JP5896213B2 - インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5896213B2 JP5896213B2 JP2011278795A JP2011278795A JP5896213B2 JP 5896213 B2 JP5896213 B2 JP 5896213B2 JP 2011278795 A JP2011278795 A JP 2011278795A JP 2011278795 A JP2011278795 A JP 2011278795A JP 5896213 B2 JP5896213 B2 JP 5896213B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- pigment
- light
- dark
- jet recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Description
例えば、特許文献2には、フッ素樹脂微粒子、側鎖にカルボキシル基を付加した変性ポリエステル樹脂微粒子、並びに水及び変性スチレン−ブタジエン共重合体樹脂微粒子からなる樹脂微粒子と、グリコール変性ポリエチレンワックスエマルジョンと、パラフィンワックスエマルジョンと、水系銅フタロシアニン系顔料と、ジエチレングリコールと、を攪拌しながら均一に混合して得られた記録液を、普通紙上に塗布し、室温にて乾燥させることにより、普通紙上にベタ画像を得る記録方法が開示されている(特許文献2の[0030]、[0031])。
[1]
一種以上の色の濃インクと一種以上の色の淡インクとを含むインクジェット記録用インクセットであって、前記濃インク及び前記淡インクは、互いに独立して、顔料、水溶性樹脂、樹脂エマルジョン、パラフィンワックスエマルジョン、ポリエチレンワックスエマルジョン、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコン系界面活性剤を含有し、前記濃インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、前記淡インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、の質量比(濃インク:淡インク)は、2:1〜1:2であり、前記濃インクにおける樹脂エマルジョンの含有量と、前記淡インクにおける樹脂エマルジョンの含有量と、の質量比(濃インク:淡インク)が、1:3〜1:6であり、前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおける顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量が、互いに独立して、該インクの総質量に対して3〜7質量%であり、かつ、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体へのインクジェット記録に用いられる、インクジェット記録用インクセット。
[2]
前記濃インクにおける顔料の含有量が、該インクの総質量に対して1.5〜6質量%であり、前記淡インクにおける顔料の含有量が、前記濃インクにおける顔料の含有量に対して1/2〜1/8である、[1]に記載のインクジェット記録用インクセット。
[3]
前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおけるパラフィンワックスエマルジョンの含有量は、互いに独立して、該インクの総質量に対して0.3〜1.5質量%である、[1]又は[2]に記載のインクジェット記録用インクセット。
[4]
前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおけるパラフィンワックスエマルジョン及びポリエチレンワックスエマルジョンの合計の含有量は、互いに独立して、該インクの総質量に対して0.4〜1.6質量%である、[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセット。
[5]
[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセットを用いて、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体に記録するインクジェット記録方法。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用インクセット(以下、単に「インクセット」とも言う。)は、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体へのインクジェット記録に用いられるものであって、一種以上の色の濃インクと一種以上の色の淡インクとを含む。当該濃インク及び当該淡インク(以下、これらを纏めて単に「インク」とも言う。)は、互いに独立して、顔料、水溶性樹脂、樹脂エマルジョン、パラフィンワックスエマルジョン、ポリエチレンワックスエマルジョン、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコン系界面活性剤を含有する。そして、上記濃インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、上記淡インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、の質量比(濃インク:淡インク)は2:1〜1:2である。
なお、本実施形態のインクセットにおける淡インクは、画像が粒状化して画質にムラが生じることを防止する効果も有するものである。
本実施形態におけるインクに含まれる顔料は、水に不溶又は難溶であるだけでなく光やガス等に対しても退色しにくい性質を有する。そのため、顔料を用いたインクにより記録された記録物は、耐水性、耐ガス性、及び耐光性に優れると共に、保存安定性も良好となる。
なお、濃インクにおける顔料の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、1.5〜6質量%が好ましい。また、本実施形態は、濃インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、淡インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、の質量比が所定範囲内であること(双方の含有量がほぼ同じであること)を特徴とするが、この点については後述する。
上記の顔料をインクに含有させる際、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにするとよい。そのような分散方法として、特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂や水分散性樹脂などの樹脂分散剤を用いて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」と言う。)が主に挙げられる。中でも、分散安定性に優れるため、水溶性樹脂が好ましい。
ここで、上記の水溶性樹脂は、樹脂分散剤に限らず他の用途で用いてもよい。換言すれば、用途に関係なく、本実施形態におけるインクが水溶性樹脂を含有していればよい。したがって、水溶性樹脂は、インクを調製する前の顔料分散液を調製する段階で添加(前添加)してもよく(例えば樹脂分散剤として用いる場合)、インクを調製する際に一成分として添加(後添加)してもよい(例えば定着性や耐擦性を良好にする目的で用いる場合)。
本実施形態におけるインクは、樹脂エマルジョンを含む。樹脂エマルジョンは、被記録媒体が加熱される際(後述)、ポリエチレンワックスエマルジョン及びパラフィンワックスエマルジョンと共に樹脂被膜を形成することで、インクを被記録媒体上に十分定着させて画像の耐擦性を良好にする効果を発揮する。そのため、樹脂エマルジョンは熱可塑性樹脂であることが好ましい。上記の効果により樹脂エマルジョンを含有するインクを用いて記録された記録物は、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上で耐擦性に優れたものとなる。
本実施形態におけるインクにパラフィンワックスエマルジョンを含有させることにより記録物にスリップ性能が付与され、これにより当該インクは耐擦性に優れたものとなる。なお、パラフィンワックスは、撥水性を有するため、記録物の耐水性を良好なものとすることができる。
本実施形態におけるインクにポリエチレンワックスエマルジョンを含有させることにより、インクの耐擦性を優れたものとすることができる。
本実施形態におけるインクは、上記パラフィンワックスエマルジョン及びポリエチレンワックスエマルジョン以外のワックス(以下、「その他のワックス」と言う。)を含んでもよい。ワックスは、形成された記録物の表面にスリップ性能を付与し耐擦性を良好にする機能を有する。当該ワックスは、インク中にエマルジョン状態で含有されていることが好ましい。インク中のワックスがエマルジョン状態で存在することにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
本実施形態におけるインクは、ノニオン系界面活性剤に属するアセチレングリコール系界面活性剤を含む。アセチレングリコール系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、表面張力及び界面張力を適正に保持する能力に優れており、かつ、起泡を殆ど生じさせない。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインクは、ヘッドのノズル面等のインクと接触するプリンター部材との界面張力と、表面張力と、を適正に保持することができる。そのため、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインクをインクジェット記録方式に用いることにより、吐出安定性を良好にすることができる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は被記録媒体に対して良好な親和性(濡れ性)及び浸透性を示すため、これを含むインクを用いて記録された画像は濃淡ムラや滲みの殆ど無い高精細なものとなる。
本実施形態におけるインクは、ノニオン系界面活性剤に属するシリコン系界面活性剤を含む。シリコン系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、被記録媒体上で濃淡ムラや滲みを生じないようにインクを均一に拡げる作用に優れる。
また、上記式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜18の整数を表し、mは0であり、かつ、nは1であることも好ましい。
また、上記式(2)中、Rは水素原子を表し、aは2〜5の整数を表し、mは20〜40の整数を表し、nは3〜5の整数を表すことも好ましい。
本実施形態におけるインクは、上記以外の界面活性剤(以下、「その他の界面活性剤」と言う。)を含んでもよい。その他の界面活性剤として、以下に限定されないが、例えば上記以外のノニオン系界面活性剤が挙げられる。ノニオン系界面活性剤は、被記録媒体上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、濃淡ムラや滲みの殆ど無い高精細な画像が得られる。このようなノニオン系界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル系、多環フェニルエーテル系、ソルビタン誘導体、及びフッ素系の界面活性剤が挙げられる。
その他の界面活性剤の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、0.1質量%以上3質量%以下の範囲であればよい。
本実施形態におけるインクは、水を含有してもよい。特に、当該インクが水性インクである場合、水は、インクの主となる媒体であり、インクジェット記録において被記録媒体が加熱される際、蒸発飛散する成分となる。
本実施形態におけるインクは、揮発性の水溶性有機溶剤をさらに含んでもよい。当該有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類あるいはグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
本実施形態におけるインクは、上記の成分に加えて、水酸化カリウム等のpH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、及びキレート化剤などをさらに含んでもよい。
本実施形態におけるインクは、上述の成分(材料)を任意の順序で混合し、必要に応じて濾過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。ここで、顔料は、あらかじめ溶媒中に均一に分散させた状態に調製してから混合することが、取り扱いが簡便になるため好ましい。
本実施形態のインクセットは、上述の通り、特にインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体を用いたインクジェット記録に適したものである。具体的には、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上へのインクジェット記録に見合うように、当該インクセットを構成する濃インク及び淡インク間で、顔料及び樹脂エマルジョンの含有量比が所定範囲内に設定される。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、上記実施形態のインクジェット記録用インクセットを用いて上述のインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体に記録するものである。そして、当該インクジェット記録方法は、上記被記録媒体上に吐出された上記インクジェット記録用インクセットを加熱乾燥させることを含むことが好ましい。
以下、本実施形態のインクジェット記録方法の一例を工程ごとに詳細に説明する。
本実施形態のインクジェット記録方法は吐出工程を含む。当該吐出工程は、インクジェット記録方式で、被記録媒体上にインクジェット記録用インクセットを構成する各インクの液滴を吐出して、画像を形成するものである。吐出の方法としては、従来公知の方式を使用でき、中でも圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法(電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するヘッドを用いた記録方法)を用いると優れた記録を行うことができる。
本実施形態のインクジェット記録方法は乾燥工程を含む。当該乾燥工程は、被記録媒体上に吐出されて付着したインク(画像)を乾燥するものである。本工程により、被記録媒体上に吐出されたインク中に含まれる水分などが速やかに蒸発飛散して、インク中に含まれる樹脂エマルジョンによって被膜が形成される。これにより、被記録媒体上において、インク乾燥物が強固に定着(接着)した、濃淡ムラや滲みが少ない高画質な画像を短時間で得ることができる。
本発明の一実施形態に係る記録物は、上記実施形態のインクジェット記録方法を実施することにより得られるものである。当該記録物は、特に画像の耐擦性に優れたものである。
下記の実施例及び比較例において使用した材料は、以下の通りである。
〔顔料〕
・C.I.ピグメントブルー15:3
・C.I.ピグメントレッド122
・C.I.ピグメントイエロー74
・C.I.ピグメントブラック7
〔樹脂エマルジョン〕
・スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂エマルジョン(Tg85℃、平均粒子径140nm)
〔パラフィンワックスエマルジョン〕
・AQ539(BYK社製商品名)
〔ポリエチレンワックスエマルジョン〕
・AQ515(BYK社製商品名)
〔シリコン系界面活性剤〕
・BYK348(BYK社製商品名)
〔アセチレングリコール系界面活性剤〕
・サーフィノールDF110D(日信化学工業社製商品名)
〔その他〕
・1,2−ヘキサンジオール
・2−ピロリドン
水溶性樹脂(メタクリル酸/ブチルアクリレート/スチレン/ヒドロキシエチルアクリレート=25/50/15/10の質量比で共重合したもの。重量平均分子量12,000)40質量部を、水酸化カリウム7質量部、水23質量部、及びトリエチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテル30質量部を混合した液に投入し、80℃で撹拌しながら加熱して樹脂水溶液を調製した。
上記で調製した顔料分散液を用いて、下記の表1〜12に示す組成で、濃色ブラック、濃色イエロー、濃色マゼンタ、濃色シアン、淡色マゼンタ、及び淡色シアンの各インクを調製した。各インクは、各成分を容器に入れてマグネチックスターラーで2時間撹拌混合した後、孔径5μmのメンブランフィルターで濾過してゴミや粗大粒子などの不純物を除去することにより調製した。そして、下記の表1〜12に示すように、濃色ブラック、濃色イエロー、濃色マゼンタ、濃色シアン、淡色マゼンタ、及び淡色シアンで構成されるインクセットを得た。なお、表1〜12中の数値は、全て質量%を示す。
〔濃淡ムラ〕
インクジェットプリンターPX−G930(セイコーエプソン社(Seiko Epson Corporation)製)の一部を改造して、紙案内部に温度が可変できるヒーターを取り付けて、画像の記録時に被記録媒体を加熱調整できるようにした。上記「インクセットの調製」で得られたインクセットを上記プリンターの専用カートリッジに適用した。
また、用いた被記録媒体は、塩化ビニルフィルム(商品名「LLSP EX113」、桜井社製)、及びポリエステルフィルム(商品名「コールドラミネートフィルム PG−50L」、ラミーコーポレーション社製)である。
得られた評価用サンプルについて、色毎に濃淡ムラの有無を目視にて観察し、以下の評価基準で判定した。評価結果を表13〜24に示す。
○:Duty75%で濃淡ムラ無し。
△:Duty65%で濃淡ムラ無し。
×:Duty65%で濃淡ムラ有り。
上記濃淡ムラと同様の方法により、各実施例及び各比較例のインクセットを用いたインクジェット記録を行った。
インクジェット記録時に45℃で被記録媒体を加熱した。インクジェット記録後、得られた記録物を60℃で1分間乾燥した。その後、この記録物を16時間室温で放置した。そして、学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301(テスター産業社製))、荷重500g)を用いて、綿布で記録物を100回擦り、被記録面に擦れが発生した程度を観察した。なお、評価に用いた被記録媒体は、ポリエステルフィルム(商品名「コールドラミネートフィルム PG−50L」、ラミーコーポレーション社製)である。
評価基準は以下の通りである。評価結果を表13〜24に示す。
○:下地が露出するキズが無く、綿布の着色が少ない。
△:下地が露出するキズが無いが、綿布の着色が多い。
×:下地が露出するキズが有る。
各実施例及び各比較例のインクを密閉容器に入れ、60℃で8時間加熱した後、インク表面の油膜状浮遊物の有無を目視にて観察し、以下の評価基準で判定した。評価結果を表13〜24に示す。
○:インク表面に油膜状浮遊物無し。
×:インク表面に油膜状浮遊物有り。
各実施例及び各比較例のインクセットを構成する各色のインクをインクカートリッジに充填し、上記の濃淡ムラの評価で用いたものと同じプリンターに装着した。記録時に加熱することなく10分間連続してインクジェット記録を行い、全ノズルが正常に吐出することを確認した。その後、インクジェット記録時の加熱を行い(加熱温度45℃)、連続してインクジェット記録を行った。得られた記録物のドット抜けや飛行曲がりの有無を観察した。
評価基準は以下の通りである。評価結果を表13〜24に示す。なお、評価に用いた被記録媒体は普通紙「P」(Xerox社製)である。
○:1時間経過後にドット抜けも飛行曲がりも見られなかった。
△:1時間経過後にやや飛行曲がりが見られた(ドット抜けは無し)。
×:1時間経過後にドット抜け及び飛行曲がりが見られた。
Claims (5)
- 一種以上の色の濃インクと一種以上の色の淡インクとを含むインクジェット記録用インクセットであって、
前記濃インク及び前記淡インクは、互いに独立して、顔料、水溶性樹脂、樹脂エマルジョン、パラフィンワックスエマルジョン、ポリエチレンワックスエマルジョン、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコン系界面活性剤を含有し、
前記濃インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、前記淡インク中の顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量と、の質量比(濃インク:淡インク)は、2:1〜1:2であり、
前記濃インクにおける樹脂エマルジョンの含有量と、前記淡インクにおける樹脂エマルジョンの含有量と、の質量比(濃インク:淡インク)が、1:3〜1:6であり、
前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおける顔料及び樹脂エマルジョンの合計の含有量が、互いに独立して、該インクの総質量に対して3〜7質量%であり、かつ、
インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体へのインクジェット記録に用いられる、インクジェット記録用インクセット。 - 前記濃インクにおける顔料の含有量が、該インクの総質量に対して1.5〜6質量%であり、前記淡インクにおける顔料の含有量が、前記濃インクにおける顔料の含有量に対して1/2〜1/8である、請求項1に記載のインクジェット記録用インクセット。
- 前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおけるパラフィンワックスエマルジョンの含有量は、互いに独立して、該インクの総質量に対して0.3〜1.5質量%である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インクセット。
- 前記インクジェット記録用インクセットに含まれる各インクにおけるパラフィンワックスエマルジョン及びポリエチレンワックスエマルジョンの合計の含有量は、互いに独立して、該インクの総質量に対して0.4〜1.6質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクセット。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクセットを用いて、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体に記録するインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011278795A JP5896213B2 (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011278795A JP5896213B2 (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013129711A JP2013129711A (ja) | 2013-07-04 |
JP5896213B2 true JP5896213B2 (ja) | 2016-03-30 |
Family
ID=48907547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011278795A Active JP5896213B2 (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5896213B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014162819A (ja) | 2013-02-22 | 2014-09-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット用インクセット、及び記録装置 |
US9676921B2 (en) * | 2013-10-30 | 2017-06-13 | Xerox Corporation | Curable latex inks comprising an unsaturated polyester for indirect printing |
JP6560846B2 (ja) * | 2014-01-23 | 2019-08-14 | サカタインクス株式会社 | 水性インクジェット用インク組成物 |
JP6588891B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2019-10-09 | 日本化薬株式会社 | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
AU2016225457A1 (en) | 2015-02-27 | 2017-08-31 | Sakata Inx Corporation | Water-based inkjet ink composition for printing on non-absorbent base material |
JP6711628B2 (ja) * | 2016-01-22 | 2020-06-17 | キヤノン株式会社 | 画像記録方法 |
JP6950212B2 (ja) * | 2016-06-15 | 2021-10-13 | 株式会社リコー | 画像形成方法、画像形成装置、画像形成システム、及び画像を有する連続紙の製造方法 |
JP7017051B2 (ja) * | 2017-09-27 | 2022-02-08 | セイコーエプソン株式会社 | インクセットおよび記録方法 |
JP7197246B2 (ja) * | 2018-02-02 | 2022-12-27 | 大阪シーリング印刷株式会社 | インクジェット印刷物の製造方法および製造装置 |
JP7172077B2 (ja) * | 2018-03-16 | 2022-11-16 | セイコーエプソン株式会社 | 記録方法および記録装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3612704B2 (ja) * | 2000-04-18 | 2005-01-19 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録用インクセット、その記録方法及び記録装置並びに記録物 |
JP5282293B2 (ja) * | 2007-11-14 | 2013-09-04 | コニカミノルタ株式会社 | 非吸水性記録媒体用インクジェットインク及びインクジェット記録方法 |
JP5435194B2 (ja) * | 2008-10-08 | 2014-03-05 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方式の印刷方法および水性インク組成物 |
JP5692491B2 (ja) * | 2010-01-29 | 2015-04-01 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法 |
-
2011
- 2011-12-20 JP JP2011278795A patent/JP5896213B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013129711A (ja) | 2013-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5896213B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法 | |
JP5435194B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法および水性インク組成物 | |
JP5552856B2 (ja) | インクジェット記録方法および記録物 | |
JP5454284B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP6281691B2 (ja) | インク組成物及び記録装置 | |
JP2012206488A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2011201228A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5949107B2 (ja) | インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 | |
JP2010094809A (ja) | インクジェット記録方法、インクカートリッジ、並びに記録装置 | |
JP2010090270A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP2011194823A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP5533105B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP2010090271A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
US20120252942A1 (en) | Aqueous ink composition | |
JP2013231107A (ja) | インクジェット記録用インク、記録方法 | |
JP2011195763A (ja) | 水性インク組成物及びこれを用いたインクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP2012245721A (ja) | インクジェット記録方法および記録物 | |
JP2010105228A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法及び印刷装置 | |
JP6016066B2 (ja) | インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 | |
JP2010094852A (ja) | インクジェット記録方法、インクカートリッジ、並びに記録装置 | |
JP2013180434A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2011194826A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP2013176900A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2010221634A (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法及び印刷装置 | |
JP2011201229A (ja) | インクジェット記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151125 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5896213 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |