本発明は、その技術的思想または主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施できる。したがって、本発明の実施形態は、あらゆる点で単純な例示に過ぎず、限定的に解釈されてはならない。
「第1」、「第2」などの用語は様々な構成要素を説明するために使用できるが、前記構成要素はこれらの用語により限定されるものではない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使用される。例えば、本発明の権利範囲から外れない範疇内において、第1構成要素は第2構成要素と命名でき、これと同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名できる。「および/又は」という用語は、複数の関連した記載項目の組み合わせ、又は複数の関連した記載項目のいずれかを含む。
ある構成要素が他の構成要素に「連結」または「接続」されていると言及されたときは、他の構成要素に直接連結又は接続されている可能性もあるが、それらの構成要素の間に別の構成要素が介在することもあると理解すべきである。これに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」または「直接接続」されていると言及されたときは、それらの構成要素の間に別の構成要素が存在しないと理解すべきである。
本出願において使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を表さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」、「備える」、「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせが存在することを示すものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除するものではないと理解すべきである。
別途定義されていない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に一般に理解されるものと同様の意味を有する。一般に使用される辞書に定義されている用語は、関連技術の文脈上持つ意味と同じ意味を持つと解釈されるべきであり、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味には解釈されない。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明するが、図面符号を問わず、同一または対応の構成要素は同一の参照番号を付し、これについての重複説明は省略する。本発明を説明するにあたり、関連する公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にするおそれがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
本実施形態のコーティング硬化装置およびコーティング硬化方法は、プレートタイプの被照射体の表面に形成されたコーティングを乾燥および硬化させるためのものであって、被照射体が近赤外線ヒーティング装置と熱風ヒーティング装置を順次通過してコーティング乾燥および硬化するようにすることにより、コーティングの内部層までバランスよく乾燥および硬化が行われるようにし、ヒーティング過程で発生する廃熱をリサイクルするように各装置間の連結構成を取ることにより、エネルギー効率を大幅に向上させることができるように構成される。
以下の実施形態の説明において、熱風ヒーティング装置として公知のウィケットコンベヤを例示説明するが、本発明の技術的思想の範囲内で様々な公知の熱風ヒーティング装置が適用できるのは勿論である。このような熱風ヒーティング装置としては、ハンガータイプ、コンベヤタイプ、ボックスタイプ、ウィケットタイプのヒーティング装置(またはドライオーブン)などを例示することができる。
以下の実施形態の説明において、「コーティング」は、例えば、防錆コーティングなどの多様な機能性コーティングを含み、被照射体の表面にデザインを表現するために生成された印刷層、デザイン用ペイント層、および様々な機能性を与えるための機能性ペイント層も広い意味のコーティングとして含まれるものと見なす。
以下、図面を参照して、本実施形態のコーティング硬化装置およびコーティング硬化方法を詳細に説明する。
図2は本発明の好適な一実施形態に係る硬化装置の全体構成図である。
本実施形態のコーティング硬化装置は、コーティング装置20でコーティング処理されたプレートタイプの被照射体が、少なくとも一つの近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cが設置された近赤外線ヒーティング装置130に装入され、近赤外線照射によって乾燥および硬化して排出され、排出された被照射体が熱風ヒーティング装置132に装入され、熱風によって乾燥および硬化して外部へ排出されるように構成される。
このように被照射体が近赤外線ヒーティング装置130をまず通過し、その次に熱風ヒーティング装置(例えば、ウィケトコンベヤ132)を通過するように構成されることにより、コーティングの内部層まで乾燥が可能な近赤外線ヒーターを先に処理し、強い熱風によって表面層の乾燥硬化を短時間で集中的に行い、コーティングの内外層をバランスよく乾燥させ、乾燥時間および工程の設置長さを大幅に減少させることができるという効果を提供する。これは、特に従来の熱風のみを用いたヒーティングに比べて硬化後の製品品質および工程設置などの総合的な観点で大きな利点を提供する。
好ましくは、本実施形態の近赤外線ヒーティング装置130は、少なくとも一つの近赤外線ヒーティングモジュールを内部に装着したヒーティング装置であって、近赤外線ヒーティングモジュール130a〜c内の近赤外線ランプをクーリングするためのクーリングエア流動空間と、ヒューム(fume)を外部へ排出するためのヒュームエア流動空間とが相互区分された構造を持つように構成できる。一例として、ヒュームエア流動空間は近赤外線ヒーティング装置130のチャンバーに該当すると理解できる。前記「区分された構造」とは、気体の流動観点で相互区分される流動空間または流動経路を有するものと理解できる。
たとえば、近赤外線ヒーティングモジュール内の近赤外線ランプをクーリングするためのエア流動空間は、近赤外線ヒーティングモジュールの内部空間(クーリングエアが近赤外線透過用グラス内を流動しながらクーリング作用をする空間)をなす形態で構成され、ヒュームを外部へ排出するためのエア流動空間は、被照射体が近赤外線ヒーティング装置130内のコンベヤを介して移送されながらヒュームが発生および排出される空間であって、近赤外線ヒーティングモジュールの下部に近赤外線透過用グラスなどで区分された空間として理解できる。
別の観点から、近赤外線ヒーティングモジュール内の近赤外線ランプをクーリングするための空気流動空間は外部から流入するエアの陽圧によって流動が行われ、ヒュームを外部へ排出するためのエア流動空間はヒュームを含むエアを外部から陰圧で吸入する方式によって流動が行われるという点で、エア流動方式が異なるように構成されることも可能である。このような点は、熱風ヒーティング装置の構成においても同様に理解できる。
このような構造を持つ近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cの詳細構成は、本出願人が先出願して登録したことのある、大韓民国登録特許第10−0952617号(登録日:2010年4月6日)および大韓民国登録特許第10−0952618号(登録日:2010年4月6日)を含む多数の公知技術によって理解でき、その詳細な構成の一例は図3〜図7を参照して詳細に後述する。
一方、本実施形態では近赤外線ヒーティング装置を例示したが、赤外線ヒーティング装置も、その構成の類似性を考慮するとき、本実施形態の範疇に含まれるものと理解できる。
一方、前記近赤外線ヒーティング装置130に流入して内部の近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cをクーリングしてから排出されたエア(ホットエア)がヒーター140内に流入して要求温度に加熱処理され、加熱されたエアの少なくとも一部が前記熱風ヒーティング装置132内に流入して熱風として噴射されるように構成される。このとき、近赤外線ヒーティング装置130に流入する加熱エアは、近赤外線ヒーティング装置130のクーリングエア流動空間に流入するものと理解できる。
好ましくは、前記近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cをクーリングしてから排出されたエアが、ヒーター140に流入する前に、第1エアブロワー165を介して流入して熱交換器160で予熱処理されたエアと混合された後、前記ヒーター140に流入して要求温度に加熱処理され、加熱された空気の少なくとも一部が前記熱風ヒーティング装置132内に流入して熱風として噴射されるよう構成される。
また、前記ヒーター140内に流入して要求温度に加熱されたエアの他の一部は、近赤外線ヒーティング装置130に流入し、内部のヒュームと共に排出されてRTOシステム150へ流入するように構成される。このとき、近赤外線ヒーティング装置130に流入する加熱エアは、近赤外線ヒーティング装置130のヒュームエア流動空間に流入してヒュームと共に排出されるものと理解できる。
以外の他の構成要素に関する詳細説明はコーティング硬化方法の説明と一緒に後述する。
以下、本発明の一実施形態に係るコーティング硬化方法を詳細に説明する。
コーティング装置20でコーティング処理されたプレートタイプの被照射体が、少なくとも一つの近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cが設置された近赤外線ヒーティング装置130に装入され、近赤外線照射によって乾燥および硬化して排出され、排出された被照射体が熱風ヒーティング装置132に装入されて熱風によって乾燥および硬化して外部へ排出される。
このような過程で、第1エアブロワー165を介して流入したエアが配管172を介して熱交換器160に流入して予熱処理され、予熱された空気が配管174を経てヒーター140内に流入して要求温度に加熱処理される。
また、前記ヒーター140で加熱処理されたエアは、分岐される配管176a〜bを介して、少なくとも一部が熱風ヒーティング装置132内に流入して熱風として噴射され、残りの一部は近赤外線ヒーティング装置130に流入して内部のヒュームと共に配管177a〜dを介して排出されてRTOシステム150へ流入する。
また、第2エアブロワー166を介して流入した空気が配管169a〜cを介して近赤外線ヒーティング装置130に流入して内部の近赤外線ヒーティングモジュール130a〜cをクーリングし、クーリング後のエアの少なくとも一部は、配管175a〜cおよび前記第1エアブロワー165を介して流入して予熱処理され、ヒーター140に流入するエアと混合されるように構成される。
また、前記熱風ヒーティング装置132内で被照射体を熱風乾燥および硬化させた後のエアは、配管178を介して前記RTOシステム150に流入し、前記近赤外線ヒーティング装置130から流入した空気と共に外気と混合されながら燃焼処理され、エア内に含まれたヒュームが除去される。
また、前記RTOシステム150からヒュームの除去後に排出されたエアは、配管を介して前記熱交換器160に流入し、上述した第1エアブロワー165および配管172を介して流入したエアを予熱処理した後、配管を経て大気中に排出されるように構成される。
未説明の符号10は硬化装置の各要素に電源を供給するための電源部であり、符号12は硬化装置の各要素の動作制御を実行する制御部である。
制御部12は、コーティング硬化装置に含まれている個別装置(例えば、近赤外線ヒーティング装置、熱風ヒーティング装置)のオン/オフ制御、運転条件制御(例えば、ヒーティング温度、プレート移送速度)、エアまたはヒュームの流路開閉のためのダンパー制御などを行い、このために個別装置またはこれらを連結する配管に設置された各種センサーの測定データを受信することができる。
制御部12は、コーティング硬化装置の全体設備を統合制御する統合制御部の形で備えられてもよく、近赤外線ヒーティング装置などの個別装置に対する制御部がそれぞれ備えられ、これを連結する中央制御部の形で備えられてもよい。
制御部12と各センサー(例えば、温度センサー、流量センサー、ガスセンサーなど)またはアクチュエータ手段(例えば、エアダンパー、ヒーティングモジュールなど)との電気的連結状態は、通常の当業者が理解することが可能な構成の範囲なので、詳細な図示は省略する。
未説明の符号167a、167bは、近赤外線ヒーティング装置130に対して流入または排出されるクーリングウォーターラインである。
一方、上述した実施形態では、近赤外線ヒーティングモジュールをクーリングした後のエアがヒーターに流入し、ヒーターで加熱処理されたエアの一部は熱風ヒーティング装置に流入し、残りの一部は近赤外線ヒーティング装置のヒュームエア流動空間に流入する構成を例示した。
他の例として、近赤外線ヒーティングモジュールをクーリングした後のエアがエアダンパーを用いて近赤外線ヒーティング装置のクーリングエア流動空間からヒュームエア流動空間へ直接流入するように構成されることも可能である。この場合、ヒーターで加熱処理されたエアはすべて熱風ヒーティング装置に流入するように構成されることもでき、上述した実施形態と同様に、ヒーターで加熱処理されたエアの一部が近赤外線ヒーティング装置のヒュームエア流動空間に流入するように構成されることもできる。
次に、本実施形態の構成を図3〜図7を参照して説明する。
図3は本発明の別の一実施形態に係る近赤外線ヒーター装置の構成図であって、図3の(a)は近赤外線ヒーティング装置の正面方向の構成図、図3の(b)は近赤外線ヒーティング装置の側面方向の構成図、図3の(c)は近赤外線ヒーティング装置の平面方向の構成図である。
図4a〜図4cは図3の(a)の左側部分を抜粋して拡大した状態の構成図、図5a〜図5cは図3の(b)を拡大した状態の構成図、図6a〜図6cは図3の(c)の左側部分を抜粋して拡大した状態の構成図、図7は図3の(a)の部分の最も左側の近赤外線ヒーティングモジュール部分を抜粋して拡大した状態の構成図である。
図4a〜図4cはそれぞれ同じ構成を示すが、但し、図4aは、エアまたはヒュームガス流動のための配管のうち、近赤外線ヒーティング装置1130の内部のヒュームガスが排出される配管1177a〜d、およびこれに連結された配管のみを実線で区分して表示し、図4bは、近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dのクーリング後のホットエアが排出される配管1175a〜d、およびこれに連結された配管のみを実線で区分して表示し、図4cは、近赤外線ヒーティング装置1130に流入する近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dのクーリング用エア配管1169a〜d、およびこれに連結された配管のみを実線で区分して表示することにより、各機能別配管が区分されて簡単に把握できるように示したものである。
図5a〜図5cと図6a〜図6cも同様の方式でそれぞれの配管を区分して把握することができるように示したものである。一例として、符号1177はヒュームガスが排出されるメイン配管であり、符号1177a〜dはそれぞれの近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dからヒュームガスが排出される分岐配管である。符号1175および符号1169は同様の方式で理解できる。
また、図5a〜図5cにおける符号D1〜D3は、配管1177、1169、1175別に備えられ、エアまたはヒュームガスの流動を制御するためのダンパーであり、各種センサーの測定値または制御入力信号によって制御部12の開閉制御を受けるように構成される。一例として、このようなダンパーは公知のサーボ制御型ダンパーが採用できる。
本実施形態においても、コーティング硬化装置の全体構成は図2と同様の構成を持つ。但し、図2の実施形態では、近赤外線ヒーティング装置内に近赤外線ヒーティングモジュールが3つ設置されたものと例示したが、本実施形態では、4つの近赤外線ヒーティングモジュールがコンベヤの上部に直列に設置された場合であって、詳細構成を例示説明する。近赤外線ヒーティングモジュールの数は、要求される硬化条件に応じて適宜変更されて構成できる。
図3〜図7における図面符号は、図2の構成要素と同様に対応する構成要素については同一符号を与えるが、前に「1」を付け加えて図2と区分されるようにする。
本実施形態のコーティング硬化装置は、コーティング装置(図2の20)でコーティング処理されたプレートタイプの被照射体が、少なくとも一つの近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dが設置された近赤外線ヒーティング装置1130に装入され、近赤外線照射によって乾燥および硬化して排出され、排出された被照射体が熱風ヒーティング装置(図2の132)に装入され、熱風によって乾燥および硬化して外部へ排出されるように構成される。
前記近赤外線ヒーティング装置1130に流入して内部の近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dをクーリングしてから排出されたエア(ホットエア)の少なくとも一部はヒーター(図2の140)に流入して要求温度に加熱処理され、加熱されたエアの少なくとも一部は前記熱風ヒーティング装置(図2の132)内に流入して熱風として噴射されるように構成される。
被照射体移送用コンベヤ1195の上部に近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dが直列に連結設置され、それぞれの近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dの右側(コンベヤの流れにおける後段)にヒュームガス排出用ダクト1190a〜dがそれぞれ設置される。
以下、図7を参照して、本実施形態の近赤外線ヒーティング装置1130の詳細構成とエアおよびヒュームガスの流動制御過程を説明する。
本実施形態においては、前記近赤外線ヒーティング装置1130に流入して内部の近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dをクーリングしてから排出されたエアの一部が、近赤外線ヒーティング装置1130内のヒュームHと共に排出されてRTOシステム(図2の150)へ流入するように構成される。符号CAは近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dに流入したクーリング用エアを示し、符号HAはクーリング後に排出されたホットエアを示す。
このため、前記近赤外線ヒーティング装置1130は、近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜d内の近赤外線ランプ1132をクーリングするためのクーリングエア流動空間1133と、ヒュームを外部へ排出するためのヒュームエア流動空間1135とが相互区分された構造を持つ。
また、近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dの近赤外線ランプ1132の下方には、クーリングエア流動空間1133とヒュームエア流動空間1135とを区分するグラス1131が設置され、クーリング用エアとヒュームガスとの直接混合を防止するとともに、近赤外線が近赤外線ランプ1132からコンベヤ1195を介して移送されるプレートタイプの被照射体Pに照射されるように構成される。
また、前記近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dをクーリングしてからエアを排出する流路上に排出用エアダンパー1300が設置され、前記排出用エアダンパー1300によって前記クーリングエア流動空間1133がヒュームエア流動空間1135との相互選択的な連結状態を持つことができるように構成される。
このような選択的連結状態の提供のために、前記排出用エアダンパー1300は、近赤外線ヒーティング装置1130のヒューム排出位置に設置されたガスセンサーS5で測定したヒューム濃度に基づいて開閉制御が行われるように構成される。ヒューム排出位置は、一例として、ヒュームガス排出用ダクト1190a〜dの内部であってもよい。
排出用エアダンパー1300は、電気的または機械的な制御操作によって作動する通常のエア流路制御用ダンパーが採用できる。
ここで、排出用エアダンパー1300の「開放」は、前記クーリングエア流動空間がヒュームエア流動空間と相互連結された状態として理解でき、「閉鎖」は、前記クーリングエア流動空間がヒュームエア流動空間と相互閉鎖された状態として理解できる。開放状態は、一つの単一開放度合いを持つこともでき、段階的に開放度合いが調節されることもできる。
図7を参照すると、開放状態では、近赤外線ランプ1132をクーリングしてから排出されたホットエア(HA)が近赤外線ヒーティング装置1130から配管1175aを介して排出される(V1方向の流動)と同時に、ヒュームエア流動空間1135内にも流入(V2方向の流動)する状態をなす。
閉鎖状態では、近赤外線ランプ1132をクーリングしてから排出されたホットエア(HA)が近赤外線ヒーティング装置1130から配管1175aを介して排出(V1方向の流動)される状態のみをなし、ヒュームエア流動空間1135内への流入(V2方向の流動)は遮断される状態をなす。
一例として、ヒューム排出位置に設置されたガスセンサーS5で測定したヒューム濃度を制御部(図2の12)がリアルタイムでモニタリングする過程で、ヒューム濃度の値が、予め設定された所定の基準値よりも高く測定されると、排出用エアダンパー1300を開放するか、或いは、既に開放された状態であればその開放度合いをさらに高める制御が行われる。これにより、クーリングエア流動空間から外部へ排出されていたエアがヒュームエア流動空間へ供給されることにより、ヒューム濃度を下げることができる。
逆に、ヒューム排出位置に設置されたガスセンサーS5で測定したヒューム濃度の値が、予め設定された所定の基準値よりも低く測定されると、排出用エアダンパー1300を閉鎖するか或いはその開放度合いを下げる制御が行われる。
このような制御は、それぞれの近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜d単位で行われてもよく、全体近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dの単位に対して統合的に行われてもよい。
一方、前記近赤外線ヒーティング装置1130は、近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dをクーリングするためのエアの流入状態を制御するための流入用エアダンパーD2を備える。
このようなエア流入状態の制御のために、前記流入用エアダンパーD2は、近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dをクーリングした後のエア排出位置に設置された温度センサーS1で測定したエアの温度に基づいて開閉制御が行われるように構成される。エア排出位置は、一例として、クーリング後のホットエアが排出される配管1175a〜dが近赤外線ヒーティングモジュール1130a〜dに連結される地点であってもよい。
流入用エアダンパーD2としては、電気的または機械的な制御操作によって作動する通常のエア流路制御用ダンパーが採用できる。ここで、流入用エアダンパーD2の開放状態は、一つの単一開放度合いを持つこともでき、好ましくは段階的に開放度合いが調節されることもできる。
一例として、クーリング後のエア排出位置に設置された温度センサーS1で測定したエア温度を制御部(図2の12)がリアルタイムでモニタリングする過程で、エア温度の値が、予め設定された所定の基準値よりも高く測定されると、流入用エアダンパーD2を開放するか、或いは、既に開放された状態であればその開放度合いを高める制御が行われる。これにより、クーリング過程におけるエア温度を下げることができて適切なクーリング条件を維持することができる。
逆に、クーリング後のエア排出位置に設置された温度センサーS1で測定したエア温度の値が、予め設定された所定の基準値よりも低く測定されると、流入用エアダンパーD2を閉鎖するか或いはその開放度合いを低める制御が行われる。
未説明の符号S2はエア流量センサー、符号S3はエア圧力センサー、符号S4は温度センサーをそれぞれ示し、これらのセンサーは制御部12に連結されて測定値を電気的信号として伝送する。
一方、上述した説明または特許請求の範囲では、説明の便宜のために、複数の構成要素に対してa、b、…のように区分表記したが、これは、該当構成要素を図面とマッチさせて理解するためのものであり、該当構成要素を特定の個数に限定するための趣旨ではない。
以上、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱することなく、本発明に多様な修正および変更を加え得るのが理解できるだろう。