JP6685785B2 - 冷間圧延における形状制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧延された金属帯が板破断を生じないように圧延条件を適正化する方法に関する。
冷間圧延機において鋼帯を圧延する際には、鋼帯の厚さや圧延条件によって圧延形状の不良を引き起こし、製品の品質不良を発生させてしまう。圧延形状の不良とは具体的には、中伸び形状(圧延方向の長さの歪のうち、中央部分が延びてしまうこと)や耳伸び形状(圧延方向の長さの歪のうち、圧延帯の両端部が延びてしまうこと)が挙げられる。
このような形状不良を抑制するため、冷間タンデムミルでは、ワークロールベンダー、中間ロールベンダー、中間ロールシフト等の形状制御手段の制御量を適正値に設定することにより、スタンド間の板形状が悪化しないように図られている。しかし、板端部には微小な割れが存在することが多いため、平均出側張力が大きい場合やスタンド間の圧延材形状が中伸びの場合に板端部出側張力が過大となり、板破断を生じさせる場合がある。
そこで、特開平4−200904号公報では、冷間タンデムミルのスタンド間で金属帯端部の急峻度が耳割れの成長しない限界値以上の耳伸び形状となるように形状制御することで板破断を防止する冷間圧延方法が提案されている。これは、平均出側張力が小さい場合には、スタンド間の圧延形状が耳伸び形状となることにより板端部出側張力が小さくなることで、板破断を防止する方法である。
しかし、特開平4−200904号公報の方法では、平均出側張力が大きく耳伸びの程度が軽い場合には板端部出側張力が過大となり、板破断を生じる場合がある。
そこで、特開平8−141620号公報では、冷間リバース圧延機において形状検出器出力に基づいて算出される板端部出側張力が予め定めた値よりも大きくなった際に全張力を低減すること(平均出側張力を低減することと同一)により、板端部出側張力が予め定めた値以下として形状制御を行うことを特徴とする圧延機における形状制御方法が提案されている。
特開平4−200904号公報 特開平8−141620号公報
特許文献2の方法では、被圧延材の形状を形状検出器で検出し、幅方向のユニット張力の最大値及び特定の幅方向の位置ユニット張力の少なくとも一方が、それぞれの予め定めた値よりも大きくなった際に全張力を低減させることで板端部出側張力を小さくすることができ、それによって板破断を防止することができるものである。
しかし、一般的には冷間タンデムミルのスタンド間には形状検出器が設置されておらず、スタンド間の圧延形状を把握することが困難である。したがって、形状検出器出力に基づいた板端部出側張力の算出を前提とする特許文献2の方法を適用することはできない。また、特許文献2の方法では、平均出側張力を低減するため、板厚制御と干渉し、板厚が変動する場合がある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、形状検出器の設置されていない冷間タンデムミルのスタンド間においても板厚制御と干渉することなく、板破断を防止可能な形状制御方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷間タンデムミルのスタンド間において板破断を防止することが可能な冷間圧延における形状制御方法であって、端部出側張力が平均出側張力と圧延形状による張力差との和で表されることに基づいて、前記平均出側張力、圧延荷重および形状制御手段の制御量を変数として前記板端部出側張力を表す予測式を予め作成し、複数の圧延条件のそれぞれに関して前記予測式により得られた予測値と、前記複数の圧延条件のそれぞれでの板破断の発生有無とに基づいて、圧延材に板破断が生じる板端部出側張力の破断限界値を予め求め、前記平均出側張力および圧延荷重の予測値を前記予測式に代入し、板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、算出された前記形状制御手段の制御量を用いて前記板端部出側張力を制御することを特徴とする冷間圧延における形状制御方法である。
請求項2に記載の発明は、冷間タンデムミルのスタンド間において板破断を防止することが可能な冷間圧延における形状制御方法であって、端部出側張力が平均出側張力と圧延形状による張力差との和で表されることに基づいて、前記平均出側張力、圧延荷重、素材クラウン量および形状制御手段の制御量を変数として前記板端部出側張力を表す予測式を予め作成し、複数の圧延条件のそれぞれに関して前記予測式により得られた予測値と、前記複数の圧延条件のそれぞれでの板破断の発生有無とに基づいて、圧延材に板破断が生じる板端部出側張力の破断限界値を予め求め、前記平均出側張力、該圧延荷重の予測値および該素材クラウン量を前記予測式に代入し、板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、算出された前記形状制御手段の制御量を用いて前記板端部出側張力を制御することを特徴とする冷間圧延における形状制御方法である。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の冷間圧延における形状制御方法におい
て、さらに、圧延材の圧延中に前記圧延荷重を連続的に測定し、前記平均出側張力および
前記圧延荷重の測定値を前記板端部出側張力を表す予測式に代入し、前記板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、前記形状制御手
段の制御量を算出された前記制御量に補正することで前記板端部出側張力を制御すること
を特徴とする請求項1記載の冷間圧延における形状制御方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の冷間圧延における形状制御方法において、さらに、圧延材の圧延中に前記圧延荷重を連続的に測定し、前記平均出側張力、前記圧延荷
重の測定値および前記素材クラウン量を前記板端部出側張力を表す予測式に代入し、前記
板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、
前記形状制御手段の制御量を算出された前記制御量に補正することで前記板端部出側張力
を制御することを特徴とする請求項2記載の冷間圧延における形状制御方法である。
本発明においては、形状検出器の設置されていない冷間タンデムミルのスタンド間においても板厚制御と干渉することなく、板破断を防止することが可能である。
圧延荷重が板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差に及ぼす影響を示す図である。 ワークロールベンダー力が板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差に及ぼす影響を示す図である。 中間ロールベンダー力が板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差に及ぼす影響を示す図である。 中間ロールシフト位置が板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差に及ぼす影響を示す図である。 素材クラウン量が板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差に及ぼす影響を示す図である。 図7の条件1〜条件10の詳細を示す図である。 板端部出側張力と板破断の有無との関係を示す図である。 実施例で使用した6段圧延機及び制御系統の概略図である。
本発明者らは、板端部出側張力を表す予測式を用いて板端部出側張力を算出するとともに、算出した板端部出側張力が破断限界値以下となるように形状制御手段の制御量を設定または補正することにより板端部出側張力を制御し、形状検出器の設置されていない冷間タンデムミルのスタンド間においても板厚制御と干渉することなく、板破断を防止可能な形状制御方法を種々調査検討した。
その結果、板端部出側張力が平均出側張力、圧延荷重、素材クラウン量および形状制御手段の制御量とほぼ線形関係にあることに着目し、平均出側張力、圧延荷重、素材クラウン量および形状制御手段の制御量を変数として板端部出側張力を表す予測式を用いて形状制御手段の制御量を制御することにより、板端部出側張力を破断限界値以下とすることを可能とした。その結果、形状検出器の設置されていない冷間タンデムミルのスタンド間においても板厚制御と干渉することなく、板破断を防止することを見出した。
以下、4スタンドからなる冷間タンデムミルのNo.3スタンドに設置された形状制御手段としてワークロールベンダー、中間ロールベンダーおよび中間ロールシフトを有する6段圧延機を対象に本発明の形状制御方法について説明するが、他のスタンドに設置された圧延機や4段圧延機等の6段圧延機以外の圧延機に対しても同様に本発明が適用されることは勿論である。
板端部出側張力Teは、式(1)のように平均出側張力Tavと圧延形状による張力差(板端部出側張力と平均出側張力との差)ΔTとの和で表される。
Te=Tav+ΔT (1)
そして、板幅方向の張力差から板幅方向の伸び率差を算出するという形状検出器の原理から明らかなように、ヤング率をE、板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差をΔεとすると、圧延形状による張力差ΔTは式(2)で表される。
ΔT=E・Δε・(−1) (2)
圧延材の形状に及ぼす影響要因には、圧延材寸法、材質、潤滑状態、前後方張力、圧延荷重、形状制御手段の制御量、素材クラウン量、圧延前形状等がある。このうち、圧延材寸法については板厚、板幅毎にテーブル区分すると、区分内での圧延材寸法の変化が形状に及ぼす影響を小さくすることができる。圧延材の形状には、材質、潤滑状態及び前後方張力が影響するが、その影響のほとんどは圧延荷重を介したロール撓みの変化によって生じる。
また、スキンパス圧延のように圧下率が小さい場合には圧延前形状の影響は大きいが、圧下率5%以上の通常の冷間圧延においては圧延前形状の影響は小さい。したがって、形状変化に及ぼす主要因は、圧延荷重、素材クラウン量、形状制御手段の制御量ということができる。
そこで、圧延荷重、素材クラウン量、形状制御手段の制御量が圧延形状に及ぼす定量的な影響について検討した。ここで「形状制御手段」とは、ロールベンダー、ロールシフト、圧下率・圧延荷重、スポットクラーント等の一部またはこれらの全部を指す。
図1は、圧延荷重Pが板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεに及ぼす影響を示す図である。圧延荷重の変化は、ロール撓みの変化となって現れ、圧延材の形状を変化させる。圧延荷重とロール撓み量との関係は弾性領域における変形を対象としていることからほぼ線形的な関係にある。したがって、板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεも圧延荷重Pと線形関係にあることがわかる(図1参照)。
図2は、ワークロールベンダー力Wbが板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεに及ぼす影響を示す図である。形状制御手段であるワークロールベンダーも圧延荷重と同様にロール撓みを変化させて圧延形状を変化させるものである。したがって、ワークロールベンダー力Wbと板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεとの間も線形関係にある(図2参照)。
図3は、中間ロールベンダー力Ibが板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεに及ぼす影響を示す図である。中間ロールベンダーも圧延荷重と同様にロール撓みを変化させて圧延形状を変化させるものである。したがって中間ロールベンダー力Ibと板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεとの間も線形関係にある(図3参照)。
図4は、中間ロールシフト位置Lsが板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεに及ぼす影響を示す図である。中間ロールシフト位置をテーパ開始点から板端までの距離で定義し、テーパ開始点が板端よりも内側にある場合を負、外側にある場合を正とする。中間ロールシフトもワークロールと中間ロール間の接触圧力分布を変化させることによりロール撓みを変化させて圧延形状を変化させるものである。したがって、中間ロールシフト位置Lsと板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεとの間も線形関係にある(図4参照)。
図5は、素材クラウン量Crが板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεに及ぼす影響を示す図である。素材クラウン量は、板端部と板幅中央の板厚差で定義した。図5に示すように、素材クラウン量Crと板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεとの間も線形関係にあることがわかった。
以上の各要因相互の関係から、ae、be、ce、de、ee、feを影響係数として、式(3)で板幅方向の平均値に対する板端部の伸び率差Δεを表すことができる。
Δε=ae・P+be・Cr+ce・Wb+de・Ib+ee・Ls+fe (3)
影響係数ae、be、ce、de、ee、feは、板幅、板厚及び材質等の製造品種によって定まる定数であり、実験又はロールの弾性変形解析と素材の塑性変形解析とを連成させた解析モデルによるシミュレーションからそれぞれ求められる。各影響係数は、板幅、板厚、材質等の各区分毎にテーブル設定し、或いは板幅、板厚、材質等の関数として数式化される。
各影響係数は具体的には、ae:圧延荷重と伸び率差の関係を表す直線の傾き(図1を参照)、be:素材クラウン量と伸び率差の関係を表す直線の傾き(図5参照)、ce:ワークロールベンダー力と伸び率差の関係を表す直線の傾き(図2参照)、de:中間ロールベンダー力と伸び率差の関係を表す直線の傾き(図3参照)、ee:中間ロールシフト位置と伸び率差の関係を表す直線の傾き(図4参照)、fe:定数項である。
なお、ワークロール径400mm程度が一般的な6段圧延機やワークロール径100mm以下が一般的な20段圧延機等では、ワークロールに大きな撓み変形が生じやすいため、圧延荷重が圧延材の形状に及ぼす影響は大きいが、素材クラウン量が圧延材の形状に及ぼす影響は小さくなりやすい。この場合には、式(3)において素材クラウン量Crをゼロとして素材クラウン量の影響項を無視することも可能である。
式(1)〜(3)より、平均出側張力、圧延荷重、素材クラウン量および形状制御手段の制御量を変数として板端部出側張力を表す予測式は式(4)で表される。
Te=Tav−E(ae・P+be・Cr+ce・Wb+de・Ib+ee・Ls+fe) (4)
次に、タンデムミル出側の板厚0.3mm〜0.5mm、板幅850mm〜1050mmの条件で板端部出側張力と板破断の有無との関係について調査した。図6は、圧延条件(条件1〜条件10)毎にパラメータ(圧延荷重、素材クラウン量、平均出側張力、ワークロールベンダー力、中間ロールベンダー力、中間ロールシフト位置)が設定されている。そして各条件を上記式(4)により板端部出側張力の予測値を計算し、板破断の有無を調査した。
その結果を図7に示す。図7に示すように、条件1〜5までは板破断は生じなかったものの、条件6〜10においては板破断が生じた。つまり、板端部出側張力に破断限界値が存在し、板端部出側張力が破断限界値以上になると板破断を生じることが判明した。このように、各パラメータと式(4)により、板端部出側張力の予測値を得ることができ、得られた予測値から板破断が生じるか否かを予測することができる。
すなわち、式(4)により算出される板端部出側張力が破断限界値以下となるように形状制御手段の制御量を設定または補正すれば、板破断を防止することが可能となる。
形状制御手段の初期設定については、圧延荷重Pを、Bland&Fordの式、Hillの式等の圧延荷重式を用いて予測し、平均出側張力Tav、圧延荷重の予測値Pを、および素材クラウン量の測定値Crを板端部出側張力Teを表す予測式(4)に代入し、板端部出側張力Teが破断限界値以下となるようにワークロールベンダー力Wb、中間ロールベンダー力Ibおよび中間ロールシフト位置Lsを算出し、設定する。
また、圧延中の圧延材の形状制御においては、圧延材の圧延中に圧延荷重を連続的に測定し、平均出側張力Tav、圧延荷重の測定値Pおよび素材クラウンの測定値Crを板端部出側張力Teを表す予測式(4)に代入し、板端部出側張力Teが破断限界値以下となるようにワークロールベンダー力Wbおよび中間ロールベンダー力Ib、中間ロールシフト位置Lsを算出し、補正する。
以上の説明では、ワークロールベンダー、中間ロールベンダーおよび中間ロールシフトの三つの形状制御手段の制御量を設定または補正することを前提としたが、使用する形状制御手段の組合せは、ワークロールベンダー、中間ロ−ルベンダーおよび中間ロールシフトの組合せに限ったものではない。つまり、形状制御手段として、ワークロールベンダー、中間ロールベンダーおよび中間ロールシフトを有する6段圧延機においても、圧延材の圧延中の形状制御においては、応答性の悪い中間ロールシフトを除いたワークロールベンダーおよび中間ロールベンダーの二つの形状制御手段の制御量を補正してもよい。その場合、式(4)において中間ロールシフト位置Lsを初期設定値に固定することが好ましい。
また、4段圧延機のように形状制御手段がワークロールベンダーのみの場合には、式(4)の代わりに式(5)を用い、板端部出側張力Teが破断限界値以下となるようにワークロールベンダー力Wbを算出し、設定または補正する。
Te=Tav−E(ae・P+be・Cr+ce・Wb+fe) (5)
4スタンドからなる冷間タンデムミルのNo.3スタンドに設置された6段圧延機においてタンデムミル出側の板厚が0.3mm〜0.5mmの冷延鋼板500コイルを圧延する際に本発明を適用した例を説明する。
6段圧延機1は、図8に示すように、ワークロールベンダー2、中間ロールベンダー3、中間ロールシフト4を形状制御手段として備えている。上位コンピュータ5には予め圧延条件(例えば、ワークロールの回転速度、ワークロール径、摩擦係数、板幅、入出側板厚、平均入出側張力、圧延材の変形抵抗等)が入力されており、圧延荷重式に従って圧延荷重Pが算出される。
プロセスコンピュータ6では板幅、板厚及び材質の区分毎に予め算出した影響係数(ae、be、ce、de、ee、fe)と素材クラウンCrの測定値を取り込んでおり、板端部出側張力Teを表す予測式(4)で板端部出側張力Teが破断限界値以下となるようにワークロールベンダー力Wb、中間ロールベンダー力Ibおよび中間ロールシフト位置Lsを算出し、初期設定した。なお、破断限界値については、図7で求めた値を採用した。
また、圧延開始後は荷重計7で圧延荷重Pを連続的に測定し、板端部出側張力Teを表す予測式(4)で板端部出側張力Teが破断限界値以下となるようにワークロールベンダー力Wbおよび中間ロールベンダー力Ibを算出し、補正した。なお、中間ロールシフト位置Lsは初期設定値に固定した。
その結果、従来は500コイルにつき3コイルで板破断を生じていたが、本発明法を適用することにより、500コイルはいずれも板破断を生じなかった。また、平均出側張力の代わりに形状制御手段の制御量を設定または補正したことで、板厚制御と干渉して板厚が変動することもなかった。
このように、本発明の板端部出側張力を表す予測式を用いて板端部出側張力を算出するとともに、算出した板端部出側張力が破断限界値以下となるように形状制御手段の制御量を設定または補正することで板端部出側張力を制御することにより、形状検出器の設置されていない冷間タンデムミルのスタンド間においても板厚制御と干渉することなく、板破断を防止することが可能となった。
1:6段圧延機
2:ワークロールベンダー
3:中間ロールベンダー
4:中間ロールシフト
5:上位コンピュータ
6:プロセスコンピュータ
7:荷重計
8:圧延材
9:ワークロール
10:中間ロール
11:バックアップロール

Claims (4)

  1. 冷間タンデムミルのスタンド間において板破断を防止することが可能な冷間圧延における形状制御方法であって、
    端部出側張力が平均出側張力と圧延形状による張力差との和で表されることに基づいて、前記平均出側張力、圧延荷重および形状制御手段の制御量を変数として前記板端部出側張力を表す予測式を予め作成し、
    複数の圧延条件のそれぞれに関して前記予測式により得られた予測値と、前記複数の圧延条件のそれぞれでの板破断の発生有無とに基づいて、圧延材に板破断が生じる板端部出側張力の破断限界値を予め求め、
    前記平均出側張力および圧延荷重の予測値を前記予測式に代入し、板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、
    算出された前記形状制御手段の制御量を用いて前記板端部出側張力を制御する
    ことを特徴とする冷間圧延における形状制御方法。
  2. 冷間タンデムミルのスタンド間において板破断を防止することが可能な冷間圧延における形状制御方法であって、
    端部出側張力が平均出側張力と圧延形状による張力差との和で表されることに基づいて、前記平均出側張力、圧延荷重、素材クラウン量および形状制御手段の制御量を変数として前記板端部出側張力を表す予測式を予め作成し、
    複数の圧延条件のそれぞれに関して前記予測式により得られた予測値と、前記複数の圧延条件のそれぞれでの板破断の発生有無とに基づいて、圧延材に板破断が生じる板端部出側張力の破断限界値を予め求め、
    前記平均出側張力、該圧延荷重の予測値および該素材クラウン量を前記予測式に代入し、板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、
    算出された前記形状制御手段の制御量を用いて前記板端部出側張力を制御する
    ことを特徴とする冷間圧延における形状制御方法。
  3. さらに、圧延材の圧延中に前記圧延荷重を連続的に測定し、
    前記平均出側張力および前記圧延荷重の測定値を前記板端部出側張力を表す予測式に代入し、
    前記板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、
    前記形状制御手段の制御量を算出された前記制御量に補正することで前記板端部出側張力を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷間圧延における形状制御方法。
  4. さらに、圧延材の圧延中に前記圧延荷重を連続的に測定し、
    前記平均出側張力、前記圧延荷重の測定値および前記素材クラウン量を前記板端部出側張力を表す予測式に代入し、
    前記板端部出側張力が前記破断限界値以下となるように前記形状制御手段の制御量を算出し、
    前記形状制御手段の制御量を算出された前記制御量に補正することで前記板端部出側張力を制御する
    ことを特徴とする請求項2記載の冷間圧延における形状制御方法。
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