JP2017007650A - 車両の盗難防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のエンジン始動や防犯機能を司る制御装置が不正に交換されたときに確実にエンジン始動を禁止できる高いセキュリティを有する車両の盗難防止装置を提供する。
【解決手段】エンジン制御用のECU3と防犯機能を司る防犯モジュール4とが電気的に接続された当初に、互いのIDをそれぞれのID認証部6,10で紐付けて登録し、以降はエンジン始動毎にECU3と防犯モジュール4のID認証部6,10の間で互いのIDを相互認証し、双方でのID一致を条件としてエンジン始動を許可し、何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致の場合にはECU3または防犯モジュール4の不正交換と見なしてエンジン始動を禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の盗難防止装置に係り、詳しくは車両のエンジン制御や防犯機能を司る制御装置の取外しや不正交換或いは電気配線の切断等(以下、これらを不正交換等と総称する)が行われたときに車両の盗難を防止すべくエンジン始動を禁止する盗難防止装置に関する。
この種の盗難防止のためにエンジン始動を禁止する技術として、例えば特許文献1に記載のものがある。当該特許文献1の技術は、ローン代金またはリース料金の支払いが滞っている対象車両のエンジン始動を禁止することにより、車両を使用不能として支払いを促すことを目的としたものである。
支払いが滞っている顧客により車両が無断で持ち去られる場合への対処として、車両にはローン会社等が追跡可能なようにGPS装置が設置されているが、例えば顧客によりGPSアンテナ等が不正に取り外されることがある。そこで、GPSアンテナ等の取り外しを検知した場合には、エンジン始動電気系に付設されたリレースイッチ装置に対してローン会社等のサーバから開操作指令を送信し、これによりエンジン始動電気系への電力供給を遮断してエンジン始動不能とすることにより盗難を防止している。
このように特許文献1の技術は、ローンまたはリース対象者による車両盗難を想定したものであるが、第三者による車両盗難の防止にも応用できる。例えば、上記のようなサーバ等を利用することなく車両のみで盗難防止を達成する場合には、車両に搭載されたエンジン制御用のECUに対して防犯機能を司る防犯モジュールを接続し、駐車中の車両の傾斜変化や振動検知に基づき盗難発生と判断すると、防犯モジュールにより車両のクラクションやヘッドライトを作動させて周囲に異常を報知する。
さらに、予めECUに付与した固有のIDを防犯モジュールに登録しておき、エンジン始動毎にECUのIDを防犯モジュールに入力して登録IDと照合することにより、ID不一致のときにはECUの不正交換等が行われたものと見なしてエンジン始動を禁止する。
特開2014−146120号公報
しかしながら、特許文献1の技術を応用した盗難防止装置はセキュリティの面で十分とは言い難かった。即ち、車両盗難を企てる不正行為者により、防犯モジュール自体の取外しや不正交換、或いはECUとの間の電気配線の切断等が行われると、それらの事態をECU側では認識できず、結果として不正なエンジン始動を許してしまうことになる。よって、従来からよりセキュリティが高い盗難防止機能が要望されていた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両のエンジン始動や防犯機能を司る制御装置が不正に交換されたときに確実にエンジン始動を禁止できる高いセキュリティを有する車両の盗難防止装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の車両の盗難防止装置は、予め固有のIDが付与され、車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、予め固有のIDが付与されて前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成され、前記車両の盗難を抑止するための盗難抑止処理を実行する防犯制御手段と、前記エンジン制御手段に前記防犯制御手段が電気的に接続された後に、該エンジン制御手段のIDと該防犯制御手段のIDとを紐付けて登録し、以降は前記エンジンの始動毎に前記エンジン制御手段のIDと前記防犯制御手段のIDとを前記紐付けたIDとそれぞれ照合し、双方のIDの一致を条件として前記エンジン制御手段によるエンジン始動を許可し、前記何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致の場合には前記エンジン始動を禁止するエンジン始動判定手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン制御手段のIDと防犯制御手段のIDとが互いに紐付けられて登録され、以降はエンジン始動毎にエンジン始動判定手段によりIDが照合され、双方のIDが一致した場合にはエンジン始動が許可され、何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致の場合にはエンジン始動が禁止される。即ち、エンジン制御手段と防犯制御手段との何れかが車両盗難を目的として取り外されたか、正規装置から不正交換されたか、或いは互いを接続する電気配線が切断された場合には、エンジン始動が禁止されるため、不正行為者による車両盗難を防止可能となる。
また、防犯制御手段無しの車両を購入したユーザが使用過程で盗難防止機能を欲した場合には、単体で購入した防犯制御手段を自己の車両に追加装備するだけで、自動的にエンジン制御手段のIDと新たに追加された防犯制御手段のIDとが紐付けられて互いに登録されるため、容易にID認証に基づく盗難防止機能が得られる。
その他の態様として、前記エンジン制御手段と前記防犯制御手段とを、それぞれ前記エンジン始動判定手段として機能して、互いに電気的に接続されたときに相手側のIDを自己のIDと紐付けて登録すると共に、前記エンジン始動毎に相手側から入力されるIDを登録されているIDと照合して、双方で共にID一致の判定を下したときに前記エンジン始動を許可し、何れかまたは双方でID不一致の判定を下したときに前記エンジン始動を禁止するように構成することが好ましい(請求項2)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン始動毎にエンジン制御手段と防犯制御手段との間で互いのIDが相互認証されるため、エンジン制御手段と防犯制御手段との何れに対して不正交換等が行われた場合であっても、エンジン始動が禁止される。
また別の態様として、外部に設置された防犯管理センタとの間で通信回線を通じて情報を遣り取り可能な通信手段を備え、前記防犯制御手段を、前記通信手段を介して前記防犯管理センタと連携して前記盗難抑止処理を実行するように構成することが好ましい(請求項3)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、防犯制御手段と防犯管理センタとの連携により盗難抑止処理が実行される。
その他の態様として、予め固有のIDが付与され、車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、外部に設置された防犯管理センタとの間で通信回線を通じて情報を遣り取り可能な通信手段と、予め固有のIDが付与されて前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成され、前記エンジン制御手段に電気的に接続された後に、前記通信手段を介して前記エンジン制御手段のIDと自己のIDとを前記防犯管理センタに送信し、該防犯管理センタで双方のIDが紐付けられて登録されると、前記車両の盗難を抑止するための盗難抑止処理を開始すると共に、以降は前記エンジンの始動毎に前記エンジン制御手段のIDと自己のIDとを前記防犯管理センタに送信し、該防犯管理センタで双方のIDが前記紐付けられた登録IDとそれぞれ照合された結果、双方のIDの一致を示すID一致情報が前記防犯管理センタから返信されると前記エンジン制御手段によるエンジン始動を許可し、前記何れか一方のIDまたは双方のIDの不一致を示すID不一致情報が前記防犯管理センタから返信された場合には前記エンジン始動を禁止する防犯制御手段とを備えるように構成することが好ましい(請求項4)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン始動毎にエンジン制御手段と防犯制御手段のIDが防犯管理センタで登録IDと照合されるため、エンジン制御手段と防犯制御手段との何れに対して不正交換等が行われた場合であっても、エンジン始動が禁止される。
その他の態様として、前記防犯制御手段を、前記通信手段を介して前記防犯管理センタと連携して前記盗難抑止処理を実行するように構成することが好ましい(請求項5)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、防犯制御手段と防犯管理センタとの連携により盗難抑止処理が実行される。
その他の態様として、前記エンジン制御手段のID及び前記防犯制御手段のIDを前記車両のユーザのIDと紐付けて前記防犯管理センタに登録することが好ましい(請求項6)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、車両盗難の発生時に車両のユーザへの通知が可能となる。
その他の態様として、前記エンジン制御手段を、前記防犯制御手段との接続用の第1のコネクタと共に同一規格の第2のコネクタを備え、前記第2のコネクタに前記エンジン制御手段に保存される故障コードの読取り用の診断ツールを接続可能とすることが好ましい(請求項7)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン制御手段に診断ツールを接続した故障診断中に、ID認証に基づくエンジン始動が可能となる。
その他の態様として、前記防犯制御手段を、前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成すると共に、該エンジン制御手段に保存される故障コードの読取り用の診断ツールを接続可能とすることが好ましい(請求項8)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン制御手段に診断ツールを接続した故障診断中に、ID認証に基づくエンジン始動が可能となる。
その他の態様として、前記エンジン制御手段を、予めユーザにより設定された特定操作条件に沿った操作が車両に対して実行されたときに、前記何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致であってもエンジン始動を実行するように構成することが好ましい(請求項9)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、エンジン制御手段に診断ツールを接続した故障診断中に、特定操作条件に基づくエンジン始動が可能となる。
その他の態様として、前記エンジン制御手段を、前記車両の盗難の発生時に前記防犯管理センタから送信される指令に基づき、前記車両の走行中には前記エンジンの出力を低下させ、前記車両が停車中で前記エンジンが運転中のときには該エンジンを停止させ、前記車両が停車中で前記エンジンが停止中のときには、該エンジンの始動を禁止するように構成することが好ましい(請求項10)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、走行中のエンジン停止により車両の走行状態が不安定になる事態を未然に防止しながら、エンジン出力の低下、エンジン停止、エンジン始動の禁止の順に、車両盗難のために不正行為者が採り得る手段を次第に制限可能となる。
その他の態様として、前記エンジン制御手段及び前記防犯制御手段を、それぞれの内部に保存されている製品情報が前記固有のIDとして付与されるように構成することが好ましい(請求項11)。
このように構成した車両の盗難防止装置によれば、IDとしてエンジン制御手段や防犯制御手段内に保存されている製品情報が利用されるため、専用IDを設定する手間が省かれる。
本発明の車両の盗難防止装置によれば、車両のエンジン始動や防犯機能を司る制御装置が不正に交換されたときに確実にエンジン始動を禁止でき、そのセキュリティ性を向上することができる。
第1実施形態のオートバイの盗難防止装置を示す全体構成図である。 ECUに対するK-Lineを介した防犯モジュール及び診断ツールの接続状態を示す説明図である。 ECUに対するK-Lineを介した防犯モジュール及び診断ツールの接続状態を示す別例の説明図である。 ECUに対するK-Line及び防犯モジュールを介した診断ツールの接続状態を示す別例の説明図である。 第2実施形態のオートバイの盗難防止装置を示す全体構成図である。 ECUに対するK-Lineを介した防犯モジュールの接続状態を示す説明図である。 防犯管理センタの盗難判定部が実行する盗難対応エンジン制御ルーチンを示すフローチャートである。 第3実施形態のオートバイの盗難防止装置を示す全体構成図である。
本発明の盗難防止装置は、車両単独で盗難防止機能を奏する形態にも、複数の車両の盗難防止を管理する防犯管理センタ21との連携により盗難防止機能を奏する形態にも具体化できる。そこで2輪オートバイ(以下の説明では、車両と称する場合もある)を対象とし、前者の場合を第1実施形態として、後者の場合を第2及び第3実施形態として以下に順次説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態のオートバイの盗難防止装置を示す全体構成図である。
基本的に本実施形態のオートバイ1の盗難防止装置2はECU3(エンジン制御手段、エンジン始動判定手段)と防犯モジュール4(防犯制御手段、エンジン始動判定手段)とで構成されており、ECU3は走行用動力源であるエンジンの制御のようにオートバイ1の走行機能に関わることから、車両1に標準装備されている。
これに対して防犯モジュール4は専ら盗難防止のための装置であるためオプション扱いであり、盗難防止機能を欲するユーザのみがオートバイ1の購入時に防犯モジュール4をオプション選択する。また、盗難防止機能を要しないユーザは防犯モジュール4無しのオートバイ1を購入するが、使用過程において盗難防止機能を欲した場合には、防犯モジュール4を単体で購入して自己のオートバイ1に追加装備可能となっている。
このためECU3は、防犯モジュール4無し仕様では本来のオートバイ1の走行機能(後述する通常モードによる)を奏し、防犯モジュール4有りの仕様ではオートバイ1の走行機能に加えて、防犯モジュール4と協調して盗難防止機能(後述する防犯モードによる)を奏するように構成されている。
また、車両1の盗難を目的としたECU3や防犯モジュール4の不正交換を防止するための対策として、ECU3及び防犯モジュール4には予め固有のIDがそれぞれ付与されている。本実施形態では、ECU3及び防犯モジュール4内にそれぞれ保存されている製品情報、例えばシリアルNo、ロットNo、出荷先情報等の何れかが自動的にIDとして付与されている。これらの製品情報は固有のものであるため、ECU3や防犯モジュール4を特定するためのIDとして利用可能であり、これによりID認証のための専用IDを設定する手間を省くことができる。但し、IDの設定はこれに限るものではなく、製品情報とは全く関係のない専用IDを用いてもよい。
そして、ECU3と防犯モジュール4が電気的に接続された当初に互いのIDが紐付けられ、以降のエンジン始動毎に互いのIDを照合した上で、IDの一致を条件としてECU3がエンジン始動を実行するようになっている。なお、電気的に接続された当初とは、購入時に防犯モジュール4をオプション選択する場合には、車両1の組立工程でECU3と防犯モジュール4とが接続されて電源投入された時点であり、使用過程で防犯モジュール4を追加装備した場合には、ユーザによりECU3に防犯モジュール4が接続されて電源投入された時点である。
以下、ECU3及び防犯モジュール4の具体的な構成を図1に基づき説明する。
ECU3は、ID認証部6、モード切換部7、始動可否判定部8から構成されている。ID認証部6は、上記のようなECU3側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDを防犯モジュール4側のIDと照合する機能を有している。モード切換部7は、上記したオートバイ1の走行機能のみを実行する通常モードと、走行機能に加えて防犯モジュール4側との協調により盗難防止機能を実行する防犯モードとの何れかを選択的に実行する。始動可否判定部8は、防犯モードでのエンジン始動の際にIDの照合結果に基づきエンジン始動の許可または禁止を判定する機能を奏し、許可判定を下した場合に限って車両1に搭載されたエンジン始動装置9を作動させてエンジンを始動する。
車両1に防犯モジュール4が装備されていない場合(ECU3に防犯モジュール4が電気的に接続されてない状態)は、ECU3のモード切換部7が通常モード側に切り換えられ、始動可否判定部8が許可側に切り換えられており、この切換状態が維持される。このためECU3は通常モードに基づきオートバイ1の走行機能のみを実行すると共に、エンジン始動時には防犯モジュール4側とのID照合を行うことなく、無条件でエンジン始動装置9を作動させる。これによりオートバイ1は盗難防止機能を備えないものの、通常通りエンジン始動により走行可能となる。
一方、防犯モジュール4は、ID認証部10、傾斜センサ11及び振動センサ12を備えた盗難判定部13から構成されている。ID認証部10は、防犯モジュール4側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDをECU3側のIDと照合する機能を有している。盗難判定部13は、車両1の盗難の有無を判定し、盗難発生時に車両1の持ち去りを回避するための盗難抑止処理を実行し、その処理については後述する。
そして、このように構成された防犯モジュール4が、車両1の組立工程或いはユーザによる使用過程での追加装備によりECU3側と電気的に接続されると、ECU3側と防犯モジュール4側のID認証部6,10が互いにIDを交わし合い、相手側のIDを自己のIDと紐付けてそれぞれ登録する。以降、このIDの登録内容はユーザの許諾に基づき販売ディーラ等で制御プログラムを書き換えなければ変更されることはない。IDの紐付けが完了すると、ECU3側のID認証部6はモード切換部7に防犯モード切換指令を出力し、その指令に基づきモード切換部7が通常モードから防犯モードに切り換えられる。
防犯モードにおいて、ECU3側のID認証部6は、エンジン始動毎に防犯モジュール4側のID認証部10から入力されるIDを自己の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが一致していない場合或いは防犯モジュール4側からIDが入力されない場合(以下、これらを全て含めてIDが一致しない場合と表現する)にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
同様に、IDの紐付け後には防犯モジュール4側のID認証部10も、エンジン始動毎にECU3側のID認証部6から入力されるIDを自己の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが不一致の場合にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
ここで、上記のようにECU3側及び防犯モジュール4側のID認証部6,10で共にID一致が判定されるためには、それぞれが正規装置であり、且つ車両1に正常に取り付けられて互いに電気配線(後述するK-Line17)で接続されている必要がある。ECU3または防犯モジュール4の何れかが不正交換された場合には、相手側からIDが入力されるものの正規のIDでないためID不一致となり、何れかの装置3,4の取外しや電気配線の切断等の場合には、相手側からIDが入力されないためID照合自体が不可能となる(以下、これらの場合を全て含めて不正交換等と表現する)。
ECU3の始動可否判定部8は、ECU3及び防犯モジュール4の双方のID認証部6,10からID一致情報をそれぞれ入力したことを条件として許可側に切り換えられる。それ以外の場合(何れか一方または両方がID不一致情報の場合)、始動可否判定部8は禁止側に切り換えられ、これによりエンジン始動が禁止される。なお、エンジン始動の禁止時には、同時に車両1のクラクション14やヘッドライト15を作動させて周囲に異常を報知するようにしてもよい。
一方、ECU3側との接続後に防犯モジュール4の盗難判定部13は盗難抑止処理を開始し、当該処理はオートバイ1の駐車中に常に実行され続ける。この盗難抑止処理は傾斜センサ11及び振動センサ12からの検出情報、及びクラクション14及びヘッドライト15を利用して行われる。例えばエンジンを停止させて駐車中のオートバイ1がトラック等に積載されて持ち去られる場合、トラックへの積み込み時にオートバイ1の傾斜が変化し、トラックによる運搬中には走行振動がオートバイ1に及ぶ。
このため傾斜センサ11により傾斜角の変化が検出された場合、或いは振動センサ12により走行振動が検出された場合に、盗難判定部13は盗難発生との判定を下し、オートバイ1のクラクション14及びヘッドライト15を作動させる。これにより周囲に異常が報知されることから、不正行為者の意欲が削がれて盗難抑止につながる。
そして、以上説明したように本実施形態のオートバイ1の盗難防止装置2によれば、ECU3と防犯モジュール4とが電気的に接続された当初に互いのIDがそれぞれのID認証部6,10で紐付けられて登録され、以降はエンジン始動毎にそれぞれのID認証部6,10でのID一致を条件として、始動可否判定部8が許可側に切り換えられてエンジン始動が実行される。
これを換言すると、ECU3側と防犯モジュール4側でのID登録は、接続された相手側が正規装置であると互いに認め合ったことを意味し、以降のエンジン始動時にECU3側と防犯モジュール4側との何れかでID不一致が判定された状況は、その何れかが車両盗難を目的として取り外されたか、正規装置から不正交換されたか、或いは互いを接続する電気配線が切断されたと見なすことができる。そしてID不一致の場合には、始動可否判定部8が禁止側に保持されたままとなってエンジン始動が禁止されるため、不正行為者によりオートバイ1が運転されて持ち去られる車両盗難を未然に防止することができる。
特筆すべきことは、ECU3と防犯モジュール4との間で互いのIDを相互認証している点にある。即ち、[発明が解決しようとする課題]で述べた従来技術のように、防犯モジュール4側から一方的にECU3のIDを照合した場合には、防犯モジュール4の不正交換等をECU3側では認識できずに不正なエンジン始動を許してしまうが、相互認証することでECU3に対する不正交換は勿論、防犯モジュール4に対する不正交換もECU3側で確実に認識できる。よって、ECU3と防犯モジュール4との何れに対して不正交換等が行われた場合であっても、エンジン始動の禁止により車両盗難を防止することができる。
また、このように本実施形態では、ECU3にオートバイ1の走行機能のみならず、予め防犯モジュール4と協調した盗難防止機能を付与している。具体的には、ECU3のID認証部6には、予め登録した固有のIDを防犯モジュール4側のIDと照合する機能を、モード切換部7には、防犯モジュール4と協調して防犯モードを実行する機能を、始動可否判定部8には、エンジン始動の際にECU3または防犯モジュール4からのID不一致情報に基づきエンジン始動を禁止する機能を与えている。
このため、防犯モジュール4無しのオートバイ1を購入したユーザが使用過程で盗難防止機能を欲した場合には、単体で購入した防犯モジュール4を自己のオートバイ1に追加装備するだけで、自動的にECU3のIDと新たに追加された防犯モジュール4のIDとが紐付けられて互いに登録され、上記のようなID認証に基づく盗難防止機能を得ることができる。よって、防犯モジュール4を追加装備する際に、例えばIDの紐付け・登録等のためのECU3及び防犯モジュール4の制御プログラムの書き換え等を行う必要は一切なく、そのためにオートバイ1を販売ディーラ等に持ち込む必要もないことから、極めて容易に防犯モジュール4を追加装備することができる。
加えて、本実施形態は、このようなエンジン始動の禁止がECU3の制御上の処理によって実行される点に特徴がある。即ち、この種の盗難防止装置(例えば、特許文献1の技術)では、エンジン始動電気系への電力供給を遮断することによりエンジン始動を禁止しているが、不正行為者によりエンジン始動電気系への別経路の配線が敷設されると簡単にエンジン始動を許してしまう。
本実施形態では、ECU3側及び防犯モジュール4側でのID不一致にも拘わらず、エンジン始動のために始動可否判定部8を許可側に切り換えるには、ECU3内の制御プログラムを書き換える必要があるため多大な手間を要する。この事実は、不正行為者の意欲を削ぐことになり、盗難防止装置2のセキュリティを一層高めて車両盗難のより確実な防止に貢献する。
ところで、ECU3はOBD機能(On-Board Diagnostics:自己診断機能)を備えており、車両1の各部の異常発生時には車両1のインストルメントパネルに設けられた図示しない警告ランプを点灯させると共に、異常内容に対応する故障コードをECU3内に保存している。警告ランプの点灯に基づき故障を認識したユーザにより車両1が販売ディーラ等に持ち込まれると、ECU3に診断ツールが接続されて故障コードが読み取られ、故障診断及びそれに基づく修理が実施される。
本実施形態では、ECU3のインタフェースとしてK-Lineを用いており、診断ツール(例えば、診断ソフトをインストールしたノートパソコン等)をK-Lineに接続するには、ECU3側から防犯モジュール4を切り離す必要がある。しかしながら、ECU3単独では防犯モジュール4とのIDの相互認証ができないことから、車両1はエンジン始動不能に陥って故障診断できなくなる。そこで、ECU3に防犯モジュール4を接続した状態で、並行して診断ツールによる故障診断を実施可能なように、ECU3にK-Lineの一対のコネクタを設けている。
図2はECU3に対するK-Lineを介した防犯モジュール4及び診断ツールの接続状態を示す説明図である。この例では、ECU3から延設したK-Line17を分岐させて同一規格の一対のコネクタ18a,18bを設けている。これにより、一方のK-Line17のコネクタ18a(第1のコネクタ)に防犯モジュール4を接続したまま、故障診断時には他方のコネクタ18b(第2のコネクタ)に診断ツール19を接続できる。よって、故障診断中に必要に応じてID認証に基づきエンジンを始動可能となり、何ら問題なく故障診断及び修理を実施することができる。
なお、K-Line17のコネクタ18a,18bの構成は上記に限ることはない。例えば図3に示すように、ECU3内に2本のK-Line17を配設し、それぞれのK-LineをECU3のケーシングに設けた一対のコネクタ18a,18b(第1のコネクタ、第2のコネクタ)に接続してもよく、この場合でも同様の作用効果を得ることができる。
また、例えば図4に示すように、ECU3に対してK-Line17及び防犯モジュール4を介して診断ツール19を接続可能としてもよい。詳しくは、防犯モジュール4にK-Line17のポートを2つ設け、一方のポートをK-Line17を介してECU3に接続すると共に、他方のポートにK-Line17を介して診断ツール19を接続可能とする。この場合でも、ECU3に防犯モジュール4を接続したまま、その防犯モジュール4を介して診断ツール19を接続できることから、同様の作用効果を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を防犯管理センタ21と連携する盗難防止装置2に具体化した第2実施形態を説明する。
図5は第2実施形態のオートバイ1の盗難防止装置2を示す全体構成図、図6はECU3に対するK-Line17を介した防犯モジュール4の接続状態を示す説明図である。
ECU3と防犯モジュール4との間で互いのIDを相互認証する点は第1実施形態と同様であり、主な相違点は、防犯管理センタ21との連携により車両1のユーザを交えて車両盗難等に対処することにある。
まず、図5に基づき車両1側の構成を説明すると、ECU3のID認証部6及び始動可否判定部8に関しては第1実施形態のものと同一構成であり、モード切換部7に関しては、後述する3G,4G通信部23を介して防犯管理センタ21からの防犯モード切換指令に基づき防犯モードに切り換えられる。
防犯モジュール4のID認証部10、盗難判定部13に関しては第1実施形態のものと同一構成であり、新たにGPS受信部22及び3G,4G通信部23(通信手段)が備えられている。GPS受信部22は、GPS衛星からの位置情報データを図示しないGPSアンテナにより受信し、その位置情報データに基づき自車の位置(緯度、経度、標高等)を計算・取得して盗難判定部13及び3G,4G通信部23に出力する。
3G,4G通信部23は、防犯管理センタ21との間で3G,4G等の携帯電話回線を通じて情報を遣り取りする機能を有する。詳細については後述するが、GPS受信部22により取得された自車位置情報、傾斜センサ11や振動センサ12の検出情報等の防犯管図3理センタ21への送信処理、及び防犯管理センタ21からの車両盗難の有無の判定結果等の受信処理が3G,4G通信部23により随時実行される。
また、図6に示すように、本実施形態ではECU3にK-Line17の単一のコネクタ18が設けられており、故障発生時にはECU3側から防犯モジュール4に代えて診断ツール19をコネクタ18に接続するようになっている。防犯モジュール4の切り離しにより故障診断の際にエンジン始動不能になるため、別の対策が講じられており、この点については後述する。
防犯管理センタ21は、予め登録された多数の車両1の盗難防止のために所定地域に設置された基地局であり、携帯電話回線を通じて車両盗難の有無の判定やユーザへの車両盗難の通知等を行う。
防犯管理センタ21のID登録部24には、各車両1のECU3及び防犯モジュール4のIDが登録されると共に、その車両1のユーザのIDが登録されている(図では単一車両のIDを示す)。また、車両盗難の有無の判定のために防犯管理センタ21には盗難判定部25が備えられており、この盗難判定部25は、各車両1の防犯モジュール4に備えられた盗難判定部13と同様の機能を奏し、後述するように防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して盗難抑止処理を実行する。
そして、上記のように防犯管理センタ21のID登録部24には、ECU3、防犯モジュール4、ユーザの各IDが登録されるため、まず、その登録手順を述べる。
第1実施形態と同じく防犯モジュール4はオートバイ1の購入時にオプション扱いであり、購入時に防犯モジュール4をオプション選択することも、防犯モジュール4無しでオートバイ1を購入した後に使用過程で防犯モジュール4を追加装備することも可能である。
防犯管理センタ21へのID登録のためには、車両1が購入されてユーザが確定している必要がある。このため防犯モジュール4付きのオートバイ1を購入した場合にはその時点で、またオートバイ1の使用過程で防犯モジュール4を追加装備した場合にはその時点で、ユーザに防犯管理センタ21へのID登録が勧められる。この時点の車両1側では、ECU3と防犯モジュール4とが既に電気的に接続され、それぞれのID認証部6,10には自己のIDが相手側のIDと紐付けられて登録されている。第1実施形態と同じく、IDとしてはECU3及び防犯モジュール4内にそれぞれ保存されている製品情報が利用される。
ID登録の勧めに応じてユーザが携帯電話を使用し、購入した車両1を特定可能な車両情報(例えば車台番号)及び自己のメールアドレスを防犯管理センタ21に通知すると、防犯管理センタ21のID登録部24では車両情報及びメールアドレスと共にユーザのIDが登録される。このときのユーザのIDは防犯管理センタ21が一方的に決定してもよいし、ユーザが好みのIDを設定してもよい。
加えて本実施形態では、ユーザは車両情報及びメールアドレスの通知の際にエンジン強制始動の特定操作条件も通知し、この特定操作条件もユーザのIDと共に防犯管理センタ21のID登録部24に登録される。エンジン強制始動とは、防犯モジュール4無し(即ち、ID認証無し)の状態でECU3により実行されるエンジン始動を意味し、故障診断時のECU3への診断ツール19の接続を想定したものである。このエンジン強制始動をECU3に実行させるためには、ユーザが車両1に対して所定の操作を行う必要があり、このときの所定の操作の内容が特定操作条件であり、防犯管理センタ21へのID登録の際にユーザが任意に決定することができる。
例えば特定操作条件の一例としては、アクセルの全開操作が5sec以内に5回実行された場合を挙げることができる。ユーザの希望とは関係なく予め車両固有の特定操作条件を設定することもできるが、故障診断以外の通常時において何らかの方法で特定操作条件が第三者により読み取られて不正にエンジン始動される可能性がある。ユーザが任意に特定操作条件を決定することにより、特定操作条件に関するセキュリティ性をより高めることができる。
なお、この時点で車両1側では、ECU3のモード切換部7が通常モード側に切り換えられ、始動可否判定部8が許可側に切り換えられ、防犯モジュール4の盗難判定部13が作動停止している。よって、オートバイ1は盗難防止機能を備えないものの、通常通りエンジン始動により走行可能な状態にある。
ユーザのID登録が完了すると、防犯管理センタ21では車両情報から車両1を特定した上で該当車両1に対してIDの通知要求が送信される。ID通知要求は車両1側の防犯モジュール4の3G,4G通信部23で受信され、ECU3及び防犯モジュール4の各ID認証部6,10に入力される。各ID認証部6,10は自己のIDを3G,4G通信部23を介して防犯管理センタ21に返信し、それらのIDは既に登録されているユーザのIDと紐付けられた状態でID登録部24に登録される。
これにより、車両1に搭載されたECU3及び防犯モジュール4のそれぞれのIDと、その車両1を所有するユーザのIDとの対応関係を、防犯管理センタ21の盗難判定部25が認識可能となり、以降は該当する車両1の盗難等が発生した場合に当該車両1のユーザへのメール通知が可能となる。
以上のようにして防犯管理センタ21でのID登録が完了すると、防犯管理センタ21から該当車両1に対して防犯モード切換指令が送信される。3G,4G通信部23を介して受信された防犯モード切換指令は防犯モジュール4の盗難判定部13に入力されると共に、ECU3のモード切換部7に入力される。
そして、この防犯モード切換指令に基づき盗難判定部13が作動開始すると共に、モード切換部7が通常モードから防犯モードに切り換えられ、始動可否判定部8がIDの照合結果に基づき切り換えられるようになる。よって、車両1は防犯モードに基づく盗難防止機能を奏し、具体的には、盗難判定部13により盗難抑止処理が開始されると共に、エンジン始動時においてIDの照合結果に基づき始動可否判定部8によりECU3または防犯モジュール4の不正交換等と見なされるとエンジン始動が禁止される。
そして、このようにして防犯管理センタ21のID登録部24にECU3、防犯モジュール4、ユーザの各IDが登録されると、そのID登録内容は変更されることなく保持され続けると共に、防犯モード切換指令に基づくECU3及び防犯モジュール4の切換状態も保持され続ける。
このような防犯モードで実行される盗難抑止処理は、本実施形態では車両1側の制御のみならず防犯管理センタ21での判定処理を加えて実行されるため、以下、その詳細を説明する。
まず、車両1の駐車中に実行される盗難抑止処理について説明すると、車両1側と防犯管理センタ21との間で通信可能な状況では、防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して防犯管理センタ21側の盗難判定部25により盗難抑止処理が実行される。
そのために盗難抑止処理に必要な各種情報は定期的に(例えば5分毎に)車両1側から防犯管理センタ21側に送信される。具体的には車両1側の防犯モジュール4では、傾斜センサ11及び振動センサ12の検出情報が盗難防止装置2を介して3G,4G通信部23に入力されると共に、GPS受信部22により取得された自車位置情報が3G,4G通信部23に入力され、それらの情報がECU3及び防犯モジュール4のIDと共に3G,4G通信部23を介して防犯管理センタ21側に送信される。
防犯管理センタ21の盗難判定部25では、受信したIDに基づき該当車両1を特定した上で、センサ検出情報及び自車位置情報に基づき盗難抑止処理が実行される。まず、該当車両1の盗難発生の有無が判定され、この判定処理には、第1実施形態で述べたオートバイ1の傾斜変化や振動検出に加えて自車位置情報も利用される。例えば、該当車両1のエンジン停止にも拘わらず自車位置が変化している場合には、不正なオートバイ1の運搬と見なされる。盗難発生を示唆する何れの兆候もない場合には、次の車両1側からの情報を受信するまで待機する。
また、盗難発生の何れかの兆候があるときには、盗難判定部25により盗難の可能性有りを示す仮判定が下される。このときには、車両1側から受信したIDに対応するユーザのIDが盗難判定部25によりID登録部24から読み出され、そのユーザのメールアドレスに盗難確認メールが送信される。盗難確認メールを受信したユーザは、該当車両1の運搬等の挙動を認識しているか否か(自己が行ったものか否か)を判断し、認識している場合には対処不要メールを返信し、認識してない場合には対処必要メールを返信すると共に、警察への通報等の対処を行う。
盗難判定部25では、対処不要メールの受信時には盗難発生の仮判定を取り消した上で、次の車両1側からの情報受信まで待機する。対処必要メールの受信時には仮判定を盗難確定の意味を有する本判定に切り換え、車両1側に異常報知指令及び盗難対応エンジン制御指令を送信する。防犯モジュール4の3G,4G通信部23を介して、異常報知指令は防犯モジュール4の盗難判定部13に入力され、盗難対応エンジン制御指令はECU3の図示しないエンジン制御部に入力される。
異常報知指令は、第1実施形態で述べた盗難発生時と同様の対処であり、当該指令に基づき盗難判定部13によりクラクション14及びヘッドライト15が作動されて周囲への異常報知がなされる。
また、盗難対応エンジン制御指令は、図7に示す盗難対応エンジン制御ルーチンに基づき防犯管理センタ21の盗難判定部25により実行される。
盗難判定部25では、車両1側から3G,4G通信部23を介して受信されるECU3の制御情報に基づき、車両1の走行状態やエンジンの運転状態を逐次把握しており、それらの情報に基づき図7のルーチンに従ってECU3側への指令内容を適宜切り換えている。
まず、ステップS1で車両1が停車中であるか否かを判定する。ECU3が車速の検出機能を備えている場合には、その検出情報が防犯管理センタ21側で受信されるため、車速に基づきステップS1の判定処理を実行すればよい。また、ECU3が車速の検出機能を備えていない場合には、防犯モジュール4のGPS受信部22で取得される自車位置情報を防犯管理センタ21に送信し、その自車位置の変化に基づきステップS1の判定を実行すればよい。
ステップS1の判定がYes(肯定)のときには、ステップS2に移行してエンジンが停止中であるか否かを判定する。判定がYesのときにはステップS3で盗難対応エンジン制御指令としてエンジン始動禁止を車両1側に送信する。当該指令に基づき、車両1側ではECU3の始動可否判定部8が禁止側に切り換えられ、以降のエンジン始動が禁止されることから車両走行が不可能になる。
またステップS2の判定がNo(否定)のときには、ステップS4に移行して盗難対応エンジン制御指令としてエンジン停止を車両1側に送信する。当該指令に基づき、ECU3のエンジン制御部により燃料噴射が中止されてエンジンが停止される。そして、再びステップS2に移行したときにはYesの判定を下すため、ステップS3でエンジン始動禁止が送信され、車両1側で以降のエンジン始動が禁止される。
また、ステップS1の判定がNoのときには、ステップS5に移行して盗難対応エンジン制御指令としてエンジン出力低下を車両1側に送信する。当該指令に基づき、ECU3のエンジン制御部により点火時期のリタード等が実行され、エンジン出力が低下される。これにより実用的な車速を維持できなくなるため、不正行為者は走行継続を断念して車両1を停車させる。従って、再びステップS1に移行したときにはYesの判定を下し、ステップS4でのエンジン停止の送信により車両1側でエンジンが停止され、その後にステップS3でのエンジン始動禁止の送信により車両1側で以降のエンジン始動が禁止される。
車両1の走行中にエンジンを停止させると走行状態が不安定になり、自車のみならず周囲の車両1にも影響が及ぶ可能性があるが、走行中には車速を制限するだけであるため、このような事態を未然に防止することができる。そして、車両1の走行中には車速の低下により停車が促され、停車するとエンジンが停止され、エンジンが停止すると以降の始動が禁止される。よって、車両盗難のために不正行為者が採り得る手段が次第に制限されることから、効果的に不正行為者の意欲を削いで最終的に盗難車両の放棄に結びつけることができる。
なお、以上のように図7に示す盗難対応エンジン制御ルーチンを防犯管理センタ21側で実行する代わりに、ECU3側或いは防犯モジュール4側で実行するようにしてもよい。この場合には、防犯管理センタ21側からは、盗難対応エンジン制御指令として図7のルーチンの実行指令を車両1側に送信し、その指令を受信したECU3或いは防犯モジュール4により図7のルーチンが実行される。車両1の走行状態やエンジンの運転状態は元々ECU3が把握しているため、それらの情報を防犯管理センタ21側に送信することなく、図7のルーチンに基づきエンジンに対する制御内容が順次切り換えられ、上記と同様の作用効果を得ることができる。
なお、以上の図7の盗難対応エンジン制御ルーチンに基づく機能は、第1実施形態に適用することもできる。この場合には、当該機能を第1実施形態における防犯モジュール4の盗難判定部13に付与すればよく、盗難発生時に車両1単独でエンジン出力低下等の段階的な制限が課されるため、上記と同様の作用効果を得ることができる。
一方、車両1側と防犯管理センタ21との通信が途絶した状況では、防犯管理センタ21側の盗難判定部25に代えて車両1側の防犯モジュール4の盗難判定部13により盗難抑止処理が実行される。このときの盗難抑止処理は第1実施形態と同様であり、傾斜変化や振動検出或いは自車位置情報に基づき盗難発生か否かが判定されて、適宜クラクション14やヘッドライト15を用いて周囲への異常報知が行われる。
また、ユーザの目の前で車両1が持ち去られた場合には、ユーザ側から防犯管理センタ21への車両盗難の通知に基づき、盗難判定部25から車両1側に異常報知指令及び盗難対応エンジン制御指令が送信される。よって、この場合も上記と同様に処理が車両1側で実行されて車両盗難の抑止が図られる。
一方、ID照合に基づくエンジン始動の禁止処理については第1実施形態と同様であり、ECU3側及び防犯モジュール4側のID認証部6,10で互いのIDが紐付けられて登録されると、以降のエンジン始動時にはそれぞれのID認証部6,10でのID一致を条件としてエンジン始動が実行され、ID不一致の場合にはエンジン始動が禁止されるため、車両盗難を未然に防止することができる。
また、防犯モジュール4無しのオートバイ1を購入したユーザが使用過程で防犯モジュール4を追加装備すると、自動的にECU3のIDと防犯モジュール4のIDとが紐付けられて互いに登録される。よって、オートバイ1を販売ディーラ等に持ち込むことなく、極めて容易にID認証に基づく盗難防止機能を得ることができる。
次に、車両1の故障診断のためにECU3に診断ツール19を接続した場合のエンジン強制始動の実行手順について述べる。
まず、車両1側のエンジンや制御系或いは装備類等の異常発生時には、警告ランプの点灯と共にECU3内に異常内容に対応する故障コードが保存される。これと共にECU3は3G,4G通信部23を介して防犯管理センタ21に対し、エンジン強制始動の特定操作条件の送信を要求する。この要求に応じて防犯管理センタ21のID登録部24から特定操作条件が車両1側に送信されると、3G,4G通信部23を介してECU3が入力して一時的に記憶する。
警告ランプの点灯に基づき故障を認識したユーザにより車両1が販売ディーラ等に持ち込まれると、ECU3のK-Line17のコネクタ18に防犯モジュール4に代えて診断ツール19が接続され、それに伴ってECU3と防犯モジュール4との間でIDの相互認証は不能となる。ユーザは防犯管理センタ21に自己のIDと共に登録した特定操作条件を販売ディーラのメカニックに教え、メカニックはエンジン始動の必要時には特定操作条件に沿った操作を行う。これによりID認証無しでエンジンが強制始動され、何ら問題無く故障診断を実施できる。
さらに、ECU3に保存された特定操作条件には、時間的及び回数的な制限が課せられている。例えば制限時間として、ECU3より防犯モジュール4が切り離されてから24時間が設定されており、それを過ぎるとECU3内の特定操作条件が自動的に消去され、特定操作条件に沿った操作が行われても強制始動が実行されないようになっている。また、制限回数として5回が設定されており、制限時間内において特定操作条件に沿った操作が行われても、5回を超えた操作に対しては強制始動が実行されないようになっている。
特定操作条件の制限時間は、車両1の故障内容に関わらず診断を完了可能な十分な時間として設定され、また特定操作条件の制限回数は、故障内容に関わらず故障診断中にエンジン始動を要する十分な回数として設定されている。よって、販売ディーラでの通常の故障診断には全く支障を及ぼすことはなく、故障診断の完了後に制限時間が経過すると、ECU3内の特定操作条件は自動的に消去される。
よって、その後のユーザによる車両1の使用中において、不正行為者によりECU3内の特定操作条件が悪用されてエンジンが強制始動される事態を未然に防止することができる。
なお、必ずしもECU3内の特定操作条件を自動消去する必要はなく、例えば常にECU3内に特定操作条件を保存するようにしてもよい。
また、故障診断中のECU3は診断ツール19の接続を認識可能であるため、例えば、特定操作条件に加えて診断ツール19の接続を要件としてエンジン強制始動を実行するようにしてもよい。このように構成すれば、より確実に不正なエンジン強制始動を防止することができる。
ところで、オートバイ1の使用過程において、ECU3や防犯モジュール4が故障してユニット交換が必要になる場合がある。また、オートバイ1の譲渡によりユーザが変わる(必然的にメールアドレスやエンジン強制始動のための特定操作条件も変わる)場合もあり、さらに、新たなユーザが3G,4G通信部23による通信費を負担に感じて盗難防止機能を欲しない場合もあり得る。
そこで、例えばECU3や防犯モジュール4の故障に対しては、ユニット交換後にユーザが登録メールアドレスを用いて防犯管理センタ21に自己のID(或いは予め設定されたパスワード等)と共にID再登録要求を通知することを条件として、防犯管理センタ21のID登録部24でIDの再登録を行うようにしている。具体的な手順としては、例えばID登録部24においてユニット交換した側の登録IDのみを消去、或いはECU3及び防犯モジュール4のそれぞれの登録IDを消去した上で、再び上記した手順により車両1側にID通知要求を送信し、車両1側から返信されたIDをユーザのIDと紐付けて登録する。
また、ユーザ変更に対しては、旧ユーザが登録メールアドレスを用いて防犯管理センタ21に自己のIDと共にID抹消要求を通知することを条件として、ID登録部24で旧ユーザのID及びそれと紐付けられたECU3及び防犯モジュール4のIDを消去する。これによりID登録部24は全てのIDが未登録の初期状態に戻り、新ユーザのIDと共にメールアドレス及び特定操作条件を登録した上で、再び上記した手順により車両1側にID通知要求を送信して各IDを登録する。
また、新たなユーザが盗難防止機能を欲しない場合に対しては、上記と同じく旧ユーザからのID抹消要求の通知に呼応してID登録部24の全てのIDを消去した上で、防犯管理センタ21から車両1側に通常モード切換指令を送信する。この通常モード切換指令に基づきECU3のモード切換部7が通常モードに戻され、始動可否判定部8が許可側に固定され、結果としてECU3は初期状態に復帰する。従って、その後に新ユーザがECU3から防犯モジュール4を切り離せば、オートバイ1から盗難防止機能が取り除かれる。
[第3実施形態]
次に、本発明を防犯管理センタ21と連携する別の盗難防止装置2に具体化した第3実施形態を説明する。
図8は第3実施形態のオートバイ1の盗難防止装置2を示す全体構成図である。
防犯管理センタ21と連携する点は第2実施形態と同様であり、主な相違点は、エンジン始動時のECU3と防犯モジュール4とのID認証を防犯管理センタ21側で実行する点にある。よって、第2実施形態と同一箇所の説明は省略し、相違箇所を重点的に説明する。
ID認証機能をECU3及び防犯モジュール4側から防犯管理センタ21側に移したことにより、ECU3及び防犯モジュール4には認証機能を有さないID登録部27,28が備えられ、防犯管理センタ21には認証機能を有したID認証部29が備えられている。
防犯管理センタ21へのECU3、防犯モジュール4、ユーザの各IDの登録手順は、基本的に第2実施形態と同様であり、ユーザにより車両情報、メールアドレス及びエンジン強制始動のための特定操作条件が防犯管理センタ21に通知されると、それらの情報がID認証部29に登録される。防犯管理センタ21からのIDの通知要求に応じて車両1側のECU3及び防犯モジュール4のID認証部27,28に登録されているIDが返信されると、ユーザID等と紐付けられた状態でID認証部29に登録される。
防犯管理センタ21でのID照合に基づくエンジン始動の禁止処理は、以下のような手順で実行される。
まず車両1側では、エンジン始動毎にECU3及び防犯モジュール4のID認証部27,28に登録されているIDが3G,4G通信部23を介して防犯管理センタ21にリクエスト信号として送信される。防犯管理センタ21のID認証部29では、受信されたECU3のIDがECU3の登録IDと照合されると共に、受信された防犯モジュール4のIDが防犯モジュール4の登録IDと照合される。
そして、ECU3及び防犯モジュール4の何れのIDも一致している場合には、ID認証部29によりアンサ信号としてID一致情報が車両1側に返信される。また、それ以外の場合(ECU3及び防犯モジュール4の何れか一方のIDまたは両方のIDが不一の場合、或いはリクエスト信号としてECU3または防犯モジュール4のIDが受信されなかった場合)には、ID認証部29によりアンサ信号としてID不一致情報が車両1側に返信される。
防犯管理センタ21からのアンサ信号は、防犯モジュール4の3G,4G通信部23からECU3のモード切換部7を介して始動可否判定部8に入力され、始動可否判定部8は、アンサ信号の内容がID一致情報である場合には許可側に切り換えられ、アンサ信号の内容がID不一致情報である場合には禁止側に切り換えられる。
従って、重複する説明はしないが、防犯管理センタ21側でID不一致の判定が下された場合には、ID不一致情報に基づき車両1側でECU3によりエンジン始動が禁止されるため、車両盗難を未然に防止することができる。
ところで、本実施形態では、エンジン始動毎に車両1側と防犯管理センタ21側との間で携帯電話回線を通じて情報(リクエスト信号及びアンサ信号)を遣り取りするため、通信の途絶時にはエンジンを始動できなくなる。このような場合を想定して本実施形態では、第2実施形態で述べたエンジン強制始動の特定操作条件に沿った操作がユーザによって行われた場合には、ID一致情報の受信無しでエンジン始動可能としている。なお、そのために特定操作条件はECU3内に常に保存されている。
よって、始動操作してもエンジン始動しない場合、ユーザは特定操作条件に沿った操作(例えば、5sec以内に5回のアクセル全開操作)を実行することにより、何ら問題なくエンジンを始動して車両1を走行させることができる。特定操作条件はユーザ自らが決定したものであるため、第三者の不正取得は困難であり、そのセキュリティ性は十分に確保できる。
また、このような通信の途絶時には、Bluetooth(登録商標)や無線LANを利用してもよい。例えば、予め防犯モジュール4にBluetooth(登録商標)や無線LAN機能を付与しておき、エンジン始動不能になると、ユーザの携帯電話からBluetooth(登録商標)や無線LANを介してアンサ信号として防犯モジュール4にID一致情報を送信する。なお、送信時に予め設定されたパスワードを用いるようにすればセキュリティを確保できる。そして、ID一致情報を受信した防犯モジュール4は、防犯管理センタ21からID一致情報を返信された場合と同様の処理を実行するため、何ら問題なくエンジンを始動することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、2輪オートバイ1の盗難防止装置2に具体化したが、これに限るものではない。例えば、3輪オートバイや船舶に搭載されたエンジンをID認証に基づき始動禁止してもよいし、発電機に用いられる汎用エンジンをゴルフカートや除雪機等に搭載した場合には、それらのエンジンをID認証に基づき始動禁止してもよい。
また上記第1実施形態では、ECU3と防犯モジュール4との間で互いのIDを相互認証したが,これに限るものではなく、例えばECU3と防犯モジュール4との間に独立したID認証装置(エンジン始動判定手段)を設け、このID認証装置でECU3及び防犯モジュール4のIDをそれぞれ認証するようにしてもよい。
また上記実施形態では、図2,3に基づき説明したようにECU3と防犯モジュール4とをK-Lineを介して接続したが、これに限るものではなく、例えばK-Lineに代えてCAN(Controller Area Network)等を用いてもよい。
1 オートバイ(車両)
3 ECU(エンジン制御手段、エンジン始動判定手段)
4 防犯モジュール(防犯制御手段、エンジン始動判定手段)
18a コネクタ(第1のコネクタ)
18b コネクタ(第2のコネクタ)
19 診断ツール
21 防犯管理センタ
23 3G,4G通信部(通信手段)

Claims (11)

  1. 予め固有のIDが付与され、車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、
    予め固有のIDが付与されて前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成され、前記車両の盗難を抑止するための盗難抑止処理を実行する防犯制御手段と、
    前記エンジン制御手段に前記防犯制御手段が電気的に接続された後に、該エンジン制御手段のIDと該防犯制御手段のIDとを紐付けて登録し、以降は前記エンジンの始動毎に前記エンジン制御手段のIDと前記防犯制御手段のIDとを前記紐付けたIDとそれぞれ照合し、双方のIDの一致を条件として前記エンジン制御手段によるエンジン始動を許可し、前記何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致の場合には前記エンジン始動を禁止するエンジン始動判定手段と
    を備えたことを特徴とする車両の盗難防止装置。
  2. 前記エンジン制御手段と前記防犯制御手段とは、それぞれ前記エンジン始動判定手段として機能して、互いに電気的に接続されたときに相手側のIDを自己のIDと紐付けて登録すると共に、前記エンジン始動毎に相手側から入力されるIDを登録されているIDと照合して、双方で共にID一致の判定を下したときに前記エンジン始動を許可し、何れかまたは双方でID不一致の判定を下したときに前記エンジン始動を禁止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の盗難防止装置。
  3. 外部に設置された防犯管理センタとの間で通信回線を通じて情報を遣り取り可能な通信手段を備え、
    前記防犯制御手段は、前記通信手段を介して前記防犯管理センタと連携して前記盗難抑止処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の盗難防止装置。
  4. 予め固有のIDが付与され、車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、
    外部に設置された防犯管理センタとの間で通信回線を通じて情報を遣り取り可能な通信手段と、
    予め固有のIDが付与されて前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成され、前記エンジン制御手段に電気的に接続された後に、前記通信手段を介して前記エンジン制御手段のIDと自己のIDとを前記防犯管理センタに送信し、該防犯管理センタで双方のIDが紐付けられて登録されると、前記車両の盗難を抑止するための盗難抑止処理を開始すると共に、以降は前記エンジンの始動毎に前記エンジン制御手段のIDと自己のIDとを前記防犯管理センタに送信し、該防犯管理センタで双方のIDが前記紐付けられた登録IDとそれぞれ照合された結果、双方のIDの一致を示すID一致情報が前記防犯管理センタから返信されると前記エンジン制御手段によるエンジン始動を許可し、前記何れか一方のIDまたは双方のIDの不一致を示すID不一致情報が前記防犯管理センタから返信された場合には前記エンジン始動を禁止する防犯制御手段と
    を備えたことを特徴とする車両の盗難防止装置。
  5. 前記防犯制御手段は、前記通信手段を介して前記防犯管理センタと連携して前記盗難抑止処理を実行する
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両の盗難防止装置。
  6. 前記エンジン制御手段のID及び前記防犯制御手段のIDが前記車両のユーザのIDと紐付けられて前記防犯管理センタに登録されている
    ことを特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
  7. 前記エンジン制御手段は、前記防犯制御手段との接続用の第1のコネクタと共に同一規格の第2のコネクタを備え、
    前記第2のコネクタに前記エンジン制御手段に保存される故障コードの読取り用の診断ツールを接続可能とした
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
  8. 前記防犯制御手段は、前記エンジン制御手段に対して任意に接続可能に構成されると共に、該エンジン制御手段に保存される故障コードの読取り用の診断ツールを接続可能とした
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
  9. 前記エンジン制御手段は、予めユーザにより設定された特定操作条件に沿った操作が車両に対して実行されたときに、前記何れか一方のIDまたは双方のIDが不一致であってもエンジン始動を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
  10. 前記エンジン制御手段は、前記車両の盗難の発生時に前記防犯管理センタから送信される指令に基づき、前記車両の走行中には前記エンジンの出力を低下させ、前記車両が停車中で前記エンジンが運転中のときには該エンジンを停止させ、前記車両が停車中で前記エンジンが停止中のときには、該エンジンの始動を禁止する
    ことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
  11. 前記エンジン制御手段及び前記防犯制御手段は、それぞれの内部に保存されている製品情報が前記固有のIDとして付与されている
    ことを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の車両の盗難防止装置。
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