JP3200585U - 車両の盗難防止システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の周辺状況に基づく盗難の危険度に応じてユーザに注意を喚起し、これにより車両盗難を予防できる車両の盗難防止システムを提供する。【解決手段】盗難防止装置2と防犯管理センタ17とにより盗難防止システムが構成されている。そして、盗難防止装置2が防犯管理センタ17と連携することにより、車両1のユーザを交えて車両盗難等に対処するように構成されている。盗難防止装置2はECU3と防犯モジュール4(防犯制御手段)とで構成されている。防犯管理センタ17に集約された多数の車両盗難に関する情報に基づき、車両盗難の頻度が高い大量盗難発生地域を特定し、その大量盗難発生地域を中心とした各ユーザの車両の駐車場所の位置に基づき、車両盗難に関する危険度0〜3を各ユーザに付与した上で、危険度に応じた注意喚起のメッセージを各ユーザに送信する。【選択図】図1

Description

本考案は、多数の車両を監視対象とした車両の盗難防止システムに関する。
この種の盗難防止システムとしては、例えば特許文献1に記載のものがある。当該特許文献1の技術は、ローン代金またはリース料金の支払いが滞っている対象車両のエンジン始動を禁止することにより、車両を使用不能として支払いを促すと共に、ローンまたはリース対象者による車両盗難を防止している。
このように特許文献1の技術は、ローンまたはリース対象者による車両盗難を想定したものであるが、第三者による車両盗難の防止にも応用できる。例えば、車両に搭載されたエンジン制御用のECUに対して防犯機能を司る防犯モジュールを接続し、車両の駐車中に防犯モジュールが防犯管理センタと連携して盗難抑止処理を実行する。防犯モジュールは内蔵しているセンサ類等による各種検出情報を3G,4G通信部により携帯電話回線を通じて外部の防犯管理センタに定期的に送信し、それらの検出情報に基づき防犯管理センタで車両盗難の有無が判定される。例えば車両の駐車中にも拘わらず、傾斜センサにより傾斜角の変化が検出された場合、振動センサにより走行振動が検出された場合、或いはGPS受信部より特定される自車位置が変化した場合に、車両盗難が発生したと判定される。
このような事態が発生すると、防犯管理センタから車両のユーザに盗難確認メールが送信され、車両の運搬等の挙動をユーザが認識していない場合には盗難と見なし、警察への通報等の対処が行われると共に、防犯管理センタに対処必要メールが返信される。この対処必要メールに呼応して防犯管理センタから送信される指令に基づき、例えば車両のクラクションやヘッドライトが作動して周囲への異常報知が行われる。
特開2014−146120号公報
上記した車両の盗難防止システムは、対象車両の盗難を防犯管理センタが監視し、盗難発生時には盗難抑止のために周囲への報知等の然るべき対処を実行するものである。しかし、それ以上の盗難防止に関する機能はなく、例えば車両の周辺状況に基づき盗難の危険度を判定し、危険度が高まったときには車両のユーザに注意喚起する等の盗難予防の機能を奏するわけではない。よって、従来からこのような盗難防止システムを車両盗難の予防に役立てたいという要望があった。
本考案はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両の周辺状況に基づく盗難の危険度に応じてユーザに注意を喚起し、これにより車両盗難を予防することができる車両の盗難防止システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本考案の車両の盗難防止システムは、多数の車両を盗難の監視対象として各車両について車両盗難の有無をそれぞれ判定し、該判定結果に基づき車両盗難の頻度が高い大量盗難発生地域を特定する盗難地域特定手段と、前記盗難地域特定手段により特定された大量盗難発生地域を中心とした各ユーザの車両の駐車場所の位置に基づき、前記大量盗難発生地域に対して駐車場所が接近しているユーザほど高い危険度を付与する危険度ランク付け手段と、前記危険度ランク付け手段により前記各ユーザに対して付与された危険度に基づき、該危険度に応じた注意喚起の通知情報を通信回線を通じて各ユーザに送信する通知情報送信手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、監視対象となっている各車両の盗難の有無に基づき車両盗難の頻度が高い大量盗難発生地域が特定され、その大量盗難発生地域に対して駐車場所が接近しているユーザほど高い危険度が付与され、危険度に応じた注意喚起の通知情報が各ユーザに送信される。従って、通知情報を受け取ったユーザは、その内容に応じた盗難防止のための対処を実施可能となる。
その他の態様として、前記盗難地域特定手段が、前記各車両側から通信回線を通じて送信される車両挙動に関する検出情報に基づき各車両の車両盗難の有無をそれぞれ判定することが好ましい(請求項2)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、各車両側から送信される車両挙動に関する検出情報、例えば車両の傾斜変化、振動検出、自車位置の変化等に基づき車両盗難の有無が判定される。
その他の態様として、前記盗難地域特定手段による車両盗難の有無の判定結果に基づき、盗難発生の車両に対して盗難抑止の実行を指令する盗難抑止手段をさらに備えることが好ましい(請求項3)。
このように構成した車両の盗難防止システムによれば、盗難発生と判定された車両は、例えばクラクションやヘッドライトの作動等の盗難抑止が実行されるため、車両盗難が未然に防止される。
本考案の車両の盗難防止システムによれば、車両の周辺状況に基づく盗難の危険度に応じてユーザに注意を喚起し、これにより車両盗難を予防することができる。
実施形態のオートバイの盗難防止システムを示す全体構成図である。 大量盗難発生地域、各ユーザの分布及びそれぞれに付与される危険度を示す説明図である。
以下、本考案を2輪オートバイの盗難防止システムに具体化した第1実施形態を説明する。
図1は本実施形態のオートバイの盗難防止システムを示す全体構成図である。
オートバイ1(以下の説明では、車両と称する場合もある)には盗難防止装置2が搭載され、この盗難防止装置2と防犯管理センタ17とにより本考案の盗難防止システムが構成されている。そして、盗難防止装置2が防犯管理センタ17と連携することにより、車両1のユーザを交えて車両盗難等に対処するように構成されている。
基本的に盗難防止装置2はECU3と防犯モジュール4(防犯制御手段)とで構成されており、ECU3は走行用動力源であるエンジンの制御のようにオートバイ1の走行機能に関わることから、車両1に標準装備されている。
これに対して防犯モジュール4は専ら盗難防止のための装置であるためオプション扱いであり、盗難防止機能を欲するユーザのみがオートバイ1の購入時に防犯モジュール4をオプション選択する。また、盗難防止機能を要しないユーザは防犯モジュール4無しのオートバイ1を購入するが、使用過程において盗難防止機能を欲した場合には、防犯モジュール4を単体で購入して自己のオートバイ1に追加装備可能となっている。
このためECU3は、防犯モジュール4無し仕様では本来のオートバイ1の走行機能(後述する通常モードによる)を奏し、防犯モジュール4有りの仕様ではオートバイ1の走行機能に加えて、防犯モジュール4と協調して盗難防止機能(後述する防犯モードによる)を奏するように構成されている。
また、車両1の盗難を目的としたECU3や防犯モジュール4の不正交換を防止するための対策として、ECU3及び防犯モジュール4には予め固有のIDがそれぞれ付与されている。そして、ECU3と防犯モジュール4が電気的に接続された当初に互いのIDが紐付けられ、以降のエンジン始動毎に互いのIDを照合した上で、IDの一致を条件としてECU3がエンジン始動を実行するようになっている。なお、電気的に接続された当初とは、購入時に防犯モジュール4をオプション選択する場合には、車両1の組立工程でECU3と防犯モジュール4とが接続されて電源投入された時点であり、使用過程で防犯モジュール4を追加装備した場合には、ユーザによりECU3に防犯モジュール4が接続されて電源投入された時点である。
以下、ECU3及び防犯モジュール4の具体的な構成を図1に基づき説明する。
ECU3は、ID認証部6、モード切換部7、始動可否判定部8から構成されている。ID認証部6は、上記のようなECU3側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDを防犯モジュール4側のIDと照合する機能を有している。モード切換部7は、上記したオートバイ1の走行機能のみを実行する通常モードと、走行機能に加えて防犯モジュール4側との協調により盗難防止機能を実行する防犯モードとの何れかを選択的に実行する。始動可否判定部8は、防犯モードでのエンジン始動の際にIDの照合結果に基づきエンジン始動の許可または禁止を判定する機能を奏し、許可判定を下した場合に限って車両1に搭載されたエンジン始動装置9を作動させてエンジンを始動する。
車両1に防犯モジュール4が装備されていない場合(ECU3に防犯モジュール4が電気的に接続されてない状態)は、ECU3のモード切換部7が通常モード側に切り換えられ、始動可否判定部8が許可側に切り換えられており、この切換状態が維持される。このためECU3は通常モードに基づきオートバイ1の走行機能のみを実行すると共に、エンジン始動時には防犯モジュール4側とのID照合を行うことなく、無条件でエンジン始動装置9を作動させる。これによりオートバイ1は盗難防止機能を備えないものの、通常通りエンジン始動により走行可能となる。
一方、防犯モジュール4は、ID認証部10、傾斜センサ11及び振動センサ12を備えた盗難判定部13、GPS受信部14及び3G,4G通信部15から構成されている。ID認証部10は、防犯モジュール4側の固有のIDが予め付与されると共に、その自己のIDをECU3側のIDと照合する機能を有している。盗難判定部13は、防犯管理センタ17との連携により車両1の盗難の有無を判定し、盗難発生時に車両1の持ち去りを回避するための盗難抑止処理を実行する。
GPS受信部14は、GPS衛星からの位置情報データを図示しないGPSアンテナにより受信し、その位置情報データに基づき自車の位置(緯度、経度、標高等)を計算・取得して盗難判定部13及び3G,4G通信部15に出力する。
3G,4G通信部15は、防犯管理センタ17との間で3G,4G等の携帯電話回線(通信回線)を通じて情報を遣り取りする機能を有する。詳細については後述するが、GPS受信部14により取得された自車位置情報、傾斜センサ11や振動センサ12の検出情報等の防犯管理センタ17への送信処理、及び防犯管理センタ17からの車両盗難の有無の判定結果等の受信処理が3G,4G通信部15により随時実行される。
防犯管理センタ17は、予め登録された多数の車両1の盗難防止のために所定地域に設置された基地局であり、携帯電話回線を通じて車両盗難の有無の判定やユーザへの車両盗難の通知等を行う。
防犯管理センタ17のID登録部18には、各車両1のECU3及び防犯モジュール4のIDが登録されると共に、その車両1のユーザのIDが登録されている(図では単一車両のIDを示す)。また、車両盗難の有無の判定のために防犯管理センタ17には盗難判定部19(盗難抑止手段)が備えられており、この盗難判定部19は、各車両1の防犯モジュール4に備えられた盗難判定部13と同様の機能を奏し、後述するように防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して盗難抑止処理を実行する。
上記のように防犯管理センタ17のID登録部18には、ECU3、防犯モジュール4、ユーザの各IDが登録されるため、まず、その登録手順を述べる。
車両1の組立工程或いはユーザによる使用過程での追加装備によりECU3と防犯モジュール4とが電気的に接続されると、ECU3側と防犯モジュール4側のID認証部6,10とが互いにIDを交わし合い、相手側のIDを自己のIDと紐付けてそれぞれ登録する。ID登録の完了後に、ユーザには防犯管理センタ17へのID登録が勧められ、それに応じてユーザは携帯電話を使用して、購入した車両1を特定可能な車両情報(例えば車台番号)及び自己のメールアドレスを含む個人情報(例えば住所等)を防犯管理センタ17に通知する。防犯管理センタ17のID登録部18では、車両情報及びメールアドレスと共にユーザのIDが登録される。このときのユーザのIDは防犯管理センタ17が一方的に決定してもよいし、ユーザが好みのIDを設定してもよい。
以上のユーザのID登録が完了すると、防犯管理センタ17では車両情報から車両1を特定した上で該当車両1に対してIDの通知要求が送信される。ID通知要求は車両1側の防犯モジュール4の3G,4G通信部15で受信され、ECU3及び防犯モジュール4の各ID認証部6,10に入力される。各ID認証部6,10は自己のIDを3G,4G通信部15を介して防犯管理センタ17に返信し、それらのIDは既に登録されているユーザのIDと紐付けられた状態でID登録部18に登録される。
これにより、車両1に搭載されたECU3及び防犯モジュール4のそれぞれのIDと、その車両1を所有するユーザのIDとの対応関係を、防犯管理センタ17の盗難判定部19が認識可能となり、以降は該当する車両1の盗難等が発生した場合に当該車両1のユーザへのメール通知が可能となる。
以上のようにして防犯管理センタ17でのID登録が完了すると、防犯管理センタ17から該当車両1に対して防犯モード切換指令が送信される。3G,4G通信部15を介して受信された防犯モード切換指令は防犯モジュール4の盗難判定部13に入力されると共に、ECU3のモード切換部7に入力される。
そして、この防犯モード切換指令に基づき盗難判定部13が作動開始すると共に、モード切換部7が通常モードから防犯モードに切り換えられ、始動可否判定部8がIDの照合結果に基づき切り換えられるようになる。よって、車両1は防犯モードに基づく盗難防止機能を奏し、具体的には、盗難判定部13により盗難抑止処理が開始されると共に、エンジン始動時においてIDの照合結果に基づき始動可否判定部8によりECU3または防犯モジュール4の不正交換等と見なされるとエンジン始動が禁止される。
まず、ID照合に基づくエンジン始動の禁止処理について説明する。
防犯モードにおいて、ECU3側のID認証部6は、エンジン始動毎に防犯モジュール4側のID認証部10から入力されるIDを相手側の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが一致していない場合或いは防犯モジュール4側からIDが入力されない場合(以下、これらを全て含めてIDが一致しない場合と表現する)にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
同様に、IDの紐付け後には防犯モジュール4側のID認証部10も、エンジン始動毎にECU3側のID認証部6から入力されるIDを相手側の登録IDと照合し、IDが一致している場合にはID一致情報を始動可否判定部8に出力し、IDが不一致の場合にはID不一致情報を始動可否判定部8に出力する。
ここで、上記のようにECU3側及び防犯モジュール4側のID認証部6,10で共にID一致が判定されるためには、それぞれが正規装置であり、且つ車両1に正常に取り付けられて互いに電気配線(後述するK-Line25)で接続されている必要がある。ECU3または防犯モジュール4の何れかが不正交換された場合には、相手側からIDが入力されるものの正規のIDでないためID不一致となり、何れかの装置3,4の取外しや電気配線の切断等の場合には、相手側からIDが入力されないためID照合自体が不可能となる(以下、これらの場合を全て含めて不正交換等と表現する)。
ECU3の始動可否判定部8は、ECU3及び防犯モジュール4の双方のID認証部6,10からID一致情報をそれぞれ入力したことを条件として許可側に切り換えられる。それ以外の場合(何れか一方または両方がID不一致情報の場合)、始動可否判定部8は禁止側に切り換えられ、これによりエンジン始動が禁止される。このような場合には、ECU3と防犯モジュール4の何れかの不正交換等が発生した見なすことができる。よって、エンジン始動が禁止されることで、不正行為者によりオートバイ1が運転されて持ち去られる車両盗難を未然に防止することができる。
次いで、車両1の駐車中に防犯モードで実行される盗難抑止処理について述べる。本実施形態では、車両1側の制御のみならず防犯管理センタ17での判定処理を加えて実行されるため、以下、その詳細を説明する。
まず、車両1側と防犯管理センタ17との間で通信可能な状況では、防犯モジュール4側の盗難判定部13に優先して防犯管理センタ17側の盗難判定部19により盗難抑止処理が実行される。
上記のように盗難抑止処理に必要な各種情報は、定期的に車両1側から防犯管理センタ17側に送信される。具体的には車両1側の防犯モジュール4では、傾斜センサ11及び振動センサ12の検出情報が3G,4G通信部15に入力されると共に、GPS受信部14により取得された自車位置情報が3G,4G通信部15に入力され、それらの情報がECU3及び防犯モジュール4のIDと共に3G,4G通信部15を介して防犯管理センタ17側に送信される。
防犯管理センタ17の盗難判定部19では、受信したIDに基づき該当車両1を特定した上で、センサ検出情報及び自車位置情報に基づき盗難抑止処理が実行される。まず、該当車両1の盗難発生の有無が判定される。例えば、エンジンを停止させて駐車中のオートバイ1がトラック等に積載されて持ち去られる場合、トラックへの積み込み時にオートバイ1の傾斜が変化し(車両挙動)、トラックによる運搬中には走行振動(車両挙動)がオートバイ1に及ぶ。また、エンジンが停止中であるにも拘わらず、トラックでの運搬により自車位置が変化する(車両挙動)。このため傾斜センサ11により傾斜角の変化が検出された場合、振動センサ12により走行振動が検出された場合、或いは自車位置情報に基づき自車位置が変化した場合に、不正なオートバイ1の運搬と見なされる。盗難発生を示唆する何れの兆候もない場合、盗難判定部19は次の車両1側からの情報を受信するまで待機する。
また、盗難発生の何れかの兆候があるときには、盗難判定部19により盗難の可能性有りを示す仮判定が下される。このときには、車両1側から受信したIDに対応するユーザのIDが盗難判定部19によりID登録部18から読み出され、そのユーザのメールアドレスに盗難確認メール(盗難確認通知)が送信される。盗難確認メールを受信したユーザは、該当車両1の運搬等の挙動を認識しているか否か(自己が行ったものか否か)を判断し、認識している場合には対処不要メールを返信する。また、認識してない場合には対処必要メールを返信すると共に、警察への通報等の対処を行う。
盗難判定部19では、対処不要メールの受信時には盗難発生の仮判定を取り消した上で、次の車両1側からの情報受信まで待機する。対処必要メールの受信時には仮判定を盗難確定の意味を有する本判定に切り換え、車両1側に異常報知指令を送信する。異常報知指令は、防犯モジュール4の3G,4G通信部15を介して盗難判定部13に入力され、盗難判定部13によりオートバイ1のクラクション20a及びヘッドライト20bが作動される。これにより周囲に異常が報知されることから、不正行為者の意欲が削がれて盗難抑止につながる。
なお、車両1側と防犯管理センタ17との通信が途絶した状況では、防犯管理センタ17側の盗難判定部19に代えて車両1側の防犯モジュール4の盗難判定部13により盗難抑止処理が実行される。従って、傾斜変化や振動検出或いは自車位置情報に基づき盗難発生と判定されると、盗難判定部13により適宜クラクション20aやヘッドライト20bを用いて周囲への異常報知が行われる。
また、ユーザの目の前で車両1が持ち去られた場合には、ユーザ側から防犯管理センタ17への車両盗難の通知に基づき、盗難判定部19から車両1側に異常報知指令が送信される。よって、この場合も上記と同様の処理が車両1側で実行されて車両盗難の抑止が図られる。
ところで、以上説明した盗難防止システムの機能は実際に車両盗難が発生した場合への対処であるが、[考案が解決しようとする課題]で述べたように、車両盗難が発生する以前の段階で盗難を予防することが従来から望まれている。このような要望を鑑みて、本考案者は以下の点に着目した。
防犯管理センタ17は多数の車両1を監視対象としており、それぞれの車両1に発生した盗難に対して盗難抑止処理を実行することで対処している。このため盗難監視センタ17には多数の車両盗難に関する情報が集約されている。具体的には、各地域でどの程度の頻度で盗難が発生しているかを判断可能な情報を有している。車両盗難は単発的なものだけでなく、盗難団のように狭い地域で大量の車両1を盗難し、各地域の間を渡り歩いて車両盗難を繰り返すケースがある。このような場合、盗難団から離間した地域では車両盗難の危険度は低く、盗難団が接近するに従って車両盗難の危険度が高まるという現象が発生する。
そして、上記した防犯管理センタ17が保有する豊富な車両盗難の情報を利用すれば、このような車両盗難の危険度を推し量ることができ、危険度に応じた通知情報を各地域の車両1のユーザに提供して注意喚起することにより車両盗難を予防できる。換言すれば、防犯管理センタ17に集約された車両盗難情報を各ユーザで共有化して、車両盗難の予防に有効利用することを意味する。以上の観点の下に、防犯管理センタ17の盗難判定部19により実行される盗難予防処理について以下に説明する。
盗難判定部19は監視対象となっている全車両1についての盗難の有無に基づき、予め設定した所定時間内に所定領域内で所定件数以上の車両盗難が発生した地域を探し、該当する地域が存在する場合には盗難団等による大量の車両盗難があった地域(以下、大量盗難発生地域と称する)と見なす(盗難地域特定手段)。大量盗難発生地域は、車両の盗難頻度が高い地域を意味することになる。例えば、24時間内に、半径1kmの領域内で、30件以上の車両盗難が発生した場合、その地域を大量盗難発生地域と見なす。
一方、盗難判定部19は、ID登録部18にユーザIDと共に登録されている各ユーザの住所を読み出し、これを各ユーザの車両1の駐車場所と見なす。そして、例えば図2に示すように、大量盗難発生地域を中心として、半径10km内の地域を駐車場所としているユーザに対しては車両盗難に関する危険度3を付与し、半径50km内の地域(上記半径10km内の地域は除外)を駐車場所としているユーザに対しては危険度2を付与し、半径100km内の地域(上記半径50km内の地域は除外)を駐車場所としているユーザに対しては危険度1を付与し、それ以外の圏外のユーザに対しては危険度0を付与する(危険度ランク付け手段)。
このように危険度を付与した後、各ユーザに危険度に応じた注意喚起のメッセージ(通知情報)を送信する。例えば危険度1のユーザに対しては「遠方ですが盗難団等による車両盗難が発生しています」のメッセージを、危険度2のユーザに対しては「近くの地域で盗難団等による車両盗難が発生しているので、車両保管に注意して下さい」のメッセージを、危険度3のユーザに対しては「貴方の地域で盗難団等による車両盗難が発生しているので、厳重に車両保管して下さい」のメッセージを送信し(通知情報送信手段)、危険度0のユーザに対してはメッセージを送信しない。なお、ユーザへの送信形態は、メールでもよいし合成音声でもよい。
大量盗難発生地域は盗難団等と共に移動し、大量盗難発生地域を中心として各ユーザが該当する危険度も切り替わる。ユーザ側から見ると、盗難団等が接近するに従って次第に高い危険度が付与され、盗難団等が遠ざかるに従って次第に低い危険度が付与さることになる。このため、以上の処理を盗難判定部は所定時間毎に実行することにより、各ユーザの危険度を逐次更新し、新た危険度に基づき適宜メッセージを送信する。
また、複数の大量盗難発生地域が特定される場合もあり、例えば双方の大量盗難発生地域を中心とした判定で共に危険度2が付与されるユーザも存在する。この場合には、単一の大量盗難発生地域に基づく危険度2に比較して車両盗難の可能性が高まることから、危険度3に昇格させるようにしてもよい。
また、大量盗難発生地域を特定する際の盗難件数が多いほど、大量盗難発生地域で大規模な車両盗難が発生したことを意味し、その後に周囲で発生する車両盗難も大規模なものになると予想できることから、より厳重な車両盗難への対処が要求される。そこで、大量盗難発生地域での盗難件数が多いほど、図2に示す各危険度の地域を拡大(半径を延長)してもよい。これにより各ユーザにはより高い危険度のメッセージが送信され、より厳重な対処を促すことができる。
以上説明したように本実施形態のオートバイ1の盗難防止システムによれば、盗難抑止処理の実行により防犯管理センタ17に集約された多数の車両盗難に関する情報を利用し、車両盗難の頻度が高い大量盗難発生地域を特定し、その大量盗難発生地域を中心とした各ユーザの車両1の駐車場所の位置に基づき、車両盗難に関する危険度0〜3を各ユーザに付与すると共に、危険度に応じた注意喚起のメッセージを各ユーザに送信している。
従って、メッセージを受け取ったユーザは、その内容に応じた盗難防止のための対処を実施可能となる。例えば危険度1のユーザは駐車中の車両1の確認を行い、危険度2のユーザは車両1の鍵を増設し、危険度3のユーザは野外駐車から屋内駐車に変更したり、或いは、可能であれば駐車場所を一時的に他の地域に変更したりする。このような盗難団等との間の距離に応じた対処をユーザが適切に実施することにより、車両盗難を未然に防止することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、2輪オートバイ1の盗難防止システムに具体化したが、これに限るものではない。例えば、3輪オートバイや船舶を対象とした盗難防止システム、或いは発電機に用いられる汎用エンジンを搭載するゴルフカートや除雪機等を対象とした盗難防止システムに具体化してもよい。
また上記実施形態では、車両盗難防止を目的としてID照合に基づくエンジン始動の禁止処理及び盗難抑止処理を実行したが、これらの処理は必ずしも必要ではなく、例えば対象車両の盗難の有無をそれぞれ判定し、その判定結果に基づき大量盗難発生地域の特定、各ユーザへの危険度の付与、危険度に応じたメッセージの送信を実行するようにしてもよい。
また上記実施形態で述べた大量盗難発生地域の特定条件、各危険度の領域の設定条件は、これに限るものではなく任意に変更可能である。
1 オートバイ(車両)
19 盗難判定部(盗難抑止手段、危険度ランク付け手段、通知情報送信手段)

Claims (3)

  1. 多数の車両を盗難の監視対象として各車両について車両盗難の有無をそれぞれ判定し、該判定結果に基づき車両盗難の頻度が高い大量盗難発生地域を特定する盗難地域特定手段と、
    前記盗難地域特定手段により特定された大量盗難発生地域を中心とした各ユーザの車両の駐車場所の位置に基づき、前記大量盗難発生地域に対して駐車場所が接近しているユーザほど高い危険度を付与する危険度ランク付け手段と、
    前記危険度ランク付け手段により前記各ユーザに対して付与された危険度に基づき、該危険度に応じた注意喚起の通知情報を通信回線を通じて各ユーザに送信する通知情報送信手段と
    を備えたことを特徴とする車両の盗難防止システム。
  2. 前記盗難地域特定手段は、前記各車両側から通信回線を通じて送信される車両挙動に関する検出情報に基づき各車両の車両盗難の有無をそれぞれ判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の盗難防止システム。
  3. 前記盗難地域特定手段による車両盗難の有無の判定結果に基づき、盗難発生の車両に対して盗難抑止の実行を指令する盗難抑止手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の盗難防止システム。
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