JP2017001778A - 調速機用張り車の位置調整方法及び支持アーム - Google Patents

調速機用張り車の位置調整方法及び支持アーム Download PDF

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Abstract

【課題】作業の効率を高め、作業時間を短くすることができる調速機用張り車の位置調整方法を提供する。
【解決手段】つり合いおもり4を案内するガイドレール5に支持アーム23を固定する。支持アーム23にレバーホイスト25を取り付ける。調速用ロープ14のうち一端部14aから下方に延びる部分にカムラー26を固定する。調速用ロープ14に固定されたカムラー26をレバーホイスト25によって引き上げる。つり合いおもり4に固定された調速用ロープ14の一端部14aをつり合いおもり4から外して上方に引き上げた後、調速用ロープ14の一端部14aをつり合いおもり4に再度固定する。
【選択図】図4

Description

この発明は、調速機用張り車の位置調整方法と調速機用張り車の位置を調整する際に用いられる支持アームとに関する。
特許文献1にエレベータ装置が記載されている。特許文献1に記載されたエレベータ装置は、かご用の調速機とつり合いおもり用の調速機とを備える。つり合いおもり用の調速機は、つり合いおもりの下降速度が基準速度を超えると、つり合いおもりに設けられた非常止めを動作させる。
特開2002−60157号公報
つり合いおもり用の調速機は、調速用ロープ及び張り車を備える。調速用ロープは、端部がつり合いおもりに固定され、つり合いおもりに連動する。張り車は、調速用ロープに張力を付与する。張り車の下方には一定のクリアランスが必要になる。張り車の位置が下がると、張り車の位置を調整する作業、即ち張り車の位置を上げる作業が必要になる。
従来では、一人の保守員が昇降路のピットで張り車を持ち上げ、もう一人の保守員が調速用ロープの端部処理を行っていた。このため、作業性が悪く、張り車の位置調整作業に長い時間が掛かるといった問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされた。この発明の目的は、作業の効率を向上させ、作業時間を短くすることができる調速機用張り車の位置調整方法を提供することである。また、この発明の他の目的は、調速機用張り車の位置を調整する際に用いられる支持アームを提供することである。
この発明に係る調速機用張り車の位置調整方法は、エレベータのつり合いおもりを案内するガイドレールに支持アームを固定する工程と、支持アームに揚重装置を取り付ける工程と、つり合いおもりに連動する調速用ロープのうち一端部から下方に延びる部分に把持装置を固定する工程と、調速用ロープに固定された把持装置を揚重装置によって引き上げる工程と、つり合いおもりに固定された調速用ロープの一端部をつり合いおもりから外して上方に引き上げた後、調速用ロープの一端部をつり合いおもりに再度固定する工程と、を備える。
この発明に係る支持アームは、支持板と、支持板とによってガイドレールのフランジ部分を挟みこむレールクリップと、支持板に設けられた、揚重装置が吊り下げられる吊下げ具と、を備える。支持板は、表面がガイドレールの背面に対向するように配置される対向部と、対向部に設けられた把持部と、を備える。
この発明によれば、調速機用張り車の位置を調整する作業の効率を向上させ、作業時間を短くすることができる。
エレベータ装置の構成を模式的に示す図である。 調速機の要部を拡大した図である。 張り車の高さ(位置)を調整する手順を示すフローチャートである。 かごの上で保守員が張り車の高さ調整作業を行う状態を示す図である。 支持アームを示す正面図である。 支持アームを示す平面図である。 補助ロープを示す図である。 レバーホイストを示す正面図である。 カムラーを示す正面図である。 カムラーの機能を説明するための図である。
添付の図面を参照し、本発明を説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
実施の形態1.
図1は、エレベータ装置の構成を模式的に示す図である。
かご1は、昇降路2を上下に移動する。昇降路2は、例えば建物内に形成された上下に延びる空間である。かご1の移動は、一対のガイドレール3によって案内される。ガイドレール3は、かご1が移動する範囲に渡って鉛直方向に配置される。図1では、一方のガイドレール3のみを示す。かご1は、ガイドレール3の間に配置される。
つり合いおもり4は、昇降路2を上下に移動する。つり合いおもり4の移動は、一対のガイドレール5によって案内される。ガイドレール5は、つり合いおもり4が移動する範囲に渡って鉛直方向に配置される。図1では、一方のガイドレール5のみを示す。つり合いおもり4は、ガイドレール5の間に配置される。
かご1及びつり合いおもり4は、主ロープ6によって昇降路2に吊り下げられる。かご1及びつり合いおもり4を吊り下げるためのローピングの方式は、図1に示す例に限定されない。
図1は、昇降路2の上方に機械室7が設けられる例を示す。機械室7に、巻上機及びそらせ車8が設けられる。機械室7が備えられていないエレベータ装置では、巻上機は、例えば昇降路2に配置される。主ロープ6は、巻上機の駆動綱車9とそらせ車8とに巻き掛けられる。駆動綱車9が回転すると、駆動綱車9が回転する方向に応じた方向に主ロープ6が移動する。主ロープ6が移動する方向に応じて、かご1が上昇或いは下降する。つり合いおもり4は、かご1が移動する方向とは反対の方向に移動する。
かご1に、非常止め10が設けられる。非常止め10が取り付けられる位置は、図1に示す例に限定されない。非常止め10は、かご1の下降を強制的に止めるための装置である。非常止め10は、例えば、強力な力でガイドレール3を挟み込むことにより、かご1の下降を停止させる。
調速機11は、かご1の下降速度が基準速度を超えると、非常止め10を動作させてかご1を停止させる。
つり合いおもり4に、非常止め12が設けられる。非常止め12が取り付けられる位置は、図1に示す例に限定されない。非常止め12は、つり合いおもり4の下降を強制的に止めるための装置である。非常止め12は、例えば、強力な力でガイドレール5を挟み込むことにより、つり合いおもり4の下降を停止させる。
調速機13は、つり合いおもり4の下降速度が基準速度を超えると、非常止め12を動作させてつり合いおもり4を停止させる。調速機13は、例えば調速用ロープ14、連結腕15、張り車16、調速綱車17、速度検出機構18及びロープ把持機構19を備える。図2は、調速機13の要部を拡大した図である。
つり合いおもり4に、ロープ取付部20が備えられる。調速用ロープ14の一端部14aは、Uボルト等の締結具21によってロープ取付部20に固定される。調速用ロープ14は、一端部14aから下方に延びる。調速用ロープ14は、昇降路2の底部(ピット)で張り車16に巻き掛けられる。調速用ロープ14は、張り車16に巻き掛けられた部分から上方に延びる。調速用ロープ14は、機械室7或いは昇降路2の頂部で調速綱車17に巻き掛けられる。調速用ロープ14は、調速綱車17に巻き掛けられた部分から下方に延びる。調速用ロープ14の他端部14bは、締結具21によってロープ取付部20に固定される。調速用ロープ14は、つり合いおもり4に連動する。
以下の説明では、調速用ロープ14の一端部14aをロープ取付部20に固定する締結具21と他端部14bをロープ取付部20に固定する締結具21とを区別する必要がある場合、前者を締結具21Aと表記する。また、後者を締結具21Bと表記する。
調速用ロープ14と非常止め12との間に、連結腕15が連結される。
張り車16は、調速用ロープ14に張力を付与する。昇降路2のピットに一対のガイドレール22が設けられる。張り車16は、ガイドレール22に案内されて上下に移動可能である。張り車16は、調速用ロープ14の移動に連動して回転する。
調速綱車17は、調速用ロープ14の移動に連動して回転する。即ち、つり合いおもり4が上昇或いは下降すると、調速用ロープ14が移動する。調速用ロープ14が移動すると、張り車16及び調速綱車17が調速用ロープ14の移動方向に応じた方向に回転する。速度検出機構18は、調速綱車17が回転する方向と速度とに基づいて、つり合いおもり4の下降速度が基準速度を超えたことを検出する。ロープ把持機構19は、つり合いおもり4の下降速度が基準速度を超えたことが速度検出機構18によって検出されると、調速用ロープ14を把持する。調速用ロープ14がロープ把持機構19によって把持されると、調速用ロープ14の移動が停止される。これにより、連結腕15によって非常止め12が動作され、つり合いおもり4の下降が停止される。
調速用ロープ14には伸びが発生する。例えば、据付直後或いは交換直後の調速用ロープ14は、時間の経過とともに徐々に伸びていく。また、調速用ロープ14の長さは季節(温度)によって変化する。なお、調速綱車17の高さは変化しない。このため、調速用ロープ14の長さが変わると、張り車16の高さが変わる。張り車16の下方に必要なクリアランスを確保するため、エレベータの保守員は張り車16の高さ(位置)を調整する必要がある。
以下に、図3から図10も参照し、張り車16の高さ(位置)を調整する方法について説明する。図3は、張り車16の高さ(位置)を調整する手順を示すフローチャートである。
エレベータの保守員は、先ず、昇降路2のピットに入る。この時、保守員は、チェーンブロック或いは脚立のような重量物を昇降路2のピットに運び込む必要はない。保守員は、昇降路2のピットにおいて張り車16の引き上げ量を測定する(S1)。張り車16の引き上げ量は、例えば、張り車16の下方に必要なクリアランスと現在の張り車16の位置とから求めることができる。
次に、保守員は、必要な工具を持ち、かご1の上に移動する(S2)。保守員は、例えば後述の符号23−26に示す工具をかご1の上に持ち込む。各工具の構成については後述する。
次に、保守員は、かご1を移動させ、張り車16の高さ調整を行うための作業位置でかご1を停止させる(S3)。図4は、かご1の上で保守員が張り車16の高さ調整作業を行う状態を示す図である。保守員は、図4に示すようにつり合いおもり4の位置がかご1の位置より僅かに高くなるようにかご1を停止させる。例えば、調速用ロープ14の一端部14aが保守員が乗るかご1の上面より高い位置に配置されるようにかご1を停止させる。
支持アーム23は、張り車16を引き上げる際の荷重をガイドレール5に支持させるための工具である。図5は、支持アーム23を示す正面図である。図6は、支持アーム23を示す平面図である。支持アーム23は、例えば支持板27、レールクリップ28、ボルト29、ナット30及びシャックル31を備える。
支持板27は、板状の部材から形成される。支持板27は、例えば対向部32、把持部33及び補強部34を備える。
対向部32は、ガイドレール5の背面に表面32aが対向するように配置される部分である。対向部32の表面32aは平坦である。対向部32に、円形の貫通孔32bと長孔32cとが形成される。図5は、対向部32に2つの貫通孔32bと2つの長孔32cとが形成される例を示す。対向部32に形成される貫通孔32bの数と長孔32cの数とは、図5に示す例に限定されない。
把持部33は、支持アーム23の取り付け及び取り外しを行う際に保守員が持つ部分である。把持部33は、対向部32に設けられる。図5に示す例では、把持部33は対向部32の一側の縁部から側方に突出するように形成される。対向部32の長孔32cは、貫通孔32bより把持部33に近い位置に形成される。把持部33は、対向部32から最も離れた部分に突起部33aを有する。突起部33aは、把持部33を持つ保守員の手に対向部32の反対側から対向するように配置される。突起部33aは、グリップエンドの役割を果たす。
補強部34は、板状の部材の端を折り曲げることによって形成される。補強部34を備えることにより、支持板27に必要な強度を持たせることができる。
レールクリップ28は、支持板27の対向部32の表面32a側に配置される。レールクリップ28は、支持板27とによってガイドレール5のフランジ部分を挟み込む。図5は、支持アーム23が4つのレールクリップ28を備える例を示す。2つのレールクリップ28は、貫通孔32bを貫通するボルト29及びナット30を用いて支持板27の対向部32に設けられる。他の2つのレールクリップ28は、長孔32cを貫通するボルト29及びナット30を用いて支持板27の対向部32に設けられる。
以下の説明では、貫通孔32bを介して支持板27に取り付けられたレールクリップ28と長孔32cを介して支持板27に取り付けられたレールクリップ28とを区別する必要がある場合、前者をレールクリップ28A(第1レールクリップ)と表記する。また、後者をレールクリップ28B(第2レールクリップ)と表記する。ナット30は、支持板27の対向部32の背面32d側に配置される。ボルト29或いはナット30を緩めることにより、レールクリップ28Bを支持板27から取り外すことなく、レールクリップ28Bを長孔32cの長手の方向に沿って移動させることができる。
シャックル31は、支持板27に設けられる。シャックル31は、例えば支持板27の把持部33に設けられる。把持部33は、対向部32より幅Wが狭い。このため、把持部33は、支持板27を立てて表面32aを鉛直方向に配置した場合に、図5に示す下向きから上向きまで180°回転させることができる。即ち、把持部33は、表面32aを鉛直方向に配置した状態で水平方向の軸を中心に180°以上回転させることができる。図5に示す例では、ガイドレール5の右側に把持部33が突出する。表面32aの向きを変えることなく把持部33がガイドレール5の左側に突出するように支持板27を配置しても、シャックル31を下向きに配置することができる。
かご1を上記作業位置で停止させると、保守員は、補助ロープ24を支持アーム23とかご1とに連結する(S4)。図7は、補助ロープ24を示す図である。補助ロープ24は、例えば各端部にフック35を備える。保守員は、S4において一方のフック35を支持アーム23のシャックル31に掛ける。保守員は、もう一方のフック35をかご1に備えられた手摺の桟に掛ける。これにより、支持アーム23が昇降路2に落下することを防止する。
次に、保守員は、支持アーム23をガイドレール5に固定する(S5)。保守員は、片手で支持板27の把持部33を持ち、もう片方の手でレールクリップ28の配置及びナット30の締め付けを行う。保守員は、レールクリップ28Bを手前側、即ち把持部33側に予め移動させておく。即ち、保守員は、レールクリップ28Bを動かして、レールクリップ28A及び28Bの間隔を広げておく。保守員は、ガイドレール5のフランジ部分をレールクリップ28A及び28Bの間に配置し、対向部32の表面32aをガイドレール5の背面に対向させる。保守員は、レールクリップ28Bをガイドレール5側に移動させ、ナット30を締め上げる。これにより、ガイドレール5のフランジ部分を支持板27の対向部32とレールクリップ28とによって挟み込む。
支持アーム23は、保守員の手が届く範囲で可能な限り高い位置に固定されることが好ましい。例えば、支持アーム23は、調速用ロープ14の一端部14aより高い位置でガイドレール5に固定される。保守員は、支持アーム23がガイドレール5に固定されていることを確認すると、フック35をシャックル31から外す。
次に、保守員は、レバーホイスト25を支持アーム23に取り付ける(S6)。図8は、レバーホイスト25を示す正面図である。レバーホイスト25は、例えばギア(図示せず)、操作レバー36、チェーン37、上フック38及び下フック39を備える。
上フック38は、ギアを支持する支持部材40に設けられる。下フック39は、チェーン37の一端部に設けられる。チェーン37は、ギアに巻き掛けられる。操作レバー36によりギアを回転させることができる。即ち、操作レバー36を操作してギアを回転させることにより、上フック38と下フック39との距離Lを調節することができる。保守員は、S6において、例えば上フック38を支持アーム23のシャックル31に掛ける。これにより、レバーホイスト25が支持アーム23に吊り下げられる。
次に、保守員は、カムラー26をレバーホイスト25に取り付ける(S7)。図9は、カムラー26を示す正面図である。図10は、カムラー26の機能を説明するための図である。カムラー26は、調速用ロープ14を挟み込んで保持するための工具である。カムラー26は、例えば把持部材41とリンク機構42とを備える。
把持部材41は、図9及び図10に示すように開閉が可能である。図9は、把持部材41が閉じた状態を示す。図10は、把持部材41が開いた状態を示す。保守員は、S7において、例えばリンク機構42の端部をレバーホイスト25の下フック39に掛ける。これにより、カムラー26がレバーホイスト25に吊り下げられる。
次に、保守員は、カムラー26を調速用ロープ14に固定する(S8)。図9の矢印Fに示す方向に力を加えると、図10に示すように把持部材41を開いた状態にすることができる。保守員は、リンク機構42を操作して把持部材41を広げた後、把持部材41によって調速用ロープ14を挟み込む。これにより、カムラー26が調速用ロープ14に固定される。カムラー26は、例えば、調速用ロープ14のうち一端部14aから下方に延びる部分に固定される。即ち、カムラー26は、調速用ロープ14の一端部14aより低い位置で調速用ロープ14に固定される。
次に、保守員は、調速用ロープ14の引き上げを行う(S9)。図4は、保守員が調速用ロープ14の引き上げを行う状態を示す。保守員がレバーホイスト25の操作レバー36を適切に操作すると、上フック38と下フック39との距離が縮まる。支持アーム23はガイドレール5に強固に固定されている。このため、上フック38の高さ(位置)は変わらない。保守員が操作レバー36を操作することにより、下フック39及び調速用ロープ14に固定されたカムラー26が引き上げられる。即ち、調速用ロープ14のうちカムラー26に掴まれた部分から下方に延びる部分が引き上げられる。
張り車16は、動滑車である。このため、S1で測定した張り車16の引き上げ量をH1とすると、レバーホイスト25によって引き上げが必要な量H2は、次式で表すことができる。
(調速用ロープ14の引き上げ量H2)=(張り車16の引き上げ量H1)×2
レバーホイスト25によって調速用ロープ14を引き上げると、調速用ロープ14のうちロープ取付部20に固定された部分からカムラー26に掴まれた部分に弛みができる。保守員は、レバーホイスト25によって調速用ロープ14を必要な量だけ引き上げると、調速用ロープ14の弛みを解消する(S10)。
例えば、保守員は、レバーホイスト25によって調速用ロープ14を必要な量だけ引き上げると、締結具21Aを緩める。締結具21Aを緩めると、調速用ロープ14の一端部14aがつり合いおもり4から外れる。保守員は、締結具21Aを緩めると、調速用ロープ14の一端部14aを上方に引き上げる。その後、保守員は、締結具21Aを締め付け、調速用ロープ14の一端部14aをロープ取付部20に再度固定する。これにより、調速用ロープ14の弛みが解消される。なお、カムラー26を調速用ロープ14に固定した後であれば、調速用ロープ14の引き上げを行う前に締結具21Aを緩めても良い。
次に、保守員は、調速用ロープ14の全体に張力を作用させる(S11)。保守員は、カムラー26を下降させるようにレバーホイスト25の操作レバー36を操作する。これにより、調速用ロープ14のうちロープ取付部20に固定された部分からカムラー26に掴まれた部分に少しずつ張力が掛かっていく。保守員は、レバーホイスト25のチェーン37が弛むまで操作レバー36を操作する。チェーン37が弛み始める位置までカムラー26が下がると、操作レバー36を操作してもカムラー26はそれ以上下降しなくなる。これにより、調速用ロープ14の全体に一定の張力が作用する。保守員は、チェーン37が弛んだことを確認すると、締結具21Aを増し締めする。
次に、保守員は、カムラー26を調速用ロープ14から取り外す。また、保守員は、カムラー26をレバーホイスト25から取り外す。次に、保守員は、支持アーム23からレバーホイスト25を取り外す(S12)。カムラー26及びレバーホイスト25の取り外しが終わると、保守員は、補助ロープ24を支持アーム23とかご1とに連結する(S13)。補助ロープ24によって支持アーム23をかご1に繋ぐと、保守員は、支持アーム23をガイドレール5から取り外す(S14)。支持アーム23の取り外しが終わると、保守員は、補助ロープ24を手摺の桟から外す。
調速用ロープ14の引き上げ及び工具の取り外しが完了すると、保守員は、かご1の上で試運転を行う(S15)。試運転では、例えばかご1を低速で走行させる。試運転において異常が検出されなければ、保守員はかご1から降りて昇降路2のピットに向かう。保守員は、昇降路2のピットにおいて、張り車16の下方に必要なクリアランスが形成されているかを確認する(S16)。クリアランスに問題が無ければ、保守員は最終試運転を行う(S17)。最終試運転において異常が検出されなければ、張り車16の高さを調整する一連の作業を終了する。
張り車16の高さ(位置)調整を上記手順によって行うことにより、作業の効率を向上させ、作業時間を短くすることができる。例えば、従来の方法では、張り車16の高さ調整に2人の作業で2時間程度を要した。上記手順であれば、全ての作業を1人の保守員が1時間程度で行うことが可能である。
また、従来のように、チェーンブロック或いは脚立のような重量物を昇降路2のピットに運び込む必要がない。ピットへの専用の出入口がなく最下階の乗場からピットに進入しなければならない現場では、作業の負担を大幅に軽減できる。例えば、つり合いおもり4用の非常止め12及び調速機13は、高層エレベータに備えられることが多い。高層エレベータではピットが深い場合がある。ピットが深く且つピットへの専用の出入口がない現場では、本願発明は特に有効な手段となり得る。
また、上記手順であれば、張り車16の高さ調整を、調速用ロープ14の大部分に張力を作用させた状態で行うことができる。従来では、チェーンブロック等を用いることにより、張り車16を持ち上げた状態で高さ調整、即ち、調速用ロープ14の長さ調整を行っていた。このような方法では、張り車16を下げて調速用ロープ14に張力を作用させる度に、その張力によって調速用ロープ14の長さが変わってしまう。上記手順によって調整を行うことにより、このような従来の課題も解決できる。
支持アーム23は、レールクリップ28が支持板27に対して回転することを防止するための回り止めを備えても良い。保守員は、片手で支持板27の把持部33を持ち、もう片方の手でレールクリップ28の配置及びナット30の締め付けを行う。支持アーム23に回り止めを備えることにより、作業性を向上させることができる。
レバーホイスト25は、調速用ロープ14の引き上げ量が保守員に分かるような機能を備えても良い。例えば、レバーホイスト25は、引き上げ量を表示する機能を備えても良い。また、レバーホイスト25は、保守員が目視によって引き上げ量を把握できる機能を備えても良い。例えば、チェーン37に一定間隔(例えば、10cm毎)に目印をつけても良い。
レバーホイスト25は、調速用ロープ14に固定されたカムラー26を引き上げる揚重装置の一例である。支持アーム23に吊り下げることができ且つ調速用ロープ14に固定されたカムラー26を引き上げることができれば、揚重装置はどのような構成を備えていても構わない。
カムラー26は、調速用ロープ14に固定される把持装置の一例である。調速用ロープ14に固定することができ且つ調速用ロープ14に固定された状態でレバーホイスト25による引き上げが可能であれば、把持装置はどのような構成を備えていても構わない。
シャックル31は、レバーホイスト25を吊り下げる吊下げ具の一例である。レバーホイスト25を吊り下げることができれば、吊下げ具はどのような構成を備えていても構わない。
本実施の形態では、調速機13の張り車16の高さ(位置)を調整する手順について説明した。なお、調速機11の構成は、調速機13の構成と同様である。調速機11は、例えば調速用ロープ、連結腕、張り車、調速綱車、速度検出機構及びロープ把持機構を備える。調速機11の調速用ロープは、かご1のロープ取付部に固定される。本実施の形態で説明した方法と同様の方法によって調速機11の張り車の高さ(位置)の調整を行っても良い。かかる場合、支持アーム23はガイドレール3に固定される。但し、調速機11の調速用ロープは、端部がかご1の上面より低い位置に配置されることが多い。このため、本実施の形態で説明した手順は、調速機13の張り車16の高さを調整する際に特に有効である。
1 かご、 2 昇降路、 3 ガイドレール、 4 つり合いおもり、 5 ガイドレール、 6 主ロープ、 7 機械室、 8 そらせ車、 9 駆動綱車、 10 非常止め、 11 調速機、 12 非常止め、 13 調速機、 14 調速用ロープ、 14a 一端部、 14b 他端部、 15 連結腕、 16 張り車、 17 調速綱車、 18 速度検出機構、 19 ロープ把持機構、 20 ロープ取付部、 21 締結具、 22 ガイドレール、 23 支持アーム、 24 補助ロープ、 25 レバーホイスト、 26 カムラー、 27 支持板、 28 レールクリップ、 29 ボルト、 30 ナット、 31 シャックル、 32 対向部、 32a 表面、 32b 貫通孔、 32c 長孔、 32d 背面、 33 把持部、 33a 突起部、 34 補強部、 35 フック、 36 操作レバー、 37 チェーン、 38 上フック、 39 下フック、 40 支持部材、 41 把持部材、 42 リンク機構

Claims (7)

  1. エレベータのつり合いおもりを案内するガイドレールに支持アームを固定する工程と、
    前記支持アームに揚重装置を取り付ける工程と、
    前記つり合いおもりに連動する調速用ロープのうち一端部から下方に延びる部分に把持装置を固定する工程と、
    前記調速用ロープに固定された前記把持装置を前記揚重装置によって引き上げる工程と、
    前記つり合いおもりに固定された前記調速用ロープの前記一端部を前記つり合いおもりから外して上方に引き上げた後、前記調速用ロープの前記一端部を前記つり合いおもりに再度固定する工程と、
    を備えた調速機用張り車の位置調整方法。
  2. 前記支持アームを前記ガイドレールに固定する前に、前記つり合いおもりに固定された前記調速用ロープの前記一端部がエレベータのかごの上面より高い位置に配置されるように前記かごを停止させる工程を更に備えた請求項1に記載の調速機用張り車の位置調整方法。
  3. 前記支持アームは、前記調速用ロープの前記一端部より高い位置で前記ガイドレールに固定される請求項1又は請求項2に記載の調速機用張り車の位置調整方法。
  4. 前記調速用ロープの前記一端部を前記つり合いおもりに再度固定した後、前記把持装置を下降させるように前記揚重装置を操作する工程と、
    前記揚重装置を操作しても前記把持装置が下降しなくなった後に、前記把持装置を前記調速用ロープから取り外す工程と、
    を更に備えた請求項1から請求項3の何れか一項に記載の調速機用張り車の位置調整方法。
  5. 支持板と、
    前記支持板とによってガイドレールのフランジ部分を挟みこむレールクリップと、
    前記支持板に設けられた、揚重装置が吊り下げられる吊下げ具と、
    を備え、
    前記支持板は、
    表面が前記ガイドレールの背面に対向するように配置される対向部と、
    前記対向部に設けられた把持部と、
    を備えた支持アーム。
  6. 前記対向部に、長孔及び円形の貫通孔が形成され、
    前記レールクリップは、前記貫通孔を貫通する第1ボルトを用いて前記対向部に設けられた第1レールクリップと前記長孔を貫通する第2ボルトを用いて前記対向部に設けられた第2レールクリップとを備え、
    前記長孔は、前記貫通孔より前記把持部に近い位置に形成された
    請求項5に記載の支持アーム。
  7. 前記吊下げ具は、前記把持部に設けられ、前記対向部の前記表面を鉛直方向に配置した状態で水平方向の軸を中心に180°以上回転可能である請求項5又は請求項6に記載の支持アーム。
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