JP2017001739A - レンジ用パウチ収納箱 - Google Patents
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Abstract
電子レンジ加熱時に、易破断用部を無理せずに、かつ、確実に破断し、枕部をしっかり折り曲げ、確実に開口側を上側になるように、レンジ用パウチ収納箱を傾斜できる収納箱を提供する。
【解決手段】
電子レンジによって加熱調理可能なレンジ用パウチ(2)を内部に収納する紙箱であって、上面板と左側面板と右側面板と底面板と前面板と後面板と、上面板と前記左側面板と右側面板とにわたって連続して繋がっておりかつ上面板寄りに配置されている開口易切断線と、を含み、底面板は開口易切断線に繋がる底折り曲げ線(121)と底折り曲げ線に重なるようにかつ破線状に配置された底切れ込み線(122)と、を有し、左側面板および右側面板の近傍に設けられた底切れ込み線は、底面板の中央側の一端が底面板の下端に向かうように傾斜した曲がり切れ込み線であることを特徴とするレンジ用パウチ収納箱(1)。
【選択図】図1
Description
このような食品は、カレー、シチュー、酢豚、ミートボール煮、八宝菜など、内部に水分が入っていて、水分が高周波でエネルギー準位をあげる励起現象を起こし、振動や回転をすることによって、周囲の他の成分もそのエネルギーが伝わることで、加熱調理される。加熱された水の一部は、蒸気となって膨張し、包装容器であるパウチを内部から押し広げる力となり、内部圧力が上昇し、丸く膨んでくる。
もし、そのままパウチ内部の圧力が上昇し、発生した蒸気が外部に逃げないとパウチが破裂し、高温になった内容物が飛び散るおそれがある。そこで、このような事が起きないよう、パウチには、蒸気抜き機能を設けている。
さらに、加熱が終了し、取り出す時にパウチが高温になっていて、加熱直後に取り出そうとすると、火傷を負うおそれなどがあった。
特に、紙箱の断熱性により、取り出す時に、熱くなく持ちやすいというメリットがある。
電子レンジ加熱可能な食品を密封収容した食品密封収容袋を包装するための食品密封収容袋包装箱であり、
上壁と、前記上壁の左側端に上端が連続する左側壁と、前記上壁の右側端に上端が連続する右側壁と、前記左右側壁の下端に連続し、前記上壁に対向する下壁と、前記各壁の前端に続く前壁及び後端に続く後壁を含んでいて前記左右側壁間距離及び前記前後壁間距離より前記上下壁間距離が短い扁平形状を呈しており、
前記上壁は該上壁の前後端間の中間位置より上壁前端寄りの部位に形成された上壁後端側へ突出する円弧状に延びる中央破断用部、前記中央破断用部の左端から前記上壁の左側端へ延びる左破断用部、前記中央破断用部の右端から前記上壁の右側端へ延びる右破断用部及び前記中央破断用部より上壁前端寄りの部位に形成された、前記左右破断用部間に延びる上壁折り曲げ用部を有しており、
前記左側壁は前記上壁の左破断用部に続いて上下方向に延びる左側壁破断用部を有しており、
前記右側壁は前記上壁の右破断用部に続いて上下方向に延びる右側壁破断用部を有しており、
前記下壁は前記左右の側壁破断用部の下端間に延びる下壁折り曲げ用部を有していることを特徴とする食品密封収容袋包装箱を提案している。この食品密封収容袋包装箱は単純に箱の向きを確認して電子レンジに入れ、加熱できるので手間なく調理可能である。
特に、(1)下壁折り曲げ用部で180度の曲げを行ってもそれ以上に曲げられないこと、(2)開口部近傍には電子レンジ用の蒸気抜き部があり、重心が後ろ側にあること、(3)パウチの入った包装箱全体が開口部を上側にして傾斜させることによって、レンジ用パウチが後ろ側に寄ってしまうこと、が要因となり、枕部の折り曲げ状態を安定的に確保できない。
また、枕部と周囲の連結部とを破断させる時、力がいるので、無理な力が入り過ぎて、下壁折り曲げ用部も合わせて破断してしまいがちであった。
さらに、食品密封収容袋包装箱を押さえながら加熱することは出来ないので、確実に下壁折り曲げ用部で180度折り曲げていないと、電子レンジで加熱中に枕部が、箱の下壁から外れて、パウチの入った包装箱全体の傾斜が確保できず、内容物が加熱時に沸騰して、勢いよく漏れ出すことが発生してしまうなどの問題を抱えていた。
前記紙箱は、上面板と、前記上面板の左側端に上端が連続する左側面板と、前記上面板の右側端に上端が連続する右側面板と、前記左側面板の下端及び前記左側面板の下端に連続しかつ上面板に対向する底面板と、前記上面板の前端に連続する前面板と、前記上面板の後端に連続する後面板と、前記上面板と前記左側面板と前記右側面板とにわたって連続して繋がっておりかつ上面板寄りに配置されている開口易切断線と、を含み、
前記底面板は、前記開口易切断線に繋がる底折り曲げ線と、前記底折り曲げ線に重なるようにかつ破線状に配置された底切れ込み線と、を有し、
前記左側面板および前記右側面板の近傍に設けられた前記底切れ込み線は、前記底面板の中央側の一端が前記底面板の下端に向かうように傾斜している曲がり切れ込み線である、ことを特徴とするレンジ用パウチ収納箱である。
この為、レンジ用パウチ収納箱の開口部前面板側の、前面板と開口易切断線より前面板寄りの上面板、開口易切断線より前面板寄りの左側面板、開口易切断線より前面板寄りの右側面板、底面折り曲げ線より前面板寄りの底面板などで構成される枕部は、確実に180度折り曲げられ、開口部分の下側に折り込まれ、開口側を上側に保った状態で、レンジ加熱することができる。
図1−1は本発明のレンジ用パウチ収納箱1の一例で、収納箱の展開図である。
上面板11と、上面板の左側端に上端が連続する左側面板133と、上面板の右側端に上端が連続する右側面板134と、左右の側面板の下端に連続しかつ上面板に対向する底面板12と、前記各面板の前端に続く前面板131及び後端に続く後面板132を設けている。
上面板11の前面板寄りに、上面開口易切断線111を設け、上面開口易切断線111に連続して繋げて、左側面板133に左側面開口易切断線1111、右側面板134に右側面開口易切断線1112、右側面板のりしろ1340に右側面のりしろ開口易切断線11120を設けている。
これらの易切断線は、破線状のミシン目によって構成され、易切断線の際を押し込む若しくは収容箱を変形させることによって、切断することが出来るようになっている。通常、この破線状のミシン目は、切り残った長さが、切り離された長さよりも充分に短く設定している。
上面開口易切断線111は、中央が大きな曲率を持って箱の中央寄りに、膨らんだ曲線にしている。これは、上面開口易切断線111を中央から破断しやすいようにするためである。その他、破断した一部の上面開口易切断線111から手を差し込み、破断部を広げて側面の易切断線まで開口部を広げやすくすることもできる。また、レンジ加熱後、パウチを取り出しやすくすることもできる。
収容箱を組み立ててパウチを収容する際、もしくはパウチを収容した状態で搬送する際に、外部からの物理的な衝撃を受けやすい箱の角部に対応する境界部分から、破断が始まりにくくすることができる。また、収容箱を開封する際には、ミシン目に沿って破断し始めた切れ目が、境界部分で他の位置に広がらないで、想定する範囲のみに切れていくようにすることができる。
底面板12には、前記開口易切断線に繋がる底折り曲げ線121と、折り曲げ線に重なるようにかつ破線状に配置した底切れ込み線122を設けた。
底折り曲げ線121は、左側面開口易切断線1111、右側面のりしろ開口易切断線11120に繋がって設けられている。上面開口易切断線111から破断させ、引き続き、左側面開口易切断線1111、右側面開口易切断線1112を破断した場合、そのまま、勢い良く破断していくと、底折り曲げ線121などの、底面板12の意図していない部分も破断してしまいがちであった。
の中央側の一端が底面板の下端に向かうように傾斜している曲がり切れ込み線とした。ここでは、左側面板133の近傍に設けられたものを左曲がり切れ込み線123とし、右側面板134の近傍に右曲がり切れ込み線124として設けている。なお、曲がり切れ込み線は、左側面板133および右側面板134の近傍に設けられていれば良い。例えば、図1に示すように、底切れ込み線のうち左側面板および右側面板に最も近い位置に設けられていることとしても良い。また、図示しないものの、底切れ込み線のうち左側面板および右側面板から2番目に近い位置に設けられていることとしても良いが、これに限定されない。
上面板の上面開口易切断線111の中央部分を指で破断した後、前面板側と後面板側とをそれぞれ掴んで、収容箱を折るようにして、開封する場合など、上面板の上面開口易切断線111に繋がる左側面開口易切断線1111と右側面開口易切断線1112とが、勢いで良く破断したとする。しかし、そのまま底折り曲げ線121に向かって力が掛かっても、折れ曲がった左曲がり切れ込み線123と右曲がり切れ込み線124があることによって、破断する力が向かう方向を、底折り曲げ線121のある位置に向かわないように外すことが出来る。その結果、左曲がり切れ込み線123と右曲がり切れ込み線124の間にある底折り曲げ線121が切れないように保護することが出来る。
結果として、パウチ収納箱を傾斜させる時に使用する枕部、底面板、および枕部と底面板とのつなぎ目にあたる底折り曲げ線の破損を抑えられることになり、レンジ加熱時の問題を発生しないことになる。
この時、ミシン目の入った部分は、確実に折り曲げられるので、曲げ易く、かつ、曲げが戻りにくく、確実に枕部5を立てて、パウチ収納箱に傾斜をつけてレンジ内部に置く事ができる。
右側面板134と、右側面板のりしろ1340とを糊付けして、収納箱を四角の筒状とした状態を示す。
すなわち、右後面フラップ1342、左後面フラップ1332を折り込み、後面板のりしろ1320と後面板132を折り畳みながら貼り合わす。
この状態で、内容物である電子レンジ用パウチを、蒸気抜き部21を上面開口易切断線111に近い位置に配置されるようにして、収納する。
そして、右前面フラップ1341、左前面フラップ1331を折り込み、前面板のりしろ1310と前面板131を折り畳みながら貼り合わす。
枕部5は、前面板131と開口易切断線より前面板寄りの上面板11、開口易切断線より前面板寄りの左側面板、開口易切断線より前面板寄りの右側面板、底折り曲げ線より前面板寄りの底面板12などで構成され、開口易切断線が破断されていない状態では、収納箱
の胴部と一体になっている。
パウチ収納箱1に収納されているパウチ2は、内容物3が入っているが、少し空気や水蒸気などの気体4が入った状態になっている。
パウチ2の周囲はシール部20でシールされているが、その一端に蒸気抜き部21が設けられ、枕部5に近い位置に配置されている。
上面開口易切断線111は、破線状にミシン刃で切って形成されており、破線状のミシン目は、切り残った長さが、切り離された長さよりも充分に短く設定しているので、押圧で破断できる。
上面開口易切断線111は中央が大きな曲率を持って箱の中央寄りに、膨らんだ曲線にしているので、破断した一部の上面開口易切断線111から手を差し込み、破断部を広げて側面の易切断線まで開口部を広げることができる。
また、上面板の上面開口易切断線111の中央部分を指で破断した後、前面板側と後面板側とをそれぞれ掴んで、収容箱を折るようにして、開封することもできる。
傾斜させると、パウチ2内部の気体4は蒸気抜き部21側に移動し、内容物3が蒸気抜き部21近傍から離れることになる。
この状態で電子レンジに掛ける。
電子レンジに掛けると、パウチ内部の内容物3は沸騰し、水蒸気を多量に発生させる。発生した水蒸気で、パウチ2は膨らむ。そして、パウチ2内部が一定の圧力に達すると、小さな蒸気抜き部21が開口する。
蒸気抜き部21が開口しても、パウチ2が傾斜し、内容物3が蒸気抜き部21に直接接していないので、水蒸気のみ蒸気抜き部21から排出され、電子レンジ加熱され、加熱調理される。
その為、内容物が飛び散ることは無く、確実に加熱調理できる。
なお、この加熱時にパウチが膨らむことで、枕部5が支持する箱胴部も上面板と下面板とが大きく変形する。このとき、枕部5は変形しないことから、箱胴部と枕部とのつなぎ目に相当する底折り曲げ線に、変形による応力が集中することになる。しかし、曲がり切れ込み線の中央側の一端が底面板に向かうように傾斜していることによって、応力が、曲がり切れ込み線から、当該曲がり切れ込み線と隣接する底折り曲げ線へ、伝わりにくくなる。その結果、底折り曲げ線が破壊されにくくなる。よって、加熱時においてもパウチを確実に傾斜させて支持することができる。
表裏に積層フィルムを配し、周囲にシール部20を設けているが、そのシール部を変形させて、蒸気抜き部21を設けている。
例えば、図4−1や図4−4で示す蒸気抜き部31は、シール部が周囲の融着部よりも内側に突出してあって、そこが内部圧力により周囲よりも先に剥離して開口する機構で開口する。
また、図4−2、図4−3のように、穴があり、その周囲の融着部が、内部圧力で先に剥離するものなどがあるが、パウチの端部近傍に蒸気抜き部を設け、その蒸気抜き部のみ開口して水蒸気だけが排出されるようであれば、どのようなものでもかまわない。
例えば、外層から、ポリアミド/無水マレイン酸変性ポリエチレン/ポリアミド/ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/無水マレイン酸変性ポリエチレン/ポリエチレン、ポリエチレン/酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/ポリアミド/ポリエチレン、
ポリプロピレン/酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/ポリアミド/ポリエチレン、
酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、
などの構成が考えられる。
酸化珪素蒸着のポリエチレンフィルムは香りを逃がさない役目を担っている。ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは8〜25μmなどが使用できる。
これらのフィルムは、通常のドライラミネーション機、エクストルーダーラミネート機などで製造できる。
内面あるいは内外面をポリエチレンなどでコートしたものでも良い。
また、枕部と底面板を繋ぐ底折り曲げ線で折り込みやすくし、確実に180度枕部を折り込めるので、安定したレンジ加熱が可能なパウチ収納箱である。
さらに、これらの製造は、抜き刃の形状変更のみで対応可能なので、生産性も高く、費用もほとんど掛からず、本発明のメリットは大きい。
11・・・・・・・・上面板
111・・・・・・・上面開口易切断線
1111・・・・・・左側面開口易切断線
1112・・・・・・右側面開口易切断線
11120・・・・・右側面のりしろ開口易切断線
12・・・・・・・・底面板
121・・・・・・・底折り曲げ線
122・・・・・・・底切れ込み線
123・・・・・・・左曲がり切れ込み線
124・・・・・・・右曲がり切れ込み線
125・・・・・・・指穴部
13・・・・・・・・側面板
131・・・・・・・前面板
1310・・・・・・前面板のりしろ
132・・・・・・・後面板
1320・・・・・・後面板のりしろ
133・・・・・・・左側面板
134・・・・・・・右側面板
1340・・・・・・右側面板のりしろ
2・・・・・・・・・レンジ用パウチ
20・・・・・・・・シール(パウチ周囲シール部)
21・・・・・・・・蒸気抜き部
3・・・・・・・・・内容物
4・・・・・・・・・気体(水蒸気、空気)
5・・・・・・・・・枕部
Claims (2)
- 電子レンジによって加熱調理可能なレンジ用パウチを内部に収納する紙箱であって、
前記紙箱は、上面板と、前記上面板の左側端に上端が連続する左側面板と、前記上面板の右側端に上端が連続する右側面板と、前記左側面板の下端及び前記左側面板の下端に連続しかつ上面板に対向する底面板と、前記上面板の前端に連続する前面板と、前記上面板の後端に連続する後面板と、前記上面板と前記左側面板と前記右側面板とにわたって連続して繋がっておりかつ上面板寄りに配置されている開口易切断線と、を含み、
前記底面板は、前記開口易切断線に繋がる底折り曲げ線と、前記底折り曲げ線に重なるようにかつ破線状に配置された底切れ込み線と、を有し、
前記左側面板および前記右側面板の近傍に設けられた前記底切れ込み線は、前記底面板の中央側の一端が前記底面板の下端に向かうように傾斜している曲がり切れ込み線である、ことを特徴とするレンジ用パウチ収納箱。 - 前記曲がり切れ込み線は、前記底切れ込み線のうち前記左側面板および前記右側面板に最も近い位置に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のレンジ用パウチ収納箱。
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