JP2017014621A - 金属ナノワイヤ分散液の製造方法および金属ナノワイヤインクの製造方法 - Google Patents

金属ナノワイヤ分散液の製造方法および金属ナノワイヤインクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水を使用して金属ナノワイヤの反応液(粗分散液)をクロスフロー濾過するとともに、効率よく水の溶媒置換を可能とする金属ナノワイヤ分散液の製造方法および金属ナノワイヤインクの製造方法を提供する。【解決手段】合成により得られた金属ナノワイヤが反応溶媒に分散されたままの金属ナノワイヤ粗分散液に沈降溶媒を加えて金属ナノワイヤを沈降させ、上澄みである反応溶媒及び沈降溶媒の混合物を除去し、沈降した金属ナノワイヤを含む残液中の金属1質量部に対して50〜2000質量部の水を加えて金属ナノワイヤを再分散させ、再分散液をクロスフロー濾過により金属ナノワイヤを精製し、精製後の金属ナノワイヤの水分散液に、沸点が110℃から180℃であり、水と任意の混合比率で相溶し共沸する共沸有機溶媒を添加して蒸留することにより水を優先的に留出させ、水から共沸有機溶媒へ置換する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属ナノワイヤ分散液の製造方法および金属ナノワイヤインクの製造方法に関する。
金属ナノワイヤは、径がナノメーターオーダーのワイヤ状(線状)の金属よりなる導電性材料である。金属ナノワイヤにより形成した導電層(薄膜)は、導電性及び光透過性が高いので、例えばタッチパネルの透明電極材料等に使用されている。
このような金属ナノワイヤの製造方法としては、例えば下記特許文献1に記載されたように、ポリオール(グリコール溶媒)中で金属塩を還元する方法(ポリオール還元法)がある。
ポリオール還元法で金属ナノワイヤを製造した場合、金属ナノワイヤの分散液をろ過(全量ろ過)や遠心沈降することにより、金属ナノワイヤを、還元剤として機能し、かつ良好な分散性を有するポリオール(グリコール)溶媒から単離する必要がある。しかし、この方法では単離時に金属ナノワイヤに応力がかかるために、大スケールでの製造になるほど金属ナノワイヤが凝集しやすく再分散が困難になるという問題があった。
そこで、下記特許文献2、3には、クロスフロー濾過を使用して金属ナノワイヤが分散した分散液を濾過、精製する技術が開示されている。クロスフロー濾過を使用した場合、金属ナノワイヤの凝集を抑制することができる。
しかし、特許文献2の方法で金属ナノワイヤの精製をした場合、可燃物である大量の2−プロパノールを添加しながら金属ナノワイヤの懸濁液を循環させる必要があり、安全のために防爆装置等が必要であるとともに、溶剤を回収するために非常にコストがかかるという問題があった。
また、特許文献3では、金属ナノワイヤの精製時に、分散剤を低分子分散剤から高分子分散剤に置換して導電性を向上させる構成となっているが、低分子分散剤を剥離するために、やはり可燃物であるn−プロパノールを大量に添加しながらクロスフロー濾過を行う方法であるため、特許文献2と同様の問題がある。
クロスフロー濾過による精製自体は水を用いても行うことが可能との記述はあるが、水自体は特にポリマーフィルムに対しての印刷や塗布溶媒としては不向きであるので、適当な有機溶媒に置換する必要がある。しかし、有機溶媒に置換しようとしても水と混合しない有機溶媒を用いた場合には相分離が起こり、金属ナノワイヤが凝集しやすい。また、水と混合するエタノールやイソプロパノールを用いた場合には、水との共沸を利用して溶媒置換をすることが考えられるが、水よりもこれらアルコール成分のほうが留出割合が多いので、溶媒置換は困難である。さらに、それらの共沸成分からアルコールを再使用するために精製するのもコストがかかるという問題があった。
特開2009−155674号公報 国際公開2009/107694号パンフレット 特開2013−199690号公報
本発明の目的は、水を使用して金属ナノワイヤの反応液をクロスフロー濾過するとともに、効率よく水の溶媒置換を可能とする金属ナノワイヤ分散液の製造方法および金属ナノワイヤインクの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、金属ナノワイヤ分散液の製造方法であって、合成により得られた金属ナノワイヤが反応溶媒に分散されたままの粗分散液を準備する金属ナノワイヤ粗分散液準備工程と、前記金属ナノワイヤが金属ナノワイヤの合成に使用される反応溶媒に分散された金属ナノワイヤ粗分散液に沈降溶媒を加えて金属ナノワイヤを沈降させる沈降工程と、上澄みである反応溶媒及び沈降溶媒の混合物を除去する上澄み除去工程と、前記沈降した金属ナノワイヤを含む残液中の金属1質量部に対して50〜2000質量部の水を加えて金属ナノワイヤを再分散させる再分散工程と、前記金属ナノワイヤを再分散させた再分散液をクロスフロー濾過により前記金属ナノワイヤを精製する精製工程と、前記精製後の金属ナノワイヤの水分散液に、沸点が110℃から180℃である、水と任意の混合比率で相溶し共沸する共沸有機溶媒を添加する共沸有機溶媒添加工程と、前記共沸有機溶媒を添加した金属ナノワイヤの水分散液を蒸留することにより水を優先的に留出させ、水から共沸有機溶媒への置換を行う蒸留工程と、を含むことを特徴とする。
上記共沸有機溶媒が、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルであるのが好適である。
また、上記共沸有機溶媒を添加した金属ナノワイヤの水分散液の蒸留は減圧蒸留であるのが好適である。
上記沈降溶媒は、ケトン系溶媒またはエステル系溶媒であるのが好適である。
また、上記沈降溶媒を加える前に、反応溶媒を減圧蒸留により留出し、金属ナノワイヤを濃縮するのが好適である。
また、上記精製工程前に、水に不溶性の不純物を沈降させて除去するのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、金属ナノワイヤインクの製造方法であって、上記いずれかの金属ナノワイヤ分散液の製造方法で製造した金属ナノワイヤ分散液にバインダー成分を添加することを特徴とする。
本発明によれば、可燃物である有機溶媒ではなく水を精製溶媒として使用して金属ナノワイヤの反応液をクロスフロー濾過するので、安全に金属ナノワイヤ分散液を量産することができる。また、水を分散媒とする金属ナノワイヤ分散液に水と任意の混合比率で相溶し共沸する共沸有機溶媒を添加して蒸留することに水を優先的に流出させることにより、共沸有機溶媒が分散媒となる金属ナノワイヤ分散液を効率よく製造することができる。
本発明の実施形態に係る金属ナノワイヤ分散液の製造方法の工程図である。 本発明の実施形態に係るクロスフロー濾過を行う装置の例を示す図である。 実施例1における蒸留操作前の銀ナノワイヤのSEM写真である。 実施例1における蒸留操作後の銀ナノワイヤのSEM写真である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、本発明の実施形態にかかる金属ナノワイヤ分散液の製造方法の工程図が示される。まず従来公知の方法による金属ナノワイヤの合成等により、金属ナノワイヤが反応溶媒に分散されたままの金属ナノワイヤ粗分散液を準備する(S1:金属ナノワイヤ粗分散液準備工程)。合成方法は限定されないが、ポリオール法が好ましく用いられる。この場合の反応溶媒は、金属ナノワイヤの合成に使用された反応溶媒であり、例えばエチレングリコールやプロピレングリコール等のポリオール類が挙げられる。反応溶媒については後述する。合成直後の金属ナノワイヤ分散液の金属ナノワイヤ濃度は0.01〜0.5質量%であり、非常に希薄な分散液となっている。
ここで使用される合成で得られる金属ナノワイヤは、径がナノメーターオーダーのサイズを有する金属であり、線状(中空のチューブ状である金属ナノチューブを含む)の形状を有する導電性材料である。また、金属ナノワイヤの金属は導電性能の点では金属酸化物を含まないほうが好ましいが、空気酸化が避けられない場合には一部に金属酸化物を含んでもよい。
上記金属ナノワイヤの短軸方向の長さ(径)は平均10nm以上90nm以下、好ましくは平均10nm以上85nm以下、かつ長軸方向の長さは平均1μm以上100μm以下、好ましくは平均5μm以上100μm以下であり、金属ナノワイヤの凝集を抑制する分散剤(構造規定剤)で表面修飾されていることが好ましい。分散剤で金属ナノワイヤの表面を修飾するには、例えば金属ナノワイヤの製造に使用される、後述のポリオール類中に分散剤を添加しておき、生成する金属ナノワイヤの表面に吸着させることにより行う。この分散剤としては、重量平均分子量が1000より大きい分散剤が好ましく、2000以上の分散剤がより好ましく、10000以上の分散剤がさらに好ましい。一方、重量平均分子量が大きすぎると、金属ナノワイヤが凝集する可能性が高くなる。従って、上記高分子分散剤の重量平均分子量は150万以下が好ましく、100万以下がより好ましく、50万以下が更に好ましい。上記高分子分散剤の種類としては、例えばポリ−N−ビニルピロリドン(PVP)、ポリ−N−ビニルアセトアミド(PNVA)、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアルキレンアミン、セルロースアセテート、アセタール樹脂等を挙げることができる。ただし、これらの分散剤(構造規定剤)は、生成する金属ナノワイヤよりも過剰に用いないと金属ナノワイヤがうまく生成しないが、このままであると、透明導電性インク等に使用した場合に、加熱焼成や光焼成を用いても導電性が発現しにくくなるので、ある程度除去しておくことが好ましい。
金属ナノワイヤ(または金属ナノチューブ)の合成方法としては、公知の合成方法を用いることができる。例えば、銀ナノワイヤは、ポリオール(Poly−ol)法を用いて、ポリ−N−ビニルピロリドン存在下で硝酸銀を還元することによって合成することができる(Chem.Mater.,2002,14,4736参照)。金ナノワイヤも同様に、ポリ−N−ビニルピロリドン存在下で塩化金酸水和物を還元することによって合成することができる(J.Am.Chem.Soc.,2007,129,1733参照)。銀ナノワイヤおよび金ナノワイヤの大規模な合成および精製の技術に関しては国際公開公報WO2008/073143パンフレットと国際公開第2008/046058号パンフレットに詳細な記述がある。ポーラス構造を有する金ナノチューブは、銀ナノワイヤを鋳型にして、塩化金酸溶液を還元することにより合成することができる。ここで、鋳型に用いた銀ナノワイヤは塩化金酸との酸化還元反応により溶液中に溶け出し、結果としてポーラス構造を有する金ナノチューブができる(J.Am.Chem.Soc.,2004,126,3892−3901参照)。
上記ポリオール法で使用される反応溶媒は、還元剤として使用されるポリオール類、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、グリセリン等が挙げられ、これらからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。合成反応後は、目的とする金属ナノワイヤとともに合成時に生成した金属ナノ粒子等の不純物も含まれる金属ナノワイヤ粗分散液となっている。
金属ナノワイヤ粗分散液中のポリオールがあまりに多いと、後述する貧溶媒の使用量が多くなるので、必要に応じてポリオールを蒸留により留去して、金属ナノワイヤをある程度濃縮してもよい(S2:濃縮工程)。ただし、あまりに高温で留去すると凝集するおそれがあるので、100mmHg以下の圧力で、150℃以下の温度で留出させることが好ましい。この場合、金属ナノワイヤ粗分散液の量を元の量の20質量%から80質量%の範囲まで減容を行うことが好ましい。なお、S2の工程は必須ではなく、省略してもよい。
次に、上記金属ナノワイヤ粗分散液(必要に応じて上記S2で濃縮後の金属ナノワイヤ粗分散液)に沈降溶媒を加えて金属ナノワイヤを沈降させる(S3:沈降工程)。
沈降溶媒は、構造規定剤の溶解性の低い貧溶媒であり、例えばケトン系溶媒またはエステル系溶媒が挙げられる。ケトン系溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。エステル系溶媒としては酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸アリル、酢酸−n−ブチル、プロピオン酸エチル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、この中でも金属ナノワイヤの沈降性とポリオール類に対する溶解性の観点からアセトン、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。使用量としては使用したポリオール類(上記S2で濃縮した場合は濃縮後)100質量部に対して50質量部から2000質量部であることが好ましく、より好ましくは70質量部から600質量部である。
貧溶媒には、分散剤(高分子分散剤のうち貧溶媒に溶解する分散剤)を添加してもよい。これにより、当初の金属ナノワイヤ分散液だけでなく、貧溶媒にも分散剤を添加することになるので、金属ナノワイヤの凝集をより抑制することができる。
貧溶媒添加により金属ナノワイヤを沈降(S3)させた後、上澄みである反応溶媒及び沈降溶媒の混合物を除去する(S4:上澄み除去工程)。上澄み除去方法は特に限定されない。例えばデカンテーション処理により除去することもできるし、ポンプにより吸引除去することもできる。上澄み除去工程(S4)は、必要に応じて複数回繰り返すことにより、より効果的にポリオールを除去、回収することが可能であるが、余りに繰り返し回数が多くても、労力の割に効果が出なくなるので1〜5回、好ましくは1〜3回程度処理することが好ましい。上澄みを極力除去しておくと後述の精製工程に有利となる。
以上のようにして、反応溶媒および沈降溶媒を上澄みとして除去した金属ナノワイヤの沈降物を含む残液に水を加え、金属ナノワイヤを再分散させる(S5:再分散工程)。水の添加量は沈降した金属ナノワイヤを含む残液中の金属1質量部に対して50〜2000質量部であり、70〜1500質量部であることが好ましく、100〜1000質量部であることがより好ましい。50質量部未満であると銀ナノワイヤの濃度が高すぎるため均一に再分散させることが難しく、2000質量部を超えると溶液量が非常に多くなるためクロスフロー濾過に多大な労力が必要となる。この際、必要に応じて水に不溶性の不純物を沈降させあるいは分液して除去する(S6:不溶性不純物除去工程)。ここで、水に不溶性の不純物には、水に不溶性の塩化金属塩等が挙げられる。塩化金属塩(塩化銀等)は、金属ナノワイヤの合成時に塩素系の添加剤を用いた場合に副生することがある。このため、S5において水を加えて銀ナノワイヤを再分散した後、しばらく放置することにより塩化金属塩が沈殿してくるので、S6において上層の銀ナノワイヤ分散液を取り出すことにより、塩化金属塩と分離することができる。また、下部の塩化金属塩が沈降した部分を複数回水で洗浄、放置、上層部分離を繰り返すことにより金属ナノワイヤの回収率を上げることも可能である。また、水に不溶性の不純物には、ごみ等のコンタミがある場合にはそれも含まれる。沈降溶媒は水相の上に相分離するので、水相と分液して除去することができる。
なお、S6の工程は必須ではなく、塩化金属塩等が少ない場合には省略してもよい。
次に、S5で得た、またはS6で水に不溶性の不純物を除去した金属ナノワイヤ再分散液をフィルター12に流し入れてクロスフロー濾過を行い、共存する金属ナノ粒子、金属ナノワイヤの合成液に存在するポリオールや無機系不純物、金属ナノワイヤを生成させるために用いた構造規定剤、塩化第二銅のような水溶性の塩化金属塩等を除去し、上記金属ナノワイヤを精製して精製金属ナノワイヤ水分散液を得る(S7:精製工程)。ここで、クロスフロー濾過を行う再分散液中の金属ナノワイヤの濃度としては0.04〜2質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%〜1質量%である。
図2には、実施形態にかかるクロスフロー濾過を行う装置の例が示される。図2において、貯槽10に収容された金属ナノワイヤ再分散液をポンプ16によりフィルター12に送液して、クロスフロー濾過により金属ナノワイヤのろ過を行う。図2の例では、フィルター12の金属ナノワイヤ濃縮液の出口圧力を圧力調整弁14aにより調整し、濾液の出口圧力を圧力調整弁14bにより調整することにより濃縮比を決定することができる。
なお、上記沈降工程(S3)から不溶性不純物の除去工程(S6)までを、上記貯槽10を使用して行ってもよい。
図2の例では、金属ナノワイヤ再分散液をポンプ16により貯槽10とフィルター12の間で循環させながらクロスフロー濾過を行っているが、例えば貯槽10からフィルター12まで圧送する等の方法により、バッチ式でクロスフロー濾過を行ってもよい。
金属ナノワイヤ再分散液がフィルター12を通過する際に、圧力調整弁14bからフィルター12外に溶媒(再分散液)の一部が濾液として排出されるため、金属ナノワイヤ再分散液はフィルター12を通過する前よりも濃縮されて貯槽10に戻る。適宜貯槽10内に未精製の金属ナノワイヤ再分散液を追加供給しながらクロスフロー濾過を繰り返すことによって金属ナノワイヤ再分散液の濃縮(精製工程)が行われる。クロスフロー温度に特に制限はないが、高い温度で実施した方が溶媒の粘度が低下するためろ過にかかる時間を短くすることができる。通常10〜80℃の範囲であり、好ましくは15〜70℃、より好ましくは20〜60℃である。
上記精製工程では、金属ナノワイヤ再分散液の濃縮中または濃縮した後に、貯槽10に洗浄溶媒追加ライン18から洗浄溶媒を添加することにより、金属ナノワイヤ濃度を過度に上昇させることなく金属ナノワイヤ再分散液の精製を実施してもよい。洗浄溶媒としては、金属ナノワイヤが凝集しなければ特に制限無く用いることができる。特に、除去したい金属ナノ粒子、無機系不純物、構造規定剤、金属ナノワイヤの製造工程、沈降工程で添加した余剰の分散剤が溶解する洗浄溶媒であることが好ましい。洗浄溶媒としては、水の他にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールやn−プロピルアルコールのようなアルコール類や水とアルコールとの混合物も使用可能ではあるが、取扱い性(安全性)の点から水を使用することが好ましい。
フィルター12の材料としては、クロスフロー濾過ができるものであれば限定されないが、例えばセラミック膜、中空糸膜等を使用することができる。中空糸膜としては、セルロース系、ポリエーテルスルホン酸系、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等から選択される高分子材料を使用できる。また、セラミック膜としては、多孔質のセラミックス材料を使用できる。セラミック膜の平均孔径は、溶媒と金属ナノワイヤとの分離効率を向上させるために0.01〜5.0μmであるのが好適である。セラミック膜の孔径はあまりに細かすぎるとろ過時間がかりすぎ、また、あまりに大きすぎると金属ナノ粒子のみならず金属ナノワイヤの一部までもが通過してしまう。より好ましくは平均1.0〜3.0μmである。
上記精製工程(S7)における精製の終了タイミングは、特に制限なく決定することができる。例えば、銀ナノワイヤと構造規定剤の濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))が、1以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上になった時や、循環ろ過液中の水濃度が95%以上、好ましくは98%以上になった時等を終点とすれば良い。終点の判断には、熱重量分析やガスクロマトグラフィーなどの分析手法を用いて構造規定剤、銀ナノワイヤ、溶媒の質量を簡易的に測定すればよい。
このようにして得られた精製金属ナノワイヤ水分散液に対して、水と任意の割合で相溶し沸点が110℃から180℃、より好ましくは110℃から160℃である、水と任意の混合比率で相溶し共沸する共沸有機溶媒を添加する(S8:共沸有機溶媒添加工程)。次に、共沸有機溶媒を添加した精製金属ナノワイヤ水分散液を蒸留することにより水を優先的に留去できる条件で有機溶媒とともに留出させ、水から共沸有機溶媒への置換精製を行って、溶媒置換金属ナノワイヤ分散液を得る(S9:蒸留工程)。
ここで、共沸有機溶媒の沸点が110℃より低いと共沸組成物中の水濃度の割合が低くなり、効率的に水を除去することができない。また、沸点が180℃よりも高いと精製後に基材に塗布したときに、共沸有機溶媒の乾燥に多大なエネルギーが必要になるし、他の印刷に向いた溶媒(低沸点溶媒等)に変更することも容易でなく好ましくない。
なお、共沸有機溶媒の代わりに水と相分離する溶媒を用いた場合には、蒸留され減少していった水相に金属ナノワイヤが濃縮され、そこで凝集しやすいので好ましくない。従って、水と相溶する溶媒であることが必要である。
使用出来る共沸有機溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシ−1−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、2−エトキシ−1−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、2−プロポキシ−1−プロパノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等の極性基(ヒドロキシ基またはカルボニル基)を有し水と任意の混合比率で相溶する溶媒が挙げられるが、これらの中でもエチレングリコールモノメチルエーテルが共沸留出液中の水の質量濃度が高く蒸留分離の効率がいい点で好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル(一般にプレピレンオキサイドにメタノールを付加することにより製造されているので、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシ−1−プロパノールの混合物になっている)は蒸留工程後にインク化を行う際に他の溶媒との親和性が高いという点で好ましい。
特に水との分離効率を上げるためには、常圧ではなく減圧下に共沸蒸留を行うことが留出する水濃度を高くできることと、加熱による金属ナノワイヤの変性を防ぐうえで好ましい。ただし、あまりに減圧にし過ぎると沸点が低くなりすぎるために、留出液を凝縮することが難しくなるので、留出液の沸点(蒸留温度)が60℃から95℃の範囲で行うことが望ましい。
例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルの場合には、31.24kPa−70℃、70.52kPa−90℃で水と共沸し、1−メトキシ−2−プロパノールの場合には、51.46kPa−80℃、76.69kPa−90℃で水と共沸する。
また、金属ナノワイヤは高濃度に濃縮されると凝集しやすいので、予め共沸有機溶媒を入れて希釈しておくことが好ましいが、大量の有機溶媒で希釈したのでは生産性が非常に悪くなる。そのために、精製金属ナノワイヤ水分散液100質量部に対して10質量部以上、200質量部以下、より好ましくは20質量部以上、100質量部以下、更に好ましくは25質量部以上、50質量部以下を添加し、共沸により留出して減少する分を追加して金属ナノワイヤが濃縮されることを防ぐようにすることが好ましい。
上述の方法により得た溶媒置換金属ナノワイヤ分散液の分散媒はそのまま、または印刷に適した溶媒に置換するために他の溶媒を加え、必要により水との蒸留分離に用いた共沸有機溶媒を留去することにより再度溶媒置換を行った後、更に必要に応じてバインダー成分等を添加することにより金属ナノワイヤインク(以下、インクということがある。)を製造することができる。本実施形態では、凝集の無い状態で溶媒置換金属ナノワイヤ分散液を得ることができるので、後工程として容易にバインダー成分を添加することができ、金属ナノワイヤインクの製造を容易に行うことができる。
上記バインダー成分としては、例えば水酸基の入った有機化合物が好ましく、例えば単糖類、ポリオール、4級炭素原子および/または橋かけ環骨格を有するアルキル基と水酸基を有する化合物が好ましく、例えば、ジグリセリン、2,2,4−トリメチル−1.3−ペンタンジオールモノイソブチレート、キシルロース、リブロース、ボルニルシクロヘキサノール、ボルネオール、イソボルニルシクロヘキサノール、イソボルネオール等が挙げられる。中でもイソボルニル基と水酸基を有するイソボルニルシクロヘキサノール又はイソボルネオールのいずれか一方又はその双方が特に好ましい。イソボルニル基が有する複雑な立体構造に加えて水酸基の水素結合によりインクに適度な粘着性を与えるためである。また、イソボルニル基と水酸基を有する化合物は、揮発温度がそれほど高くないにも拘わらず、高い粘性を有するため、インクの高粘度化が実現できるためである。
また、上記有機化合物には粘度を調整するための新たに粘度調整溶媒を添加してもよい。粘度調整溶媒の例としては、水、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族系炭化水素溶剤および芳香族系炭化水素溶剤が挙げられる。金属ナノワイヤインク中の各成分を良好に分散する観点から、水、エタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピニルモノアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、エチルラクテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジブチルエーテル、オクタン、トルエンが好ましく、ターピネオールが特に好ましい。これらの溶媒は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
金属ナノワイヤインク中にはさらにバインダー樹脂を添加することができる。バインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル等のポリアクリロイル化合物;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ノボラック等の高共役性ポリマー;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のイミド類;ポリスルフィド;ポリスルホン;ポリフェニレン;ポリフェニルエーテル;ポリウレタン;エポキシ;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン等の芳香族ポリオレフィン;ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の脂肪族ポリオレフィン;ポリノルボルネン等の脂環式オレフィン、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルカプロラクタム、ポリ−N−ビニルアセトアミド等のポリ−N−ビニル化合物;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合ポリマー(ABS);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ニトロセルロース等のセルロース類;シリコーン樹脂;ポリアセテート;合成ゴム;ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の含塩素ポリマー;ポリフルオロビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フルオロオレフィン−ヒドロカーボンオレフィンの共重合ポリマー等の含フッ素ポリマー等が挙げられる。
上記成分以外にも導電性インクに配合されている公知の任意成分、例えば、腐食防止剤、密着促進剤、界面活性剤等を含有させてもよい。腐食防止剤としてはベンゾトリアゾール等、密着促進剤としては2−ヒドロキシメチルセルロース等、界面活性剤としては商品名F―472SF(DIC(株)製)等が挙げられる。透明導電性インクは、上述した成分を、公知の方法で攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散等を適宜選択して行うことによって製造できる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例1
<銀ナノワイヤの合成>
200mLのガラス容器にプロピレングリコール100g(和光純薬工業(株)製)を秤量し、硝酸銀2.3g(東洋化学工業(株)製)を加えて室温で2時間撹拌することで硝酸銀溶液を調製した。
1L四つ口フラスコ(メカニカルスターラー、滴下漏斗、還流管、温度計、窒素ガス導入管)にプロピレングリコール600g、塩化テトラブチルアンモニウム0.11g(ACROS社製)、ポリビニルピロリドンK−90 7.2g(和光純薬工業(株)製)を仕込み、窒素ガスフロー下、200rpmの回転数で150℃にて1時間撹拌することで完全に溶解させた溶液を調製した。以下の測定方法により求めたポリビニルピロリドンK−90の重量平均分子量は32万であった。
<重量平均分子量測定方法>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと省略する。)を用い、ポリエチレンオキサイド(標準試料 昭和電工(株)製 STANDARD使用)に換算した値で求めた。なお、GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置名:日本分光(株)製HPLCユニット HSS−2000
カラム:Shodex(登録商標)カラムKD−803とKD−805を接続
移動相:臭化リチウムを0.01mol/L溶解したDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液
流速 :1.0mL/分
検出器:日本分光(株)製 RI−2031Plus
温度 :40.0℃
試料量:サンプルループ 100μリットル
試料濃度:0.1質量%前後に調製
先に調製した硝酸銀溶液を滴下漏斗に入れ、撹拌下2.5時間かけて前記溶液に滴下し、滴下終了後さらに1時間加熱撹拌を継続し反応を完結させた。
得られた銀ナノワイヤ粗分散液の濃度をICP発光分光分析装置(日立ハイテクサイエンス社製 vista−pro)を用いて測定したところ0.2質量%であった。また、含まれる銀ナノワイヤの形状を、SEM(日立ハイテク株式会社製 FE−SEM S−5000)を用いて任意に50点観察し、計測したところ平均径:36nm、平均長:13μmであった。
<溶媒置換金属ナノワイヤ分散液の製造>
上記得られた銀ナノワイヤ粗分散液700gを2Lビーカーに入れ、メカニカルスターラーを用いて150rpmにて撹拌しながら酢酸ブチル686g(和光純薬工業(株)製)を添加した。30分撹拌を継続した後、撹拌を止め30分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。その後、デカンテーション操作により上澄みを1029g除去した。沈殿を含む残液に酢酸ブチル406gを再度添加し、10分撹拌を継続した後、撹拌を止め10分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。再度デカンテーション操作により上澄み液を563g除去した。以上により沈降工程と上澄み除去工程を2回繰り返したことになる。
次に、沈殿を含む残液にイオン交換水(純水)1421g(計算上前記銀ナノワイヤ粗分散液中に含まれる銀量の1000倍量)を添加し、60℃で加熱しながら1時間撹拌をおこなうことで銀ナノワイヤを含む沈殿物を水層に均一に分散させた(再分散工程)。分散液を2Lの分液漏斗に移液し、室温で12時間静置することで酢酸ブチル層と水層と沈殿物とを分離させた。沈殿物は不溶性不純物として除去した。また、酢酸ブチル層118gと水層1494gとに分液し、酢酸ブチル層を除去した(不溶性不純物除去工程)。水層にイオン交換水を加え2005gまで希釈した。
<クロスフロー濾過>
得られた銀ナノワイヤの水分散液2005gを卓上小型試験機(日本ガイシ株式会社製、セラミック膜フィルター セフィルト使用、膜面積0.24m、孔径2.0μm、寸法Φ30mm×250mm、ろ過差圧0.01MPa)に流し入れ、循環流速12L/min、分散液温度25℃にてクロスフロー濾過を実施した(精製工程)。ろ液が700g得られる毎にイオン交換水700gを系に加え、ろ液が合計5600g得られた段階でクロスフロー濾過を終了した。クロスフロー濾過後の分散液10gをPFA製容器に量りとり、100℃で6時間加熱することで乾燥させた。乾燥後の固体を熱重量分析装置(NETZSCH製、差動型示差熱天秤TG−DTA2000SE)により10℃/minの昇温速度で500℃まで加熱し、350〜500℃での質量変化量をPVPの質量、500℃での残分を銀の質量とみなして分散液中の成分量を簡易的に測定した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1189gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。ろ液には薄黄色の濁りが確認され、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK−8510)を用いて観察したところ、銀ナノワイヤの混入は確認されなかったが、微細粒子の混入は確認された。
得られた0.1質量%の銀ナノワイヤの水分散液1000gにエチレングリコールモノメチルエーテル500gを添加して、2リットル三口フラスコに精留管(ウィットマー)、エチレングリコールモノメチルエーテルを入れた圧力平衡側管付き滴下ロート、熱電対で温度を測定するためのガラス挿入管を付け、更に精留管の上には還流を行うことのできる分留頭を付けた。
蒸留系内を31.2kPaまで減圧にし、分留頭を全還流の状態でオイルバスにより加熱し還流温度が、ほぼ70℃になったことを確認したうえで留出温度がほぼ70℃を維持できるようにゆっくりと共沸液を流出させた。100g留出するごとに、滴下ロートからほぼ同質量のエチレングリコールモノメチルエーテルを追添した。1000g留出した段階で留出液の水濃度は85質量%であった。この段階でエチレングリコールモノメチルエーテルを1000g追添した。この後、エチレングリコールモノメチルエーテルの追添はやめ、留出速度を極力抑えて、留出温度が急に上がらないようにしながら、共沸液を500g留出させた。400g程度留出した段階で、留出温度は一定となった。
留出後、銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、水濃度は600ppmであった。図3に蒸留前の銀ナノワイヤのSEM写真を、図4に蒸留後の銀ナノワイヤのSEM写真を示す。蒸留操作前後でほぼ差がなく、凝集が起きていないことを確認できた。
実施例2
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液672gを得た。2Lビーカーに銀ナノワイヤ粗分散液を入れ、メカニカルスターラーを用いて150rpmにて撹拌しながら酢酸エチル1171g(和光純薬工業(株)製)を添加した。30分撹拌を継続した後、撹拌を止め60分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。その後、デカンテーション操作により上澄みを1766g除去した。沈殿を含む残液に酢酸エチル106gを再度添加し、10分撹拌を継続した後、撹拌を止め10分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。再度デカンテーション操作により上澄み液を123g除去した。以上により沈降工程と上澄み除去工程を2回繰り返したことになる。
次に、沈殿を含む残液にイオン交換水(純水)1371gを添加し、60℃で加熱しながら1時間撹拌をおこなうことで銀ナノワイヤを含む沈殿物を水層に均一に分散させた。分散液を室温で12時間静置することで水層と沈殿物を分離させた。沈殿物は不溶性不純物として除去した。水層にイオン交換水を加え2100gまで希釈した。
実施例1と同様の条件にてクロスフロー濾過を実施した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1270gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例3
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液676gを得た。この銀ナノワイヤ粗分散液を10Lポリエチレン製容器に入れ、メカニカルスターラーを用いて150rpmにて撹拌しながらアセトン3618g(和光純薬工業(株)製)を添加した。30分撹拌を継続した後、撹拌を止め60分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。その後、デカンテーション操作により上澄みを4076g除去した。沈殿を含む残液にアセトン600gを再度添加し、10分撹拌を継続した後、撹拌を止め10分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。再度デカンテーション操作により上澄み液を701g除去した。以上により沈降工程と上澄み除去工程を2回繰り返したことになる。
次に、沈殿を含む残液にイオン交換水(純水)1405gを添加し、60℃で加熱しながら1時間撹拌をおこなうことで銀ナノワイヤを含む沈殿物を水層に均一に分散させた。分散液を室温で12時間静置することで水層と沈殿物を分離させた。沈殿物は不溶性不純物として除去した。水層にイオン交換水を加え2102gまで希釈した。
実施例1と同様の条件にてクロスフロー濾過を実施した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1179gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例4
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。この銀ナノワイヤ粗分散液を2Lビーカーに入れ、メカニカルスターラーを用いて150rpmにて撹拌しながら酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル1290g(和光純薬工業(株)製)を添加した。30分撹拌を継続した後、撹拌を止め60分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。その後、デカンテーション操作により上澄みを1922g除去した。沈殿を含む残液に酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル200gを再度添加し、10分撹拌を継続した後、撹拌を止め10分静置することで上澄み液と沈殿物とを分離させた。再度デカンテーション操作により上澄み液を205g除去した。以上により沈降工程と上澄み除去工程を2回繰り返したことになる。
次に、沈殿を含む残液にイオン交換水(純水)1401gを添加し、60℃で加熱しながら1時間撹拌をおこなうことで銀ナノワイヤを含む沈殿物を水層に均一に分散させた。分散液を室温で12時間静置することで水層と沈殿物を分離させた。沈殿物は不溶性不純物として除去した。水層にイオン交換水を加え2100gまで希釈した。
実施例1と同様の条件にてクロスフロー濾過を実施した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1210gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例5
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。実施例1と同様の方法を用いて溶媒置換をおこない銀ナノワイヤの水分散液2100gを調製した。
得られた銀ナノワイヤの水分散液2100gを卓上小型試験機(日本ガイシ株式会社製、セラミック膜フィルター セフィルト使用、膜面積0.24m、孔径2.0μm、寸法Φ30mm×250mm、ろ過差圧0.01MPa)に流し入れ、循環流速12L/min、分散液温度40℃にてクロスフロー濾過を実施した。ろ液が700g得られる毎にイオン交換水700gを系に加え、ろ液が合計5600g得られた段階でクロスフロー濾過を終了した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1249gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。ろ液には薄黄色の濁りが確認され、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK−8510)を用いて観察したところ、銀ナノワイヤの混入は確認されなかったが、微細粒子の混入は確認された。実施例1に対し、分散液温度を40℃にすることでろ過時間が10時間から9時間に低減した。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例6
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。実施例1と同様の方法を用いて溶媒置換をおこない銀ナノワイヤの水分散液2092gを調製した。
得られた銀ナノワイヤの水分散液2092gを卓上小型試験機(日本ガイシ株式会社製、セラミック膜フィルター セフィルト使用、膜面積0.24m、孔径2.0μm、寸法Φ30mm×250mm、ろ過差圧0.01MPa)に流し入れ、循環流速12L/min、分散液温度25℃にてクロスフロー濾過を実施した。ろ液が700g得られる毎にイオン交換水700gを系に加え、ろ液が合計4200g得られた段階でクロスフロー濾過を終了した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1199gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。ろ液には薄黄色の濁りが確認され、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK−8510)を用いて観察したところ、銀ナノワイヤの混入は確認されなかったが、微細粒子の混入は確認された。実施例1に比べてろ液量が少ない段階でクロスフロー濾過を終了しても実施例1と同等の銀ナノワイヤの精製ができた。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例7
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。実施例1と同様の方法を用いて溶媒置換をおこない銀ナノワイヤの水分散液2010gを調製した。
銀ナノワイヤの水分散液2010gを卓上小型試験機(日本ガイシ株式会社製、セラミック膜フィルター セフィルト使用、膜面積0.24m、孔径2.0μm、寸法Φ30mm×250mm、ろ過差圧0.01MPa)に流し入れ、循環流速12L/min、分散液温度25℃にてクロスフロー濾過を実施した。ろ液が1000g得られる毎にイオン交換水1000gを系に加え、ろ液が合計6000g得られた段階でクロスフロー濾過を終了した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1015gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。ろ液には薄黄色の濁りが確認され、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK−8510)を用いて観察したところ、銀ナノワイヤの混入は確認されなかったが、微細粒子の混入は確認された。実施例1より濃縮倍率を大きくしたが、銀ナノワイヤが凝縮することなく、実施例1と同等の銀ナノワイヤの精製ができた。
実施例1と同様の条件にて、銀ナノワイヤの水分散液1000gの共沸蒸留を実施した。銀ナノワイヤの分散液はほぼ1000gとして回収でき、銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。また、水濃度は600ppmであった。
実施例8
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。実施例1と同様の方法を用いて溶媒置換をおこない銀ナノワイヤの水分散液2110gを調製した。
実施例1と同様の条件にてクロスフロー濾過を実施した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1201gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。
実施例1の共沸有機溶媒であるエチレングリコールモノメチルエーテルをプロピレングリコールモノメチルエーテルに変えて、同様に操作を行った。なお、減圧度は51.5kPaで留出温度は80℃になるように留出させた。500g留出時に共沸液の水濃度を分析したところ、45質量%程度であったため、更に700g追添し、1200gのプロピレングリコールモノメチルエーテルを追加したのち、追添をやめ、共沸液を更に500g留出させた。
得られた分散液の銀ナノワイヤ濃度は0.1質量%であり、SEMの観察により共沸前後でほとんど変化がないことを確認した。水濃度は3000ppmであった。
比較例1
実施例1と同様の合成方法を用いて銀ナノワイヤ粗分散液700gを得た。実施例1と同様の方法を用いて溶媒置換をおこない銀ナノワイヤの水分散液2101gを調製した。
実施例1と同様の条件にてクロスフロー濾過を実施した。銀ナノワイヤとポリビニルピロリドンの濃度比(銀ナノワイヤ/構造規定剤(質量比))は11であった。得られた銀ナノワイヤ分散液の銀濃度は0.1質量%、質量は1169gであり、含まれる銀ナノワイヤは元の長さを保持しかつ、凝集は見られなかった。
実施例1の共沸有機溶媒であるエチレングリコールモノメチルエーテルを2−プロパノール(沸点:82℃)に変えて、同様に操作を行った。0.1質量%の銀ナノワイヤの水分散液100gに2−プロパノール100gを添加して、300mL三口フラスコに精留管(ウィットマー)、2−プロパノールを入れた圧力平衡側管付き滴下ロート、熱電対で温度を測定するためのガラス挿入管を付け、更に精留管の上には還流を行うことのできる分留頭を付けた。
常圧にて分留頭を全還流の状態でオイルバスにより加熱し、還流温度がほぼ80℃になったことを確認したうえで、留出温度がほぼ80℃を維持できるようにゆっくりと共沸液を流出させた。20g留出するごとに、滴下ロートからほぼ同質量の2−プロパノールを追添した。100g留出した段階で留出液の水濃度は11質量%であった。共沸液を200g留出させた段階で蒸留を止め、ガスクロマトグラフィーにより分散液の濃度を測定したところ、2−プロパノール濃度は22%、水濃度は78%であり、溶媒置換を良好に行うことはできなかった。
比較例2
実施例1の共沸有機溶媒であるエチレングリコールモノメチルエーテルを1−ブタノールに変えて、同様に操作を行った。比較例1にて得られた0.1質量%の銀ナノワイヤの水分散液100gに1−ブタノール100gを添加して、300mL三口フラスコに精留管(ウィットマー)、1−ブタノールを入れた圧力平衡側管付き滴下ロート、熱電対で温度を測定するためのガラス挿入管を付け、更に精留管の上には還流を行うことのできる分留頭を付けた。溶液は二相に分離し、銀ナノワイヤは水層に分配された。加熱撹拌を開始したところ銀ナノワイヤは激しく凝集を起こした
10 貯槽、12 フィルター、14a、14b 圧力調整弁、16 ポンプ、18 洗浄溶媒追加ライン。

Claims (7)

  1. 合成により得られた金属ナノワイヤが反応溶媒に分散されたままの粗分散液を準備する金属ナノワイヤ粗分散液準備工程と、
    前記金属ナノワイヤが金属ナノワイヤの合成に使用される反応溶媒に分散された金属ナノワイヤ粗分散液に沈降溶媒を加えて金属ナノワイヤを沈降させる沈降工程と、
    上澄みである反応溶媒及び沈降溶媒の混合物を除去する上澄み除去工程と、
    前記沈降した金属ナノワイヤを含む残液中の金属1質量部に対して50〜2000質量部の水を加えて金属ナノワイヤを再分散させる再分散工程と、
    前記金属ナノワイヤを再分散させた再分散液をクロスフロー濾過により前記金属ナノワイヤを精製する精製工程と、
    前記精製後の金属ナノワイヤの水分散液に、沸点が110℃から180℃である、水と任意の混合比率で相溶し共沸する共沸有機溶媒を添加する共沸有機溶媒添加工程と、
    前記共沸有機溶媒を添加した金属ナノワイヤの水分散液を蒸留することにより水を優先的に留出させ、水から共沸有機溶媒への置換を行う蒸留工程と、
    を含むことを特徴とする金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  2. 前記共沸有機溶媒が、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルである、請求項1に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  3. 前記共沸有機溶媒を添加した金属ナノワイヤの水分散液の蒸留が減圧蒸留である、請求項1または2に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  4. 前記沈降溶媒が、ケトン系溶媒またはエステル系溶媒である、請求項1から3のいずれか一項に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  5. 前記沈降溶媒を加える前に、反応溶媒を減圧蒸留により留出し、金属ナノワイヤを濃縮する濃縮工程を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  6. 前記精製工程前に、水に不溶性の不純物を沈降させて除去する不溶性不純物除去工程を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の金属ナノワイヤ分散液の製造方法で製造した金属ナノワイヤ分散液にバインダー成分を添加する金属ナノワイヤインクの製造方法。
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