JP2017007334A - 転写型インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体上に転写画像を形成すると同時に転写画像に銀塩写真並みの高光沢画質を出力することが可能な画期的な転写型インクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】中間転写体と、中間転写体上に樹脂を含有するインクを付与し、中間画像を形成するためのインクジェット記録ヘッドを有する画像形成手段と、中間画像を記録媒体に転写する転写手段、とを有する転写型インクジェット記録装置に、中間画像を樹脂の最低造膜温度以上の温度まで加熱するための加熱手段と、加熱手段によって加熱された中間画像を冷却して、樹脂のガラス転移温度よりも低い温度で前記転写手段に供給するための冷却手段とを設け、転写手段を冷却手段で冷却された中間画像の転写用として利用する。
【選択図】図1
【解決手段】中間転写体と、中間転写体上に樹脂を含有するインクを付与し、中間画像を形成するためのインクジェット記録ヘッドを有する画像形成手段と、中間画像を記録媒体に転写する転写手段、とを有する転写型インクジェット記録装置に、中間画像を樹脂の最低造膜温度以上の温度まで加熱するための加熱手段と、加熱手段によって加熱された中間画像を冷却して、樹脂のガラス転移温度よりも低い温度で前記転写手段に供給するための冷却手段とを設け、転写手段を冷却手段で冷却された中間画像の転写用として利用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、転写型インクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録装置は、低ランニングコスト、装置の小型化が可能、複数色のインクを用いたカラー画像記録への対応が容易という観点からコンピュータ関係の出力機器等に幅広く利用されてきた。
近年では、記録媒体の種類に依ることなく、高速かつ高品位の画像出力が可能な装置が求められている。高速かつ高品位な画像出力を達成するためには、記録媒体の繊維に沿ってインクが浸透して画像が乱れるフェザーリング等の画像劣化現象を抑制する必要がある。
近年では、記録媒体の種類に依ることなく、高速かつ高品位の画像出力が可能な装置が求められている。高速かつ高品位な画像出力を達成するためには、記録媒体の繊維に沿ってインクが浸透して画像が乱れるフェザーリング等の画像劣化現象を抑制する必要がある。
上記課題を解決する手段の一つとして、特許文献1には、中間転写体を用いた転写型インクジェット記録装置が開示されている。転写型インクジェット記録装置では、中間転写体上に中間画像を形成する。次いで中間転写体上で中間画像から液体を除去し、記録媒体に転写することにより転写画像を形成する。転写型インクジェット記録装置を用いると、中間転写体上で中間画像から液体が除去されるため、高速の画像出力においてもフェザーリングが生じない。また、液体除去の条件を変えることで画像の水分量を調整できるため、多様な記録媒体への出力に適している。
また、特許文献2には、トナーによる画像形成装置の後にロールニップ方式の画像定着装置、エンドレスプレス方式の光沢発生装置を配置する方法が開示されており、光沢発生装置を通すことにより、銀塩写真並みの高光沢画像を出力することが可能となっている。
また、特許文献2には、トナーによる画像形成装置の後にロールニップ方式の画像定着装置、エンドレスプレス方式の光沢発生装置を配置する方法が開示されており、光沢発生装置を通すことにより、銀塩写真並みの高光沢画像を出力することが可能となっている。
転写型インクジェット記録装置においても、特許文献2に開示されるような光沢発生装置を組み合わせることによって銀塩並みの高光沢画質を有する印刷物を出力することができる。
しかしながら、転写型インクジェット記録装置に光沢発生装置を組み込む場合には、装置構成が複雑となり、かつ光沢発生装置のための設置スペースが新たに必要となる。
本発明の目的は、コンパクトな構成により、記録媒体に転写画像を形成すると同時に銀塩写真並みの高光沢画質を出力することが可能である画期的な転写型インクジェット記録装置を提供することにある。
しかしながら、転写型インクジェット記録装置に光沢発生装置を組み込む場合には、装置構成が複雑となり、かつ光沢発生装置のための設置スペースが新たに必要となる。
本発明の目的は、コンパクトな構成により、記録媒体に転写画像を形成すると同時に銀塩写真並みの高光沢画質を出力することが可能である画期的な転写型インクジェット記録装置を提供することにある。
本発明者は先述した背景技術を深く鑑み、鋭意検討の結果、以下に示す構成が転写型のインクジェット記録装置として課題に対し優れた性能を有することを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明にかかる転写型インクジェット記録装置は、中間転写体に、樹脂を含有するインクを付与して、中間画像を形成する中間画像形成手段と、前記中間画像を記録媒体に転写する転写手段と、を有する転写型インクジェット記録装置において、前記中間画像を前記樹脂の最低造膜温度以上の温度まで加熱するための加熱手段と、前記加熱手段によって加熱された前記中間画像を冷却して前記樹脂のガラス転移温度よりも低くして前記転写手段に供給するための冷却手段、とを有することを特徴とする。
即ち、本発明にかかる転写型インクジェット記録装置は、中間転写体に、樹脂を含有するインクを付与して、中間画像を形成する中間画像形成手段と、前記中間画像を記録媒体に転写する転写手段と、を有する転写型インクジェット記録装置において、前記中間画像を前記樹脂の最低造膜温度以上の温度まで加熱するための加熱手段と、前記加熱手段によって加熱された前記中間画像を冷却して前記樹脂のガラス転移温度よりも低くして前記転写手段に供給するための冷却手段、とを有することを特徴とする。
本発明によれば、銀塩写真並みの高光沢画質を転写と同時に達成できる、コンパクトな転写型インクジェット記録装置を提供する事が出来る。
本発明にかかる転写型インクジェット記録装置は、少なくとも、中間転写体、中間画像を形成する画像形成手段、中間画像の加熱手段、中間画像の冷却手段、中間画像を記録媒体へ転写する転写手段を有して構成される。
画像形成手段によって、中間転写体に、被膜形成用の樹脂を含有するインクを用いてインクジェット法により中間画像が形成される。中間転写体上に形成された中間画像の温度は、高光沢画質での記録媒体への転写に必要な温度に制御される。この中間画像の温度制御は、中間画像を加熱するための加熱手段と、中間画像を冷却して転写手段に供給するための冷却手段によって行われる。
画像形成手段はインクジェット記録ヘッドを有し、このインクジェット記録ヘッドからインクが中間転写体に付与され、液状のインクにより中間画像が形成される。中間画像を乾燥処理すると、中間画像を形成していた液体状のインクから液体成分の少なくとも一部が除去され、液体状のインクに含まれる凝集性成分が凝集して凝集物を含む色材で着色された層としてのインク凝集層を形成する。
インク中には、加熱により造膜してインクを被膜化する樹脂、すなわち被膜形成用の樹脂が含まれている。この樹脂をインクに配合したことにより、中間転写体上の中間画像をこの樹脂の最低造膜温度(Tf)以上の温度(好ましくは樹脂の最低の造膜温度(Tf)よりも高い温度)に加熱することで、中間画像を形成しているインク凝集層は被膜化され、中間画像に強固な定着状態を得ることができる。
本発明においては、中間画像を最低造膜温度以上の温度から被膜形成用の樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも低い温度に冷却してから、中間転写体から記録媒体に転写する。このような中間画像の温度制御を行うことによって、記録媒体上に、銀塩写真並みの高光沢画質を実現する表面平滑性の高い転写画像を得ることができる。
画像形成手段によって、中間転写体に、被膜形成用の樹脂を含有するインクを用いてインクジェット法により中間画像が形成される。中間転写体上に形成された中間画像の温度は、高光沢画質での記録媒体への転写に必要な温度に制御される。この中間画像の温度制御は、中間画像を加熱するための加熱手段と、中間画像を冷却して転写手段に供給するための冷却手段によって行われる。
画像形成手段はインクジェット記録ヘッドを有し、このインクジェット記録ヘッドからインクが中間転写体に付与され、液状のインクにより中間画像が形成される。中間画像を乾燥処理すると、中間画像を形成していた液体状のインクから液体成分の少なくとも一部が除去され、液体状のインクに含まれる凝集性成分が凝集して凝集物を含む色材で着色された層としてのインク凝集層を形成する。
インク中には、加熱により造膜してインクを被膜化する樹脂、すなわち被膜形成用の樹脂が含まれている。この樹脂をインクに配合したことにより、中間転写体上の中間画像をこの樹脂の最低造膜温度(Tf)以上の温度(好ましくは樹脂の最低の造膜温度(Tf)よりも高い温度)に加熱することで、中間画像を形成しているインク凝集層は被膜化され、中間画像に強固な定着状態を得ることができる。
本発明においては、中間画像を最低造膜温度以上の温度から被膜形成用の樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも低い温度に冷却してから、中間転写体から記録媒体に転写する。このような中間画像の温度制御を行うことによって、記録媒体上に、銀塩写真並みの高光沢画質を実現する表面平滑性の高い転写画像を得ることができる。
本発明において、転写画像に高光沢画質を付与することができるメカニズムについては、以下のように考えることができる。
上述したTf以上の温度での加熱により中間画像を形成するインク凝集層を被膜化すると、被膜化されたインク凝集層の底面、すなわち、中間転写体の画像形成面との界面は、この画像形成面に倣って平滑化された面となる。その状態で、インク凝集層が被膜形成用樹脂のTgよりも低い温度に冷却されると、インク凝集層の底面が固化して中間転写体の中間画像形成表面に対応した平滑面として固定される。一方、インク凝集層の表層部は、転写に必要な適度な軟化状態を維持している。この状態で、中間画像を記録媒体に当接して転写を行うと、軟化状態を維持しているインク凝集層の表層部が記録媒体の表面に倣って変形して固着する。これに対して、平滑面として固定されたインク凝集層の底面は、平滑面としての形態を維持した状態で中間転写体から離れ、記録媒体上に転写され、転写画像の表面(露出面)となる。この転写工程を通じて、銀塩写真並みの高光沢画質が転写画表面に付与される。
図2(A−1)及び(A−2)に上記の本発明にかかるメカニズムを、模式的に示す。図2は、中間転写体1から記録媒体3へのインク凝集層の転写工程をこれらの厚さ方向の断面で示した模式図である。図2(A−1)に示すように、Tf以上の温度での加熱により中間画像を形成するインク凝集層2を被膜化すると、インク凝集層2の底面は中間転写体1の画像形成面に倣って平滑化された面となる。その状態で、インク凝集層2が被膜形成用樹脂のTgよりも低い温度に冷却されると、インク凝集層2の底面が固化して中間転写体1の中間画像形成表面に対応した平滑面として固定される。一方、インク凝集層2の表層部(露出部)は、転写に必要な適度な軟化状態を維持している。この状態で、中間画像を記録媒体3に当接して転写を行うと、図2(A−2)に示すように、軟化状態を維持しているインク凝集層2の表層部が記録媒体の表面に倣って変形して固着する。これに対して、平滑面として固定されたインク凝集層2の底面は、平滑面としての形態を維持した状態で中間転写体1から離れ、記録媒体3上に転写され、転写画像の平滑化された表面(露出面)となる。
従って、本発明においては、中間転写体の中間画像形成面が、記録媒体への転写後のインク凝集層の表面を平滑化する型としての機能を有する。上述したTf以上の温度からTgよりも低い温度への冷却によって中間転写体の型としての機能が発揮され、転写を通して高光沢画質を記録媒体上の転写画像に付与することが可能となる。従って、中間転写体を有する装置構成を、光沢付与装置として利用することができ、光沢付与装置を新たに組み合わせる必要がなく、装置のコンパクト化が容易となる。
更に、中間転写体の中間画像形成面に付与されたインク滴の形状に対応して、表面が凸状曲面となっているインク凝集層、すなわち、厚さが均一でないインク凝集層が形成される場合がある。このような場合においても、本発明では転写時においてインク凝集層の裏面の平滑性が冷却により固定化されているために、上述した凸状曲面による影響を受けることなく、目的とする高光沢画質を転写画像に得ることができる。
上述したTf以上の温度での加熱により中間画像を形成するインク凝集層を被膜化すると、被膜化されたインク凝集層の底面、すなわち、中間転写体の画像形成面との界面は、この画像形成面に倣って平滑化された面となる。その状態で、インク凝集層が被膜形成用樹脂のTgよりも低い温度に冷却されると、インク凝集層の底面が固化して中間転写体の中間画像形成表面に対応した平滑面として固定される。一方、インク凝集層の表層部は、転写に必要な適度な軟化状態を維持している。この状態で、中間画像を記録媒体に当接して転写を行うと、軟化状態を維持しているインク凝集層の表層部が記録媒体の表面に倣って変形して固着する。これに対して、平滑面として固定されたインク凝集層の底面は、平滑面としての形態を維持した状態で中間転写体から離れ、記録媒体上に転写され、転写画像の表面(露出面)となる。この転写工程を通じて、銀塩写真並みの高光沢画質が転写画表面に付与される。
図2(A−1)及び(A−2)に上記の本発明にかかるメカニズムを、模式的に示す。図2は、中間転写体1から記録媒体3へのインク凝集層の転写工程をこれらの厚さ方向の断面で示した模式図である。図2(A−1)に示すように、Tf以上の温度での加熱により中間画像を形成するインク凝集層2を被膜化すると、インク凝集層2の底面は中間転写体1の画像形成面に倣って平滑化された面となる。その状態で、インク凝集層2が被膜形成用樹脂のTgよりも低い温度に冷却されると、インク凝集層2の底面が固化して中間転写体1の中間画像形成表面に対応した平滑面として固定される。一方、インク凝集層2の表層部(露出部)は、転写に必要な適度な軟化状態を維持している。この状態で、中間画像を記録媒体3に当接して転写を行うと、図2(A−2)に示すように、軟化状態を維持しているインク凝集層2の表層部が記録媒体の表面に倣って変形して固着する。これに対して、平滑面として固定されたインク凝集層2の底面は、平滑面としての形態を維持した状態で中間転写体1から離れ、記録媒体3上に転写され、転写画像の平滑化された表面(露出面)となる。
従って、本発明においては、中間転写体の中間画像形成面が、記録媒体への転写後のインク凝集層の表面を平滑化する型としての機能を有する。上述したTf以上の温度からTgよりも低い温度への冷却によって中間転写体の型としての機能が発揮され、転写を通して高光沢画質を記録媒体上の転写画像に付与することが可能となる。従って、中間転写体を有する装置構成を、光沢付与装置として利用することができ、光沢付与装置を新たに組み合わせる必要がなく、装置のコンパクト化が容易となる。
更に、中間転写体の中間画像形成面に付与されたインク滴の形状に対応して、表面が凸状曲面となっているインク凝集層、すなわち、厚さが均一でないインク凝集層が形成される場合がある。このような場合においても、本発明では転写時においてインク凝集層の裏面の平滑性が冷却により固定化されているために、上述した凸状曲面による影響を受けることなく、目的とする高光沢画質を転写画像に得ることができる。
一方、高温加熱条件下での転写においては、中間画像が被膜形成用樹脂のTgより高い温度に加熱され、中間画像を形成しているインク凝集層は軟化した状態で中間転写体から剥離されて記録媒体に転写される。中間転写体から離れた段階のインク凝集層の形状は、記録媒体上での冷却により固定される。そのような場合には、転写後のインク凝集層の表面は、記録媒体表面の凹凸が反映して変形したり、転写前のインク凝集層が有する凸状形状または凹状形状が反映されて変形したりし、平滑な面とならない場合がある。このような場合には、目的とする銀塩写真並みの高光沢画質を得ることができない。
図2(B−1)及び(B−2)に上記の銀塩写真並みの高光沢画質を得ることができない場合のメカニズムを模式的に示す。
図2(B−1)に示す中間転写体1の画像形成面に形成されたインク凝集層2は、被膜形成用樹脂のTgより高い温度に加熱されているので、全体として軟化した状態にある。中間転写体から離れた段階のインク凝集層2の形状は、記録媒体3上での冷却により固定される。その際、図2(B−2)に示すように、転写後のインク凝集層2の表面は、記録媒体3の表面の凹凸が反映して変形したり、転写前のインク凝集層が有する凸状形状または凹状形状が反映されて変形したりし、平滑な面とならない。
図2(B−1)及び(B−2)に上記の銀塩写真並みの高光沢画質を得ることができない場合のメカニズムを模式的に示す。
図2(B−1)に示す中間転写体1の画像形成面に形成されたインク凝集層2は、被膜形成用樹脂のTgより高い温度に加熱されているので、全体として軟化した状態にある。中間転写体から離れた段階のインク凝集層2の形状は、記録媒体3上での冷却により固定される。その際、図2(B−2)に示すように、転写後のインク凝集層2の表面は、記録媒体3の表面の凹凸が反映して変形したり、転写前のインク凝集層が有する凸状形状または凹状形状が反映されて変形したりし、平滑な面とならない。
以下に本発明の実施形態に係る転写型インクジェット記録装置及びその動作の概略を説明する。なお本明細書において「記録媒体」とは、一般的な印刷で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック、フィルムその他の印刷媒体、記録メディアも含めて言う。まず、本発明にかかる転写型インクジェット記録装置を用いた画像形成方法の概略について説明する。
最初に、反応液付与手段としてのローラ式塗工装置を利用して、中間転写体に、インクと接触してインクを高粘度化させるための反応液を塗工する。続いて、中間転写体がインクジェット記録ヘッドの位置に到達すると、インクジェット記録ヘッドから中間転写体へ樹脂を含有するインクが吐出され、中間転写体上に予め付与してあった反応液と反応する。これにより、インク中に含まれる凝集成分が凝集して、中間転写体上に凝集物を含む層、すなわちインク凝集層が形成される。インク凝集層の上に転写を補助するための転写補助液を追加で付与してもよい。転写補助液を付与しておくことにより、中間転写体からの中間画像の記録媒体への転写性を更に向上させることができる。
更に、乾燥装置によってインク凝集層に含まれる水分等の揮発性成分が除去される。続いて、加熱手段によってインク凝集層が加熱される。特に、インク凝集層を、インクの成分として付与された樹脂の最低造膜温度以上に加熱することで、最終的に得られる記録媒体上の画像に対して耐擦過性を付与することが出来、画像の定着が完了する。次に、冷却手段を用いて加熱されたインク凝集層を冷却する。インク凝集層の弾性率が記録媒体の弾性率より大きくなるまで冷却すると、より好適である。最後に、転写手段によって冷却されたインク凝集層を記録媒体に転写する。インク凝集層を冷却することにより、転写後の記録媒体上のインク凝集層の表面が、中間転写体の中間画像形成面と同等の表面形状になる。特に、中間転写体の中間画像形成面の平滑性を最終的に得たい画像の平滑性以上にしておくことで、記録媒体上に高光沢画像を形成することが出来る。
最初に、反応液付与手段としてのローラ式塗工装置を利用して、中間転写体に、インクと接触してインクを高粘度化させるための反応液を塗工する。続いて、中間転写体がインクジェット記録ヘッドの位置に到達すると、インクジェット記録ヘッドから中間転写体へ樹脂を含有するインクが吐出され、中間転写体上に予め付与してあった反応液と反応する。これにより、インク中に含まれる凝集成分が凝集して、中間転写体上に凝集物を含む層、すなわちインク凝集層が形成される。インク凝集層の上に転写を補助するための転写補助液を追加で付与してもよい。転写補助液を付与しておくことにより、中間転写体からの中間画像の記録媒体への転写性を更に向上させることができる。
更に、乾燥装置によってインク凝集層に含まれる水分等の揮発性成分が除去される。続いて、加熱手段によってインク凝集層が加熱される。特に、インク凝集層を、インクの成分として付与された樹脂の最低造膜温度以上に加熱することで、最終的に得られる記録媒体上の画像に対して耐擦過性を付与することが出来、画像の定着が完了する。次に、冷却手段を用いて加熱されたインク凝集層を冷却する。インク凝集層の弾性率が記録媒体の弾性率より大きくなるまで冷却すると、より好適である。最後に、転写手段によって冷却されたインク凝集層を記録媒体に転写する。インク凝集層を冷却することにより、転写後の記録媒体上のインク凝集層の表面が、中間転写体の中間画像形成面と同等の表面形状になる。特に、中間転写体の中間画像形成面の平滑性を最終的に得たい画像の平滑性以上にしておくことで、記録媒体上に高光沢画像を形成することが出来る。
次に、本発明の実施形態かかる転写型インクジェット記録装置の各構成部品、画像形成における各工程、画像形成に用いる各材料等について説明する。
中間転写体は、反応液を保持し、中間画像を形成する基材となり、中間画像を形成するための中間画像形成面を有する。中間転写体の構成としては、同一材料からなる単体構成や、少なくとも、支持体と、支持体上に設けられた中間画像形成面を構成する表層部材とを有する構成を挙げることができる。
支持体は、中間転写体をハンドリングし、中間転写体に必要な力を伝達するための機能を有する材料から形成することができる。
表層部材は、中間画像の形成と記録媒体への転写を可能とする中間画像形成面を形成できる材料から形成することができる。
支持体と表層部材は、それぞれ個々に単一材料を用いて、あるいは複数の異なる材料を用いて形成することができる。更に、支持体及び表層部材は、それぞれ個々に、単層構造あるいは多層構造を有することができる。
中間転写体の形状としては、シート形状、ローラ形状、ドラム形状、ベルト形状等が挙げられる。ベルト状の中間転写体の場合には、無端ベルト(エンドレスベルト)状として使用すると、同一の中間転写体を連続して繰り返し使用することが可能となり、生産性の面から極めて好適な構成となる。
中間転写体のサイズは、目的の印刷画像サイズに合わせて自由に選択する事ができる。中間転写体の支持体は、その搬送精度や耐久性の観点から、中間転写体として利用し得る程度の構造強度が求められる。支持体の材質としては金属、セラミック、樹脂などが好適である。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために要求される特性から、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクス等が用いられる。また、これらを組み合わせて用いることもできる。
中間転写体は、反応液を保持し、中間画像を形成する基材となり、中間画像を形成するための中間画像形成面を有する。中間転写体の構成としては、同一材料からなる単体構成や、少なくとも、支持体と、支持体上に設けられた中間画像形成面を構成する表層部材とを有する構成を挙げることができる。
支持体は、中間転写体をハンドリングし、中間転写体に必要な力を伝達するための機能を有する材料から形成することができる。
表層部材は、中間画像の形成と記録媒体への転写を可能とする中間画像形成面を形成できる材料から形成することができる。
支持体と表層部材は、それぞれ個々に単一材料を用いて、あるいは複数の異なる材料を用いて形成することができる。更に、支持体及び表層部材は、それぞれ個々に、単層構造あるいは多層構造を有することができる。
中間転写体の形状としては、シート形状、ローラ形状、ドラム形状、ベルト形状等が挙げられる。ベルト状の中間転写体の場合には、無端ベルト(エンドレスベルト)状として使用すると、同一の中間転写体を連続して繰り返し使用することが可能となり、生産性の面から極めて好適な構成となる。
中間転写体のサイズは、目的の印刷画像サイズに合わせて自由に選択する事ができる。中間転写体の支持体は、その搬送精度や耐久性の観点から、中間転写体として利用し得る程度の構造強度が求められる。支持体の材質としては金属、セラミック、樹脂などが好適である。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために要求される特性から、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクス等が用いられる。また、これらを組み合わせて用いることもできる。
中間転写体の表層部材は、紙などの記録媒体に中間画像を圧着させて画像を転写させるため、転写に必要な弾性を有していることが望ましい。記録媒体として紙を用いる場合には、中間転写体表層部材の硬度はデュロメータ・タイプA(JIS・K6253準拠)硬度10〜100°の範囲のものが好ましく、特に20〜60°の範囲のものがより好適である。
表層部材の材質としては、ポリマー、セラミック、金属など各種材料を適宜用いる事ができる。表層部材の材質としては、加工特性や上述した弾性特性の観点からは、各種ゴム材料、およびエラストマー材料が好ましく用いられる。例えば、ポリブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー等が好適である。またポリエーテル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、シロキサン化合物、パーフルオロカーボン化合物等も好適に用いることができる。
特に、ニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムは寸法安定性、耐久性、耐熱性等の面から極めて好適に用いる事ができる。
異なる材料を複合化させた表層部材も好適に用いることができる。例えば、無端ベルト状のウレタンゴムにシリコーンゴムを被膜させた積層材料、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にシリコーンゴムを積層したシート、ウレタンゴムシート上にポリシロキサン化合物を成膜させた積層材料等が好適に用いられる。また、綿布やポリエステル、レーヨン等の織布を基布とし、そこにニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料を含浸させたシートも好適に用いることができる。
表層部材の中間画像形成面は適当な表面処理を施して用いることができる。このような表面処理の例として、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線(UV・IR・RFなど)照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理が挙げられる。またこれらを複数組み合わせて施すことも好適である。
中間転写体の画像形成面の表面粗さ(Ra)は0.1μm以下、すなわち0.1μmを超えないことが好ましい。
表層部材と支持体の間にこれらを固定・保持するための各種接着材や両面テープ等が存在していても良い。
表層部材の材質としては、ポリマー、セラミック、金属など各種材料を適宜用いる事ができる。表層部材の材質としては、加工特性や上述した弾性特性の観点からは、各種ゴム材料、およびエラストマー材料が好ましく用いられる。例えば、ポリブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー等が好適である。またポリエーテル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、シロキサン化合物、パーフルオロカーボン化合物等も好適に用いることができる。
特に、ニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムは寸法安定性、耐久性、耐熱性等の面から極めて好適に用いる事ができる。
異なる材料を複合化させた表層部材も好適に用いることができる。例えば、無端ベルト状のウレタンゴムにシリコーンゴムを被膜させた積層材料、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にシリコーンゴムを積層したシート、ウレタンゴムシート上にポリシロキサン化合物を成膜させた積層材料等が好適に用いられる。また、綿布やポリエステル、レーヨン等の織布を基布とし、そこにニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料を含浸させたシートも好適に用いることができる。
表層部材の中間画像形成面は適当な表面処理を施して用いることができる。このような表面処理の例として、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線(UV・IR・RFなど)照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理が挙げられる。またこれらを複数組み合わせて施すことも好適である。
中間転写体の画像形成面の表面粗さ(Ra)は0.1μm以下、すなわち0.1μmを超えないことが好ましい。
表層部材と支持体の間にこれらを固定・保持するための各種接着材や両面テープ等が存在していても良い。
<反応液>
中間転写体上に付与するインクを高粘度化させ、中間画像の安定化や転写性を向上させるために、インクと凝集反応を起こすことが可能な反応液を、インク付与前に中間転写体の中間画像形成面に付与してもよい。また、反応液は、中間転写体上のインクが付与された領域と反応液が付与された領域の少なくとも一部を重複させるように付与されることが好ましい。
反応液は、インク高粘度化成分を含有する。ここで、インクの高粘度化には、インク中の色材や樹脂等がインク高粘度化成分との接触により化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク全体の粘度上昇が認められる場合のみならず、色材などの成分の一部が凝集する事により局所的に粘度上昇を生じる場合も含まれる。高粘度化成分を中間転写体の中間画像形成面に予め付与しておくことにより、中間画像形成面に付与された液体状のインクの流動性を低下せしめて、中間画像形成時のブリーディング、ビーディングを抑制する効果がある。インク高粘度化成分として、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子など、目的とするインク高粘度化による凝集効果が得られるものを選択して用いることができる。中でも特に多価の金属イオンおよび有機酸が好適である。また複数の種類のインク高粘度化成分を含有させることも好適である。
なお、反応液中のインク高粘度化成分の含有量は、反応液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
インク高粘度化成分として使用できる金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+およびAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。インク高粘度化成分として使用できる有機酸としては、例えば、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等が挙げられる。
反応液は適量の水や有機溶剤を含有していてもよい。この場合に用いる水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、反応液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。
中間転写体上に付与するインクを高粘度化させ、中間画像の安定化や転写性を向上させるために、インクと凝集反応を起こすことが可能な反応液を、インク付与前に中間転写体の中間画像形成面に付与してもよい。また、反応液は、中間転写体上のインクが付与された領域と反応液が付与された領域の少なくとも一部を重複させるように付与されることが好ましい。
反応液は、インク高粘度化成分を含有する。ここで、インクの高粘度化には、インク中の色材や樹脂等がインク高粘度化成分との接触により化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク全体の粘度上昇が認められる場合のみならず、色材などの成分の一部が凝集する事により局所的に粘度上昇を生じる場合も含まれる。高粘度化成分を中間転写体の中間画像形成面に予め付与しておくことにより、中間画像形成面に付与された液体状のインクの流動性を低下せしめて、中間画像形成時のブリーディング、ビーディングを抑制する効果がある。インク高粘度化成分として、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子など、目的とするインク高粘度化による凝集効果が得られるものを選択して用いることができる。中でも特に多価の金属イオンおよび有機酸が好適である。また複数の種類のインク高粘度化成分を含有させることも好適である。
なお、反応液中のインク高粘度化成分の含有量は、反応液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
インク高粘度化成分として使用できる金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+およびZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+およびAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。インク高粘度化成分として使用できる有機酸としては、例えば、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等が挙げられる。
反応液は適量の水や有機溶剤を含有していてもよい。この場合に用いる水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、反応液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。
反応液には、転写性を向上させるために、もしくは最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、各種樹脂を添加することもできる。樹脂を添加しておくことで転写時の中間画像の記録媒体への接着性を良好な物としたり、記録媒体への転写後の転写画像の機械強度を高めたりすることが可能である。樹脂の種類によっては画像の耐水性の向上も見込める。反応液に添加する樹脂としては、反応液中においてインク高粘度化成分と共存でき、かつ上記の目的とする機能を有するものであればよい。このような目的で用いる樹脂は、溶解状態で、あるいはエマルション状態やサスペンション状態で反応液に含有させることができる。
反応液に添加する樹脂としては、後述するインクの樹脂成分として例示したものから目的とする効果が得られるものを選択して用いることができる。なお、樹脂としては非イオン性の樹脂や、樹脂が極性または電荷を有する場合は反応液のインク高粘度化成分と同じ極性または電荷を有する樹脂を用いることが好ましい。
反応液は、界面活性剤や粘度調整剤を加えてその表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。界面活性剤や粘度調整剤としてはインク高粘度化成分と共存できるものであり、目的とする表面張力や粘度の調整が可能なものであれよい。界面活性剤としてはアセチレノールE100(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
反応液に添加する樹脂としては、後述するインクの樹脂成分として例示したものから目的とする効果が得られるものを選択して用いることができる。なお、樹脂としては非イオン性の樹脂や、樹脂が極性または電荷を有する場合は反応液のインク高粘度化成分と同じ極性または電荷を有する樹脂を用いることが好ましい。
反応液は、界面活性剤や粘度調整剤を加えてその表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。界面活性剤や粘度調整剤としてはインク高粘度化成分と共存できるものであり、目的とする表面張力や粘度の調整が可能なものであれよい。界面活性剤としてはアセチレノールE100(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
<反応液付与>
記録媒体表面へ反応液を付与する方法としては、公知の各種方法を適宜用いることができる。例としてはダイコーティング、ブレードコーティング、グラビアローラーを用いる手法、オフセットローラーを用いる手法、スプレーコーティング等が挙げられる。また液体吐出ヘッドを用いてインクジェット法により付与する方法も好適である。さらにいくつかの方法を複数組み合わせることも極めて好適である。
記録媒体表面へ反応液を付与する方法としては、公知の各種方法を適宜用いることができる。例としてはダイコーティング、ブレードコーティング、グラビアローラーを用いる手法、オフセットローラーを用いる手法、スプレーコーティング等が挙げられる。また液体吐出ヘッドを用いてインクジェット法により付与する方法も好適である。さらにいくつかの方法を複数組み合わせることも極めて好適である。
<中間画像形成>
反応液が付与された中間転写体の中間画像形成面に、インクジェット記録ヘッドを用いてインクが画像様に付与される。また、転写を補助する転写補助液をインク画像の上に追加で付与すると、より好適である。
インクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出方式としては、例えば以下の各方式がある。
・電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する方式。
・電気−機械変換体によってインクを吐出する方式。
・静電気を利用してインクを吐出する方式。
中間画像の形成に用いるインクジェット記録ヘッドの構成は、被膜形成用の樹脂を含有するインクによる中間画像の形成が可能であればよい。中でも特に高速で高密度の画像形成を行うという観点からは電気−熱変換体を利用したインク吐出方式を採用したインクジェット記録ヘッドが好適に用いられる。
インクジェット記録ヘッドの作動形態についても特に制限はない。中間転写体の進行方向と垂直にヘッドを走査しながら中間画像の形成を行ういわゆるシャトル形態のインクジェットヘッドや、中間転写体の進行方向に対し略垂直(すなわちドラム形状の場合は軸方向に略平行)にインク吐出口をライン状に配列してなるいわゆるラインヘッド形態のインクジェットヘッドを用いることもできる。
加えて、記録方式においても制限はなく、シャトル形態のインクジェット記録ヘッドの場合、例えば以下の記録方式のいずれかを用いることができる。
・同一の記録位置に対して複数回走査が行われることによって記録されるマルチパス記録方式。
・同一の記録位置に対して一回のみ走査が行われることによって記録されるワンパス記録方式。
更には、画像を複数のマスクパターンに分割し、記録する方法を用いることもできる。
反応液が付与された中間転写体の中間画像形成面に、インクジェット記録ヘッドを用いてインクが画像様に付与される。また、転写を補助する転写補助液をインク画像の上に追加で付与すると、より好適である。
インクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出方式としては、例えば以下の各方式がある。
・電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する方式。
・電気−機械変換体によってインクを吐出する方式。
・静電気を利用してインクを吐出する方式。
中間画像の形成に用いるインクジェット記録ヘッドの構成は、被膜形成用の樹脂を含有するインクによる中間画像の形成が可能であればよい。中でも特に高速で高密度の画像形成を行うという観点からは電気−熱変換体を利用したインク吐出方式を採用したインクジェット記録ヘッドが好適に用いられる。
インクジェット記録ヘッドの作動形態についても特に制限はない。中間転写体の進行方向と垂直にヘッドを走査しながら中間画像の形成を行ういわゆるシャトル形態のインクジェットヘッドや、中間転写体の進行方向に対し略垂直(すなわちドラム形状の場合は軸方向に略平行)にインク吐出口をライン状に配列してなるいわゆるラインヘッド形態のインクジェットヘッドを用いることもできる。
加えて、記録方式においても制限はなく、シャトル形態のインクジェット記録ヘッドの場合、例えば以下の記録方式のいずれかを用いることができる。
・同一の記録位置に対して複数回走査が行われることによって記録されるマルチパス記録方式。
・同一の記録位置に対して一回のみ走査が行われることによって記録されるワンパス記録方式。
更には、画像を複数のマスクパターンに分割し、記録する方法を用いることもできる。
<インク>
インク調製用の各成分について以下に説明する。
[色材]
中間画像形成用のインクは、少なくとも、色材、被膜形成用の樹脂及び液媒体を用いて調製することができる。
色材としては、インクの色材として利用できる染料やカーボンブラック、有機顔料等の少なくとも1種を用いることができる。色材は、液媒体に溶解および/または分散させた状態でインク中に含有させることができる。中でも各種顔料は印刷物の耐久性や品位に特徴があり好適である。
[顔料]
顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料、有機顔料等を用いることができる。具体的には、C.I.(カラーインデックス)ナンバーで表示される顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。顔料としては、自己分散型顔料、分散剤により分散する分散剤分散型顔料等を挙げることができ、これらの1種を、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
インク中の色材の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
インク調製用の各成分について以下に説明する。
[色材]
中間画像形成用のインクは、少なくとも、色材、被膜形成用の樹脂及び液媒体を用いて調製することができる。
色材としては、インクの色材として利用できる染料やカーボンブラック、有機顔料等の少なくとも1種を用いることができる。色材は、液媒体に溶解および/または分散させた状態でインク中に含有させることができる。中でも各種顔料は印刷物の耐久性や品位に特徴があり好適である。
[顔料]
顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料、有機顔料等を用いることができる。具体的には、C.I.(カラーインデックス)ナンバーで表示される顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。顔料としては、自己分散型顔料、分散剤により分散する分散剤分散型顔料等を挙げることができ、これらの1種を、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
インク中の色材の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
[顔料分散剤]
インクの色材成分としての分散剤分散型の顔料を分散させる分散剤としては、インクジェット用インク中に顔料を分散させる機能を有するものであればいずれも使用することができる。インクが水性の場合は、水性インクにおいて顔料等の分散に用いられているものであればよく、例えば、公知のインクジェット用の水性インクにおける顔料分散用の分散剤の1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
水性インク用の分散剤としては、中でも、分子構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤が好ましく用いられる。ここで用いられる各モノマーについては、目的とする分散剤を得ることができるものであれば特に制限はなく、例えば公知のモノマーを選択して用いることができる。具体的には、疎水性モノマーとしてはスチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。
分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。また、該分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。
なお、顔料と分散剤との比としては1:0.1〜1:3の範囲であることが好ましい。自己分散型顔料としては、顔料自体を表面改質してインクの水性液媒体中に分散可能とした顔料を挙げることができる。
インクの色材成分としての分散剤分散型の顔料を分散させる分散剤としては、インクジェット用インク中に顔料を分散させる機能を有するものであればいずれも使用することができる。インクが水性の場合は、水性インクにおいて顔料等の分散に用いられているものであればよく、例えば、公知のインクジェット用の水性インクにおける顔料分散用の分散剤の1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
水性インク用の分散剤としては、中でも、分子構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤が好ましく用いられる。ここで用いられる各モノマーについては、目的とする分散剤を得ることができるものであれば特に制限はなく、例えば公知のモノマーを選択して用いることができる。具体的には、疎水性モノマーとしてはスチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。
分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。また、該分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。
なお、顔料と分散剤との比としては1:0.1〜1:3の範囲であることが好ましい。自己分散型顔料としては、顔料自体を表面改質してインクの水性液媒体中に分散可能とした顔料を挙げることができる。
[樹脂成分]
インクは、インク凝集層の被膜化用としての樹脂成分を含有する。この被膜化用の樹脂成分は、インクの着色には関与しないものであり、インク凝集層の加熱による被膜化及び転写に必要な成分である。この樹脂成分の構成材料としては、インク凝集層の被膜化用として用いられているものから、本発明にかかる転写工程を行うことが可能な物性を有するものを選択して用いることができる。すなわち、本発明に係る転写型インクジェット記録装置に適用可能な最低造膜温度及びガラス転移温度を有する樹脂粒子が用いられる。
樹脂粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物が挙げられる。粒子を構成する樹脂の質量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。またインク中における樹脂粒子の量は、インク全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。
さらに、インクの調製に際して、樹脂粒子は、樹脂微粒子が液中に分散した樹脂微粒子分散体として用いることが好ましい。分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種共重合させた樹脂からなる粒子を分散させたいわゆる自己分散型樹脂微粒子分散体は好適である。ここで解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂微粒子を分散させたいわゆる乳化分散型樹脂微粒子分散体も、同様に好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず、目的とする分散効果が得られるものであればよく、例えば、公知の界面活性剤が好適に用いられる。界面活性剤はノニオン性か、もしくは樹脂微粒子と同じ電荷を持つ物が好ましい。
樹脂粒子としては、10nm以上1000nm以下の分散粒径をもつ微粒子が好ましい。更に好ましい分散粒径は100nm以上500nm以下である。
樹脂微粒子分散体を作製する際に、安定化のために各種添加剤を加えておくことも好ましい。添加剤としては、例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料(ブルーイング剤:Blue70)、ポリメチルメタクリレート等を挙げることができ、これらの1種を、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応液を用いる場合において、反応液のインク高粘度化成分との反応により凝集する成分として樹脂粒子をインクに添加する場合は、反応液のインク高粘度化成分と反応して凝集する樹脂粒子を用いることが好ましい。例えば、反応液のインク高粘度化成分がカチオン性である場合には、アニオン性の樹脂粒子を用いることが好ましい。
樹脂粒子の最低造膜温度は、インク凝集層の加熱による被膜化における熱エネルギー効率を考慮すると、180℃以下であることが好ましい。また、樹脂粒子の最低造膜温度は、転写型インクジェット記録装置の作動環境において造膜する温度よりも高いことが好ましく、例えば100℃以上とすることが好ましい。
樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は、被膜化されたインク凝集層の転写性を考慮すると、100℃以下であることが好ましい。また、ガラス転移温度(Tg)は、転写時の冷却効率や画像の安定性等を考慮すると、例えば、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上とすることができる。
なお、インクには、顔料及び上記の被膜化用樹脂成分の他に、各種微粒子を含有させて用いることができる。この微粒子は、インクの着色には関与しないものであり、画像の品位や定着性の向上を目的としてインクに添加することができる。この微粒子の構成材料は種々選択することができるが、中でも、画像品位や定着性の更なる向上を図る上で、上記の被膜化用樹脂成分以外の樹脂微粒子を、転写型インクジェット記録装置におけるインク凝集層の加熱温度や転写温度の設定に影響を与えない範囲で用いることができる。上記の被膜化用樹脂成分以外の樹脂微粒子を構成する樹脂としても、上述した各種樹脂を用いることができ、反応液の高粘度化成分との反応で凝集する成分であってもよい。
インクは、インク凝集層の被膜化用としての樹脂成分を含有する。この被膜化用の樹脂成分は、インクの着色には関与しないものであり、インク凝集層の加熱による被膜化及び転写に必要な成分である。この樹脂成分の構成材料としては、インク凝集層の被膜化用として用いられているものから、本発明にかかる転写工程を行うことが可能な物性を有するものを選択して用いることができる。すなわち、本発明に係る転写型インクジェット記録装置に適用可能な最低造膜温度及びガラス転移温度を有する樹脂粒子が用いられる。
樹脂粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物が挙げられる。粒子を構成する樹脂の質量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。またインク中における樹脂粒子の量は、インク全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。
さらに、インクの調製に際して、樹脂粒子は、樹脂微粒子が液中に分散した樹脂微粒子分散体として用いることが好ましい。分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種共重合させた樹脂からなる粒子を分散させたいわゆる自己分散型樹脂微粒子分散体は好適である。ここで解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂微粒子を分散させたいわゆる乳化分散型樹脂微粒子分散体も、同様に好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず、目的とする分散効果が得られるものであればよく、例えば、公知の界面活性剤が好適に用いられる。界面活性剤はノニオン性か、もしくは樹脂微粒子と同じ電荷を持つ物が好ましい。
樹脂粒子としては、10nm以上1000nm以下の分散粒径をもつ微粒子が好ましい。更に好ましい分散粒径は100nm以上500nm以下である。
樹脂微粒子分散体を作製する際に、安定化のために各種添加剤を加えておくことも好ましい。添加剤としては、例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料(ブルーイング剤:Blue70)、ポリメチルメタクリレート等を挙げることができ、これらの1種を、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応液を用いる場合において、反応液のインク高粘度化成分との反応により凝集する成分として樹脂粒子をインクに添加する場合は、反応液のインク高粘度化成分と反応して凝集する樹脂粒子を用いることが好ましい。例えば、反応液のインク高粘度化成分がカチオン性である場合には、アニオン性の樹脂粒子を用いることが好ましい。
樹脂粒子の最低造膜温度は、インク凝集層の加熱による被膜化における熱エネルギー効率を考慮すると、180℃以下であることが好ましい。また、樹脂粒子の最低造膜温度は、転写型インクジェット記録装置の作動環境において造膜する温度よりも高いことが好ましく、例えば100℃以上とすることが好ましい。
樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は、被膜化されたインク凝集層の転写性を考慮すると、100℃以下であることが好ましい。また、ガラス転移温度(Tg)は、転写時の冷却効率や画像の安定性等を考慮すると、例えば、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上とすることができる。
なお、インクには、顔料及び上記の被膜化用樹脂成分の他に、各種微粒子を含有させて用いることができる。この微粒子は、インクの着色には関与しないものであり、画像の品位や定着性の向上を目的としてインクに添加することができる。この微粒子の構成材料は種々選択することができるが、中でも、画像品位や定着性の更なる向上を図る上で、上記の被膜化用樹脂成分以外の樹脂微粒子を、転写型インクジェット記録装置におけるインク凝集層の加熱温度や転写温度の設定に影響を与えない範囲で用いることができる。上記の被膜化用樹脂成分以外の樹脂微粒子を構成する樹脂としても、上述した各種樹脂を用いることができ、反応液の高粘度化成分との反応で凝集する成分であってもよい。
[界面活性剤]
インクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
[水及び水溶性有機溶剤]
インクは液媒体を含有する。液媒体としては、水、あるいは水と水溶性有機溶媒との混合溶媒等の水性液媒体を用いることができる。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶媒の種類は特に限定されず、インクジェット用の水性インクに用いられている公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が挙げられる。また、インク中の水溶性有機溶媒の含有量は、インク全質量に対して3質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
[その他添加剤]
インクは上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂およびその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよく、これらの1種を、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
インクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
[水及び水溶性有機溶剤]
インクは液媒体を含有する。液媒体としては、水、あるいは水と水溶性有機溶媒との混合溶媒等の水性液媒体を用いることができる。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶媒の種類は特に限定されず、インクジェット用の水性インクに用いられている公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が挙げられる。また、インク中の水溶性有機溶媒の含有量は、インク全質量に対して3質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
[その他添加剤]
インクは上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂およびその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよく、これらの1種を、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
<液体分の除去>
インクジェット記録ヘッドからインクを付与することより形成された中間画像から、液体成分(水性インクの場合は、主に水や揮発性液体成分)の含有量を減少させる工程及びそのための手段を設けることも好ましい。中間画像の液体分が過剰であると画像乱れの原因となりうる。
液体成分除去方法としては、インクにより形成された画像の乾燥による定着処理に利用されてきた各種方法が利用できる。例えば、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、またこれらの組み合わせが利用できる。また、自然乾燥により液体分除去を行うことも可能である。中間転写体の中間画像形成面上で、中間画像を形成するインク滴から液体成分の含有量を減少させることによって、インク中の被膜形成用の樹脂等の凝集性成分が凝集し、インク滴から凝集物を含むインク凝集層が形成される。
インクジェット記録ヘッドからインクを付与することより形成された中間画像から、液体成分(水性インクの場合は、主に水や揮発性液体成分)の含有量を減少させる工程及びそのための手段を設けることも好ましい。中間画像の液体分が過剰であると画像乱れの原因となりうる。
液体成分除去方法としては、インクにより形成された画像の乾燥による定着処理に利用されてきた各種方法が利用できる。例えば、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、またこれらの組み合わせが利用できる。また、自然乾燥により液体分除去を行うことも可能である。中間転写体の中間画像形成面上で、中間画像を形成するインク滴から液体成分の含有量を減少させることによって、インク中の被膜形成用の樹脂等の凝集性成分が凝集し、インク滴から凝集物を含むインク凝集層が形成される。
<着色被膜形成用の加熱手段>
中間転写体上で、中間画像を加熱により加熱して、中間画像を形成するインク凝集層の被膜化が行われる。この被膜化により、インク凝集層は色材を取り込んで被膜化されたインク凝集層、すなわち着色被膜となる。このインク凝集層の被膜化に用いる加熱手段としては、目的とする加熱処理を行うことができるものであれば特に制限はない。例えば、中間画像を直接加熱する方式の加熱手段、中間転写体を介して間接的に中間画像を加熱する方式の加熱手段を利用することができる。また、これらの両方の方式の加熱手段を組み合わせて用いると、より好適である。加熱手段としては、ファンヒーターなどの熱風送風機、温風乾燥機、赤外線加熱装置、フラッシュ定着器、あるいはハロゲンヒータなどの発熱装置等を挙げることができる。また、中間転写体の支持体部分を電磁誘導加熱が可能な金属等の材料から構成して、電磁誘導により加熱する方式の加熱手段を用いることもできる。
中間画像を形成するインク凝集層の被膜化用の加熱手段を、上述の中間画像に対する液体分除去(乾燥)処理に利用してもよく、このように共通の加熱手段を用いることによって、加熱手段による中間画像の乾燥からインク凝集層の被膜化までの処理を共通の加熱手段によって行うことができる。
加熱手段は、インク成分としての被膜形成用の樹脂の最低造膜温度、ガラス転移温度に応じて加熱温度を変更できる構成を有することが好ましい。
中間転写体上で、中間画像を加熱により加熱して、中間画像を形成するインク凝集層の被膜化が行われる。この被膜化により、インク凝集層は色材を取り込んで被膜化されたインク凝集層、すなわち着色被膜となる。このインク凝集層の被膜化に用いる加熱手段としては、目的とする加熱処理を行うことができるものであれば特に制限はない。例えば、中間画像を直接加熱する方式の加熱手段、中間転写体を介して間接的に中間画像を加熱する方式の加熱手段を利用することができる。また、これらの両方の方式の加熱手段を組み合わせて用いると、より好適である。加熱手段としては、ファンヒーターなどの熱風送風機、温風乾燥機、赤外線加熱装置、フラッシュ定着器、あるいはハロゲンヒータなどの発熱装置等を挙げることができる。また、中間転写体の支持体部分を電磁誘導加熱が可能な金属等の材料から構成して、電磁誘導により加熱する方式の加熱手段を用いることもできる。
中間画像を形成するインク凝集層の被膜化用の加熱手段を、上述の中間画像に対する液体分除去(乾燥)処理に利用してもよく、このように共通の加熱手段を用いることによって、加熱手段による中間画像の乾燥からインク凝集層の被膜化までの処理を共通の加熱手段によって行うことができる。
加熱手段は、インク成分としての被膜形成用の樹脂の最低造膜温度、ガラス転移温度に応じて加熱温度を変更できる構成を有することが好ましい。
<中間画像冷却用の冷却手段>
中間転写体上の中間画像を冷却して、中間画像を形成する着色被膜の底面の平滑性の定着を進める冷却手段としては、目的とする冷却処理を行うことができるものであれば特に制限はない。例えば、中間画像を直接冷却する方式の冷却手段、中間転写体の中間画像形成面に対向する裏面から間接的に中間画像を冷却する方式の冷却手段を利用することができる。これらの両方の方式の冷却手段を組み合わせて用いることもできる。中間画像を直接冷却する冷却手段としては、冷却装置により冷却された空気をファンにより送風する冷風送風装置が利用できる。中間転写体の裏面から中間画像を冷却する冷却手段としては、金属製フィンを中間転写体の裏面に接触させることにより空気中に熱を逃がして冷却する放熱装置、中間転写体の裏面に接触している金属製フィンに送風し放熱効率を上昇させる放熱装置、ペルチェ効果を利用する冷却装置、気化圧縮を利用する冷却装置などを挙げることができる。
冷却手段も、インク成分としての被膜形成用の樹脂の最低造膜温度、ガラス転移温度に応じて冷却温度を変更できる構成を有することが好ましい。
画像形成の高速化や装置のコンパクト化を図るには、加熱手段から転写手段までの中間画像の移動時間を短縮する必要があり、自然冷却では十分な中間画像の冷却時間を確保できないため、本発明においては冷却手段が必須である。
中間転写体上の中間画像を冷却して、中間画像を形成する着色被膜の底面の平滑性の定着を進める冷却手段としては、目的とする冷却処理を行うことができるものであれば特に制限はない。例えば、中間画像を直接冷却する方式の冷却手段、中間転写体の中間画像形成面に対向する裏面から間接的に中間画像を冷却する方式の冷却手段を利用することができる。これらの両方の方式の冷却手段を組み合わせて用いることもできる。中間画像を直接冷却する冷却手段としては、冷却装置により冷却された空気をファンにより送風する冷風送風装置が利用できる。中間転写体の裏面から中間画像を冷却する冷却手段としては、金属製フィンを中間転写体の裏面に接触させることにより空気中に熱を逃がして冷却する放熱装置、中間転写体の裏面に接触している金属製フィンに送風し放熱効率を上昇させる放熱装置、ペルチェ効果を利用する冷却装置、気化圧縮を利用する冷却装置などを挙げることができる。
冷却手段も、インク成分としての被膜形成用の樹脂の最低造膜温度、ガラス転移温度に応じて冷却温度を変更できる構成を有することが好ましい。
画像形成の高速化や装置のコンパクト化を図るには、加熱手段から転写手段までの中間画像の移動時間を短縮する必要があり、自然冷却では十分な中間画像の冷却時間を確保できないため、本発明においては冷却手段が必須である。
<転写手段>
中間転写体に形成された中間画像を記録媒体に転写する際に、中間転写体に記録媒体を当接する方法やそのための手段については、目的とする転写工程を行うことができるものであれば、特に制限はない。転写手段としては、転写ローラを有する転写装置を挙げることができる。転写ローラを有する転写装置としては、以下の方式の転写装置を挙げることができる。
(A)架張された中間転写体上の中間画像に記録媒体を転写ローラにより当接して転写を行う方式。
(B)中間転写体上の中間画像に記録媒体を当接してこれらの積層部分を、転写ローラと、転写ローラに対向する支持ガイドや支持ローラとによって形成されるニップ部に挿入して転写を行う方式。
(A)の方式では、中間転写体の転写ローラが当接される面と反対側の面は支持ガイドや支持ローラは設けられておらず、解放されている。そのため、転写ローラの中間転写体への当接圧は、架張により中間転写体にかかるテンション(張力)と転写ローラを中間転写体に押し付ける圧力により得ることができる。
(B)の方式では、支持ガイドまたは支持ローラと、転写ローラとにより形成されるニップ部にかかる転写ローラからの圧力により転写に必要な圧力を得ることができる。
転写装置は、複数の転写ローラを中間転写体上の中間画像の搬送方向に直列に配置した多段式ローラを有することができる。多段式ローラを用いて中間画像と記録媒体の積層部分を多段階に加圧することによって、転写不良をより効果的に防止することが可能となる。
転写手段には、加熱手段を設けることができる。転写ローラを有する転写装置の場合には、転写ローラ内側にヒータ等の加熱手段を配置して中間画像転写時の温度を制御する構成を有する転写装置が好ましい。なお、加熱ヒータは転写ローラ内部の一部に配置されていてもよいが、転写ローラの周面(記録媒体への当接面)全体にわたって配置されていることがより好ましい。目的とする転写画像を記録媒体に得るために必要とされる転写温度を転写ローラに付与できるように、転写手段に設ける加熱装置は、加熱温度を変化させることが可能な構成を有することが好ましい。
中間転写体に形成された中間画像を記録媒体に転写する際に、中間転写体に記録媒体を当接する方法やそのための手段については、目的とする転写工程を行うことができるものであれば、特に制限はない。転写手段としては、転写ローラを有する転写装置を挙げることができる。転写ローラを有する転写装置としては、以下の方式の転写装置を挙げることができる。
(A)架張された中間転写体上の中間画像に記録媒体を転写ローラにより当接して転写を行う方式。
(B)中間転写体上の中間画像に記録媒体を当接してこれらの積層部分を、転写ローラと、転写ローラに対向する支持ガイドや支持ローラとによって形成されるニップ部に挿入して転写を行う方式。
(A)の方式では、中間転写体の転写ローラが当接される面と反対側の面は支持ガイドや支持ローラは設けられておらず、解放されている。そのため、転写ローラの中間転写体への当接圧は、架張により中間転写体にかかるテンション(張力)と転写ローラを中間転写体に押し付ける圧力により得ることができる。
(B)の方式では、支持ガイドまたは支持ローラと、転写ローラとにより形成されるニップ部にかかる転写ローラからの圧力により転写に必要な圧力を得ることができる。
転写装置は、複数の転写ローラを中間転写体上の中間画像の搬送方向に直列に配置した多段式ローラを有することができる。多段式ローラを用いて中間画像と記録媒体の積層部分を多段階に加圧することによって、転写不良をより効果的に防止することが可能となる。
転写手段には、加熱手段を設けることができる。転写ローラを有する転写装置の場合には、転写ローラ内側にヒータ等の加熱手段を配置して中間画像転写時の温度を制御する構成を有する転写装置が好ましい。なお、加熱ヒータは転写ローラ内部の一部に配置されていてもよいが、転写ローラの周面(記録媒体への当接面)全体にわたって配置されていることがより好ましい。目的とする転写画像を記録媒体に得るために必要とされる転写温度を転写ローラに付与できるように、転写手段に設ける加熱装置は、加熱温度を変化させることが可能な構成を有することが好ましい。
<記録媒体への親水化処理>
転写性向上のために、記録媒体の中間画像の被転写面を予め親水化処理しておくことも好ましい。記録媒体表面が親水化し記録媒体に対するインクの動的接触角が低下することにより、インク凝集層と記録媒体との相互作用が高まり、記録媒体に対して効率良くインク凝集層が転写される。
記録媒体を予め親水化処理する工程は、物理的表面処理工程であることが好ましい。ここで物理的表面処理工程とは、その処理工程が水および化学物質付与などの化学的処理によらず、電気的もしくは機械的処理によるものを言う。物理的表面処理工程は、その工程において記録媒体表面におけるインクの動的接触角を低下せしめる手段によって行われる。電気的処理の一例としては、常圧プラズマ処理、コロナ放電処理、エキシマランプ処理、UVオゾン処理等が挙げられる。また、機械的処理としては記録媒体表面の凹凸化処理などが挙げられる。
転写性向上のために、記録媒体の中間画像の被転写面を予め親水化処理しておくことも好ましい。記録媒体表面が親水化し記録媒体に対するインクの動的接触角が低下することにより、インク凝集層と記録媒体との相互作用が高まり、記録媒体に対して効率良くインク凝集層が転写される。
記録媒体を予め親水化処理する工程は、物理的表面処理工程であることが好ましい。ここで物理的表面処理工程とは、その処理工程が水および化学物質付与などの化学的処理によらず、電気的もしくは機械的処理によるものを言う。物理的表面処理工程は、その工程において記録媒体表面におけるインクの動的接触角を低下せしめる手段によって行われる。電気的処理の一例としては、常圧プラズマ処理、コロナ放電処理、エキシマランプ処理、UVオゾン処理等が挙げられる。また、機械的処理としては記録媒体表面の凹凸化処理などが挙げられる。
<転写補助液>
転写補助液は中間画像の表面に転写時における記録媒体への密着性を追加的に付与して、転写性を向上させる成分を含み、中間転写体上に形成された中間画像を形成するインク凝集層上に付与される。
転写補助液は記録媒体への付与方法に応じた組成及び物性を有することが好ましい。
インクジェット法により転写補助液を中間画像上に付与する場合には、転写補助液を水性液体として調製することが好ましい。
転写補助液に含有させる記録媒体への中間画像の転写性を向上させる成分としては、転写温度において転写性の向上に必要な軟化状態が得られる樹脂成分が利用できる。この樹脂成分としては、先にインクの成分として挙げた顔料分散剤としての水溶性樹脂及びインク凝集層の被膜化用の樹脂粒子から目的とするTgを有する成分を選択して用いることができる。
更に、インクジェット法により中間転写体に付与する転写補助液には、インクの成分として先に挙げた微粒子、界面活性剤、水性液媒体及びその他の添加剤等、着色剤を除いたインクの各成分を、インクにおける含有割合で用いることができる。
転写補助液は中間画像の表面に転写時における記録媒体への密着性を追加的に付与して、転写性を向上させる成分を含み、中間転写体上に形成された中間画像を形成するインク凝集層上に付与される。
転写補助液は記録媒体への付与方法に応じた組成及び物性を有することが好ましい。
インクジェット法により転写補助液を中間画像上に付与する場合には、転写補助液を水性液体として調製することが好ましい。
転写補助液に含有させる記録媒体への中間画像の転写性を向上させる成分としては、転写温度において転写性の向上に必要な軟化状態が得られる樹脂成分が利用できる。この樹脂成分としては、先にインクの成分として挙げた顔料分散剤としての水溶性樹脂及びインク凝集層の被膜化用の樹脂粒子から目的とするTgを有する成分を選択して用いることができる。
更に、インクジェット法により中間転写体に付与する転写補助液には、インクの成分として先に挙げた微粒子、界面活性剤、水性液媒体及びその他の添加剤等、着色剤を除いたインクの各成分を、インクにおける含有割合で用いることができる。
次に、本発明の実施形態にかかる転写型インクジェット記録装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる転写型インクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態における中間転写体101の中間画像形成面は、記録媒体107上に形成される転写画像に高光沢を付与するための平滑性を有する。中間転写体101の中間画像が形成される面の平滑性を、記録媒体107上に最終的に得たい転写画像表面の平滑性以上にしておくことで、より効果的に記録媒体上に高光沢画像を形成することができる。
図1において、中間転写体101は回転可能な一対の円筒状の支持部材としての支持用ローラに架け渡された無端ベルト(エンドレスベルト)としての形態で保持されている。支持用ローラの一方は、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114として配置されている。
そして、これらの支持用ローラは軸を中心として矢印方向に回転駆動し、その回転と同期して、周辺に配置された各デバイスが作動するようになっている。すなわち、これらの支持用ローラによって中間転写体の搬送手段が構成されており、中間転写体101の搬送方向に添って、ローラ式の反応液塗工装置102、インクジェット記録ヘッド103、液体吐出ヘッド104、加熱装置105、加熱ローラ114、冷却装置106、転写ローラ108の各デバイスがこれらの順に配置されている。
この装置における画像形成手段はインクジェット記録ヘッド103及び反応液塗工装置102を有して構成されている。なお、反応液塗工装置は必要に応じて設けることができる。
この装置における中間画像の温度制御手段は、加熱ローラ114に内蔵された加熱手段112と、冷却手段106と、転写ローラ108に内蔵されている加熱手段を有している。
図1は、本発明の実施形態にかかる転写型インクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態における中間転写体101の中間画像形成面は、記録媒体107上に形成される転写画像に高光沢を付与するための平滑性を有する。中間転写体101の中間画像が形成される面の平滑性を、記録媒体107上に最終的に得たい転写画像表面の平滑性以上にしておくことで、より効果的に記録媒体上に高光沢画像を形成することができる。
図1において、中間転写体101は回転可能な一対の円筒状の支持部材としての支持用ローラに架け渡された無端ベルト(エンドレスベルト)としての形態で保持されている。支持用ローラの一方は、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114として配置されている。
そして、これらの支持用ローラは軸を中心として矢印方向に回転駆動し、その回転と同期して、周辺に配置された各デバイスが作動するようになっている。すなわち、これらの支持用ローラによって中間転写体の搬送手段が構成されており、中間転写体101の搬送方向に添って、ローラ式の反応液塗工装置102、インクジェット記録ヘッド103、液体吐出ヘッド104、加熱装置105、加熱ローラ114、冷却装置106、転写ローラ108の各デバイスがこれらの順に配置されている。
この装置における画像形成手段はインクジェット記録ヘッド103及び反応液塗工装置102を有して構成されている。なお、反応液塗工装置は必要に応じて設けることができる。
この装置における中間画像の温度制御手段は、加熱ローラ114に内蔵された加熱手段112と、冷却手段106と、転写ローラ108に内蔵されている加熱手段を有している。
図1の装置における画像形成動作を以下に説明する。
中間転写体101に、塗工装置102の有する塗工ローラを利用して、反応液113を塗工する。続いて、中間転写体101の中間画像形成面がインクジェット記録ヘッド103の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド103からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの少なくとも1種が吐出され、中間転写体101上に予め塗工してあった反応液113とインクが反応し、中間転写体101上に中間画像を形成するインク凝集層32が形成される。
なお、インク凝集層は、中間転写体の中間画像形成面に付与されたインク滴から得られる単一ドットからなる層、互いに連結している複数ドットからなる層、あるいは所定の面積全面にわたる単一層などの形態として記録媒体上に形成され、これらの少なくとも1種によって中間画像を形成することができる。
次に、中間転写体101上の中間画像が中間転写体加熱装置105に到達すると、中間画像を形成するインク凝集層32から水分が除去されるとともに、インク凝集層32が加熱される。また、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に達すると、インク凝集層32が更に加熱されてインクの最低造膜温度以上の温度に達し、インク凝集層32が被膜化されて着色被膜となり、画像が定着される。被膜化されたインク凝集層からなる中間画像が冷却装置106に達すると、中間転写体101及びインク凝集層32が冷却される。
更に、中間画像が転写ローラ108の位置に達すると、中間画像を形成するインク凝集層32が、室温程度の温度に保持された記録媒体107と接触し、インク凝集層は更に冷却されて記録媒体107に転写される。この際、インク凝集層32はインク成分として付与された樹脂のガラス転移温度よりも低く、かつ転写に必要な温度まで冷却される。なお、中間画像の転写時の温度は、転写ローラ108に内蔵された加熱手段によって制御することができる。
中間転写体101に、塗工装置102の有する塗工ローラを利用して、反応液113を塗工する。続いて、中間転写体101の中間画像形成面がインクジェット記録ヘッド103の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド103からブラック、シアン、マゼンタ、イエローの少なくとも1種が吐出され、中間転写体101上に予め塗工してあった反応液113とインクが反応し、中間転写体101上に中間画像を形成するインク凝集層32が形成される。
なお、インク凝集層は、中間転写体の中間画像形成面に付与されたインク滴から得られる単一ドットからなる層、互いに連結している複数ドットからなる層、あるいは所定の面積全面にわたる単一層などの形態として記録媒体上に形成され、これらの少なくとも1種によって中間画像を形成することができる。
次に、中間転写体101上の中間画像が中間転写体加熱装置105に到達すると、中間画像を形成するインク凝集層32から水分が除去されるとともに、インク凝集層32が加熱される。また、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に達すると、インク凝集層32が更に加熱されてインクの最低造膜温度以上の温度に達し、インク凝集層32が被膜化されて着色被膜となり、画像が定着される。被膜化されたインク凝集層からなる中間画像が冷却装置106に達すると、中間転写体101及びインク凝集層32が冷却される。
更に、中間画像が転写ローラ108の位置に達すると、中間画像を形成するインク凝集層32が、室温程度の温度に保持された記録媒体107と接触し、インク凝集層は更に冷却されて記録媒体107に転写される。この際、インク凝集層32はインク成分として付与された樹脂のガラス転移温度よりも低く、かつ転写に必要な温度まで冷却される。なお、中間画像の転写時の温度は、転写ローラ108に内蔵された加熱手段によって制御することができる。
次に、中間画像を形成しているインク凝集層への加熱及び加圧のタイミングチャートの一例について、図3を用いて説明する。図3において、加熱手段112によって中間画像を形成しているインク凝集層32が120℃まで加熱されてインク凝集層は被膜化され、着色被膜となり、中間画像の定着が行われる。更に、中間画像を形成するインク凝集層は冷却装置106で60℃まで冷却される。この間は、インク凝集層の温度がインク成分として付与された被膜形成用の樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度であるため、インク凝集層に圧力をかけて転写しようとすると、画像表面の形状が変形してしまい光沢の低い画像になってしまう。
これに対して、被膜形成用の樹脂のTgよりも低い温度である60℃に達してからインク凝集層を記録媒体107に転写することにより、記録媒体107に圧力をかけて転写しても画像表面の形状が変形せず、高い光沢の画像が得ることが可能となっている。
これに対して、被膜形成用の樹脂のTgよりも低い温度である60℃に達してからインク凝集層を記録媒体107に転写することにより、記録媒体107に圧力をかけて転写しても画像表面の形状が変形せず、高い光沢の画像が得ることが可能となっている。
一方、反応液及び樹脂を含むインクを用いて記録媒体に形成したインク凝集層に対して従来のエンドレスプレス方式の光沢発生装置による画像表面への光沢付与処理を行う場合について、図4を用いて以下に説明する。
図4(a)は、2つのローラ52、54の間に無端の定着ベルト51を架け渡した構造を有するエンドレスプレス方式の光沢発生装置の概略図である。図4(a)に示すように、記録媒体107上に形成されたインク凝集層32が加熱ローラ52、及び加圧ローラ53で加熱加圧されることによりインク凝集層32は被膜化され、更に、定着ベルト51の表面形状にそって変形する。定着ベルト51を十分平滑にしておくことで光沢の高い画像を得ることが出来る。ただし、インク凝集層32の被膜化により得られる着色被膜の温度が被膜形成用の樹脂のTgよりも高い状態で定着ベルト51から画像を剥がそうとすると、定着ベルト51に着色被膜が転写してしまい、画像不良が発生する。そのため、冷却装置55を用いて前記Tgよりも低い温度まで冷却してから定着ベルト51から画像を剥がす。
図4(b)は、エンドレスプレス方式の光沢発生装置における、中間画像に印加されている圧力、及び中間画像の加熱温度のタイミングチャートである。図4(a)について説明したように、インク凝集層32には、圧力15kg/cm2での加圧、加熱ローラ52による加熱が同時に行われ、インク凝集層32の温度は120℃まで上昇し、被膜化される。その後、インク凝集層32から得られた着色被膜は定着ベルト51に無圧状態で保持されたまま冷却装置55によりインクに含まれる被膜形成用樹脂のガラス転移温度よりも低い温度である60℃まで冷却される。エンドレスプレス方式の光沢発生装置では、インク凝集層32に対して、加熱加圧を同時に実施し、無圧状態で冷却してから画像を剥離することで高光沢な画像を得ることが可能となっている。
本実施形態では、中間画像を加熱した状態で圧力印加による転写を行うと、光沢の低い画像が得られてしまうため、中間画像を冷却してから圧力印加し、同時に記録媒体107に転写することで、転写と同時に高光沢な画像を得ることが可能となっている。
インク凝集層の温度を被膜形成用の樹脂のTf以上の温度まで上昇させることで、記録媒体107に転写された転写画像が定着されて擦過性が向上する。更に、中間画像の温度を被膜形成用の樹脂のTgよりも低くしてから転写することにより、記録媒体107に転写された転写画像の表面に、中間転写体101の表面に対応した平滑性が付与され、高い光沢が付与される。
図1の装置では、加熱ローラ114と冷却装置106の間には、中間画像処理用のデバイスは設けられておらず、中間転写体101の中間画像形成面上に形成された中間画像は、中間画像形成面と中間画像の積層状態が維持された状態で搬送される構成を有する。この構成によって、中間画像を形成するインク凝集層が上述したTgよりも高い温度にある間は、圧力の印加等の処理は行われず、インク凝集層の中間画像形成面との界面である底面の平滑性を維持することができる。
図4(a)は、2つのローラ52、54の間に無端の定着ベルト51を架け渡した構造を有するエンドレスプレス方式の光沢発生装置の概略図である。図4(a)に示すように、記録媒体107上に形成されたインク凝集層32が加熱ローラ52、及び加圧ローラ53で加熱加圧されることによりインク凝集層32は被膜化され、更に、定着ベルト51の表面形状にそって変形する。定着ベルト51を十分平滑にしておくことで光沢の高い画像を得ることが出来る。ただし、インク凝集層32の被膜化により得られる着色被膜の温度が被膜形成用の樹脂のTgよりも高い状態で定着ベルト51から画像を剥がそうとすると、定着ベルト51に着色被膜が転写してしまい、画像不良が発生する。そのため、冷却装置55を用いて前記Tgよりも低い温度まで冷却してから定着ベルト51から画像を剥がす。
図4(b)は、エンドレスプレス方式の光沢発生装置における、中間画像に印加されている圧力、及び中間画像の加熱温度のタイミングチャートである。図4(a)について説明したように、インク凝集層32には、圧力15kg/cm2での加圧、加熱ローラ52による加熱が同時に行われ、インク凝集層32の温度は120℃まで上昇し、被膜化される。その後、インク凝集層32から得られた着色被膜は定着ベルト51に無圧状態で保持されたまま冷却装置55によりインクに含まれる被膜形成用樹脂のガラス転移温度よりも低い温度である60℃まで冷却される。エンドレスプレス方式の光沢発生装置では、インク凝集層32に対して、加熱加圧を同時に実施し、無圧状態で冷却してから画像を剥離することで高光沢な画像を得ることが可能となっている。
本実施形態では、中間画像を加熱した状態で圧力印加による転写を行うと、光沢の低い画像が得られてしまうため、中間画像を冷却してから圧力印加し、同時に記録媒体107に転写することで、転写と同時に高光沢な画像を得ることが可能となっている。
インク凝集層の温度を被膜形成用の樹脂のTf以上の温度まで上昇させることで、記録媒体107に転写された転写画像が定着されて擦過性が向上する。更に、中間画像の温度を被膜形成用の樹脂のTgよりも低くしてから転写することにより、記録媒体107に転写された転写画像の表面に、中間転写体101の表面に対応した平滑性が付与され、高い光沢が付与される。
図1の装置では、加熱ローラ114と冷却装置106の間には、中間画像処理用のデバイスは設けられておらず、中間転写体101の中間画像形成面上に形成された中間画像は、中間画像形成面と中間画像の積層状態が維持された状態で搬送される構成を有する。この構成によって、中間画像を形成するインク凝集層が上述したTgよりも高い温度にある間は、圧力の印加等の処理は行われず、インク凝集層の中間画像形成面との界面である底面の平滑性を維持することができる。
図1に示す通り、インクジェット記録ヘッド103の中間画像の搬送方向における下流側に、中間画像の記録媒体への転写性を向上させるための転写補助液を付与する転写補助液付与手段としての液体吐出ヘッド104を必要に応じて設けることができる。この転写補助液の付与手段としても、種々の方式の液体付与装置を用いることができる。この液体付与装置としては、図1に示すようなインクジェット法により液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いることが好ましい。
本発明にかかる転写型インクジェット記録装置の他の実施形態を図5及び図6に示す。図5に示す装置は、第1の転写手段として、冷却手段で冷却された中間画像の転写用である転写手段を有し、第2の転写手段として前記加熱手段によって加熱された中間画像をインク成分として付与された樹脂のガラス転移温度以上の温度で記録媒体に転写するための転写手段を有する。これらの転写手段(第1の転写手段と第2の転写手段)による中間画像の転写モードが、記録媒体に出力する画像の光沢に関する画質の種類に応じて切り替え可能となっている。すなわち、図5に示す装置は、これらの転写手段による中間画像の転写モードの一方を選択可能に切り替えるための切り替え手段を有している。
図5に示す装置では、転写画像に光沢付与を行う際の第1の転写手段としての第1の転写ローラ110と、光沢付与が不要な転写画像を得るための第2の転写手段としての第2の転写ローラ109とを有する。第2の転写ローラ109を追加した以外は図1に示す装置と同様の構成を有する。
図5に示す装置の有する第2の転写ローラ109は、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114と冷却手段106との間に配置されている。これらの転写ローラの配置によって、低光沢の画像の形成と、高光沢の画像の形成の切り替えを簡便に実現できる。
図1に示す装置においては、表面粗さRaの非常に低い高光沢画像の形成手段について説明したが、図5に示す実施形態においては、表面粗さRaの非常に低い高光沢画像の形成と、表面粗さRaの高い低光沢画像の形成の切り替えを簡便に実現できる。
具体的には、図5(a)に示すように、中間画像が加熱装置105に到達すると、水分が除去されるとともに、インク凝集層が加熱される。また、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に中間画像が達すると、インク凝集層が更に加熱されてインク成分として付与された被膜形成用の樹脂の最低造膜温度(Tf)以上の温度に達し、インク凝集層が被膜化する。続いて第2の転写ローラ109の位置に達した時に、中間画像を形成している着色被膜の温度が高い状態で中間転写体101から中間画像が記録媒体107へ転写することによって低光沢な転写画像を得ることが可能となっている。
一方、図5(b)に示すように、中間転写体101と第2の転写ローラ109を離間しておき、図1の装置と同様に、第1の転写ローラ110の位置に中間画像が達した時に中間転写体101上に形成された中間画像が記録媒体107へ転写することで高光沢な転写画像を得ることが可能となっている。
以上の通り、図5に示す装置では、第1の転写ローラ110と第2の転写ローラ109の各々が、中間転写体101への転写のための当接位置と中間転写体101から離間した位置との移動可能に設けられ、目的とする転写画像の光沢性に応じてこれら転写ローラを使い分けることができる。
図5に示す装置では、転写画像に光沢付与を行う際の第1の転写手段としての第1の転写ローラ110と、光沢付与が不要な転写画像を得るための第2の転写手段としての第2の転写ローラ109とを有する。第2の転写ローラ109を追加した以外は図1に示す装置と同様の構成を有する。
図5に示す装置の有する第2の転写ローラ109は、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114と冷却手段106との間に配置されている。これらの転写ローラの配置によって、低光沢の画像の形成と、高光沢の画像の形成の切り替えを簡便に実現できる。
図1に示す装置においては、表面粗さRaの非常に低い高光沢画像の形成手段について説明したが、図5に示す実施形態においては、表面粗さRaの非常に低い高光沢画像の形成と、表面粗さRaの高い低光沢画像の形成の切り替えを簡便に実現できる。
具体的には、図5(a)に示すように、中間画像が加熱装置105に到達すると、水分が除去されるとともに、インク凝集層が加熱される。また、加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に中間画像が達すると、インク凝集層が更に加熱されてインク成分として付与された被膜形成用の樹脂の最低造膜温度(Tf)以上の温度に達し、インク凝集層が被膜化する。続いて第2の転写ローラ109の位置に達した時に、中間画像を形成している着色被膜の温度が高い状態で中間転写体101から中間画像が記録媒体107へ転写することによって低光沢な転写画像を得ることが可能となっている。
一方、図5(b)に示すように、中間転写体101と第2の転写ローラ109を離間しておき、図1の装置と同様に、第1の転写ローラ110の位置に中間画像が達した時に中間転写体101上に形成された中間画像が記録媒体107へ転写することで高光沢な転写画像を得ることが可能となっている。
以上の通り、図5に示す装置では、第1の転写ローラ110と第2の転写ローラ109の各々が、中間転写体101への転写のための当接位置と中間転写体101から離間した位置との移動可能に設けられ、目的とする転写画像の光沢性に応じてこれら転写ローラを使い分けることができる。
図6は、円筒状の中間転写体を回転可能に設けた転写型インクジェット記録装置の実施形態を示す。図6に示す装置は、円筒状の基体309の外周面に中間転写体301を有し、基体309の矢印方向での回転に伴って中間転写体301の中間画像形成面が移動するようになっている。中間転写体301の移動経路に添って、塗工装置302、インクジェット記録ヘッド303、転写補助液の付与用の液体吐出ヘッド304、加熱装置305、加熱手段311、冷却装置306、転写ローラ308の各デバイスがこれらの順に配置されている。
この装置における画像形成手段はインクジェット記録ヘッド303及び塗工装置302を有して構成されている。なお、中間転写体301に反応液313を塗工する塗工装置302は必要に応じて設けることができる。また、転写補助液を付与するための液体吐出ヘッド304も必要に応じて設けることができる。更に、クリーニングユニット310を必要に応じて設けることができる。
この装置における中間画像の温度制御手段は、加熱手段311と、冷却手段306により構成されている。
この装置による転写画像の形成における各デバイスの動作は、中間転写体301が基体309の外周面に設置されており、基体309の回転に伴って移動する点を除いて、図1において説明した各デバイスと同様である。
この装置における画像形成手段はインクジェット記録ヘッド303及び塗工装置302を有して構成されている。なお、中間転写体301に反応液313を塗工する塗工装置302は必要に応じて設けることができる。また、転写補助液を付与するための液体吐出ヘッド304も必要に応じて設けることができる。更に、クリーニングユニット310を必要に応じて設けることができる。
この装置における中間画像の温度制御手段は、加熱手段311と、冷却手段306により構成されている。
この装置による転写画像の形成における各デバイスの動作は、中間転写体301が基体309の外周面に設置されており、基体309の回転に伴って移動する点を除いて、図1において説明した各デバイスと同様である。
次に、本発明にかかる転写型インクジェット記録装置の実施例について、より具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記の実施例によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
調製例1
[反応液の調整]
下記の組成の成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、濾液を反応液として回収した。
・レブリン酸:40部
・グリセリン:5部
・界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノールE100)
・樹脂微粒子:ポリアクリル酸:3部
・イオン交換水:51部
調製例1
[反応液の調整]
下記の組成の成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、濾液を反応液として回収した。
・レブリン酸:40部
・グリセリン:5部
・界面活性剤:1部
(川研ファインケミカル製:アセチレノールE100)
・樹脂微粒子:ポリアクリル酸:3部
・イオン交換水:51部
[インクの調製]
(ブラック顔料分散液の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製)10%、顔料分散剤水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体<酸価150、重量平均分子量8,000>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み)15%、純水75%を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200%充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10%のブラック顔料分散液を得た。
(シアン顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントブルー15:3、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、シアン顔料分散液を調製した。
(マゼンタ顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントレッド122、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、マゼンタ顔料分散液を調製した。
(イエロー顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントイエロー74、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、イエロー顔料分散液を調製した。
(ブラック顔料分散液の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製)10%、顔料分散剤水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体<酸価150、重量平均分子量8,000>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み)15%、純水75%を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200%充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10%のブラック顔料分散液を得た。
(シアン顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントブルー15:3、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、シアン顔料分散液を調製した。
(マゼンタ顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントレッド122、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、マゼンタ顔料分散液を調製した。
(イエロー顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントイエロー74、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、イエロー顔料分散液を調製した。
(樹脂微粒子分散体の作製)
ブチルメタクリレート18%、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)2%、n−ヘキサデカン2%を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を、乳化剤であるNIKKOL BC15(日光ケミカルズ製)の6%水溶液(配合割合78%)に滴下して、0.5時間攪拌した。次に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して濃度約20%の樹脂微粒子分散体を得た。該樹脂微粒子の質量平均分子量は約1,000〜約2,000,000、分散粒径は約100nm〜約500nmであった。得られた樹脂微粒子の最低造膜温度は100℃〜120℃、ガラス転移温度(Tg)は70〜80℃である。
(インクの調製)
下記の処方の組成からなるインクをブラック、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれについて調製した。具体的には、下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過することにより調整した。
(インク処方)
・上述の各色顔料分散液のいずれか1種(濃度約10%):20%
・上述の樹脂微粒子分散体(濃度約20%):50%
・グリセリン:12%
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製):0.5%
・純水:17.5%
ブチルメタクリレート18%、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)2%、n−ヘキサデカン2%を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を、乳化剤であるNIKKOL BC15(日光ケミカルズ製)の6%水溶液(配合割合78%)に滴下して、0.5時間攪拌した。次に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して濃度約20%の樹脂微粒子分散体を得た。該樹脂微粒子の質量平均分子量は約1,000〜約2,000,000、分散粒径は約100nm〜約500nmであった。得られた樹脂微粒子の最低造膜温度は100℃〜120℃、ガラス転移温度(Tg)は70〜80℃である。
(インクの調製)
下記の処方の組成からなるインクをブラック、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれについて調製した。具体的には、下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過することにより調整した。
(インク処方)
・上述の各色顔料分散液のいずれか1種(濃度約10%):20%
・上述の樹脂微粒子分散体(濃度約20%):50%
・グリセリン:12%
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製):0.5%
・純水:17.5%
実施例1
図1に示す各部を以下の構成とした本実施例にかかる転写型インクジェット装置を用意した。
インク吐出用のインクジェット記録ヘッド103としては、電気熱変換素子を用いオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのヘッドを用いた。各色のインクをそれぞれ担当するインクジェット記録ヘッドとしては、中間転写体の中間画像形成面の搬送方向に対して略直交する方向のほぼ幅一杯に吐出口が直線上に配列されたラインヘッド形態の記録ヘッドを用いた。インクジェット記録ヘッドの各吐出口からのインク吐出量は3plであり、50℃の中間転写体の中間画像形成面に1g/m2の塗工量で反応液を塗工し、記録ドット解像度を1200dpiとしてインクジェット記録ヘッドにより中間画像を形成した。
中間転写体101としては、表層部材として、支持体としての0.5mmの透明PETフィルム表面に、ゴム硬度40°、厚さ0.1mmのシリコーンゴムKE12(信越化学製)を、両面粘着テープを介して積層させた構成の無端ベルトを用いた。この無端ベルトの外周面に、平行平板型常圧プラズマ処理装置APT−203(積水化学製)を用いて下記条件にて親水化処理を行い、中間画像形成面を得た。
(表面親水化条件)
使用ガス;流量
・空気;1000cc/min
・窒素ガス(N2);6000cc/min
・入力電圧:230V
・処理速度:20sec/cm2
中間転写体の表面粗さRaは0.02μmとなっており、非常に平滑なものを使用している。表面粗さRaは、菱化システム株式会社製のVertscan4.0で測定した値であり、以下で出てくるRa値も同様である。
転写ローラ108としては、ヒータが内蔵されている加熱加圧ローラを用いた。中間画像の転写は、転写時に中間転写体101上の中間画像にかかる圧力が15kg/cm2、圧力が中間画像にかかる時間が900msec、転写ローラ108の温度が60℃となる条件で実施した。
加熱装置105としては、ヒータを用いた。
調製例1において得られた反応液及び顔料インクを本実施例にかかる転写型インクジェット記録装置の貯留槽及びインクジェット記録ヘッドのインクタンク(不図示)に充填した。
記録媒体としては、キャストコート紙が、グロスコート紙よりも紙白の平滑性が高く、光沢も更に高くなるため好ましい。キャストコート紙としては、グロリアピュアホワイト(五條製紙社製:210gsm紙)、ミラーコート紙(王子製紙(株)、坪量127.9g/m2)等を挙げることができる。本実施例では、グロリアピュアホワイト(五條製紙社製)の210gsm紙を用いた。
図1に示す各部を以下の構成とした本実施例にかかる転写型インクジェット装置を用意した。
インク吐出用のインクジェット記録ヘッド103としては、電気熱変換素子を用いオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのヘッドを用いた。各色のインクをそれぞれ担当するインクジェット記録ヘッドとしては、中間転写体の中間画像形成面の搬送方向に対して略直交する方向のほぼ幅一杯に吐出口が直線上に配列されたラインヘッド形態の記録ヘッドを用いた。インクジェット記録ヘッドの各吐出口からのインク吐出量は3plであり、50℃の中間転写体の中間画像形成面に1g/m2の塗工量で反応液を塗工し、記録ドット解像度を1200dpiとしてインクジェット記録ヘッドにより中間画像を形成した。
中間転写体101としては、表層部材として、支持体としての0.5mmの透明PETフィルム表面に、ゴム硬度40°、厚さ0.1mmのシリコーンゴムKE12(信越化学製)を、両面粘着テープを介して積層させた構成の無端ベルトを用いた。この無端ベルトの外周面に、平行平板型常圧プラズマ処理装置APT−203(積水化学製)を用いて下記条件にて親水化処理を行い、中間画像形成面を得た。
(表面親水化条件)
使用ガス;流量
・空気;1000cc/min
・窒素ガス(N2);6000cc/min
・入力電圧:230V
・処理速度:20sec/cm2
中間転写体の表面粗さRaは0.02μmとなっており、非常に平滑なものを使用している。表面粗さRaは、菱化システム株式会社製のVertscan4.0で測定した値であり、以下で出てくるRa値も同様である。
転写ローラ108としては、ヒータが内蔵されている加熱加圧ローラを用いた。中間画像の転写は、転写時に中間転写体101上の中間画像にかかる圧力が15kg/cm2、圧力が中間画像にかかる時間が900msec、転写ローラ108の温度が60℃となる条件で実施した。
加熱装置105としては、ヒータを用いた。
調製例1において得られた反応液及び顔料インクを本実施例にかかる転写型インクジェット記録装置の貯留槽及びインクジェット記録ヘッドのインクタンク(不図示)に充填した。
記録媒体としては、キャストコート紙が、グロスコート紙よりも紙白の平滑性が高く、光沢も更に高くなるため好ましい。キャストコート紙としては、グロリアピュアホワイト(五條製紙社製:210gsm紙)、ミラーコート紙(王子製紙(株)、坪量127.9g/m2)等を挙げることができる。本実施例では、グロリアピュアホワイト(五條製紙社製)の210gsm紙を用いた。
記録媒体を中間画像の転写先としてセットして以下の工程により画像を形成した。
中間転写体101の中間画像形成面に塗工装置102の有する塗工ローラにより反応液113が塗布された。続いて、インクジェット記録ヘッド103の配置位置に到達した中間画像形成面に、インクジェット記録ヘッド103からブラック、シアン、マゼンタ、イエローのから選択された顔料インクの少なくとも1種が吐出され、中間画像が形成された。中間画像を形成する顔料インクは予め塗布してあった反応液113と反応し、インク凝集層が形成された。
次に、中間画像が加熱装置105に到達すると、乾燥処理により水分等の揮発性成分が除去されるとともに、インク凝集層が加熱された。加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に中間画像を形成するインク凝集層32が達すると、インク凝集層が更に加熱されてインクの成分として付与された樹脂微粒子の最低造膜温度以上の温度である120℃に達して被膜化されて着色被膜となり、画像が定着された。加熱された状態にある中間画像が中間転写体冷却装置106に達すると、中間転写体101の背面側から中間画像が冷却された。
更に、中間画像が転写ローラ108の位置に達すると、中間画像が温度25℃に保持された被記録体107と接触し、中間画像を形成する着色被膜は更に冷却されて樹脂微粒子のガラス転移温度よりも低い温度である60℃に達し、更に50℃まで低下し、記録媒体107に転写された。
中間転写体101の中間画像形成面に塗工装置102の有する塗工ローラにより反応液113が塗布された。続いて、インクジェット記録ヘッド103の配置位置に到達した中間画像形成面に、インクジェット記録ヘッド103からブラック、シアン、マゼンタ、イエローのから選択された顔料インクの少なくとも1種が吐出され、中間画像が形成された。中間画像を形成する顔料インクは予め塗布してあった反応液113と反応し、インク凝集層が形成された。
次に、中間画像が加熱装置105に到達すると、乾燥処理により水分等の揮発性成分が除去されるとともに、インク凝集層が加熱された。加熱手段112が内蔵された加熱ローラ114の位置に中間画像を形成するインク凝集層32が達すると、インク凝集層が更に加熱されてインクの成分として付与された樹脂微粒子の最低造膜温度以上の温度である120℃に達して被膜化されて着色被膜となり、画像が定着された。加熱された状態にある中間画像が中間転写体冷却装置106に達すると、中間転写体101の背面側から中間画像が冷却された。
更に、中間画像が転写ローラ108の位置に達すると、中間画像が温度25℃に保持された被記録体107と接触し、中間画像を形成する着色被膜は更に冷却されて樹脂微粒子のガラス転移温度よりも低い温度である60℃に達し、更に50℃まで低下し、記録媒体107に転写された。
本実施例において、インク凝集層への加熱及び加圧のタイミングは、図3を参照して先に説明した通りである。
本実施例では、インク成分として添加した樹脂微粒子のガラス転移温度よりも低い温度である60℃に達した段階で転写することにより、記録媒体107に圧力をかけて転写しても画像表面の形状が変形せず、高い光沢の画像が得ることが可能となっている。
記録媒体上に得られた画像の20度光沢(JIS Z 8741)は40〜100、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であった。なお、20度光沢の測定は、ハンディ型光沢計PG−IIM(日本電色工業株式会社)を用いて行うことができる。
本実施例では、インク成分として添加した樹脂微粒子のガラス転移温度よりも低い温度である60℃に達した段階で転写することにより、記録媒体107に圧力をかけて転写しても画像表面の形状が変形せず、高い光沢の画像が得ることが可能となっている。
記録媒体上に得られた画像の20度光沢(JIS Z 8741)は40〜100、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であった。なお、20度光沢の測定は、ハンディ型光沢計PG−IIM(日本電色工業株式会社)を用いて行うことができる。
実施例2
[転写補助液の使用]
下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、ろ液を転写補助液として回収した。
(転写補助液の処方)
・調製例1で得た樹脂微粒子分散体:30%
・水溶性樹脂(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体<酸価132、重量平均分子量7,700、ガラス転移点78℃>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み):3%
・グリセリン:5%
・ジエチレングリコール:4%
・界面活性剤(アセチレノールEH:川研ファインケミカル社製):1%
・イオン交換水:57%
本実施例では、実施例1の構成に転写補助液を吐出する液体吐出ヘッド104を追加した転写型インクジェット記録装置を用意した。
液体吐出ヘッド104として、電気熱変換素子を用いオンデマンド方式にて液体吐出を行うタイプのヘッドを用いた。この液体吐出ヘッドとしては、中間転写体の中間画像形成面の搬送方向に対して略直交する方向に吐出口が直線上に配列されたラインヘッド形態の液体吐出ヘッドを用いた。
インクジェット記録ヘッド103により形成された中間転写体101上の中間画像に対して、5〜15g/m2の量で転写補助液を液体吐出ヘッド104から付与し、転写時のインク凝集層が加圧される時間が10msecである以外は実施例1と同じ条件で記録媒体107への転写画像形成を実施した。
本実施例にかかる装置は、転写補助液付与手段を有することによって、中間画像の記録媒体への転写性を更に向上させる構成となっている。本実施例によると、最終的に得られた転写画像のRaは0.1μmとなり、実施例1と同様に高光沢な画像が得られた。
[転写補助液の使用]
下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、ろ液を転写補助液として回収した。
(転写補助液の処方)
・調製例1で得た樹脂微粒子分散体:30%
・水溶性樹脂(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体<酸価132、重量平均分子量7,700、ガラス転移点78℃>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み):3%
・グリセリン:5%
・ジエチレングリコール:4%
・界面活性剤(アセチレノールEH:川研ファインケミカル社製):1%
・イオン交換水:57%
本実施例では、実施例1の構成に転写補助液を吐出する液体吐出ヘッド104を追加した転写型インクジェット記録装置を用意した。
液体吐出ヘッド104として、電気熱変換素子を用いオンデマンド方式にて液体吐出を行うタイプのヘッドを用いた。この液体吐出ヘッドとしては、中間転写体の中間画像形成面の搬送方向に対して略直交する方向に吐出口が直線上に配列されたラインヘッド形態の液体吐出ヘッドを用いた。
インクジェット記録ヘッド103により形成された中間転写体101上の中間画像に対して、5〜15g/m2の量で転写補助液を液体吐出ヘッド104から付与し、転写時のインク凝集層が加圧される時間が10msecである以外は実施例1と同じ条件で記録媒体107への転写画像形成を実施した。
本実施例にかかる装置は、転写補助液付与手段を有することによって、中間画像の記録媒体への転写性を更に向上させる構成となっている。本実施例によると、最終的に得られた転写画像のRaは0.1μmとなり、実施例1と同様に高光沢な画像が得られた。
実施例3
(印刷画質、写真画質の選択機能)
加熱手段が内蔵された転写ローラ109を追加した以外は、実施例1と同様にして図5に示す構成の転写型インクジェット記録装置を用意した。なお、転写ローラ110は図1に示す転写ローラ108と同じ機能を有する。
反応液塗布、中間画像の記録、中間画像の乾燥及びインク成分として添加された樹脂粒子の最低造膜温度以上への加熱によるインク凝集層の被膜化までの各工程は実施例1と同様にして行った。なお、インク凝集層の被膜化の温度は120℃である。
高光沢性が不要な転写画像を記録媒体上に得るモードを選択して、転写ローラ109を中間転写体101に当接位置に移動させ、支持ローラ114を通過した着色被膜の温度がインク成分として添加された樹脂粒子のTgよりも高い状態にある中間画像を、記録媒体107に転写した。中間画像の転写は、15kg/cm2、圧力が中間画像にかかる時間が900msec、転写ローラ108での中間画像の温度が120℃となる条件で実施した。
高光沢性が必要な転写画像を記録媒体上に得るモードを選択して、転写ローラ109を中間転写体101から離し、転写ローラ110を中間転写体101に当接位置に移動させた。この状態で、実施例1と同様にして、インク成分として添加された樹脂粒子のTg以下の温度(60℃)での中間画像の転写を行った。
本実施例では、使用した中間転写体101の表面粗さRaの0.02μmに対して、第1の転写ローラ109で転写した場合に最終的に得られた転写画像のRaは0.54μmとなっており、光沢の低い画像となっている。一方、実施例1と同様に、第2の転写ローラ110で転写した場合は最終的に得られた転写画像のRaは0.1μmとなっており、光沢の高い画像となった。
(印刷画質、写真画質の選択機能)
加熱手段が内蔵された転写ローラ109を追加した以外は、実施例1と同様にして図5に示す構成の転写型インクジェット記録装置を用意した。なお、転写ローラ110は図1に示す転写ローラ108と同じ機能を有する。
反応液塗布、中間画像の記録、中間画像の乾燥及びインク成分として添加された樹脂粒子の最低造膜温度以上への加熱によるインク凝集層の被膜化までの各工程は実施例1と同様にして行った。なお、インク凝集層の被膜化の温度は120℃である。
高光沢性が不要な転写画像を記録媒体上に得るモードを選択して、転写ローラ109を中間転写体101に当接位置に移動させ、支持ローラ114を通過した着色被膜の温度がインク成分として添加された樹脂粒子のTgよりも高い状態にある中間画像を、記録媒体107に転写した。中間画像の転写は、15kg/cm2、圧力が中間画像にかかる時間が900msec、転写ローラ108での中間画像の温度が120℃となる条件で実施した。
高光沢性が必要な転写画像を記録媒体上に得るモードを選択して、転写ローラ109を中間転写体101から離し、転写ローラ110を中間転写体101に当接位置に移動させた。この状態で、実施例1と同様にして、インク成分として添加された樹脂粒子のTg以下の温度(60℃)での中間画像の転写を行った。
本実施例では、使用した中間転写体101の表面粗さRaの0.02μmに対して、第1の転写ローラ109で転写した場合に最終的に得られた転写画像のRaは0.54μmとなっており、光沢の低い画像となっている。一方、実施例1と同様に、第2の転写ローラ110で転写した場合は最終的に得られた転写画像のRaは0.1μmとなっており、光沢の高い画像となった。
32・・・インク凝集層
51・・・定着ベルト
55・・・冷却装置
101・・・中間転写体
102・・・塗工装置
103・・・インクジェット記録ヘッド
104・・・液体吐出ヘッド
105・・・加熱装置
106・・・冷却装置
107・・・記録媒体
108・・・転写ローラ
109・・・第1の転写ローラ
110・・・第2の転写ローラ
112・・・加熱手段
51・・・定着ベルト
55・・・冷却装置
101・・・中間転写体
102・・・塗工装置
103・・・インクジェット記録ヘッド
104・・・液体吐出ヘッド
105・・・加熱装置
106・・・冷却装置
107・・・記録媒体
108・・・転写ローラ
109・・・第1の転写ローラ
110・・・第2の転写ローラ
112・・・加熱手段
Claims (6)
- 中間転写体に、樹脂を含有するインクを付与して、中間画像を形成する中間画像形成手段と、前記中間画像を記録媒体に転写する転写手段と、を有する転写型インクジェット記録装置において、
前記中間画像を前記樹脂の最低造膜温度以上の温度まで加熱するための加熱手段と、
前記加熱手段によって加熱された前記中間画像を冷却して前記樹脂のガラス転移温度よりも低くして前記転写手段に供給するための冷却手段と、
を有することを特徴とする転写型インクジェット記録装置。 - 前記記録媒体の、前記中間画像を転写する面が、親水化処理されている請求項1に記載の転写型インクジェット記録装置。
- 前記中間転写体の中間画像を形成する面の表面粗さRaが、0.1μm以下である請求項1または2に記載の転写型インクジェット記録装置。
- 第1の転写手段として前記冷却手段で冷却された中間画像の転写用である転写手段を有し、第2の転写手段として前記加熱手段によって加熱された中間画像を前記インクに含まれる樹脂のガラス転移温度以上の温度で前記記録媒体に転写するための転写手段を有し、前記第1の転写手段と前記第2の転写手段による中間画像の転写モードの一方を選択可能に切り替えるための切り替え手段を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の転写型インクジェット記録装置。
- 前記中間画像に転写性を向上させる転写補助液を付与する転写補助液付与手段を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の転写型インクジェット記録装置。
- 前記転写補助液が樹脂を含有する請求項5に記載の転写型インクジェット記録装置。
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