動停止位置において所定の傾き姿勢で保持することができる。従って、使用者が使用したい傾き姿勢で吐水部の姿勢を固定することができる。
また、本発明の洗面化粧台は、洗面ボウルと、本発明の水栓装置と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、洗面化粧台に設けられた水栓装置が、洗髪時には吐水口部を比較的高い位置に上昇させて壁面から離れた着水位置に向かって吐水させることができ、また、手洗い時には吐水口部を比較的低い位置に下降させて壁面近傍の着水位置に向かって吐水させることができる。従って、吐水口部を使用者の使いやすい方向に向けることができ、使い方によって異なる状態で生じる水はねを抑制することができる。また、使用者の使い勝手のよい洗面化粧台を提供することができる。
本発明の水栓装置及びそれを備えた洗面化粧台によれば、吐水の方向を変更するように吐水口部の向きを変更することができ、吐水口部の向きを変える場合にも、同じ取付基部の位置に対して、吐水部を自在に着脱することができる。
本発明の一実施形態による水栓装置を備えた洗面化粧台の全体を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を第3吐水姿勢にした状態で、吐水口部の本体カバーを取って吐水部の内部構造を示す概略斜視部である。 本発明の一実施形態による水栓装置の分解斜視図である。 本発明の一実施形態による水栓装置の概略中央断面図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を引き出している状態を示す概略断面図である。 図4のVI−VI線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が引上げられ、吐水部が第2吐水姿勢をとっている状態を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が引上げられ、吐水部が第3吐水姿勢をとっている状態を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が左向きに傾けられた第2傾き姿勢をとっている状態を下方から見た概略図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が右向きに傾けられた第3傾き姿勢をとっている状態を下方から見た概略図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を取付基部に取付けた状態において、吐水部の下方から規制部を見た概略図である。 本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を取付基部に取付けた状態において、吐水部の下方から規制部を見た概略図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による水栓装置を備えた洗面化粧台を説明する。
図1は本発明の一実施形態による水栓装置を備えた洗面化粧台の全体を示す概略斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を第3吐水姿勢にした状態で、吐水口部の本体カバーを取って吐水部の内部構造を示す概略斜視部である。
なお、本発明の一実施形態による水栓装置を備えた洗面化粧台を説明するにあたり、洗面化粧台の使用者が立つ手前側を前側(正面側)とし、洗面化粧台の背面が取付けられる壁面側を後側(奥側)とし、洗面化粧台の前に立った使用者から見て右側を右側、左側を左側と称する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による水栓装置を有している洗面化粧台1は、下部キャビネット2と、下部キャビネット2の上に設けられた洗面ボウル4と、洗面ボウル4の上方の壁面パネル8上に配置された水栓装置6と、水栓装置6からの吐水状態を操作することができる操作部10と、を有している。本発明の一実施形態による水栓装置6は、洗面化粧台1以外にも、キッチン、お風呂、流し、公共施設等の壁面に設置することができる。
下部キャビネット2は、背面が洗面化粧台1を設置する壁面Wに当接するように床面上に配置され、内部に物品を収納することができるように構成されている。
洗面ボウル4は、下部キャビネット2の天面上に配置され、洗面化粧台1の奥行きの大部分を洗面用のスペースとして活用できるように構成されている。なお、本実施形態においては、洗面ボウル4は樹脂製である。洗面化粧台1は、1つのユニットとして壁面Wに背面側で取付けられるようになっている。
水栓装置6は、洗面ボウル4の上方の奥側の壁面パネル(壁面)8上に設けられている。壁面パネル8は、洗面化粧台1の使用者と対向する壁面を形成している。壁面パネル8は、洗面化粧台1を幅方向に横断するように横長に構成されている。また壁面パネル8は、縦方向に延びる平坦な縦壁を形成している。壁面パネル8は、鉛直方向に延びていてもよく、又は縦方向において傾斜していてもよい。例えば、壁面パネル8は、上部が使用者側に向かって近づくように部分的に傾斜していてもよい。また、例えば、壁面パネル8は、縦壁が曲面を有していてもよい。
壁面パネル8は、壁面Wから前方側に突出するような箱形状の箱体として構成される水栓装置ボックスを形成し、その内部側(奥側)に水栓装置6の取付基部12や給水ホース14等の各種機能部品が配置できるようになっている。本実施形態においては、水栓装置6は、壁面パネル8に取付けられているが、施設側の壁面Wに直接取付けられてもよい。
操作部10は、洗面ボウル4の上方の奥側の壁面パネル8上に設けられている。使用者が、操作部10を手前側上方に向かって引上げる操作及び奥側下方に向かって押下げる操作を行うことにより、水栓装置6から湯水を吐水させる吐水状態、水栓装置6から湯水を吐水させないようにしている止水状態を切替え、操作部10の引上げ量に応じて吐出される湯水の流量を調節する操作を行うことができる。また、使用者が、操作部10を左右に回動操作することにより、水栓装置6の上流側に設けられた湯水混合水栓装置等を操作し、水栓装置6から吐水される湯水を、給湯器(図示せず)から供給されるお湯の割合が多い比較的高温の湯水、外部水道等の給水源(図示せず)から供給される水の割合が多い比較的低温の湯水、外部水道等の給水源(図示せず)から供給される水のみを吐水させるような室温の湯水等の、さまざまな温度を有する湯水に温度調整もすることができる。
なお、本発明において使用する用語「湯水」は、湯水混合水栓装置等において温度調節されて湯と水が混合された湯水のみならず、外部水道から給水された水のみを給水させてこの水に湯を混合させていない水、適温まで加熱され水を混合させていない湯も含む意味で使用されている。
次に、図2乃至図5を参照して、洗面化粧台1に備えられている水栓装置6の詳細を説明する。
図3は本発明の一実施形態による水栓装置の分解斜視図であり、図4は本発明の一実施形態による水栓装置の概略中央断面図であり、図5は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を引き出している状態を示す概略断面図である。
水栓装置6は、壁面パネル8に取付けられる取付基部12と、壁面パネル8の前面側に取付けられる取付固定部13と、湯水混合水栓装置等の給水源からの湯水を給水するため、取付基部12を通って吐水部16まで延びる給水ホース14と、取付基部12から着脱可能に形成され、湯水を吐水口26から吐水する吐水部16と、を有している。
水栓装置6は、吐水部16に給水ホース14が接続されており、吐水部16を引き出して洗髪や、洗面ボウル4の清掃に利用できるように構成されているプルアウト式の水栓装置を形成している(図5)。水栓装置6は、また、後述するように、プルアウト側の吐水部16において吐水口部28から吐水する湯水の吐水方向を変更できるようになっており、さらに、後述するように、吐水部16を取付基部12に取付けた状態において吐水口部28の傾きを前後方向及び左右方向に調節できるようになっており、吐水する湯水の吐水方向を詳細に変更及び調節できるようになっている。
図3及び図4等に示すように、取付基部12は、壁面パネル8内に取付けられるようになっている。より具体的には、取付基部12は、壁面パネル8内に内側(裏側)からはめ込まれるように取付けられ、ねじ18によりねじ止めされている。よって、取付基部12の位置及び向きは、常に変化しないようになっている。
図3及び図4等に示すように、取付基部12は、壁面パネル8内に埋め込まれた状態で配置されている。取付基部12は、後述するホースガイド30と接続する固定継手を形成している。取付基部12は、その内側にホースガイド30を受け入れた状態で、ホースガイド30と嵌合し、吐水部16を取付基部12に取付けた状態とすることができる。取付基部12は、その内側に嵌合している状態の吐水部16のホースガイド30を、使用者の手指の力により比較的簡単に抜き出して、嵌合を解除した状態、すなわち吐水部16を壁面パネル8から引き出した状態とすることができるように構成されている。また、取付基部12は、引き出されて嵌合していない状態の吐水部16のホースガイド30を、使用者の手指の力により比較的簡単に挿入して、嵌合した状態、すなわち吐水部16を壁面パネル8に固定された取付基部12内に取付けた状態とすることができるように構成されている。
取付基部12は、内側に後述するホースガイド30の円筒基部48を受け入れるような円筒状の空間を形成している円筒取付基部20を有している。取付基部12の円筒取付基部20の径は、ホースガイド30の円筒基部48の径よりもわずかに大きく形成されている。取付基部12の円筒取付基部20内には、ホースガイド30が挿入された状態で、さらに給水ホース14が配置される。給水ホース14は、取付基部12の円筒取付基部20の内側において、自在に移動可能に配置されており、吐水部16とともに取付基部12の内側から引き出される及び/又は押し戻して収納することができる。
取付固定部13は、壁面パネル8の前面側に固定され、壁面パネル8の前面側から取付基部12に延びる円筒形状の通路を形成している。取付固定部13の内側の通路にホースガイド30が挿入されるようになっている。取付固定部13は、ホースガイド30の挿入深さをほぼ一定にすることができる。また、ホースガイド30を内部から自由に引き出すことができるようになっている。
本実施形態においては、取付基部12と、取付固定部13とが、壁面に取付けられている水栓装置6の基部を構成している。基部は、水栓装置6の壁面に取付けられている部分を示し、水栓装置6のうち、壁面パネル8から吐水口部28に向かって若干突出している部分まで基部となっている。関節部が基部の先端側(吐水口部28)に取付けられるので、関節部は、壁面パネル8から若干突出している基部の先に取付けられている部材である。
給水ホース14は、一端が吐水部16に接続され、他端が湯水混合水栓装置等の給水源に接続され、外部水道及び/又は給湯器等から供給される湯水(湯を混合していない水を含む)を給水できるようになっている。例えば、給水ホース14は、湯水混合水栓装置(図示せず)に接続され、この湯水混合水栓装置には、図9及び図10に示すように、外部水道等から延びる給水管22及び給湯器から延びる給湯管24が接続されている。給水ホース14は、他端が湯水混合水栓装置に直接接続される場合のみならず、他の配管や流路継手等の他の流路部材に接続されていてもよい。給水源は、外部水道等に接続される湯水混合水栓装置等の湯水の給水源の他に、湯水混合水栓装置を省略した外部水道等の給水源であってもよい。ここで、湯水混合水栓装置とは、外部水道と、給湯器と、に接続され、外部水道から供給される水と、給湯器とから供給される湯とを混合して湯水を所定の温度で給水できるように構成されている給水装置である。
給水ホース14は、金属により被覆されたフレキシブルホースにより形成されている。給水ホース14は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態において、給水ホース14の一端の取付け部分(例えば、吐水部)と他端の取付け部分(例えば、湯水混合水栓装置)との間の距離に対して、給水ホース14の長さが長く形成されており、使用者が、吐水部16及び給水ホース14を余裕をもって引き出して使うことが出来るようになっている。給水ホース14は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態においては、壁面パネル8等の洗面化粧台1の内部に収納されるようになっている。給水ホース14は、吐水口部28に接続された状態において、吐水部16の内側領域、例えば、可動部本体32の内側領域、ホースガイド30の内側領域等においても可撓性を有するようになっている。
本実施形態においては、給水ホース14及び吐水口部28内の通水路の一部は、少なくとも一部が可撓性を有し、給水源からの湯水を給水するため、基部を通って可動部に接続される通水部材を構成している。
給水ホース14は、ホースガイド30及び可動部本体32等の関節部の構成部材とは別体として構成されている。別の言い方によれば、給水ホース14(通水部材)の内部流路は、ホースガイド30及び可動部本体32によっては形成されない。ホースガイド30及び可動部本体32によって形成される内部空間は、その内部空間そのものが流路となるわけではなく、その内部空間に別体の通水部材を摺動可能に配置するための空間である。このように構成することにより、ホースガイド30又は可動部本体32等の可動部を可動させるための関節部の一部部材が破損した場合においても、破損部分の内側に配置された通水部材が破損していなければ漏水することはなく、関節部の一部部材が破損した場合における水栓装置6からの漏水のリスクを抑制することができる。
また、通水する流路を直接流路の向きを変更させるように曲げることがなく、通水する流路を構成する給水ホース14は、関節部が回動するときに、間接的に且つ緩やかに関節部の動きに追従して向きを変えることができるので、給水ホース14にかかる負荷を低減することができ、給水ホース14から漏水するリスクを低減することができる。
また、給水ホース14は、ホースガイド30の内側に形成される内部空間、及び/又は可動部本体32の内側に形成される内部空間内において、別体として配置され、上下左右に比較的自由に移動できるように配置されているので、関節部が回動するときに、回動部に接続されている通水部材の給水ホース14が追従するように曲るときの、給水ホース14にかかる曲げの負荷も低減させることができる。従って、関節部が繰り返し回動されるような場合においても、給水ホース14にかかる曲げの負荷を低減させることができ、給水ホース14から漏水するリスクを低減することができる。
吐水部16は、吐水部16の正面側において下方斜め前方に向けて突出するように設けられ且つその先端側において吐水口26を形成している吐水口部28と、給水ホース14の周りを少なくとも一部覆うようなガイド部分を形成するホースガイド30と、ホースガイド30の両側面を少なくとも一部覆うように形成された可動部本体32と、可動部本体32の両側面を挟み込むように取付けられる板ばね34と、ホースガイド30と可動部本体32との間に配置される第1小球36と、を備えている。
吐水口部28は、供給された湯水を吐水する機能を有する吐水口形成部38と、吐水口形成部38の外側に配置される外筒40と、外筒40と接続されるスペーサ42と、吐水口形成部38、外筒40及びスペーサ42を覆うように形成されている本体カバー46と、を備えている。
本実施形態においては、吐水口部28は、水洗装置6の先端側に設けられ、湯水を吐水する吐水口26を有している可動部を構成している。可動部は、吐水口部28と共に回動される他の部材を含んでいてもよい。可動部は、関節部によって可動され、吐水口26から吐水される水の着水位置(到達位置)を変えられるように可動されることができる。
吐水口部28は、L字形状よりも内側の角度がさらに広く広がったような屈曲形状を有している。吐水口部28は、横向きから斜め下方向きに曲がるように形成されている。例えば、吐水口部28は、その入口部から出口部に向かって90度〜120度程度曲がるように形成されている。
吐水口部28は、吐水口形成部38を有し、吐水口部28の向きに湯水を吐水するようになっている。吐水口部28は、吐水部16の中でも先端側の部分を構成している。吐水口部28は、壁面パネル8から離間して配置され、壁面パネル8に対して移動できるようになっている。
なお、吐水口部28に切り替えスイッチ(図示せず)を設け、この切り替えスイッチにより直流吐水とシャワー吐水を切り替えられるようにしてもよい。
吐水口形成部38は、流路の先端に形成され、供給された湯水を主に吐水口部28の向けている方向に吐水するようになっている。スペーサ42は内部に流路を形成し、吐水口部28の形状に合わせて横向きから斜め下方向きに流路の向きを変えるようになっている。スペーサ42の入口の流路には、給水ホース14が挿入されるようにして接続される。給水ホース14は、スペーサ42に接続された状態で、後述する本体カバー取付け基部62にも接続され、本体カバー46内で吐水口部28に接続されている。
本体カバー46は、吐水口形成部38、外筒40、スペーサ42及び後述する本体カバー取付け基部62を内部に収容して一体の吐水口部28を形成している。
次に、本発明の一実施形態による水栓装置の吐水方向変更機構54について、図2乃至図8等により説明する。
図6は図4のVI−VI線に沿って見た断面図であり、図7は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が引上げられ、吐水部が第2吐水姿勢をとっている状態を示す概略断面図であり、図8は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が引上げられ、吐水部が第3吐水姿勢をとっている状態を示す概略断面図である。
取付基部12から着脱可能に形成される吐水部16は、吐水の方向を変更するように吐水口部28の向きを変える吐水方向変更機構54を有している。吐水方向変更機構54は、取付基部12の延びる向きに対して吐水口部28の向き及び吐水角度を段階的に調節可能に形成されている。本実施形態においては、吐水方向変更機構54は、少なくともホースガイド30と、可動部本体32と、により形成されている。
ホースガイド30は、給水ホース14を中に通して内側に配置するように形成されている。ホースガイド30は、給水ホース14の径よりも大きな内部空間を形成している。ホースガイド30は、取付基部側に設けられた円筒形状を有する円筒基部48と、吐水口側に延びる両側面を備えたガイド部50と、ホースガイド30の両側面に横向きに突出するように取付けられたヒンジ部52を備えている。
ホースガイド30のガイド部50は、その両側の外側の側面上に半球形状の第1凹面(窪み面)50aが複数形成されている。第1凹面50aは縦方向に3つ並んで形成されている。第1凹面50aは、後述する第1小球36と嵌合することにより、第1小球36が第1凹面50aからずれて移動しにくくなるような程度(凹面内に嵌合した状態のまま維持される程度)の嵌合状態を形成するようになっている。
第1凹面50aは概ね半球形状に形成されているが、例えば、半球形状に近い形状、球を半分よりもずれた位置の面で切り取った場合の一方の部分的な球形状、球ではない溝部の形状、他の凹み形状等によって形成されていてもよい。また、第1凹面50aはホースガイド30の中心軸線に対して左右対称に形成され、一方のガイド部50の凹面と、他方側のガイド部50の凹面とが左右対称に形成されている。また、第1凹面50aの位置及び数は変更可能であり、第1吐水姿勢において、第1小球36と嵌合する第1凹面50aを、複数の第1凹面50aのうちのいずれの第1凹面50aとするかについても変更可能である。
ホースガイド30のヒンジ部52は、ホースガイド30の両側面を形成するガイド部50の取付基部側において側方に突出するように形成されている。ヒンジ部52は、円柱形状を有する軸部分が側方に向かって突出するように形成されている。ヒンジ部52は、給水ホース14の両側のホースガイド30の外側の部分から外方に突出するように形成されている。ヒンジ部52は、給水ホース14の横断方向において対称に配置されている。従って、2つのヒンジ部52の中心軸線A1は同一となるようになっており、ホースガイド30内に給水ホース14が配置されている状態で、この中心軸線A1は、給水ホース14の中心軸線A2に対して直交するようになっている。また、同様の状態で、この中心軸線A1は、取付基部12の中心軸線A3に対しても直交するようになっている。2つの対称に配置されたヒンジ部52が可動部本体32の環状部58と係合するため、応力の集中を防ぎ、破損のリスクを低減し、ホースガイド30及び可動部本体32の耐久性と信頼性を向上させている。取付基部12の中心軸線A3は、取付基部12において給水ホース14を内部に通せるように形成されている円筒状の開口部の中心軸線である。
可動部本体32は、ホースガイド30の両側面の外側において可動するようになっている。
可動部本体32は、取付基部側に延びる両腕を形成する腕部56と、腕部56の先端側(取付基部側)において環状に形成された環状部58と、腕部56の基部側(吐水口側)に接続され且つ下向きに開口するコの字形状に形成された覆い部60と、覆い部60の吐水口側に接続され且つ本体カバー46を取付けるようになっている本体カバー取付け基部62と、を備えている。
可動部本体32の腕部56は、給水ホース14の外側において、給水ホース14及びガイド部50とほぼ平行に延びることができるように形成されている。可動部本体32の環状部58は、その内部に円柱形のヒンジ部52を嵌合することにより、ヒンジ部52を中心に回動できるようになっている。環状部58は、給水ホース14の外周の外側において、給水ホース14の横断方向に対称に配置されている。なお、ヒンジ部52を環状部58内に取付けた状態において、環状部58の中心軸線A1はヒンジ部52の中心軸線A1と共通となっている。よって、環状部58の回動により、可動部本体32の覆い部60が給水ホース14の側面近傍の位置から、給水ホース14からさらに離間するような位置まで、中心軸線A1を中心として離れるように回動することができる。
可動部本体32の覆い部60は、そのコの字形状の両側における側面を、それぞれ貫通するように形成された第1孔部64を形成している。第1孔部64は、第1小球36よりもわずかに大きな大きさ又はほぼ同じ大きさの形状の開口の大きさに形成されている。よって、第1孔部64は、第1小球36を内部に配置することができる。図6に示すように、覆い部60は、その断面における第1孔部64近傍の厚みD1が、第1小球36の直径D2よりも小さくなるように形成されている。また、覆い部60の外側には、第1小球36が外側に移動できないように板ばね34が設けられている。よって、第1孔部64内に第1小球36を配置した場合に、第1小球36の一部、例えば第1小球36の3分の1近くの部分又は第1小球36の2分の1近くの部分、が覆い部60の内側方向(内部方向)に向かって突出するように配置されるようになっている。
板ばね34は、下向きに開口するコの字形状に形成されている。板ばね34は、覆い部60の第1孔部64の外側を覆うように取付けられる。板ばね34は、可動部本体32の両側面を挟み込むように取付けられる。板ばね34は、第1孔部64の外側を覆うように取付けられた状態で、板ばね34の弾性力により、それぞれの第1小球36をそれぞれの第1凹面50aに向かって(給水ホース14の配置されている内側方向に向かって)押し付けるようになっている。
このように板ばね34の弾性力が内側に向かって作用していることにより、第1小球36が第1凹面50aの位置に合致して嵌まりこむ際に、第1小球36が第1凹面50aに嵌まる衝撃(クリック感)を生じさせることができる。このような衝撃が使用者の手指に伝わり、所定の位置に可動部本体32及び第1小球36が回動されたことを確実に使用者に認識させることができる。
なお、本実施形態においては、第1孔部64の内部に配置された第1小球36と第1凹面50aとが嵌合することによって、吐水口部の姿勢を保持し、さらに、使用者にクリック感を生じさせているが、変形例として、覆い部60の第1孔部64を省略し、代わりに覆い部60の第1孔部64の位置に内側向きに突出する突出部(例えば半球状、四角形状等の突出部等)を形成するようにしてもよい。この場合は、この突出部を第1凹面50aと嵌合させることにより、吐水口部28の姿勢を保持し、さらに、使用者にクリック感を生じさせることができる。
本体カバー取付け基部62は、その内側に可動部本体32が取付けられ、さらにその内側に給水ホース14が挿入されて取付けられている。本体カバー取付け基部62は、本体カバー46の円筒形状の入口部に挿入されるようにして嵌合され、取付けられている。よって、可動部本体32の回動動作が、本体カバー取付け基部62を介して本体カバー46に伝達され、吐水口部28全体が可動部本体32の回動動作に合わせて回動動作できるようになっている。可動部本体32の回動動作と連動して、吐水口部28内の流路の向き及び吐水口形成部38の吐水の向きが、方向を変更するような回動動作をすることとなる。
上述のような構成に基づいて、吐水部16の吐水方向変更機構54及び吐水口部姿勢保持機構66は、取付基部12の中心軸線A3に直交する方向の回転軸(中心軸線A1)を中心に回動するように形成され、吐水口部28から吐水される湯水の洗面ボウル4への着水位置(到達位置)を変えられる。
また、上述のような構成に基づいて、吐水部16の吐水方向変更機構54及び吐水口部姿勢保持機構66は、可動部本体32の回動動作が、複数の吐水姿勢を可能とする回動停止位置を有するような多段階の回動動作を行えるように形成されている。より具体的には、可動部本体32の回動動作において、図6に示すような、第1小球36が位置B1における第1凹面50aと嵌合している状態から、第1小球36を上昇させる場合に、第1小球36が位置B2における第1凹面50aと嵌合する場合には、一旦回動動作が停止され、回動動作を再開させて、第1小球36をさらに上昇させる場合においても、第1小球36が位置B3における第1凹面50aと嵌合する場合には、一旦回動動作が停止される。可動部本体32の回動動作において、逆に、第1小球36を下降させる場合においても同様である。可動部本体32の回動動作において、第1小球36が第1凹面50aと嵌合する状態を作ることにより、無段階の回動動作ではなく、多段階の回動動作を実現している。多段階の回動動作を行えることにより、吐水口部28を複数の回動停止位置において所定の姿勢で保持することができる。また、多段階の回動動作を行えることにより、吐水口部28が自重により下方に向きを変えること、又は吐水する湯水の水圧の反動により吐水口部28が上方に向きを変えることを抑制することができる。仮に、吐水口部28が自重により下方に向きを変えようとし、又は吐水する湯水の水圧の反動により吐水口部28が上方に向きを変えようとする場合においても、これを複数の回動停止位置において停止させることができる。
次に、吐水部16は、さらに、吐水方向変更機構54により変更できる複数の吐水方向に、吐水口部28を向けた吐水姿勢を保持する吐水口部姿勢保持機構66を有している。
吐水口部姿勢保持機構66は、少なくともホースガイド30と、可動部本体32と、第1小球36と、により形成されている。
第1凹面50aは、第1小球36と嵌合することにより、第1小球36が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなるような程度(凹面内に嵌合した状態のまま維持される程度)の嵌合状態(引っ掛り状態)を形成するようになっている。
また、第1凹面50aと第1小球36との嵌合状態は、使用者が吐水部16に力を加えた場合には、第1小球36が凹面からずれて移動できる(凹面から離脱して移動できる)程度の嵌合状態ともなっている。また、第1凹面50aと第1小球36とが嵌合していない状態から、使用者が吐水部16に力を加えることにより、第1凹面50aと第1小球36との位置を合わせるように移動すれば、第1小球36が第1凹面50a内に移動できる(凹面内に着座して比較的安定的に位置決めできる)ようになっている。
図6に示すように、可動部本体32の覆い部60は、ホースガイド30のガイド部50と、第1小球36を介して嵌合するようになっている。
このような構成により、使用者は、使用者が吐水部16に力を加えて回動する場合には、第1小球36を第1凹面50a内に嵌合した状態と、第1小球36を第1凹面50a外に嵌合を解除して移動させる状態と、を自在に変更することができる。
このような構成により、また、使用者が吐水部16に力を加えて回動していない場合には、吐水部16の自重等により生じるモーメントによって、第1小球36が第1凹面50aから離脱して、嵌合が解除され、移動されることを抑制することができる。すなわち、第1小球36が第1凹面50a内に嵌合された状態で留まっており、吐水部16の吐水口部28の傾きの姿勢が、第1小球36が第1凹面50a内に嵌合している傾きの位置で、維持されることとなる。
使用者は、吐水部16の可動部本体32に取付けられている第1小球36を第1凹面50a内に移動して嵌合する場合、嵌合することによるわずかな振動、音、嵌合した状態となるとさらなる移動がしにくくなるという反力等を感じることができる。使用者は、これらの少なくとも一部をクリック感として認識することができ、第1小球36が第1凹面50a内に嵌合した状態となったことを認識することができる。
また、使用者は、吐水部16の可動部本体32に取付けられている第1小球36を第1凹面50aから外側に移動して嵌合を解除する場合、嵌合を解除することによるわずかな振動、音、嵌合を解除しようとすると移動がしにくく比較的強い反力を受けるものの、嵌合を解除した状態になると急にさらなる移動がしやすくなり反力が減少するという反力の変化等を感じることができる。使用者は、これらの少なくとも1部をクリック感として認識することができ、第1小球36が第1凹面50aから嵌合を解除した状態となったことを認識することができる。
本実施形態においては、少なくともホースガイド30と、可動部本体32と、本体カバー取付け基部62とが、可動部と基部との間に設けられ、可動部を可動させる関節部を構成している。
なお、関節部は、可動部を可動させるための他の部材を含む又は上記部材の一部を含まない構成により構成されていてもよい。なお、可動部は、吐水口部28に相当し、関節部は、概ね、吐水方向変更機構54及び吐水口部姿勢保持機構66に相当するため、構造及び動作の詳細な説明について、吐水方向変更機構54及び吐水口部姿勢保持機構66等の説明で記載されている部分についてはこれらの説明を参照して、可動部及び関節部の説明を省略する。
関節部は、水栓装置6の壁面パネル8から突出している部分の途中の部分から屈曲できるような関節を形成している。関節部は、通水部材(給水ホース14)に直交する中心軸線A1(回転軸)を中心に回動するように形成され、関節部の内側において、通水部材が関節部とは別体として配置されている。
本実施形態における関節部について、より具体的に説明すると、関節部は、給水ホース14(通水部材)を内側に配置し且つ両側の外側面に形成された複数の第1凹面50a(ガイド凹部)を有しているホースガイド30と、ホースガイド30の両側面の外側において可動する可動部本体32と、可動部本体32の両側面の第1孔部64内に取付けられる第1小球36と、可動部本体32の両側面を挟み込むように取付けられる板ばね34と、を備えている。
また、関節部は、通水部材(給水ホース14)の両側の関節部(ホースガイド30)の外側の部分から外方に突出するヒンジ部52と、先端側が可動部(吐水口部28)と連結され、ヒンジ部52を中心に回動するようにヒンジ部52に取付けられる腕機構部(可動部本体32)と、を備えている。
本実施形態においては、腕機構部は、腕部56と、環状部58と、覆い部60と、本体カバー取付け基部62とを有するようになっている。腕機構部は、先端側が可動部と連結され、可動部を関節部に対して回動させることができる。
本実施形態においては、関節部は、可動部の姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有する姿勢保持機構を備え、姿勢保持機構は、複数の回動停止位置で、関節部の回動動作を、段階的に停止させることができるように構成されている。姿勢保持機構は、吐水口部姿勢保持機構66に相当する。
このような構造により、姿勢保持機構は、板ばね34が第1小球36をホースガイド30の凹部に押し付けるように形成されている。
次に、本発明の一実施形態による水栓装置の傾き調整機構68を、図3乃至図10等により、説明する。
図9は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が左向きに傾けられた第2傾き姿勢をとっている状態を下方から見た概略図であり、図10は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水口部が右向きに傾けられた第3傾き姿勢をとっている状態を下方から見た概略図である。
次に、吐水部16は、取付基部12の中心軸線A3を中心として吐水口部28の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている傾き調整機構68を少なくとも一部形成している。傾き調整機構68は、少なくともホースガイド30と、取付基部12と、第2小球74と、により形成されている。
傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に傾けた状態で挿入することにより、吐水部16の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。
また、傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から吐水部16の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。
ここで、吐水部16の左右方向の傾きとは、正面から見て、吐水口部28が真下に向かう向きに向けられている状態且つ吐水部16を取付基部12に取付けた状態から、吐水部16を左右方向に回転した場合の傾きをいい、吐水口部28が真下に向かう向きに向けられている状態のまま左右方向に回転していない状態の傾きも含む傾きをいう。
取付基部12の円筒取付基部20の径は、ホースガイド30の円筒基部48の径よりもわずかに大きく形成されている。従って、ホースガイド30の円筒基部48を取付基部12の円筒取付基部20内に挿入する際に、さまざまな角度の傾きで挿入することができる。また、ホースガイド30の円筒基部48を取付基部12の円筒取付基部20内に挿入した状態で、ホースガイド30を取付基部12に対して相対的に回転することができる。
取付基部12の円筒取付基部20は、その上部に、外側から内側まで貫通するように形成された第2孔部72を形成している。第2孔部72は、第2小球74よりもわずかに大きな大きさ又はほぼ同じ大きさの形状の開口の大きさに形成されている。よって、第2孔部72は、第2小球74を内部に配置することができる。
図4に示すように、円筒取付基部20は、その上部の断面における第2孔部72近傍の厚みD3が、第2小球74の直径D4よりも小さくなるように形成されている。また、円筒取付基部20の外側には、第2小球74が外側に移動できないように円筒取付基部外側プレート76が設けられている。よって、第2孔部72内に第2小球74を配置した場合に、第2小球74の一部、例えば第2小球74の3分の1近くの部分又は第2小球74の2分の1近くの部分、が円筒取付基部20の内側方向(内部方向)に向かって突出するように配置されるようになっている。
ホースガイド30の円筒基部48は、その外側の上部に半球形状の第2凹面(窪み面)48aが複数形成されている。第2凹面48aは横方向(左右方向)に3つ並んで形成されている。第2凹面48aの数は2つ以上の他の数に変更されることもできる。
第2凹面48aは概ね半球形状に形成されているが、例えば、半球形状に近い形状、球を半分よりもずれた位置の面で切り取った場合の一方の部分的な球形状、球ではない溝部の形状、他の凹み形状等によって形成されていてもよい。また、第2凹面48aはホースガイドの長手方向の中心軸線に対して左右対称に形成され、配置されている。
第2凹面48aは、第2小球74と嵌合することにより、第2小球74が吐水部16の自重及び/又は他の外力を受けて第2凹面48aからずれて移動しにくくなるような程度(第2小球74が凹面内に嵌合した状態のまま維持される程度)の嵌合状態を形成するようになっている。
また、第2凹面48aと第2小球74との嵌合状態は、使用者が吐水部16に力を加えた場合には、第2小球74が第2凹面48aからずれて移動できる(第2小球74が凹面から離脱して移動できる)程度の嵌合状態ともなっている。また、第2凹面48aと第2小球74とが嵌合していない状態から、使用者が吐水部16に力を加えることにより、第2凹面48aと第2小球74との位置を合わせるように移動すれば、第2小球74が第2凹面48a内に移動できる(凹面内に着座して比較的安定的に位置決めできる)ようになっている。
後述するようにホースガイド30の円筒基部48は、取付基部12の円筒取付基部20と、第2小球74を介して嵌合するようになっている。このような構成により、使用者は、使用者が吐水部16に力を加えて回動する場合には、第2小球74を第2凹面48a内に嵌合した状態と、第2小球74を第2凹面48a外に嵌合を解除して移動させる状態と、を自在に変更することができる。
このような構成により、また、吐水部16が傾き方向に力を受けて、第2小球74が第2凹面48aから離脱して、嵌合が解除され、移動されることを抑制することができる。すなわち、第2小球74が第2凹面48a内に嵌合された状態で留まっており、吐水部16の傾き及び吐水口部28の傾きの姿勢が、第2小球74が第2凹面48a内に嵌合している傾きの位置で、維持されることとなる。
次に、本発明の一実施形態による水栓装置の規制部82を、図3乃至図12等により、説明する。
図11は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を取付基部に取付けた状態において、吐水部の下方から規制部を見た概略図であり、図12は本発明の一実施形態による水栓装置について、吐水部を取付基部に取付けた状態において、吐水部の下方から規制部を見た概略図である。
次に、水栓装置6の吐水部16は、さらに、吐水部16を取付基部12に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制する規制部82を少なくとも一部形成している。規制部82は、少なくともホースガイド30と、取付基部12により形成されている。より具体的には、規制部82は、ホースガイド30の下側の外周面に形成された凹部84と、取付基部12の円筒取付基部20の下部から中心軸線A3と平行な向きに立ち上がるように形成された突出部86と、を備えている。
図4、図12及び図13等に示すように、円筒取付基部20の突出部86の先端を凹部84内に挿入している状態で、吐水部16を取付基部12に取付けることができる。逆に、円筒取付基部20の突出部86が凹部84以外の部分において取付けられないようになっている。従って、規制部82は、吐水部16を取付基部12に取付けることができる挿入位置を、所定の位置及び所定の角度範囲に規制している挿入規制部を形成している。例えば、吐水部16は、図9及び図10等に示すような左右方向に傾けられた状態において、傾けた状態のまま取付基部12に挿入されることができる。従って、使用者が、吐水部16を厳密に上下方向を合わせた状態で取付基部12に挿入する必要をなくすことができる。また、使用者が、引き出されている吐水部16を、使用したい向きに傾けた状態で、取付基部12に挿入して、固定することができる。
ここで、規制部82は、吐水部16を取付基部12に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制している挿入規制部を形成している。
従って、使用者は、突出部86が凹部84内に収まる位置の範囲内に吐水部16の傾きを変更した状態で、吐水部16を取付基部12に取付けることができる。逆に、使用者が、突出部86を凹部84外に位置するような傾きを有している状態で、吐水部16を取付基部12に取付けることができないようになっている。従って、使用者が引き出された吐水部16を取付基部12に戻す場合においても、吐水部16を取付基部12に戻すことができる傾きの範囲を規制するようにしている。よって、吐水部16を取付基部12に取付けた状態において吐水部16及び吐水口部28の向きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような向きの範囲(例えば吐水口部28から吐水された湯水が、使用者が使用すると想定される洗面ボウル4上のいずれかの部分に着水されるような吐水口部28の向きの範囲)に規制することができる。
次に、規制部82は、傾き調整機構において、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から、吐水部16の左右方向の傾きを調整する範囲を、所定の範囲に規制する傾き規制部としても形成されている。
図4に示すように、吐水部16を取付基部12に取付けた状態の第1傾き姿勢において、第2小球74は、位置C2における第2凹面48aと嵌合されており、円筒取付基部20の突出部86が凹部84内のほぼ中央に位置している。
この第1傾き姿勢から、使用者が吐水部16を時計回りに回転させるように力を加えることにより、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74を、位置C1における第2凹面48a内に移動させることができる。このとき、吐水部16は、図9に示すような、第2傾き姿勢をとる。このとき、吐水部16のホースガイド30の凹部84は、突出部86に対して相対的に回転され、凹部84の第1端部84aが突出部86に当接される。従って、ホースガイド30は、突出部86に対してこれ以上時計回りの回動をしないように、回動範囲が規制される。
逆に、この第1傾き姿勢から、使用者が吐水部16を反時計回りに回転させるように力を加えることにより、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74を、位置C3における第2凹面48a内に移動させることができる。このとき、吐水部16は、図10に示すような、第3傾き姿勢をとる。このとき、吐水部16のホースガイド30の凹部84は、突出部86に対して相対的に回転され、凹部84の第2端部84bが突出部86に当接される。従って、ホースガイド30は、突出部86に対してこれ以上反時計回りの回動をしないように、回動範囲が規制される。
規制部82は、吐水部16のホースガイド30の回動範囲を突出部86に対して凹部84が移動できる範囲内に規制している。このようにして、規制部82は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から、吐水部16の左右方向の傾きを調整する範囲を、所定の範囲に規制する。よって、吐水部16を取付基部12に取付けた状態において吐水部16及び吐水口部28の左右方向の傾きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような傾きの範囲(例えば吐水口部28から吐水された湯水が、使用者が使用すると想定される洗面ボウル4上のいずれかの部分に着水されるような吐水部16及び吐水口部28の傾きの範囲)に規制することができる。
次に、図4、及び図5等に示すように、本発明の一実施形態による水栓装置の吐水部の引き出し機構の動作を説明する。
図4等に示すような、吐水部16を取付基部12に取付けた状態(挿入した状態)から、使用者は吐水部16を引き出して使用することができる。
図5等に示すように、使用者が、吐水部16を取付基部12から引き出すとき、吐水部16の取付側部分16aのホースガイド30の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、の嵌合状態が、解除され、ホースガイド30が円筒取付基部20から離間される。このとき、吐水部16の取付側部分16aのホースガイド30が、吐水口部28とともに取付基部12から離脱される。使用者が、吐水口部28及び吐水部16の取付側部分16aを引き出すにつれて、給水ホース14が壁面パネル8内の収納位置から引き出される。よって、使用者は、吐水口部28を手元で様々な方向に向けて自由に変更することができる。
図4等に示すような、吐水部16を取付基部12に取付けた状態(挿入した状態)に戻そうとする際には、使用者は吐水部16の取付側部分16aを取付基部12に挿入させる。より具体的には、ホースガイド30を円筒取付基部20内に挿入させ、取付側部分16aのホースガイド30の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、が嵌合状態となるまで押し込む。
よって、図4等に示すように、使用者が、吐水部16を取付基部12に取付けた状態においては、吐水部16の取付側部分16aのホースガイド30の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、が嵌合している嵌合状態となる。吐水部16が取付基部12に取付けられた状態においては、吐水部16の取付側部分16aが壁面パネル8に安定的に固定された状態となっている。
図4等に示すような、吐水部16を取付基部12に取付けた状態(挿入した状態)に戻そうとするとき、取付基部12の位置及び向きは変わらないので、吐水口部の向きを変えている場合にも、同じ取付基部12の位置に対して、吐水部16を自在に着脱することができる。
より具体的には、吐水部16の吐水方向変更機構54及び吐水口部姿勢保持機構66がどの吐水姿勢をとっている状態においても、吐水口部28の向きにかかわらず、同じ取付基部12の位置に対して、吐水部16を自在に着脱することができる。
また、傾き調整機構68及び傾き姿勢保持機構80がどの傾き姿勢をとっている状態又はどの傾き姿勢をとらせようとしている状態においても、同じ取付基部12の位置に対して、吐水部16を自在に着脱することができる。
次に、図4、図7及び図8に示すように、本発明の一実施形態による水栓装置の吐水部の吐水方向変更機構の動作を説明する。
まず、図4に示すように、吐水部16は、取付基部12に取り付けられた第1吐水姿勢となっている。このとき、吐水口部28の取付基部側部分28aは、取付基部12から前方側にほぼ水平に延びており、吐水部16は第1吐水姿勢となっている。このとき、取付基部側部分28aの中心軸線A4は、取付基部12の中心軸線A3と同一に重なるように配置される。取付基部側部分28aの中心軸線A4は、本体カバー取付け基部62や、給水ホース14の中心軸線にもなっている。この第1取付状態において、給水ホース14はほぼ直線状に延び、吐水口部28の取付基部側部分28aまでほぼ直線状の流路を形成している。
図6に示すように、第1吐水姿勢における吐水方向変更機構54において、ホースガイド30の最も下部の位置B1に位置している第1凹面50aと、可動部本体32に取付けられている第1小球36とが、嵌合した状態となっている。従って、可動部本体32と、ホースガイド30とはほぼ同じ向きに横向きに延び、可動部本体32の腕部56は、ホースガイド30のガイド部50とほぼ平行な向きに延びている。このとき、吐水口部28内の流路の向き及び吐水口形成部38の吐水方向が、吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A5の方向に設定される。
次に、図7に示すように、使用者が、吐水口部28に上方向きの力を作用させて、吐水口部28を第1吐水姿勢から上昇させるように移動させて第2吐水姿勢とすることができる。このとき、吐水部16の取付側部分16aは、取付基部12に取り付けられた状態で移動しない。よって、吐水部16の取付側部分16aに対して、吐水口部28が首を持ち上げるように相対的に上昇するようになっている。
このとき、吐水口部28の取付基部側部分28aは、取付側部分16aから水平よりもやや上方に向かって延びており、第2吐水姿勢となっている。
このとき、取付基部側部分28aの中心軸線A6は、取付基部12の中心軸線A3よりも前方側が上方に向けられている。よって、この第2吐水姿勢において、給水ホース14は緩やかに屈曲しながら前方側が上方に向かって延びている。
図7に示すような第2吐水姿勢においては、吐水方向変更機構54のホースガイド30の第1吐水姿勢状態における第1凹面50aよりも一つ上の位置B2に位置している第1凹面50aと、可動部本体32に取付けられている第1小球36とが、嵌合した状態となっている。従って、可動部本体32は、ホースガイド30の向きよりもやや上方に向かって傾いた状態となっている。可動部本体32の腕部56は、ホースガイド30のガイド部50に対してやや上方に向かって傾いた状態となっている。従って、吐水口部28が、やや上方に引き上げられたような第2吐水姿勢状態を形成している。可動部本体32がヒンジ部52を中心に回動するように移動するので、取付基部12の中心軸線A3に対して直交する中心軸線A1を中心として、吐水口部28が取付側部分16aに対して、折れ曲がることができる。
このとき、吐水口部28内の流路の向き及び吐水口形成部38の吐水方向が、吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A7の方向に設定される。吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A7は、第1吐水姿勢の先端側部分28bの中心軸線A5よりも前方側に向けられている。
第2吐水姿勢において、中心軸線A3に対して中心軸線A7の成す角度は、中心軸線A3に対して中心軸線A5の成す角度よりも大きくなっている。
よって、湯水が第2吐水姿勢の吐水口部28から吐水される吐水方向は、第1吐水姿勢の吐水口部28から吐水される吐水方向よりも前方側に吐水される方向であり、湯水が洗面ボウル4内においてボウル面に着水する位置も前方側に変更されている。
また、図8に示すように、使用者が、吐水口部28に上方向きの力を作用させて、吐水口部28を第2吐水姿勢からさらに上昇させるように移動させて第3吐水姿勢とすることができる。このとき、吐水部16の取付側部分16aは、取付基部12に取り付けられた状態で移動しない。よって、吐水部16の取付側部分16aに対して、吐水口部28がさらに首を持ち上げるように相対的に上昇するようになっている。このとき、吐水口部28の取付基部側部分28aは、取付側部分16aから水平よりもやや上方に向かって延びており、第3吐水姿勢となっている。
取付基部側部分28aの中心軸線A8は、取付基部12の中心軸線A3よりも前方側が上方に向けられている。第3吐水姿勢の取付基部側部分28aの中心軸線A8は、第2吐水姿勢の中心軸線A6よりも、前方側(先端側)がさらに上昇するような傾きを有している。この第3吐水姿勢において、給水ホース14は緩やかに屈曲しながら前方側が上方に向かって延びている。
図8に示すような第3吐水姿勢においては、吐水方向変更機構54のホースガイド30の第2吐水姿勢状態における第1凹面50aよりも一つ上の位置B3に位置している第1凹面50aと、可動部本体32に取付けられている第1小球36とが、嵌合した状態となっている。従って、可動部本体32は、ホースガイド30の向きよりもやや上方に向かって傾いた状態となっている。可動部本体32の腕部56は、ホースガイド30のガイド部50に対してやや上方に向かって傾いた状態となっている。従って、吐水口部28が、やや上方に引き上げられたような第3吐水姿勢を形成している。
このとき、吐水口部28内の流路の向き及び吐水口形成部38の吐水方向が、吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A9の方向に設定される。吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A9は、第2吐水姿勢の先端側部分28bの中心軸線A7よりも前方側に向けられている。
第3吐水姿勢において、中心軸線A3に対して中心軸線A9の成す角度は、中心軸線A3に対して中心軸線A7の成す角度よりも大きくなっている。よって、第3吐水姿勢の吐水口部28から吐水される湯水の吐水方向は、第2吐水姿勢の吐水口部28から吐水される吐水方向よりも前方側に吐水される方向であり、第3吐水姿勢においては、湯水が洗面ボウル4内においてボウル面に着水する位置もより前方側に変更されている。
図5に示すように、本実施形態の吐水部16は、取付基部12から引出した状態で使用することができるようになっている。吐水部16を引き出した状態においても、吐水部16は、吐水口部28を取付側部分16aに対して回動させることができ、吐水口部28の吐水方向を変更することが可能である。すなわち、吐水部16を引き出した状態において、吐水口部28は、取付側部分16aに対して第1吐水姿勢、第2吐水姿勢及び第3吐水姿勢をとることができる。よって、使用の状態に応じて、可動部の吐水口から吐水される湯水の着水位置をより自由に変えることができ、使い勝手のよい水栓装置を提供することができる。例えば、使用者が洗髪をするときには吐水口部を比較的高い高さに配置して壁面から離れた位置に着水させ、使用者が手洗い等をするときには吐水口部を比較的低い高さの位置に配置して壁面から比較的近い位置に着水させることができる。
次に、図4、図6乃至図8に示すように、本発明の一実施形態による水栓装置の吐水部の吐水口部姿勢保持機構の動作を説明する。
図6に示すように、第1吐水姿勢において、吐水口部姿勢保持機構66は、第1小球36が位置B1における第1凹面50aと嵌合状態を形成するようになっている。第1小球36は、第1凹面50aと嵌合することにより、第1小球36が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。別の言い方によれば、使用者が第1小球36を位置B1における第1凹面50aから外れるように移動させるためには、第1小球36が第1凹面50aの凹み部分の縁を乗り越えて移動できる程度の比較的強い力を、使用者が吐水口部28に作用させる必要がある。よって、可動部本体32がホースガイド30に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とでき、吐水口部28が、吐水部16の取付側部分16aに対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とされる。このように、吐水口部姿勢保持機構66は、吐水口部28の第1吐水姿勢を維持し、第1吐水姿勢における吐水方向を中心軸線A5の方向に維持することができる。
図6に示すような第1吐水姿勢から、使用者が吐水口部28を上向きに引上げるように力を加えることにより、可動部本体32の第1孔部64内に嵌まりこんでいる第1小球36を、位置B1における第1凹面50aの窪みから外れるようにして上昇させ、位置B2における第1凹面50a内に移動させることができる。このとき、吐水口部28は、図7に示すような、第2吐水姿勢をとる。
第2吐水姿勢においては、吐水口部姿勢保持機構66は、第1小球36が位置B2における第1凹面50aと嵌合状態を形成するようになっている。第1小球36は、第1凹面50aと嵌合することにより、第1小球36が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。別の言い方によれば、使用者が第1小球36を位置B2における第1凹面50aから外れるように移動させるためには、第1小球36が第1凹面50aの凹み部分の縁を乗り越えて移動できる程度の比較的強い力を、使用者が吐水口部28に作用させる必要がある。よって、可動部本体32がホースガイド30に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とでき、吐水口部28が、吐水部16の取付側部分16aに対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とされる。このように、吐水口部姿勢保持機構66は、吐水口部28の第2吐水姿勢を維持し、第2吐水姿勢における吐水方向を中心軸線A7の方向に維持することができる。
図7に示すような第2吐水姿勢から、使用者が吐水口部28を上向きに引上げるように力を加えることにより、可動部本体32の第1孔部64内に嵌まりこんでいる第1小球36を、位置B2における第1凹面50aの窪みから外れるようにして上昇させ、位置B3における第1凹面50a内に移動させることができる。このとき、吐水口部28は、図8に示すような、第3吐水姿勢をとる。
第3吐水姿勢においては、吐水口部姿勢保持機構66は、第1小球36が位置B3における第1凹面50aと嵌合状態を形成するようになっている。第1小球36は、第1凹面50aと嵌合することにより、第1小球36が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。別の言い方によれば、使用者が第1小球36を位置B3における第1凹面50aから外れるように移動させるためには、第1小球36が第1凹面50aの凹み部分の縁を乗り越えて移動できる程度の比較的強い力を、使用者が吐水口部28に作用させる必要がある。よって、可動部本体32がホースガイド30に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とでき、吐水口部28が、吐水部16の取付側部分16aに対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とされる。このように、吐水口部姿勢保持機構66は、吐水口部28の第3吐水姿勢を維持し、第3吐水姿勢における吐水方向を中心軸線A9の方向に維持することができる。従って、使用者が、吐水口部28を取付基部12に対して、意図した吐水姿勢に向けた状態で固定して、吐水口部28を手指等により支え続けることなく、両手を使用して、手洗い、洗髪、洗浄、清掃等の様々な作業を行うことができる。
なお、図5に示すように、本実施形態の吐水部16は、取付基部12から引出した状態で使用することができるようになっている。吐水部16を引き出した状態においても、引き出した吐水部16側において、吐水口部28を取付側部分16aに対して第1吐水姿勢、第2吐水姿勢及び第3吐水姿勢をとらせることができる。
吐水口部姿勢保持機構66は、吐水口部28の第1吐水姿勢、第2吐水姿勢及び第3吐水姿勢を維持させることができる。吐水部16は、取付基部12から引出されており、吐水方向が自在に変更できる状態になっているが、吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A5、A7及びA9を、取付側部分16aの中心軸線A10に対して、変更できるようになっている。取付側部分16aの中心軸線A10は、取付側部分16aを取付基部12内に取付けた状態においては、取付基部12の中心軸線A3と一致するようになっている。よって、例えば、使用者が、取付側部分16a近傍を手指等に保持している場合に、吐水口部28の吐水方向の角度を複数の吐水方向に変更でき、且つその吐水方向の吐水姿勢を維持させることができる。
次に、図3、図4、図9及び図10等に示すように、本発明の一実施形態による水栓装置の傾き調整機構68の動作を説明する。
傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から吐水部16の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。
吐水部16を取付基部12に取付けた状態において、吐水部16の取付側部分16aのホースガイド30の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、が嵌合した嵌合状態となっている。ここで、図4に示す第2凹面48aは、3つ並んだ第2凹面48aのうち中央の位置C2の第2凹面48aの断面として示されている。
図4に示すように、第2小球74と位置C2の第2凹面48aとが嵌合している状態において、吐水部16は、第1傾き姿勢をとっており、吐水口部28は取付基部12の中心軸線A3から鉛直方向下向きに向けられている。
このとき、吐水口部28内の流路の向き及び吐水口形成部38の吐水方向が、吐水口部28の先端側部分28bの中心軸線A5の方向に設定される。なお、この状態から、吐水方向変更機構54により、第2吐水姿勢及び第3吐水姿勢に自由に吐水口部28の吐水姿勢を変更することが可能である。
次に、図9に示すように、使用者が、吐水部16に、吐水口部28の先端側部分28bが左向きに向くような力(時計回りの力)を作用させて、吐水部16を左向きに傾けるように調整することができる。吐水口部28の先端側部分28bが左向きに傾けられた第2傾き姿勢を図9に示している。このとき、吐水部16のホースガイド30が、円筒取付基部20内において回動される。吐水部16のホースガイド30が時計回りに回転するとき、第2小球74が第2凹面48aの凹み部分の縁を乗り越えて移動され、第2小球74を位置C2における第2凹面48aから外れさせる。
図4に示すような第1傾き姿勢から、使用者が吐水部16を時計回りに回転させるように力を加えることにより、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74を、位置C2における第2凹面48aの窪みから外れるようにして横向きに移動させ、位置C1における第2凹面48a内に移動させることができる。このとき、吐水部16は、図9に示すような、第2傾き姿勢をとる。
また、図10に示すように、使用者が、吐水部16に、吐水口部28の先端側部分28bが右向きに向くような力(反時計回りの力)を作用させて、吐水部16を右向きに傾けるように調整することができる。吐水口部28の先端側部分28bが右向きに傾けられた第3傾き姿勢を図10に示している。このとき、吐水部16のホースガイド30が、円筒取付基部20内において回動される。吐水部16のホースガイド30が反時計回りに回転するとき、第2小球74が第2凹面48aの凹み部分の縁を乗り越えて移動され、第2小球74を位置C2における第2凹面48aから外れさせる。
図4に示すような第1傾き姿勢から、使用者が吐水部16を反時計回りに回転させるように力を加えることにより、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74を、位置C1における第2凹面48aの窪みから外れるようにして横向きに移動させ、位置C3における第2凹面48a内に移動させることができる。このとき、吐水部16は、図9に示すような、第3傾き姿勢をとる。
また、傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に傾けた状態で挿入することにより、吐水部16の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている。使用者は、図5に示すように、吐水部16を取付基部12から引き出した状態から図4等に示すような、吐水部16を取付基部12に取付けた状態(挿入した状態)に戻そうとする場合に、吐水部16の取付側部分16aをやや傾けた状態(回転した状態)で取付基部12に挿入することができる。
より具体的には、吐水口部28を予め傾けた状態とし、その傾きを維持しながらホースガイド30を円筒取付基部20内に挿入させる。このとき、例えば、取付側部分16aのホースガイド30の位置C1の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、が嵌合状態となるまで押し込む。よって、使用者が、吐水部16を取付基部12に挿入した直後の状態において、位置C1の第2凹面48aと、第2小球74と、が嵌合している嵌合状態となり、図9等に示すように、吐水部16は、第2傾き姿勢をとる。また、例えば、取付側部分16aのホースガイド30の位置C3の第2凹面48aと、円筒取付基部20の第2孔部72内に配置された第2小球74と、が嵌合状態となるまで押し込む。よって、使用者が、吐水部16を取付基部12に挿入した直後の状態において、位置C3の第2凹面48aと、第2小球74と、が嵌合している嵌合状態となり、図10等に示すように、吐水部16は、第3傾き姿勢をとる。
このように、傾き調整機構68は、使用者が、意図した傾きを有する吐水部16を取付基部12に挿入することにより、吐水部16の左右方向の傾きを調整し、決定することができる。変形例として、傾き調整機構68は、予め傾けられた状態で吐水部16を取付基部12に挿入することにより、吐水部16の左右方向の傾きを決定し、且つ以後動かないようにされるものも含む。このときは、傾きの調整は、吐水部16を引き出してから挿入しなおすことにより行う必要がある。
本実施形態においては、使用の形態に応じて、吐水口部から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。なお、傾き調整機構68が、吐水部16の左右方向の傾きを調整する一方で、吐水方向変更機構54により、独立して、自由に吐水口部28の吐水姿勢を変更することが可能である。
次に、本発明の一実施形態による水栓装置の傾き姿勢保持機構80の動作を説明する。
図3及び図4等に示すように、第1傾き姿勢において、傾き姿勢保持機構80は、第2小球74が位置C2における第2凹面48aと嵌合状態を形成するようになっている。第2小球74は、第2凹面48aと嵌合することにより、第2小球74が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。別の言い方によれば、使用者が第2小球74を位置C2における第2凹面48aから外れるように移動させるためには、第2小球74が第2凹面48aの凹み部分の縁を乗り越えて移動できる程度の比較的強い力を、使用者が吐水口部28に作用させる必要がある。
よって、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とできる。これにより、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。また、吐水部16が、取付基部12に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とされる。従って、吐水口部姿勢保持機構66は、吐水部16が取付基部12に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。このように、吐水口部姿勢保持機構66は、吐水部16の第1傾き姿勢を維持し、第1傾き姿勢における吐水方向を例えば中心軸線A5の方向に維持することができる。
次に、図3及び図9等に示すように、第2傾き姿勢において、傾き姿勢保持機構80は、第2小球74が位置C1における第2凹面48aと嵌合状態を形成するようになっている。第2小球74は、位置C1の第2凹面48aと嵌合することにより、第2小球74が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。よって、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とできる。これにより、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。
吐水部16の吐水口部28は、取付基部12の中心軸線A3から鉛直方向下向きよりも左側の中心軸線A11の方向に傾けられている。吐水口部28は、その先端側部分28bが左側に向けられるように時計回りに回転された状態で停止されている。傾き姿勢保持機構80は、吐水部16の傾きを所定の回動停止位置に維持して固定することができ、吐水部16が取付基部12に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。傾き姿勢保持機構80は、吐水部の傾き姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有している。この傾き姿勢保持機構80は、複数の回動停止位置で、傾き調整機構68の回動傾き動作を、段階的に停止させることができるように構成されている。このように、傾き姿勢保持機構80は、吐水部16の第2傾き姿勢を維持し、吐水口部28からの吐水の方向を、中心軸線A5に示すような鉛直方向下方の方向よりも左側の方向の中心軸線A11の方向に設定することができる。
次に、図3及び図10等に示すように、第3傾き姿勢において、傾き姿勢保持機構80は、第2小球74が位置C3における第2凹面48aと嵌合状態を形成するようになっている。第2小球74は、位置C3の第2凹面48aと嵌合することにより、第2小球74が吐水部の自重及び/又は他の外力によって凹面からずれて移動しにくくなっている。よって、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して所定の位置に保持された状態(停止された状態)とできる。これにより、ホースガイド30が円筒取付基部20に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。
吐水部16の吐水口部28は、取付基部12の中心軸線A3から鉛直方向下向きよりも右側の中心軸線A12の方向に傾けられている。吐水口部28は、その先端側部分28bが右側に向けられるように時計回りに回転された状態で停止されている。傾き姿勢保持機構80は、吐水部16の傾きを所定の位置に維持して固定することができ、吐水部16が取付基部12に対して左右の回転方向に傾きを変えるように回転してしまうことを抑制することができる。このように、傾き姿勢保持機構80は、吐水部16の第3傾き姿勢を維持し、吐水口部28からの吐水の方向を、中心軸線A5に示すような鉛直方向下方の方向よりも右側の方向の中心軸線A12の方向に設定することができる。
上述した本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、取付基部12から自在に着脱することができる吐水部16の吐水方向変更機構54により、吐水の方向を変更するように吐水口部28の向きを変更することができ、吐水口部28の向きを変える場合にも、同じ取付基部12の位置に対して、吐水部16を自在に着脱することができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、規制部82が、吐水部16を取付基部12に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制することができる。吐水部16を取付基部12に取付けた状態において吐水部16及び吐水口部28の向きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような向きの範囲(例えば吐水口部28から吐水された湯水が、使用者が使用すると想定される洗面ボウル4上のいずれかの部分に着水されるような吐水口部28の向きの範囲)に規制することができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、吐水方向変更機構54は、取付基部12の中心軸線A3に直交する方向の回転軸A1を中心に回動するように形成されるので、使用の形態に応じて、吐水口部28から吐水される湯水の着水位置を変えることができる。
例えば、使用者が洗髪をするときには吐水口部28を比較的高い高さに配置して壁面パネル8から離れた位置に着水させ、使用者が手洗い等をするときには吐水口部28を比較的低い高さの位置に配置して壁面パネル8から比較的近い位置に着水させることができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、吐水部16の吐水口部姿勢保持機構66により、回動の際に、吐水口部28を複数の回動停止位置において所定の姿勢で保持することができ、吐水口部28が自重により下方に向きを変えること、又は吐水する湯水の水圧の反動により吐水口部28が上方に向きを変えることを抑制することができる。従って、使用者が使用したい吐水姿勢で吐水口部28の姿勢を固定することができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、傾き調整機構68は、吐水口部28の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部28から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に傾けた状態で挿入することにより、吐水口部28の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部28から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、傾き調整機構68は、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から、吐水口部28の左右方向の傾きを調整することができ、使用の形態に応じて、吐水口部28から吐水される湯水の着水位置を左右方向に変えることができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、傾き調整機構68の傾きの規制部82により、吐水部16を取付基部12に取付けた状態から、吐水部16の左右方向の傾きを調整する範囲を所定の範囲に規制することができる。よって、吐水部16を取付基部12に取付けた状態において吐水部16及び吐水口部28の左右方向の傾きの範囲を使用者が使用しやすいと想定されるような傾きの範囲(例えば吐水口部28から吐水された湯水が、使用者が使用すると想定される洗面ボウル4上のいずれかの部分に着水されるような吐水部16及び吐水口部28の傾きの範囲)に規制することができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、吐水部16の傾き姿勢保持機構80により、回動の際に、吐水部16を複数の回動停止位置において所定の傾き姿勢で保持することができる。従って、使用者が使用したい傾き姿勢で吐水部16の姿勢を固定することができる。
また、本発明の一実施形態の水栓装置6によれば、洗面化粧台1に設けられた水栓装置6が、洗髪時には吐水口部28を比較的高い位置に上昇させて壁面から離れた着水位置に向かって吐水させることができ、また、手洗い時には吐水口部28を比較的低い位置に下降させて壁面近傍の着水位置に向かって吐水させることができる。従って、吐水口部28を使用者の使いやすい方向に向けることができ、使い方によって異なる状態で生じる水はねを抑制することができる。また、使用者の使い勝手のよい洗面化粧台1を提供することができる。
1 洗面化粧台
2 下部キャビネット
4 洗面ボウル
6 水栓装置
8 壁面パネル
10 操作部
12 取付基部
14 給水ホース
16 吐水部
16a 取付側部分
20 円筒取付基部
22 給水管
24 給湯管
26 吐水口
28 吐水口部
28a 取付基部側部分
28b 先端側部分
30 ホースガイド
32 可動部本体
36 第1小球
38 吐水口形成部
40 外筒
42 スペーサ
46 本体カバー
48 円筒基部
48a 第2凹面
50 ガイド部
50a 第1凹面
52 ヒンジ部
54 吐水方向変更機構
56 腕部
58 環状部
62 基部
64 孔部
66 吐水口部姿勢保持機構
68 傾き調整機構
72 第2孔部
74 第2小球
76 円筒取付基部外側プレート
80 姿勢保持機構
82 規制部
84 凹部
84a 第1端部
84b 第2端部
86 突出部
A1 中心軸線
A2 中心軸線
A3 中心軸線
A4 中心軸線
A5 中心軸線
A6 中心軸線
A7 中心軸線
A8 中心軸線
A9 中心軸線
A10 中心軸線
A11 中心軸線
A12 中心軸線
B1 位置
B2 位置
B3 位置
C1 位置
C2 位置
C3 位置
D2 直径
D4 直径
W 壁面

Claims (10)

  1. 壁面に取付けられ、給水ホースに接続された吐水部が壁面から引き出し可能に備えられた水栓装置であって、
    壁面に取付けられる取付基部と、
    上記取付基部から着脱可能に形成され、湯水を先端側の吐水口部から吐水する上記吐水部と、
    給水源からの湯水を給水するため、上記取付基部を通って上記吐水部まで延びる上記給水ホースと、を有し、
    上記取付基部から着脱可能に形成される上記吐水部が、吐水の方向を変更するように上記吐水口部の向きを変える吐水方向変更機構を有している、ことを特徴とする水栓装置。
  2. 上記吐水部は、さらに、上記吐水部を上記取付基部に取付けることができる挿入位置を、所定の位置に規制する挿入規制部を形成している、請求項1記載の水栓装置。
  3. 上記吐水部の上記吐水方向変更機構は、上記取付基部の軸線に直交する方向の回転軸を中心に回動するように形成され、上記吐水口部から吐水される湯水の着水位置を変えられる、請求項1又は2に記載の水栓装置。
  4. 上記吐水部は、さらに、上記吐水口部の姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有する吐水口部姿勢保持機構を備え、上記吐水口部姿勢保持機構は、複数の上記回動停止位置で、上記吐水部の回動動作を、段階的に停止させることができるように構成されている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の水栓装置。
  5. 上記吐水部は、さらに、上記取付基部の軸線を中心として上記吐水口部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている傾き調整機構を形成している、請求項1乃至4の何れか1項に記載の水栓装置。
  6. 上記傾き調整機構は、上記吐水部を上記取付基部に傾けた状態で挿入することにより、上記吐水部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている、請求項5に記載の水栓装置。
  7. 上記傾き調整機構は、上記吐水部を上記取付基部に取付けた状態から上記吐水部の左右方向の傾きを調整することができるように構成されている、請求項5に記載の水栓装置。
  8. 上記傾き調整機構は、上記吐水部を上記取付基部に取付けた状態から、上記吐水部の左右方向の傾きを調整する範囲を、所定の範囲に規制する傾き規制部を備えている、請求項7に記載の水栓装置。
  9. 上記吐水部は、さらに、上記吐水部の傾き姿勢を保持できる複数の回動停止位置を有する傾き姿勢保持機構を備え、上記傾き姿勢保持機構は、複数の上記回動停止位置で、上記吐水部の回動動作を、段階的に停止させることができるように構成されている、請求項1乃至8の何れか1項に記載の水栓装置。
  10. 洗面ボウルと、
    請求項1乃至9の何れか1項に記載の水栓装置と、
    を有することを特徴とする洗面化粧台。
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