JP2018134853A - 記録方法及び記録装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る記録方法の一態様は、
インク組成物を記録媒体へ付着させるインク組成物付着工程と、
前記インク組成物の前記記録媒体への付着の際における前記記録媒体の表面温度を、一次乾燥温度に加熱する一次乾燥工程と、
前記インク組成物付着工程を行った記録媒体を、二次乾燥手段へ搬送する搬送工程と、
前記二次乾燥手段により、前記記録媒体の表面温度を二次乾燥温度に加熱する二次乾燥工程と、を備え、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から前記二次乾燥工程が完了するまでにおいて、前記記録媒体の表面温度の前記一次乾燥温度(℃)に対する最低温度変化が−40%以上であり最高温度変化が370%以下であり、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から、前記記録媒体の表面温度が前記二次乾燥温度に達するまでの平均昇温速度が、7(℃/s)以下であることを特徴とする。
上記適用例において、
前記記録媒体の媒体幅が、350mm以上であることができる。
上記適用例において、
前記最低温度変化が、−35%以上であることができる。
上記適用例において、
前記二次乾燥温度が、前記一次乾燥温度以上であることができる。
上記適用例において、
前記記録媒体へのインク組成物の付着の完了から、前記二次乾燥温度に達するまでの時間が250秒以内であることができる。
上記適用例において、
前記一次乾燥温度が30℃以上60℃以下であり、前記二次乾燥温度が50℃以上160℃以下であることができる。
上記適用例において、
前記搬送工程において、前記記録媒体が搬送される搬送経路に、加熱手段および保温手段の少なくとも一方を備えることができる。
上記適用例において、
前記記録媒体が、剥離紙付き記録媒体であることができる。
上記適用例において、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から、前記記録媒体が前記二次乾燥手段へ搬送され前記二次乾燥温度に達するまでの時間が60秒以下であることができる。
上記適用例において、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着が完了する地点から、前記二次乾燥温度に達するまでの搬送経路の長さが500mm以下であることができる。
上記適用例において、
前記インク組成物が、色材と水と樹脂と水溶性有機溶剤とを含む水系インク組成物であるか、又は、色材と有機溶剤とを含む溶剤系インク組成物であることができる。
上記適用例において、
前記インク組成物が、標準沸点が280℃超の有機溶剤の含有量が3質量%以下であり、標準沸点が150℃以上280℃以下の有機溶剤を含む水系インク組成物であることができる。
上記適用例において、
前記インク組成物付着工程が、インクジェットヘッドからインク組成物を吐出することで行われることができる。
上記適用例において、
非吸収性および低吸収性の何れかの記録媒体への記録を行うことができる。
上記適用例において、
前記記録媒体へインク組成物の成分を凝集させる凝集剤を含む反応液を付着させる工程を備えることができる。
上記適用例において、
前記インク組成物の前記記録媒体の付着領域への最大の付着量が3mg/inch2以上であることができる。
上記適用例において、
前記一次乾燥温度が40℃以下であり、前記最低温度変化が−10%以上であることができる。
本発明に係る記録装置の一態様は、
適用例1ないし適用例17のいずれか1例に記載の記録方法で記録を行うことを特徴とする。
本実施形態に係る記録方法が実施される記録装置の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態に係る記録方法に使用できる記録装置は、以下の態様に限定されるものではない。
、さらにファン(図示せず)を備える構成としてもよい。このファンは、ヒーターによるインク組成物の乾燥後、記録媒体であるロール紙1上に付着したインク組成物をより効率的に乾燥させるためのものである。また、ファンによりインク組成物を冷却することにより、記録媒体であるロール紙1上に密着性よく被膜を形成することができる。
本実施形態に係る記録方法において用いられるインク組成物は、インク組成物は、色材、水、樹脂、および水溶性有機溶剤を含む水系インク組成物であるか、又は、色材と有機溶剤とを含む溶剤系インク組成物である。以下、本実施形態に係る記録方法において用いられるインク組成物について説明する。
本実施形態に係る記録方法においてインク組成物として用いられる水系インク組成物は、色材、水、樹脂、および水溶性有機溶剤を含む。本実施形態における水系インク組成物とは、水を主要な溶媒として含む組成物である。
本実施形態に係る水系インク組成物が含有する色材としては、染料や顔料等を挙げることができ、光やガス等に対して退色しにくい性質を有していることから顔料を用いることが好ましい。そのため、顔料を用いてプラスチック等の記録媒体上に形成された画像は、耐水性、耐ガス性、耐光性等に優れ、保存性が良好となる。
3、168、184、202、209、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
、アミノメチルプロパノール、モルホリン等の塩基性化合物との塩が挙げられる。これら塩基性化合物の添加量は、上記樹脂分散剤の中和当量以上であれば特に制限はない。
が可能なものとされたものであることが好ましい。
本実施形態において、水系インク組成物は、水を含有する。水は、インク組成物の主となる媒体であり、乾燥によって蒸発飛散する成分である。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、水系インク組成物を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を抑制できるので好適である。
本実施形態において、水系インク組成物は、水溶性および/または非水溶性の樹脂成分を含有する。該樹脂成分は、インクを固化させ、さらにインク固化物を記録媒体上に強固
に定着させる作用を有する。樹脂は、水系インク組成物中に溶解された状態、または水系インク組成物中に分散された状態のいずれの状態であってもよい。溶解状態の樹脂としては、本実施形態で使用する水系インク組成物の顔料を分散させる場合に使用する、上記の樹脂分散剤を用いることができる。また、分散状態の樹脂としては、本実施形態で使用するインク組成物の液媒体に難溶あるいは不溶である樹脂を、微粒子状にして分散させて(すなわちエマルジョン状態、あるいはサスペンジョン状態にして)含ませることができる。
31、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
本実施形態に係る水系インク組成物は、水溶性有機溶剤を含有する。水溶性有機溶剤は、非吸収性記録媒体に対するインクの密着性を高めたり、インクジェット記録装置のヘッドの乾燥を抑制するなどの機能を備える。
グリコールモノイソヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、エチレングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。グリコールエーテル類は、水系インク組成物の記録媒体に対する濡れ性などを制御することできる。
う好ましい。
本実施形態において、水系インク組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、インクの表面張力を低下させることで、記録媒体との濡れ性を向上させる機能を有する。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などを好ましく用いることができる。
本実施形態において、水系インク組成物は、さらに、pH調整剤、ポリオレフィンワックス、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。これらの材料を添加すると、インク組成物の有する特性をさらに向上させることができる。
本実施形態で用いられる水系インク組成物は、画像品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/mであることが好ましく、20mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
本実施形態に係る記録方法において用いられる溶剤系インク組成物は、色材と有機溶剤とを含む。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、色材を含む。色材としては、従来の溶剤系インクに通常用いられている無機顔料又は有機顔料等の顔料または染料を、単独または混合して用いることができる。有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等)、多環式顔料(フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等)、染料レーキ(例えば、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また、無機顔料としては、カーボンブラック、二酸化チタン、シリカ、アルミナ等が挙げられる。染料としては、例えばアゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンチン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン粟料、フタロシアニン染料、又は金属フタロシアニン染料を用いることができ、特に油溶性染料が好ましい。これらの顔料又は染料を単独で用いるか、あるいはそれらの2種又はそれ以上の組み合わせで使用することもできるが、耐候性の観点からは顔料が好ましい。顔料一次粒子の体積平均粒径は、50〜500nm、好ましくは50〜200nmである。
ミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(以上商品名、共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(以上商品名、味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(以上商品名、EFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。顔料分散剤を使用する場合の含有量は、含有される顔料に応じて適宜選択することができるが、インク組成物中の顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上200質量部以下、より好ましくは30質量部以上120質量部以下である。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、有機溶剤を含む。有機溶剤としてとしては、特に限定されないが、例えば、アルキレングリコールモノエーテル系溶剤、アルキレングリコールジエーテル系溶剤、ラクトン(環状エステル)等が挙げられる。
アルキレングリコールモノエーテル系溶剤としては、下記一般式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。
R1O−(R2O)m−OH・・・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。R2は炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。mは1〜7の整数を表す。)
アルキレングリコールジエーテル系溶剤としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
R3O−(R4O)n−R5・・・・・(2)
(一般式(2)中、R3及びR5は、各々独立して炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。R4は炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。nは1〜7の整数を表す。)
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、有機溶剤としてラクトン(環状エステル)を含有してもよい。溶剤系インク組成物がラクトンを含むことにより、記録媒体の記録面(例えば、塩化ビニル系樹脂を含む記録面)の一部を溶解して記録媒体の内部にインク組成物を浸透させることができる。このように記録媒体の内部にインクが浸透することで、記録媒体上に記録した画像の耐擦性(摩擦堅牢性)を向上させることができる。換言すると、ラクトンは、塩化ビニル系樹脂との親和性が高いため、溶剤系のインク組成物の成分を記録面に浸潤させやすい(食い付かせやすい)。ラクトンがこのような作用を有する結果、これを配合したインク組成物が、屋外環境等の厳しい条件下であっても、耐擦性に優れた画像を形成できるものと考えられる。
ロラクトン、およびε−カプロラクトン等を例示することができる。なお、ラクトンの複素環の環員数には特に制限が無く、さらに、例えば、複素環の環員には任意の側鎖が結合していてもよい。ラクトンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本実施形態で用いられるインク組成物は、前記例示した有機溶剤の他に、以下に例示する有機溶剤をさらに含有してもよい。
ル基の炭素を除く)をアミド化した(アミド窒素原子を置換している置換基がそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基である)アルキルアミド(N,N−ジメチルデカンアミド等)等が挙げられる。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、上述の色材を記録媒体に定着させるための定着樹脂を含有してもよい。
アクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレンアルキル(メタ)アクリレート樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂等の(メタ)アクリル系モノマー、または、これと他のモノマーとの共重合体樹脂が挙げられる。これらは、単独または複数組み合わせて用いることができる。
塩化ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニルと、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、マレイン酸、ビニルアルコール等の他のモノマーとの共重合体が挙げられるが、
これらの中でも塩化ビニル及び酢酸ビニルに由来する構成単位を含む共重合体(以下、「塩酢ビ共重合体」ともいう。)が好ましく、ガラス転移温度が60〜80℃である塩酢ビ共重合体がより好ましい。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物には、表面張力を低下させて記録媒体との濡れ性を向上させる観点から、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、または非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を添加してもよい。
ンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−315、315N、347、348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(以上商品名、ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物には、必要に応じて、pH調整剤、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)等のキレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤等、所定の性能を付与するための物質を添加することができる。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行うことができる。
本実施形態で用いられる溶剤系インク組成物は、記録品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
次に、後述する記録工程で用いることができる反応液について説明する。本実施形態で用いられる反応液は、インク組成物のうち、特に水系インク組成物の成分を凝集させる凝集剤、その他の成分を含有し、凝集剤の凝集作用により、より高画質な画像を形成するこ
とができる。
本実施形態で用いられる反応液は、インク組成物の成分を凝集させる凝集剤を含有する。反応液が凝集剤を含むことにより、後述する記録工程において、凝集剤とインク組成物に含まれる樹脂とが速やかに反応する。そうすると、インク組成物中の色材や樹脂の分散状態が破壊され、色材や樹脂が凝集する。そして、この凝集物が色材の記録媒体への浸透を阻害するため、記録画像の画質の向上の点で優れたものとなると考えられる。
、例えば、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアリルアミンアミド硫酸塩、アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩コポリマー、アリルアミン酢酸塩・ジアリルアミン酢酸塩コポリマー、アリルアミン酢酸塩・ジアリルアミン酢酸塩コポリマー、アリルアミン塩酸塩・ジメチルアリルアミン塩酸塩コポリマー、アリルアミン・ジメチルアリルアミンコポリマー、ポリジアリルアミン塩酸塩、ポリメチルジアリルアミン塩酸塩、ポリメチルジアリルアミンアミド硫酸塩、ポリメチルジアリルアミン酢酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルアミン酢酸塩・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄コポリマー、メチルジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミドコポリマー等を挙げることができる。このようなカチオン性のアリルアミン系樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、PAA−HCL−01、PAA−HCL−03、PAA−HCL−05、PAA−HCL−3L、PAA−HCL−10L、PAA−H−HCL、PAA−SA、PAA−01、PAA−03、PAA−05、PAA−08、PAA−15、PAA−15C、PAA−25、PAA−H−10C、PAA−D11−HCL、PAA−D41−HCL、PAA−D19−HCL、PAS−21CL、PAS−M−1L、PAS−M−1、PAS−22SA、PAS−M−1A、PAS−H−1L、PAS−H−5L、PAS−H−10L、PAS−92、PAS−92A、PAS−J−81L、PAS−J−81(商品名、ニットーボーメディカル会社製)、ハイモ Neo−600、ハイモロック Q−101、Q−311、Q−501、ハイマックス SC−505、SC−505(以上商品名、ハイモ株式会社製)等を用いることができる。
本実施形態で用いられる反応液は、水を主溶媒とすることが好ましい。この水は、反応液を記録媒体に付着させた後、乾燥により蒸発飛散する成分である。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、反応液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止できるので好適である。反応液に含まれる水の含有量は、反応液の全質量に対して、例えば、40質量%以上とすることができ、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは55質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上である。
本実施形態で用いられる反応液には、有機溶剤を添加してもよい。有機溶剤を添加することにより、記録媒体に対する反応液の濡れ性を向上させたりすることができる。有機溶剤としては、上述のインク組成物で例示する有機溶剤と同様のものを使用できる。有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、反応液の全質量に対して、例えば、1質量%以上40質量%以下とすることができ、好ましくは5質量%以上30質量%以下である。
本実施形態で用いられる反応液には、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を添加することにより、反応液の表面張力を低下させ、記録媒体との濡れ性を向上させることができる。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。これらの界面活性剤の具体例については、上述のインク組成物で例示する界面活性剤と同様のものを使用できる。界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、反応液の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
本実施形態で用いられる反応液には、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を添加してもよい。
本実施形態で用いられる反応液は、インクジェット式記録ヘッドで吐出させる場合には、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/mであることが好ましく、20mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートを反応液で濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
本実施形態で用いられる反応液は、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。上記の各成分を十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒子及び異物を除去するためにろ過を行って、目的の反応液を得ることができる。
本実施形態において、印刷対象となる記録媒体は特に制限されるものではないが、インク低吸収性または非吸収性の記録媒体を用いることができる。後述する本実施形態の記録方法によれば、インク組成物付着工程後の記録媒体の表面温度が所定の温度変化内となるように管理することにより、記録媒体の熱膨張による寸法変化が防止され、また、記録媒体の表面温度が所定の温度変化内となるように管理することにより、搬送経路内でインクの乾燥が十分に進むため、得られた画質と画像の耐擦性も向上する。
は、透明な記録媒体であってもよい。
本実施形態に係る記録方法は、上記の記録装置を用いて、記録媒体に対してインクを用いて記録を行うものであり、インク組成物を記録媒体へ付着させるインク組成物付着工程と、前記インク組成物の前記記録媒体への付着の際における前記記録媒体の表面温度を、一次乾燥温度に加熱する一次乾燥工程と、前記インク組成物付着工程を行った記録媒体を
、二次乾燥手段へ搬送する搬送工程と、前記二次乾燥手段により、前記記録媒体の表面温度を二次乾燥温度に加熱する二次乾燥工程と、を備え、前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から前記二次乾燥工程が完了するまでにおいて、前記記録媒体の表面温度の前記一次乾燥温度(℃)に対する最低温度変化が−40%以上であり最高温度変化が370%以下であり、前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から、前記記録媒体の表面温度が前記二次乾燥温度に達するまでの平均昇温速度が、7(℃/s)以下であることを特徴とする。以下、各工程について説明する。なお、図2は、本発明の実施形態に係る記録方法における、記録媒体の表面温度の変化を示す図である。
本実施形態に係る記録方法において、インク組成物付着工程は、インク組成物を記録媒体へ付着させる工程である。すなわち、図1において、記録媒体であるロール紙1に、記録ヘッド11から上記インク組成物を吐出して付着させる工程である。これにより、記録媒体であるロール紙1にインク組成物が付着されて印字領域に画像が形成される。
本実施形態に係る記録方法において、一次乾燥工程は、インク組成物付着工程において、インク組成物の記録媒体への付着の際における記録媒体の表面温度を、一次乾燥手段(第一の加熱部)70を用いて一次乾燥温度までに加熱する工程である。この工程により、ロール紙1に付着したインク組成物のブリードを抑制することができる。一次乾燥工程における一次乾燥温度は、記録媒体の表面温度の上限が、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは45℃以下、よりさらに好ましくは40℃以下、特に好ましくは38℃以下となるように加熱する。また、記録媒体の表面温度の下限が、好ましくは30℃以上、より好ましくは32℃以上、特に好ましくは35℃以上となるように加熱する。記録媒体の表面温度が60℃以下であることにより、インクジェットヘッドの加熱が抑制され、印刷中のノズルの抜けが抑制され、連続吐出安定性がより向上する。また、記録媒体の表面温度が30℃以上であることにより、記録媒体、特に塩化ビニルのような非吸収性記録媒体上のインク組成物のドットの埋まり性がより向上し、画質がより向上する。ここで、一次乾燥温度(℃)とは、インク付着時の記録媒体表面の最高温度を意味する。
本実施形態に係る記録方法において、搬送工程は、インク組成物付着工程を行った記録媒体を、二次乾燥手段である第二の加熱部80へ搬送する工程である。これにより、記録媒体であるロール紙1が二次加熱領域に搬送される。搬送工程における搬送速度(mm/s)は、P−P長(mm)をP−P時間(s)で割って得た値であり、P−P長(mm)とは、記録媒体のインクの付着の完了から二次乾燥温度に達するまでの距離であり、P−P時間(s)とは記録媒体のある地点における、インクの付着の完了から二次乾燥温度に達するまでの時間を意味する。この搬送速度(mm/s)は、印刷生産性の点により、1mm/s以上であることが好ましく、5mm/s以上であることがより好ましく、10m
m/s以上であることがさらに好ましい。
本実施形態に係る記録方法において、二次乾燥工程は、インク組成物付着工程を行った記録媒体の表面温度を、二次乾燥手段である第二の加熱部80により、二次乾燥温度までに加熱する工程である。この工程により、ロール紙1に付着したインク組成物をより速やかに乾燥させることができる。二次乾燥工程における二次乾燥温度は、一次乾燥温度以上であることが好ましく、一次乾燥温度よりも10℃以上高いことがより好ましく、20℃以上高いことがさらに好ましく、30℃以上高いことがいっそう好ましく、40℃以上高いことがよりいっそう好ましい。なお、二次乾燥温度は、一次乾燥温度よりも100℃以下高いことが好ましい。二次乾燥温度が前記範囲にあることにより、記録媒体の変形が防止でき、画質及び又は耐擦性が優れる記録方法を提供することができる。
いっそう好ましくは−10%以上であり、特に好ましくは−7%以上である。一方、最低温度変化の上限値は、0%以下であることが好ましく、より好ましくは−3%以下であり、さらに好ましくは−5%以下であり、いっそう好ましくは−10%以下である。なお、最低温度変化は、寸法変化を抑える観点から高い方が好ましい。一方、搬送経路の加熱機構、保温機構を簡略できる観点からは、最低温度変化は低い方が好ましい。なお、最低温度変化の際の記録媒体表面温度は、記録装置を停止した状態で、搬送路に記録媒体を放置した場合の記録媒体の表面温度より高いことが好ましい。より具体的には、一次乾燥で加熱した記録媒体の最低温度変化が、搬送路に設けた加熱機構を停止した状態で搬送路を搬送した場合や搬送路に設けた保温機構を取り外した状態で搬送路を搬送した場合の最低温度変化よりも高い(温度の低下が小さい)ことが好ましい。
<プレ加熱工程>
本実施形態に係る記録方法において、インク組成物付着工程に先立って、記録媒体をプレ加熱するプレ加熱工程を行うことが好ましい。プレ加熱工程は、上述のプレ加熱部60において、記録媒体であるロール紙1をプレ加熱する。この工程により、記録媒体の表面が加熱されるため、インク組成物付着工程における温度変化が小さくなり、記録媒体の変形が防止でき、画質及び又は耐擦性が優れる記録方法を提供することができる。プレ加熱工程におけるプレ加熱温度は、一次乾燥工程における一次乾燥温度と同程度の温度である
ことが好ましく、例えば、記録媒体の表面温度の上限が、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは45℃以下、よりさらに好ましくは40℃以下、特に好ましくは38℃以下となるように加熱する。また、記録媒体の表面温度の下限が、好ましくは30℃以上、より好ましくは32℃以上、特に好ましくは35℃以上となるように加熱する。
本実施形態に係る記録方法において、インク組成物付着工程に先立って、記録媒体に画像を形成する領域に、予め反応液を付与する反応液付着工程を行ってもよい。反応液付着工程により、より画質を向上させることができ好ましい。
以下、本発明の実施形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
容器に、表1に記載の濃度に相当する量の有機溶剤のみをそれぞれのインクごとに攪拌して、混合溶剤を得た。得られた混合溶剤の一部を取り分けて、Solsperse37500(商品名、LUBRIZOL社製)と、顔料と、を所定量添加して、ホモジナイザーを用いて予備分散した後に、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填したビーズミルにて分散処理を行うことにより、顔料の平均粒子径130nmの顔料分散体を得た。そして、混合溶剤の一部を取り分けていたものに、樹脂を加えて攪拌して溶解させた樹脂溶液を得た。上記の顔料分散体に、混合溶剤の残部、界面活性剤および上記の樹脂溶液を混ぜ入れて、1時間攪拌してから、5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いて濾過することで、インク1を得た。なお、表1中の数値は全て質量%を示す。
・PB−15:3(C.I.ピグメントブルー15:3、銅フタロシアニン顔料)
・Solsperse37500(商品名、LUBRIZOL社製、樹脂分散剤)
・γ‐ブチロラクトン(標準沸点204℃)
・DEGBME(ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、標準沸点212℃)
・DEGMEE(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、標準沸点176℃)
・BYK340(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、フッ素系界面活性剤)
・HM515(商品名「カネビニールHM515」、株式会社カネカ製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)
表2の配合割合になるように各成分を混合攪拌した後、10μmのメンブランフィルターでろ過することにより、インク2、3を調製した。なお、表2中の数値は全て質量%を示し、イオン交換水は水系インク組成物の全質量が100質量%となるように添加した。
・BYK348(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコーン系界面活性剤)
・DF110D(商品名「サーフィノールDF110D」、日信化学工業株式会社製、アセチレン系界面活性剤)
・ジョンクリル7610(商品名、BASFジャパン株式会社製、スチレンアクリル樹脂)
・AQUACER593(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、ポリプロピレン系ワックス)
・EDTA(エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)
表3の配合割合になるように各成分を混合攪拌した後、10μmのメンブランフィルターでろ過することにより、各反応液を調製した。なお、表3中の数値は全て質量%を示し、イオン交換水は反応液の全質量が100質量%となるように添加した。
6.4.1.記録物の作成
(画質評価用)
インクジェットプリンター:SC−S50650(セイコーエプソン株式会社製)の改造機に記録媒体を搬入し、ヘッドの1ノズル列に充填したカラーインクを720×1440dpiの解像度、10mg/inch2の付着量でインクジェット塗布した。反応液を用いる場合は、カラーインクを付着する前に、インクヘッドの記録媒体搬送方向の上流側にスタガ配置された反応液ヘッドの1ノズル列に充填した反応液を720×720dpiの解像度、1.0mg/inch2の付着量で、インクジェット塗布した。なお、反応液付着中の記録媒体温度は表4中のインク印刷時の温度と同じとした。二次乾燥炉の位置を移動可能として二次乾燥炉までの炉長を調整可能とし搬送炉にフードを設けた。
・一次乾燥温度(℃):インク付着時の記録媒体表面の最高温度。
・搬送速度(mm/s):P−P長(mm)をP−P時間(s)で割って得た値。
・二次乾燥温度(℃):二次乾燥炉における記録媒体表面の最高温度。
・P−P時間(s):記録媒体のある地点における、インクの付着の完了から二次乾燥温度に達するまでの時間。
・最低温度(℃):記録媒体表面の最低温度。
・最低温度変化(%):{(最低温度−一次乾燥温度)/一次乾燥温度}×100
・最高温度変化(%):{(二次乾燥温度−一次乾燥温度)/一次乾燥温度}×100
・平均昇温速度(℃/s):{(二次乾燥温度−一次乾燥温度)/P−P時間}×100
・記録媒体種:記録媒体1は、ポリ塩化ビニルシート(ORAFOL株式会社製、品番ORAJET 3164XG−010(1370mm) 光沢塩ビグレー糊;幅1370mm)。記録媒体2は、記録媒体1の幅が狭くなる様に加工して幅300mmとしたもの。
・P−P長(mm):記録媒体のインクの付着の完了から二次乾燥温度に達するまでの距離。
なお、最低温度変化と最高温度変化では、小数第1位の数を四捨五入した値を用い、平均昇温速度では、小数第3位の数を四捨五入した値を用いた。
記録媒体1に対して、1250×600mm(記録媒体2に対しては、270×600mm)の画像を作成し、表4に示した条件で乾燥を行った記録媒体の、剥離紙との幅方向の端の寸法差を測定し、幅方向の変形量を算出した。ここで、変形量が1%未満であれば、実使用可能な範囲である。
上記のようにして、10mm×10mmのベタパターンを記録し、目視にて印刷ムラの有無を確認し、以下の基準で評価した。
A:パターン内にインクの濃さが不均一になっている様子が観察されない。
B:パターン内にインクの濃さが不均一になっている様子が、目視では観察されないが
ルーペで観察される。
C:目視でも細かな不均一さが認められる。
D:目視でも大きな不均一さが認められるが、パターンの輪郭ははっきりしている。
E:パターンの輪郭も滲んでおり、輪郭がぼけている。
学振型摩擦堅牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業社製)を用いて耐擦性の評価を行った。具体的には、画像の記録された記録媒体の表面を、白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子で、荷重300gをかけて塗膜が剥がれるまで、又は、30往復擦った。そして、記録媒体の表面における画像(塗膜)のはがれ具合を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。
A:20往復以上29往復以下で塗膜の剥がれが認められた。
B:10往復以上19往復以下で塗膜の剥がれが認められた。
C:9往復以内に塗膜の剥がれが認められた。
印刷生産性の点で好ましいかどうかを、以下の基準で評価した。
A:搬送速度が10mm/s以上。
B:搬送速度が1mm/s以上10mm/s未満。
C:搬送速度が1mm/s未満。
上記「6.4.1.記録物の作成」の条件で、記録を1時間連続して行った。記録終了後、インクのノズル列(360ノズル)の不吐出有無を確認し、以下の基準で評価した。
A:不吐出ノズル無。
B:不吐出ノズルが1〜3個。
C:不吐出ノズルが4個以上。
上記の寸法安定性評価で用いた記録物の幅方向の端部の、記録媒体の本体と剥離紙との寸法差が生じている部分を、記録媒体から50cmの距離で目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:記録媒体本体の端と剥離紙の端とが一致していないと認識できない。
B:記録媒体本体の端と剥離紙の端とが一致していないと認識できる。
実施例1〜12は、水系インク及び溶剤系インクのどちらを使用した例も、比較例と比べて寸法安定性が優れかつ耐擦性及び又は画質が優れていた。これに対し、比較例はいずれも寸法安定性が劣るか、耐擦性や画質が劣るかであった。
含む。
Claims (18)
- インク組成物を記録媒体へ付着させるインク組成物付着工程と、
前記インク組成物の前記記録媒体への付着の際における前記記録媒体の表面温度を、一次乾燥温度に加熱する一次乾燥工程と、
前記インク組成物付着工程を行った記録媒体を、二次乾燥手段へ搬送する搬送工程と、
前記二次乾燥手段により前記記録媒体の表面温度を二次乾燥温度に加熱する二次乾燥工程と、を備え、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から前記二次乾燥工程が完了するまでにおいて、前記記録媒体の表面温度の前記一次乾燥温度(℃)に対する最低温度変化が−40%以上であり最高温度変化が370%以下であり、
前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から、前記記録媒体の表面温度が前記二次乾燥温度に達するまでの平均昇温速度が、7(℃/s)以下である、記録方法。 - 前記記録媒体の媒体幅が、350mm以上である、請求項1に記載の記録方法。
- 前記最低温度変化が、−35%以上である、請求項1又は請求項2に記載の記録方法。
- 前記二次乾燥温度が、前記一次乾燥温度以上である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記記録媒体へのインク組成物の付着の完了から、前記二次乾燥温度に達するまでの時間が250秒以内である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記一次乾燥温度が30℃以上60℃以下であり、前記二次乾燥温度が50℃以上160℃以下である、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記搬送工程において、前記記録媒体が搬送される搬送経路に、加熱手段および保温手段の少なくとも一方を備える、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記記録媒体が、剥離紙付き記録媒体である、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記記録媒体への前記インク組成物の付着の完了から、前記記録媒体が前記二次乾燥手段へ搬送され前記二次乾燥温度に達するまでの時間が60秒以下である、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記記録媒体への前記インク組成物の付着が完了する地点から、前記二次乾燥温度に達するまでの搬送経路の長さが500mm以下である、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記インク組成物が、色材と水と樹脂と水溶性有機溶剤とを含む水系インク組成物であるか、又は、色材と有機溶剤とを含む溶剤系インク組成物である、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記インク組成物が、標準沸点が280℃超の有機溶剤の含有量が3質量%以下であり、標準沸点が150℃以上280℃以下の有機溶剤を含む水系インク組成物である、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記インク組成物付着工程が、インクジェットヘッドからインク組成物を吐出することで行われる、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の記録方法。
- 非吸収性および低吸収性の何れかの記録媒体への記録を行う、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記記録媒体へインク組成物の成分を凝集させる凝集剤を含む反応液を付着させる工程を備える、請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記インク組成物の前記記録媒体の付着領域への最大の付着量が3mg/inch2以上である、請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の記録方法。
- 前記一次乾燥温度が40℃以下であり、前記最低温度変化が−10%以上である、請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の記録方法。
- 請求項1ないし請求項17のいずれか一項に記載の記録方法で記録を行う、記録装置。
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