JP2017015069A - インジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】噴孔開弁に伴うニードルの揺動を緩和することができるインジェクタを提供する。【解決手段】包囲部材30は、蓋部30aを貫通する貫通孔50を有している。蓋部30aは、壁部32の当接を受けることで流出路7の開口7bを包囲部材30の外側の空間に対して閉じる閉鎖部56、58を有している。閉鎖部59は、貫通孔50の開口を包囲するように設けられ、貫通孔50は、壁部32に当接しているときにも流出路7に連通している。また、バネ31は、背圧室の外側で包囲部材30を付勢する。包囲部材30自身により外部の空間と背圧室との間を開閉させることで、高圧の燃料の消費を抑制しつつ、ニードルによる噴孔の開閉を可能にすることができる。このような包囲部材30の動作は、バネ31を背圧室6の外部に配置しても実現可能である。従って、バネ31を背圧室6の外側に配置することで背圧室6の容積を低減することができ、揺動を抑制できる。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料を噴射するインジェクタに関する。
従来から、以下に説明するニードル、ボディ、背圧室、流入路、流出路、および、駆動部を備えるインジェクタが周知となっている。
ニードルは、燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体である。
ボディは、筒状に設けられて内周にニードルを収容するとともに、噴孔を有する。
背圧室は、ニードルに対し、噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流入路は、背圧室に燃料を流入させるために設けられ、流入路から背圧室にはサプライポンプで高圧化された燃料が常時流入可能になっている。
流出路は、背圧室から燃料を流出させるために設けられる。
駆動部は、制御部から与えられる制御信号に基づき流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させてニードルによる噴孔の開閉を操作する。
しかし、このインジェクタによれば、流出路の開放時に流入路と流出路との連通が維持されて高圧の燃料が消費され続けるので、サプライポンプの負荷が大きくなってしまう。また、流出路を閉鎖するときに、大きな力が必要となり、駆動部の体格を大きくする必要がある。
そこで、インジェクタに関し、背圧室内にフローティング状態の可動プレートを配する構成が周知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の構成においては、流出路が開放されるときに可動プレートが差圧によって駆動され、流入路の開口を閉鎖する。
このため、流出路の開放時に流入路と流出路の連通は遮断されて高圧の燃料が消費されなくなるのでサプライポンプの負荷を小さくすることができる。また、流出路を閉鎖するときも大きな力が不要となり、駆動部の体格を小さくすることができる。
ところで、特許文献1の構成によると、可動プレートは、フローティング状態で駆動されるため燃料の流れや重力の影響を受けやすく動作中の姿勢が安定しない問題があった。
そこで、対策として、可動プレートをバネで付勢する構成が公知となっている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2の構成によれば、背圧室にバネを配置して可動プレートを付勢することで可動プレートの動作を安定させている。
しかし、特許文献2の構成によると、バネの設置部分だけ背圧室の容積を余分に確保しなければならず、容積が大きくなってしまい以下の問題が生じてしまう。
すなわち、インジェクタにおいては、閉弁時にニードルのシート部より先端側は高圧燃料に晒されていない。そして、開弁時にシート部より先端側が急激に高圧燃料に晒されることでニードルは軸方向に力を受ける。
そして、この受ける力によって弁体が揺動し、燃料噴射制御に悪影響を及ぼす問題が従来から知られている。
なお、この揺動の大きさは背圧室の容積に比例することが知られている。
特開2014−98323号公報 特開2011−12670号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、噴孔開弁に伴うニードルの揺動を緩和することができるインジェクタを提供することにある。
本願の第1発明によれば、インジェクタは、以下に説明するニードル、ボディ、背圧室、流出路、駆動部、包囲部材、バネ、および、壁部を備える。
ニードルは、燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体である。
ボディは、筒状に設けられて内周にニードルを収容するとともに、噴孔を有する。
背圧室は、ニードルに対し、噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流出路は、背圧室から燃料を流出させる。
駆動部は、制御部から与えられる制御信号に基づき流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させてニードルによる噴孔の開閉を操作する。
包囲部材は、ニードルの後端を後方から覆う蓋部、および、ニードルの外周面に摺接してニードルを摺接自在に支持する筒部を有し、蓋部および筒部によりニードルの後端を包囲することで、ニードルの後端側に背圧室を形成する。
バネは、包囲部材を後端側に付勢する。
壁部は、蓋部の後端側に設けられ、蓋部の当接を受けることで包囲部材の後端側への移動を規制するとともに、流出路の開口を有する。
ここで、包囲部材は、蓋部を貫通する少なくとも1つの貫通孔を有している。
そして、蓋部は、壁部に当接しているとき、流出路の開口を包囲部材の外側の空間に対して閉じる閉鎖部を有している。
そして、閉鎖部は、貫通孔の開口を包囲するように設けられ、貫通孔は、壁部に当接しているときにも流出路に連通している。
また、バネは、背圧室の外側で包囲部材を付勢する。
これにより、包囲部材の外側の空間に高圧の燃料を満たしておくことで、ニードルによる噴孔の開閉が可能になる。
すなわち、駆動部による流出路の開放に伴い、背圧室から流出路に向かう燃料の流れが発生すると、包囲部材は、燃料の流れの差圧、および、バネの付勢力によって後端側に強く付勢され、流出路の開口は、閉鎖部により強固に閉じられる。このため、包囲部材の外側を流出路及び背圧室に対して遮断しながら、流出路と背圧室との連通を維持することができる。この結果、高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧を低減してニードルをボディから離座させ、噴孔を開くことができる。
また、駆動部による流出路の閉鎖に伴い、背圧室から流出路に向かう燃料の流れが停止すると、包囲部材は、自身の外側の燃料圧により付勢されて、一時的にバネを圧縮して先端側に移動する。このため、背圧室が包囲部材の外側に対して一時的に開かれ、高圧の燃料が背圧室に流入する。この結果、背圧が増加するので、ニードルをボディに着座させ、噴孔を閉じることができる。
以上のように、本願発明のインジェクタによれば、包囲部材自身により外部の空間と背圧室との間を開閉させることで、高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧の操作、ひいてはニードルによる噴孔の開閉を可能にすることができる。また、このような包囲部材の動作は、バネを背圧室の外部に配置しても実現可能である。
従って、バネを背圧室の外側に配置することで背圧室の容積を低減することができるので、噴孔開弁に伴うニードルの揺動を緩和することができる。
本願の第2発明によれば、インジェクタは、以下に説明するニードル、ボディ、背圧室、流出路、駆動部、包囲部材、バネ、および、壁部を備える。
ニードルは、燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体である。
ボディは、筒状に設けられて内周にニードルを収容するとともに、噴孔を有する。
背圧室は、ニードルに対し、噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流出路は、背圧室から燃料を流出させる。
駆動部は、制御部から与えられる制御信号に基づき背圧を低減または増加させてニードルによる噴孔の開閉を操作する。ここで、駆動部は、流出路を2つの接続先の間で切り替える3方切替弁を有し、背圧を低減させるときに流出路を一方の接続先に接続させ、背圧を増加させるときに流出路を他方の接続先に接続させる。
包囲部材は、ニードルの後端を後方から覆う蓋部、および、ニードルの外周面に摺接してニードルを摺接自在に支持する筒部を有し、蓋部および筒部によりニードルの後端を包囲することで、ニードルの後端側に背圧室を形成する。
バネは、包囲部材を後端側に付勢する。
壁部は、蓋部の後端側に設けられ、蓋部の当接を受けることで包囲部材の後端側への移動を規制するとともに、流出路の開口を有する。
ここで、包囲部材は、蓋部を貫通する少なくとも1つの貫通孔を有している。
そして、蓋部は、壁部に当接しているとき、流出路の開口を包囲部材の外側の空間に対して閉じる閉鎖部を有している。
そして、閉鎖部は、貫通孔の開口を包囲するように設けられ、貫通孔は、壁部に当接しているときにも流出路に連通している。
また、バネは、背圧室の外側で包囲部材を付勢する。
これにより、包囲部材の外側の空間に高圧の燃料を満たすとともに、流出路の接続先を低圧路と高圧路との間で切り替えることでニードルによる噴孔の開閉が可能になる。
すなわち、駆動部による流出路と低圧路との接続に伴い、背圧室から流出路に向かう燃料の流れが発生すると、包囲部材は、燃料の流れの差圧、および、バネの付勢力によって後端側に強く付勢され、流出路の開口は、閉鎖部により強固に閉じられる。このため、包囲部材の外側を流出路及び背圧室に対して遮断しながら、流出路と背圧室との連通を維持することができる。この結果、第1発明と同様に高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧を低減してニードルをボディから離座させ、噴孔を開くことができる。
また、駆動部によって流出路の接続先を高圧路に切り替えることにより、包囲部材は、高圧路から流出路に導入される燃料圧、および、自身の外側の燃料圧に付勢されて、一時的にバネを圧縮して先端側に移動する。このため、背圧室が包囲部材の外側に対して一時的に開かれ、高圧の燃料が背圧室に流入する。この結果、背圧が増加するので、ニードルをボディに着座させ、噴孔を閉じることができる。
このとき、包囲部材は、高圧路から流出路に導入される燃料圧、および、自身の外側の燃料圧によって付勢されるため、第1発明より早く先端側に移動することができる。このため、第1発明よりも、背圧室への燃料の流入開始時期を早める事ができ、噴孔を早く閉じることができる。
インジェクタの全体を示す断面図である(実施例1)。 インジェクタの要部断面図である(実施例1)。 包囲部材の断面図である(実施例1)。 包囲部材の動作説明図である(実施例1)。 インジェクタの全体を示す断面図である(実施例2)。 (a)3方切替弁における高圧路と流出路の連通状態、および、(b)低圧路と流出路の連通状態を表す断面図である(実施例2)。 インジェクタの要部断面図である(変形例)。 インジェクタの要部断面図である(変形例)。
以下、発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
[実施例1]
実施例1のインジェクタ1の構成を、図1を用いて説明する。
インジェクタ1は、サプライポンプ(図示しない。)、コモンレール(図示しない。)、ECU2とともに燃料供給装置を構成する1要素となっている。サプライポンプは、燃料を高圧化させるものであり、コモンレールは、サプライポンプによって高圧化された燃料を一時的に蓄えるものである。
そして、コモンレールから高圧の燃料がインジェクタ1に分配供給されている。
ECU2は、内燃機関の負荷や、内燃機関の回転速度等に基づき噴射量を算出し、インジェクタ1に供給されるコモンレールのレール圧に応じて、噴射開始時期、および、噴射量に相当する噴射期間を算出する。
インジェクタ1は、内燃機関(図示しない。)に搭載され、例えば、250MPaを超える高圧の燃料を気筒内に直接噴射するために用いられる。
インジェクタ1は、以下に説明するニードル4、ボディ5、背圧室6、流出路7、および、駆動部8を備える。以下の説明では、軸方向先端側、軸方向後端側を単に先端側、後端側と呼ぶ。
ニードル4は、円柱状であり、燃料の噴射する噴孔9を開閉する弁体である。ニードル4は、先端部に噴孔9の開閉を行うシート部10が設けられる。
ボディ5は、円筒状であり、内周にニードル4を摺動自在に収容する。ボディ5の先端部には、噴孔9が形成されている。また、ボディ5の内壁にはシート部10の離着座するシート面11が形成されている。そして、シート部10がシート面11から離座することで噴孔9が開かれ燃料が噴射され、シート面10にシート部11が着座することで噴孔9が閉じられ燃料噴射が停止する。
背圧室6は、ニードル4の後端面によって区画され、ニードル4に対し、噴孔9を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流出路7は、背圧室6から燃料を流出させる。
なお、背圧室6、および、流出路7の詳細は後述する。
駆動部8は、ECU2から与えられる制御信号に基づき流出路7を開閉する。
そして、駆動部8は、流出路7の開閉によって背圧を低減または増加させてニードル4による噴孔9の開閉を操作する。
ここで、駆動部8は保持体12に収容されている。そして、保持体12とボディ5とは金属製のプレート13を挟んで、リテーリングナット15によって締結されている。また、保持体12、プレート13、ボディ5にはそれぞれコモンレールから供給される高圧燃料を噴孔9へと導く高圧路17、18、19が形成されている。
さらに、プレート13には流出路7が形成されており、流出路7はプレート13を軸方向に貫通している。そして、流出路7は、プレート13の後端側の面に開口7a、先端側の面に開口7bを開いている。
ここで、駆動部8は、例えば、電磁ソレノイドであり、コイル20、アーマチャ21、および、リターンスプリング23を備えている。また、アーマチャ21と一体に移動する摺動軸部24の先端に弁体25を収容している。
そして、駆動部8は、コイル20への通電によりアーマチャ21を後端側に吸引することで、弁体25を後端側に移動させる。
そして、開口7aを開放し、流出路7と低圧路26とを連通させる。
一方、駆動部8は、コイル20への通電の停止によりアーマチャ21を先端側にリターンスプリング23によって移動させる。
そして、弁体25を先端側に移動させて開口7aを閉鎖する。
なお、実施例1においては、駆動部8として電磁ソレノイドを用いているが、軸方向に伸長するピエゾ素子を用いたピエゾアクチュエータを用いてもよい。
[実施例1の特徴]
実施例1の特徴を、図2、図3を用いて説明する。
インジェクタ1は、以下に説明する包囲部材30、バネ31、および、壁部32を備える。
包囲部材30は、プレート13の先端側に配されている。そして、包囲部材30は、蓋部30a、および、筒部30bを有し、蓋部30aと筒部30bとは一体に形成されている。
蓋部30aは、ニードル4の後端を後端側から覆っている。そして、筒部30bは、ニードル4の外周面に摺接することで、ニードル4に摺接している。
そして、蓋部30aおよび筒部30bによりニードル4の後端を包囲するように包囲部材30をニードル4の後端に嵌め込むことで、背圧室6が形成される。
ここで、包囲部材30の内周後端面の外周部にはリセス加工部35が設けられている。リセス加工部35は、外周側かつ後端側に窪む溝となっている。
これにより、研磨加工用の装置を背圧室6の後端側の奥まで嵌め込むことができる。このため、筒部30bの内周面の研磨加工を後端側の奥まで行うことができ、ニードル4との摺接特性を向上させることができる。
バネ31は、背圧室6の外部に設けられ、包囲部材30を、ストッパ37を介して後端側に付勢している。
なお、ストッパ37は、包囲部材30の先端側に固定される環状部材であり、外周側に突き出す係合部37aがボディ5の内壁に係合することで先端側への移動が規制される。そして、ストッパ37の移動が規制されることで、包囲部材30の移動も規制される。
さらに、バネ31は、バネ座38を介してニードル4を先端側に付勢するようにもセットされており、ニードル4は、バネ31の付勢力と背圧により先端側に移動して噴孔9を閉じる。
すなわち、バネ31は、包囲部材30を後端側に付勢するとともにニードル4を先端側に付勢するようにセットされている。
壁部32は、プレート13の先端側の部分であり、蓋部30aが当接することで包囲部材30の後端側への移動を規制する。
また、壁部32の先端面32aには、開口7bが開いている。
ここで、蓋部30aには、先端面32aに当接する平面部45と、平面部45の外周縁に配されるテーパ面部46とが設けられている。ここで、テーパ面部46は、先端面32aと平面部45とが当接するときも先端面32aとの間に隙間48が生じている。なお、テーパ面部46は外周側ほど先端面32aとの軸方向の距離が大きくなっている。
また、平面部45、および、先端面32aには、それぞれ耐摩耗処理が施されている。
ここで、耐摩耗処理とは、例えば、表面上にDLCをコーティングしたり、硬質クロムメッキ処理を施したりすることである。
包囲部材30の詳細について図3を用いて説明する。
蓋部30aには、中央部に軸方向貫通孔である流出入孔50が形成される。そして、別の軸方向貫通孔である流入孔51も形成される。流入孔51は2つ設けられ、流出入孔50を中心として径方向に等距離離れた位置に配されている。
なお、後において詳述するが、流出入孔50は背圧室6内に燃料を流出入させる通路となっている。また、流入孔51は、背圧室6内に燃料を流入させる通路となっている。
ここで、流出入孔50、流入孔51はすべて平面部45に開口している。
また、壁部32には開口7bを取り囲むように環状溝53が形成されており、蓋部30aが壁部32に当接したときに2つの流入孔51の開口は環状溝53内に臨んでいる。
なお、流出入孔50、流入孔51には、それぞれ絞り50a、51aが設けられており、流出入孔50では後端側の部分の通路断面積が小さくなって絞り50aをなし、流入孔51では先端側の部分の通路断面積が小さくなって絞り51aをなしている。
また、蓋部30aが壁部32に当接するとき、環状平面部55と環状平面部56とが当接する。ここで、環状平面部55は、先端面32aの一部であり、開口7bと環状溝53との間に環状に形成されている。また、環状平面部56は、平面部45の一部であり、流出入孔50の開口を包囲するように形成されている。
ここで、流出入孔50は、環状平面部55と環状平面部56とが当接しているときにも開口7bに臨んでおり、流出路7に連通している。
そして、蓋部30aが壁部32に当接するとき、環状平面部55と環状平面部56とが当接し、さらに、環状平面部57と環状平面部58とが当接することで開口7bを包囲部材30の外側の空間に対して閉じている。ここで、環状平面部57は、壁部32の環状溝53を包囲するように形成されている。また、環状平面部58は、流出入孔50、および、2つの流入孔51の平面部45に形成される3つの開口を包囲するように円環状に形成されている。
すなわち、環状平面部56、および、環状平面部58は、蓋部30aが壁部32に当接するときに開口7bを包囲部材30の外側の空間に対して閉じる閉鎖部59となっている。
また、壁部32の環状平面部57の外周には、テーパ面部46を覆うように環状溝60が形成されている。
ここで、隙間48と環状溝60とで形成される空間は、高圧路18、19の一部をなし、筒部30bの外周側の空間も高圧路19の一部をなし、それぞれ、包囲部材30の外側の空間を形成している。そして、これらの空間は、それぞれ高圧の燃料で満たされている。
[実施例1の動作]
インジェクタ1の動作について図1〜図4を用いて説明する。
ECU2から与えられる制御信号に基づきコイル20に通電されることで弁体25が流出路7を低圧路26に対して開放する。
流出路7からの燃料の流出が始まることにより、流出路7の圧力が減少する。
包囲部材30は、バネ31によって、予め壁部32に当接するように後端側に付勢されている。そして、包囲部材30は、絞り50aによって生じる背圧室6と流出路7との差圧によってさらに後端側に付勢される。
以上により、包囲部材30は、隙間48と背圧室6、および、開口7bとの連通を遮断する(図4(a)参照。)。
背圧室6の燃料は、包囲部材30の流出入孔50を通過し(図4(a)矢印参照。)、流出路7を介して低圧路26に流出する。これにより、背圧室6は圧力が減少する。このため、ニードル4の先端部の受ける力が背圧とバネ31の付勢力を上回る。この結果、ニードル4は後端側に押し上げられ、変位を開始する。
そして、ニードル4のシート部10がボディ5のシート面11から離座することで、噴孔9を開く。
なお、離座前におけるニードル4の先端部の受ける力とは、ニードル4のシート部10より外周側の部分が受ける力のことである。
ECU2から与えられる制御信号に基づきコイル20への通電が停止することで弁体25が流出路7を閉鎖する。流出路7が閉鎖されることで、流出路7と低圧路26との連通が遮断され、流出路7からの燃料の流出は停止する。これにより、背圧室6と流出路7との差圧が減少し、後端側への付勢力が減少する。このため、包囲部材30は、テーパ面46に作用する高圧の燃料によって先端側に押される。そして、包囲部材30は、平面部45を先端面32aから離間させるように先端側に変位する(図4(b)参照。)。
包囲部材30の先端側への変位によって、隙間48と背圧室6とは、流出入孔50、流入孔51を介して連通し、背圧室6内への燃料の流入が始まる(図4(b)矢印参照。)。
これにより、背圧室6内の圧力は上昇し、背圧とバネ31の付勢力はニードル4の先端部の受ける力を上回る。このため、ニードル4は先端側に押し下げられシート面11にシート部10が着座することで噴孔9を閉じる。
ここで、隙間48からの燃料は平面部45と先端面32aの間に形成される空間を通過する。
なお、この形成される空間の流路断面積は、環状平面部58の内周長に包囲部材30の変位量を乗じた値となっている。
そして、この流路断面積の値が、絞り51aの通路断面積の総和より十分大きくなるように包囲部材30の変位量を確保することが望ましい。
こうすることにより、絞り51aによって、背圧室6への燃料の流入量を調整できる構成とすることができる。
〔実施例1の効果〕
実施例1のインジェクタ1において、包囲部材30は、ニードル4の後端を後方から覆う蓋部30a、および、ニードル4の外周面に摺接してニードル4を摺接自在に支持する筒部30bを有し、蓋部30aおよび筒部30bによりニードル4の後端を包囲することで、ニードル4の後端側に背圧室6を形成する。バネ31は、包囲部材30を後端側に付勢する。壁部32は、蓋部30aの後端側に設けられ、蓋部30aの当接を受けることで包囲部材30の後端側への移動を規制するとともに、流出路7の開口7bを有する。
ここで、包囲部材30は、蓋部30aを貫通する流出入孔50、流入孔51を有している。そして、蓋部30aは、壁部32に当接しているとき、開口7bを包囲部材30の外側の空間に対して閉じる閉鎖部59を有している。そして、閉鎖部59は、流出入孔50、流入孔51の平面部45の開口を包囲するように設けられ、流出入孔50は、壁部32に当接しているときにも流出路7に連通している。
また、バネ31は、背圧室6の外側で包囲部材30を付勢する。
これにより、包囲部材30の外側の隙間48等に高圧の燃料を満たしておくことで、ニードル4による噴孔9の開閉が可能になる。
すなわち、駆動部8による流出路7の開放に伴い、背圧室6から流出路7に向かう燃料の流れが発生すると、包囲部材30は、燃料の流れの差圧、および、バネ31の付勢力によって後端側に強く付勢され、流出路7の開口7bは、閉鎖部59により強固に閉じられる。このため、包囲部材30の外側を流出路7および背圧室6に対して遮断しながら、流出路7と背圧室6との連通を維持することができる。この結果、高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧を低減してニードル4のシート部10をボディ5のシート面11から離座させ、噴孔9を開くことができる。
また、駆動部8による流出路7の閉鎖に伴い、背圧室6から流出路7に向かう燃料の流れが停止すると、包囲部材30は、自身の外側の燃料圧、特にテーパ面部46に作用する燃料圧により付勢されて、一時的にバネ31を圧縮して先端側に移動する。このため、背圧室6が包囲部材30の外側に対して一時的に開かれ、高圧の燃料が背圧室6に流入する。この結果、背圧が増加するので、ニードル4のシート部10をボディ5のシート面11に着座させ、噴孔9を閉じる。
以上のように、実施例1のインジェクタ1によれば、包囲部材30自身により外部の空間と背圧室6との間を開閉させることで、高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧の操作、ひいてはニードル4による噴孔9の開閉を可能にすることができる。また、このような包囲部材30の動作は、バネ31を背圧室6の外部に配置しても実現可能である。
従って、バネ31を背圧室6の外側に配置することで背圧室6の容積を低減することができるので、噴孔9開弁に伴うニードル4の揺動を緩和することができる。
また、実施例1のインジェクタ1において、バネ31は、包囲部材30を後端側に付勢するとともにニードル4を先端側に付勢するようにセットされており、ニードル4はバネ31の付勢力と背圧により先端側に移動して噴孔9を閉じる。
これにより、バネ31をニードル4および包囲部材30の両方の付勢手段として利用でき、部品点数を削減できる。
また、実施例1のインジェクタ1において、平面部45、および、先端面32aに耐摩耗処理が施されている。
これにより、環状平面部55、56、および、環状平面部57、58間で当接を繰り返しても摩耗が抑制されるため、長期にわたって安定的に使用することができる。
[実施例2]
実施例2の特徴を、実施例1と異なる部分を中心に図5、図6を用いて説明する。
なお、実施例2においては、実施例1と同一機能物には同一符号を付して表している。
実施例2における駆動部8は、ECU2から与えられる制御信号に基づき背圧を低減または増加させてニードル4による噴孔9の開閉を操作する。ここで、駆動部8は、流出路7を2つの接続先の間で切り替える3方切替弁61を有し、背圧を低減させるときに流出路7を低圧路26に接続させ、背圧を増加させるときに流出路7を高圧路18に接続させる。
より具体的には、駆動部8は、例えば、ピエゾアクチュエータであり、3方切替弁61、ピエゾ素子積層体62、ピエゾピストン63、バルブピストン64、シリンダ65、リターンスプリング66、弁軸部67、および、弁体68を備えている。
なお、弁体68は、3方切替弁61の一部を構成している。
また、実施例2においては、駆動部8としてピエゾアクチュエータを用いているが、電磁ソレノイドを用いてもよい。
3方切替弁61は、弁体68および弁体68を収容する弁室69を有する。
弁室69は、流出路7と常時連通している。また、弁室69は、後端側に低圧路26の開口70が開き、先端側に高圧路18の開口71が開いている。
ここで、弁体68は、ピエゾ素子積層体62に電圧が印加されないとき、弁室69の後端面に弁部68aが当接し、開口70を閉塞するとともに開口71を開放する。これにより、流出路7と高圧路18とは、弁室69を介して連通する(図6(a)参照。)。
一方、弁体68は、ピエゾ素子積層体62に電圧が印加されるとき、ピエゾ素子積層体62の伸長に伴い先端側に移動し弁部68bが開口71を閉塞するとともに、開口70を開放する。これにより、流出路7と低圧路26とは、弁室69を介して連通する(図6(b)参照。)。
なお、図6における矢印は燃料の流れを表している。
ピエゾ素子積層体62は、電圧の印加により軸方向に伸長するピエゾ素子を複数軸方向に積層したものであり、ECU2からの信号により電圧が印加されると軸方向に伸長する。
ピエゾピストン63は、ピエゾ素子積層体62の先端側に配され、ピエゾ素子積層体62の伸縮に伴いピエゾ素子積層体62に当接して軸方向に往復動する金属円柱体である。
バルブピストン64は、ピエゾピストン63の先端側に配され、ピエゾピストン63の往復動に伴い軸方向に往復動する金属円柱体である。
シリンダ65は、ピエゾピストン63とバルブピストン64とを、それぞれ後端側、先端側に摺動自在に保持する。ここで、ピエゾピストン63とバルブピストン64との間には、燃料の満たされた空間72が形成されている。なお、シリンダ65は保持体12に固定されている。
ここで、ピエゾピストン63の径はバルブピストン64の径より大きくなっているため、ピエゾピストン63の先端側への変位量に対して、バルブピストン64の先端側への変位量が大きくなっている。すなわち、ピエゾ素子積層体62の伸長量が空間72を介して拡大され、バルブピストン64に伝わる。
リターンスプリング66は、ピエゾピストン63とシリンダ65との間に配され、ピエゾピストン63を常時後端側に付勢する。
なお、リターンスプリング66は、多数のスリット孔の設けられた金属円柱体である。
また、バルブピストン64とシリンダ65との間には、スプリング73が配され、バルブピストン64を常時先端側へと付勢している。
弁軸部67は、バルブピストン64の先端側に配され、バルブピストン64の往復動に伴い、バルブピストン64に当接して、軸方向に往復動する金属円柱体である。
そして、弁軸部67の先端には、弁体68が弁軸部67と一体に形成されている。なお、弁体68はスプリング75によって常時後端側に付勢されている。
すなわち、バルブピストン64は、スプリング73によって先端側に付勢され、弁軸部67はスプリング75によって後端側に付勢されているため、バルブピストン64と弁軸部67は強固に当接している。
[実施例2の動作]
ECU2から与えられる制御信号に基づきピエゾ素子積層体62に電圧が印加される場合、弁体68が流出路7を低圧路26に対して開放する(図6(b)参照。)。
この場合、実施例1と同様に背圧を低減してニードル4を操作することで、噴孔9を開くことができる。
ECU2から与えられる制御信号に基づきピエゾ素子積層体62への電圧印加が停止することで弁体68は流出路7と高圧路18とを連通させる(図6(a)参照。)。
このとき、包囲部材30は、テーパ面46に作用する高圧の燃料だけではなく、流出路7からの高圧の燃料によっても先端側に押され,先端側に変位する。
そして、実施例1と同様に、包囲部材30の変位によって、背圧室6に燃料の流入が始まりニードル4は先端側に押し下げられ噴孔9を閉じる。
〔実施例2の効果〕
実施例2のインジェクタ1において、駆動部8は、ECU2から与えられる制御信号に基づき背圧を低減または増加させてニードル4による噴孔9の開閉を操作する。ここで、駆動部8は、流出路7を2つの接続先の間で切り替える3方切替弁61を有し、背圧を低減させるときに流出路7を低圧路26に接続させ、背圧を増加させるときに流出路7を高圧路18に接続させる。
これにより、包囲部材30の外側の空間に高圧の燃料を満たすとともに、流出路7の接続先を低圧路26と高圧路18との間で切り替えることでニードル4による噴孔9の開閉が可能になる。
すなわち、駆動部8による流出路7と低圧路26との接続に伴い、背圧室6から流出路7に向かう燃料の流れが発生すると、包囲部材30は、燃料の流れの差圧、および、バネ31の付勢力によって後端側に強く付勢され、流出路7の開口7bは、閉鎖部59により強固に閉じられる。このため、包囲部材30の外側を流出路26及び背圧室6に対して遮断しながら、流出路7と背圧室6との連通を維持することができる。この結果、第1実施例と同様に高圧の燃料の消費を抑制しつつ、背圧を低減してニードル4をボディ5から離座させ、噴孔9を開くことができる。
また、駆動部8によって流出路7の接続先を高圧路18に切り替えることにより、包囲部材30は、高圧路18から流出路7に導入される燃料圧、および、自身の外側の燃料圧に付勢されて、一時的にバネを圧縮して先端側に移動する。このため、背圧室6が包囲部材30の外側に対して一時的に開かれ、高圧の燃料が背圧室6に流入する。この結果、背圧が増加するので、ニードル4をボディ5に着座させ、噴孔9を閉じることができる。
このとき、包囲部材30は、高圧路18から流出路7に導入される燃料圧、および、自身の外側の燃料圧によって付勢されるため、第1実施例より早く先端側に移動することができる。このため、第1実施例よりも、背圧室6への燃料の流入開始時期を早める事ができ、噴孔9を早く閉じることができる。
[変形例]
本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることができる。
なお、変形例においては、実施例1、2と同一機能物には同一符号を付して表している。
実施例1においては、包囲部材30は一体として形成されていたが、図7(a)、(b)において示すように蓋部30aと筒部30bを別体とし、両者を圧接させることで包囲部材30を形成してもよい。
これにより、予め、形の異なる蓋部30a、筒部30bを多数用意し、蓋部30a、および、筒部30bの組み合わせを変更することで様々なタイプの包囲部材30を形成することができる。例えば、筒部30bの内径を変更することで、異なる径のニードル4に対応する包囲部材30を形成することができる。
また、蓋部30a、筒部30bを別体とするときに、包囲部材30は、球面凸部81と球面凹部82とを圧接して形成される構成としてもよい。ここで、球面凸部81と球面凹部82とは同一曲率となっており、球面凹部82に球面凸部81が嵌り込んでいる。
すなわち、図7(c)に示すように、蓋部30aの先端面が球面凸部81、筒部30bの後端面が球面凹部82となる構成としてもよい。
また、図7(d)に示すように、蓋部30aの先端面が球面凹部82、筒部30bの後端面が球面凸部81となる構成としてもよい。
これにより、ニードル4が傾き,筒部30bが傾いた場合でも、蓋部30aへの傾きの伝播を抑制することができる。すなわち、筒部30bは、傾いた場合でも、蓋部30aの球面凸部81、または、球面凹部82に沿って移動することになる。このため、蓋部30aは、筒部30bが傾いても傾きが抑制される構成となっている。
なお、蓋部30aと筒部30bとを別体として圧接される構成とした場合、両者の隙間から高圧燃料が背圧室6内に流入することが懸念される。しかし、蓋部30aと筒部30bとは高圧燃料の圧力を受け隙間を塞ぐ方向に圧縮力を受けているため、背圧室6内への燃料流入は抑制されている。
実施例1においては、ストッパ37と包囲部材30とは直接に接触する構成であったが、ストッパ37と包囲部材30との間にスペーサを挟む構成としてもよい。これにより、係合部37aとボディ5の内壁の間の距離を調整することができる。
なお、スペーサは、ストッパ37とバネ31との間に設けることもでき、ストッパ37とボディ5との間に設けることもできる。
実施例1においては、流入孔51は2つ形成されていたが、図8(a)に示すように流入孔51は1つでもよい。これにより、流入孔51形成の手間を減らすことができる。
実施例においては、蓋部30aの中央部に流出入孔50が形成され、周辺部に流入孔51が形成されていたが、図8(b)に示すように、中央部に流入孔51、周辺部に流出入孔51を配してもよい。これにより、流出路7は環状溝84のどこに配置してもよくなり、流出路7の配置の自由度が高まる。
なお、環状溝84は、蓋部30aが壁部32に当接するときに、流出入孔51の開口が臨むように壁部32に形成される環状溝である。
実施例1においては、ニードル4を先端側に付勢するバネ31は1つであったが、図8(c)に示すように、新たにバネ85を追加する構成とすることもできる。
これにより、ニードル4の先端側への付勢力と包囲部材30の後端側への付勢力との組み合わせを増やすことができる。
1 インジェクタ 2 ECU(制御部) 4 ニードル 6 背圧室 7流出路
7b 開口 30 包囲部材 30a 蓋部 30b 筒部 31 バネ 32 壁部
50 流出入孔(貫通孔) 51 流入孔(貫通孔) 59 閉鎖部


Claims (4)

  1. 燃料の噴射する噴孔(9)を開閉する弁体としてのニードル(4)と、
    筒状に設けられて内周に前記ニードルを収容するとともに、前記噴孔を有するボディ(5)と、
    前記ニードルに対し、前記噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすための背圧室(6)と、
    この背圧室から燃料を流出させる流出路(7)と、
    制御部(2)から与えられる制御信号に基づき前記流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させて前記ニードルによる前記噴孔の開閉を操作する駆動部(8)とを備えるインジェクタ(1)において、
    前記ニードルの後端を後端側から覆う蓋部(30a)、および、前記ニードルの外周面に摺接して前記ニードルを摺接自在に支持する筒部(30b)を有し、前記蓋部および前記筒部により前記ニードルの後端を包囲することで、前記ニードルの後端側に前記背圧室を形成する包囲部材(30)と、
    この包囲部材を後端側に付勢するバネ(31)と、
    前記蓋部の後端側に設けられ、前記蓋部の当接を受けることで前記包囲部材の後端側への移動を規制するとともに、前記流出路の開口(7b)を有する壁部(32)とを備え、
    前記包囲部材は、前記蓋部を貫通する少なくとも1つの貫通孔(50、51)を有し、
    前記蓋部は、前記壁部に当接しているとき、前記流出路の開口を前記包囲部材の外側の空間に対して閉じる閉鎖部(59)を有し、
    この閉鎖部は、前記貫通孔の開口を包囲するように設けられ、前記貫通孔は、前記蓋部に当接しているときにも前記流出路に連通しており、
    前記バネは、前記背圧室の外側で前記包囲部材を付勢することを特徴とするインジェクタ。
  2. 燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体としてのニードルと、
    筒状に設けられて内周に前記ニードルを収容するとともに、前記噴孔を有するボディと、
    前記ニードルに対し、前記噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすための背圧室と、
    この背圧室から燃料を流出させる流出路と、
    制御部から与えられる制御信号に基づき背圧を低減または増加させて前記ニードルによる前記噴孔の開閉を操作する駆動部とを備えるインジェクタにおいて、
    前記駆動部は、前記流出路を2つの接続先の間で切り替える3方切替弁(61)を有し、背圧を低減させるときに前記流出路を一方の接続先に接続させ、背圧を増加させるときに前記流出路を他方の接続先に接続させ、
    前記ニードルの後端を後端側から覆う蓋部、および、前記ニードルの外周面に摺接して前記ニードルを摺接自在に支持する筒部を有し、前記蓋部および前記筒部により前記ニードルの後端を包囲することで、前記ニードルの後端側に前記背圧室を形成する包囲部材と、
    この包囲部材を後端側に付勢するバネと、
    前記蓋部の後端側に設けられ、前記蓋部の当接を受けることで前記包囲部材の後端側への移動を規制するとともに、前記流出路の開口を有する壁部とを備え、
    前記包囲部材は、前記蓋部を貫通する少なくとも1つの貫通孔を有し、
    前記蓋部は、前記壁部に当接しているとき、前記流出路の開口を前記包囲部材の外側の空間に対して閉じる閉鎖部を有し、
    この閉鎖部は、前記貫通孔の開口を包囲するように設けられ、前記貫通孔は、前記蓋部に当接しているときにも前記流出路に連通しており、
    前記バネは、前記背圧室の外側で前記包囲部材を付勢することを特徴とするインジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインジェクタにおいて、
    前記バネは、前記包囲部材を後端側に付勢するとともに前記ニードルを先端側に付勢するようにセットされており、前記ニードルは前記バネの付勢力と前記背圧により先端側に移動して前記噴孔を閉じることを特徴とするインジェクタ。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちの何れか1つに記載のインジェクタにおいて、
    前記閉鎖部、および、前記壁部に耐摩耗処理が施されていることを特徴とするインジェクタ。














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