JP2013176900A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続記録安定性及び間欠記録安定性のいずれにも優れたインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録用インクをインク受容体に向けて非記録用吐出し、プリントヘッドのノズル及びノズル面をクリーニングする第1クリーニングと、プリントヘッドをインク受容体に移動させ、第1クリーニングと比べて非記録用吐出の量が少なく、且つ実行頻度が多い条件の下、プリントヘッドからインクジェット記録用インクをインク受容体に向けて非記録用吐出し、プリントヘッドのノズルを清掃する第2クリーニングと、ワイピング部材を用いてノズル面を払拭するワイピング機構と、を備えたインクジェット記録装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録方式を用いた印刷方法は、インクの小滴を飛翔させて紙などの被記録媒体上に付着させることにより行う。近年のインクジェット記録方式技術の革新的な進歩により、これまで写真やオフセット印刷が用いられていた高精細な画像記録(画像印刷)の分野にもインクジェット記録方式を用いた印刷方法が利用されている。特に、産業用途に使用される塩化ビニル製フィルムのようなインクを吸収しづらいメディア(被記録媒体)上に、溶剤系インクを印字する技術について、提案がなされている。
例えば、特許文献1は、プリントヘッドをプラテンの中央部上方を左右方向に走行させるプリント手段と、前記プラテン上に搬入されたメディアをプラテン上を前方に向けて搬送する搬送手段とを有し、前記プラテンの後部上をプリントヘッドの走行経路下方に向けて搬送されるメディアを予備的に加熱するプリヒータと、前記プリントヘッドの走行経路下方のプラテンの中央部上に搬入されて、前記プリントヘッドのノズルから噴射されるインク滴を着弾させるメディアを加熱するプリントヒータとが設けられ、前記プラテンの中央部上に搬入されて、プリントヘッドのノズルから噴射される溶剤インクの液滴を着弾させるメディアの表面温度が30〜70℃となるように、前記メディアを加熱するプリヒータ及びプリントヒータの加熱温度を制御する温度制御手段が備えられたインクジェットプリンタを開示している。また、プリントヘッドに供給される溶剤インクの40重量%以上の主成分が、エチレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタートからなること、並びに、プリントヘッドをメンテナンスステーションに移動させて、そのプリントヘッドのノズルからインク滴を試吐出させ、そのプリントヘッドのノズル内で前記溶剤インクが固化して目詰まりを起こすのを防ぐリフレッシュモード手段を備えることも開示している。
国際公開第2004/094150号公報
しかしながら、特許文献1が開示するインクジェットプリンタは、連続記録安定性及び間欠記録安定性のうち少なくともいずれかに劣るという問題が生じる。
そこで、本発明は、連続記録安定性及び間欠記録安定性のいずれにも優れたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本願発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討したところ、以下の点を知見した。まず、樹脂を含有するインクを搭載したインクジェット記録装置では、インクを吸収しづらい被記録媒体上でインクを被膜させて固定させるために、何らかの方法で被記録面を45〜60℃程度まで温める必要がある。このとき、ヘッドは被記録面からの輻射熱を受けて、ノズルプレートのうち被記録媒体と対向するノズル面が熱せられてしまう。そうすると、通常のインクジェット記録装置よりも、ノズル面が熱せられ、特に非吐出のノズルにおいてはメニスカスが乾燥しやすい。なお、非吐出のノズルはノズル付近でインクが乾燥し固化しやすく、記録が不安定になりやすい傾向にある。
また、樹脂を含有するインクは被膜する性質があるため、増粘状態から復帰する場合に着弾が乱れやすい。また、吐出を行うノズルにおいてはインク温度が上昇し、粘度が下がるため、尾引きが発生しやすい。すると、インク滴からサテライト(インクの液滴から尾の部分が分離した微小のインク滴)が発生し、このサテライトがミスト化して上方に舞い戻り、ノズル面に付着しやすくなる。このサテライトは、インクの液滴が数滴分連なると生じるものであり、インクの粘度が低いほど発生しやすい。ここで、「ミスト」とは、ヘッドから発生するものの被記録媒体に到達せず、インクジェット記録装置の内部を浮遊する極めて微小のインク滴をいう。
このように、樹脂を含有するインクを吐出中のノズルは、上記のミストがノズル付近に付着して固化しやすいため、記録が不安定になりやすい傾向にある。さらに、用いるインクが被膜し固化しやすいことに起因して、ノズル面に舞い戻ったミストが固化してしまい、吐出を阻害し、記録(画像形成)が不安定になる。特に、プラスチック等のインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体への印刷に適したインク組成物は、速乾性を実現するため、グリセリン等の高沸点溶剤を含ませていないことから、記録の不安定さが顕著に現れてしまう。
そこで、本願発明者らはさらに検討を重ねた。その結果、記録中に所定間隔で、所定のクリーニング及びワイピングを行うことにより、連続記録や間欠記録が続いた場合にも記録安定性を優れたものとすることができることを見出した。そして、増粘したインクを確実に排出し、かつ、舞い戻ったミストを除去でき、連続記録や間欠記録が続いた場合であっても記録安定性を優れたものとすることができ、これにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
ノズル面に形成されたノズルから、樹脂を含有し、1気圧下相当での沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含有しないインクジェット記録用インクを被記録媒体に向けて吐出するプリントヘッドと、該吐出されたインクジェット記録用インクが付着する領域に位置する前記被記録媒体を加熱する加熱機構と、インク受容体に前記プリントヘッドを移動させ、該プリントヘッドから前記インクジェット記録用インクを前記インク受容体に向けて非記録用吐出し、該プリントヘッドのノズル及びノズル面をクリーニングする第1クリーニングと、前記プリントヘッドを前記インク受容体に移動させ、前記第1クリーニングと比べて非記録用吐出の量が少なく、且つ実行頻度が多く、該プリントヘッドから前記インクジェット記録用インクを前記インク受容体に向けて非記録用吐出し、該プリントヘッドのノズルを清掃する第2クリーニングと、ワイピング部材を用いて前記ノズル面を払拭するワイピング機構と、を備えた、インクジェット記録装置。
[2]
前記ワイピング部材は、布製のワイピングシートである、[1]に記載のインクジェット記録装置。
[3]
前記第1クリーニングが行われた場合、前記ワイピング部材により前記ノズル面の払拭が行われる、[1]又は[2]に記載のインクジェット記録装置。
[4]
前記第1クリーニングは、記録中の一定時間、ノズルの非吐出時間、又はページ数のいずれかの単位ごとに行われる、[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
[5]
前記第1クリーニングは、各ノズルの使用頻度によって、非記録用吐出の量及び実行頻度の少なくともいずれかを、ノズルごとに変更調整可能に構成された、[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
[6]
前記インクジェット記録用インクは、ワックスを含有する、[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
[7]
前記第2クリーニングが行われた場合、前記ワイピング部材により前記ノズル面の払拭が行われない、[1]〜[6]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
[8]
前記第2クリーニングは、1パスごとに行われる、[1]〜[7]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置のピエゾインクジェット周辺の概略正面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書において、「連続記録安定性」とは、長時間の記録を通じて、ノズルからのインクの吐出が安定し、画像の品質が安定した性質をいう。「間欠記録安定性」とは、長時間ノズルからインクを吐出しない状態が続いても、その後当該ノズルからインクを吐出したとき、吐出が安定し、画像の品質が安定した性質をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイル及びそれに対応するメタクリロイルのうち少なくともいずれかを意味する。
[インクジェット記録装置]
本発明の一実施形態は、インクジェット記録装置(以下、単に「記録装置」ともいう。)に係る。
当該インクジェット記録装置として、オフキャリッジタイプのシリアルプリンター(以下、単に「プリンター」とも言う。)を例示し、図を参照しつつ説明する。ここで、シリアルプリンターは、ヘッドが被記録媒体の搬送方向と交差する方向を往復移動しながら記録が行われるものである。このうち、オフキャリッジタイプのシリアルプリンターは、インクカートリッジとキャリッジ上のヘッドとをチューブで繋いだものである。
なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、プリンター1の構成を示すブロック図である。図2は、プリンター1のピエゾインクジェット周辺の概略正面図である。
本実施形態のプリンター1は、被記録媒体Pに向けて、樹脂を含有するインクジェット記録用インク(以下、単に「樹脂インク」ともいう。)を吐出することで、当該被記録媒体Pに画像を形成する装置である。ここで、本実施形態のプリンター1は、様々な色のインクを用いて画像を形成することができ、例えば、CMYKの4色のインクを用いて画像を形成したり、白色のインクを用いて被記録媒体Pに優れた隠蔽性を付与する下地を形成したりすることが挙げられる。さらに、これらのCMYKや白色のインクにクリアインクを上塗りすることも挙げられ、これにより光沢感を増大することができる。
プリンター1は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、ヒーターユニット(加熱ユニット)40、並びに第1クリーニングユニット50、ワイピングユニット60、及び第2クリーニングユニット70を制御するメンテナンスユニット、検出器群80、並びにコントローラー90を有する(なお、当該メンテナンスユニットは図1に示しているが符号を付していない。)。外部装置であるコンピューター110から記録データを受信したプリンター1は、コントローラー90によって搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、及びヒーターユニット(加熱ユニット)40の各ユニットを直接制御し、かつ、コントローラー90の制御を受けるメンテナンスユニットによって、第1クリーニングユニット50、ワイピングユニット60、及び第2クリーニングユニット70の各ユニットを制御する。
コントローラー90は、コンピューター110から受信した記録データに基づいて、各ユニットを制御し、被記録媒体Pに画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群80によって監視されており、検出器群80は、検出結果をコントローラー90に出力する。コントローラー90は、検出器群80から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、被記録媒体Pを所定の方向(以下、「搬送方向」又は「副走査方向」と言う。)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー(不図示)と、搬送モーター(不図示)と、搬送ローラー(不図示)と、プラテン11と、排紙ローラー(不図示)と、を有する。プラテン11は、記録中の被記録媒体Pを支持し、その上に紙送りモーター(不図示)の駆動により被記録媒体Pが給送されるものである。
キャリッジユニット20は、ヘッド31を、記録領域に静止させた被記録媒体Pに対して、樹脂インクを吐出しながら上記搬送方向(副走査方向)と交差する方向(以下、「移動方向」又は「主走査方向」と言う。)に移動、即ち走査させる移動機構である。キャリッジユニット20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(不図示)と、を有する。キャリッジ21は、その内部にヘッド31を備え、タイミングベルト(不図示)を介して、キャリッジモーター(不図示)に連結されたものである。インクカートリッジ(不図示)は、キャリッジ21と別の場所に載置されたものであり、プリンター1本体の外側(キャリッジ21の移動範囲の外側)に設けられたカートリッジ収納部(不図示)に収納されている。インクカートリッジとキャリッジ21との間は、インク供給チューブ(不図示)で接続される。この場合、インクカートリッジ及びキャリッジ21は、共に動かない。そして、キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸24に沿って往復移動する。ガイド軸24は、キャリッジ21がガイド軸24の軸線方向に往復移動可能に支持されたものである。
ヘッドユニット30は、樹脂インクを、被記録媒体Pに対して吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、ノズル32を有するヘッド31を備える。なお、図2におけるヘッド31は、1本のノズル32のみ有しているが、通常は複数本のノズルを有する。図2は、ピエゾ素子を利用したピエゾインクジェットヘッドのうち、キャビティを有する構造を示している。ヘッド31は、樹脂インクを吐出するノズル32と、ノズル32が形成されたノズル面33を有するノズルプレート34と、吐出の駆動力を付与するキャビティ35と、インクの逆流を防止するリザーバ36と、吐出に適したインクの液滴を形成するピエゾ素子37と、を備える。ヘッド31はキャリッジ21に設けられているため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動している間、樹脂インクを被記録媒体Pに対して吐出するものである。これにより、移動方向に沿ったドット列が被記録媒体Pに形成される。このように、ヘッド31が、樹脂インクを被記録媒体Pに対して吐出するものであることにより、記録装置を簡略化することができる。ノズル32は、キャビティ35に接続するノズル流路38と、ノズル流路38の端部の微小なノズル開口39(オリフィス)と、を備える。このノズル開口39(オリフィス)には、メニスカスと呼ばれるインクの液面が形成されている。キャビティ35は、樹脂インクで充填された微小空間であり、樹脂インクの吐出の駆動力となるインク圧力やインク振動流れを発生させるものである。キャビティ35の側壁は、振動板131で形成されており、ピエゾ素子37と接している。キャビティ35は、少なくとも1本のインク供給路132と少なくとも1本のノズル流路35とを接続している(図2では1本ずつ示されている。)。インク供給路132は、キャビティ35とリザーバ36とを接続するものである。ピエゾ素子37は、パルスが印加されると振動板131が変形し、キャビティ35の容積を拡大ないし縮小させるものである。ピエゾ素子37の駆動は、インク振動流れを励起し、メニスカスを押し出すことで樹脂インクを吐出し、メニスカスを引き込むことで樹脂インクの液滴を分離する。リザーバ36は、図外にあるインクタンクからのインク供給管と接続する液室であり、ノズル32、キャビティ35、及びピエゾ素子37からなる吐出素子のインク供給路132とも接続している。リザーバ36の壁面の一部には薄い振動膜(不図示)が形成されており、リザーバ36内のインク圧力に応じて、この振動膜が受動的に変形してリザーバ36の容積を変化させる。
加熱機構に相当するヒーターユニット(加熱ユニット)40は、被記録媒体Pに付着(着弾)した樹脂インクに対して加熱することにより、当該樹脂インクを乾燥、定着するものである。被記録媒体P上に形成されたドットは、加熱ユニット40で加熱されて定着(硬化)することにより、画像を完成する。加熱ユニット40は、被記録媒体P上で樹脂インクを被膜させて固定するために、被記録面を45〜60℃程度となるよう加熱するものである。加熱ユニット40は、ヘッド31の上方、即ちヘッド31から見て被記録媒体Pと反対側に、ヒーター41を備える。ヒーター41としては、赤外線ヒーター、熱風ヒーター、及び温風ヒーターが挙げられるが、中でも被記録面を均一に加熱できるため、赤外線ヒーターが好ましい。これらのヒーターは、1種単独又は2種以上を組み合わせて利用することができる。
なお、ヒーター41によってキャリッジ21やヘッド31の温度が上昇するのを防止するため、キャリッジ21又はヘッド31を断熱材や放熱材(いずれも不図示)で覆ってもよい。また、ヒーター41は、図2のようにヘッド31の上方でなく、ヘッド31の下方に設置してもよい。ヘッド31の下方にヒーターを設ける例として、プラテン11をプラテンヒーターとすることが挙げられる。
第1クリーニングに相当する第1クリーニングユニット50は、インク受容体52が設けられたインク受容体52(より具体的には箱体51)にヘッド31を移動させ、ヘッド31から樹脂インクをインク受容体52に向けて非記録用吐出し、ヘッド31のノズル32及びノズル面33をクリーニングするものである。ここで、本明細書における「非記録用吐出」とは、フラッシングとも称されるものであり、画像を形成する目的で行われる被記録媒体Pに向けた吐出でなく、目詰まりの原因となり得る過剰に加熱された樹脂インクを除去する目的で行われるインク受容体52に向けた吐出を意味する。
ワイピング機構に相当するワイピングユニット60は、ワイピング部材を用いて、具体的にはワイピング部材をノズル面33に押し付けたりなどして、ノズル面33を払拭するものである。ワイピングユニット60は、第1クリーニングが行われた場合、上記ワイピング部材によりノズル面33の払拭、即ちワイピングが行われることが好ましい。当該ワイピングは、第1クリーニング以後に行われればよく、第1クリーニング後に行われるのが好ましい。また、上記ワイピング部材は布製のワイピングシートであることが好ましい。
第2クリーニングに相当する第2クリーニングユニット70は、ヘッド31をインク受容体52(より具体的には箱体51)に移動させ、第1クリーニングユニット50と比べて非記録用吐出の量が少なく、かつ、実行頻度も多く、ヘッド31から樹脂インクをインク受容体52に向けて非記録用吐出し、ヘッド31のノズル32を清掃するものである。
検出器群80には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、紙検出センサー(不図示)、及び光学センサー(不図示)等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ21の移動方向の位置を検出するものである。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー(不図示)の回転量を検出するものである。紙検出センサー(不図示)は、給紙中の紙(被記録媒体P)の先端の位置を検出するものである。光学センサー(不図示)は、キャリッジ21に取付けられている発光部と受光部により、被記録媒体Pの有無を検出するものである。そして、光学センサー(不図示)は、キャリッジ21によって移動しながら被記録媒体Pの端部の位置を検出し、被記録媒体Pの幅を検出することができる。また、光学センサー(不図示)は、状況に応じて、被記録媒体Pの先端(搬送方向下流側の端部であって上端とも言う。)や後端(搬送方向上流側の端部であって下端とも言う。)も検出できる。
コントローラー90は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー90は、インターフェイス部91と、CPU92と、メモリー93と、ユニット制御回路94と、を有する。インターフェイス部91は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU92は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー93は、CPU92のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU92は、メモリー93に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路94を介して各ユニットを制御する。
図1及び図2に示したプリンター1は以上のように構成されており、以下ではこのプリンター1の動作について詳細に説明する。
まず、搬送ユニット10により、プラテン11上の被記録媒体Pを搬送方向に、ヘッド31のノズル32から吐出される樹脂インクの液滴が着弾可能な位置、即ち吐出される樹脂インクが着弾(付着)する領域まで搬送する。そして、加熱機構(加熱ユニット40)に設けられたヒーター41が、上記の位置ないし領域に存在する被記録媒体Pを加熱する。ヒーター41による加熱条件は、被記録媒体Pの被記録面、即ちノズル面33に対向する被記録媒体Pの面の温度が45〜60℃となるようにするとよい。この場合、樹脂インクが被記録媒体Pの被記録面に定着する。なお、ヒーター41の加熱温度は特に制限されないが、例えば250〜300℃程度であり得る。なお、加熱動作は、後述の吐出動作前に限らず、吐出動作と並行して行ってもよい。
その後、ヘッドユニット30により、ヘッド31のノズル32から樹脂インクが上記のとおり加熱された被記録媒体Pに向けて吐出され、当該樹脂インクがその被記録面に着弾する。吐出の方法としては従来公知の方式を使用でき、中でもピエゾ素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法、即ち電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するヘッドを用いた記録方法を用いると、優れた記録を行うことができる。また、上述のように被記録媒体Pの被記録面を所定温度まで加熱することで、被記録媒体Pの被記録面に吐出された樹脂インクに含まれる水分などが速やかに蒸発飛散して、樹脂インクに含まれる樹脂によって被膜が形成される。これにより、被記録媒体Pの被記録面において、インク乾燥物が強固に定着(接着)した、滲みの少ない高画質な画像を得ることができる。
ここで、樹脂インクを被記録媒体Pに向けて吐出するとき、吐出が行われるノズル32においては、樹脂インクからサテライトが発生し、ミスト化しやすくなる。このミストは被記録媒体Pに到達せず、上方に舞い戻るため、ノズル面33に付着する傾向にある。加熱された被記録媒体Pからの輻射熱の影響でノズル面33の温度が40〜55℃程度まで昇温するため、ノズル面33に付着した樹脂インク由来のミストが乾燥し固化(硬化)しやすくなる。
一方、長時間吐出が行われていないノズル32においては、特にノズル開口39の部分において、樹脂インクの乾燥が進んで固化しやすくなる。その結果、長時間吐出が行われていないノズル32は目詰まりしやすくなる。このように、吐出の有無によらず、ノズル32はいずれも、樹脂インクの乾燥やミストがノズル32付近やノズル面33で固化することに起因して、目詰まりする可能性があるため、吐出不良が生じる虞がある。
そこで、第1クリーニングユニット50による第1クリーニングと第2クリーニングユニット70による第2クリーニングとをノズルの状態等に応じて使い分けることにより、上記のようなノズル32の目詰まりを防止することができる。これらのクリーニングについて詳細に説明する。
まず、吐出が行われているノズル32において生じ得る樹脂インクの固化は、吐出によって画像を記録するとともに、常にインクの排出が行われてフレッシュなインクが供給されるため、比較的小規模であるとともに、吐出が行われないノズル32も1パス(ヘッド又は被記録媒体が1回走査すること)分の空走終了直後であれば樹脂インクの乾燥・固化がそれほど進行していない可能性がある。そのため、全てのノズル32を対象として、一定時間ごと、好ましくは電源オン時及び1パスの記録動作ごと、より好ましくは1パスの記録動作ごとに、コントローラー90(より具体的にはユニット制御回路94)の制御を受けるメンテナンスユニットが第2クリーニングユニット70を動作させる。ガイド軸24に沿って、プラテン11の外側に設けられたインク受容体52(より具体的には箱体51)にヘッド31(キャリッジ21)を移動させる。そして、ヘッド31から樹脂インクをインク受容体52に向けて非記録用吐出し、ノズル32を清掃する。当該第2クリーニングによる非記録用吐出の量は、ノズル32付近(主にノズル流路38及びノズル開口39)の樹脂インクを排出可能な程度の量であればよい。ここで、インク受容体52としては、以下に限定されないが、例えば、受け皿、ウレタンフォーム、スポンジ、及びインク吸収性のある布又は紙が挙げられる。
また、長時間吐出をしないノズル32は、フレッシュなインクがほとんど供給されることなく、ヒーターによる熱を長時間受け続けることになる。そのため、第2クリーニングによるノズル32の清掃が行われていても、ヘッド内部のキャビティ35やリザーバ36のインクの乾燥が徐々に進んでいく。このようなノズル32に対し、上記の第2クリーニングを1パスごとに行っていても、非記録用吐出の量が少ないため樹脂インクの固化物を十分除去できない虞があり、好ましくない。そこで、この場合には、コントローラー90の制御を受けるメンテナンスユニットが、上記の第2クリーニングでなく、実行頻度のより少ない第1クリーニングを動作させる。上記の第2クリーニングと同様、第1クリーニングにおいても、ガイド軸24に沿って、プラテン11の外側に設けられたインク受容体52(より具体的には箱体51)にクリーニング対象のヘッド31を移動させる。そして、このヘッド31から樹脂インクをインク受容体52に向けて非記録用吐出し、ノズル32付近及びその周辺のノズル面33を広範に清掃する。本実施形態において、上記第1クリーニングによる非記録用吐出の量は、ヘッドのキャビティの80%以上に相当する量である。また、当該非記録用吐出の量は、ヘッドのキャビティの100%以上に相当する量が好ましく、ヘッドのキャビティの150%以上に相当する量がより好ましい。第1クリーニングにおける非記録用吐出の量は、上述の第2クリーニングのそれと比べて多い。
一方、吐出を行うノズル32において生じ得る樹脂インクの固化は、ノズル32付近のみならず、ミストに起因してノズル32周辺のノズル面33でも生じている場合が多いため、比較的大規模且つ広範囲に亘る。このような場合には、記録中の一定時間ごとに、具体的にはノズル面33に舞戻ったミストが多量に溜まる前に、ワイピング機構(ワイピングユニット60)によって払拭することにより、ノズル面33に付着したインク固化物を排除することができる。
ワイピング機構(ワイピングユニット60)は、一定時間ごとに行われ得る第1クリーニングの後に実施することによって、記録時のサテライトから発生したミストを除去するとともに、第2クリーニングや第1クリーニングの動作によって発生したミストも除去することができる。
上記第1クリーニングは、記録中の一定時間、ノズルの非吐出時間、又はページ数のいずれかの単位ごとに行われることが好ましく、中でも記録中の一定時間ごとに行われることがより好ましい。このような所定の単位又は間隔ごとに第1クリーニングを動作させることにより、インクの状態に一層合わせたタイミングで第1クリーニングを動作させることができる。
上記第1クリーニングは、各ノズルの使用頻度によって、非記録用吐出の量及び実行頻度のうち少なくともいずれかを、ノズルごとに変更調整可能なように構成されることが好ましい。この場合、非吐出時間に応じて、ノズルごとに最適な第1クリーニングの量を規定することができ、廃液量を最小限に抑えることができる。
ここで、第1クリーニングを動作させて非記録用吐出を行う場合には、上述のミストの量が非常に多いため、当該非記録用吐出後に多くのミストがノズル面33に付着する傾向にある。そこで、第1クリーニングの動作が行われた場合にワイピング機構(ワイピングユニット60)を動作させると好ましい。ワイピング機構は、上述のように、ワイピング部材をノズル面33に押し付けたりなどしてノズル面33を払拭するものである。これにより、ノズル面33に付着したミスト、及びノズル32付近で乾燥したか又は乾燥しそうな樹脂インク等を、効果的に除去することができ、記録安定性が優れたものとなる。
ワイピング機構は、好ましくは、上述のように第1クリーニングの動作後に行うものであり、第2クリーニングの動作後には行っても行わなくてもよい。だが、高速印刷を実現するため、第2クリーニングが行われた場合、ワイピング部材によるノズル面33の払拭、即ちワイピングは行わないことが好ましい。より具体的に言えば、第1クリーニングが行われた場合、その後にワイピングが行われることが好ましい一方、第2クリーニングが行われた場合、その後にワイピングが行われないことが好ましい。
上記のワイピング部材としては、以下に限定されないが、例えば、布製のワイピングシート、及びゴム製のワイピングブレードが挙げられる。中でも、メニスカスに接触してもメニスカスを破壊する虞がなく、ノズル面33に付着したインクの固化物を効率的に払拭できる点で、広い拭き取り面積を有する布製のワイピングシートが好ましい。
このように、コントローラー90の制御を受けるメンテナンスユニットがノズル32の使用状態や目詰まり状態を検知して、第1クリーニング及び第2クリーニングを適宜使い分けることにより、高速印刷を確保しつつ、そのヘッド31のノズル32内で樹脂インクが固化して、そのノズル32が目詰まりを起こすのを防止でき、ひいては目詰まりを起こしたヘッド31を用いて被記録媒体Pの被記録面に形成される画像の一部にドット抜けが生ずることを防止できる。
〔被記録媒体〕
本実施形態の記録装置は、特にインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体を用いたインクジェット記録に適したものである。具体的には、後述のように、本実施形態に用いられる樹脂インクは、その組成上、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上へのインクジェット記録に適している。
本明細書において、「インク非吸収性及び低吸収性の被記録媒体」とは、「ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体」を示す。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
インク非吸収性の被記録媒体として、以下に限定されないが、例えば、インクジェット記録用に表面処理をしていない(すなわち、インク吸収層を形成していない)プラスチックフィルム、並びに紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているもの及びプラスチックフィルムが接着されているものが挙げられる。当該プラスチックとしては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、及びポリプロピレンが挙げられる。インク低吸収性の被記録媒体として、アート紙、コート紙、及びマット紙などの印刷本紙が挙げられる。
〔本実施形態の変形例〕
上述の記録装置は、オフキャリッジタイプのシリアルプリンターである。図示していないが、大容量インクタンクがプリンター1の外側に増設される場合、当該大容量インクタンクとインクカートリッジとの間がインク補給チューブで接続される。これにより、オンキャリッジタイプのプリンターと同様、オフキャリッジタイプのプリンター1においても、樹脂インクの貯蔵量を大幅に増大させることができる。
また、本実施形態の記録装置は、インクカートリッジ(インクタンク)をヘッド31と共にキャリッジ21に搭載する、オンキャリッジタイプのシリアルプリンターであってもよい。オンキャリッジタイプの場合、キャリッジ21は樹脂インクを収容するインクカートリッジ(不図示)を着脱可能に保持している。
このように、本実施形態によれば、特にインク非吸収性及び低吸収性の被記録媒体に対して樹脂インクをインクジェット方式で記録するに際して、高速印刷を実現しつつ、連続記録安定性及び間欠記録安定性のいずれにも優れたインクジェット記録装置を提供することができる。
[インクジェット記録用インク]
本発明の一実施形態は、インクジェット記録用インクに係る。当該インクジェット記録用インク(以下、「樹脂インク」ともいう。)は、上記実施形態のインクジェット記録装置に好適に用いられるものであり、かつ、組成上、樹脂を含有しグリセリンを実質的に含有しないものである。当該樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、後述する樹脂分散剤、樹脂エマルジョン、及びワックスが挙げられ、中でもワックスが好ましい。なお、本明細書において、ワックスは、特に言及のない限り、エマルジョン形態のものとそうでないものとを共に意味する。
また、上記インクジェット記録用インクは、1気圧下相当での沸点が280℃以上のアルキルポリオール類を実質的に含まない。1気圧下相当での沸点が280℃以上のアルキルポリオール類を含むことで、インクの乾燥性が大幅に低下してしまう。その結果、種々の被記録媒体、特にインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体において、画像の濃淡ムラが目立つだけではなく、インクの定着性も得られない。1気圧下での沸点が280℃以上のアルキルポリオール類としては、例えば、1気圧下での沸点が290℃のグリセリンが挙げられる。
本明細書における「実質的に含まない」とは、添加する意義を十分に発揮する量以上含有させないことを意味する。これを定量的に言えば、上記アルキルポリオールが、樹脂インクの総質量(100質量%)に対して、1.0質量%以上含まないことが好ましく、0.5質量%以上含まないことがより好ましく、0.1質量%以上含まないことがさらに好ましく、0.05質量%以上含まないことがさらにより好ましく、0.01質量%以上含まないことが特に好ましく、0.001質量%以上含まないことが最も好ましい。
以下、本実施形態の樹脂インクに含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
〔色材〕
本実施形態の樹脂インクは、色材を含んでもよい。上記色材は、顔料及び染料から選択される。
(顔料)
本実施形態において、色材として顔料を用いることにより、樹脂インクの耐光性を向上させることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、及び酸化チタンが挙げられる。
上記のカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、及びチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
無機顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。有機顔料の具体例としては、下記のものが挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、60、65、66、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。中でも、C.I.ピグメントブルー15:3及び15:4のうち少なくともいずれかが好ましい。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、254、264、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。中でも、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される一種以上が好ましい。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213が挙げられる。中でもC.I.ピグメントイエロー74、155、及び213からなる群から選択される一種以上が好ましい。
なお、グリーンインクやオレンジインク等、上記以外の色のインクに用いられる顔料としては、従来公知のものが挙げられる。
顔料の平均粒子径は、ノズルにおける目詰まりを抑制することができ、かつ、吐出安定性が一層良好となるため、250nm以下であることが好ましい。なお、本明細書における平均粒子径は、体積基準のものである。測定方法としては、例えば、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。粒度分布測定装置としては、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、日機装社(Nikkiso Co., Ltd.)製のマイクロトラックUPA)が挙げられる。
(染料)
本実施形態において、色材として染料を用いることができる。染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。当該染料として、以下に限定されないが、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
なお、色材の含有量は、樹脂インクの総質量(100質量%)に対して、1.5〜6質量%であるとよい。
〔樹脂分散剤〕
上記の顔料を樹脂インクに含有させる際、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにするとよい。そのような分散方法として、特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂や水分散性樹脂などの樹脂分散剤を用いて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」と言う。)が主に挙げられる。中でも、分散安定性に優れるため、水溶性樹脂が好ましい。
ここで、上記の水溶性樹脂は、樹脂分散剤に限らず他の用途で用いてもよい。換言すれば、用途に関係なく、本実施形態の樹脂インクが水溶性樹脂を含有していればよい。したがって、水溶性樹脂は、例えば樹脂分散剤として用いる場合には、樹脂インクを調製する前の顔料分散液を調製する段階で添加(前添加)してもよい一方、例えば定着性や耐擦性を良好にする目的で用いる場合には、樹脂インクを調製する際に一成分として添加(後添加)してもよい。
上記樹脂インクが樹脂分散顔料を含むことにより、これらの中でも、樹脂インクが被記録媒体に付着したときに、被記録媒体と樹脂インクとの間及び樹脂インク中の固化物間のうち少なくともいずれかの密着性を良好なものとすることができる。
上記水溶性樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール類、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体(例えば、メタクリル酸−ブチルアクリレート−スチレン−ヒドロキシエチルアクリレート)、スチレン−α−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、及び酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、並びにこれらの塩が挙げられる。共重合体の形態としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、及びグラフト共重合体のいずれの形態も用いることができる。
上記の塩としては、以下に限定されないが、例えば、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、及びモルホリン等の塩基性化合物との塩が挙げられる。これら塩基性化合物の添加量は、上記水溶性樹脂の中和当量以上であれば特に制限はない。
上記樹脂分散剤の分子量は、重量平均分子量として1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、3,000〜10,000の範囲であることがより好ましい。分子量が上記範囲内であると、顔料の水中での安定的な分散が得られ、また樹脂インクに適用した際の粘度制御などが容易になる。
また、酸価としては50〜300の範囲であることが好ましく、70〜150の範囲であることがより好ましい。酸価が上記範囲内であると、顔料の水中での分散性を安定的に確保でき、かつ、当該顔料を含む樹脂インクを用いて記録された記録物の耐水性が良好となる。
なお、上記の水溶性樹脂は市販品を用いてもよい。当該市販品の具体例として、ジョンクリル67(重量平均分子量:12,500、酸価:213)、ジョンクリル678(重量平均分子量:8,500、酸価:215)、ジョンクリル586(重量平均分子量:4,600、酸価:108)、ジョンクリル611(重量平均分子量:8,100、酸価:53)、ジョンクリル680(重量平均分子量:4,900、酸価:215)、ジョンクリル682(重量平均分子量:1,700、酸価:238)、ジョンクリル683(重量平均分子量:8,000、酸価:160)、ジョンクリル690(重量平均分子量:16,500、酸価:240)(以上商品名、BASFジャパン社製)が挙げられる。
上記樹脂分散剤の顔料に対する添加量は、顔料100質量部に対して好ましくは1質量部〜100質量部であり、より好ましくは5質量部〜50質量部である。添加量が上記範囲内であると、顔料の水中への良好な分散安定性が確保できる。
以上の樹脂分散顔料を水中に分散させる方法として、樹脂分散顔料の場合は顔料、水、及び樹脂分散剤、さらに各々必要に応じて水溶性有機溶剤や中和剤などを加えた上で、分散機を用いて行うことができる。当該分散機としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、及びオングミル等の従来用いられているものが挙げられる。分散の程度としては、顔料の平均粒子径として、好ましくは20nm〜500nmの範囲になるまで、より好ましくは50nm〜200nmの範囲になるまで分散するとよい。この場合、顔料の水中での分散安定性が一層良好となる。
樹脂分散剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、樹脂分散剤の含有量は特に制限されることなく、必要に応じて適宜決定すればよい。
〔樹脂エマルジョン〕
本実施形態の樹脂インクは、樹脂エマルジョンを含んでもよい。樹脂エマルジョンは、被記録媒体が加熱される際、ワックスと共に樹脂被膜を形成することで、樹脂インクを被記録媒体上に十分定着させて画像の耐擦性を良好にする効果を発揮する。そのため、樹脂エマルジョンは熱可塑性樹脂であることが好ましい。上記の効果により樹脂エマルジョンを含有する樹脂インクを用いて形成された画像は、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上で耐擦性に優れたものとなる。
また、バインダーとして機能する樹脂エマルジョンは樹脂インク中にエマルジョン状態で含有される。バインダーとして機能する樹脂をエマルジョン状態で樹脂インク中に含有させることにより、樹脂インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、樹脂インクの保存安定性及び吐出安定性に優れたものとなる。
樹脂エマルジョンとしては、以下に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリルアミド、オレフィン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、及び塩化ビニリデンの単独重合体又は共重合体、フッ素樹脂、及び天然樹脂が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかがより好ましく、スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂がさらに好ましい。なお、上記の共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、及びグラフト共重合体のうちいずれの形態であってもよい。
上記の樹脂エマルジョンとしては、公知の材料及び製造方法により得られるものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(以上商品名、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd)製)、ボンコート4001、ボンコート5454(以上商品名、DIC社製)、SAE1014(商品名、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、サイビノールSK−200(商品名、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、ジョンクリル7100、ジョンクリル390、ジョンクリル711、ジョンクリル511、ジョンクリル7001、ジョンクリル632、ジョンクリル741、ジョンクリル450、ジョンクリル840、ジョンクリル74J、ジョンクリルHRC−1645J、ジョンクリル734、ジョンクリル852、ジョンクリル7600、ジョンクリル775、ジョンクリル537J、ジョンクリル1535、ジョンクリルPDX−7630A、ジョンクリル352J、ジョンクリル352D、ジョンクリルPDX−7145、ジョンクリル538J、ジョンクリル7640、ジョンクリル7641、ジョンクリル631、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASF社製)等が挙げられる。
樹脂エマルジョンの平均粒子径は、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは20nm〜300nmの範囲である。
樹脂エマルジョンの含有量は、樹脂インクの総質量(100質量%)に対して、0.5〜7質量%の範囲であることが好ましい。含有量が上記範囲内であると、固形分濃度を低くすることができるため、吐出安定性を一層良好にすることができる。
〔ワックス〕
本実施形態の樹脂インクは、ワックスを含有することが好ましい。樹脂インクがワックスを含むことにより、樹脂インクがインク非吸収性及び低吸収性の被記録媒体上で定着性により優れたものとなる。ワックスの中でもエマルジョンタイプのものがより好ましい。上記ワックスとしては、以下に限定されないが、例えばポリエチレンワックスエマルジョン、パラフィンワックスエマルジョン、及びポリオレフィンワックスが挙げられ、中でもポリエチレンワックスエマルジョン及びパラフィンワックスエマルジョンのうち少なくともいずれかが好ましい。
なお、本明細書において、「ワックスエマルジョン」とは、主に、界面活性剤を使用して、固体ワックス粒子を水中に分散させたものを意味する。
(パラフィンワックスエマルジョン)
上記樹脂インクがパラフィンワックスエマルジョンを含むことにより記録物にスリップ性能が付与され、これにより当該インクは耐擦性に優れたものとなる。なお、パラフィンワックスは、撥水性を有するため、記録物の耐水性を良好なものとすることができる。
本明細書における「パラフィンワックス」とは、いわゆる石油系ワックスを意味し、炭素数20〜30程度の直鎖状のパラフィン系炭化水素(ノルマル・パラフィン)を主成分とし、少量のイソ(iso)・パラフィンを含む重量平均分子量300〜500程度の炭化水素の混合物を意味する。
本実施形態の樹脂インクがパラフィンワックスをエマルジョン状態で含有することにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
パラフィンワックスエマルジョンの融点は、記録物の被膜を一層強固にし、かつ画像の耐擦性を一層良好にするため、110℃以下であることが好ましい。一方で、パラフィンワックスエマルジョンの融点の下限は、被記録面が乾燥してべたつくことを防止するため、60℃以上が好ましい。さらに上記融点は、インクの吐出安定性を一層良好にするため、70〜95℃がより好ましい。
パラフィンワックスエマルジョンの平均粒子径は、安定的なエマルジョン状態とし、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは50nm〜200nmの範囲である。パラフィンワックスエマルジョンとしては、市販品をそのまま利用してもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、AQUACER537、AQUACER539(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
パラフィンワックスエマルジョンの含有量(固形分換算)は、インクの総質量(100質量%)に対して、0.1〜3質量%の範囲が好ましく、0.3〜3質量%の範囲がより好ましく、0.3〜1.5質量%の範囲がさらに好ましい。含有量が上記範囲内であると、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上に、耐擦性、耐ブロッキング性、及び耐水性に一層優れた画像を形成することができ、かつ、目詰まり防止に優れたインクとすることができる。
(ポリエチレンワックスエマルジョン)
上記貴樹脂インクがポリエチレンワックスエマルジョンを含むことにより、インクの耐擦性を優れたものとすることができる。
ポリエチレンワックスエマルジョンの製造方法を例示すると、エチレンを重合して製造したり、あるいは一般成形用のポリエチレンを熱分解により低分子量化して製造したりすることでポリエチレンワックスを作製する。そして、このポリエチレンワックスを酸化してカルボキシル基や水酸基を付加し、さらに界面活性剤を使用して乳化して、安定性に優れた水性ワックスエマルジョンの形態で、ポリエチレンワックスエマルジョンが得られる。
ポリエチレンワックスエマルジョンとしては、市販品をそのまま利用してもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、ノプコート PEM−17(商品名、サンノプコ社(SANNOPCO LIMITED)製)、ケミパールW4005(商品名、三井化学社(Mitsui Chemicals, Inc.)製)、AQUACER515、AQUACER593(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
ポリエチレンワックスエマルジョンの平均粒子径は、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは50nm〜200nmの範囲である。
ポリエチレンワックスエマルジョンの含有量(固形分換算)は、互いに独立して、インクの総質量(100質量%)に対して、0.1〜3質量%の範囲が好ましく、0.3〜3質量%の範囲がより好ましく、0.3〜1.5質量%の範囲がさらに好ましい。含有量が上記範囲内であると、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体上においても、インクを良好に固化・定着させることができ、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性が一層優れたものとなる。
〔界面活性剤〕
本実施形態の樹脂インクは、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤として、以下に限定されないが、例えばノニオン系界面活性剤が挙げられる。ノニオン系界面活性剤は、被記録媒体上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、滲みの殆ど無い高精細な画像が得られる。このようなノニオン系界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系、シリコン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル系、多環フェニルエーテル系、ソルビタン誘導体、及びフッ素系の界面活性剤が挙げられ、中でもアセチレングリコール系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤のうち少なくともいずれかが好ましい。
(アセチレングリコール系界面活性剤)
アセチレングリコール系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、表面張力及び界面張力を適正に保持する能力に優れており、かつ、起泡を殆ど生じさせない。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインクは、ヘッドのノズル面等のインクと接触するプリンター部材との界面張力と、表面張力と、を適正に保持することができる。そのため、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインクをインクジェット記録方式に用いることにより、吐出安定性を良好にすることができる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は被記録媒体に対して良好な親和性(濡れ性)及び浸透性を示すため、これを含む樹脂インクを用いて記録された画像は滲みの殆ど無い高精細なものとなる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3、DF110D(以上全て商品名、日信化学工業社(Nissin Chemical Industry Co.,Ltd.)製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル社(Kawaken Fine Chemical Co.,Ltd.)製)が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アセチレングリコール系界面活性剤の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、インクの保存安定性及び吐出安定性が一層良好なものとなるため、0.1質量%以上3質量%以下の範囲であることが好ましい。
〔シリコン系界面活性剤〕
シリコン系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、被記録媒体上で滲みを生じないようにインクを均一に拡げる作用に優れる。
シリコン系界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリシロキサン系化合物が好ましく挙げられる。当該ポリシロキサン系化合物としては、特に限定されないが、例えばポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。当該ポリエーテル変性オルガノシロキサンの市販品としては、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、BYK社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学工業社(Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.)製)が挙げられる。
シリコン系界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
シリコン系界面活性剤の含有量は、インクの保存安定性及び吐出安定性が一層良好なものとなるため、インクの総質量(100質量%)に対して、0.1質量%以上3質量%以下の範囲であることが好ましい。
〔水〕
本実施形態の樹脂インクは、水を含有してもよい。特に、当該インクが水性インクである場合、水は、インクの主となる媒体であり、インクジェット記録において被記録媒体が加熱される際、蒸発飛散する成分となる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加などによって滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。
〔有機溶剤〕
本実施形態の樹脂インクは、揮発性の水溶性有機溶剤を含んでもよい。
上記有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類あるいはグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
〔その他の成分〕
本実施形態の樹脂インクは、上記の成分に加えて、水酸化カリウム等のpH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、及びキレート化剤などをさらに含んでもよい。
〔樹脂インクの製造方法〕
本実施形態の樹脂インクは、上述の成分(材料)を任意の順序で混合し、必要に応じて濾過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。ここで、顔料は、あらかじめ溶媒中に均一に分散させた状態に調製してから混合することが、取り扱いが簡便になるため好ましい。
各材料の混合方法としては、メカニカルスターラーやマグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法として、例えば、遠心濾過やフィルター濾過などを必要に応じて行うことができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[使用材料]
下記の実施例及び比較例において使用した材料は、以下の通りである。
〔顔料〕
・C.I.ピグメントブラック7
〔樹脂エマルジョン〕
・スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂エマルジョン(Tg85℃、平均粒子径140nm)
〔ポリエチレンワックスエマルジョン〕
・AQUACER515(BYK社製商品名)
・ノプコート PEM−17(サンノプコ社製商品名)
〔シリコン系界面活性剤〕
・BYK348(BYK社製商品名)
〔アセチレングリコール系界面活性剤〕
・サーフィノールDF110D(日信化学工業社製商品名)
〔その他〕
・1,2−ヘキサンジオール
・2−ピロリドン
・プロピレングリコール
[顔料分散液の調製]
水溶性樹脂(メタクリル酸/ブチルアクリレート/スチレン/ヒドロキシエチルアクリレート=25/50/15/10の質量比で共重合したもの。重量平均分子量12,000)40質量部を、水酸化カリウム7質量部、水23質量部、及びトリエチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテル30質量部を混合した液に投入し、80℃で撹拌しながら加熱して樹脂水溶液を調製した。
上記の樹脂水溶液(固形分43%)1.75kgに、3.0kgのC.I.ピグメントブラック7及び10.25kgの水をそれぞれ配合し、混合撹拌機で撹拌しプレミキシングを行い、混合液を得た。0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した1.5リットルの有効容積を有する多ディスク型羽根車を備えた横型のビーズミルを用いて、上記の混合液を多パス方式により分散させた。具体的には、ビーズ周速8m/秒、1時間に30リットルの吐出量で2パス行い、平均粒子径325nmの顔料分散混合液を得た。次に、0.05mmのジルコニアビーズを95%充填した1.5リットルの有効容積を有する横型のアニュラー型のビーズミルを用いて、上記顔料分散混合液の循環分散を行った。スクリーンは0.015mmのものを使用し、ビーズ周速10m/秒で、顔料分散混合液量10kgを循環量300リットル/時で4時間分散処理を行い、顔料固形分20%、水溶性樹脂5%の水性の顔料分散液を得た。
[インクの調製]
上記で調製した顔料分散液をC.I.ピグメントブラック7が2.5質量%となる量用意した。これに、5質量%の1,2−ヘキサンジオール、15質量%の2−ピロリドン、10質量%のプロピレングリコール、1質量%のスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂エマルジョン、0.5質量%のポリエチレンワックスエマルジョン(AQUACER515)、0.5質量%のポリエチレンワックスエマルジョン(ノプコート PEM−17)、0.5質量%のシリコン系界面活性剤、0.5質量%のアセチレングリコール系界面活性剤を添加し、残分を純水としてインクを調製した。インクは、各成分を容器に入れてマグネチックスターラーで2時間撹拌混合した後、孔径5μmのメンブランフィルターで濾過してゴミや粗大粒子などの不純物を除去することにより調製した。
[評価方法]
プリンターPX−H10000(セイコーエプソン社(Seiko Epson Corporation)製)を用いた。このプリンターに取り付けた赤外線ヒーターを用いて、吐出された樹脂インクが付着する領域に位置する被記録媒体としての塩化ビニルフィルム(商品名「LLSP EX113」、桜井社製)を、50℃になるまで加熱させた。温度は赤外線サーモグラフィ装置 H2640/H2630(NEC Avio赤外線テクノロジー社製)を用いたサーモグラフで測定した。
第1クリーニングは20分ごとに行い、第1クリーニング後に、布製のワイピングシートをノズル面に押し付けることによってワイピングを行った。第2クリーニングは毎パス実施した。
〔連続記録安定性〕
上記で調製したインクを塩化ビニルフィルム上に2時間連続でインクジェット記録を行い、ドット抜けの有無を観察した。
評価基準は以下の通りである。評価結果を表1に示す。
A:2時間の記録においてドット抜けが発生したノズルが3本以下であった。
B:2時間の記録においてドット抜けが発生したノズルが3本超過10本以下であった。
C:2時間の記録においてドット抜けが発生したノズルが10本超過であった。
〔間欠記録安定性〕
60分間空走を続け、その後に印刷(記録)を開始するに当たり、何回吐出する事で全ノズルが復帰するか確認した。なお、空走とは、印刷を行わずに、ピエゾを微震動させてメニスカスを動かし、合わせて定期的に第2クリーニングを行っている状態をいう。
A:60分間空走後の記録において3回以下の吐出で全ノズルが回復した。
B:60分間空走後の記録において3回超過7回以下の吐出で全ノズルが回復した。
C:60分間空走後の記録において7回超過の吐出で全ノズルが回復した。
なお、表1中、クリーニングのキャビティに対する量が80%以上である各実施例及び比較例3においては、第1クリーニングが行われたことになる。なお、比較例2において、クリーニングのキャビティに対する量が80%を下回っているため、第1クリーニングは「無」に相当する。
上記表1より、ノズル面に形成されたノズルから、所定の樹脂インクを被記録媒体に向けて吐出するヘッドと、吐出されたインクが付着する領域に位置する被記録媒体を加熱する加熱機構と、インク受容体にヘッドを移動させ、ヘッドからインクをインク受容体に向けて非記録用吐出し、ヘッドのノズル及びノズル面をクリーニングする第1クリーニングと、ヘッドのノズルを清掃する第2クリーニングと、第1クリーニングにより非記録用吐出が行われた場合にワイピング部材を用いてノズル面を払拭するワイピング機構と、を備えた、インクジェット記録装置(各実施例)は、そうでないインクジェット記録装置(各比較例)に比して、連続記録安定性及び間欠記録安定性のいずれにも優れることが分かった。
1…プリンター、10…搬送ユニット、11…プラテン、20…キャリッジユニット、21…キャリッジ、24…ガイド軸、30…ヘッドユニット、31…ヘッド、32…ノズル、33…ノズル面、34…ノズルプレート、35…キャビティ、36…リザーバ、37…ピエゾ素子、38…ノズル流路、39…ノズル開口、40…加熱ユニット,ヒーターユニット、41…ヒーター、50…第1クリーニングユニット、51…箱体、52…インク受容体、60…ワイピングユニット、70…第2クリーニングユニット、80…検出器群、90…コントローラー、91…インターフェイス部、92…CPU、93…メモリー、94…ユニット制御回路、110…コンピューター、131…振動板、132…インク供給路、P…被記録媒体。

Claims (8)

  1. ノズル面に形成されたノズルから、樹脂を含有し、1気圧下相当での沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含有しないインクジェット記録用インクを被記録媒体に向けて吐出するプリントヘッドと、
    該吐出されたインクジェット記録用インクが付着する領域に位置する前記被記録媒体を加熱する加熱機構と、
    インク受容体に前記プリントヘッドを移動させ、該プリントヘッドから前記インクジェット記録用インクを前記インク受容体に向けて非記録用吐出し、該プリントヘッドのノズル及びノズル面をクリーニングする第1クリーニングと、
    前記プリントヘッドを前記インク受容体に移動させ、前記第1クリーニングと比べて非記録用吐出の量が少なく、且つ実行頻度が多く、該プリントヘッドから前記インクジェット記録用インクを前記インク受容体に向けて非記録用吐出し、該プリントヘッドのノズルを清掃する第2クリーニングと、
    ワイピング部材を用いて前記ノズル面を払拭するワイピング機構と、
    を備えた、インクジェット記録装置。
  2. 前記ワイピング部材は、布製のワイピングシートである、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1クリーニングが行われた場合、前記ワイピング部材により前記ノズル面の払拭が行われる、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1クリーニングは、記録中の一定時間、ノズルの非吐出時間、又はページ数のいずれかの単位ごとに行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1クリーニングは、各ノズルの使用頻度によって、非記録用吐出の量及び実行頻度の少なくともいずれかを、ノズルごとに変更調整可能に構成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インクジェット記録用インクは、ワックスを含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第2クリーニングが行われた場合、前記ワイピング部材により前記ノズル面の払拭が行われない、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第2クリーニングは、1パスごとに行われる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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