JP2017007149A - インク受容層用組成物、インクジェット用記録媒体及びインクジェット用インク組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明によれば、前記の構成を採用することにより、ビーディング等の印刷画像の画質の低下を防止すると共に、テープ剥離性及び耐擦過性等の定着性の向上を図ることが可能になる。尚、インク組成物に含まれるアニオン量は、当該インク組成物中にワックスが含まれる場合には、当該ワックスのアニオン量を除くものである。
本実施の形態の記録媒体は、基材と、当該基材の少なくとも一方の面に形成されたインク受容層とを少なくとも備える。
前記インク受容層用組成物は、ブラック顔料を含み、かつ、ワックスを含まない場合、インク組成物のアニオン量に対し40倍以上のカチオン量を含むものであり、カチオン性樹脂からなるものが好ましい。また、シアン顔料、マゼンダ顔料又はイエロー顔料の何れかと、ワックスを含む場合、インク組成物のアニオン量に対し、26倍より大きいカチオン量を含むものであり、カチオン性樹脂からなるものが好ましい。
本実施の形態のインク組成物は、前記インク受容層を備える記録媒体に対するインクジェット方式等での印刷に好適に用いられるものである。また、本実施の形態のインク組成物はインクジェット記録用として好適に用いられるものである。色材としては顔料を用いることから、本実施の形態のインク組成物は本来的には、染料を用いたインク組成物と比較して発色性や耐光性、耐水性等の点で優れている。
各実施例及び比較例で用いたインク組成物は、下記表1に示す配合組成にて、各色の顔料毎にそれぞれ作製した。即ち、表1に示す各材料を容器中に入れて混合し、マグネチックスターラーにて常温で1時間撹拌した。その後、粗大粒径及び異物の除去のために混合液を濾過した。濾過用のフィルターとしては、濾過精度1μmのメンブランフィルターを用いた。これにより、各実施例及び比較例のインク組成物を得た。
下記表2に示す通り、各実施例では、インク受容層用組成物Aとして、濃度50質量%の水溶性変性ポリアミン系樹脂(ジメチルアミン・エチレンジアミン・エピクロロヒドリン・コポリマー)水溶液を用いた。水溶性変性ポリアミン系樹脂は、第2級アミンとしての(ポリ(2−ヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド)と、エピハロヒドリン類としてのエピクロルヒドリンを反応させて得られるものである。
インク組成物中のアニオン量は、電位差自動滴定装置(商品名;PCD−500、京都電子工業(株)製)を用いて、電位差滴定法により測定した。但し、シアン顔料、マゼンダ顔料又はイエロー顔料を用いたインク組成物については、ポリエチレンワックスのアニオン量を除いて求めた。
本実施例においては、インク組成物として、前記表1に示す配合組成にて作製したものを用いた。顔料としてはシアン顔料を用いた。
実施例2〜4においては、インク組成物に配合する顔料の種類を下記表3に示すものに変更した。それ以外は、前記実施例1と同様にして、記録媒体上にインク組成物のベタ印刷を行った。
比較例1〜4においては、インク組成物に配合する顔料の種類を下記表4に示すものに変更した。また、インク受容層を形成する材料として、表2に示すインク受容層用組成物Bを用いた。それ以外は、前記実施例1と同様にして、記録媒体上にインク組成物のベタ印刷を行った。
テープ剥離性の評価は、各実施例1〜4及び比較例1〜4で作製した試料に対して行った。すなわち、粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)No.405、ニチバン(株))を印刷面に貼り付け、その後粘着テープを剥がしたときの印刷面の剥がれやテープへの移り状態を確認することにより、テープ剥離性を評価した。評価基準は以下の通りとした。結果を表3及び表4に示す。
△:印刷面の剥がれはないが、粘着テープへの付着がわずかに認められた
×:印刷面に剥がれが生じた
耐擦過性の評価は、各実施例1〜4及び比較例1〜4で作製した試料に対して行った。すなわち、学振型摩擦堅牢試験機(安田精機株式会社製)を用いて、前記コート紙の印刷面に摩擦紙(商品名:OKトップコート、王子製紙(株)製)を乗せ、荷重500gにて印刷面を10回擦った。その後、摩擦紙に対する色移りの度合を評価するために、その摩擦面をスキャナ(EPSON GT−X820、セイコーエプソン(株)製)で画像として取り込んだ。スキャン条件は48bitカラー、解像度600dpi、画像補正なしとした。更に、Photoshop(登録商標)を用いて画像の平均化処理を行った。平均化の範囲は15mm×15mmとした。
(シアンの色移り度合い)=Ref.R−CR
(マゼンタの色移り度合い)=Ref.G−MG
(イエローの色移り度合い)=Ref.B−YB
(ブラックの色移り度合い)=Max(Ref.R−KR、Ref.G−KG、Ref.B−KB)
ここで、上記式のブラックの色移り度合いは、(Ref.R−KR)、(Ref.G−KG)、(Ref.B−KB)のそれぞれの値のうち、最も大きい値とした。
△:色移り度合の値が30を超えて50以下(シアン顔料、ブラック顔料を用いた場合は40を超えて55以下)
×:色移り度合の値が50より大きい(シアン顔料、ブラック顔料を用いた場合は55より大きい)
本実施例においては、インク受容層用組成物Aを用いてインク受容層を形成した記録媒体に対し、マゼンダ顔料を用いたインク組成物とイエロー顔料を用いたインク組成物を用いて、それぞれインクジェット方式によるベタ印刷を行った。印刷は、マゼンダの印刷領域と、イエローの印刷領域とが接触する様に行い、両者の境界部分の滲み度合により印刷画像の画質評価を行った。
本比較例においては、インク受容層の形成のためにインク受容層用組成物Bを用いた。それ以外は、実施例5と同様にして、画質の評価を、マゼンダの印刷領域とイエローの印刷領域の境界部分の滲み度合により行った。結果を下記表5に示す。
表3及び表4に示す実施例1〜4の実験結果から分かる通り、インク組成物中のアニオン量に対するインク受容層のカチオン量を40倍以上にすると、テープ剥離性及び耐擦過性が良好であることが確認された。また画質についても、表5に示す通り、マゼンダの印刷領域とイエローの印刷領域の境界部分での滲み部分の幅が0.1mm以下となり、良好な画質となることが確認された。
Claims (3)
- インクジェット用インク組成物を受容して記録するインク受容層の形成に用いられるインク受容層用組成物であって、
カチオン量が、
前記インクジェット水性インク組成物がブラック顔料を含み、かつ、ワックスを含まない場合、当該インクジェット水性インク組成物に含まれるアニオン量に対し、40倍以上であり、
前記インクジェット水性インク組成物がシアン顔料、マゼンダ顔料又はイエロー顔料の何れかと、ワックスを含む場合、当該インクジェット水性インク組成物に含まれるアニオン量に対し、26倍より大きいインク受容層用組成物。 - 基材と、
前記基材の少なくとも一方の面に形成され、インクジェット用インク組成物を受容して記録するインク受容層とを備えるインクジェット用記録媒体であって、
前記インク受容層におけるカチオン量が、
前記インクジェット水性インク組成物がブラック顔料を含み、かつ、ワックスを含まない場合、当該インクジェット水性インク組成物に含まれるアニオン量に対し、40倍以上であり、
前記インクジェット水性インク組成物がシアン顔料、マゼンダ顔料又はイエロー顔料の何れかと、ワックスを含む場合、当該インクジェット水性インク組成物に含まれるアニオン量に対し、26倍より大きいインクジェット用記録媒体。 - 請求項2に記載のインクジェット用記録媒体に対し、インクジェット方式での印刷のために用いられるインクジェット用インク組成物。
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