JP2006241416A - 重合体及びこの重合体を用いた記録媒体。 - Google Patents
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- PVOAHINGSUIXLS-UHFFFAOYSA-N CN1CCNCC1 Chemical compound CN1CCNCC1 PVOAHINGSUIXLS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Abstract
【解決手段】 少なくとも下記一般式(1)または一般式(2)で表される単位を有する重合体
【化1】
一般式(1)または一般式(2)中、R1およびR4はそれぞれ独立にアンモニオ基またはアミノ基で置換されたアルキル基、R2、R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリール置換アルキル基を表し、これらは互いに置換基を有していてもよい。さらにR1、R2およびはR3の少なくとも2つが、あるいはR4とR5とが互いに連結して環状構造を形成しても良い。Xは対アニオンを表す。
【選択図】 なし
Description
これらの記録方法の中でも、インクジェット記録方法は、多種の被記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価でコンパクトであること、静粛性に優れること等の利点から、オフィスは勿論、いわゆるホームユースにおいても広く用いられてきている。
このインクジェット記録用の記録シートに要求される特性としては、一般的に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大きいこと)、(2)インクドットの径が適正で均一であること(ニジミのないこと)、(3)粒状性が良好であること、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこと)、(7)印画部の耐水性や耐光性、耐オゾン性が良好なこと、(8)記録シートの白色度が高いこと、(9)記録シートの保存性が良好なこと(長期保存でも黄変着色を起こさないこと、長期保存で画像がにじまないこと(経時ニシ゛ミが良好な事))、(10)変形しにくく寸法安定性が良好であること(カールが十分小さいこと)、(11)ハード走行性が良好であること等が挙げられる。
更に、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得る目的で用いられるフォト光沢紙の用途においては、上記諸特性に加えて、光沢性、印画部の光沢性、表面平滑性、銀塩写真に類似した印画紙状の風合い等も要求される。
これらの記録用シート、特に、無機顔料微粒子としてシリカを用いた多孔質構造からなるインク受容層を設けたインクジェット記録用シートは、その構成によりインク吸収性に優れ、高解像度の画像を形成し得る高いインク受容性能を有し且つ高光沢を示すことができる。
すなわち、本発明は、次のものを提供するものである。
<2> 前記一般式(1)または一般式(2)において、R1、R2およびR3の少なくとも2つが、あるいはR4とR5とが互いに連結して環状構造を形成していることを特徴とする<1>に記載の重合体
<3> 支持体上に記録層を有する記録媒体において、前記記録層が、少なくとも上記の一般式(1)または一般式(2)で表される単位を有する重合体を含むことを特徴とする記録媒体。
<4> 前記一般式(1)または一般式(2)において、R1、R2およびR3の少なくとも2つが、あるいはR4とR5とが互いに連結して環状構造を形成している重合体を含むことを特徴とする<3>に記載の記録媒体
<5> 前記重合体がさらに有機概念図であらわされる無機性/有機性比(I/O値)が1以下の単量体との共重合体であることを特徴とする<3>または<4>に記載の記録媒体
<6> 前記記録層がインク受容層であり、インクジェット記録方法に適用されることを特徴としる<3>乃至<5>のいずれかに記載の記録媒体
<7> 前記インク受容層が、少なくとも微粒子、水溶性樹脂、および一般式(1)または一般式(2)で表される単位を有するカチオン性樹脂を含有する塗布液を塗布した塗布層を架橋硬化させた層であることを特徴とする<6>に記載の記録媒体。
<8> 前記微粒子が、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマタイトの少なくとも1種であることを特徴とする<6>または<7>に記載の記録媒体。
<9> 前記インク受容層が、多価金属塩を含有することを特徴とする<6>乃至<8>のいずれか1に記載の記録媒体。
また、R1およびR2のアミノ基で置換されるアルキル基としては、具体的にアミノエチル基、N−メチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、N−エチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N−プロピルアミノエチル基、N−ヘキシルアミノエチル基、N−ベンジルアミノエチル基、N,N−ジプロピルアミノエチル基、N−メチル−N−エチルアミノエチル基、N−メチル−N−プロピルアミノエチル基、N−メチル−N−ブチルアミノエチル基、N−メチル−N−ヘキシルアミノエチル基、N−メチル−N−オクチルアミノエチル基、N−メチル−N−ドデシルアミノエチル基、N−メチル−N−ベンジルアミノエチル基、N−エチル−N−ベンジルアミノエチル基、アミノプロピル基、N−メチルアミノプロピル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基、N−エチルアミノプロピル基、N−ベンジルアミノプロピル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、N−プロピルアミノプロピル基、N,N−ジプロピルアミノプロピル基、N−メチル−N−エチルアミノプロピル基、N−(N‘,N’−ジメチルアミノエチル)−N−メチルアミノエチル基、N,N−ジ(N‘,N’−ジメチルアミノエチル)アミノエチル基、等が挙げられ、N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N−メチル−N−エチルアミノエチメル、N−メチル−N−ベンジルアミノエチル基、N−エチル−N−ベンジルアミノエチル基が特に好ましい。
ここでI/O値とは、化合物あるいは置換基の親水性/親油性の尺度を表すパラメーターであり、「有機概念図」(甲田善生著・三共出版 1984年)にその詳細な解説がある。Iは無機性をOは有機性を表し、I/O値が大きいほど無機性が大きい(極性高く親水性が大きい)ことを示す。
本発明の重合体において、式(1)または式(2)で表される単位は20モル%以上含有することが好ましく、25モル%以上がより好ましく、30モル%以上が特に好ましい。
また、カチオン当量が1.5〜8meq/gとなるように、構造・共重合成分の含有率を選択することが好ましい。I/O値が2.3より大きくなる、あるいはカチオン当量が8meq/より大きくなると、該カチオン性樹脂の水溶性が高すぎるため経時でのニジミ防止効果が不十分となることがある。また、カチオン当量が1.5meq/g未満では媒染部の割合が相対的に少なくなるために色素の固定化が不十分であることがある。
ここで、カチオン当量とは重合体1g当たりに含まれるカチオン性基(アミノ基およびアンモニウム基の合計)の当量(mmol)であり、meq/gで表される値である。
本発明のインクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子を含有する。
インクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子を含有することにより多孔質構造が得られ、これによりインクの吸収性能が向上する。特に、該微粒子のインク受容層における固形分含有量が50質量%以上、より好ましくは60質量%を超えていると、更に良好な多孔質構造を形成することが可能となり、十分なインク吸収性を備えたインクジェット記録媒体が得られるので好ましい。ここで、微粒子のインク受容層における固形分含有量とは、インク受容層を構成する組成物中の水以外の成分に基づき算出される含有量である。
本発明に用いる微粒子は無機微粒子が好ましいが、有機微粒子も本発明の効果を損なわない限りにおいて使用することができる。
更に、平均一次粒径が20nm以下のシリカ微粒子、平均一次粒径が30nm以下のコロイダルシリカ、平均一次粒径が20nm以下のアルミナ微粒子、又は平均細孔半径が2〜15nmの擬ベーマイトがより好ましく、特にシリカ微粒子、アルミナ微粒子、擬ベーマイトが好ましい。
また、アルミナ微粒子の中では気相法アルミナ微粒子が比表面積が大きく好ましい。該気相法アルミナの平均一次粒子径としては30nm以下が好ましく、20nm以下が更に好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体では、さらにインク受容層中に水溶性樹脂を含有する。
この水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂以外の水溶性樹脂の例としては、特開平11-165461号公報の「0011」〜「0014」に記載の化合物なども挙げられる。
これら水溶性樹脂はそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。
尚、透明性を保持する観点からは、微粒子特にシリカ微粒子に組み合わされる水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
微粒子(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
本発明のインクジェット記録媒体のインク受容層は、微粒子および水溶性樹脂を含む塗布層が、更に該水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
上記の架橋剤は、一種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
本発明においては、式(1)または式(2)で表される単位を有する重合体に加え、さらに形成画像の耐水性や耐経時ニジミ、あるいは耐候性の向上を図るためにインク受容層に媒染剤と含有しても良い。
このような媒染剤としては有機媒染剤としてカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好ましく、該媒染剤をインク受容層中に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や耐経時ニジミを向上させることができる。有機媒染剤および無機媒染剤はそれぞれ単独種で使用しても良いし、有機媒染剤および無機媒染剤を併用してもよい。
上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが挙げられる。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
上記非媒染モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
上記非媒染モノマーも、一種単独で又は二種以上を組合せて使用できる。
本発明のインクジェット記録媒体のインク受容層は、水溶性多価金属化合物を含有する。
前記水溶性多価金属化合物をインク受容層に含有することにより、形成画像の耐水性及び耐経時ニジミの向上を図ることができ、更に、耐ガス性、耐光性などを向上させることが可能となる。
本発明に用いられる水溶性多価金属塩化合物としては、例えば、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の水溶性塩が挙げられる。
具体的には、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。
前記アルミニウム化合物としては、例えば無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物がある。特に、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましい。
〔Al(OH)3〕nAlCl3 式2
Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n 式3
前記チタン化合物としては、特に限定されず種々の化合物が使用できるが、例えば、塩化チタン、硫酸チタンがが挙げられる。
これらの化合物は、pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調節して用いることも可能である。本発明に於いて、水溶性とは常温常圧下で水に1質量%以上溶解することを目安とする。
本発明でインク受容層に含まれる上記媒染剤量は、0.01g/m2〜5g/m2が好ましく、0.1g/m2〜3g/m2がより好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体は、必要に応じて、更に各種の公知の添加剤、例えば酸、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含有することができる。
上記の酸は金属塩(例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、セシウム、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、マグネシウム、ストロンチウム、セリウムなどの塩)、又はアミン塩(例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、ポリアリルアミンなど)の形態で使用してもよい。
これら紫外線吸剤、酸化防止剤、滲み防止剤としては、アルキル化フェノール化合物(ヒンダードフェノール化合物を含む)、アルキルチオメチルフェノール化合物、ヒドロキノン化合物、アルキル化ヒドロキノン化合物、トコフェロール化合物、チオジフェニルエーテル化合物、2個以上のチオエーテル結合を有する化合物、ビスフェノール化合物、O−,N−及びS−ベンジル化合物、ヒドロキシベンジル化合物、トリアジン化合物、ホスホネート化合物、アシルアミノフェノール化合物、エステル化合物、アミド化合物、アスコルビン酸、アミン系抗酸化剤、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール化合物、2−ヒドロキシベンゾフェノン化合物、アクリレート、水溶性又は疎水性の金属塩、有機金属化合物、金属錯体、ヒンダードアミン化合物(TEMPO化合物を含む)、2−(2−ヒドロキシフェニル)1,3,5,−トリアジン化合物、金属不活性化剤、ホスフィット化合物、ホスホナイト化合物、ヒドロキシアミン化合物、ニトロン化合物、過酸化物スカベンジャー、ポリアミド安定剤、ポリエーテル化合物、塩基性補助安定剤、核剤、ベンゾフラノン化合物、インドリノン化合物、ホスフィン化合物、ポリアミン化合物、チオ尿素化合物、尿素化合物、ヒドラジト化合物、アミジン化合物、糖化合物、ヒドロキシ安息香酸化合物、ジヒドロキシ安息香酸化合物、トリヒドロキシ安息香酸化合物等が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよびポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、就中、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、塗布液Aおよび塗布液Bにおいて使用することができる。また、上記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどがあげられる。
具体的には、芳香族カルボン酸エステル類(例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジフェニル、安息香酸フェニルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えばアジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸メチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、アセチルクエン酸トリエチルなど)、リン酸エステル類(例えばリン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなど)、エポキシ類(例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸メチルなど)、アルコール類(例えば、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコールなど)、植物油(例えば大豆油、ヒマワリ油など)高級脂肪族カルボン酸(例えばリノール酸、オレイン酸など)等が挙げられる。
本発明の支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。
上記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。更に銀塩写真用印画紙に用いられるレジンコート紙も好適である。
上記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。上記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録媒体のインク受容層は、例えば、支持体表面に少なくとも微粒子と水溶性樹脂を含む塗布液Aを塗布し、(1)該塗布と同時、(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥速度を示す前のいずれかにpHが8以上塗布液Bを付与した後、該塗布液Bを付与した塗布層を架橋硬化させる方法により形成されるのが好ましい。ここで、一般式(1)又は(2)で表される単位を有するカチオン性樹脂は、上記塗布液Aあるいは塗布液Bの少なくとも一方に含有せしめれば良い。
また、上記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤も、上記塗布液A又は塗布液Bの少なくともいずれかに含有せしめればよい。
この様にして架橋硬化させたインク受容層を設けることは、インク吸収性や膜のヒビ割れ防止などの観点から好ましい。
気相法シリカ等の微粒子と分散剤(一般式(1)で表される単位を有するカチオン性樹脂を用いてもよい)を水中に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、高速回転湿式コロイドミル(例えば、エム・テクニック(株)製の「クレアミックス」)を用いて、例えば10000rpm(好ましくは5000〜20000rpm)の高速回転の条件で例えば20分間(好ましくは10〜30分間)かけて分散させた後、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液(例えば、上記気相法シリカの1/3程度の質量のPVAとなるように)を加え、上記と同じ回転条件で分散を行なうことにより調製することができる。塗布液に安定性を付与するためにアンモニア水等でpH=9.2程度に調節する事、又は分散剤を用いることが好ましい。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
上記の気相法シリカと分散剤とを混合した後、該混合液を分散機を用いて細粒化することで、平均粒子径50〜300nmの水分散液を得ることができる。 該水分散液を得るために用いる分散機としては、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、高圧分散機等従来公知の各種の分散機を使用することができるが、形成されるダマ状微粒子の分散を効率的におこなうという点から、媒体撹拌型分散機、コロイドミル分散機または高圧分散機が好ましい。
上記分散剤の微粒子に対する添加量は、0.1%〜30%が好ましく、1%〜10%が更に好ましい。
また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
この点を考慮すると、インクジェット記録の場合には、インク受容層の層厚としては、10〜50μmが好ましい。
上記空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター((株)島津製作所製の商品名「ボアサイザー9320−PC2」)を用いて測定することができる。
上記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定することができる。
また、本発明のインクジェット記録媒体は、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号の各公報に記載の方法でも作製可能である。
1−メチルピペラジン125部を酢酸エチル125部に溶解させ、25℃に保持したままクロロメチルスチレン76.3部と酢酸エチル76部の溶液を1時間かけて滴下する。室温で8時間攪拌した後、生じた沈殿物を濾別する。得られた濾液を水洗および飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、エバポレータで濃縮した。真空乾燥後、N−メチル−N’−ビニルベンジル−ピペラジン101部を得た。
上記で得られたモノマー21.6部をエタノール75部に溶解させ、25℃に保持したまま濃塩酸20gを滴下する。1時間攪拌後、スチレン(I/O値=0.11)10.4部を加え、窒素気流下で70℃に加熱し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩〔V−50、和光純薬(株)製〕を0.054部添加し、70℃で加熱攪拌した。2時間後、さらに2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩〔V−50、和光純薬(株)製〕を0.054部添加し、70℃で4時間加熱攪拌した。
この反応液をアセトン2000部に攪拌しながら注ぎ、生じた粘性固体を乾燥することで本発明にかかる重合体1の白色固体19.1部を得た。
合成例1の濃塩酸20部を10部にした以外はすべて合成例1と同様にして本発明にかかる重合体2の白色固体14.2部を得た。
N,N,N‘−トリメチルエチレンジアミン76.5部を酢酸エチル150部に溶解させ、氷冷下でクロロメチルスチレン45.8部を1時間かけて滴下する。室温で8時間撹拌した後、生じた沈殿物を濾別する。得られた濾液を水洗および飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、エバポレータで濃縮した。真空乾燥後、N−メチル−N−ビニルベンジル−N’,N‘−ジメチル−エチレンジアミン48.3部を得た。
上記で得られたモノマー15.3部をエタノール52部に溶解させ、25℃に保持したまま濃塩酸14部を滴下する。1時間攪拌後、スチレン7.29部を加え、窒素気流下で70℃に加熱し、V−50を0.076部添加し、70℃で加熱撹拌した。2時間後、さらにV−50を0.076部添加し、70℃で4時間加熱攪拌した。
この反応液をアセトン2000部に攪拌しながら注ぎ、生じた粘性固体を乾燥することで本発明にかかる重合体3の白色固体21.9部を得た。
1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン50.5部を酢酸エチル300部に溶解させ、氷冷下でクロロメチルスチレン47.2部を酢酸エチル50部に溶解した溶液を滴下する。室温で2時間攪拌したのち、生じた沈殿を濾過し、乾燥することでカチオン性モノマーの白色固体84.5部を得た。
上記モノマー26.5部とスチレン10.4部をエタノール86部に溶解させ、窒素気流下で70℃に加熱し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩〔V−50、和光純薬(株)製〕を0.054部添加し、70℃で加熱攪拌した。2時間後、さらに2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩〔V−50、和光純薬(株)製〕を0.054部添加し、70℃で4時間加熱攪拌した。
この反応液をアセトン2000部に攪拌しながら注ぎ、生じた粘性固体を乾燥することで本発明にかかる重合体4の白色固体19.1部を得た。
合成例3の1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン50.5部をN,N−ジメチルピペラジン50.5部に変更した以外はすべて合成例3と同様にして、本発明にかかる重合体5の白色固体16.3部を得た。
(支持体の作製)
LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリルアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部、カチオンポリアクリルアミド0.5部を、いずれもパルプに対する絶乾質量比で添加し、長網抄紙機により秤量し170g/m2の原紙を抄造した。
(インク受容層用塗布液Aの調製)
下記組成中の(1)気相法シリカ微粒子と(2)イオン交換水と(3)「シャロールDC−902P」を混合し、KD−P((株)シンマルエンタープライゼス製)を用いて、分散させた後、下記(4)酢酸ジルコニル、(5)ホウ酸水、(6)ポリビニルアルコール、(7)界面活性剤、(8)重合体1、(9)イオン交換水を含む溶液を加え、インク受容層用塗布液Aを調製した。
シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比(PB比=(1):(6))は、4.5:1であり、インク受容層用塗布液AのpHは、3.8で酸性を示した。
<インク受容層塗布液Aの組成>
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) 10.0部
((株)トクヤマ製の「レオロシールQS-30」、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 51.6部
(3)「シャロールDC−902P」(51%水溶液、日東紡(株)製) 1.0部
(4)酢酸ジルコニル(25%水溶液) 0.3部
(5)ホウ酸水(5%水溶液、架橋剤) 8.0部
(6)ポリビニルアルコール(8%水溶液、水溶性樹脂) 27.8部
((株)クラレ製の「PVA235」、鹸化度88%、重合度3500)
(7)界面活性剤(花王(株)製「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6) 0.1部
(8)重合体1(25%水溶液) 2.5部
(9)イオン交換水 23.1部
上記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、上記から得たインク受容層用塗布液Aを、支持体のオモテ面にエクストルージョンダイコーターを用いて200ml/m2の塗布量で塗布し(塗布工程)、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/秒)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この期間は恒率乾燥速度を示した。その直後、下記組成の塗布液Bに30秒間浸漬して該塗布層上にその20g/m2を付着させ、更に80℃下で10分間乾燥させた(乾燥工程)。これにより、乾燥膜厚32μmのインク受容層が設けられた本発明のインクジェット記録用シート(1)を作製した。
(1)硼酸(架橋剤) 0.65部
(2)炭酸ジルコニウムアンモニウム 6.5部
(第一稀元素化学工業(株)製の「ジルコゾールAC−7」、28%水溶液)
(3)炭酸アンモニウム 6.0部
(4)イオン交換水 83.8部
(5)界面活性剤(メガファックF−1405、大日本インキ化学(株)製)
0.2部
実施例1の<インク受容層用塗布液Aの組成>において重合体1をそれぞれ重合体2〜5に変更した以外はすべて実施例1と同様にして本発明のインクジェット記録用シート(2)〜(5)を作製した。
実施例1〜4の<塗布液Aの組成>において、さらにポリ塩化アルミニウム(40%水溶液、基本構造式:Al2(OH)5Cl)[アルファイン83 大明化学(株)製] 0.6部を添加した以外はすべて同様にして、本発明のインクジェット記録用シート(6)〜(10)を得た。
実施例1の<インク受容層用塗布液Aの組成>において重合体1をそれぞれポリ(トリメチル−ビニルベンジルアンモニウムクロリド)、ポリ(トリメチルビニルベンジルアンモニウムクロリド−co−スチレン)、および重合体1を使用しない以外はすべて実施例1と同様にして比較用のインクジェット記録用シート(9)〜(12)を作製した。
上記より得られた本発明のインクジェット記録用シート(1)〜(8)、並びに比較用インクジェット記録用シート(9)〜(11)の各々について、以下の評価試験を行なった。試験の結果は下記の表1に示す。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−970C」を用いて、上記で得られたインクジェット記録シートにY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)、B(青)、G(緑)、およびR(赤)のベタ画像を印画し、その直後(約10秒後)に該画像上に紙を押圧接触して、該紙へのインクの転写を目視で観察して、下記の基準に従って評価した。紙上へのインクの転写が認められなければ、インク吸収速度が良好なことを示す。
紙上へのインクの転写は全く認められない場合をA、インクの転写が一部認められた場合をB、インクの転写がかなり認められ、実用適性が無い場合をCとして評価した。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−970C」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)、B(青)、G(緑)、およびR(赤)のベタ画像を印画し、3時間放置した後、水中に1時間浸漬させ、インクの水中への流出程度を目視で評価した。染料の流出が認められなかった場合をA、染料の流出した部分が認められ色濃度が低下した場合をB、染料がほぼ完全に水中に流出した場合をCとして評価した。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−970C」を用いて、各インクジェット記録用シート上にマゼンタインクとブラックインクとを隣あわせにした格子状の線状パターン(線幅0.28nm)を印画し、Xライト310TR(Xライト社製)によってビジュアル濃度(ODfresh)を測定した。測定後、印画した各インクジェット記録用シートをクリアファイルに入れ、35℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽に3日間保管した後、再度ビジュアル濃度(ODthermo)を測定し、その濃度変化率((ODthermo−ODfresh)/ODfresh×100)を算出した。濃度変化率が15%未満をA、15〜30%をB、30〜45%をC、45%以上をDとして評価した。濃度変化率が小さいほど経時ニジミが少ない(良好)であることを示す。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−G800」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にシアンのベタ画像をそれぞれ印画し、オゾン濃度10ppmの環境下で40時間保管した。保管前と保管後のマゼンタおよびシアン濃度を、反射濃度測定計(Xrite社製の「Xrite938」)にて測定し、該シアン濃度の残存率を算出した。
残存率が、85%以上の場合をA、75〜85%未満の場合をB、65〜75%未満の場合をC、65%未満の場合をDとして、評価した。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製の「PM−G800」)を用いて、各インクジェット記録用シート上にマゼンタとシアンのベタ画像を印画した後、365nm以下の波長領域の紫外線をカットするフィルターを通して、Xenon Weather−ometer Ci65A(ATLAS社製)を用いて、温度25℃相対湿度32%の環境条件下で3.8時間ランプを点灯し、その後ランプを消した状態で、温度20℃相対湿度91%の環境条件下に1時間放置するサイクルを360時間かけて行なった。この試験の前後の各色画像濃度を、反射濃度測定計(Xrite社製の「Xrite938」)にて測定し、各色濃度の残存率を算出した。
マゼンタ濃度の残存率が、90%以上の場合をA、80〜90%未満の場合をB、70〜80%未満の場合をC、70%未満の場合をDとして、評価した。
評価結果を表1に示す。
Claims (9)
- 前記一般式(1)または一般式(2)において、R1、R2及びR3の少なくとも2つが、あるいはR4とR5とが互いに連結して環状構造を形成していることを特徴とする請求項1に記載の重合体
- 前記一般式(1)または一般式(2)において、R1、R2及びR3の少なくとも2つが、あるいはR4とR5とが互いに連結して環状構造を形成している重合体を含むことを特徴とする請求項3に記載の記録媒体
- 前記重合体がさらに有機概念図であらわされる無機性/有機性比(I/O値)が1以下の単量体との共重合体であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の記録媒体
- 前記記録層がインク受容層であり、インクジェット記録方法に適用されることを特徴としる請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の記録媒体
- 前記インク受容層が、少なくとも微粒子、水溶性樹脂、および一般式(1)または一般式(2)で表される単位を有するカチオン性樹脂を含有する塗布液を塗布した塗布層を架橋硬化させた層であることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
- 前記微粒子が、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、アルミナ微粒子、擬ベーマタイトの少なくとも1種であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の記録媒体。
- 前記インク受容層が、水溶性多価金属塩を含有することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の記録媒体。
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