JP2017001057A - 鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法 - Google Patents

鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板も、クロップ切断機で安定して切断することができる切断位置を演算処理装置で設定する。【解決手段】鋼板の搬送方向先端部及び後端部に形成されたフィッシュテール形状のクロップ部をクロップ切断機4で切断するにあたり、フィッシュテール形状の凹部底から凸部先端に向けて規定長さの位置を凹部側切断位置N1とし、フィッシュテール形状の凸部先端から凹部底に向けて規定長さの位置を凸部側切断位置N2とし、凹部側切断位置N1と凹部側切断位置N2との間のクロップ部切断面積Aに剪断抵抗τを乗じてクロップ部切断荷重Pを算出し、この切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるようにクロップ部切断位置を設定する。剪断抵抗τは、仕上圧延セットアップ計算で推定した第1仕上圧延機3における鋼板変形抵抗kmから塑性力学式τ=km/2で算出する。【選択図】図15

Description

本発明は、粗圧延によって鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部に形成されたクロップ部の切断位置を設定する鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法に関し、特に厚肉、広幅の熱間圧延鋼板に好適なものである。
一般に、熱間圧延鋼板の製造ラインの仕上圧延機入側では、仕上圧延時の鋼板搬送(通板ともいう)を安定させるために、粗圧延で鋼板(中間材)の搬送方向先端部と搬送方向後端部に形成されたクロップ部を切断する。クロップ部は、非定常な変形部であり、切り捨てられる。クロップ部の形状は、タング形状とフィッシュテール形状の2種類に大別される。タング形状は、鋼板の幅方向両端部に対して幅方向中央部が搬送方向に突出している。フィッシュテール形状は、鋼板の幅方向中央部に対して幅方向両端部が搬送方向に突出している。クロップ部の平面形状は、鋼板の幅方向中心線に対し幅方向両側が非対称な形状となることがある。このように幅方向に非対称なクロップ部が鋼板搬送方向先端部又は後端部に形成された鋼板を仕上圧延機に通板すると、仕上圧延ロールに鋼板幅方向への偏荷重が生じることがあり、その結果、仕上圧延中に鋼板が蛇行する可能性がある。
また、鋼板の搬送方向先端部では、搬送方向最先端面、幅方向端面、上面、及び下面の四面から放熱するために温度低下が大きく、定常部と比較して温度が低くなっている。この温度の低い鋼板搬送方向先端部は、変形抵抗が大きくなっており、仕上圧延機での噛み込み不良の原因となる。また、鋼板の搬送方向後端部では、搬送方向最後端面、幅方向端面、上面、及び下面の四面から放熱するために温度低下が大きく、定常部と比較して温度が低くなっている。この温度の低い鋼板搬送方向後端部も、変形抵抗が大きくなっており、仕上圧延中に鋼板の絞りが発生し易い。以上より、粗圧延終了後、仕上圧延前に鋼板の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の切断を行う。クロップ部の切断は、クロップ切断機(クロップシャーともいう)で行われる。鋼板の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部を切断することにより、仕上圧延における鋼板の蛇行防止、鋼板の噛み込み抑制、鋼板の絞り防止といった効果が得られる。
ところで、鋼板の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の切断では、製造される熱間圧延鋼板の種類によって切断荷重が大きく異なる。近年、需要が増加しているラインパイプ素材用鋼板は、熱間圧延鋼板の製造ラインでも製造されている。このラインパイプ素材用熱間圧延鋼板の製造では、鋼板搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部切断におけるクロップ切断機の切断荷重が従来の一般的な熱間圧延鋼板製造時に比して格段に大きくなっている。ラインパイプ材には、原油や天然ガスなどの高効率輸送の観点から高強度且つ極厚の仕様が求められる。また、地震地帯にパイプラインを敷設することもあることから、ラインパイプ材には高い靱性も求められる。このため、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を熱間圧延鋼板製造ラインで製造する場合には、以下のような留意点がある。
一つ目は鋼板の板厚である。仕上圧延後の板厚が2〜4mm程度である従来の熱間圧延鋼板の場合、仕上圧延前の中間材の板厚は30〜50mmである。一方、高い靱性が求められるラインパイプ素材用熱間圧延鋼板の場合、結晶組織を微細化して鋼板の靱性を確保するために、TMCP(Thermo-Mechanical Control Process)と呼ばれる制御圧延が行われ、その場合には、仕上圧延での圧下率を大きくする必要がある。ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板に求められる製品板厚は20mm以上30mm以下であり、また、ラインパイプ材に要求される靱性を得るためには、仕上圧延における累積圧下率が少なくとも60%必要である。つまり、板厚20mmのラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を熱間圧延鋼板製造ラインで製造するには、中間材の板厚が50mm以上の鋼板を仕上圧延しなければならない。しかしながら、現状の熱間圧延鋼板製造ラインでは、板厚が30〜50mmという一般鋼板の中間材を想定しており、クロップ切断機の切断荷重上限値も従来の中間材板厚に準じた仕様となっている。従って、現状の熱間圧延鋼板製造ラインでラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を製造するためには、板厚50mm以上の中間材のクロップ部を現有のクロップ切断機で切断する技術が必要である。
ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を熱間圧延鋼板製造ラインで製造するための重要な留意点の二つ目は、鋼板(中間材)の板幅である。ラインパイプ材はスパイラル鋼板として製造される場合がある。その場合、鋼管の溶接部をできるだけ少なくした方が、強度の面で有利であるため、パイプ素材としてより幅の広い熱間圧延鋼板が求められる。一般的に、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板として求められる板幅は1200mm以上2100mm以下であり、クロップ切断機では板幅が1200mm以上の中間材のクロップ部を切断する必要がある。
ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を熱間圧延鋼板製造ラインで製造するための重要な留意点の三つ目は、鋼板(中間材)の温度である。高い靱性の熱間圧延鋼板を得るためには、未再結晶領域の温度で仕上圧延を行わなければならない。このために、搬送方向先端部から搬送方向後端部に渡って鋼板の板厚中心温度を930℃以下として仕上圧延を行う必要がある。従って、鋼板の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の切断時、切断位置におけるクロップ部の温度も930℃近辺となっており、一般的な鋼板の温度(約1000℃)と比較して低くなっている。そのため、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板(中間材)は、従来の鋼板よりも切断抵抗値が高く、切断荷重は増大する。
以上の留意点をまとめると、熱間圧延鋼板製造ラインで製造されるラインパイプ素材用熱間圧延鋼板は、板厚が大きく、板幅も大きく、温度が低いことになり、クロップ切断機では一般的な熱間圧延鋼板よりも大きな切断荷重が加わる。また、現有のクロップ切断機の仕様は、従来製造していた一般的な熱間圧延鋼板に合わせて設計されており、増強などのクロップ切断機の大きな設備改造なしにラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を製造するためには、現有のクロップ切断機の仕様でも、板厚50mm以上、板幅1200mm以上で、且つ温度が930℃以下の鋼板を切断する手法が必要となる。
仕上圧延機入側での鋼板搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の切断に関しては、仕上圧延機における通板性や歩留まりロスの低減の観点から、様々な技術が提案されている。例えば、下記特許文献1では、鋼板(中間材)の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の形状から仕上圧延後のクロップ部の形状を予測し、製品としての外観を評価した後に、クロップ部の切断の有無を判断し、更に切断長を自動的に調整する方法が提案されている。この方法では、鋼板の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部を切断しないで圧延できるか、又は切断する場合においても最小の切断長ですむために歩留まりが向上する。また、例えば下記特許文献2では、切断前の鋼板(中間材)の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の形状を形状計で測定した後に、その測定形状から仕上圧延機噛み込み不良及び品質・歩留まりを考慮した最適切断長を判定し、その切断長でクロップ部の切断を行う方法が提案されている。この方法では、通板トラブルの低減と共に品質・歩留まりが向上する。
特開昭62−173115号公報 特開平7−9245号公報
特許文献1に記載されているクロップ切断方法では、クロップ部の切断を行わずに仕上圧延を行う場合があるので、この場合にはクロップ切断機の切断荷重上限値に制約されることなく熱間圧延鋼板を製造することができる。しかしながら、クロップ切断の有無は鋼板(中間材)の搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の形状に依存するため、全ての鋼板(中間材)のクロップ部を切断しないで仕上圧延に通板することはできない。また、フィッシュテール形状のクロップ部を切断する場合、板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板、例えばラインパイプ素材用熱間圧延鋼板ではクロップ切断機の能力不足によって切断できない状況が発生する。
また、特許文献2に記載されているクロップ切断方法では、圧延歩留まりや通板性を考慮しているものの、板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板、例えばラインパイプ素材用熱間圧延鋼板ではクロック切断機の能力不足によって切断できない状況が発生する。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板であっても、クロップ切断機の増強などの大きな設備改造を行うことなく、鋼板を安定して切断することができる鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、形状がフィッシュテール形状であり且つ粗圧延によって鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部に形成されたクロップ部を仕上圧延の前にクロップ切断機で切断する場合に、演算処理機能を有する演算処理装置で、そのクロップ部の切断位置を設定する鋼板切断位置設定装置であって、クロップ形状計で検出されたクロップ部の形状を読込むクロップ部形状読込み部と、読込まれたクロップ部の形状からクロップ切断機によるクロップ部の切断面積を鋼板搬送方向規定間隔毎に算出するクロップ部切断面積算出部と、鋼板温度計で検出された鋼板の温度及び加工歪み速度から推定された剪断抵抗と算出されたクロップ部の切断面積との積値からクロップ部の切断荷重を算出するクロップ部切断荷重算出部と、算出されたクロップ部の切断荷重がクロップ切断機の切断荷重上限値以下となるようにクロップ部の切断位置を設定するクロップ部切断位置設定部とを備えた鋼板切断位置設定装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部のクロップ部の形状をフィッシュテール形状とするためにサイジングプレス又は幅圧延機を用いて幅圧下を行う鋼板製造方法が提供される。
本発明によれば、板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板であっても、クロップ切断機の能力不足によって切断できないことを未然に防止することができる。また、クロップ切断機の増強などの大きな設備改造を行うことなく、鋼板を安定して切断することができる。
本発明の鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法が適用された熱間圧延設備の一実施形態を示す概略構成図である。 図1の演算処理装置内にソフトウエアで構築された演算処理部の構成図である。 鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部に形成されるクロップ部の説明図である。 フィッシュテール形状のクロップ部における鋼板搬送方向への温度分布の説明図である。 フィッシュテール形状のクロップ部の説明図である。 クロップ切断機の刃の正面図である。 クロップ部切断荷重が最大となるクロップ切断機の刃の接触状体の説明図である。 クロップ部切断面積算出の説明図である。 クロップ部切断面積算出の説明図である。 クロップ切断機の概略構成図である。 図10のクロップ切断機の軸トルクの説明図である。 クロップ切断機の刃による鋼板切断状態の模式図である。 クロップ部切断荷重の計算値と実績値の説明図である。 クロップ部切断荷重の計算値と実績値の説明図である。 図2のクロップ部切断位置設定部で行われる演算処理のフローチャートである。 図5の演算処理の作用の説明図である。 図5の演算処理の効果の説明図である。
以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法について図面を参照しながら説明する。この実施形態の鋼板切断位置設定装置及び鋼板製造方法は、例えば図1に例示する熱間圧延設備に用いられる。図1に例示する熱間圧延設備は、熱間圧延鋼板製造ラインであり、鋼板Sは、圧延機で往復圧延される場合を除き、原則的に、図の左から右に搬送(通板)される。この熱間圧延設備において、図示しない加熱炉で加熱された鋼板(スラブ)は、図示しない幅圧延機で幅圧下され、粗圧延工程で粗圧延される。幅圧延機は、鋼板を幅方向、つまり搬送方向直行方向で且つ水平方向に圧延する。また、粗圧延工程では単一の又は複数の粗圧延機2が配置され、予め設定された圧延スケジュールに従って鋼板(スラブ)を規定の板厚の鋼板(中間材)Sまで圧延する。図には最終粗圧延機2のみを示す。粗圧延機2では、往復圧延を行う場合もある。また、複数の粗圧延機2が鋼板搬送方向に向けて複数配置されている場合には、往復圧延の回数を少なくすることが可能である。なお、幅圧延機に替えて、サイジングプレスを用いることも可能である。
粗圧延機2の鋼板搬送方向下流側には、鋼板Sの仕上圧延を行う仕上圧延機3が配置されている。仕上圧延機3は、鋼板搬送方向に向けて複数配置されており、夫々の仕上圧延機3で、予め設定された圧延スケジュールに従って鋼板Sを所定の板厚まで仕上圧延する。これら仕上圧延機3の鋼板搬送方向上流側で且つ粗圧延機2の鋼板搬送方向下流側には、鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部を切断するクロップ切断機(クロップシャー)4が配置されている。この実施形態のクロップ切断機4は、後述するように、鋼板搬送ラインの上下に配置されたクランク軸を同期回転させてクランク軸に取付けられている上刃CUと下刃CLで鋼板Sのクロップ部を切断するものである。前述したように、粗圧延された鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部は急速に冷却されて硬くなっており、そのまま仕上圧延機3に通板したのでは、仕上圧延機3の噛み込み不良や鋼板Sの絞り発生などが生じる。そこで、鋼板搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部をクロップ切断機4で切断するのである。なお、仕上圧延機3は、鋼板搬送方向上流側から第1仕上圧延機、第2仕上圧延機…と称する。
このクロップ切断機4を挟んで、鋼板搬送方向上流側にはメジャーリングロール5が配置され、鋼板搬送方向下流側にはテーブルロール6が配置されており、夫々のロール5,6にロール5,6の回転状態を検出するための回転センサ7が接続されている。また、メジャーリングロール5とクロップ切断機4の間には、鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部を検出する先尾端センサ8も配置されている。先尾端センサ8は、例えば線源から照射されたガンマ線を検出することで鋼板Sの通過状態を検出するものであり、例えば搬送方向先端部通過でオン、搬送方向後端部通過でオフする信号が出力される。この先尾端センサ8は、鋼板Sの幅方向中央部に配置されている。そして、先尾端センサ8の出力や回転センサ7の出力は、例えばプロセスコンピュータなどの高度な演算処理能力を有する演算処理装置9に読込まれ、例えばメジャーリングロール5を鋼板Sが通過することで鋼板搬送方向先端部、テーブルロール6を鋼板Sが通過することで鋼板搬送方向後端部の鋼板Sの長さを検出する。また、先尾端センサ8で鋼板Sの搬送方向先端部が検出されたときから回転センサ7の出力を用いて鋼板Sのトラッキングを行い、後述するように鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の設定された位置をクロップ切断機4で切断する。
粗圧延機2とメジャーリングロール5の間には、鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の形状を検出するクロップ形状計10及び鋼板Sの温度を検出する鋼板温度計11が配置されている。クロップ形状計10は、鋼板Sの搬送ラインより下方に設けられて上向きに発光する下部光源10aと、その上方で鋼板Sの形状を撮像する複数のカメラ10bで構成され、下部光源10aからの光で映し出されるクロップ部をカメラ(デジタルカメラ)10bで撮像し、その画像からクロップ部の形状を検出する。従って、クロップ形状計10では、クロップ部の形状だけでなく、鋼板Sの幅方向両端部のエッジも検出することができる。但し、クロップ形状計10では、クロップ部の形状検出はできても、クロップ部の形状が、例えばタング形状であるのか、フィッシュテール形状であるのかまでの判定はできないので、その判定は、後述するクロップ部形状検出部で行う。鋼板温度計11は、鋼板幅方向中央部を視野とする放射温度計や、鋼板幅方向の温度分布を測定する放射温度計などが使用される。そして、クロップ形状計10の出力及び鋼板温度計11の出力は演算処理装置9に読込まれ、後述する演算処理に従って、クロップ部の切断位置を設定する。
演算処理装置9は、熱間圧延工程のプロセス全般を監視したり管理したりする制御全般を幅広く且つ高速に行う。これらの制御は、コンピュータシステムからなる演算処理装置9内で実行される演算処理、即ちソフトウエアに従って行われる。そのため、演算処理装置9は、ソフトウエアで構築される演算処理部の他に、図示しない記憶装置や表示装置、入出力装置などを備える。この演算処理装置9内にはソフトウエアによって構築される種々の演算処理部が存在するが、その一部として仕上圧延セットアップ計算部12及びクロップ部切断位置設定部13を有し、クロップ部切断位置設定部13内にクロップ部形状検出部14が構築されている。仕上圧延セットアップ計算部12は、仕上圧延における各仕上圧延機3の圧延条件を設定するものである。また、クロップ部切断位置設定部13は、後段に詳述するように、クロップ切断機によるクロップ部の切断位置を設定するものである。また、クロップ部形状検出部14は、クロップ形状計10の出力から、クロップ部の形状を検出(判定)するものであり、具体的な形状検出方法については後述する。
仕上圧延セットアップ計算部12は、既存の熱間仕上圧延工程で行われているものであり、各仕上圧延機3のロールギャップ、ロール回転速度などの圧延条件を設定するために実施される。具体的には、素材となる鋼板(中間材)の板厚、製品の目標板厚、板幅、鋼種、仕上圧延入側温度、各仕上圧延機3での目標鋼板温度などの圧延仕様を基に、ドラフトスケジュールによる各仕上圧延機3での目標鋼板板厚及び最終仕上圧延機3出側の規定鋼板搬送速度から、各仕上圧延機のロール回転速度を計算し、次いで鋼板の温度降下量を予測して、各仕上圧延機での鋼板温度を算出する。鋼板の変形抵抗kmは、鋼板が変形する際の抵抗力、つまり変形させるのに必要な力であり、加工歪み、加工歪み速度、及び温度の影響を受ける。加工歪みは、入側板厚と出側板厚より算出される。加工歪み速度は、被加工物である鋼板とロールが接触して加工歪みを加えられる時間で、加工歪みを割った値として算出される。加工歪み、加工歪み速度及び鋼板温度が分かると鋼種に応じた鋼板の変形抵抗kmが推定できるので、この変形抵抗kmと各仕上圧延機3の入側板厚h0、出側板厚h1、ロール半径RR、板幅W、圧下力関数QPから下記1式に従って各仕上圧延機3の圧延荷重PPを算出し、各仕上圧延機3の圧下条件を決定する。なお、式中のLは、鋼板Sのロール接触弧長である。また、圧下力関数QPとは、ロールの鋼板接触領域内の圧力分布を示し、例えば、Simsの解、日本鉄鋼協会、板圧延の理論と実際p.36(2.202)式などに示すように、各種圧延理論モデルによって推定することができる。
Figure 2017001057
仕上圧延における鋼の変形抵抗kmは、平面歪み条件下での降伏応力であり、鋼種(硬さ)毎に決まり、且つ温度と歪み速度に依存し、一般に、歪み速度が大きいほど、温度が小さいほど、鋼の変形抵抗kmは大きい。仕上圧延セットアップ計算では、鋼板搬送方向先端部の圧延条件を精度良く算出するために、仕上圧延入側で鋼板搬送方向先端部の鋼板温度を鋼板温度計11によって測定し、この鋼板温度及びロール速度より算出される歪み速度(加工歪み速度)に基づいて各仕上圧延機3の鋼板温度、変形抵抗km及び圧延荷重PPを推定する。更に、仕上圧延セットアップ計算の精度を向上させるために、圧延中の実績圧延荷重と算出された圧延荷重とが一致するように変形抵抗kmを学習計算するなどの各種学習制御も適用している。そのため、仕上圧延セットアップ計算部12では、変形抵抗kmが比較的高精度に推定される。なお、この変形抵抗kmは、後述するように、クロップ切断機4における剪断抵抗τとリニアな関係にある。
この実施形態の熱間圧延鋼板製造ラインでは、一般材に加えて、前述したラインパイプ素材用熱間圧延鋼板も製造される。ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板は、一般材よりも板幅が大きく、板厚も大きく、且つ温度が低いため、搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部の切断荷重が大きく、現有のクロップ切断機4の切断荷重上限値を超えてしまう恐れがある。鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部に形成されるクロップ部は、図3aに示すフィッシュテール形状と、図3bに示すタング形状に大別される。フィッシュテール形状は、鋼板Sの幅方向両端部が幅方向中央部よりも搬送方向に突出している。タング形状は、鋼板Sの幅方向中央部が幅方向両端部よりも搬送方向に突出している。クロップ切断機4によるクロップ部の切断荷重は、切断面積に比例すると考えられるから、この実施形態では、クロップ部をフィッシュテール形状とし、その中間位置でクロップ部を切断する。クロップ部をフィッシュテール形状とするには、粗圧延に先立って、幅圧延機或いはサイジングプレスによって鋼板Sの幅圧下を行い、鋼板Sの幅方向両端部の板厚を幅方向中央部の板厚よりも大きくすればよい。なお、フィッシュテール形状のクロップ部の中間位置とは、フィッシュテール形状の凹部底と凸部先端の間を示す。
まず、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板の仕様で設定されるクロップ部切断位置について説明する。図4には、例えばクロップ切断機4の位置でのラインパイプ素材用熱間圧延鋼板のクロップ部のフィッシュテール形状及びクロップ部の鋼板搬送方向への最大温度分布を示す。加熱後、粗圧延された鋼板Sは、フィッシュテール形状のクロップ部の凸部先端ほど温度が低く、その分、硬い。一方、フィッシュテール形状のクロップ部の凹部底に相当する位置では最大温度は高いものの、クロップ部の凹部底自体も放熱量が大きく、その分、硬い。合わせて、フィッシュテール形状のクロップ部の凹部底位置における切断面積も大きいので、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板では、このクロップ部の凹部底から凸部先端に向けて、予め設定された長さ、例えば20mmの領域はクロップ切断機4の切断荷重上限値を超える可能性が高く、クロップ部切断位置としては不適切である。このラインパイプ素材用熱間圧延鋼板の仕様で設定される鋼板切断位置規制量をクロップ部形状規制量とする。
次に、現有の熱間圧延鋼板製造ラインの仕様で設定されるクロップ部切断位置について説明する。クロップ切断機4でクロップ部の切断を行う場合、目標とする切断位置と実際に切断される位置の誤差は、鋼板Sのトラッキング精度に依存する。この鋼板Sのトラッキング精度は、現有の熱間圧延鋼板製造ラインの仕様で決まるものであり、このトラッキング精度による切断位置誤差分だけ、目標とする切断位置をフィッシュテール形状のクロップ部の凹部底と凸部先端の間の中間位置の内側に設定しておかないと、フィッシュテール形状のクロップ部の中間位置で切断できないことになる。そこで、この実施形態では、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板のフィッシュテール形状のクロップ部の凸部先端から凹部底に向けて、トラッキング精度による切断位置誤差長さ、即ち予め設定された鋼板搬送方向長さ、例えば90mmの位置を凸部側切断位置として設定する。また、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板のフィッシュテール形状のクロップ部の凹部底から凸部先端に向けて、前述のクロップ部形状規制量(=20mm)に加えてトラッキング精度による切断位置誤差長さ(=90mm)、即ち両者を合わせて予め設定された鋼板搬送方向長さ、例えば110mmの位置を凹部側切断位置として設定する。この凹部側切断位置と前述の凸部側切断位置との間の部分が、クロップ部の切断部位として機械的に設定される。なお、この実施形態では、フィッシュテール形状のクロップ部における二つの凸部のうち、凹部底から凸部先端までの長さの小さい側で、凹部底から凸部先端までの長さを200mm以上、望ましくは300mm以下とする。
一方、前述の仕上圧延セットアップ計算で推定された変形抵抗kmから鋼板の剪断抵抗τを算出することができれば、この剪断抵抗τにクロップ切断機4によるクロップ部の切断面積Aを乗じてクロップ部の切断抵抗Pを算出することができる。クロップ切断機4によるクロップ部の切断面積Aについては後段に詳述するが、算出されたクロップ部の切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超えるのでは、実質的に現有のクロップ切断機4でクロップ部の切断を行うことはできない、或いは設備に過大な負荷が及ぶ。そこで、剪断抵抗τにクロップ部の切断面積Aを乗じたクロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるように、凹部側切断位置と凸部側切断位置の間に設定されるクロップ部切断範囲を再調整する。具体的には、クロップ部切断荷重Pが大きくなる凹部側切断位置をクロップ部の凸部方向に修正することになる。
次に、クロップ部形状検出部14で検出されるフィッシュテール形状及びフィッシュテール形状のクロップ部の凹部底及び凸部先端について説明する。鋼板Sの搬送方向先端部及び搬送方向後端部に形成されるフィッシュテール形状のクロップ部の二つの凸部は必ずしも同等ではない。むしろ、フィッシュテール形状のクロップ部の二つの凸部は同等でない場合の方が多い。また、クロップ部の形状がタング形状である場合もある。そこで、図5に示すように、クロップ形状計10で検出される鋼板Sの形状のうち、鋼板Sの幅方向両端部のエッジを鋼板Sの長手方向中央部、つまり搬送方向中央部から検出し、エッジの数が3点になった直後の点Vを凹部底とする。次に、クロップ形状計10で検出される凹部底Vの両側の凸部の面積A1、A2を算出すると共に、夫々の凸部先端と凹部底の距離L1、L2を算出する。この演算過程で、エッジの数が3点にならず、凹部底が存在しない場合、二つの凸部のうち、面積の小さい凸部の面積A2に対する面積の大きい凸部の面積A1の比が予め設定された規定値以上である場合、二つの凸部の凸部先端と凹部底の距離L1、L2が何れも予め設定された規定値以下である場合、クロップ部はタング形状である(又はフィッシュテール形状ではない)と判定される。一方、これら以外である場合には、クロップ部はフィッシュテール形状であると判定されるので、二つの凸部のうち、面積の小さい凸部の先端を凸部先端とする。これは、後述するクロップ部切断位置設定で、面積の大きい凸部の先端を凸部先端とした場合、面積の小さい凸部を切断できない可能性があるためである。
次に、クロップ切断機4によるクロップ部の切断面積算出方法について説明する。図6は、鋼板搬送ラインの上下に配置された上刃と下刃で鋼板を挟んで切断するクロップ切断機4の上刃CUと下刃CLの正面図である。同図から明らかなように、クロップ切断機4の上刃CU及び下刃CLには、刃を正面から見たとき、つまり鋼板搬送方向から見たとき、刃が凹み方向に反るようにナイフレーキと呼ばれるすくい角が与えられている。このナイフレーキの刃正面形状を凹み半径R一定としたとき、このような刃による鋼板切断荷重が最大となるのは、図7に示すように上刃CU及び下刃CLがクロップ部の凸部の鋼板幅方向内側角隅部に接触して切断しようとするときであり、このときの図に斜線で示す切断面積Aを求め、その切断面積Aに剪断抵抗τを乗じることで最大切断荷重Pが得られる。この切断面積Aは、例えばクロップ部の凸部の切断位置の外側最大切断幅(以下、切断幅とも記す)をW1、内側最大非切断幅(以下、非切断幅とも記す)をW2とし、鋼板Sの幅方向中心線と上刃CU及び下刃CLの中心線LCとが一致しているとして、上刃CU及び下刃CLの中心線LCから上刃CU及び下刃CLの噛み合い点pまでの距離XCが切断幅の半分値W1/2以下であるか、そうでないかで算出方法が異なる。
図8は、クロップ部の切断位置において、上刃CU及び下刃CLの中心線LCから上刃CU及び下刃CLの噛み合い点pまでの距離XCが切断幅の半分値W1/2以下である場合を示し、図9は、上刃CU及び下刃CLの中心線LCから上刃CU及び下刃CLの噛み合い点pまでの距離XCが切断幅の半分値W1/2を超える場合を示している。何れの場合も、例えば上刃CUのナイフレーキの凹み半径Rの中心から鋼板Sの板厚tの中心線までの距離YCは、YC=(R2−(W2/2)21/2−t/2で与えられる。また、上刃CU及び下刃CLの噛み合い点Pとナイフレーキの凹み半径Rの中心を結ぶ線分と距離YC及び距離XCによる三角形では、R2=XC 2+YC 2が成立するから、YC=(R2−(W2/2)21/2−t/2を代入して、XC=(R2−((R2−(W2/2)21/2−t/2)21/2が成立している。
図8の切断面積の場合、切断面積における上刃CUの鋼板幅方向最外側位置は上刃CU及び下刃CLの噛み合い点pに一致しており、この上刃CU及び下刃CLの噛み合い点pと上刃CUのナイフレーキの凹み半径Rの中心とを結ぶ線分と上刃CU及び下刃CLの中心線LCとがなす角度をθ1としたとき、θ1は下記2式で表れる。また、切断面積における上刃CUの鋼板幅方向最内側位置は上刃CUと非切断幅W2との交点であり、この交点と上刃CUのナイフレーキの凹み半径Rの中心とを結ぶ線分と上刃CU及び下刃CLの中心線LCとがなす角度をθ2としたとき、θ2は下記3式で表れる。これらの結果、図8における切断面積Aは、幾何学的に下記4式で表れる。
Figure 2017001057
一方、図9の切断面積の場合、切断面積における上刃CUの鋼板幅方向最外側位置は上刃CUと切断幅W1との交点であり、この交点と上刃CUのナイフレーキの凹み半径Rの中心とを結ぶ線分と上刃CU及び下刃CLの中心線LCとがなす角度をθ1としたとき、θ1は下記5式で表れる。また、切断面積における上刃CUの鋼板幅方向最内側位置は上刃CUと非切断幅W2との交点であり、この交点と上刃CUのナイフレーキの凹み半径Rの中心とを結ぶ線分と上刃CU及び下刃CLの中心線LCとがなす角度をθ2としたとき、θ2は下記6式で表れる。これらの結果、図9における切断面積Aは、幾何学的に下記7式で表れる。
Figure 2017001057
このようにして求めた切断面積Aに剪断抵抗τを乗じればクロップ部の切断荷重Pが求められる。但し、コンピュータシステムのような離散系では、例えばクロップ部の切断面積Aを鋼板搬送方向に連続的に求めることは困難なので、鋼板搬送方向には、予め設定された規定間隔毎に切断面積Aを算出する。また、第1仕上圧延機3における変形抵抗kmが得られれば、剪断抵抗τは、塑性力学より、τ=km/2で与えられる。この算出式は、以下の条件の下に成立している。即ち、剪断抵抗は、材料の剪断に対する強さを表し、クロップ切断機4の場合、上刃と下刃で材料に外力を加えた際、材料内部に生じる抵抗であり、材料の剪断に対する強さ(=剪断抵抗と称する)が或る限界を超えると境界で局部的な破壊が生じ、材料が切断される。剪断抵抗は、材料の硬さ、即ち合金成分に応じ、更に温度や切断速度(加工歪み速度)といった切断条件(加工条件)が影響する。クロップ切断機4の切断速度は、一般的に50〜100m/minであり、例えば仕上圧延入側の鋼板Sの板厚が60mmだと40〜70msecで切断されることになり、短時間で大きな歪みが加わる。引張試験や圧縮試験などのようにオフラインで実施する材料試験の結果から剪断抵抗を求めることを考えた場合、クロップ切断機4と同様の条件を再現することは困難であり、クロップ部切断時の剪断抵抗に相当するデータを試験で得ることは難しい。
一方、第1仕上圧延機3は、クロップ切断機4より鋼板搬送方向下流側7.5〜11mの直近に配置されており、クロップ切断機4で切断された鋼板Sは、約10秒後に第1仕上圧延機3に搬送される。第1仕上圧延機3の圧延時間(加工時間)、即ち鋼板Sがロール入側から噛込んでロール出側に到達する時間は平均60msec(30〜130msec)であり、クロップ切断機4の切断時間(加工時間)と同等である。つまり、第1仕上圧延機3の鋼板加工歪み速度とクロップ切断機4の鋼板加工歪み速度は同等である。また、クロップ切断機4と第1仕上圧延機3の間には、図1には図示しないスケール除去装置が配置されており、例えば150〜600kg/mm2の高圧水が鋼板の表面に噴射される。このスケール除去装置による鋼板温度降下の他、クロップ部切断後の搬送中の輻射や空冷による鋼板温度降下もあるが、仕上圧延入側の鋼板の板厚が60mmと大きい条件下では、鋼板温度降下量は鋼板断面平均で約10℃、断面中心部では数℃程度と僅かである。即ち、第1仕上圧延機3の鋼板温度とクロップ切断機4の鋼板温度は同等であると考えてよい。
圧延においても、クロップ切断機4と同様に材料に外力を加えた際、材料内部に抵抗が生じる。これが、或る限界(降伏条件)を満足するまで大きくなったときに塑性変形(降伏)が生じる。材料が塑性変形(降伏)するための応力条件(降伏条件式)は、例えばMisesの降伏条件式などを用いた塑性力学で与えられ、圧延時の降伏条件を表す定数を、ここでは変形抵抗と称する。前述のように、変形抵抗及び剪断抵抗に影響を及ぼす鋼板加工歪み速度及び鋼板温度は第1仕上圧延機3及びクロップ切断機4で同等であるので、鋼種に応じた剪断抵抗τは変形抵抗kmの半分値として与えられる。
従って、仕上圧延セットアップ計算で推定した第1仕上圧延機3の鋼板変形抵抗kmの半分値から鋼板剪断抵抗τを算出し、この剪断抵抗τにクロップ部切断面積Aを乗じてクロップ部切断荷重Pを求めることができるが、この算出式は静的な状況で成立する。実際には、クロップ切断機4の刃の回転速度は最大100m/minに達するため、クロップ部切断中の衝撃により、予想よりも過大な負荷が加わる。図10は、クロップ切断機4の概略構成を示す模式図である。二つのモータMの駆動力は、フライホイール51が取付けられた減速機52で同期されて駆動軸53に伝達され、ハウジング54内に設けられた図示しない減速機で上下のクランク軸55に分配される。駆動軸53に取付けられた歪みゲージ56で軸トルクTを検出すると、図11に示すように、時刻t1の起動後の時刻t2でインパルス状に増大している。
図12は、クランク軸55に取付けられている上刃CU及び下刃CLが鋼板Sの上下面に接触するときの状態を模式的に表したものである。このときの軸トルクTが得られれば、クロップ切断機4の切断荷重実績値PSは、クランク軸55のクランク半径r、接触角θを用いて、PS=T/(2rsinθ)で与えられる。このようにして求めたクロップ部切断荷重実績値PSと、剪断抵抗τに切断面積Aを乗じて得たクロップ部切断荷重計算値Pを図13に示す。図中の白丸と実線が計算値Pであり、一点鎖線が実績値PSである。両者は、図14に示すように一致しなければならないので、クロップ部切断荷重(計算値)Pは、補正係数a及び補正定数bを用いて下記8式で求める。
Figure 2017001057
次に、演算処理装置9で行われる鋼板Sのクロップ部の切断位置設定のための演算処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。この演算処理は、例えばメジャーリングロール5によるラインパイプ素材用熱間圧延鋼板Sの搬送方向先端部検出と同時に開始され、まずステップS1で、クロップ形状計10及びクロップ部形状検出部14で検出されたクロップ部の形状を読込む。
次にステップS2に移行して、前述した判定方法により、読込まれたクロップ部の形状がフィッシュテール形状であるか否かを判定し、クロップ部の形状がフィッシュテール形状である場合にはステップS3に移行し、そうでない場合には復帰する。
ステップS3では、仕上圧延セットアップ計算部12で推定された第1仕上圧延機における鋼板Sの変形抵抗kmを読込む。
次にステップS4に移行して、フィッシュテール形状のクロップ部の凹部底から凸部先端に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さ(例えば110mm)の位置を凹部側切断位置に設定する。
次にステップS5に移行して、フィッシュテール形状のクロップ部の凸部先端から凹部底に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さ(例えば90mm)の位置を凸部側切断位置に設定する。
次にステップS6に移行して、設定された凹部側切断位置と凸部側切断位置の間のクロップ部切断面積Aを鋼板搬送方向規定間隔毎に算出する。
次にステップS7に移行して、ステップS3で読込まれた変形抵抗kmから剪断抵抗τを算出し、それを切断面積Aに乗じてクロップ部切断荷重Pを算出する。この場合、8式のように補正係数aや補正定数bを用いて切断荷重Pを補正してもよい。
次にステップS8に移行して、ステップS7で算出されたクロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるようにクロップ部切断位置を再調整する。具体的には、切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超える凹部側切断位置を除去してクロップ部の凸部側に移動させる。
次にステップS9に移行して、鋼板に対する要求に応じてクロップ部切断位置を設定してから復帰する。具体的には、鋼板に対する要求が、クロップ切断機4の機械的負荷の軽減を志向するものであるならば切断荷重が最小となる位置をクロップ部切断位置とする。また、クロップ部の切断による歩留まり最小化を志向するものであるならばフィッシュテール形状の凹部底から一番遠い位置をクロップ部切断位置とする。
この演算処理によれば、読込まれたラインパイプ素材用熱間圧延鋼板のクロップ部の形状のうち、フィッシュテール形状の凹部底から凸部先端に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置を凹部側切断位置として設定すると共に、読込まれたクロップ部の形状のうち、フィッシュテール形状の凸部先端から凹部底に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置をクロップ部の切断可能な凸部側切断位置として設定する。次いで、凹部側切断位置と凹部側切断位置との間の部分のクロップ部切断面積Aを鋼板搬送方向規定間隔毎に算出すると共に、仕上圧延セットアップ計算部12で推定された鋼板変形抵抗kmから鋼板剪断抵抗τを算出し、この剪断抵抗τをクロップ部切断面積Aに乗じてクロップ部切断荷重Pを算出する。そして、クロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるようにクロップ部切断位置を再調整し、鋼板に対する要求に応じてクロップ部切断位置を設定する。
図16には、図15の演算処理でクロップ部切断位置を再調整した事例を示す。仕上圧延入側の鋼板Sの板厚は60mm、板幅は1900mm、クロップ切断機4の刃のナイフレーキの凹み半径Rは24000mmであった。例えばクロップ形状計10で検出されたクロップ部のフィッシュテール形状が図16aに示すものであった場合、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板のクロップ部の形状で決まる凹部側切断位置N1及び凸部側切断位置N2は、夫々、図に示すように表れる。一方、クロップ部の切断幅W1及び非切断幅W2は、夫々、図16bに示すものであり、この切断幅W1及び非切断幅W2から求めたクロップ部の切断面積Aは図16cに示すものとなった。このクロップ部切断面積Aに剪断抵抗τを乗じて算出したクロップ部の切断荷重Pは図16dに示すものとなり、このクロップ部切断荷重Pをクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下とするために、凹部側切断位置N1は調整後凹部側切断位置Nnまでクロップ部の凸部側に移動された。その結果、クロップ部における切断位置は、調整後凹部側切断位置Nnから凸部側切断位置N2の範囲となった。
現有の熱間圧延鋼板製造ラインにおいて、ラインパイプ素材用熱間圧延鋼板を製造するための中間材(板厚60mm、板幅1900mm、仕上圧延入側温度840〜890℃)に対し、搬送方向先端部及び搬送方向後端部のクロップ部をフィッシュテール形状とし、クロップ部切断面積Aに剪断抵抗τを乗じて求めた図15の演算処理による切断位置でのクロップ切断機4の切断荷重を実施例として図17に○で示し、クロップ部の切断幅のみを反映した切断位置でのクロップ切断機4の切断荷重を比較例として図17に×で示す。横軸の温度は、鋼板温度計11で検出された中間材の搬送方向先端部の仕上圧延入側の温鋼板度である。同図から明らかなように、クロップ部の切断幅のみを反映した切断位置でのクロップ部切断荷重はクロップ切断機4の切断荷重上限値を超えている。これに対し、図15の演算処理で設定した切断位置でのクロップ部切断荷重はクロップ切断機4の切断荷重上限値を超えていない。
このように、この実施形態の鋼板切断位置設定装置では、形状がフィッシュテール形状であり且つ粗圧延によって鋼板Sの搬送方向先端部又は搬送方向後端部に形成されたクロップ部を仕上圧延の前にクロップ切断機4で切断する場合に、演算処理機能を有する演算処理装置9で、そのクロップ部の切断位置を設定する。そのため、クロップ形状計10で検出されたクロップ部の形状をクロップ部形状読込みステップS1で読込み、読込まれたクロップ部の形状からクロップ切断機4によるクロップ部の切断面積Aをクロップ部切断面積算出ステップS6で鋼板搬送方向規定間隔毎に算出し、鋼板温度計11で検出された鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部の温度及び加工歪み速度から推定された剪断抵抗τと算出されたクロップ部の切断面積Aとの積値からクロップ部の切断荷重Pをクロップ部切断荷重算出ステップS7で算出し、算出されたクロップ部の切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるようにクロップ部の切断位置をクロップ部切断位置設定ステップS8、S9で設定する。これにより、クロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超えることがないから、板厚が大きく、板幅も大きく、且つ温度が低い鋼板であっても、クロップ切断機4の能力不足によって切断できないことを未然に防止することができる。また、クロップ切断機4の増強などの大きな設備改造を行うことなく、鋼板を安定して切断することができる。
また、仕上圧延における各仕上圧延機の圧延条件を設定する仕上圧延セットアップ計算部12を備え、剪断抵抗τは、仕上圧延の最上流側の第1仕上圧延機3のロール速度より算出される加工歪み速度を用いて、検出された鋼板の搬送方向先端部の温度と共に仕上圧延セットアップ計算部12で推定された第1仕上圧延機3における鋼板の変形抵抗kmから算出する。これにより、クロップ部切断時の剪断抵抗τを精度良く算出することができるから、クロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超えるのを確実に防止することができる。
また、読込まれたクロップ部の形状のうち、フィッシュテール形状の凹部底から凸部先端に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置を凹部側切断位置N1として凹部側切断位置設定ステップS4で設定し、読込まれたクロップ部の形状のうち、フィッシュテール形状の凸部先端から凹部底に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置をクロップ部の切断可能な凸部側切断位置N2として凸部側切断位置設定ステップS5で設定し、算出されたクロップ部の切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAX以下となるように、クロップ部切断位置再調整ステップS8で、設定された凹部側切断位置N1及び凸部側切断位置N2を再調整する。これにより、設備的な切断位置ずれを回避してクロップ部での切断を確保しながら、クロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超えるのを確実に防止することができる。
また、クロップ部切断荷重算出ステップS7は、算出されたクロップ部の切断荷重Pがクロップ切断機4におけるクロップ部の切断荷重実績値PSに一致するように予め求めた補正係数a及び補正定数bを用いて算出されたクロップ部の切断荷重Pを補正する。これにより、クロップ部切断荷重Pがクロップ切断機4の切断荷重上限値PMAXを超えるのを確実に防止することができる。
なお、前述の実施形態では、鋼板Sの搬送方向先端部の温度を用いて仕上圧延セットアップ計算を行い、変形抵抗kmを算出したが、鋼板Sの搬送方向尾端部の温度を用いても仕上圧延セットアップ計算に用いる計算モデルを用いれば、鋼板搬送方向尾端部の変形抵抗kmを推定できる。そして、このようにして推定された鋼板搬送方向尾端部の変形抵抗kmをクロップ切断機4によるクロップ部切断荷重Pの算出に用いることも可能である。
本発明がここに記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に記載された発明特定事項によってのみ定められるものである。
2 粗圧延機
3 仕上圧延機
4 クロップ切断機
5 メジャーリングロール
6 テーブルロール
7 回転センサ
8 先尾端センサ
9 演算処理装置
10 クロップ形状計
11 鋼板温度計
12 仕上圧延セットアップ計算部
13 クロップ部切断位置設定部
14 クロップ部形状検出部
S 鋼板

Claims (6)

  1. 形状がフィッシュテール形状であり且つ粗圧延によって鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部に形成されたクロップ部を仕上圧延の前にクロップ切断機で切断する場合に、演算処理機能を有する演算処理装置で、そのクロップ部の切断位置を設定する鋼板切断位置設定装置であって、
    クロップ形状計で検出されたクロップ部の形状を読込むクロップ部形状読込み部と、
    前記読込まれたクロップ部の形状から前記クロップ切断機によるクロップ部の切断面積を鋼板搬送方向規定間隔毎に算出するクロップ部切断面積算出部と、
    鋼板温度計で検出された鋼板の温度及び加工歪み速度から推定された剪断抵抗と前記算出された前記クロップ部の切断面積との積値から前記クロップ部の切断荷重を算出するクロップ部切断荷重算出部と、
    前記算出されたクロップ部の切断荷重が前記クロップ切断機の切断荷重上限値以下となるように前記クロップ部の切断位置を設定するクロップ部切断位置設定部と
    を備えたことを特徴とする鋼板切断位置設定装置。
  2. 前記仕上圧延における各仕上圧延機の圧延条件を設定する仕上圧延セットアップ計算部を備え、
    前記剪断抵抗は、前記検出された鋼板の温度と共に前記仕上圧延の最上流側の第1仕上圧延機のロール速度より算出される前記加工歪み速度を用いて前記仕上圧延セットアップ計算部で推定された前記第1仕上圧延機における鋼板の変形抵抗から算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の鋼板切断位置設定装置。
  3. 前記読込まれたクロップ部の形状のうち、前記フィッシュテール形状の凹部底から凸部先端に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置を凹部側切断位置として設定する凹部側切断位置設定部と、
    前記読込まれたクロップ部の形状のうち、前記フィッシュテール形状の凸部先端から凹部底に向けて予め設定された鋼板搬送方向長さの位置を前記クロップ部の切断可能な凸部側切断位置として設定する凸部側切断位置設定部と
    を備え、
    前記クロップ部切断位置設定部は、
    前記算出されたクロップ部の切断荷重が前記クロップ切断機の切断荷重上限値以下となるように前記設定された凹部側切断位置及び凸部側切断位置を再調整するクロップ部切断位置再調整部を備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼板切断位置設定装置。
  4. 前記クロップ部切断荷重算出部は、
    前記算出されたクロップ部の切断荷重が前記クロップ切断機におけるクロップ部の切断荷重に一致するように予め求めた補正係数及び補正定数の少なくとも何れか一方を用いて前記算出されたクロップの切断荷重を補正する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の鋼板切断位置設定装置。
  5. 前記請求項1乃至4の何れか一項に記載の鋼板切断位置設定装置で設定されたクロップ部の切断位置に応じ、鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部のクロップ部をクロップ切断機で切断することを特徴とする鋼板製造方法。
  6. 前記請求項1乃至4の何れか一項に記載の鋼板切断位置設定装置において、前記鋼板の搬送方向先端部又は搬送方向後端部のクロップ部の形状をフィッシュテール形状とするためにサイジングプレス又は幅圧延機を用いて鋼板の幅圧下を行うことを特徴とする鋼板製造方法。
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