JP2019010877A - 画像の記録方法 - Google Patents
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かれてしまって、画像の濡れ拡がり(線幅)や、耐擦性が不十分であったり、印刷ムラが発生したりする等、十分な画質を備えた画像を記録することができない場合がある。
本発明に係る画像の記録方法の一態様は、
インク低吸収性または非吸収性の記録媒体の記録面の表面改質を行って、該記録面のぬれ張力指数を40mN/m以上とする表面改質工程と、
前記表面改質工程の後に、前記記録面に凝集剤を含有する反応液を付着させる反応液付着工程と、
前記反応液付着工程の後に、色材と、水と、を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、前記記録面に画像を記録する画像記録工程と、
を含む。
適用例1において、
前記表面改質工程における前記記録面の表面改質は、該記録面にコロナ処理を行うコロナ処理工程、および、該記録面に樹脂を含有する樹脂液を付着させる樹脂液付着工程の少なくとも一方により行われることができる。
適用例2において、
前記表面改質工程における前記記録面の表面改質は、前記コロナ処理工程と、前記樹脂液付着工程と、をこの順に行うことで実施されることができる。
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記反応液付着工程は、前記表面改質工程を行ってから10日以内に実施することができる。
適用例1ないし適用例4のいずれか1例において、
前記反応液に含まれる前記凝集剤は、多価金属塩および有機酸から選択される少なくとも1種であることができる。
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記インク組成物に含まれる前記色材は、顔料であり、
前記インク組成物は、さらに、前記顔料を分散させる樹脂分散剤を含有することができる。
適用例2または適用例3において、
前記樹脂液に含まれる前記樹脂は、ガラス転移温度が50℃以下の樹脂を含むことができる。
適用例2または適用例3において、
前記樹脂液に含まれる前記樹脂は、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。
適用例1ないし適用例8のいずれか1例において、
前記記録媒体がインク非吸収性の記録媒体であることができる。
適用例1ないし適用例9のいずれか1例において、
前記画像記録工程は、前記インク組成物の液滴を吐出させる記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて行われ、
前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査を1回行うことによって画像の記録を行う、ライン型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であることができる。
適用例10において、
前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査において、前記記録媒体に対する前記記録ヘッドの相対的な移動速度が5m/分以上であることができる。
本発明の一実施形態に係る画像の記録方法は、インク低吸収性または非吸収性の記録媒体の記録面の表面改質を行って、該記録面のぬれ張力指数を40mN/m以上とする表面改質工程と、前記表面改質工程の後に、前記記録面に凝集剤を含有する反応液を付着させる反応液付着工程と、前記反応液付着工程の後に、色材と、水と、を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、前記記録面に画像を記録する画像記録工程と、を含むことを特徴とする。
表面改質工程は、インク低吸収性または非吸収性の記録媒体の記録面の表面改質を行って、該記録面のぬれ張力指数を40mN/m以上とする工程である。これにより、反応液の濡れ拡がり性を向上できるので、反応液を記録媒体上で均一に付着させることができる。
とができる。樹脂の塗布量を0.01g/m2以上とすることで、表面改質効果が一層高まる場合があり、樹脂の塗布量を1.0g/m2以下とすることで、樹脂の乾燥性を向上できる場合がある。
。
反応液付着工程は、上記の表面改質工程の後に、記録面に凝集剤を含有する反応液(後述)を付着させる工程である。凝集剤は、インク組成物(後述)に含まれる色材や、インク組成物に含まれ得る樹脂や樹脂分散剤と反応することで、色材を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物により記録される画像の印刷ムラ等の発生を抑制することができ、画質に優れた画像が得られる。
画像記録工程は、上述した反応液付着工程の後に、色材と、水と、を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、記録媒体の記録面に画像を記録する工程である。これにより、インク組成物に含まれる色材等と凝集剤が反応することで、記録面において色材が凝集するので、記録される画像の発色性などを向上できる。さらに、インク組成物は、反応液が均一に塗布された記録面に付着するので、インク組成物の付着位置にかかわらず凝集剤との反応が均一に行われる。これにより、記録される画像の印刷ムラ等の発生を良好に抑制できる。
2.1.樹脂液
本実施形態に係る画像の記録方法において、表面改質工程として樹脂液付着工程を実施する場合には、樹脂液を使用する。以下、樹脂液付着工程に使用される樹脂液に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
樹脂液付着工程で使用される樹脂液は、樹脂を含有する。樹脂は、記録媒体の記録面の表面張力を低下させたり、記録面に記録される画像の密着性を向上させて耐擦性を良好にする等の機能を備える。
クリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂を含むことが好ましい。これらの樹脂を用いると、記録媒体の記録面の表面張力を低下させる効果や、画像の密着性を向上させる効果が一層良好になる傾向にある。
録面に付着させた樹脂液を加熱する工程を省略できる場合がある。樹脂液に含まれる樹脂のガラス転移温度は、樹脂を重合して得る際に用いられる樹脂を構成する、モノマー、2個以上のイソシアネート基を有する化合物、2個以上の活性水素基を有する化合物などの種類や構成比、重合条件、樹脂の変性の少なくとも一種を変えることにより変化させることができる。重合条件としては、重合の際の温度、モノマーを含有させる媒体の種類、媒体中のモノマー濃度、重合の際に用いる重合開始剤や触媒の種類や使用量等があげられる。ガラス転移温度はJIS K7121に基づいて、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定することができる。
本実施形態に係る樹脂液は、水を含有してもよい。水は、樹脂液の主となる媒体として機能し、乾燥により蒸発飛散する成分である。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、樹脂液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
本実施形態に係る樹脂液は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、上述したインク低吸収性または非吸収性の記録媒体に対する樹脂液の密着性を高める機能などを備える。
ン、5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。ピロリドン誘導体は、樹脂の良好な溶解剤として作用することができる。
本実施形態に係る樹脂液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。
本実施形態に係る樹脂液は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
本実施形態に係る画像の記録方法において、反応液付着工程には、反応液を使用する。以下、反応液に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
本実施形態に係る反応液は、凝集剤を含有する。凝集剤は、インク組成物に含まれる色材、インク組成物に含まれ得る顔料分散体および樹脂と反応することで、色材を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物により記録される画像の発色性等を向上させることができる。
ール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等が好適に挙げられる。有機酸は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Q−101、Q−311、Q−501、ハイマックス SC−505、SC−505(商品名、ハイモ株式会社製)等を用いることができる。
級アンモニウム塩、第4級アルキルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、オニウム塩、イミダゾリニウム塩等があげられる。具体的には、例えば、ラウリルアミン、ヤシアミン、ロジンアミン等の塩酸塩、酢酸塩等、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジメチルエチルラウリルアンモニウムエチル硫酸塩、ジメチルエチルオクチルアンモニウムエチル硫酸塩、トリメチルラウリルアンモニウム塩酸塩、セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルラウリルアミン、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
本実施形態に係る反応液は、水を含有してもよい。好ましく用いられる水としては、樹脂液で述べたものと同様であるので、その説明を省略する。反応液に含まれる水の含有量は、反応液の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
本実施形態に係る反応液は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、上述したインク低吸収性または非吸収性の記録媒体に対する反応液の密着性を高める機能などを備える。有機溶剤としては、樹脂液の説明で例示した有機溶剤と同様のもの使用できるので、その説明を省略する。有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、反応液の全質量に対して、例えば1質量%以上40質量%以下とすることができる。
本実施形態に係る反応液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、反応液の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。これらの界面活性剤の具体例については、樹脂液の説明で例示した界面活性剤と同様のものを使用できるので、その説明を省略する。界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、反応液の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
本実施形態に係る反応液は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤、樹脂等を含有してもよい。
本実施形態に係る画像の記録方法において、画像記録工程では、インクジェット記録用のインク組成物を用いて画像を形成する。以下、画像記録工程に使用されるインク組成物に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
本実施形態に係るインク組成物は、色材を含有する。色材としては、上述した反応液に含まれる凝集剤との反応性が優れているという観点から、顔料および酸性染料を好ましく用いることができる。
料の具体例としては、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94等が挙げられる。染料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
色材として顔料を使用する場合には、顔料は、インク組成物に適用するために、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにすることが好ましい。その方法としては、水溶性樹脂および/または水分散性樹脂等の樹脂分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」ということがある。)、分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「分散剤分散顔料」ということがある。)、顔料粒子表面に親水性官能基を化学的・物理的に導入し、前記の樹脂あるいは分散剤なしで水中に分散および/または溶解可能とする方法(以下、この方法により処理された顔料を「表面処理顔料」ということがある。)等が挙げられる。
本実施形態に係るインク組成物は、水を含有する。好ましく用いられる水としては、樹脂液で述べたものと同様であるので、その説明を省略する。水の含有量は、インク組成物の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、上述したインク低吸収性または非吸収性の記録媒体に対する反応液の密着性を高めたり、インクジェット記録装置のヘッドの乾燥を抑制するなどの機能を備える。有機溶剤の具体例については、樹脂液の説明で例示した有機溶剤と同様のもの使用できるので、その説明を省略する。有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、例えば1質量%以上40質量%以下とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、反応液の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させるなどの機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。これらの界面活性剤の具体例については、樹脂液の説明で例示した界面活性剤と同様のものを使用できるので、その説明を省略する。界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂は、記録される画像の密着性、耐擦性等の物理的強度を向上させることができる。樹脂の具体例については、樹脂液の説明で例示した樹脂と同様のものを使用できるので、その説明を省略する。樹脂を含有する場合には、その含有量(固形分換算量)は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上7質量%以下である。
本実施形態に係るインク組成物は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
本実施形態に係るインク組成物は、画像品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/mであることが好ましく、25mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
本実施形態に係る画像の記録方法を実施可能な画像記録装置の一例について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実施形態に係る画像の記録方法に使用できる画像記録装置は、以下の態様に限定されるものではない。すなわち、以下の態様では、すべての工程を一のライン(インライン)で連続して行うものを示したが、各工程がインラインで実施されず、断続的に行われるものであってもよい。
搬送手段10は、例えば、ローラー11によって構成されることができる。搬送手段10は、複数のローラー11を有してもよい。搬送手段10は、図示の例では、記録媒体1の搬送される方向(図中矢印で示した。)において、コロナ処理手段20より上流側に設けられているが、これに限定されず、記録媒体1が搬送できる限り、設けられる位置や個数は任意である。搬送手段10は、給紙ロール、給紙トレイ、排紙ロール、排紙トレイ、及び各種のプラテンなどを備えてもよい。
コロナ処理手段20は、記録媒体1の記録面に対してコロナ放電処理を行うものである。コロナ処理手段20は、公知のコロナ放電処理装置によって構成することができる。コロナ処理手段20によるコロナ放電処理は、上記の表面改質工程におけるコロナ処理工程に使用される。図1では、コロナ処理手段20を使用する例を示したが、大気圧プラズマ処理、フレーム処理、紫外線照射処理等を行える手段に変更してもよい。また、後述する樹脂液付着手段30のみを使用する場合には、コロナ処理手段20を設けなくてもよい。
樹脂液付着手段30は、記録媒体1の記録面に対して樹脂液を用いて樹脂液2を付着させる。樹脂液付着手段30は、樹脂液を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド31を備える。樹脂液付着手段30は、上記の表面改質工程における樹脂液付着工程に使用される。
第1乾燥手段40は、樹脂液2を乾燥するために使用される。第1乾燥手段40は、樹
脂液に含まれる液媒体の蒸発飛散を促進させる構成を備えていれば、特に限定されない。例えば、記録媒体に熱を加える手段、樹脂液に風を吹きつける手段、さらにそれらを組み合わせる手段等が挙げられる。具体的には、強制空気加熱、輻射加熱、電導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等が好ましく用いられる。本実施形態に係る画像記録装置1000は、樹脂液の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第1乾燥手段40を備えていなくてもよい。また、第1乾燥手段40は、樹脂液付着手段30の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、樹脂液付着手段30と対向する位置に設けられていてもよい。
反応液付着手段130は、表面改質処理がなされた領域上に反応液を付着させる。反応液付着手段130は、反応液を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド131を備える。反応液をインクジェット記録用ヘッド131のノズルから吐出させる方式は、樹脂液付着手段30で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。反応液付着手段130は、上記の反応液付着工程に使用される。
画像記録手段230は、反応液の付着した領域にインク組成物の液滴を付着させて、画像を形成する。画像記録手段230は、インク組成物を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド231を備える。インク組成物をインクジェット記録用ヘッド231のノズルから吐出させる方式は、樹脂液付着手段30で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。画像記録手段230は、上記の画像記録工程に使用される。
での間に、これ以前に行われたパスによって吐出された液滴の乾燥時間を確保することができる。これに対して、ライン型の記録ヘッドは、1回のパスで記録に必要な全ての液滴を記録媒体に付着させるため、シリアル型の記録ヘッドを用いた場合と比較して、液滴の乾燥時間が少ない。そのため、ライン型の記録ヘッドを使用した場合、液滴の乾燥性の低下によって印刷ムラが生じやすい。このような問題に対して、本実施形態に係る画像の記録方法は、画像の記録工程前に反応液付着工程を行うことで、印刷ムラを改善することができるので、ライン型の記録ヘッドに対しても好適に使用できる。
第2乾燥手段140は、記録面に形成された画像を乾燥する。第2乾燥手段140に採用可能な乾燥手段としては、第1乾燥手段40で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。本実施形態に係る画像記録装置1000は、画像の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第2乾燥手段140を備えていなくてもよい。また、第2乾燥手段140は、画像記録手段230の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、画像記録手段30と対向する位置に設けられていてもよい。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1の配合割合になるように各成分を混合、攪拌して、樹脂液を得た。表1中の数値は、全て質量%を示し、イオン交換水は樹脂液の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表1において化合物名以外で記載した成分は、以下の通りである。
・BYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコーン系界面活性剤)
・サーフィノールDF110D(商品名、日信化学工業株式会社製、アセチレングリコール系界面活性剤、32%水溶液)
表2の配合割合になるように各成分を混合、攪拌した後、10μmのメンブレンフィルターでろ過することにより、反応液を調製した。表2中の数値は、全て質量%を示し、イオン交換水は反応液の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表2の凝集剤の種類および含有量は、後述する表4〜表6に示す。
表3の配合割合になるように、各成分を混合、攪拌した後、10μmのメンブレンフィルターでろ過することにより、インク組成物を調製した。インク組成物の調製にあたって、顔料、樹脂分散剤および水を含有する顔料分散液をあらかじめ作成して、顔料分散液と残りの成分とを混合した。表3中の数値は、全て質量%を示し、イオン交換水はインク組成物の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表3において化合物名以外で記載した成分のうち、表1および表2で用いた成分以外のものは、以下の通りである。
・樹脂分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体、重量平均分子量25000、Tg:80℃、酸化180)
・樹脂エマルジョン(スチレン−アクリル酸共重合体、重量平均分子量50000、Tg:80℃、酸化130、平均粒子径75nm)
4.4.1.評価サンプルの作製
下記の工程を組み合わせて、表4〜表6に記載の実施例および比較例の評価サンプルを作製した。なお、表6の実施例AB1〜AB6は、表面改質工程として、コロナ処理工程を実施した後に、樹脂液付着工程を実施した。また、表4〜6中、カチオン性樹脂として使用した「PAA−01」(商品名)は、ニットーボーメディカル株式会社製のポリアリルアミン重合体である。
を行った場合(表では「表面改質1ヶ月後」と記載)と、の2パターンの評価を行った。なお、表面改質工程を行っていない場合において、「表面改質直後」とは直ちに各工程を実施したものであり、「表面改質1ヶ月後」とは記録媒体を1ヶ月間放置した後に各工程を実施したものである。
記録面に記録された画像の線幅(μm)を測定することで、インク組成物の線幅(濡れ拡がり性)の評価を行った。評価基準は以下の通りである。
×:線幅が70μm未満(ベタ画像が埋まらない)
評価サンプルの記録面に記録された画像を目視にて確認して、印刷ムラの有無を判定した。評価基準は以下の通りである。
△:印刷ムラがやや確認できる
×:インクの弾きを伴った印刷ムラが確認できる
学振型摩擦堅牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業社製)を用いて耐擦性の評価を行った。具体的には、画像の記録された記録面を、白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子で、荷重500gをかけて20往復擦った。そして、記録面における画像(塗膜)のはがれ具合を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。
△:5〜9往復擦った際に塗膜がはがれて、下地が露出する
×:1〜4往復擦った際に塗膜がはがれて、下地が露出する
以上の評価試験の結果を表4〜表6に示す。
Claims (9)
- インク低吸収性または非吸収性の記録媒体の記録面に、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含有する樹脂液を付着させる樹脂液付着工程を行って、該記録面のぬれ張力指数を40mN/m以上とする表面改質工程と、
前記表面改質工程の後に、前記記録面に多価金属塩を含有する反応液を付着させる反応液付着工程と、
前記反応液付着工程の後に、色材と、水と、を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、前記記録面に画像を記録する画像記録工程と、
を含む、画像の記録方法。 - 請求項1において、
前記表面改質工程は、該記録面にコロナ処理を行うコロナ処理工程をさらに含む、画像の記録方法。 - 請求項2において、
前記表面改質工程における前記記録面の表面改質は、前記コロナ処理工程と、前記樹脂液付着工程と、をこの順に行うことで実施される、画像の記録方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
前記反応液付着工程は、前記表面改質工程を行ってから10日以内に実施する、画像の記録方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
前記インク組成物に含まれる前記色材は、顔料であり、
前記インク組成物は、さらに、前記顔料を分散させる樹脂分散剤を含有する、画像の記録方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記樹脂液に含まれる前記樹脂は、ガラス転移温度が50℃以下の樹脂を含む、画像の記録方法。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
前記記録媒体がインク非吸収性の記録媒体である、画像の記録方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
前記画像記録工程は、前記インク組成物の液滴を吐出させる記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて行われ、
前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査を1回行うことによって画像の記録を行う、ライン型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置である、画像の記録方法。 - 請求項8において、
前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査において、前記記録媒体に対する前記記録ヘッドの相対的な移動速度が5m/分以上である、画像の記録方法。
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