JP2024031268A - 冷間圧延方法及び冷間圧延設備 - Google Patents

冷間圧延方法及び冷間圧延設備 Download PDF

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Shinichiro Aoe
昇輝 藤田
Shoki Fujita
拓弥 藤沢
Takuya Fujisawa
義典 沼澤
Yoshinori Numazawa
悦充 原田
Etsumitsu Harada
行宏 松原
Yukihiro Matsubara
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Abstract

Figure 2024031268000001
【課題】高負荷、且つ、圧延前板厚の薄い難圧延材を冷間圧延する際にも冷間圧延の安定性を確保しつつ、生産性及び歩留よく冷間圧延をすることができる冷間圧延方法及び冷間圧延設備を提供すること。
【解決手段】本発明の冷間圧延方法は、圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量を用いて圧延機のレベリング量を算出する算出ステップと、算出ステップにおいて算出されたレベリング量に基づいて、圧延機のレベリングを制御する制御ステップと、制御ステップにより制御された圧延機を用いて、鋼板に冷間圧延を施す冷間圧延ステップと、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷間圧延方法及び冷間圧延設備に関する。
一般に、冷延薄鋼鈑等の圧延材を冷間圧延する際には、圧延材の長手方向及び幅方向の厚み精度を良好に保ちながら圧延材の形状(又は平坦度)を良好にすることにより、圧延材の通板性を安定化させた状態で冷間圧延が行われることが望ましい。一方、軽量化による燃費抑制等を目的として、高負荷、且つ、圧延前板厚の薄い薄物硬質材等の難圧延材のニーズが高まっている。このような難圧延材の冷間圧延時には、圧延負荷を抑えるために、難圧延材は前工程の熱間圧延にて薄引きされた後に冷間圧延工程に送られる。
近年、冷間圧延機の制御因子の多くは、冷間圧延機に搭載されたアクチュエータによって自動制御される。形状の自動制御の方法としては、圧延機出側に形状計を設置し、形状計の形状データを用いて、圧延機のレベリング、ベンダーを自動制御する形状フィードバック(FB)制御がよく用いられる。ところが、上記のような難圧延材の冷間圧延時には、熱間圧延時の形状不良に起因したコイル先尾端の曲がりが残存した状態で次コイルと接合される場合がある。コイル長手方向に沿って曲がりや形状不良が急峻に変動した際には、圧延荷重(及び付随して計算される先進率やトルク)をはじめ、冷間圧延機のロールギャップ、レベリング、ワークロールベンダーや中間ロールシフト、及び、サーマルクラウンによるロール膨張に代表されるロール撓み補正に対する変動が、自動制御によって吸収できなくなる。そのため、冷間圧延後の圧延材の形状が悪かったり、冷間圧延中に板破断したりすることが多発するようになった。FB制御の弱点は、急激な変動に対応しきれないことであり、それを補うためにフィードフォーワード(FF)制御も用いられる。
特許文献1には、圧延機上流の差張力計によって測定された差張力から、圧延機入側の鋼板の片伸び又は曲がりを予測し、その予測された片伸び又は曲がりを修正するようにレベリングを制御するFF制御手法が開示されている。また、特許文献2には、圧延機上流の断面プロフィール計の鋼板形状データの捩れ、及び、C反高さに基づいて、圧延機のベンダーをFF制御して圧延性欠陥を抑制する手法が開示されている。また、特許文献3には、圧延機上流の断面プロフィール計の鋼板形状データの捩れ、及び、C反高さが所定範囲外であれば、圧延を中止して圧延性欠陥を抑制する手法が開示されている。
特開2012-161806号公報 特開2022-14800号公報 特開2021-133411号公報
特許文献1に開示された手法では、スタンド間の差張力を測定しているが、その差張力から予測されるのはスタンド間の平均的な片伸び又は曲がりである。そのため、片伸び又は曲がりの変化が緩やかな場合にはよいが、接合点のようにその変化が急激な場合には、差張力から予測される片伸び又は曲がりと、圧延機出側の片伸び又は曲がりには差異が生じるため上手く制御できない。これは、片伸び又は曲がりが大きすぎると、鋼板がロールに張り付くことができず、差張力計によって差張力を測定することができないためである。特許文献2及び特許文献3に開示された手法では、片伸び又は曲がりが大きな鋼板の片伸び又は曲がりを算出するために、鋼板断面形状を測定することによって、鋼板断面の捩れ及びC反高さを算出している。ただし、捩れ及びC反高さは、鋼板形状情報のほんの一部であり、断面形状から正確な片伸び又は曲がりを算出することは難しいため、上手く制御をすることができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、高負荷、且つ、圧延前板厚の薄い難圧延材を冷間圧延する際にも冷間圧延の安定性を確保しつつ、生産性及び歩留よく冷間圧延をすることができる冷間圧延方法及び冷間圧延設備を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る冷間圧延方法は、圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量を用いて前記圧延機のレベリング量を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出されたレベリング量に基づいて、前記圧延機のレベリングを制御する制御ステップと、前記制御ステップにより制御された前記圧延機を用いて、鋼板に冷間圧延を施す冷間圧延ステップと、を含むことを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延方法は、上記の発明において、鋼板の面外変形量は、前記圧延機の上流側、且つ、鋼板の搬送方向を変更するステアリング装置の直上流又は直下流において測定された面外変形量であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延方法は、上記の発明において、前記圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量が閾値を超える場合、前記冷間圧延ステップにおける鋼板に対する冷間圧延を実行しないことを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延方法は、上記の発明において、前記算出ステップにおいて、前記レベリング量は、前記面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて算出されるものであって、前記レベリング量算出プログラムは、複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延方法は、上記の発明において、前記算出ステップにおいて、前記レベリング量は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて算出されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延設備は、鋼板に冷間圧延を施す圧延機と、前記圧延機の上流側に配置され、鋼板の面外変形量を測定する形状測定装置と、前記形状測定装置によって測定された鋼板の面外変形量を用いて、前記圧延機のレベリング量を算出する算出装置と、前記算出装置によって算出されたレベリング量に基づいて、前記圧延機のレベリングを制御する制御装置と、を備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延設備は、上記の発明において、前記圧延機の上流側に配置され、鋼板の搬送方向を変更するステアリング装置を備えており、鋼板の面外変形量は、前記圧延機の上流側、且つ、前記ステアリング装置の直上流又は直下流において測定された面外変形量であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延設備は、上記の発明において、前記圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量が閾値を超える場合、前記圧延機は鋼板に対する冷間圧延を実行しないことを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延設備は、上記の発明において、前記算出装置は、前記面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて前記レベリング量を算出し、前記レベリング量算出プログラムは、複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とするものである。
また、本発明に係る冷間圧延設備は、上記の発明において、前記算出装置は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて、前記レベリング量を算出することを特徴とするものである。
本発明に係る冷間圧延方法及び冷間圧延設備は、高負荷、且つ、圧延前板厚の薄い難圧延材を冷間圧延する際にも冷間圧延の安定性を確保しつつ、生産性及び歩留よく冷間圧延をすることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る冷間圧延ラインの概略構成を示した全体図である。 図2は、面外変形量の測定方法の例を示した図である。 図3は、入側ルーパーの出側に設置された形状測定装置によって測定した鋼板の面外変形量である片伸び又は曲がりの測定結果を示した図である。 図4は、レベリング制御についての説明図である。 図5は、片伸び又は曲がりがある鋼板を冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図6は、片伸び又は曲がりがある鋼板を冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図7は、レベリングFB制御を行った場合での片伸び又は曲がりがある鋼板を冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図8は、レベリングFB制御を行った場合での片伸び又は曲がりがある鋼板を冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図9は、シミュレーションにより第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくするようにレベリングFB制御をした結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図10は、シミュレーションにより第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくするようにレベリングFB制御をした結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図11は、レベリングFF制御とレベリングFB制御とを行って、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。 図12は、レベリングFF制御とレベリングFB制御とを行って、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。
以下に、本発明に係る冷間圧延方法及び冷間圧延設備の実施形態について説明する。実施形態に係る冷間圧延設備は、鋼板に冷間圧延を施す圧延機と、圧延機の上流側に配置され、鋼板の面外変形量を測定する形状測定装置と、形状測定装置によって測定された鋼板の面外変形量を用いて、圧延機のレベリング量を算出する算出装置と、算出装置によって算出されたレベリング量に基づいて、圧延機のレベリングを制御する制御装置と、を備える。実施形態に係る冷間圧延設備に適用される冷間圧延方法は、圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量を用いて圧延機のレベリング量を算出する算出ステップと、算出ステップにおいて算出されたレベリング量に基づいて、圧延機のレベリングを制御する制御ステップと、制御ステップにより制御された圧延機を用いて、鋼板に冷間圧延を施す冷間圧延ステップと、を含む。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る冷間圧延設備1の概略構成を示した全体図である。実施形態に係る冷間圧延設備1には、最上流部にコイルから鋼板Sを払い出すペイオフリール2が設置されている。また、実施形態に係る冷間圧延設備1には、払い出された鋼板Sの尾端と、次のコイルから払い出された鋼板の先端とを接合する溶接機3と、応力集中を抑制するために溶接線端で半楕円状に鋼板Sを切断するノッチャー4が設置されている。また、実施形態に係る冷間圧延設備1には、接合工程と圧延工程との間のライン速度差を吸収するための入側ルーパー5が設置されている。また、入側ルーパー5の出側には、CPC蛇行制御を備えたステアリング装置6が設置されており、その直下流に形状測定装置7が設置されている。なお、形状測定装置7は、ステアリング装置6の直上流に配置してもよい。また、実施形態に係る冷間圧延設備1には、CPC蛇行制御を備えたデフレクターステアリングロール8、圧延工程とその上流工程との間に張力段差を付けるためのブライドルロール群9、及び、ブライドルロール群9の直下流にCPC蛇行制御を備えたデフレターステアリングロール10が設置されている。また、冷間圧延設備1には、鋼板Sを圧延する5段連続の冷間圧延機11が設置されている。また、冷間圧延設備1には、圧延工程とその下流工程との間に張力段差をつけるためのブライドルロール12、切断機13、及び、鋼板Sを巻き取るためのテンションリール14が設置されている。
ペイオフリール2から払い出された鋼板Sの先端及び尾端には、熱延工程由来の片伸び又は曲がりを伴う形状不良部位がある。また、溶接機3による接合時に鋼板Sが真っ直ぐになっていないと「く」の字状に溶接され、さらに片伸び又は曲がりが大きくなる。このような形状不良部位を冷間圧延機11によって冷間圧延すると、圧延過程中に鋼板Sの幅端に割れが発生し、その割れを起点として破断が発生する。また、片伸び又は曲がりに起因した冷間圧延機11の圧延機間(スタンド間)での差張力が鋼板Sに加わると、割れを起因として破断が発生、あるいは割れていなくても破断が発生する。なお、差張力とは、圧延機出側に配置された張力計などの圧力検出手段によって検出される、鋼板Sの幅方向両端の張力差をいう。
ここで、鋼板Sの形状の幾何学について説明する。主に圧延過程での長手方向の伸びの幅方向不均一に起因して鋼板Sに形状不良が発生する。この形状不良は、片伸び又は曲がりや耳波(腹伸)等の重ね合わせであり、圧延中の破断に最も大きく影響を与える形状不良が片伸び又は曲がりである。特に薄板では、切り板にすると片伸び又は曲がり由来の面外変形が消失していまい、片伸び又は曲がりを測定することは困難となる。一方、耳波(腹伸)は切り板にしても面外変形が残存するため測定可能である。
鋼板Sを曲線とした場合、片伸び又は曲がりの曲率κの幾何学的な定義は、下記数式(1)で表すことができる。
Figure 2024031268000002
ここで、上記数式(1)中、xはライン方向位置、vは幅中心での幅方向の変位、wは幅中心での鉛直方向の変位、ωは捩れ角である。上記数式(1)を計算することは難しいため、片伸び又は曲がりの長手平均で考える。平均曲率Κは、下記数式(2)のように定義することができる。
Figure 2024031268000003
ここで、上記数式(2)中、Lは平均化のための長さである。上記数式(1)を上記数式(2)に代入すると、平均曲率Κは、下記数式(3)で表すことができる。
Figure 2024031268000004
上記数式(3)の右辺第一項は、蛇行あるいは斜行として観測される量である。また、上記数式(3)の右辺第二項は、面外変形として観測される量である。上記数式(3)から、蛇行のみを観測しても片伸び又は曲がりはわからないことがわかる。蛇行しなければ、上記数式(3)の右辺第一項は零となり、面外変形の観測量だけから平均片伸び又は曲がりを求めることができる。ここで、捩れ角ωが小さいとすると、上記数式(3)は下記数式(4)となる。
Figure 2024031268000005
また、上記数式(4)は、下記数式(5)と変形できる。
Figure 2024031268000006
ここで、上記数式(5)の右辺第二項の面外変形の観測量について考えてみる。捩れ角ωが小さいとすると、鋼板Sの撓みWは、下記数式(6)で表されるとする。
Figure 2024031268000007
ここで、上記数式(6)中、yは幅方向の位置である。また、鋼板Sの撓んだ曲面に沿った長さlは、下記数式(7)で表すことができる。
Figure 2024031268000008
また、伸び差率Δεは、下記数式(8)のように定義することができる。
Figure 2024031268000009
ここで、上記数式(8)中、lは幅方向での平均長さであり、下記数式(9)で表すことができる。
Figure 2024031268000010
ここで、上記数式(9)中、bは板幅である。そして、上記数式(6)と上記数式(7)とを上記数式(9)に代入すると、下記数式(10)が成り立つ。
Figure 2024031268000011
ここで、撓みwと捩れ角ωとが小さいとすると、上記数式(10)は下記数式(11)となる。
Figure 2024031268000012
そして、上記数式(11)をさらに変形すると、下記数式(12)となる。
Figure 2024031268000013
上記数式(6)と上記数式(7)と上記数式(12)とを、上記数式(8)に代入すると、伸び差率Δεは、下記数式(13)で表すことができる。
Figure 2024031268000014
伸び差率Δεから換算される平均片伸び(平均曲り)の曲率Κは、下記数式(14)のように定義することができる。
Figure 2024031268000015
そして、上記数式(13)を上記数式(14)に代入すると、下記数式(15)が得られる。
Figure 2024031268000016
上記数式(15)は上記数式(5)の右辺第二項であり、上記数式(5)は下記数式(16)のように表すことができる。
Figure 2024031268000017
形状測定装置7によって測定された面外変形量あるいはその勾配の測定値により、上記数式(14)を用いれば曲率Κを算出することは可能であり、鋼板Sの蛇行等がなく上記数式(14)の右辺第一項が零となれば、固有の片伸び又は曲がりの曲率Κは測定可能な曲率Κと同じとなる。上記数式(16)の蛇行と関係する上記数式(16)の右辺第一項は測定しにくいため、鋼板Sが蛇行しない場所で形状測定装置7により鋼板Sの面外変形量を測定するのが望ましい。
ここで、面外変形量とは、鋼板Sの曲がり及び片伸びを示す指標の一つである。面外変形量の測定方法は、図2を参照して、下記のような2つの方法が考えられる。図2は、面外変形量の測定方法の例を示した図である。
第1の方法としては、図2(a)に示すように鋼板Sをロール20に巻き付ける、あるいは鋼板Sをプレスする等によって、鋼板Sに垂直抗力を付与して皺を伸ばし、その皺を伸ばした鋼板Sの曲がり(片伸び)を測定する方法である。
第2の方法としては、図2(b)に示すように鋼板Sを長手方向に真っ直ぐにし(蛇行させない)、鋼板Sの皺の高さから曲がり(片伸び)を換算する方法である。
第1の方法では、鋼板Sの皺を伸ばす長手方向の長さが短いと測定が難しくなるため、第2の方法を採用することが望ましく、本実施形態では第2の方法によって面外変形量を測定(換算)する。
圧延の分野では、伸び差率分布の左右差(形状パラメータ)で非対称成分の形状を表現することがよくある。片伸び又は曲がりを表す形状パラメータλを、下記数式(17)のように定義する。
Figure 2024031268000018
形状パラメータλの単位はI-unitである。ここで、y´は下記数式(18)で表すことができる。
Figure 2024031268000019
そして、上記数式(18)と上記数式(14)とを上記数式(17)に代入すると、下記数式(19)が得られる。
Figure 2024031268000020
上記数式(19)からわかるように、形状パラメータλは曲率Κと比例関係となる。
図3は、入側ルーパー5の出側に設置された形状測定装置7によって測定した鋼板Sの面外変形量である片伸び又は曲がりの測定結果を示した図である。なお、図3の横軸は時刻であり、縦軸は上記数式(17)及び上記数式(19)で定義された形状パラメータλである。この場合、接合点では、形状パラメータλが急激に変化している。先行材では、熱延工程由来の片伸び又は曲がりがなく、後行材では、熱延工程由来の片伸び又は曲がりがあり、先端から離れるほど徐々に片伸び又は曲がりの大きさが小さくなっている。
片伸び又は曲がりを形状測定装置7で検出するためには、鋼板Sが蛇行しないほうがよく、本実施形態において形状測定装置7はステアリング装置6の直下流に設置している。形状測定装置7は、複数のレーザー光を回転させ、その回転中心と鋼板表面までの距離と回転角とを測定することによって、鋼板表面の位置を点群として測定するリアルタイム3Dレーザースキャナである。なお、レーザー光の回転周期は、例えば、0.1秒である。形状測定装置7を3Dスキャナとすることによって、単一のセンサーでライン外に設置できるため設置制約が少なくメンテナンスが簡便である。また、一瞬で鋼板表面を測定することができるためライン速度に依存せず振動に強い、及び、非接触で測定することができるため大きな形状を測定できる等の利点がある。点群の位置には測定誤差があり、且つ、不規則点群であるため、平滑化薄板スプライン法によって測定誤差を除去して点群から鋼板曲面Wを計算する。なお、平滑化薄板スプライン法の計算には時間がかかるため、計算高速化のために、例えば、特開2017-49071号公報に開示された技術を用いるのが好ましい。そして、上記数式(14)と鋼板曲面Wとから曲率Κを算出し、さらに上記数式(19)から形状パラメータλを計算する。
ここで、図3に示したような片伸び又は曲がりが、圧延機入側の鋼板Sにある場合には、冷間圧延機11による冷間圧延によって鋼板Sが破断した。形状測定装置7は、冷間圧延機11の上流側に設置されているため、冷間圧延前に鋼板Sの圧延機入側の形状の情報がわかる。その情報から得られる片伸び又は曲がりの大きさによって、鋼板Sが破断するリスクを予測することができる。そのため、圧延機入側の片伸び又は曲がりが大きすぎる場合には、鋼板Sの破断防止のために圧延しないように操業することができる。実施形態に係る冷間圧延設備1では、形状測定装置7によって圧延機入側の片伸び又は曲がりを鋼板Sの面外変形量として測定し、その測定した面外変形量(片伸び又は曲がり)が予め設定された閾値を超える場合、冷間圧延機11による鋼板Sに対する冷間圧延を実行しない。ただし、圧延しなければ、その部分は製品とならないため、歩留が低下する。
そこで、より積極的に鋼板Sの圧延機入側の形状の情報を活用するために、図4を用いて、レベリング制御について説明する。一般に、鋼板Sの片伸び又は曲がりを冷間圧延機11で矯正するためにレベリングFB制御が行われる。図4に示すように、冷間圧延機11において、第1圧延機110a、第2圧延機110b、第3圧延機110c、第4圧延機110d、及び、第5圧延機110eの出側には、それぞれ第1形状計ロール111a、第2形状計ロール111b、第3形状計ロール111c、第4形状計ロール111d、及び、第5形状計ロール111eが設置されている。なお、以下の説明において、第1圧延機110a、第2圧延機110b、第3圧延機110c、第4圧延機110d、及び、第5圧延機110eを特に区別しない場合には、単に圧延機110とも記す。また、第1形状計ロール111a、第2形状計ロール111b、第3形状計ロール111c、第4形状計ロール111d、及び、第5形状計ロール111eを特に区別しない場合には、単に形状計ロール111とも記す。
形状計ロール111は、形状計ロール111と鋼板Sとの接触力分布を測定し、その接触力分布から鋼板Sの面外変形量である片伸び又は曲がりを推定する。形状計ロール111の測定方式は精度が高いが、鋼板Sに接触させる必要があるため、大きな形状不良を測定することは困難である。そのため、形状計ロール111が測定した接触力分布から片伸び又は曲がりを推定するだけでは、圧延機110による圧延での曲げ応力で破断を引き起こすことがある。
また、冷間圧延機11には、第1圧延機110a、第2圧延機110b、第3圧延機110c、第4圧延機110d、及び、第5圧延機110eの各々に対応させて、第1レベリング制御装置151a、第2レベリング制御装置151b、第3レベリング制御装置151c、第4レベリング制御装置151d、及び、第5レベリング制御装置151eが設けられている。なお、以下の説明において、第1レベリング制御装置151a、第2レベリング制御装置151b、第3レベリング制御装置151c、第4レベリング制御装置151d、及び、第5レベリング制御装置151eを特に区別しない場合には、単にレベリング制御装置151とも記す。
レベリング制御装置151は、圧延機出側の片伸び又は曲がりを時間積分した値にゲインを掛けてレベリング目標値(圧延機110のバックアップロールの左右軸受け間の圧下位置差、結果的に、鋼板Sの板厚方向中心部を境に、板厚方向一方側と板厚方向他方の圧下量差(鋼板Sの左右の圧下量差)に等しい)を算出する。そして、算出したレベリング目標値となるように、対応する圧延機110にレベリングFB制御を行う。このようなレベリングFB制御を圧延機110に行うことによって、圧延機出側の形状計ロール111での接触力分布が対称となり、結果的に片伸び又は曲がりを小さくできる。ただし、レベリングFB制御の欠点としては、急激な外乱に対応することができず、図3に示したような片伸び又は曲がりに対しては対応不足となる。
なお、実施形態に係る冷間圧延設備1では、冷間圧延機11に5段の圧延機110を設けられているが、レベリング目標値に制御する対象の圧延機110は、少なくとも鋼板Sの搬送方向において最上流に設けられている圧延機110が含まれていればよい。そのため、実施形態に係る冷間圧延設備1においては、最上流に設けられている圧延機110(第1圧延機110a)を含む1又は2以上の圧延機110が、レベリングFB制御の対象である。
図5は、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。図6は、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。なお、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりは、図3に示した片伸び又は曲がりを参考としている。
図5に示すように、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりは、第1圧延機入側の真の片伸び又は曲がりよりも小さくなっている。これは、圧延現象自体が片伸び又は曲がりを小さくする作用を持っているためと考えられる。ただし、図5に示すように、第1圧延機入側の真の片伸び又は曲がりが急激に変化する時間(0~10秒)では、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさも大きくなっている。
図5に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりと、図6に示した第1圧延機出側の差張力から換算された片伸び又は曲がりとを比較すると、急激に真の片伸び又は曲がりが変化する時間(0~10秒)では、差張力から換算された片伸び又は曲がりと、真の片伸び又は曲がりとが異なることがわかる。一方、変化が比較的緩やかな時間(10~50秒)では、両者は比較的一致する。また、図6に示した、第1圧延機出側の差張力から換算された片伸び又は曲がりと、第1形状計ロール111aでの差張力から換算された片伸び又は曲がりとは、比較的一致する。
以上から、第1圧延機110aの出側に配置された第1形状計ロール111aでの差張力から換算される片伸び又は曲がりは、必ずしも真の片伸び又は曲がりと一致しないことがわかる。そのため、実機では、真の片伸び又は曲がりを観測することはできない。そこで、レベリングFB制御を行った場合での片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果を図7及び図8に示す。
図7は、レベリングFB制御を行った場合での片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。図8は、レベリングFB制御を行った場合での片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。
レベリングFB制御では、第1圧延機110a~第5圧延機110eのそれぞれの出側に配置された、第1形状計ロール111a~第5形状計ロール111eのそれぞれにおける差張力の大きさを小さくするように、第1圧延機110a~第5圧延機110eのレベリングを制御する。そのため、図8に示した差張力から換算した片伸び又は曲がりの大きさは、図6に示した差張力から換算した片伸び又は曲がりの大きさよりも大幅に小さくすることができる。一方、図7に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさは、図5に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりと比較すると、真の片伸び又は曲がりが緩やかに変化する時間(10~50秒)では小さくなっているが、真の片伸び又は曲がりが急激に変化する時間(0~10秒)では、ほぼ同じであり、レベリングFB制御が対応できていない。
本来であれば、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさを小さくしたいが、実機では、それらを観測することはできない。そこで、シミュレーションにより第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくするようにレベリングFB制御をした結果を図9及び図10に示す。
図9は、シミュレーションにより第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくするようにレベリングFB制御をした結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。図10は、シミュレーションにより第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくするようにレベリングFB制御をした結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。
本実施形態におけるレベリングFB制御は、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさを小さくするようにレベリングを制御する。そのため、図9に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさは、図5及び図7に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさよりも大幅に小さくすることができる。一方、図10に示した差張力から換算された片伸び又は曲がりの大きさは、図8に示した差張力から換算された片伸び又は曲がりよりは大きくなる。第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりは観測できないが、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりは測定できる。そのため、シミュレーションを用いれば、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりから第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりの大きさを小さくするようなレベリング量を計算することができる。実機においても、原理的には第1圧延機入側の片伸び又は曲がりがわかった時点で、シミュレーションを行えば、事前に適切なレベリング量を計算することができる。そして、片伸び又は曲がりが第1圧延機110aに到達したタイミングで、実機の第1圧延機110aに、その計算したレベリング量でレベリングFF制御を行う。これにより、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりを小さくすることができる。
なお、シミュレーションには、計算時間がかかる。そのため、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりと、適切なレベリング量とを、複数ケースで計算し、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりから適切なレベリング量を出力するように機械学習することによって、オンラインで適切なレベリング量を求めることができる。
例えば、図4に示した算出装置150が、形状測定装置7から取得した第1圧延機入側の面外変形量(片伸び又は曲がり)に、レベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて、第1圧延機110aのレベリングFF制御に用いるレベリング量を算出する。また、適用するレベリング量算出プログラムは、複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものである。
実際には、シミュレーションと実機との差異があるため、レベリングFF制御を単独で使用するのではなく、レベリングFB制御と組み合わせて使用するのが好ましい。そこで、レベリングFF制御とレベリングFB制御とを行って、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果を図11及び図12に示す。なお、第1圧延機110aでは、レベリングFF制御出力とレベリングFB制御出力とを足し合わせて制御出力としている。
図11は、レベリングFF制御とレベリングFB制御とを行って、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として真の片伸び又は曲がりの推移を示した図である。図12は、レベリングFF制御とレベリングFB制御とを行って、片伸び又は曲がりがある鋼板Sを冷間圧延したシミュレーションの結果として差張力から換算した片伸び又は曲がりの推移を示した図である。
図11に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりは、図7に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりよりも小さくなっているが、図9に示した第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりよりも大きくなっている。レベリングFF制御とレベリングFB制御との重み付けを調整することによって、第1圧延機出側の真の片伸び又は曲がりをレベリングFF制御の結果に近づけるか、レベリングFB制御の結果に近づけるかを調整することができる。
実施形態に係る冷間圧延設備1に適用するレベリング制御においては、第1圧延機110aの入側に配置された形状計である形状測定装置7のデータ処理を行い、第1圧延機入側の片伸び又は曲がりを算出する。そして、算出した第1圧延機入側の片伸び又は曲がりから機械学習プログラムを用いて、適切なレベリングであるレベリングFF制御出力を算出する。第1レベリング制御装置151aは、第1形状計ロール111aによって測定された鋼板Sの面外変形量である第1圧延機出側の片伸び又は曲がりを用いて、第1圧延機110aのレベリング量を算出する。そして、第1レベリング制御装置151aは、算出したレベリング量に基づいて第1圧延機110aのレベリングを制御するレベリングFB制御を行う。さらに、第1レベリング制御装置151aは、ライン速度から鋼板Sのトラッキングを行って、形状測定装置7で測定された片伸び又は曲がりが第1圧延機110aに到達したタイミングで、レベリングFF制御出力とレベリングFB制御とを重み付けして足し合わせ、その足し合わせた値を目標値としてレベリングを制御する。そして、このようなレベリング制御を行うことによって、レベリング制御不良が原因で2[%]の確率で破断していたものが、1[%]の破断確率に抑制することができた。
1 冷間圧延設備
2 ペイオフリール
3 溶接機
4 ノッチャー
5 入側ルーパー
6 ステアリング装置
7 形状測定装置
8 デフレクターステアリングロール
9 ブライドルロール群
10 デフレターステアリングロール
11 冷間圧延機
12 ブライドルロール
13 切断機
14 テンションリール
110 圧延機
110a 第1圧延機
110b 第2圧延機
110c 第3圧延機
110d 第4圧延機
110e 第5圧延機
111 形状計ロール
111a 第1形状計ロール
111b 第2形状計ロール
111c 第3形状計ロール
111d 第4形状計ロール
111e 第5形状計ロール
150 算出装置
151 レベリング制御装置
151a 第1レベリング制御装置
151b 第2レベリング制御装置
151c 第3レベリング制御装置
151d 第4レベリング制御装置
151e 第5レベリング制御装置

Claims (18)

  1. 圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量を用いて前記圧延機のレベリング量を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出されたレベリング量に基づいて、前記圧延機のレベリングを制御する制御ステップと、
    前記制御ステップにより制御された前記圧延機を用いて、鋼板に冷間圧延を施す冷間圧延ステップと、
    を含むことを特徴とする冷間圧延方法。
  2. 鋼板の面外変形量は、前記圧延機の上流側、且つ、鋼板の搬送方向を変更するステアリング装置の直上流又は直下流において測定された面外変形量であることを特徴とする請求項1に記載の冷間圧延方法。
  3. 前記圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量が閾値を超える場合、前記冷間圧延ステップにおける鋼板に対する冷間圧延を実行しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  4. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて算出されるものであって、
    前記レベリング量算出プログラムは、
    複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  5. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記鋼板の面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて算出されるものであって、
    前記レベリング量算出プログラムは、
    複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とする請求項3に記載の冷間圧延方法。
  6. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて算出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷間圧延方法。
  7. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて算出されることを特徴とする請求項3に記載の冷間圧延方法。
  8. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて算出されることを特徴とする請求項4に記載の冷間圧延方法。
  9. 前記算出ステップにおいて、
    前記レベリング量は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて算出されることを特徴とする請求項5に記載の冷間圧延方法。
  10. 鋼板に冷間圧延を施す圧延機と、
    前記圧延機の上流側に配置され、鋼板の面外変形量を測定する形状測定装置と、
    前記形状測定装置によって測定された鋼板の面外変形量を用いて、前記圧延機のレベリング量を算出する算出装置と、
    前記算出装置によって算出されたレベリング量に基づいて、前記圧延機のレベリングを制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする冷間圧延設備。
  11. 前記圧延機の上流側に配置され、鋼板の搬送方向を変更するステアリング装置を備えており、
    鋼板の面外変形量は、前記圧延機の上流側、且つ、前記ステアリング装置の直上流又は直下流において測定された面外変形量であることを特徴とする請求項10に記載の冷間圧延設備。
  12. 前記圧延機の上流側で測定された鋼板の面外変形量が閾値を超える場合、前記圧延機は鋼板に対する冷間圧延を実行しないことを特徴とする請求項10又は11に記載の冷間圧延設備。
  13. 前記算出装置は、前記面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて前記レベリング量を算出し、
    前記レベリング量算出プログラムは、
    複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とする請求項10又は11に記載の冷間圧延設備。
  14. 前記算出装置は、前記面外変形量にレベリング量算出プログラムを適用した結果得られた値を用いて前記レベリング量を算出し、
    前記レベリング量算出プログラムは、
    複数の鋼板の各面外変形量を入力変数とし、前記各面外変形量に対して物理シミュレーションの結果得られた各レベリング量を目的変数として、機械学習させたものであることを特徴とする請求項12に記載の冷間圧延設備。
  15. 前記算出装置は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて、前記レベリング量を算出することを特徴とする請求項10又は11に記載の冷間圧延設備。
  16. 前記算出装置は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて、前記レベリング量を算出することを特徴とする請求項12に記載の冷間圧延設備。
  17. 前記算出装置は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて、前記レベリング量を算出することを特徴とする請求項13に記載の冷間圧延設備。
  18. 前記算出装置は、前記圧延機の上流側における鋼板の面外変形量と、前記圧延機の下流側において測定される鋼板の面外変形量とを用いて、前記レベリング量を算出することを特徴とする請求項14に記載の冷間圧延設備。
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