以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は車両に用いられるブレーキ装置用のアクチュエータのケース側を示す斜視図を、図2はアクチュエータのカバー側を示す斜視図を、図3はアクチュエータの内部構造を説明する断面図を、図4はケース内に設けられるコネクタ部材を示す斜視図を、図5(a),(b)はコネクタ部材の詳細を示す斜視図を、図6はカバーの内側の構造を説明する斜視図を、図7は図3の矢印A方向から見たコネクタ部材およびカバーの断面図を、図8はコネクタ部材のケースへの装着手順を説明する説明図を、図9は各端子と各導電部材との溶接手順を説明する説明図をそれぞれ示している。
以下、車両に用いられるブレーキ装置用のアクチュエータ20の構造について、図面を用いて詳細に説明する。
図1ないし図3に示すように、アクチュエータ20は、略L字形状に形成されたケース21を備えている。ケース21の開口部21a(図3参照)は、カバー22によって閉塞され、これによりケース21の内部に埃等の異物が進入するのを防止している。ケース21およびカバー22は、いずれも樹脂材料を射出成形することで所定形状に形成されている。
ケース21は、車両の足回りの近傍の劣悪な環境に曝されるため、耐候性に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)によって形成されている。PBT樹脂の特性としては、熱安定性,寸法安定性,耐薬品性等に優れていることが挙げられる。熱安定性とは、長時間高温環境に曝しても熱変形し難い特性のことである。寸法安定性とは、多湿環境に曝しても吸水率が低いため寸法が変化し難い特性のことである。耐薬品性とは、有機溶剤,ガソリン,油等に対して変質し難い特性のことである。
ただし、ケース21の材質としてはPBT樹脂に限らず、上述のような耐候性に優れた材質であれば、例えば、ポリフェニレンスルファイド樹脂(PPS樹脂)等の他の材料としても良い。
また、カバー22においても、ケース21と同じ劣悪な環境に曝されるため、ケース21と同じPBT樹脂で形成されている。ただし、ケース21と同様に、耐候性に優れた他の材料(PPS樹脂等)で形成することもできる。
ケース21およびカバー22は、互いに溶着することで強固に結合されている。溶着手段としては、例えば、互いの突き合わせ部分をレーザ光線で溶融させ、互いの突き合わせ部分を組織的に一体化する手段が用いられる。これにより、上述のような劣悪な環境であっても、アクチュエータ20の気密性が保持される。
ここで、ケース21の内部には、電動モータ(モータ)30および減速機構50が収容されている。以下、ケース21の詳細構造を説明する前に、電動モータ30および減速機構50の構造について説明する。
図3に示すように、電動モータ30はモータケース31を備えている。モータケース31は、鋼板(磁性材料)をプレス加工等することで有底の略円筒形状に形成されている。モータケース31の内側には、断面が略円弧形状に形成された複数のマグネット32(図示では2つのみ示す)が固定されている。そして、これらのマグネット32の内側には、コイル33が巻装されたアーマチュア34が、所定の隙間(エアギャップ)を介して回転自在に収容されている。
アーマチュア34の回転中心には、アーマチュア軸(回転軸)35の基端側が固定されている。アーマチュア軸35の基端部(図中上側)は、モータケース31の小径底部31aがある部分に配置され、小径底部31aの内側には軸受部材36が固定されている。そして、アーマチュア軸35の基端部は、軸受部材36によって回転自在に支持されている。ここで、軸受部材36としては、インナーレース,アウターレースおよびボールを有する玉軸受や、円筒鋼管の内側にフッ素樹脂層が形成されたメタル軸受(すべり軸受)等を採用することができる。
一方、アーマチュア軸35の先端部(図中下側)は、モータケース31の外部に配置されている。そして、アーマチュア軸35の先端部には、ピニオンギヤ37が固定されている。
アーマチュア軸35の軸方向に沿うアーマチュア34とピニオンギヤ37との間には、コイル33の端部が電気的に接続されたコンミテータ38が固定されている。コンミテータ38の外周部分には、一対のブラシ39が摺接するようになっている。なお、コンミテータ38および各ブラシ39についても、モータケース31の内部にそれぞれ収容されている。
図3および図4に示すように、モータケース31の軸方向に沿うピニオンギヤ37側には、第1モータ端子40aおよび第2モータ端子40bが設けられている。これらの第1,第2モータ端子40a,40bには、電動モータ30のアーマチュア軸35を回転させる駆動電流が流れるようになっている。なお、第1モータ端子40aがプラス(+)端子とされ、第2モータ端子40bがマイナス(−)端子とされている。なお、図示において、第1,第2モータ端子40a,40bの配置状態を分かり易くするために、第1,第2モータ端子40a,40bに網掛けを施している。
第1,第2モータ端子40a,40bは、黄銅等の導電性に優れた導電体により、細長い板状に形成されている。第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向一側は、それぞれモータケース31の内部に配置され、各ブラシ39を保持するブラシホルダ41(図8参照)に固定されている。また、第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向一側は、ブラシホルダ41に装着されたコンデンサ等の電子部品(図示せず)を介して、各ブラシ39に電気的に接続されている。これにより、第1,第2モータ端子40a,40bに供給される駆動電流が各ブラシ39に流れる。
第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向他側は、ブラシホルダ41に設けた端子支持突起42a,42b(図8参照)を介して、モータケース31の外部に露出されている。そして、第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向他側は、コネクタ部材60を介して、第1,第2ケース端子25a,25bに、それぞれ電気的に接続されている。なお、コネクタ部材60および第1,第2ケース端子25a,25bについては、後述する。
そして、車両のブレーキスイッチを操作することで、車両側の外部コネクタCN(図3参照)から、各ブラシ39に駆動電流が供給される。すると、各ブラシ39およびコンミテータ38を介してコイル33に駆動電流が供給され、これによりアーマチュア34に電磁力が発生する。よって、アーマチュア軸35(ピニオンギヤ37)が所定の回転数で所定の方向に回転駆動される。なお、外部コネクタCNは、ケース21に設けたコネクタ接続部25に接続される。
図3に示すように、ケース21には、出力軸43が回転自在に設けられている。この出力軸43は、図示しないブレーキ装置に連結され、電動モータ30の動力をブレーキ装置に伝達するようになっている。出力軸43は、アーマチュア軸35の回転を外部に出力するもので、減速機構50を形成する遊星キャリヤ56に一体に設けられている。これにより、高トルク化された回転力がブレーキ装置に伝達される。そして、アーマチュア軸35と出力軸43とは、それぞれ平行となるよう並んでケース21に設けられ、アーマチュア軸35と出力軸43との間に、減速機構50が設けられている。
また、減速機構50とピニオンギヤ37との間には、アーマチュア軸35と平行に並べられた出力軸43に動力を伝達するための入力側二段ギヤ44が設けられている。入力側二段ギヤ44は、ピニオンギヤ37に噛み合わされる大径ギヤ45と、減速機構50を形成する出力側二段ギヤ51の大径ギヤ52に噛み合わされる小径ギヤ46とを備えている。
減速機構50は遊星歯車減速機構であって、出力側二段ギヤ51を有している。出力側二段ギヤ51は、入力側二段ギヤ44の小径ギヤ46に噛み合わされる大径ギヤ52と、サンギヤ(太陽歯車)として機能する小径ギヤ53とを備えている。また、減速機構50は、4つのプラネタリギヤ(遊星歯車)54(図示では2つのみ示す)を備えており、これらのプラネタリギヤ54は、それぞれ小径ギヤ53および内歯車55の双方に噛み合わされている。
各プラネタリギヤ54は、遊星キャリヤ56に支持ピン57を介してそれぞれ回転自在に支持されている。内歯車55は、ケース21にインサート成形により固定され、遊星キャリヤ56は内歯車55に対して相対回転可能となっている。これにより、アーマチュア軸35の回転が、入力側二段ギヤ44および出力側二段ギヤ51を介して減速機構50に伝達され、減速機構50により減速される。その後、減速機構50により減速されて高トルク化された回転力は、出力軸43からブレーキ装置に伝達される。よって、小型の電動モータ30を用いて電動ブレーキ装置を構築することができる。
図1ないし図3に示すように、ケース21は、図示しないブレーキ装置に固定されるブレーキ装置固定部23と、電動モータ30(図5参照)を収容するモータ収容部24とを備えている。
ブレーキ装置固定部23は、ケース21の出力軸43が配置される部分に設けられ、出力軸43および減速機構50と同軸上に配置されている。つまり、ブレーキ装置固定部23は、出力軸43および減速機構50をそれぞれ回転自在に支持している。なお、ブレーキ装置固定部23は、モータ収容部24に対してその軸方向と交差する方向に並んで設けられている。
ブレーキ装置固定部23の径方向内側には、円筒固定部23aが設けられ、円筒固定部23aの軸方向先端側には、ブレーキ装置が固定される。また、ブレーキ装置固定部23の径方向外側には、ケース21の外郭の一部を形成する外周壁部23bが設けられている。
図3に示すように、モータ収容部24は、一端側(図中上側)が閉塞され、かつ他端側(図中下側)が開口された筒状に形成されており、ケース21の電動モータ30が配置される部分に設けられている。モータ収容部24には電動モータ30が収容され、モータ収容部24はアーマチュア軸35と同軸上に配置されている。モータ収容部24は、アーマチュア軸35の軸方向に延びる円筒本体部24aと、円筒本体部24aの軸方向に沿うカバー22側とは反対側にある底壁部24bとを備えている。また、底壁部24bの中心部分には、モータ収容部24の内部から外部に向けて突出された軸受収容部24cが設けられている。このように、モータ収容部24の一端側は、段付きの底部となっている。
そして、電動モータ30は、モータ収容部24の内部にその開口側(図中下側)から挿入される。このとき、図3に示すように、電動モータ30のモータケース31における小径底部31aは、軸受収容部24cの内側に配置される。これにより、軸受収容部24cの内側に、小径底部31aを介して軸受部材36が収容される。ここで、電動モータ30は、モータ収容部24に対して締結ねじSC(図4,図8参照)により強固に固定されており、互いに相対回転不能となっている。
図1に示すように、モータ収容部24の軸方向長さL1は、ブレーキ装置固定部23の軸方向長さL2よりも長い寸法となっている(L1>L2)。ここで、モータ収容部24の軸方向長さL1は、ケース21の開口部21a(図3参照)からモータ収容部24の軸受収容部24cまでの長さ寸法であり、ブレーキ装置固定部23の軸方向長さL2は、ケース21の開口部21aからブレーキ装置固定部23の円筒固定部23aの先端部分までの長さ寸法である。また、軸方向長さL1は、軸方向長さL2の略2倍となっている。
これにより、アクチュエータ20をブレーキ装置に固定した際に、アーマチュア軸35および出力軸43が互いに平行となるように電動モータ30を配置することができる。
ここで、図3に示すように、ケース21の長手方向(図中左右方向)に沿うモータ収容部24を挟むブレーキ装置固定部23側とは反対側には、外部コネクタCNが接続されるコネクタ接続部25が一体に設けられている。
図3および図4に示すように、コネクタ接続部25の内側には、第1ケース端子25aおよび第2ケース端子25bが設けられている。これらの第1,第2ケース端子25a,25bには、外部コネクタCNから電動モータ30のアーマチュア軸35を回転させる駆動電流が流れるようになっている。なお、第1ケース端子25aがプラス(+)端子とされ、第2ケース端子25bがマイナス(−)端子とされている。なお、図示において、第1,第2ケース端子25a,25bの配置状態を分かり易くするために、第1,第2ケース端子25a,25bに網掛けを施している。
第1,第2ケース端子25a,25bは、黄銅等の導電性に優れた導電体により略L字形状かつ板状に形成され、ケース21にインサート成形により設けられている。第1,第2ケース端子25a,25bの一側は、それぞれコネクタ接続部25の内側に露出されている。これにより、外部コネクタCNをコネクタ接続部25に接続することで、外部コネクタCNの外部端子ETが、第1,第2ケース端子25a,25bのそれぞれに電気的に接続される。なお、詳細は図示しないが、外部端子ETにおいても、プラス(+)端子とマイナス(−)端子とを備えている。
第1,第2ケース端子25a,25bの他側は、ケース21の内部に設けた端子支持突起21b,21c(図8参照)を介して、ケース21の内部に露出されている。そして、第1,第2ケース端子25a,25bの他側は、コネクタ部材60を介して、第1,第2モータ端子40a,40bに電気的に接続されている。
図1ないし図3に示すように、ブレーキ装置固定部23は、円筒固定部23aと外周壁部23bとを備えている。外周壁部23bには、径方向外側に部分的に突出するようにして、一対のねじ挿通部23cが一体に設けられている。つまり、各ねじ挿通部23cは、ブレーキ装置固定部23の径方向外側に配置されている。各ねじ挿通部23cには、アクチュエータ20を図示しないブレーキ装置に固定するための固定ねじが挿通され、各ねじ挿通部23cはブレーキ装置に固定される。
各ねじ挿通部23cは、円筒固定部23aを中心として互いに対向配置されている。なお、各ねじ挿通部23cは、ケース21の長手方向と交差するケース21の短手方向に対して、出力軸43を挟んで所定間隔を持って配置されている。
図1および図2に示すように、各ねじ挿通部23cと外周壁部23bとの間には、各ねじ挿通部23cの外周壁部23bに対する固定強度を高めるための固定部用補強リブ23dが一体に設けられている。これにより、アクチュエータ20の作動時におけるケース21のブレーキ装置に対する捩れやがたつきが抑制される。
モータ収容部24の径方向外側には、一対の第1補強リブ24dが一体に設けられている。これらの第1補強リブ24dは、図1に示すように、軸方向長さがL1のモータ収容部24が、軸方向長さがL2のブレーキ装置固定部23に対して、特にブレーキ装置固定部23側へ傾斜(倒れ)したり捩れたりするのを抑制するために設けたものである。また、ケース21は樹脂材料(PBT樹脂)を射出成形することで形成されるため、その硬化時には樹脂が収縮してヒケが発生する。各第1補強リブ24dは、ケース21の硬化時において、ヒケの発生に起因するモータ収容部24のブレーキ装置固定部23に対する傾斜や歪みも抑制する。
各第1補強リブ24dは、モータ収容部24の軸方向に沿う一端側(図1中上側)から他端側(図1中下側)に亘って設けられている。各第1補強リブ24dは断面が略三角形形状に形成されており、モータ収容部24の径方向外側への各第1補強リブ24dの突出量は、モータ収容部24の軸方向に沿う一端側から他端側に向かうにつれて徐々に大きくなっている。これにより、ケース21を射出成形する際に用いる金型(図示せず)の型抜きが容易に行える。
また、各第1補強リブ24dは、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23がある側にそれぞれ配置され、かつ各第1補強リブ24dの突出方向は、モータ収容部24をその軸方向から見たときに、ブレーキ装置固定部23の各ねじ挿通部23cに向けられている。これにより、ケース21のデッドスペースDSに各第1補強リブ24dが配置される。よって、各第1補強リブ24dを比較的大きく形成して、各第1補強リブ24d自身の剛性を高めることができる。
さらに、ケース21のデッドスペースDSに各第1補強リブ24dを配置することで、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23側への傾斜を抑制できる。
また、各第1補強リブ24dにおけるモータ収容部24の軸方向に沿う他端側は、ブレーキ装置固定部23の外周壁部23bに向けられている。これにより、各第1補強リブ24dに負荷される応力が、ねじ挿通部23cを介して外周壁部23bに逃がされる。よって、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23に対する傾斜や捩れがより確実に抑制される。ここで、出力軸43の軸方向に沿う外周壁部23bの肉厚は厚く、出力軸43の軸方向に沿う外周壁部23bの剛性は高くなっている。また、外周壁部23bは、ねじ挿通部23cと連結されている。したがって、各第1補強リブ24dから負荷される応力により、外周壁部23bが変形することが抑制される。
ブレーキ装置固定部23には、複数の肉盗み部23eが設けられている。これらの肉盗み部23eは、ブレーキ装置固定部23のブレーキ装置側で、かつ円筒固定部23aの周囲に設けられている。各肉盗み部23eは、円筒固定部23aと外周壁部23bとの間に配置され、円筒固定部23aの周方向に並んで配置されている。各肉盗み部23eは、ブレーキ装置固定部23のヒケに起因した変形を防止し、かつケース21を軽量化するために設けたものであり、出力軸43の軸方向に窪んで設けられている。
各肉盗み部23eは、出力軸43を中心に放射状に設けられた複数の放射状リブ23fによって互いに仕切られている。これらの放射状リブ23fは、円筒固定部23aと外周壁部23bとの間,円筒固定部23aと各ねじ挿通部23cとの間,円筒固定部23aとモータ収容部24との間にそれぞれ設けられている。
そして、これらの放射状リブ23fのうち、円筒固定部23aと各ねじ挿通部23cとの間にある放射状リブ23f1は、両者間の剛性を高めてケース21のブレーキ装置に対する捩れやがたつきを抑制する機能を有している。また、各放射状リブ23fのうち、円筒固定部23aとモータ収容部24との間にある放射状リブ23f2は、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23に対する傾斜や歪みを抑制する機能を有している。
ここで、一対の第1補強リブ24dは、モータ収容部24を軸方向から見たときに、各肉盗み部23eと重ならない位置で、かつ外周壁部23bと繋がるように一体に設けられている。これにより、ケース21を射出成形する際に用いる金型(図示せず)の形状を簡素化することができ、かつ各第1補強リブ24dから負荷される応力が、ケース21の薄肉となった肉盗み部23eに負荷されるのを防止している。
なお、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23側とは反対側には、第2補強リブ24eと、当該第2補強リブ24eを挟むようにして一対の肉盗み部23gが設けられている。第2補強リブ24eは、各第1補強リブ24dと同様に、モータ収容部24のブレーキ装置固定部23に対する傾斜や捩れを抑制する機能を有している。また、各肉盗み部23gは、モータ収容部24のヒケに起因した変形を防止し、かつケース21を軽量化する機能を有している。
図4および図5に示すように、ケース21の内部には、第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向他側と、第1,第2ケース端子25a,25bの他側とを電気的に接続するコネクタ部材60が収容されている。コネクタ部材60は、プラスチック等の樹脂材料、つまり絶縁材料により形成された本体部61を備えており、当該本体部61は、本発明における絶縁部材を構成している。ただし、本体部61は、上述のようなプラスチック製に限らず、絶縁材料であれば他の材料で形成することもできる。
本体部61は、略箱形状に形成されており、略長方形形状に形成された底壁62を有している。この底壁62には、第1導電部材70aおよび第2導電部材70bが、インサート成形により設けられている。すなわち、本体部61は、第1,第2導電部材70a,70bを保持している。第1導電部材70aは、第1モータ端子40aと第1ケース端子25aとを電気的に接続するものである。一方、第2導電部材70bは、第2モータ端子40bと第2ケース端子25bとを電気的に接続するものである。
ここで、本体部61に保持される第1,第2導電部材70a,70bは、黄銅等の導電性に優れた導電体により、略U字形状かつ板状に形成されている。そして、第1,第2導電部材70a,70bの両端側は、底壁62の表面62a(図5(a)参照)から外部に露出されている。このように、第1,第2導電部材70a,70bの一部を、底壁62にインサート成形により保持させることで、第1,第2導電部材70a,70bの両端側の一部のみを外部に露出させている。これにより、例えば、底壁62の裏面62b(図5(b)参照)において、第1,第2導電部材70a,70bの外部への露出部分を少なくして、第1,第2導電部材70a,70bが、埃等の異物により短絡(ショート)するのを防止している。なお、図示において、第1,第2導電部材70a,70bの配置状態を分かり易くするために、第1,第2導電部材70a,70bに網掛けを施している。
底壁62の表面62a側で、かつ第1導電部材70aと第2導電部材70bとの間には、仕切壁(絶縁壁)63が設けられている。仕切壁63は、本体部61を成形する際に底壁62に一体に設けられ、よって、仕切壁63もプラスチック製となっている。この仕切壁63の表面62aからの突出高さは、第1,第2導電部材70a,70bの両端側の露出部分の表面62aからの突出高さよりも高い突出高さとなっている。また、仕切壁63の先端部、つまりカバー22との対向部には、仕切壁63の長手方向に沿うようにして凹部(第1凹凸部)63aが設けられている。この凹部63aには、ケース21にカバー22を装着した状態のもとで、カバー22の内側に設けた凸部(第2凹凸部)22h(図6参照)が入り込むようになっている。
このように、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの間に、絶縁材料よりなる仕切壁63を設けることで、仮に、ケース21の内部に埃等の異物が進入したとしても、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの短絡が抑制される。
底壁62の表面62a側で、かつ第1導電部材70aおよび第2導電部材70bの周囲には、第1,第2導電部材70a,70bを囲う壁部としての囲い壁64が設けられている。この囲い壁64は、底壁62の外形形状に倣って立設され、仕切壁63と略同じ肉厚で、かつ同じ方向に突出されている。また、囲い壁64の突出高さは、仕切壁63の突出高さと同じ突出高さとなっている。
図4に示すように、ケース21の内部にコネクタ部材60を収容した状態のもとで、囲い壁64のうちのピニオンギヤ37側の部分は、円弧状壁64aとなっている。この円弧状壁64aは、第1,第2導電部材70a,70b側に窪んでおり、これにより、コネクタ部材60をピニオンギヤ37に近接して配置できるようにしている。また、円弧状壁64aには、その形状に倣うようにして円弧状凹部64bが設けられている。この円弧状凹部64bは、凹部63aと連なっており、ケース21にカバー22を装着した状態のもとで、カバー22の内側に設けた円弧状凸部22m(図6参照)が入り込むようになっている。
このように、底壁62の表面62a側に、仕切壁63および囲い壁64を立設することで、第1,第2導電部材70a,70bを、それぞれ個別に仕切られた第1,第2収容空間Sa,Sbに配置して、互いに絶縁することができる。また、仮に、ケース21の内部に埃等の異物が進入したとしても、第1,第2収容空間Sa,Sbへの埃等の異物の進入が阻止されるので、第1,第2導電部材70a,70bの発錆に起因する導通不良等の発生が抑えられる。
底壁62の第1収容空間Sa側で、かつ円弧状壁64a寄りの部分には、第1挿通孔(挿通孔)65aが設けられている。第1挿通孔65aは、底壁62の表面62aと裏面62bとの間を貫通しており、その内側には第1導電部材70aの一方の端部が露出されている。そして、この第1挿通孔65aには、第1モータ端子40aの長手方向他側が挿通される(図4参照)。なお、第1挿通孔65aには、第1モータ端子40aが圧入により挿通される。これにより、第1導電部材70aと第1モータ端子40aとが、互いに確実に電気的に接続される。
底壁62の第1収容空間Sa側で、かつ円弧状壁64a側とは反対側寄りの部分には、第2挿通孔(挿通孔)65bが設けられている。第2挿通孔65bは、底壁62の表面62aと裏面62bとの間を貫通しており、その内側には第1導電部材70aの他方の端部が露出されている。そして、この第2挿通孔65bには、第1ケース端子25aの他側が挿通される(図4参照)。なお、第2挿通孔65bには、第1ケース端子25aが圧入により挿通される。これにより、第1導電部材70aと第1ケース端子25aとが、互いに確実に電気的に接続される。
底壁62の第2収容空間Sb側で、かつ円弧状壁64a寄りの部分には、第3挿通孔(挿通孔)65cが設けられている。第3挿通孔65cは、底壁62の表面62aと裏面62bとの間を貫通しており、その内側には第2導電部材70bの一方の端部が露出されている。そして、この第3挿通孔65cには、第2モータ端子40bの長手方向他側が挿通される(図4参照)。なお、第3挿通孔65cには、第2モータ端子40bが圧入により挿通される。これにより、第2導電部材70bと第2モータ端子40bとが、互いに確実に電気的に接続される。
底壁62の第2収容空間Sb側で、かつ円弧状壁64a側とは反対側寄りの部分には、第4挿通孔(挿通孔)65dが設けられている。第4挿通孔65dは、底壁62の表面62aと裏面62bとの間を貫通しており、その内側には第2導電部材70bの他方の端部が露出されている。そして、この第4挿通孔65dには、第2ケース端子25bの他側が挿通される(図4参照)。なお、第4挿通孔65dには、第2ケース端子25bが圧入により挿通される。これにより、第2導電部材70bと第2ケース端子25bとが、互いに確実に電気的に接続される。
なお、上述のように、第1,第2導電部材70a,70bの電気的な接続箇所は、合計4箇所となっている。特に、アクチュエータ20においては、車両のばね下部分の振動が激しい箇所に設置されるため、これらの4箇所の電気的な接続箇所は、強固に接続するのが望ましい。そこで、本実施の形態においては、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接を用いて、4箇所の電気的な接続箇所を強固に接続している。このTIG溶接による接続方法については、後述する。
図5に示すように、本体部61の長手方向に沿う囲い壁64の円弧状壁64a側とは反対側には、第1位置決め凸部66aが設けられている。この第1位置決め凸部66aは、囲い壁64の第1,第2導電部材70a,70b側とは反対側に所定量突出されている。
そして、第1位置決め凸部66aは、図4に示すように、ケース21の内部にコネクタ部材60を収容した状態のもとで、ケース21の内壁に当接するようになっている。これにより、第1,第2ケース端子25a,25bの延在方向に沿うコネクタ部材60のケース21に対する位置決めがなされる。
また、図5(b)に示すように、底壁62の裏面62bには、第2位置決め凸部66bおよび第3位置決め凸部66cが設けられている。これらの第2,第3位置決め凸部66b,66cは、仕切壁63(図5(a)参照)の裏側に配置され、かつ仕切壁63の長手方向に沿って所定間隔で配置されている。
そして、第2位置決め凸部66bは、第1位置決め凸部66aに近接して設けられ、ケース21の内部にコネクタ部材60を収容した状態のもとで、一対の端子支持突起21b,21c(図8参照)の間に、がたつくこと無く配置される。一方、第3位置決め凸部66cは、ケース21の内部にコネクタ部材60を収容した状態のもとで、一対の端子支持突起42a,42b(図8参照)の間に、がたつくこと無く配置される。これにより、第1,第2ケース端子25a,25bの延在方向と交差する方向に沿うコネクタ部材60のケース21および電動モータ30に対する位置決めがなされる。
図2,図3および図6に示すように、カバー22は略平板状に形成されている。カバー22は、ケース21側の第1面(内側面)22aと、ケース21側とは反対側の第2面(外側面)22bとを備えている。そして、カバー22の長手方向に沿う一方側(図6中右側)には円弧形状部22cが形成され、カバー22の長手方向に沿う他方側(図6中左側)にはストレート部22dが形成されている。
カバー22の第1面22a側で、かつ円弧形状部22c側には、出力側二段ギヤ51を回転自在に支持する支持ピンPN(図3参照)の端部が固定される第1ピン固定部22eが形成されている。また、カバー22の第1面22a側で、カバー22の長手方向に沿う略中央部分には、入力側二段ギヤ44を回転自在に支持する支持ピンPN(図3参照)の端部が固定される第2ピン固定部22fが形成されている。そして、これらの第1,第2ピン固定部22e,22fの周囲には、それぞれ複数の補強リブ22gが設けられている。これにより、第1,第2ピン固定部22e,22fの剛性が高められている。
さらに、カバー22の第1面22a側で、かつストレート部22d側には、カバー22の長手方向に沿うようにして凸部22hが設けられている。凸部22hは、第1面22aからケース21の内部に向けて垂直に突出されている。そして、図7に示すように、ケース21にカバー22を装着した状態のもとで、カバー22の凸部22hは、仕切壁63の凹部63aとの対向部に設けられ、凹部63aに対して幅寸法Δgの微小隙間(隙間)22kを介して入り込んでいる。
これより、コネクタ部材60の第1収容空間Saと第2収容空間Sbとの間に迷路状の微小隙間22k(ラビリンスシール)が形成されて、ひいては第1収容空間Saと第2収容空間Sbとの間での埃等の異物の行き来が抑制される。よって、カバー22の剛性を高めつつ、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの短絡が確実に防止される。
また、カバー22の第1面22a側で、かつ凸部22hと第2ピン固定部22fとの間には、円弧形状に形成された円弧状凸部22mが設けられている。円弧状凸部22mは、凸部22hと同じ突出高さで、かつ第1面22aからケース21の内部に向けて垂直に突出されている。そして、カバー22の円弧状凸部22mは、ケース21にカバー22を装着した状態のもとで、円弧状壁64aの円弧状凹部64b(図5(a)参照)に対して、微小隙間(図示せず)を介して入り込んでいる。
これにより、第1,第2収容空間Sa,Sbとピニオンギヤ37(図4参照)との間にも、ラビリンスシール(図示せず)が形成されて、ひいては第1,第2収容空間Sa,Sbとピニオンギヤ37との間での埃等の異物の行き来も抑制される。よって、ピニオンギヤ37側に埃等の異物があったとしても、第1,第2収容空間Sa,Sbへの埃等の異物の進入が確実に防止される。
次に、以上のように形成したアクチュエータ20の組み立て手順について、図面を用いて説明する。
まず、図8に示すように、組み立て済みの電動モータ30を準備するとともに、第1,第2ケース端子25a,25bが設けられたケース21を準備する。また、第1,第2導電部材70a,70bが設けられたコネクタ部材60を準備するとともに、カバー22(図6参照)を準備する。
次いで、矢印M1に示すように、ケース21の開口部21aに電動モータ30を臨ませて、当該電動モータ30をモータ収容部24の円筒本体部24a内に挿入する。このとき、図3に示すように、モータケース31の小径底部31aを、モータ収容部24の軸受収容部24cに入れるようにする。その後、図示しないねじ廻し等の締結工具を用いて、締結ねじSCにより電動モータ30をケース21に固定する。これにより、電動モータ30がモータ収容部24に固定され、かつ第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向他側が、ケース21の内部の第1,第2ケース端子25a,25bの近傍に位置決めされる。
次に、コネクタ部材60の底壁62の裏面62b側(図5(b)参照)を、第1,第2モータ端子40a,40bの長手方向他側および第1,第2ケース端子25a,25bの他側に向ける。そして、矢印M2に示すように、ケース21の開口部21aに向けてコネクタ部材60を移動させる。その後、図5を参照しつつ、第1モータ端子40aの長手方向他側を第1挿通孔65aに、第1ケース端子25aの他側を第2挿通孔65bに、第2モータ端子40bの長手方向他側を第3挿通孔65cに、第2ケース端子25bの他側を第4挿通孔65dにそれぞれ挿通する。このとき、図8に示すように、コネクタ部材60をケース21に対して平行保持した状態で、4箇所の端子を同時に挿通させる。
次いで、第2位置決め凸部66b(図5(b)参照)が端子支持突起21b,21cの間に配置され、かつ第3位置決め凸部66c(図5(b)参照)が端子支持突起42a,42bの間に配置される。このとき、コネクタ部材60の第1位置決め凸部66aがケース21の内壁に当接するので、コネクタ部材60のケース21に対するがたつきが防止される。これにより、コネクタ部材60のケース21の内部への仮組み付けが完了する。
その後、上述した4箇所の端子をそれぞれ順番にTIG溶接により固定して、車両のばね下部分の激しい振動等により電気的な接続が遮断されないようにする。具体的には、図9に示すように、TIG溶接機(詳細図示せず)のノズルNZの先端部分と溶加棒MSの先端部分とを、端子の先端部分に臨ませて溶接作業を行う。このとき、ノズルNZの先端からは不活性ガス(アルゴンガス等)が吹き付けられて、溶接箇所が大気から遮断される。このようにして、4箇所の端子のそれぞれが、確実かつ強固に電気的に接続される。
ここで、TIG溶接を行う際には、不活性ガスの吹き付け等に起因して、図中二点鎖線矢印に示すように、溶接スパッタWSが飛び散ることがあるが、TIG溶接機のノズルNZの真横にはスパッタ飛散防止壁WLが平行に設けられ、かつコネクタ部材60には囲い壁64(円弧状壁64a)が設けられている。したがって、溶接スパッタWSのピニオンギヤ37側への飛散を確実に抑えて、溶接スパッタWSのピニオンギヤ37等への噛み込みが防止される。よって、減速機構50等の駆動機構のスムーズな作動を可能として、アクチュエータ20の長寿命化を図ることができる。
その後、カバー22(図6参照)の第1面22a側を、ケース21の開口部21a側に臨ませる。ここで、図7に示すように、カバー22の凸部22hは、仕切壁63の凹部63aに対して、微小隙間22kを介して入り込む。したがって、ケース21に対するカバー22の装着作業を容易に行うことができる。そして、カバー22の縁部分に向けて、レーザ溶着装置(図示せず)からレーザ光線を照射して、ケース21にカバー22を溶着する。
これにより、図7に示すように、第1収容空間Saと第2収容空間Sbとの間にラビリンスシールが形成されるとともに、第1,第2収容空間Sa,Sbとピニオンギヤ37(図4参照)との間にもラビリンスシールが形成され、アクチュエータ20の組み立てが完了する。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、第1導電部材70aおよび第2導電部材70bを保持する本体部61に、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの間を仕切る仕切壁63を設けたので、仮に、ケース21内に埃等の異物が進入した場合であっても、第1導電部材70aと第2導電部材70bとが短絡することが抑制される。したがって、アクチュエータ20が誤作動等することを防止して、信頼性をより向上させることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、本体部61は、仕切壁63と同じ方向に突出され、かつ第1導電部材70aおよび第2導電部材70bの周囲を囲う囲い壁64を備えるので、コネクタ部材60の外部からコネクタ部材60の内部への埃等の異物の進入が抑制される。よって、第1,第2導電部材70a,70bの発錆に起因する導通不良等の発生を防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、本体部61は、第1モータ端子40a,第1ケース端子25a,第2モータ端子40bおよび第2ケース端子25bが挿通される第1挿通孔65a,第2挿通孔65b,第3挿通孔65cおよび第4挿通孔65dを備えている。よって、コネクタ部材60をケース21の内部の所定箇所に容易に組み付けることができ、アクチュエータ20の組み立て性が向上する。
また、本実施の形態によれば、ケース21に設けられる開口部21aはカバー22により閉塞され、仕切壁63のカバー22との対向部に凹部63aを設け、カバー22の凹部63aとの対向部に、凹部63aに微小隙間22kを介して入り込む凸部22hを設けた。よって、第1収容空間Saと第2収容空間Sbとの間にラビリンスシールが形成されて、第1収容空間Saと第2収容空間Sbとの間での埃等の異物の行き来を抑えて、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの短絡を、より確実に防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、第1導電部材70aおよび第2導電部材70bの一部を、本体部61にインサート成形により保持させたので、第1導電部材70aおよび第2導電部材70bの外部への露出部分を少なくすることができる。よって、第1導電部材70aと第2導電部材70bとの短絡を、さらに確実に防止することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。上記実施の形態においては、本体部61の底壁62に、第1,第2導電部材70a,70bの一部をインサート成形により保持させたものを示したが、本発明はこれに限らない。例えば、底壁62の裏面62bから表面62aに向けて、第1,第2導電部材70a,70bを差し込んで、これにより第1,第2導電部材70a,70bを本体部61に装着するようにしても良い。
また、上記実施の形態においては、仕切壁63のカバー22との対向部に凹部63aを設け、カバー22の凹部63との対向部に、凸部22hを設けたものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば、カバー22の凸部22hを複数設けるとともに、仕切壁63のカバー22に設けた複数の凸部22hとの間の対向部に凸部を設けるようにし、これにより微小隙間22kを構成しても良い。
さらに、上記実施の形態においては、ケース21に対するカバー22の溶着手段に、レーザ光線を用いるレーザ溶着法を用いた場合を示したが、本発明はこれに限らず、超音波溶着法や振動溶着法、さらには溶着部分を直接加熱する加熱溶着法などの他の溶着手段を採用することもできる。
また、上記実施の形態においては、アクチュエータ20をブレーキ装置に適用したものを示したが、本発明はこれに限らず、運転者のブレーキペダル操作により作動するアクチュエータを備え、電気配線のみで繋がったバイワイヤ方式のブレーキ装置(Brake by wire)にも適用することができる。
さらに、上記実施の形態においては、図3に示すように、電動モータ30をブラシ付きの電動モータとしたものを示したが、本発明はこれに限らず、ブラシレスの電動モータを採用することもできる。この場合、電動モータからのノイズの発生を抑えて、他の車載機器への悪影響をより効果的に低減することができる。
また、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜、変形や改良等が可能である。その他、上記実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。