JP3200244U - 車両の盗難防止システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両盗難の発生の判定に基づき防犯管理センタから送信される盗難確認通知に対して車両のユーザが対処通知を返信しない場合であっても、車両の盗難を抑止できる車両の盗難防止システムを提供する。【解決手段】車両に搭載されたエンジン制御手段、防犯制御手段と防犯管理センターにおける盗難判定手段を有する盗難防止システムであって、車両側の防犯モジュールから送信されるセンサ検出情報に基づき車両の盗難の兆候ありと判定すると車両盗難の仮判定を下し、車両のユーザに通信回線を通じて盗難確認メールを送信する。ユーザから対処通知メールが返信されたときには(S1がYes)、対処通知メールの内容に応じた防犯抑止処理を実行する(S3)。また、ユーザから対処通知メールが返信されることなく待機時間が経過した場合は(S2がYes)、車両の走行機能を制限する。【選択図】図2

Description

本考案は、車両の盗難防止システムに係り、詳しくは車両に搭載された防犯機能を司る防犯制御手段と防犯管理センタとで携帯電話回線を通じて連携して盗難抑止処理を実行する盗難防止システムに関する。
この種の盗難防止システムとしては、例えば特許文献1に記載のものがある。当該特許文献1の技術は、ローン代金またはリース料金の支払いが滞っている対象車両のエンジン始動を禁止することにより、車両を使用不能として支払いを促すと共に、ローンまたはリース対象者による車両盗難を防止している。
このように特許文献1の技術は、ローンまたはリース対象者による車両盗難を想定したものであるが、第三者による車両盗難の防止にも応用できる。例えば、車両に搭載されたエンジン制御用のECUに対して防犯機能を司る防犯モジュールを接続し、車両の駐車中に防犯モジュールが防犯管理センタと連携して盗難抑止処理を実行する。防犯モジュールは内蔵しているセンサ類等による各種検出情報を3G,4G通信部により携帯電話回線を通じて外部の防犯管理センタに定期的に送信し、それらの検出情報に基づき防犯管理センタで車両盗難の有無が判定される。例えば車両の駐車中にも拘わらず、傾斜センサにより傾斜角の変化が検出された場合、振動センサにより走行振動が検出された場合、或いはGPS受信部より特定される自車位置が変化した場合に、車両盗難が発生したと判定される。
このような事態が発生すると、防犯管理センタから車両のユーザに盗難確認メールが送信され、車両の運搬等の挙動をユーザが認識していない場合には盗難と見なし、警察への通報等の対処が行われると共に、防犯管理センタに対処必要メールが返信される。この対処必要メールに呼応して防犯管理センタから送信される指令に基づき、例えば車両のクラクションやヘッドライトが作動して周囲への異常報知が行われる。
特開2014−146120号公報
上記のように防犯管理センタで盗難発生と判定した場合でも、直ちに周囲への異常報知を行うことなくユーザに問い合わせているのは、車両の挙動がユーザ自身による可能性があるためである。そこで、ユーザに盗難確認メールを送信して対処必要メールが返信されるか否かにより、車両の挙動がユーザ自身によるものか盗難を目的とした不正行為者によるものかを見極めているのである。
ところが、実際に車両が盗難されている場合であっても、常にユーザから対処必要メールが返信されるわけではない。例えばユーザの夜間睡眠中に防犯管理センタからの盗難確認メールが受信されても、その受信にユーザが気付くのは翌朝である。またユーザが電話の届かない場所に居続けた場合も同様である。対処必要メールの返信まで防犯管理センタが待機していると、その間に盗難車両が遠方に移動して発見及び回収の可能性が激減してしまうという問題があった。
本考案はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両盗難の発生の判定に基づき防犯管理センタから送信される盗難確認通知に対して車両のユーザが対処通知を返信しない場合であっても、車両の盗難を抑止することができる車両の盗難防止システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案の車両の盗難防止システムは、車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、前記車両に搭載され、車両挙動検出手段により検出された前記車両の挙動に関する検出情報を通信回線を通じて外部の防犯管理センタに定期的に送信する防犯制御手段と、前記防犯管理センタに設けられて前記防犯制御手段から送信される検出情報を受信し、該検出情報に基づき前記車両の盗難発生の兆候があると判定したときには、車両のユーザに通信回線を通じて盗難確認通知を送信し、該盗難確認通知に呼応して前記ユーザから対処通知が返信されたときには、前記防犯制御手段と連携して前記ユーザからの対処通知の内容に応じた防犯抑止処理を実行する盗難判定手段と、前記防犯管理センタに設けられて、前記盗難判定手段からの盗難確認通知の送信にも拘わらず前記ユーザから前記対処通知が返信されることなく待機時間が経過した場合に、前記エンジン制御手段に前記車両の走行機能を制限する指令を通信回線を通じて送信する走行機能制限手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、車両の挙動に関する検出情報に基づき盗難発生の兆候があると判定されると、ユーザに通信回線を通じて盗難確認通知が送信され、ユーザから対処通知が返信されたときには防犯抑止処理が実行される。一方、盗難確認通知の送信にも拘わらず対処通知が返信されることなく待機時間が経過すると、エンジン制御手段により車両の走行機能が制限される。よって、効果的に不正行為者の意欲を削いで最終的に盗難車両の放棄に結びつけることが可能となる。
その他の態様として、前記走行機能制限手段が、前記ユーザにより任意に設定された待機時間に基づき判定を行うことが好ましい(請求項2)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、ユーザが求める車両のセキュリティ度に応じて待機時間を任意に設定可能となる。
別の態様として、前記エンジン制御手段が、前記走行機能制限手段から走行機能の制限指令を受けたときに、前記車両の走行中には前記エンジンの出力を低下させ、前記車両が停車中で前記エンジンが運転中のときには該エンジンを停止させ、前記車両が停車中で前記エンジンが停止中のときには、該エンジンの始動を禁止することが好ましい(請求項3)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、走行中のエンジン停止により車両の走行状態が不安定になる事態を未然に防止しながら、車両走行中には車速低下、停車後にはエンジン停止、エンジン停止後には始動禁止が順次実行されることから、車両の走行機能が次第に制限される。
本考案の車両の盗難防止システムによれば、車両盗難の発生の判定に基づき防犯管理センタから送信される盗難確認通知に対して車両のユーザが対処通知を返信しない場合であっても、車両の盗難を抑止することができる。
実施形態のオートバイの盗難防止システムを示す全体構成図である。 防犯管理センタの盗難判定部が実行する盗難対応エンジン制御ルーチンを示すフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本考案を2輪オートバイの盗難防止システムに具体化した第1実施形態を説明する。
図1は本実施形態のオートバイの盗難防止システムを示す全体構成図である。
オートバイ1(以下の説明では、車両と称する場合もある)には盗難防止装置2が搭載され、この盗難防止装置2と防犯管理センタ17とにより本考案の盗難防止システムが構成されている。そして、盗難防止装置2が防犯管理センタ17と連携することにより、車両1のユーザを交えて車両盗難等に対処するように構成されている。
基本的に盗難防止装置2はECU3(エンジン制御手段)と防犯モジュール4(防犯制御手段)とで構成されており、ECU3は走行用動力源であるエンジンの制御のようにオートバイ1の走行機能に関わることから、車両1に標準装備されている。
これに対して防犯モジュール4は専ら盗難防止のための装置であるためオプション扱いであり、盗難防止機能を欲するユーザのみがオートバイ1の購入時に防犯モジュール4をオプション選択する。また、盗難防止機能を要しないユーザは防犯モジュール4無しのオートバイ1を購入するが、使用過程において盗難防止機能を欲した場合には、防犯モジュール4を単体で購入して自己のオートバイ1に追加装備可能となっている。
このためECU3は、防犯モジュール4無し仕様では本来のオートバイ1の走行機能(後述する通常モードによる)を奏し、防犯モジュール4有りの仕様ではオートバイ1の走行機能に加えて、防犯モジュール4と協調して盗難防止機能(後述する防犯モードによる)を奏するように構成されている。
また、車両1の盗難を目的としたECU3や防犯モジュール4の不正交換を防止するための対策として、ECU3及び防犯モジュール4には予め固有のIDがそれぞれ付与されている。そして、ECU3と防犯モジュール4が電気的に接続された当初に互いのIDが紐付けられ、以降のエンジン始動毎に互いのIDを照合した上で、IDの一致を条件としてECU3がエンジン始動を実行するようになっている。なお、電気的に接続された当初とは、購入時に防犯モジュール4をオプション選択する場合には、車両1の組立工程でECU3と防犯モジュール4とが接続されて電源投入された時点であり、使用過程で防犯モジュール4を追加装備した場合には、ユーザによりECU3に防犯モジュール4が接続されて電源投入された時点である。
以下、ECU3及び防犯モジュール4の具体的な構成を図1に基づき説明する。
ECU3は、ID認証部6、モード切換部7、始動可否判定部8から構成されている。ID認証部6は、上記のようなECU3側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDを防犯モジュール4側のIDと照合する機能を有している。モード切換部7は、上記したオートバイ1の走行機能のみを実行する通常モードと、走行機能に加えて防犯モジュール4側との協調により盗難防止機能を実行する防犯モードとの何れかを選択的に実行する。始動可否判定部8は、防犯モードでのエンジン始動の際にIDの照合結果に基づきエンジン始動の許可または禁止を判定する機能を奏し、許可判定を下した場合に限って車両1に搭載されたエンジン始動装置9を作動させてエンジンを始動する。
車両1に防犯モジュール4が装備されていない場合(ECU3に防犯モジュール4が電気的に接続されてない状態)は、ECU3のモード切換部7が通常モード側に切り換えられ、始動可否判定部8が許可側に切り換えられており、この切換状態が維持される。このためECU3は通常モードに基づきオートバイ1の走行機能のみを実行すると共に、エンジン始動時には防犯モジュール4側とのID照合を行うことなく、無条件でエンジン始動装置9を作動させる。これによりオートバイ1は盗難防止機能を備えないものの、通常通りエンジン始動により走行可能となる。
一方、防犯モジュール4は、ID認証部10、傾斜センサ11(車両挙動検出手段)及び振動センサ12(車両挙動検出手段)を備えた盗難判定部13、GPS受信部14(車両挙動検出手段)及び3G,4G通信部15から構成されている。ID認証部10は、防犯モジュール4側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDをECU3側のIDと照合する機能を有している。盗難判定部13は、防犯管理センタ17との連携により車両1の盗難の有無を判定し、盗難発生時に車両1の持ち去りを回避するための盗難抑止処理を実行する。
GPS受信部14は、GPS衛星からの位置情報データを図示しないGPSアンテナにより受信し、その位置情報データに基づき自車の位置(緯度、経度、標高等)を計算・取得して盗難判定部13及び3G,4G通信部15に出力する。
3G,4G通信部15は、防犯管理センタ17との間で3G,4G等の携帯電話回線(通信回線)を通じて情報を遣り取りする機能を有する。詳細については後述するが、GPS受信部14により取得された自車位置情報、傾斜センサ11や振動センサ12の検出情報等の防犯管理センタ17への送信処理、及び防犯管理センタ17からの車両盗難の有無の判定結果等の受信処理が3G,4G通信部15により随時実行される。
防犯管理センタ17は、予め登録された多数の車両1の盗難防止のために所定地域に設置された基地局であり、携帯電話回線を通じて車両盗難の有無の判定やユーザへの車両盗難の通知等を行う。
防犯管理センタ17のID登録部18(通信間隔設定・指令手段)には、各車両1のECU3及び防犯モジュール4のIDが登録されると共に、その車両1のユーザのIDが登録されている(図では単一車両のIDを示す)。また、車両盗難の有無の判定のために防犯管理センタ17には盗難判定部19(盗難判定手段、走行機能制限手段)が備えられており、この盗難判定部19は、各車両1の防犯モジュール4に備えられた盗難判定部13と同様の機能を奏し、後述するように防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して盗難抑止処理を実行する。
上記のように防犯管理センタ17のID登録部18には、ECU3、防犯モジュール4、ユーザの各IDが登録されるため、まず、その登録手順を述べる。
車両1の組立工程或いはユーザによる使用過程での追加装備によりECU3と防犯モジュール4とが電気的に接続されると、ECU3側と防犯モジュール4側のID認証部6,10とが互いにIDを交わし合い、相手側のIDを自己のIDと紐付けてそれぞれ登録する。ID登録の完了後に、ユーザには防犯管理センタ17へのID登録が勧められ、それに応じてユーザは携帯電話を使用して、購入した車両1を特定可能な車両情報(例えば車台番号)及び自己のメールアドレスを防犯管理センタ17に通知する。防犯管理センタ17のID登録部18では、車両情報及びメールアドレスと共にユーザのIDが登録される。このときのユーザのIDは防犯管理センタ17が一方的に決定してもよいし、ユーザが好みのIDを設定してもよい。
加えて本実施形態では、ユーザは車両情報及びメールアドレスの通知の際に、車両1側から防犯管理センタ17側に各種情報を送信する際の通信間隔も通知し、この通信間隔もユーザのIDと共に防犯管理センタ17のID登録部18に登録される(通信間隔設定・指令手段)。各種情報とは、防犯管理センタ17の盗難判定部19で盗難抑止処理を実行するために必要な各種情報(具体的には、センサ検出情報及び自車位置情報)であり、詳細は後述するが、車両1の駐車中には当該情報が車両1側から防犯管理センタ17に定期的に送信される。
そして実施形態では、このときの送信の間隔を、携帯電話回線の通信費を勘案した上でユーザが任意に設定可能としている。ユーザにより設定可能な送信の間隔は車両盗難が発生していない通常時の値であり、盗難発生時の送信の間隔は予め固定値として設定されている。本実施形態では、盗難発生時の送信の間隔(以下、盗難時通信間隔と称する)は予め1分に設定され、通常時の送信の間隔(以下、通常時通信間隔と称する)は、より長い10〜20分の範囲内でユーザが任意に設定できるが、これに限るものではなく任意に変更可能である。
車両盗難が発生していない限り、車両1側から防犯管理センタ17への送信には通常時通信間隔が適用されることから、通常時通信間隔をユーザが設定可能であることは、間接的に車両1のセキュリティのために要する通信費をユーザ自身が決定できることを意味する。
以上のユーザのID登録が完了すると、防犯管理センタ17では車両情報から車両1を特定した上で該当車両1に対してIDの通知要求が送信される。ID通知要求は車両1側の防犯モジュール4の3G,4G通信部15で受信され、ECU3及び防犯モジュール4の各ID認証部6,10に入力される。各ID認証部6,10は自己のIDを3G,4G通信部15を介して防犯管理センタ17に返信し、それらのIDは既に登録されているユーザのIDと紐付けられた状態でID登録部18に登録される。
これにより、車両1に搭載されたECU3及び防犯モジュール4のそれぞれのIDと、その車両1を所有するユーザのIDとの対応関係を、防犯管理センタ17の盗難判定部19が認識可能となり、以降は該当する車両1の盗難等が発生した場合に当該車両1のユーザへのメール通知が可能となる。
以上のようにして防犯管理センタ17でのID登録が完了すると、防犯管理センタ17から該当車両1に対して防犯モード切換指令が送信される。3G,4G通信部15を介して受信された防犯モード切換指令は防犯モジュール4の盗難判定部13に入力されると共に、ECU3のモード切換部7に入力される。
そして、この防犯モード切換指令に基づき盗難判定部13が作動開始すると共に、モード切換部7が通常モードから防犯モードに切り換えられ、始動可否判定部8がIDの照合結果に基づき切り換えられるようになる。よって、車両1は防犯モードに基づく盗難防止機能を奏し、具体的には、盗難判定部13により盗難抑止処理が開始されると共に、エンジン始動時においてIDの照合結果に基づき始動可否判定部8によりECU3または防犯モジュール4の不正交換等と見なされるとエンジン始動が禁止される。
まず、ID照合に基づくエンジン始動の禁止処理について説明する。
防犯モードにおいて、ECU3側のID認証部6は、エンジン始動毎に防犯モジュール4側のID認証部10から入力されるIDを相手側の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが一致していない場合或いは防犯モジュール4側からIDが入力されない場合(以下、これらを全て含めてIDが一致しない場合と表現する)にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
同様に、IDの紐付け後には防犯モジュール4側のID認証部10も、エンジン始動毎にECU3側のID認証部6から入力されるIDを相手側の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが不一致の場合にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
ここで、上記のようにECU3側及び防犯モジュール4側のID認証部6,10で共にID一致が判定されるためには、それぞれが正規装置であり、且つ車両1に正常に取り付けられて互いに電気配線(後述するK-Line25)で接続されている必要がある。ECU3または防犯モジュール4の何れかが不正交換された場合には、相手側からIDが入力されるものの正規のIDでないためID不一致となり、何れかの装置3,4の取外しや電気配線の切断等の場合には、相手側からIDが入力されないためID照合自体が不可能となる(以下、これらの場合を全て含めて不正交換等と表現する)。
ECU3の始動可否判定部8は、ECU3及び防犯モジュール4の双方のID認証部6,10からID一致情報をそれぞれ入力したことを条件として許可側に切り換えられる。それ以外の場合(何れか一方または両方がID不一致情報の場合)、始動可否判定部8は禁止側に切り換えられ、これによりエンジン始動が禁止される。このような場合には、ECU3と防犯モジュール4の何れかの不正交換等が発生した見なすことができる。よって、エンジン始動が禁止されることで、不正行為者によりオートバイ1が運転されて持ち去られる車両盗難を未然に防止することができる。
次いで、車両1の駐車中に防犯モードで実行される盗難抑止処理について述べる。本実施形態では、車両1側の制御のみならず防犯管理センタ17での判定処理を加えて実行されるため、以下、その詳細を説明する。
まず、車両1側と防犯管理センタ17との間で通信可能な状況では、防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して防犯管理センタ17側の盗難判定部19により盗難抑止処理が実行される。
上記のように盗難抑止処理に必要な各種情報は、定期的に車両1側から防犯管理センタ17側に送信される。具体的には車両1側の防犯モジュール4では、傾斜センサ11及び振動センサ12の検出情報が3G,4G通信部15に入力されると共に、GPS受信部14により取得された自車位置情報が3G,4G通信部15に入力され、それらの情報がECU3及び防犯モジュール4のIDと共に3G,4G通信部15を介して防犯管理センタ17側に送信される。
防犯管理センタ17の盗難判定部19では、受信したIDに基づき該当車両1を特定した上で、センサ検出情報及び自車位置情報に基づき盗難抑止処理が実行される。まず、該当車両1の盗難発生の有無が判定される。例えば、エンジンを停止させて駐車中のオートバイ1がトラック等に積載されて持ち去られる場合、トラックへの積み込み時にオートバイ1の傾斜が変化し、トラックによる運搬中には走行振動がオートバイ1に及ぶ。また、エンジンが停止中であるにも拘わらず、トラックでの運搬により自車位置が変化する。このため傾斜センサ11により傾斜角の変化が検出された場合、振動センサ12により走行振動が検出された場合、或いは自車位置情報に基づき自車位置が変化した場合に、不正なオートバイ1の運搬と見なされる。盗難発生を示唆する何れの兆候もない場合、盗難判定部19は次の車両1側からの情報を受信するまで待機する。
また、盗難発生の何れかの兆候があるときには、盗難判定部19により盗難の可能性有りを示す仮判定が下される。このときには、車両1側から受信したIDに対応するユーザのIDが盗難判定部19によりID登録部18から読み出され、そのユーザのメールアドレスに盗難確認メール(盗難確認通知)が送信される。盗難確認メールを受信したユーザは、該当車両1の運搬等の挙動を認識しているか否か(自己が行ったものか否か)を判断し、認識している場合には対処不要メール(対処通知)を返信する。また、認識してない場合には対処必要メール(対処通知)を返信すると共に、警察への通報等の対処を行う。
盗難判定部19では、対処不要メールの受信時には盗難発生の仮判定を取り消した上で、次の車両1側からの情報受信まで待機する。対処必要メールの受信時には仮判定を盗難確定の意味を有する本判定に切り換え、車両1側に異常報知指令を送信する。異常報知指令は、防犯モジュール4の3G,4G通信部15を介して盗難判定部13に入力され、盗難判定部13によりオートバイ1のクラクション20a及びヘッドライト20bが作動される。これにより周囲に異常が報知されることから、不正行為者の意欲が削がれて盗難抑止につながる。
なお、車両1側と防犯管理センタ17との通信が途絶した状況では、防犯管理センタ17側の盗難判定部19に代えて車両1側の防犯モジュール4の盗難判定部13により盗難抑止処理が実行される。従って、傾斜変化や振動検出或いは自車位置情報に基づき盗難発生と判定されると、盗難判定部13により適宜クラクション20aやヘッドライト20bを用いて周囲への異常報知が行われる。
また、ユーザの目の前で車両1が持ち去られた場合には、ユーザ側から防犯管理センタ17への車両盗難の通知に基づき、盗難判定部19から車両1側に異常報知指令が送信される。よって、この場合も上記と同様の処理が車両1側で実行されて車両盗難の抑止が図られる。
以上のように車両盗難の仮判定後には、盗難判定部19からの盗難確認メールに呼応してユーザから対処不要メールまたは対処必要メールが返信される。しかし、[考案が解決しようとする課題]で述べたように、実際に車両1が盗難されている場合であっても、常にユーザからメールが返信されるわけではなく、盗難への対処が行われない間に盗難車両1が遠方に移動すると発見及び回収の可能性が激減してしまう。
そこで、本実施形態の盗難防止システムでは、盗難確認メールに対してユーザがメールを返信しない場合であっても車両1の盗難を抑止可能な対策を講じており、以下に詳細を述べる。
図2は防犯管理センタ17の盗難判定部19が実行する盗難対応エンジン制御ルーチンを示すフローチャートであり、盗難判定部19は車両盗難の仮判定に基づき盗難確認メールを送信した後に、当該ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。
まず、ステップS1でユーザから対処不要メールまたは対処必要メールが返信されたか否かを判定し、続くステップS2で待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間は予め設定された固定値でもよいし、防犯管理センタ17のID登録部18にユーザがIDを登録する際に、同時に希望する待機時間を登録するようにしてもよい。以下のように待機時間の経過後に盗難抑止のための処理が開始されるため、車両1のセキュリティ度を高めたいユーザは短く、それほどセキュリティ度を求めないユーザは長く設定することになる。
そして、待機時間の経過前にメールが返信された場合(ステップS1がYes(肯定)の場合)にはステップS3に移行し、上記のように返信メールの内容に対応する処理(本判定または仮判定の取り消し)を実行し、その後にルーチンを終了する。また、ユーザからメールが返信されないまま待機時間が経過した場合(ステップS2がYesの場合)には、ステップS4に移行して車両1が停車中であるか否かを判定する。ECU3が車速の検出機能を備えている場合には、その検出情報が防犯管理センタ21側で受信されるため、車速に基づきステップS1の判定処理を実行すればよい。また、ECU3が車速の検出機能を備えていない場合には、防犯モジュール4のGPS受信部14で取得される自車位置情報を防犯管理センタ17に送信し、その自車位置の変化に基づきステップS1の判定を実行すればよい。
ステップS4の判定がYesのときには、ステップS5に移行してエンジンが停止中であるか否かを判定する。判定がYesのときにはステップS6で盗難対応エンジン制御指令としてエンジン始動禁止を車両1側に送信する。当該指令に基づき、車両1側ではECU3の始動可否判定部8が禁止側に切り換えられ、以降のエンジン始動が禁止されることから車両走行が不可能になる。
またステップS5の判定がNo(否定)のときには、ステップS7に移行して盗難対応エンジン制御指令としてエンジン停止を車両1側に送信する。当該指令に基づき、ECU3のエンジン制御部により燃料噴射が中止されてエンジンが停止される。そして、再びステップS5に移行したときにはYesの判定を下すため、ステップS6でエンジン始動禁止が送信され、車両1側で以降のエンジン始動が禁止される。
また、ステップS4の判定がNoのときには、ステップS8に移行して盗難対応エンジン制御指令としてエンジン出力低下を車両1側に送信する。当該指令に基づき、ECU3のエンジン制御部により点火時期のリタード等が実行され、エンジン出力が低下される。これにより実用的な車速を維持できなくなるため、不正行為者は走行継続を断念して車両1を停車させる。従って、再びステップS4に移行したときにはYesの判定を下し、ステップS5でのエンジン停止の送信により車両1側でエンジンが停止され、その後にステップS6でのエンジン始動禁止の送信により車両1側で以降のエンジン始動が禁止される。
車両1の走行中にエンジンを停止させると走行状態が不安定になり、自車のみならず周囲の車両1にも影響が及ぶ可能性があるが、走行中には車速を制限するだけであるため、このような事態を未然に防止することができる。そして、車両1の走行中には車速の低下により停車が促され、停車するとエンジンが停止され、エンジンが停止すると以降の始動が禁止される。
以上説明したように本実施形態のオートバイ1の盗難防止システムによれば、仮判定に基づく盗難確認メールに呼応してユーザから対処不要メールまたは対処必要メールが返信されない場合であっても、盗難対応エンジン制御ルーチンに基づき、車両走行中には車速低下、停車後にはエンジン停止、エンジン停止後には始動禁止が順次実行される。これらの段階的な切換により、車両1の走行機能は次第に制限されることになり、車両盗難のために不正行為者が採り得る手段が次第も制限される。よって、効果的に不正行為者の意欲を削いで最終的に盗難車両1の放棄に結びつけ、盗難車両1を発見・回収できる可能性を高めることができる。
なお、以上のように図2に示す盗難対応エンジン制御ルーチンを防犯管理センタ17側で実行する代わりに、ECU3側或いは防犯モジュール4側で実行するようにしてもよい。この場合には、防犯管理センタ17側からは、盗難対応エンジン制御指令として図2のルーチンの実行指令を車両1側に送信し、その指令を受信したECU3或いは防犯モジュール4により図2のルーチンが実行される。車両1の走行状態やエンジンの運転状態は元々ECU3が把握しているため、それらの情報を防犯管理センタ17側に送信することなく、図2のルーチンに基づきエンジンに対する制御内容が順次切り換えられ、上記と同様の作用効果を得ることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、2輪オートバイ1の盗難防止システムに具体化したが、これに限るものではない。例えば、3輪オートバイや船舶を対象とした盗難防止システム、或いは発電機に用いられる汎用エンジンを搭載するゴルフカートや除雪機等を対象とした盗難防止システムに具体化してもよい。
また上記実施形態では、車両1の挙動を検出する手段として防犯モジュール4に傾斜センサ11、振動センサ12、GPS受信部14を備え、それらのセンサ検出情報及び自車位置情報を車両1側から防犯管理センタ17に送信したが、情報内容はこれに限るものではなく、何れかを省略したり他の検出手段と取り替えたりしてもよい。
また上記実施形態では、ユーザから対処メールが返信されない場合に、車両1の走行機能を段階的に制限したが、これに限るものではなく、車両走行中の車速低下のみ、停車後のエンジン停止のみ、或いはエンジン停止後の始動禁止のみを実行するようにしてもよい。
また上記実施形態では、防犯モジュール4をオプション扱いとしてECU3に追加装備可能としたが、これに限るものではなく、ECU3と同様に防犯モジュール4も標準装備としてもよい。また防犯モジュール4を省略し、その機能をECU3が奏するように構成してもよい。
1 オートバイ(車両)
3 ECU(エンジン制御手段)
4 防犯モジュール(防犯制御手段)
11 傾斜センサ(車両挙動検出手段)
12 振動センサ(車両挙動検出手段)
14 GPS受信部(車両挙動検出手段)
17 防犯管理センタ
19 盗難判定部(盗難判定手段、走行機能制限手段)

Claims (3)

  1. 車両に走行用動力源として搭載されたエンジンの制御を実行するエンジン制御手段と、
    前記車両に搭載され、車両挙動検出手段により検出された前記車両の挙動に関する検出情報を通信回線を通じて外部の防犯管理センタに定期的に送信する防犯制御手段と、
    前記防犯管理センタに設けられて前記防犯制御手段から送信される検出情報を受信し、該検出情報に基づき前記車両の盗難発生の兆候があると判定したときには、前記車両のユーザに通信回線を通じて盗難確認通知を送信し、該盗難確認通知に呼応して前記ユーザから対処通知が返信されたときには、前記防犯制御手段と連携して前記ユーザからの対処通知の内容に応じた防犯抑止処理を実行する盗難判定手段と、
    前記防犯管理センタに設けられて、前記盗難判定手段からの盗難確認通知の送信にも拘わらず前記ユーザから前記対処通知が返信されることなく待機時間が経過した場合に、前記エンジン制御手段に前記車両の走行機能を制限する指令を通信回線を通じて送信する走行機能制限手段と
    を備えたことを特徴とする車両の盗難防止システム。
  2. 前記走行機能制限手段は、前記ユーザにより任意に設定された待機時間に基づき判定を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の盗難防止システム。
  3. 前記エンジン制御手段は、前記走行機能制限手段から走行機能の制限指令を受けたときに、前記車両の走行中には前記エンジンの出力を低下させ、前記車両が停車中で前記エンジンが運転中のときには該エンジンを停止させ、前記車両が停車中で前記エンジンが停止中のときには、該エンジンの始動を禁止する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の盗難防止システム。
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