JP2017000958A - 洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄溶剤の液面を水で被覆することにより洗浄溶剤からの洗浄蒸気の発生を抑制可能とするとともに、被洗浄物への水分の付着を、高いコストをかけることなく防止可能とする洗浄装置を得る。【解決手段】一又は複数の貯留槽5と洗浄槽4とを備え、洗浄槽4には、水24よりも比重の大きい非水系溶剤23と水24とを収納することにより、洗浄槽4内の非水系溶剤23の液面18を水24の層にて被覆可能とするとともに、洗浄槽4内の水24を貯留槽5に移送することにより洗浄槽4内の非水系溶剤23の液面18を露出可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、機械部品、電子部品、医療機器等の被洗浄物を洗浄する洗浄装置に係るものであって、被洗浄物の浸漬洗浄及び蒸気洗浄において洗浄溶剤の大気への拡散を防止して環境負荷を減少するとともに、洗浄溶剤の消耗を減少して洗浄コストを低減可能とする洗浄装置に関するものである。
特開2008−47879号公報 特開平6−328052号公報
従来より、洗浄溶剤として使用されてきたフロン113等が、オゾン層の破壊防止と温暖化防止のために1995年に世界的に生産全廃となった。それ以後、フロン代替溶剤が各種開発されているが、このようなものの中には、沸点が低いため蒸発によるロスが大きい溶剤や、キロ当たりの単価が高価な溶剤が多く、コストが高くつくことが問題となっていた。
そこで従来より、特許文献1に示す如く洗浄溶剤の表面を水で被覆することによって洗浄溶剤の蒸発を抑え、洗浄溶剤の使用コストを低減しようとする方法が知られている。しかし、液面を水で被覆した洗浄溶剤中に被洗浄物を浸漬して浸漬洗浄を行った場合には、被洗浄物に水分が付着するものとなることから、シミ等の問題が生じるものとなる。また、このような洗浄の際の水分の付着を防止するためには、特許文献2に示す如く洗浄溶剤から水分を取り除くための水分分離装置のような特別な手段を必要とするものであった。
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、洗浄溶剤の液面を水で被覆することにより洗浄溶剤からの洗浄蒸気の発生を抑制可能とするとともに、被洗浄物への水分の付着を、高いコストをかけることなく防止可能とする洗浄装置を得ようとするものである。
本願発明は上述の如き課題を解決するため、一又は複数の貯留槽と洗浄槽とを備え、洗浄槽には、水よりも比重の大きい非水系溶剤と水とを収納することにより、洗浄槽内の非水系溶剤の液面を水の層にて被覆可能とするものである。水よりも比重の大きい非水系溶剤と水とを貯留槽や洗浄槽に収納した場合には、非水系溶剤と水とが完全に分離して非水系溶剤の層が下側に位置し、水の層がこの非水系溶剤の層の上側に位置するものとなる。そのため、貯留槽及び洗浄槽内の非水系溶剤の液面を水の層によって完全に被覆されるため、この水の層によって非洗浄時における非水系溶剤の無駄な蒸発を防ぐことができる。
このような水の層によって非水系溶剤の無駄な蒸発を防ぐことができるということを実証するために、非水系溶剤の蒸発に関する実験を行った。まず、非水系溶剤としてHFE(商品名:Novec7100/スリーエムジャパン株式会社)を用いるとともに、この非水系溶剤を2つのガラス容器に97.9gずつ入れた。また、このうちの一方のガラス容器には、更に水を15.1g添加した。このように非水系溶剤に水を添加することにより、一方のガラス容器に収納した非水系溶剤は水の層によってその液面を被覆された状態となった。
そして、非水系溶剤のみを収納したガラス容器と、非水系溶剤及び水を収納したガラス容器とを室温下で静置し、各々の蒸発量を経時的に測定した。この実験結果を下記表1に示すとともに、表1の数値をグラフ化したものを図8に示す。
この実験結果から、非水系溶剤のみの場合は時間の経過とともに蒸発量が著しく増加しているのに対し、非水系溶剤に水を添加したものについては、120時間が経過しても蒸発量はわずか1.4wt%であり、蒸発量の著しい増加は見られないことが明らかとなった。この結果より、非水系溶剤の液面を水にて被覆することによって非水系溶剤の無駄な蒸発を防ぐことが出来ることが実証された。
また、上記の如く非水系溶剤と水とを収納した洗浄槽内の水を貯留槽に移送することにより、洗浄槽内の非水系溶剤の液面を露出可能としたものである。即ち、非水系溶剤と水とは完全に二層に分離するため水を貯留槽に移送することにより、非水系溶剤のみが洗浄槽内に残留するものとなり、非水系溶剤の液面を露出させることができる。そのため、被洗浄物を洗浄槽内で洗浄する際に、被洗浄物に水が付着するおそれがなく、水分によるシミなどの問題が生じにくいものとなる。
また、洗浄槽は、内部に水及び非水系溶剤を収納した状態で、貯留槽に収納した非水系溶剤を移送手段にて洗浄槽に移送することにより、洗浄槽内の水をオーバーフローにより貯留槽内に移送可能としたものであっても良い。このように貯留槽に収納した非水系溶剤を洗浄槽に移送することにより、洗浄槽内の非水系溶剤の嵩が増して非水系溶剤の上部に位置する水の層が押し上げられるため、この洗浄槽内の水をオーバーフローにより貯留槽内に移送することが可能となる。
また、貯留槽は、内部に水及び非水系溶剤を収納した状態で、洗浄槽に収納した非水系溶剤を移送手段にて貯留槽に移送することにより、貯留槽内の水をオーバーフローにより洗浄槽内に移送可能とするものであっても良い。このように洗浄槽に収納した非水系溶剤を貯留槽に移送することにより、貯留槽内の非水系溶剤の嵩が増して非水系溶剤の層の上部に位置する水の層が押し上げられるため、この貯留槽内の水をオーバーフローにより洗浄槽内に移送することが可能となる。
また、水は、純水であっても良い。このように純水を使用することにより、ミネラル分等の不純物の混入を防止することが可能となる。
また、水は、冷却手段によって非水系溶剤の沸点以下に冷却するものであっても良い。このように冷却によって水を非水系溶剤の沸点以下に保持することにより、非水系溶剤が沸点以上になっても水の層により非水系溶剤の蒸発を抑制することができる。
また、洗浄槽には加熱手段を設け、この加熱手段によって発生した非水系溶剤の洗浄蒸気により蒸気洗浄を可能としたものであっても良い。
また、蒸気洗浄部は、洗浄槽とは別体に形成した蒸気発生槽に連通させ、この蒸気発生槽内にて発生させた非水系溶剤の洗浄蒸気を、洗浄槽に供給可能としたものであっても良い。
本発明は上述の如く構成したものであるから、水よりも比重の大きい非水系溶剤と水とを貯留槽や洗浄槽に収納した場合には、非水系溶剤と水とが完全に分離して非水系溶剤の層が下側に位置し、水の層がこの非水系溶剤の層の上側に位置するものとなる。そのため、水の層によって非水系溶剤の液面が被覆されることから、非水系溶剤の無駄な蒸発を防ぐことが可能となり、コストを低減することができる。
また上記の如く、水と非水系溶剤とがそれぞれ上層と下層との二層に完全に分離することから、上層の水を貯留槽に移送することにより非水系溶剤のみが洗浄槽内に残留するものとなり、非水系溶剤の液面を露出させることが可能となる。そのため、上記の如く非水系溶剤のみを洗浄槽内に残留させて非水系溶剤の液面を露出させて、洗浄槽内で被洗浄物を非水系溶剤にて蒸気洗浄又は液洗浄した際に、水分が被洗浄物に付着することがない。従って、特別な装置を必要とすることなく簡易な方法によって、被洗浄物への水分の付着によるシミの発生等を防ぐことが可能となる。
本発明の実施例1において洗浄槽に水を被覆した状態を示す断面図。 実施例1において蒸気洗浄を行っている状態を示す断面図。 実施例1において浸漬洗浄を行っている状態を示す断面図。 本発明の実施例2において洗浄槽に水を被覆した状態を示す断面図。 実施例2において浸漬洗浄を行っている状態を示す断面図。 実施例2において蒸気洗浄を行っている状態を示す断面図。 実施例2において被洗浄物の自然乾燥を行っている状態を示す断面図。 非水系溶剤と水の蒸発実験結果を示すグラフ。
本発明の実施例1を図1〜3に於いて説明すると、(1)は作業槽であって、底部(2)に仕切板(3)を立設し、この仕切板(3)によって作業槽(1)の底部(2)側の空間を二分して一方を洗浄槽(4)、他方を貯留槽(5)としている。また、洗浄槽(4)と貯留槽(5)とには、図1に示す如く底部(2)側に連通配管(6)を設け、この連通配管(6)により両者を連通可能としている。また連通配管(6)内の液体の流通及び停止は、この連通配管(6)にそれぞれ設けた第1〜4開閉弁(7)(8)(10)(11)及びポンプ(12)を通じて行われる。このように、本実施例及び以下の実施例では、この連通配管(6)、第1〜4開閉弁(7)(8)(10)(11)、及びポンプ(12)を本発明の移送手段(13)としている。また、使用開始前は、第1〜4開閉弁(7)(8)(10)(11)の全てを閉止状態としている。
また、上記の如く形成した洗浄槽(4)の内部には、洗浄槽(4)内の液体を加熱するための加熱手段(27)であるヒーター(14)と加熱温度を制御するための温度センサー(15)を設けるとともに、洗浄槽(4)及び貯留槽(5)内にはそれぞれ冷却コイル(16)(17)を設けている。また作業槽(1)の開口部(20)内周にも冷却コイル(21)を配置し、この冷却コイル(21)により作業槽(1)内の洗浄蒸気(22)の凝縮等を可能としている。また、貯留槽(5)内にも温度センサー(28)を設けている。
また、上記洗浄槽(4)及び貯留槽(5)には、非水系溶剤(23)及び水(24)を収納している。ここで、本発明で使用する非水系溶剤(23)は水(24)よりも比重の大きいものであって、例えばフロン代替溶剤としてすでに公知であるHFE(ハイドロフルオロエーテル)やHFC(ハイドロフルオロカーボン)等が挙げられる。また、本実施例及び以下の実施例で使用する水(24)は純水であるとともに、本発明の冷却手段(25)である洗浄槽(4)及び貯留槽(5)内の冷却コイル(16)(17)により、非水系溶剤(23)の沸点以下に冷却している。
上記の如く構成したものにおいて被洗浄物(26)の蒸気洗浄を行う方法について以下に説明する。まず、蒸気洗浄の開始前には、洗浄槽(4)と貯留槽(5)とにそれぞれ非水系溶剤(23)及び水(24)が収納されている。これにより、洗浄槽(4)内及び貯留槽(5)内は、図1に示す如く下層を非水系溶剤(23)、上層を水(24)とする二層に分離するものとなる。そのため、洗浄槽(4)内及び貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が水(24)の層によって完全に被覆されるものとなることから、この水(24)の層によって非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐことが可能となり、コストを抑制することができる。
そして、適宜の移動機構(図示せず。)により、図1に示す如く被洗浄物(26)を作業槽(1)内の洗浄槽(4)に臨ませて配置する。そして、蒸気洗浄中に被洗浄物(26)に水(24)が付着する事態を防ぐため、蒸気洗浄を開始する前に洗浄槽(4)内の水(24)の除去作業を行う。即ち、図1に示す第1、2開閉弁(7)(8)を開弁してポンプ(12)を作動させる。これにより、貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)が第1開閉弁(7)、ポンプ(12)、及び第2開閉弁(8)を通過して洗浄槽(4)内に移送される。そして、貯留槽(5)内の液体の嵩が減るとともに洗浄槽(4)内の液体の嵩が増し、この洗浄槽(4)内の水(24)が仕切板(3)を超えて貯留槽(5)内にオーバーフローするものとなる。
上記の方法によって洗浄槽(4)内に収納していた水(24)が全て貯留槽(5)内に流入した時点で、ポンプ(12)を停止するとともに第1、2開閉弁(7)(8)を閉弁する。これにより、図2に示す如く洗浄槽(4)内には非水系溶剤(23)のみが残っているため、この非水系溶剤(23)の液面(18)が露出した状態となる。そして、洗浄槽(4)内に設けたヒーター(14)により非水系溶剤(23)を加熱し、図2に示す如く作業槽(1)内に洗浄蒸気(22)を発生させて被洗浄物(26)の蒸気洗浄を行う。
このように洗浄槽(4)内の水(24)を完全に除去し、非水系溶剤(23)の液面(18)を露出させた状態で蒸気洗浄を行うことにより、水分が被洗浄物(26)に付着する事態が生じにくいものとなる。従って、特別な装置を別途必要とすることなく、簡易な方法で被洗浄物(26)への水分の付着によるシミの発生等を防ぐことが可能となる。
次に、蒸気洗浄が終了すると、非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐために再び洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)を水(24)にて被覆する。即ち、第3、4開閉弁(10)(11)を開弁するとともにポンプ(12)を作動させることにより、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)が第3開閉弁(10)、ポンプ(12)、及び第4開閉弁(11)を通過して貯留槽(5)内に移送される。これにより、洗浄槽(4)内の液体の嵩が減るとともに、貯留槽(5)内の液体の嵩が増すため、貯留槽(5)内の水(24)が仕切板(3)を超えて洗浄槽(4)内にオーバーフローするものとなる。そして、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が水(24)によって完全に被覆された時点でポンプ(12)を停止するとともに第3、4開閉弁(10)(11)を閉弁する。これにより、図1に示す如く洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が水(24)によって被覆され、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐことができる。
次に、本実施例の洗浄装置にて被洗浄物(26)の浸漬洗浄を行う方法について以下に説明する。まず、図1に示す如く洗浄槽(4)及び貯留槽(5)内にそれぞれ水(24)及び非水系溶剤(23)を収納した状態から、蒸気洗浄時と同様に第1、2開閉弁(7)(8)を開弁するとともにポンプ(12)を作動させて、貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)を第1開閉弁(7)、ポンプ(12)、及び第2開閉弁(8)通過して洗浄槽(4)内に移送する。これにより、洗浄槽(4)内の水(24)が仕切板(3)を超えて貯留槽(5)内にオーバーフローして洗浄槽(4)内の水(24)を全て貯留槽(5)内に移送する。
その後、ポンプ(12)を停止するとともに第1、2開閉弁(7)(8)を閉弁することにより、図3に示す如く洗浄槽(4)内に非水系溶剤(23)のみが残留し、この非水系溶剤(23)の液面(18)が露出した状態となる。そして、適宜の移動機構(図示せず。)によって図3に示す如く被洗浄物(26)を洗浄槽(4)の非水系溶剤(23)中に浸漬する。このように、簡易な方法によって洗浄槽(4)内の全ての水(24)を除去して非水系溶剤(23)の液面(18)を露出させた状態で浸漬洗浄を行うことにより、被洗浄物(26)への水分の付着によるシミの発生などを防ぐことが可能となる。
そして、浸漬洗浄が終了すると、上記移動機構によって被洗浄物(26)を非水系溶剤(23)中から洗浄槽(4)の上方に引き上げる。その後第3、4開閉弁(10)(11)を開弁するとともにポンプ(12)を作動させることにより、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)が第3開閉弁(10)、ポンプ(12)、及び第4開閉弁(11)を通過して貯留槽(5)内に移送される。これにより、貯留槽(5)内の水(24)が仕切板(3)を超えて洗浄槽(4)内に流れこみ、図1に示す如く洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が水(24)によって再び被覆されることから、浸漬洗浄終了後における洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐことができる。そして洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が水(24)によって完全に被覆された後、ポンプ(12)を停止するとともに第3、4開閉弁(10)(11)を閉弁する。
尚、本実施例では上記の如く、作業槽(1)内を仕切板(3)によって洗浄槽(4)と貯留槽(5)とに二分割しているが、他の異なる実施例ではこれに限らず、作業槽(1)内を複数枚の仕切板(3)を配置することによって三分割以上とすることも可能である。
上記実施例1では蒸気洗浄の際に、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)を蒸発させることによって洗浄蒸気(22)を発生させたが、本実施例2では作業槽(1)とは別個に設けた蒸気発生槽(31)にて洗浄蒸気(22)を発生させて、この洗浄蒸気(22)を蒸気洗浄に用いている。本実施例2について図4〜7にて説明すると、(1)は作業槽であって、底部(2)に仕切板(3)を立設し、この仕切板(3)によって作業槽(1)の底部(2)側の空間を二分して一方を洗浄槽(4)、他方を貯留槽(5)としている。また、洗浄槽(4)と貯留槽(5)との間には、図4に示す如く底部(2)側に連通配管(6)を設け、この連通配管(6)により両者を連通可能としている。また連通配管(6)内の液体の流通は、この連通配管(6)にそれぞれ設けた第1〜4開閉弁(7)(8)(10)(11)及びポンプ(12)を介して行われる。尚、洗浄開始前の第1〜4開閉弁(7)(8)(10)(11)は閉止状態としている。
また、上記の如く形成した洗浄槽(4)及び貯留槽(5)の内周には、それぞれ冷却コイル(16)(17)を配置している。また作業槽(1)の開口部(20)内周にも冷却コイル(21)を巻き回し、洗浄蒸気(22)の凝縮等を可能としている。また図4に示す如く、洗浄槽(4)及び貯留槽(5)には、非水系溶剤(23)及び水(24)を収納している。ここで、本実施例で使用する非水系溶剤(23)は水(24)よりも比重の大きいものであって、例えばフロン代替溶剤としてすでに知られているHFE(ハイドロフルオロエーテル)やHFC(ハイドロフルオロカーボン)等が挙げられる。また、本実施例及び以下の実施例で使用する水(24)は純水である。また、貯留槽(5)内には温度センサー(28)を設けている。
また本実施例では上記の如き構成の作業槽(1)とは別個に蒸気発生槽(31)を配置している。この蒸気発生槽(31)には蓋体(32)を設けており、内部を密閉可能なものとしている。また、この蒸気発生槽(31)の内部には本実施例の加熱手段(37)であるヒーター(33)と温度センサー(34)とが設けられているとともに、非水系溶剤(23)が収納されている。
上記の如く構成したものにおいて、被洗浄物(26)の洗浄方法について以下に説明する。まず、浸漬洗浄について説明すると、洗浄槽(4)内及び貯留槽(5)内には、図4に示す如く非水系溶剤(23)及び水(24)をそれぞれ収納している。そのため、洗浄槽(4)内及び貯留槽(5)内は、図4に示す如くいずれも下層を非水系溶剤(23)、上層を水(24)とする二層に分離することから、洗浄槽(4)内及び貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)の液面(18)は水(24)の層によって完全に被覆されるものとなる。従って、このように非水系溶剤(23)の液面(18)を被覆する水(24)の槽によって、洗浄槽(4)及び貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐことが可能となり、コストを抑制することができる。
そして、浸漬洗浄を開始する際には、まず被洗浄物(26)への水(24)の付着を防ぐため、洗浄槽(4)内の水(24)の除去作業を行う。即ち、図4に示す第1、2開閉弁(7)(8)を開弁してポンプ(12)を作動させる。これにより、貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)が第1開閉弁(7)、ポンプ(12)、及び第2開閉弁 (8)を通過して洗浄槽(4)内に移送される。これにより、貯留槽(5)内の液体の嵩が減るとともに洗浄槽(4)内の液体の嵩が増し、洗浄槽(4)内の水(24)が仕切板(3)を超えて貯留槽(5)内にオーバーフローするものとなる。
そして、洗浄槽(4)内の水(24)が全て貯留槽(5)内に流入した時点で、ポンプ(12)を停止するとともに第1、2開閉弁(7)(8)を閉弁する。これにより、図5に示す如く洗浄槽(4)内には非水系溶剤(23)のみが残留するため、この非水系溶剤(23)の液面(18)が露出した状態となる。このように洗浄槽(4)内の水(24)を完全に除去し、非水系溶剤(23)の液面(18)を露出させた状態で被洗浄物(26)の浸漬洗浄を行うことにより、被洗浄物(26)に水(24)が付着する事態が生じにくいものとなる。従って、特別な装置を別途必要とすることなく、簡易な方法で被洗浄物(26)への水分の付着によるシミの発生などを防ぐことができる。
そして上記の如く非水系溶剤(23)の液面(18)を露出させた状態で、被洗浄物(26)を適宜の移動機構(図示せず。)によって図5に示す如く洗浄槽(4)の非水系溶剤(23)内に浸漬して浸漬洗浄を行う。この浸漬洗浄時には、洗浄槽(4)内の冷却コイル(16)によって被洗浄物(26)が冷却された状態で行われる。そして浸漬洗浄が完了した後、上記移動機構によって被洗浄物(26)を再び非水系溶剤(23)の液面(18)よりも上方に移動させる。
そして浸漬洗浄が終了した時点で洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の無駄な蒸発を防ぐため、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)を水(24)にて被覆する。即ち、第1、2開閉弁(7)(8)を閉弁した状態で、第3、4開閉弁 (10)(11)を開弁し、ポンプ(12)を作動させる。これにより、洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)が第3開閉弁 (10)、ポンプ(12)、及び第4開閉弁 (11)を通過して貯留槽(5)内に移送されるとともに、洗浄槽(4)内の液体の嵩が減る。
その一方、貯留槽(5)内の非水系溶剤(23)の嵩が増すため貯留槽(5)内の水(24)が仕切板(3)を通じて洗浄槽(4)内にオーバーフローし、水(24)によって洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が被覆される。そして、図4に示す如く洗浄槽(4)内の非水系溶剤(23)の液面(18)が完全に水(24)に被覆された時点で、第3、4開閉弁 (10)(11)を閉弁するとともにポンプ(12)を停止する。
次に、上記浸漬洗浄が完了した後に被洗浄物(26)の蒸気洗浄を行う。まず、作業槽(1)とは別個に形成した蒸気発生槽(31)には蓋体(32)を配置するとともに、この蒸気発生槽(31)と作業槽(1)との連通を可能とする連通配管(35)に設けた第5開閉弁(36)を閉弁し、蒸気発生槽(31)内を密閉状態にしておく。そしてこの蒸気発生槽(31)内のヒーター(33)によって非水系溶剤(23)を加熱し、蒸気発生槽(31)内に非水系溶剤(23)の洗浄蒸気(22)を予め発生させておく。
その後、蒸気洗浄を行う際に第5開閉弁(36)を開弁することにより、密閉されていた蒸気発生槽(31)内が洗浄蒸気(22)の発生によって高圧となっていることから、この洗浄蒸気(22)が第5開閉弁(36)を通過して作業槽(1)内に流入するものとなる。そして、このように作業槽(1)内に送られた洗浄蒸気(22)によって、図6に示す如くこの作業槽(1)内に配置した被洗浄物(26)の蒸気洗浄が行われる。ここで、浸漬洗浄時には、洗浄槽(4)内の冷却コイル(16)にて冷却された非水系溶剤(23)内に被洗浄物(26)を浸漬していたことから、この被洗浄物(26)は十分に冷やされた状態で蒸気洗浄の工程に移行する。
そのため、蒸気洗浄時には、非水系溶剤(23)の洗浄蒸気(22)が冷やされた被洗浄物(26)の表面に付着することから、この洗浄蒸気(22)の凝縮比が高くなって洗浄効率を向上させることができる。そして、蒸気洗浄終了時には、第5開閉弁(36)を閉弁して蒸気発生槽(31)からの非水系溶剤(23)の流入を停止し、移動機構によって被洗浄物(26)を図7に示す如く作業槽(1)の開口部(20)付近に配置して被洗浄物(26)の自然乾燥を行う。
4 洗浄槽
5 貯留槽
13 移送手段
18 液面
22 洗浄蒸気
23 非水系溶剤
24 水
25 冷却手段
27 加熱手段
31 蒸気発生槽
37 加熱手段

Claims (6)

  1. 一又は複数の貯留槽と洗浄槽とを備え、洗浄槽には、水よりも比重の大きい非水系溶剤と水とを収納することにより、洗浄槽内の非水系溶剤の液面を水の層にて被覆可能とするとともに、洗浄槽内の水を貯留槽に移送することにより洗浄槽内の非水系溶剤の液面を露出可能としたことを特徴とする洗浄装置。
  2. 洗浄槽は、内部に水及び非水系溶剤を収納した状態で、貯留槽に収納した非水系溶剤を移送手段にて洗浄槽に移送することにより、洗浄槽内の水をオーバーフローにより貯留槽内に移送可能とするとともに、貯留槽は、内部に水及び非水系溶剤を収納した状態で、洗浄槽に収納した非水系溶剤を移送手段にて貯留槽に移送することにより、貯留槽内の水をオーバーフローにより洗浄槽内に移送可能とすることを特徴とする請求項1の洗浄装置。
  3. 水は、純水であることを特徴とする請求項1、または2の洗浄装置。
  4. 水は、冷却手段によって非水系溶剤の沸点以下に冷却したことを特徴とする請求項1、2、または3の洗浄装置。
  5. 洗浄槽には加熱手段を設け、この加熱手段によって発生した非水系溶剤の洗浄蒸気により蒸気洗浄を可能としたことを特徴とする請求項1、2、3、または4の洗浄装置。
  6. 蒸気洗浄部は、洗浄槽とは別体に形成した蒸気発生槽に連通させ、この蒸気発生槽内にて発生させた非水系溶剤の洗浄蒸気を、洗浄槽に供給可能としたことを特徴とする請求項1、2、3、または4の洗浄装置。


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