JP6009646B1 - 水分付着部品からの水分除去装置 - Google Patents

水分付着部品からの水分除去装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6009646B1
JP6009646B1 JP2015249587A JP2015249587A JP6009646B1 JP 6009646 B1 JP6009646 B1 JP 6009646B1 JP 2015249587 A JP2015249587 A JP 2015249587A JP 2015249587 A JP2015249587 A JP 2015249587A JP 6009646 B1 JP6009646 B1 JP 6009646B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture
adhering
medium liquid
heat medium
steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015249587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017116137A (ja
Inventor
正英 内野
正英 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Field Co Ltd
Original Assignee
Japan Field Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Field Co Ltd filed Critical Japan Field Co Ltd
Priority to JP2015249587A priority Critical patent/JP6009646B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6009646B1 publication Critical patent/JP6009646B1/ja
Publication of JP2017116137A publication Critical patent/JP2017116137A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】一度の作業によって水分付着部品からの水分除去を容易に行うことができるとともに、100℃以上に加熱した熱媒体液中に、水分付着部品からの水分が直接混入しないようにする。【解決手段】沸点が100℃以上の熱媒体液6の蒸気を供給する蒸気発生部2と、水分付着部品20に蒸気を接触させて水分付着部品20表面にて凝縮させ、この熱媒体液6と水分付着部品20に付着した水分を流下させ、熱媒体液6の蒸気温度により水分付着部品20の水分を蒸発させる水分除去部15と、水分付着部品20の水分及び熱媒体液6を蒸発させる乾燥部16とを備え、蒸気発生部を、水分付着部品20の水分が流下する場所とは異なる場所に設け、蒸気発生部内の熱媒体液6中に水分付着部品20に付着した水分が直接混入しないものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、被洗浄物や研磨後の部品やメッキ後の被メッキ物等に付着した水分を除去するための水分除装置に関するものである。
特許第2644948号公報 特許第4366438号公報 従来より、特許文献1、2に示す如き水分付着部品の水分除去装置が知られている。特許文献1、2に記載の発明は、水の沸点以上に加熱した高沸点溶剤中に水分付着部品を浸漬することにより、この水分付着部品に付着した水分を沸騰蒸発させることを目的としたものである。
しかしながら、上記の如き従来の装置では、高沸点溶剤中に水分付着部品を浸漬するため、使用する高沸点溶剤の液量が多くなり、コストが高くつくとともに環境への負荷が大きくなるものであった。また、水分付着部品の表面に付着した水分を100℃以上の高沸点溶剤にて蒸発させても、その後、水分付着部品の表面に付着した高沸点溶剤を除去しなければならず、そのための装置を別途必要とするため手間とコストがかかるものとなっていた。また、水分付着部品の浸漬により高沸点溶剤が汚染されるため、この汚染がひどくなると水分付着部品への汚れの再付着が懸念されていた。
そこで上記の如き問題を解決するために、図5、6に示す如く、処理槽(50)の内部に沸点が100℃以上の熱媒体液(51)を収納し、この熱媒体液(51)の蒸気(52)を発生させて、熱媒体液(51)の上方に配置した水分付着部品(53)に蒸気(52)を接触させることにより、水分付着部品(53)表面にて熱媒体液(51)の蒸気(52)を凝縮させ、この凝縮した熱媒体液(51)と共に水分付着部品(53)に付着した水分を流下させる水分除去装置が既に開発されている。この水分除去装置は、上記の如く水分付着部品(53)に付着した水分を流下させるとともに、熱媒体液(51)の蒸気温度によって水分付着部品(53)に付着した水分及び熱媒体液(51)を蒸発させることにより、水分付着部品(53)から水分を除去可能とするものである。
しかしながら、水分付着部品(53)に付着した水分を流下させた場合には、水分付着部品(53)の下方に位置する熱媒体液(51)は100℃以上に加熱されていることから、流下した水分が加熱された熱媒体液(51)中に混入した場合に、この水分が熱媒体液(51)の温度によって瞬時に蒸発し、周囲に飛散するものとなる。そのため、このような水分の飛散により安全性に問題が生じるとともに、水分付着部品(53)に水分が再付着する事態が生じるものとなることから、水分付着部品(53)からの円滑な水分除去作業に支障をきたすおそれがある。
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、一度の作業によって水分付着部品からの水分除去を容易に行うことができるとともに、100℃以上に加熱した熱媒体液中に、水分付着部品から流下した水分が直接混入しないようにしようとするものである。
本願発明は上述の如き課題を解決するため、内部に沸点が100℃以上の熱媒体液を収納するとともにこの熱媒体液の蒸気を供給する蒸気発生部と、水分が付着した水分付着部品に熱媒体液の蒸気を接触させることにより水分付着部品表面にて熱媒体液の蒸気を凝縮させ、この凝縮した熱媒体液と共に水分付着部品に付着した水分を流下させるとともに、熱媒体液の蒸気温度によって水分付着部品に付着した水分を蒸発させる水分除去部と、水分付着部品に付着した水分及び熱媒体液を蒸発させる乾燥部とを備えたものである。
このように、本願発明は水分付着部品に付着した水分及び熱媒体液を除去及び蒸発させて、水分付着部品の自熱乾燥を行うものである。そのため、一度の作業によって水分付着部品に付着した水分のみならず、熱媒体液の除去をも可能とするものであるから、他に特別な装置を必要とすることなく、水分除去作業時の作業効率を向上させることができるとともに、コストを低廉なものとすることができる。
また、蒸気発生部を、水分付着部品に付着した水分が流下する場所とは異なる場所に設けるものであるから、蒸気発生部内の熱媒体液中に水分付着部品に付着した水分が直接混入する事態が生じにくいものとなる。そのため、100℃以上に加熱した熱媒体液に水分が混入してこの水分が飛散するという危険を回避することができるとともに、水分付着部品に水分が再付着するという事態を防ぐことが可能となる。
また蒸気発生部は、水分除去部とは分離して備え、この水分除去部と連通口又は配管を通じて連通したものであっても良い。
また水分除去部は、この水分除去部とは別体に設けた水分分離器に連通し、水分除去部内に滞留した水分及び熱媒体液を、上記水分分離器内に収納可能としたものであっても良い。
また水分分離器は、比重、沸点差、又は分離膜によって水分を分離可能としたものであっても良い。このように水分と熱媒体液とを分離することにより、熱媒体液を再利用することが可能となるため、環境への負荷を少なくすることができるとともに、熱媒体液使用のためのコストを少なくすることができる。
また水分分離器は、蒸気発生部に連通し、水分分離器内にて水と分離した熱媒体液のみを、蒸気発生部内に還流可能としたものであっても良い。
また熱媒体液は、沸点が100℃以上の非水系熱媒体液であって、フッ素系溶剤、塩素系溶剤、テルペン系溶剤、石油系溶剤、シリコーン系溶剤、完全フッ素化液のいずれか、又はそれらの混合液であっても良い。
また熱媒体液は、沸点が100℃以上の親水性溶剤であって、高級アルコール類、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチル−2−ピロリドンのいずれかであっても良い。
また、水分付着部品に付着した水分及び熱媒体液の蒸発、凝縮は、大気圧下又は減圧下で行うものであっても良い。
本願明は上述の如く、一度の作業によって水分付着部品からの水分除去及び自熱乾燥を容易に行うことができるものである。また、水分付着部品からの水分が100℃以上に加熱した熱媒体液中に直接混入しないものであるため、100℃以上に加熱した熱媒体液に水分が混入してこの水分が飛散するという危険を回避することができるとともに、水分付着部品に水分が再付着するという事態を防ぐことができる。従って、水分付着部品からの水分除去作業を円滑且つ効率的に行うことができる。
本発明を示す実施例1の概念図。 実施例1において蒸気発生時の状態を示す概念図。 実施例2の概念図。 実施例2において蒸気発生時の状態を示す概念図。 従来例の概念図。 従来例において蒸気発生時の状態を示す概念図。
本発明の実施例1を図1、2に於いて説明すると、(1)は蒸気発生槽であって、その内部を本発明の蒸気発生部(2)としている。そしてこの蒸気発生槽(1)の底部(3)側にはヒーター(4)と温度センサー(5)を設けるとともに、熱媒体液(6)を収納している。そして、この熱媒体液(6)をヒーター(4)にて加熱することにより、蒸気発生部(2)内に熱媒体液(6)の蒸気(7)を発生させるものである。尚、この熱媒体液(6)は、沸点が100℃以上であって、非水系熱媒体液(6)であるフッ素系溶剤、塩素系溶剤、テルペン系溶剤、石油系溶剤、シリコーン系溶剤、完全フッ素化液のいずれか、又はそれらの混合液、あるいは、親水性溶剤である高級アルコール類、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチル−2−ピロリドンのいずれかを用いることができる。
また、上記の如く形成した蒸気発生槽(1)に隣接して、この蒸気発生槽(1)よりも上方に処理槽(8)を設けている。この処理槽(8)には開口部(10)が設けられており、この開口部(10)側の内周には冷却コイル(11)が設けられている。また、この処理槽(8)の底部(14)側と蒸気発生槽(1)の天面(12)側との間に連通口(13)が設けられており、この連通口(13)を介して処理槽(8)と蒸気発生槽(1)とを連通可能としている。そして、この処理槽(8)の底部(14)側を本発明の水分除去部(15)とするとともに、開口部(10)側を本発明の乾燥部(16)としている。また、この処理槽(8)に隣接して水分分離器(17)を設けており、この水分分離器(17)と処理槽(8)とを、第1配管(18)を介して連通可能なものとしている。
上述の如く構成したものを使用した水分付着部品(20)からの水分除去方法について以下に説明する。まず、処理槽(8)内の水分除去部(15)に予め水分付着部品(20)を配置しておく。また、蒸気発生槽(1)内の熱媒体液(6)をヒーター(4)にて100℃以上に加熱し、蒸気(7)を発生させる。これにより、図2に示す如く熱媒体液(6)の蒸気(7)が蒸気発生槽(1)内に充満するとともに連通口(13)を通じて処理槽(8)内の水分除去部(15)に熱媒体液(6)の蒸気(7)が供給される。
これにより、処理槽(8)内の水分除去部(15)に熱媒体液(6)の蒸気(7)が充満するため、この水分除去部(15)に配置した水分付着部品(20)は熱媒体液(6)の蒸気雰囲気下に配置された状態となり、水分付着部品(20)の表面に熱媒体液(6)の蒸気(7)が接触するものとなる。この水分付着部品(20)の表面への接触により、熱媒体液(6)の蒸気(7)が、この蒸気(7)の温度よりも低い水分付着部品(20)の表面にて凝縮し、凝縮した熱媒体液(6)と共に水分付着部品(20)に付着した水分が下方に流下するものとなる。また、熱媒体液(6)の蒸気(7)によって水分付着部品(20)の表面が熱せられるため、この水分付着部品(20)の表面の熱によって水分付着部品(20)に付着した水分が蒸発する。
ここで、従来の装置を使用した場合には、上記の如く凝縮した熱媒体液(51)と共に水分付着部品(53)に付着した水分が流下することにより、図5、6に示す如く水分付着部品(53)の下方に存在する100℃以上に加熱した熱媒体液(51)中に水分が混入するものとなる。従って、この100℃以上の熱媒体液(51)中への混入によって水分が飛散する事態が生じ易くなり、危険であるとともに、水分付着部品(53)にこの水分が再付着するおそれがある。
しかし本実施例では上記の如く、蒸気発生槽(1)を、処理槽(8)と隣接した位置に処理槽(8)とは別個に配置することにより、図1、2に示す如く、蒸気発生部(2)を水分付着部品(20)に付着した水分が流下する場所とは異なる場所に設けている。よって、処理槽(8)の水分除去部(15)で水分除去作業を行った際に流下した水分は、処理槽(8)の底部(14)に滞留するものとなり、蒸気発生部(2)で加熱された熱媒体液(6)内に混入することはない。従って、100℃以上に加熱した熱媒体液(6)に水分が混入してこの水分が飛散するという危険を回避することができるとともに、水分付着部品(20)に水分が再付着するという事態を防ぐことができる。従って、水分付着部品(20)からの水分除去作業を円滑且つ効率的に行うことができる。
そして更に、熱媒体液(6)のヒーター(4)による加熱を中止して熱媒体液(6)の蒸気(7)の供給を停止するとともに、図1、2の二点鎖線に示す如く、水分付着部品(20)を乾燥部(16)に配置する。これにより、水分除去部(15)における熱媒体液(6)の蒸気圧が低下するため、水分付着部品(20)に付着した残りの水分とともに、熱媒体液(6)が蒸発するものとなり、水分付着部品(20)からの水分除去作業が完了する。
上記の如く、本実施例は熱媒体液(6)の蒸気(7)によって水分を除去可能とするものであるから、熱媒体液(6)の使用量を必要最小限に抑えてコストや環境への負荷を低減することができるとともに、可燃性の熱媒体液(6)を使用しても量が少ないため火災等の危険性を低く抑えることができる。また熱媒体液(6)の蒸気(7)のみで水分除去を行うものであるから、不純物の多い熱媒体液(6)を使用した場合であっても純度の高い蒸気(7)によって水分除去作業を行うことができ、汚れの再付着が生じることなく品質の高い仕上がりとすることができる。
また、水分付着部品(20)に付着した水分及び熱媒体液(6)を蒸発させて水分付着部品(20)の自熱乾燥を行うものであるから、他に特別な装置等を必要とすることなく、一連の作業にて水分付着部品(20)に付着した水分を除去すると同時に、熱媒体液(6)の除去をも行うことができる。従って、他に熱媒体液(6)の除去のための特別な手順や装置を必要としないため、水分除去作業時の作業効率を向上させることができるとともに、コストを低廉なものとすることができる。
また、水分付着部品(20)の表面で凝縮した熱媒体液(6)、及びこの熱媒体液(6)とともに下方に流下した水分付着部品(20)の水分は、処理槽(8)の底部(14)に滞留し、その後第1配管(18)を通じて水分分離器(17)に導入される。同様に、上記の如く水分付着部品(20)から蒸発した水分及び熱媒体液(6)の蒸気(7)も、冷却コイル(11)により冷やされて凝縮し、最終的に処理槽(8)の底部(14)に溜まるものとなって水分分離器(17)に導入される。
そして、これらの熱媒体液(6)と水分との混合液は、水分分離器(17)にて比重により水と熱媒体液(6)とに分離される。そして分離した熱媒体液(6)は、この水分分離器(17)と蒸気発生槽(1)の底部(3)とを連通する第2配管(19)を通じて再び蒸気発生槽(1)内に収納され、再利用される。このように熱媒体液(6)を再利用可能とするものであるから、環境への負荷を少なくすることができるとともに、熱媒体液(6)使用のためのコストを少なくすることができる。
尚、本実施例及び以下の実施例では水分分離を比重差により行っているが、他の実施例ではこれに限らず、沸点差や分離膜で分離するものであっても良い。また、本実施例及び以下の実施例では水分付着部品(20)の水分除去を大気圧下で行っているが、他の異なる実施例ではこれに限らず、減圧下で行うものであっても良い。
上記の実施例1では、蒸気発生槽(1)と処理槽(8)とを連通口(13)を通じて連通可能としているが、本実施例2は、図3、4に示す如く、処理槽(21)と蒸気発生槽(22)を別体に形成するとともに、両者を第3配管(23)にて連通可能としている。本実施例2について以下に説明すると、(22)は蒸気発生槽であって、その内部を本発明の蒸気発生部(24)としている。そしてこの蒸気発生槽(22)の底部(25)側にはヒーター(26)と温度センサー(27)を設けるとともに、熱媒体液(28)を収納している。そして、この熱媒体液(28)をヒーター(26)にて加熱することにより、蒸気発生部(24)内に熱媒体液(28)の蒸気(40)を発生させるものである。
尚、この熱媒体液(28)は、沸点が100℃以上であって、非水系熱媒体液(28)であるフッ素系溶剤、塩素系溶剤、テルペン系溶剤、石油系溶剤、シリコーン系溶剤、完全フッ素化液のいずれか、又はそれらの混合液、あるいは、親水性溶剤である高級アルコール類、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチル−2−ピロリドンのいずれかを用いることができる。
また、上記の如く形成した蒸気発生槽(22)に隣接して、処理槽(21)を蒸気発生槽(22)とは別個に設けるとともに、第3配管(23)を通じて両者を連通可能としている。またこの処理槽(21)には開口部(30)が設けられているとともに、この開口部(30)側の内周には冷却コイル(31)を備えている。そして、この処理槽(21)の底部(32)側を本発明の水分除去部(33)とするとともに、開口部(30)側を本発明の乾燥部(34)としている。また、この処理槽(21)に隣接して水分分離器(35)を設けており、この水分分離器(35)と処理槽(21)とを、第4配管(36)を介して連通可能なものとしている。
上述の如く構成したものを使用した水分付着部品(38)からの水分除去方法について以下に説明する。まず、処理槽(21)内の水分除去部(33)に予め水分付着部品(38)を配置する。そして、蒸気発生槽(22)内の熱媒体液(28)をヒーター(26)にて100℃以上に加熱して蒸気(40)を発生させることにより、図4に示す如く熱媒体液(28)の蒸気(40)が蒸気発生槽(22)内に充満するものとなる。そして、第3配管(23)に設けた開閉弁(41)を開放することにより、この第3配管(23)を通じて処理槽(21)内の水分除去部(33)に熱媒体液(28)の蒸気(40)が導入される。
この蒸気(40)の導入により処理槽(21)内の水分除去部(33)に蒸気(40)が充満するため、この水分除去部(33)に配置した水分付着部品(38)は熱媒体液(28)の蒸気雰囲気下に配置された状態となり、水分付着部品(38)の表面に熱媒体液(28)の蒸気(40)が接触するものとなる。この水分付着部品(38)の表面への接触により、熱媒体液(28)の蒸気(40)が、この蒸気(40)の温度よりも低い水分付着部品(38)の表面にて凝縮し、凝縮した熱媒体液(28)と共に水分付着部品(38)に付着した水分が流下するものとなる。また、熱媒体液(28)の蒸気(40)によって水分付着部品(38)の表面が熱せられるため、この水分付着部品(38)の表面の熱によって水分付着部品(38)に付着した水分が蒸発する。
ここで、従来の装置を使用した場合には、上記の如く凝縮した熱媒体液(51)と共に水分付着部品(53)に付着した水分が流下することにより、図5、6に示す如く水分付着部品(53)の下方に存在する100℃以上に加熱した熱媒体液(51)中に水分が混入するものとなる。従って、この100℃以上の熱媒体液(51)中への混入によって水分が飛散する事態が生じ易くなり、危険であるとともに、水分付着部品(53)にこの水分が再付着するおそれがある。
しかし本実施例では上記の如く、蒸気発生槽(22)を、処理槽(21)と隣接した位置に処理槽(21)とは別個に配置することにより、図3、4に示す如く、蒸気発生部(24)を水分付着部品(38)に付着した水分が流下する場所とは異なる場所に設けている。よって、処理槽(21)の水分除去部(33)で水分除去作業を行った際に流下した水分は処理槽(21)の底部(32)に滞留するものとなり、蒸気発生部(24)で加熱された熱媒体液(28)内に混入することはない。従って、100℃以上に加熱した熱媒体液(28)に水分が混入してこの水分が飛散するという危険を回避することができるとともに、水分付着部品(38)に水分が再付着するという事態を防ぐことができる。従って、水分付着部品(38)からの水分除去作業を円滑且つ効率的に行うことができる。
その後、第3配管(23)に設けた開閉弁(41)を閉止することにより熱媒体液(28)の蒸気(40)の供給を停止するとともに、図3、4の二点鎖線に示す如く、水分付着部品(38)を乾燥部(34)に配置する。。これにより、水分除去部(33)における熱媒体液(28)の蒸気圧が低下するため、水分付着部品(38)に付着した残りの水分とともに、熱媒体液(28)が蒸発するものとなり、水分付着部品(38)からの水分除去作業が完了する。
上記の如く、本実施例は熱媒体液(28)の蒸気(40)によって水分を除去可能とするものであるから、熱媒体液(28)の使用量を必要最小限に抑えてコストや環境への負荷を低減することができるとともに、可燃性の熱媒体液(28)を使用しても量が少ないため火災等の危険性を低く抑えることができる。また熱媒体液(28)の蒸気(40)のみで水分除去を行うものであるから、不純物の多い熱媒体液(28)を使用した場合であっても純度の高い蒸気(40)によって水分除去作業を行うことができ、汚れの再付着が生じることなく品質の高い仕上がりとすることができる。
また、水分付着部品(38)に付着した水分及び熱媒体液(28)を蒸発させて水分付着部品(38)の自熱乾燥を行うものであるから、他に特別な装置等を必要とすることなく、一連の作業にて水分付着部品(38)に付着した水分を除去すると同時に、熱媒体液(28)の除去をも行うことができる。従って、他に熱媒体液(28)の除去のための特別な手順や装置を必要としないため、水分除去作業時の作業効率を向上させることができるとともに、コストを低廉なものとすることができる。
また、水分付着部品(38)の表面で凝縮した熱媒体液(28)、及びこの熱媒体液(28)とともに流下した水分付着部品(38)の水分は、処理槽(21)の底部(32)に滞留し、その後第4配管(36)を通じて水分分離器(35)に導入される。同様に、上記の如く水分付着部品(38)から蒸発した水分及び熱媒体液(28)の蒸気(40)も、冷却コイル(31)により冷やされて凝縮し、最終的に処理槽(21)の底部(32)に溜まるものとなって水分分離器(35)に導入される。
そして、これらの熱媒体液(28)と水分との混合液は、水分分離器(35)にて比重により水と熱媒体液(28)とに分離される。そして分離した熱媒体液(28)は、この水分分離器(35)と蒸気発生槽(22)の底部(25)とを連通する第5配管(37)を通じて再び蒸気発生槽(22)内に収納され、再利用される。このように熱媒体液(28)を再利用可能とするものであるから、環境への負荷を少なくすることができるとともに、熱媒体液(28)使用のためのコストを少なくすることができる。
尚、本実施例及び以下の実施例では水分分離を比重差により行っているが、他の実施例ではこれに限らず、沸点差や分離膜で分離するものであっても良い。また、本実施例及び以下の実施例では水分付着部品(38)の水分除去を大気圧下で行っているが、他の異なる実施例ではこれに限らず、減圧下で行うものであっても良い。
2,24 蒸気発生部
6,28 熱媒体液
7,40 蒸気
13 連通口
15,33 水分除去部
16,34 乾燥部
17,35 水分分離器
20,38 水分付着部品

Claims (8)

  1. 内部に沸点が100℃以上の熱媒体液を収納するとともにこの熱媒体液の蒸気を供給する蒸気発生部と、水分が付着した水分付着部品に熱媒体液の蒸気を接触させることにより水分付着部品表面にて熱媒体液の蒸気を凝縮させ、この凝縮した熱媒体液と共に水分付着部品に付着した水分を流下させるとともに、熱媒体液の蒸気温度によって水分付着部品に付着した水分を蒸発させる水分除去部と、水分付着部品に付着した水分及び熱媒体液を蒸発させる乾燥部とを備え、蒸気発生部を、水分付着部品に付着した水分が流下する場所とは異なる場所に設けることにより、蒸気発生部内の熱媒体液中に水分付着部品に付着した水分が直接混入しないことを特徴とする水分付着部品からの水分除去装置。
  2. 蒸気発生部は、水分除去部とは分離して備え、この水分除去部と連通口又は配管を通じて連通したことを特徴とする請求項1の水分付着部品からの水分除去装置。
  3. 水分除去部は、この水分除去部とは別体に設けた水分分離器に連通し、水分除去部内に滞留した水分及び熱媒体液を、上記水分分離器内に収納可能としたことを特徴とする請求項1の水分付着部品からの水分除去装置。
  4. 水分分離器は、比重、沸点差、又は分離膜によって水分を分離可能としたことを特徴とする請求項3の水分付着部品からの水分除去装置。
  5. 水分分離器は、蒸気発生部に連通し、水分分離器内にて水と分離した熱媒体液のみを、蒸気発生部内に還流可能としたことを特徴とする請求項3、または4の水分付着部品からの水分除去装置。
  6. 水分付着部品に付着した水分及び熱媒体液の蒸発、凝縮は、大気圧下又は減圧下で行うことを特徴とする請求項1の水分付着部品からの水分除去装置。
  7. 熱媒体液は、沸点が100℃以上の非水系熱媒体液であって、フッ素系溶剤、塩素系溶剤、テルペン系溶剤、石油系溶剤、シリコーン系溶剤、完全フッ素化液のいずれか、又はそれらの混合液であることを特徴とする請求項1の水分付着部品からの水分除去装置。
  8. 熱媒体液は、沸点が100℃以上の親水性溶剤であって、高級アルコール類、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチル−2−ピロリドンのいずれかであることを特徴とする請求項1の水分付着部品からの水分除去装置。
JP2015249587A 2015-12-22 2015-12-22 水分付着部品からの水分除去装置 Active JP6009646B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015249587A JP6009646B1 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 水分付着部品からの水分除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015249587A JP6009646B1 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 水分付着部品からの水分除去装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6009646B1 true JP6009646B1 (ja) 2016-10-19
JP2017116137A JP2017116137A (ja) 2017-06-29

Family

ID=57140191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015249587A Active JP6009646B1 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 水分付着部品からの水分除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6009646B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06267925A (ja) * 1993-03-11 1994-09-22 Mitsubishi Kasei Eng Co 蒸気乾燥装置
JPH11128854A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Kurita Water Ind Ltd 洗浄方法および装置
JP2000218244A (ja) * 1999-01-27 2000-08-08 Taisei Kurin Chemical Kk 洗浄装置
JP2011047570A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Japan Field Kk 被乾燥物の乾燥方法及びその装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06267925A (ja) * 1993-03-11 1994-09-22 Mitsubishi Kasei Eng Co 蒸気乾燥装置
JPH11128854A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Kurita Water Ind Ltd 洗浄方法および装置
JP2000218244A (ja) * 1999-01-27 2000-08-08 Taisei Kurin Chemical Kk 洗浄装置
JP2011047570A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Japan Field Kk 被乾燥物の乾燥方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017116137A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20220108193A (ko) 침지 냉각
WO2011024402A1 (ja) 被乾燥物の乾燥方法及びその装置
JP6342343B2 (ja) 基板処理装置
JP6309750B2 (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
JP6104836B2 (ja) 分離再生装置および基板処理装置
JP4272193B2 (ja) 部品洗浄乾燥方法、及び部品洗浄乾燥装置
JP6009646B1 (ja) 水分付着部品からの水分除去装置
JP6109772B2 (ja) 分離再生装置および基板処理装置
JP6063005B2 (ja) 洗浄装置
JP6242032B1 (ja) 洗浄溶剤の真空蒸留回収装置
JP5924850B1 (ja) 水分付着部品からの水分除去方法及びその装置
WO2019130999A1 (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
JP4366438B1 (ja) 被乾燥物の乾燥方法及びその装置
JP6309139B1 (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
JP6526858B2 (ja) 洗浄液蒸留再生装置、部品洗浄装置、及び、洗浄液の蒸留再生方法
JP6481995B2 (ja) 蒸気供給装置、蒸気乾燥装置、蒸気供給方法および蒸気乾燥方法
JP2017213542A (ja) 蒸気発生装置および蒸気洗浄装置
JP6320969B2 (ja) 洗浄液蒸留再生装置、及び、部品洗浄装置
CN213221680U (zh) 溶剂脱水系统
JP6505429B2 (ja) 基板処理装置、処理液供給装置および基板乾燥方法
JP5065521B1 (ja) 被洗浄物の蒸気洗浄装置
JP2008264614A (ja) 洗浄方法、及び洗浄装置
JP6022655B1 (ja) 被洗浄物の洗浄方法及びその装置
JPS63160232A (ja) 処理方法および装置
JP2006130451A (ja) 蒸気発生装置及び洗浄乾燥装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6009646

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250