JP2015067731A - インクジェット用水性インク組成物及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のインクジェット用水性インク組成物は、少なくとも1種の顔料と、ワックスとを含むインクジェット用水性インク組成物であって、前記ワックスが、融点110℃〜140℃の範囲内であり、平均粒子径57nm〜141nmの範囲内であるポリエチレン系ワックスのみからなることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
即ち、本発明によれば、融点が110℃〜140℃のポリエチレン系ワックスを水性インク組成物中に含有させることにより、印刷塗膜の表面を擦過することにより生じる摩擦熱により当該ポリエチレン系ワックスが熱変形ないし溶融するのを抑制することができる。その結果、例えば、オフセット印刷(ニス無し)の場合と同等レベルの耐擦過性を確保することができる。また、前記ポリエチレン系ワックスとして平均粒子径が57nm〜141nmのものを用いることにより、印刷画像にビーディングが発生するのを抑制すると共に、良好な光沢性を保持したインクジェット記録を可能にするという効果を奏する。
本実施の形態に係る水性インク組成物は、少なくとも1種の顔料とワックスとを含み、主溶媒が水である水性インクである。また、本実施の形態の水性インク組成物はインクジェット記録用として好適に用いられるものである。色材として顔料を用いることから、本実施の形態の水性インク組成物は本来的には、染料を用いたインク組成物と比較して発色性や耐候性、耐水性等の点で優れている。
400、450C、465M、470Y、480M(いずれもキャボット・コーポレーション製)が挙げられる。
本実施の形態の水性インク組成物は、前述の各成分を適宜な方法で分散・混合することよって製造することができる。即ち、例えば、均一な顔料分散液に、別途調製したポリエチレン系ワックスを加え、更に水及び水溶性有機溶剤等にて希釈する。その後、十分に撹拌し、必要に応じて目詰まりの原因となる粗大粒径及び異物を除去するための濾過を行う。これにより、本実施の形態に係る水性インク組成物を得ることができる。
次に、本実施の形態のインクジェット記録方法について説明する。
本実施の形態のインクジェット記録方法は、微細なノズルより任意の記録媒体に前記水性インク組成物を液滴として吐出し、その液滴を記録媒体に付着させることにより行うことができる。吐出方法として特に限定されず、例えば、連続噴射型(荷電制御型、スプレー型等)、オンデマンド型(ピエゾ方式、サーマル方式、静電吸引方式等)等の公知の方法を採用することができる。
下記表1に示す配合組成にて、実施例1〜4及び比較例1〜21の水性インク組成物を調製した。但し、各実施例1〜4及び比較例1〜21に於いては、それぞれ下記表2に示す種類のワックスを用いた点が異なる。
下記表3及び表4に示す配合組成にて、実施例5〜24及び比較例22〜24の水性インク組成物を調製した。尚、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料としてはカプセル化顔料を用いた。また、ポリエチレンワックスとしてはHYTEC E−1000(商品名、東邦化学(株)製)を用いた。
下記表5に示す配合組成にて、実施例25〜28、比較例25の水性インク組成物を調製した。尚、マゼンタ顔料としてはSensijet Ultra Magenta PR122(SENSIENT社製)を用いた。また、ポリエチレンワックスとしてはHYTEC E−1000(商品名、東邦化学(株)製)を用いた。
耐擦過性に関する測定及び評価は、JIS−K5701−1に準じて行った。即ち、記録媒体としてのコート紙(商品名:OKボール、王子製紙(株)製)に、各実施例又は比較例に於いて調製した水性インク組成物を用いてベタ印刷を行った。但し、実施例1〜4、25〜28、比較例1〜7、9〜18、25の場合については、バーコーター(コーティングテスター(株)製、自動フィルムアプリケータNo.355(F/B))を用いて印刷を行った。また、比較例8、19〜21の場合については、インクジェットプリンター(商品名:PX−101、セイコーエプソン(株)製)を用いて印刷を行った。印刷後、コート紙の表面温度が120℃となる様に、2分間加熱乾燥を行った。
(シアンの色移り度合い)=Ref.R−CR
(マゼンタの色移り度合い)=Ref.G−MG
(イエローの色移り度合い)=Ref.B−YB
○:色移り度合の値が30以下(シアン顔料を用いた場合は35以下)
△:色移り度合の値が30を超えて50以下(シアン顔料を用いた場合は35を超えて50以下)
×:色移り度合の値が50より大きい
ビーディングに関する測定及び評価は、次の通り行った。即ち、前記耐擦過性の評価の場合と同様の条件にてコート紙(OKボール、王子製紙(株)製)上にベタ印刷を行った。但し、実施例6、7、9〜14、16〜21、23、24の場合については、バーコーター(コーティングテスター(株)製、自動フィルムアプリケータNo.355(F/B))を用いて印刷を行った。また、実施例8、15、22、比較例22〜24の場合については、インクジェットプリンター(商品名:PX−101、セイコーエプソン(株)製)を用いて印刷を行った。次に、印刷面のビーディングの発生の有無を、下記評価基準により目視て評価した。結果を表2、表6及び表7に示す。
△:わずかにビーディングの発生が認められる。
×:明確にビーディングの発生が認められる。
テープ剥離性は、実施例1〜4、25〜28、比較例1〜21、25の水性インク組成物を用いて行った。即ち、前記耐擦過性又はビーディングの評価の場合と同様の条件にてコート紙(OKボール、王子製紙(株)製)上にベタ印刷を行った。次に、粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)No.405、ニチバン(株))を印刷面に貼り付け、その後粘着テープを剥がしたときの印刷面の剥がれやテープへの移り状態を確認することにより、テープ剥離性を評価した。評価基準は以下の通りとした。結果を表2、表7に示す。
△:記録面の剥がれはないが、粘着テープへの付着がわずかに認められた
×:記録面に剥がれが生じた
実施例1〜4及び比較例1〜21の水性インク組成物を用いて、前記前記耐擦過性の評価の場合と同様の条件にてコート紙(OKボール、王子製紙(株)製)上にベタ印刷を行った。次に、印刷面の光沢度を光沢度計(商品名:IG−331、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。評価基準は以下の通りとした。結果を表2に示す。
△:入射角60°に於ける光沢度が30以上45未満
×:入射角60°に於ける光沢度が30未満
表2から分かる通り、本実施例1〜4に係る水性インク組成物に於いては、いずれも色移り度合の値が小さく、耐擦過性に優れていることが示された。また、粘着テープによる印刷面の剥離も確認されず、定着性も良好であった。更に、ビーディングの発生も抑制されており、光沢性も良好であった。その一方、ポリエチレンワックスを含む水性インク組成物であっても、融点が110℃〜140℃の範囲外であるものや、平均粒子径(D50)が57nm〜141nmの範囲外のものについては、耐擦過性が不良であったり、ビーディングの発生が確認された(比較例1〜14、16〜18)。また、比較例15の様に耐擦過性及びビーディングが良好なものであっても、ポリエチレンワックスの平均粒子径(D50)が大き過ぎる結果、画像表面がマット状になり光沢度が最も小さかった。
Claims (4)
- 少なくとも1種の顔料と、ワックスとを含むインクジェット用水性インク組成物であって、
前記ワックスが、融点110℃〜140℃の範囲内であり、平均粒子径57nm〜141nmの範囲内であるポリエチレン系ワックスのみからなることを特徴とするインクジェット用水性インク組成物。 - 前記ポリエチレン系ワックスの含有量が、インクジェット用水性インク組成物の全質量に対し0.8質量%〜3質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- インクジェット用水性インクの液滴を吐出し、当該液滴を記録媒体に付着させて印刷を行うインクジェット記録方法であって、
前記インクジェット用水性インクとして請求項1又は2に記載のインクジェット用水性インク組成物を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記記録媒体に前記インクジェット用水性インク組成物の液滴を付着させた後に、当該付着した液滴を当該インクジェット用水性インク組成物中に含まれるポリエチレン系ワックスの融点より低い温度で加熱乾燥させることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録方法。
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