JP2016515298A - 電磁干渉軽減特性を有するポリマー複合物 - Google Patents

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Abstract

電磁干渉軽減材としての使用に好適なポリマー複合物は、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子と、ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子と、を含む。損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス、又はエポキシ系ポリマーマトリックスであってよい。セラミック粒子は、金属酸化物粒子、特に、酸化銅(CuO)粒子であってよい。前記導電性粒子は、カーボンブラックであってよい。他の電磁干渉軽減ポリマーマトリックスは、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散した酸化銅(CuO)粒子と、を含む。【選択図】 図6

Description

本開示は、ポリマー複合物、具体的には、電磁干渉軽減材としての使用に好適なポリマー複合物に関する。
電磁干渉(EMI)は、電子通信システムなどの電子システムにおいて生じる、共通した問題である。外部電磁放射線は、電子部品内に不要な電流を誘導し、正常な動作を妨害することがよく知られている。これらの影響を防ぐために、導電性の高いエンクロージャー、コーティング、ガスケット、接着剤、封止材、ワイヤスリーブ、金属メッシュ又はフィルターなどによって、電子デバイス又は電子部品を完全に遮蔽することが一般的である。これらの種類の遮蔽物は、望ましくない電磁場を反射し、敏感な部品を分離する働きがある。他の保護形態として、電磁波吸収材料によるものがある。これらは、典型的には、導電性の高い材料ではなく、不要な電磁エネルギーを吸収して熱に変換する働きがある。吸収体はレーダー及びステルス用途で広く使用されている。また、吸収体は電子デバイスの内部にも一般的に存在し、この場合は、デバイスからの電磁波の放出を制御するために使用されている。電波吸収体は、電磁波の磁場成分と主に相互作用するものは磁性吸収体に分類することができ、電磁波の電場成分と主に相互作用するものは誘電性吸収体に分類することができる。
EMI遮蔽を提供するために、異なる様々な材料及び方法が使用されてきた。これらの遮蔽方法のうちの一部は、非ポリマー性のマトリックスを含む。例えば、米国特許第3,671,275号(Gates et al.)には、シリコンカーバイド及びアルミナマトリックスの組み合わせからなる損失性(lossy)誘電体減衰器が開示され;米国特許第5,691,498号(Fogle Jr.)には、ガラス結合剤のマトリックスと、強磁性かつ/又は強誘電性の充填剤とで構成された、電磁気的に損失性の、液密又は気密な融合シールが開示され;また、米国特許公開第2010/0294559号(Izawa et al.)には、少なくとも1つの絶縁層と、導電性金属層の積層体を含む電磁波遮蔽フィルムが開示されている。他の遮蔽方法ではポリマー性のマトリックスが含まれる。例えば、米国特許公開第2010/0315105号(Fornes)は、反応性有機化合物と、導電性充填剤を含む、EMI遮蔽複合物を開示しており、該複合体は、該有機化合物の硬化の際に、金属の3次元ネットワークへと自己組織化する。また、米国特許公開第2011/0200740号(Ma et al.)は、EMI遮蔽効果を有するカーボンナノチューブ/ポリマー複合物を開示している。
本明細書では、電磁干渉軽減材としての使用に好適なポリマー複合物が開示される。一部の実施形態では、本ポリマー複合物は、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子と、ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子と、を含む。損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス、塩素含有ポリマーマトリックス、エポキシ系ポリマーマトリックス、(メタ)アクリレートポリマーマトリックス、ポリエーテルポリマーマトリックス、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一部の実施形態では、損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス又はエポキシ系ポリマーマトリックスを含む。前記セラミック粒子は、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属炭化物粒子、金属硫化物粒子、金属ケイ化物粒子、金属ホウ化物粒子、マルチフェロイック化合物の粒子、混合セラミック粒子、カルコゲナイドガラス粒子、又はこれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、セラミック粒子は、金属酸化物粒子、特に、酸化銅(CuO)粒子を含む。導電性粒子は、カーボンブラック、カーボンバブル(carbon bubble)、カーボンフォーム(carbon foam)、グラフェン、カーボンファイバー、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属粒子及びナノ粒子、金属合金粒子、金属ナノワイヤー、PAN繊維、導電性被覆粒子、又はこれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、導電性粒子は、カーボンブラックを含む。
電磁干渉軽減材であるポリマー複合物の他の実施形態は、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散した酸化銅(CuO)粒子と、を含む。損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス、塩素含有ポリマーマトリックス、エポキシ系ポリマーマトリックス、(メタ)アクリレートポリマーマトリックス、ポリエーテルポリマーマトリックス、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一部の実施形態では、損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス又はエポキシ系ポリマーマトリックスを含む。
本出願は、添付図面と関連させて、本開示の様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮すると、更に完全に理解できるであろう。
比較例C1の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 比較例C1の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例1の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例1の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例2及び3の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例2及び3の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例4の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例4の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 比較例C2〜C5の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 比較例C2〜C5の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例5〜7の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例5〜7の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例8〜10の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例8〜10の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 比較例C6及びC7の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 比較例C6及びC7の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例11及び12の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例11及び12の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。 実施例13及び14の試料に対する、誘電率対周波数のプロットである。 実施例13及び14の試料に対する、損失正接対周波数のプロットである。
以下に示す例示された実施形態の説明において、本開示を実施し得る様々な実施形態を例示として示す添付図面を参照する。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態を利用することが可能であり、構造上の変更が行われ得る点は理解されるべきである。図中で用いられる類似の番号は、類似の構成要素を示す。しかしながら、所与の図中の構成要素を指す数字の使用は、同じ数字を付けられた別の図中の構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。
電磁干渉(EMI)を軽減するために使用可能な、柔軟で、かつ汎用的な電磁波吸収材料に対する需要が残っている。これらの材料は、軽量で、工業的な加工において扱い易く、かつ特定用途において対象とする周波数範囲に適切な損失特性を有しているべきである。本明細書では、EMI吸収材料として有用なポリマー複合物を開示する。
本明細書で使用する場合、「複合物」という用語は、2種類以上の材料が化学的相互作用なしに共に存在しており、また、1つ以上の相が、不連続であり得るか、又は連続的であり得る材料を指す。
本明細書で使用する場合、「損失性ポリマーマトリックス」という用語は、対象の周波数範囲にわたって、0.005〜0.50、又は0.01〜0.30の範囲の誘電損失正接を有するポリマーマトリックスを指す。誘電損失正接は、典型的には、tan δとして表される、誘電材料の周波数依存のパラメータであり、その誘電材料の電磁エネルギーの固有損失(inherent dissipation)を定量化するものである。この用語は、電磁場の抵抗性(損失性)成分と、そのリアクタンス性(reactive)(非損失性)成分との間の複素平面における角度のタンジェントを指している。簡便には、誘電正接は、材料の誘電率の虚数部とその誘電率の実数部の比、即ち、tan δ=ε”/ε’として定義される。
用語「ポリマー」及び「ポリマー材料」は、1種類のモノマーから調製した材料、例えばホモポリマー、又は2種類以上のモノマーから調製した材料、例えばコポリマー、ターポリマーなど、の両方を意味する。同様に、用語「重合させる」とは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーなどであり得るポリマー材料の製造プロセスを指す。用語「コポリマー」及び「コポリマー材料」は、少なくとも2つのモノマーから調製されたポリマー材料を意味する。
用語「室温」及び「周囲温度」は、20℃〜25℃の範囲の温度を意味するものとして、同じ意味で用いられる。
本明細書で使用する場合、「フルオロカーボン系」という用語は、フッ素化された材料を指す。典型的には、本開示のフルオロカーボン系材料は、高フッ素化されている。
「フッ素化」という用語は、ポリマー、モノマー、又はポリマー若しくはモノマーに付随する基と共に使用される場合、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子に置換されていることを指す。「高フッ素化」という用語は、多くの水素原子がフッ素原子で置換されたポリマー、モノマー、又は基を指し、場合によっては、少なくとも半分の水素原子がフッ素原子に置換されているもの、及び他の場合においては、ほとんど全ての水素原子がフッ素原子に置換されているものを指す。
本明細書で使用する場合、「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレート材料及びメタクリレート材料の両方を指す。
本明細書で使用する場合、「エポキシ」という用語は、2つの炭素原子と酸素原子を含む3員環の反応性基を指し、一般的に「オキシラン環」と呼ばれているものである。本明細書で使用する場合、「エポキシ樹脂」という用語は、当該技術分野においてこの用語に対して一般的に理解されている用法に一致しており、1個以上のエポキシ基を含有する硬化性材料について述べるために使用される。
本明細書では、損失性ポリマーマトリックスと、1種類以上の付加的な粒子を含む、EMI軽減ポリマー複合物が開示される。一部の実施形態では、本EMI軽減ポリマー複合物は、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子と、ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子と、を含む。他の実施形態では、本EMI軽減ポリマー複合物は、損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散した酸化銅(CuO)粒子と、を含む。これらのタイプのEMI軽減ポリマー複合物の両方について、以下により詳細に述べられる。典型的には、本複合物は、100メガヘルツ〜100ギガヘルツの範囲、より典型的には、100メガヘルツ〜70ギガヘルツの範囲、又は、1〜20ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する。また、これらの材料は、キロヘルツ帯及びメガヘルツ領域のより低い周波数帯などの、より低い周波数範囲においても同様に、電磁干渉を軽減すると考えられる。
本明細書では、損失正接が0.005〜0.50、又は0.01〜0.30のポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子と、ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子と、を含む、EMI軽減ポリマー複合物が開示される。
本EMI軽減ポリマー複合物は、損失正接が、0.005〜0.50、又は0.01〜0.30であるポリマーマトリックスを含む。所望の固有誘電損失特性を有する任意のポリマーマトリックスが、本開示のポリマーマトリックスとして好適となり得る。好適なポリマーマトリックス材料は:ハロゲン化炭素基を含有する材料、即ち、C−X結合(式中、Xは、例えば、フッ素原子又は塩素原子である)を含有するポリマー材料(このような材料としては、フルオロカーボン系ポリマー、及び塩素含有ポリマーなどが挙げられる);エピクロロヒドリンポリマー及びコポリマー並びにエポキシ樹脂ポリマーなどのエポキシ系材料;(メタ)アクリレートポリマー及びコポリマー;及びポリエーテルポリマー及びコポリマーである。特に好適なポリマーマトリックス材料は、エポキシ系ポリマーマトリックス及びフルオロカーボン系ポリマーマトリックスである。
様々なパラメータにより、ポリマーマトリックスの誘電損失を調節する。これらのパラメータのうちの一部は、ポリマー自体の構造上の特徴に関連し、他のものは添加剤の存在に関連する。ポリマーマトリックスの誘電損失に影響するポリマーの構造上の特徴の例としては、極性基の有無、結晶化度、ガラス転移温度(T)、及び架橋度などが挙げられる。ポリマーマトリックスの誘電損失に影響する添加剤の例としては、例えば、ポリマーマトリックスのTを下げることが可能な可塑剤などが挙げられる。
ポリマーにおける誘電損失に寄与する主な要素は、高い双極子モーメントを有する基を含有する、短い極性セグメントの緩和に関連がある。このような極性結合の例の一部としては:C−OR基(式中、Rは、水素原子又はアルキル基又はアリール基);C−X基(式中、Xは、フッ素原子又は塩素原子などのハロゲン原子);及びC−NR(式中、各R基及びR基は、独立して水素原子、アルキル基、又はアリール基である)などが挙げられる。極性セグメントは、主鎖構造の一部であるか、又は側鎖上にあるかのどちらかである。
ポリマーにおける誘電損失に影響する他のパラメータとして結晶化度があり、結晶化度が低いポリマーマトリックスほど、誘電損失は大きくなる。これは、結晶化度が高いと、ポリマー鎖の動きの自由度が低下するからである。対照的に、非晶質のポリマーマトリックスでは、自由空間がより大きく、これにより、ポリマーセグメントの回転のしやすさが向上し、電磁エネルギーの吸収による誘電損失が増加する。それ故、非晶質領域がより大きく、結果として結晶化度の低いポリマーマトリックスは、より大きい誘電損失を有する(即ち、「より損失性」である)。ポリマーの結晶化度は、ポリマーの組成によって、及び処理条件の選択によって調節可能である。
また、ポリマー鎖の可動性は、ガラス転移温度にも影響を受ける。高いガラス転移温度(即ち、一般的には環境温度又は室温である使用温度よりも高いT値)を有する非晶質ポリマーでは、使用温度における可動性が限定的である。それ故、使用温度(一般的には室温)よりも低いT値を有するポリマーマトリックスは、使用温度よりも高いT値を有するポリマーマトリックスよりも損失性である。また、マトリックスのTは添加剤の使用によっても影響を受ける場合もある。例えば、マトリックスのTは、可塑剤の添加により、下げることが可能である。
マトリックス中の架橋度は、硬化したエポキシ樹脂系などの硬化したポリマー系においては、特に重要である。架橋の程度が高いと、鎖セグメントの可動性が損なわれるため、マトリックスの誘電損失を低下する。それ故、硬化したポリマー系の場合、一般的には、架橋の程度が低いことが望ましい。
上記の因子の他に、ポリマー系の損失性は、分岐度(分岐は結晶性を損ねる傾向があるため)、得られる末端基の性質(極性であるか、非極性であるか)、不純物又は添加物(未反応のモノマーなど)、溶媒(水など)、加工助剤(そのような抗酸化剤)の存在などの因子にも影響を受ける。
上述したように、好適なポリマーマトリックス材料は:ハロゲン化炭素基を含有する材料、即ち、C−X結合(式中、Xは、例えば、フッ素原子又は塩素原子である)を含有するポリマー材料;エピクロロヒドリンポリマー及びコポリマー並びにエポキシ樹脂ポリマーなどのエポキシ系材料;(メタ)アクリレートポリマー及びコポリマー;及びポリエーテルポリマー及びコポリマーである。
ハロゲン化炭素基を含有するポリマー材料の例としては、広範囲の塩素含有ポリマー類及びフッ素含有ポリマー類が挙げられる。好適な塩素含有ポリマーの例としては、ポリ塩化ビニルポリマー(PVC)及びポリ塩化ビニリデンポリマー(PVDC)が挙げられる。PVCポリマーは、極性C−Cl基を含有するものの、比較的高いT値(最大95℃)を有する傾向があるため、中程度の誘電損失特性を示すのみである。他方で、PVDCポリマーは、極性C−Cl基を含有するのみならず、比較的低いT値(−17℃)をも有している。広範なフッ素含有ポリマーが好適である。好適なフッ素含有ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)ポリマー及びコポリマーが挙げられる。PVDFポリマーのT値は、非常に低い(−65℃)。フルオロカーボン系モノマーのテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、並びにフッ化ビニリデン(VDF)から調製されるコポリマーなどの、PVDF及び他のフッ素含有ポリマーの特に好適な例に関しては、後により詳細に述べる。
エポキシ系ポリマーマトリックス材料の例としては、広範なエピクロロヒドリン系ポリマー及びエポキシ樹脂系ポリマーが挙げられる。エピクロロヒドリン系ポリマーの例としては、Zeon ChemicalからHYDRIN H(CO)として市販されているエピクロロヒドリンホモポリマーなどのポリ−エピクロロヒドリン、及び、Zeon ChemicalからHYDRIN C(ECO)として市販されているエピクロロヒドリンとエチレンオキシドとのコポリマーなどのエピクロロヒドリンコポリマーの両方、並びに、Zeon ChemicalからHYDRIN Tとして市販されているエピクロロヒドリンと、エチレンオキシドと、アリルグリシジルエーテルとのターポリマーなどが挙げられる。ビスフェノールA、ビスフェノールF、及びフェノールノボラック型のものを含め、広範な硬化性エポキシ樹脂が好適である。特に好適なエポキシ樹脂系に関しては、後により詳細に述べる。
好適な(メタ)アクリレートポリマー及びコポリマーの例としては、ポリメチルアクリレートポリマー(PMA)及びポリメチルメタクリレートポリマー(PMMA)が挙げられ、これらは、高程度の非晶質成分、(メタ)アクリレート官能基由来の極性基を示し、一般的に室温において中程度の誘電損失を示す。
ポリエーテルポリマー及びコポリマーは、上述したように主鎖のC−O−C結合が極性基であるばかりでなく、非常に柔軟性を有しているため、望ましい誘電損失値を有する傾向にある。加えて、ポリエーテルポリマー及びコポリマーは、低いT値(一般的には、約−70℃)を有している。例えば、ポリエチレンオキシドポリマー及びコポリマー、並びにポリプロピレンオキシドポリマー及びコポリマーなどの広範なポリエーテルポリマー及びコポリマーが市販されている。
様々な理由から、エポキシ系ポリマーマトリックス及びフルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、特に好適なポリマーマトリックス材料である。これらの理由としては、これらのポリマーマトリックスが望ましい損失性特性を有しているということだけではなく、経時的な安定性、材料の入手容易性、取扱特性なども挙げられる。
好適なエポキシ系ポリマーマトリックスの例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、又はこれらの組み合わせに基づくエポキシ樹脂から調製したものなどが挙げられる。ビスフェノールA型の好適なエポキシ樹脂の例としては、Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 828(液状エポキシ樹脂)及びEPON 1001F(固体エポキシ樹脂);Dow Chemical Company(Midland、MI)から市販されているDER 6508(高分子量エポキシ樹脂);並びに、Buehler(Lake Bluff、IL)から市販されているEPOXICURE樹脂(低分子量エポキシ樹脂)などが挙げられる。好適なビスフェノールFエポキシ樹脂の例は、Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 862(低分子量エポキシ樹脂)である。フェノールノボラック型の好適なエポキシ樹脂の例としては:Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 1050;及びHuntsman Advanced Materials Americas,Inc.(The Woodlands、TX)から市販されているARALDITE ECN 1299が挙げられる。また、混合物又はエポキシ樹脂を使用することもできる。このエポキシ樹脂は、アミン系硬化剤、フェノール硬化剤、及び無水物系硬化剤などの広範な硬化剤を使用して、硬化させることができる。
本開示のポリマー複合物における使用に特に好適な物質の一群は、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスである。これらのマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーを含む。一部の実施形態では、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、単一のフルオロカーボン系ポリマーを含み、他の実施形態では、前記フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーの混合物を含む。
好適なフルオロカーボン系ポリマーの例としては、フルオロカーボン系モノマーのテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、並びにフッ化ビニリデン(VDF)から調製されるコポリマーなどが挙げられる。これらのポリマーの例は、米国特許第6,310,141号(Chen et al.)に開示されている。好適なフルオロカーボン系ポリマーの例としては、例えば、20〜60wt.%のTFEと、30〜50wt.%のHFPと、10〜40%のVDFとのターポリマーが挙げられる。これらのターポリマーは、「THV」の商品名で3M Corp(St.Paul、MN)から市販されている。更なる例としては、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン−エチレン(HTE)ターポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)コポリマー、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン(FEP)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルコキシアルカン)(PFA)コポリマーなどが挙げられる。また、これらのコポリマーは、3M Corp(St.Paul、MN)から入手可能である。
フルオロカーボン系ポリマーのうち、特に有用な一群は、VDF−含有フルオロカーボン系ポリマーである。例としては、3M Corp(St.Paul、MN)から市販されているTHV 200、THV 400、THV 500G;ARKEMA(Philadelphia、PA)から市販されているKYNAR 720、KYNAR 740、KYNAR 1000HD、及びKYNAR ADX;Ausimont USA Inc.(Morristown、NJ)から市販されているHYLAR 700;並びに、3M Corp(St.Paul、MN)から市販されているFLUOREL FC−2178などの材料が挙げられる。ARKEMA(Philadelphia、PA)から市販されているポリ−VDFポリマー類のKYNAR 720、KYNAR 740、KYNAR 1000HD、及びKYNAR ADXが、特に有用である。
上述の損失性ポリマーマトリックスに加えて、本EMI軽減ポリマー複合物の一部の実施形態は、ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子をも含む。これらのセラミック粒子は、損失性誘電セラミック粒子である。広範なセラミック粒子が、好適である。好適なセラミック粒子は、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属炭化物粒子、金属硫化物粒子、金属ケイ化物粒子、金属ホウ化物粒子、マルチフェロイック化合物の粒子、混合セラミック粒子、カルコゲナイドガラス粒子、又はこれらの組み合わせを含む。これらの材料のそれぞれに関して、後により詳細に述べる。
典型的には、これらの粒子の大きさの範囲については、平均粒径が、50ナノメートル〜50マイクロメートル、より典型的には、1〜10マイクロメートルであり、これらのセラミック粒子は、一般的には、10〜90重量%、より典型的には、10〜80重量%の量で存在する。
広範な金属酸化物粒子が、本開示の複合物における使用に好適である。好適な金属酸化物粒子の例としては、酸化スズ、酸化鉄(酸化第一鉄又は酸化第二鉄)、酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化鉛、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銀、酸化アンチモン、及び酸化銅(CuO)のドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属酸化物粒子の混合物も、好適である。
好適な金属窒化物粒子の例としては、窒化タンタル、窒化チタン、窒化バナジウム、及び窒化ジルコニウムのドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属窒化物粒子の混合物も、好適である。
好適な金属炭化物粒子の例としては、炭化タングステン、炭化ニオブ、炭化チタン、炭化バナジウム、炭化モリブデン、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ホウ素、チタンシリコンカーバイドのドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属炭化物粒子の混合物も、好適である。
好適な金属硫化物粒子の例としては、硫化銅、硫化銀、硫化鉄、硫化ニッケル、硫化コバルト、硫化鉛、硫化亜鉛のドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属硫化物粒子の混合物も、好適である。
好適な金属ケイ化物粒子の例としては、ケイ化クロム、ケイ化モリブデン、ケイ化コバルト、ケイ化バナジウム、ケイ化タングステン、ケイ化チタンのドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属ケイ化物粒子の混合物も、好適である。
好適な金属ホウ化物粒子の例としては、ホウ化クロム、ホウ化モリブデン、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ニオブ、及びホウ化タンタルのドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、金属ホウ化物粒子の混合物も、好適である。
好適なマルチフェロイック化合物の粒子の例としては、ビスマスフェライト(BiFeO)、マンガン酸ビスマス(BiMnO)、及び希土類−鉄酸化物(MFe(式中、Mは、希土類元素)、例えば、LuFeなど)のドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。また、マルチフェロイック化合物の粒子の混合物も、好適である。
混合セラミック粒子の例としては、金属元素又は半金属元素の混合物を含む粒子などが挙げられる。好適な例としては、炭化ケイ素と酸化ベリリウム、炭化ケイ素と窒化アルミニウム、酸化銅(CuO)と酸化アルミニウム、窒化アルミニウムとガラス状炭素、及びSi−Ti−C−Nセラミックスのドープ粒子、及び非ドープ粒子が挙げられる。
カルコゲナイドガラス粒子の例としては、As−Ge−Te系及びSe−Ge−Te系のガラス状材料が挙げられる。
本開示の複合物における使用に特に好適なのは、金属酸化物粒子であり、特に酸化銅(CuO)である。
上述の損失性ポリマーマトリックス及びセラミック粒子に加えて、本開示の一部の実施形態は、ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子をも含む複合物を含む。広範な導電性粒子が、好適である。好適な導電性粒子としては、カーボンブラック、カーボンバブル、カーボンフォーム、グラフェン、カーボンファイバー、グラファイト、グラファイトナノプレートレット、カーボンナノチューブ、金属粒子及びナノ粒子、金属合金粒子、金属ナノワイヤー、PAN繊維、導電性被覆粒子(例えば、金属コーティングしたガラス粒子など)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。一部の実施形態では、カーボンブラックが特に好適である。
典型的には、これらの導電性粒子の大きさの範囲については、平均粒径が、5ナノメートル〜20マイクロメートル、より典型的には、5〜500ナノメートルであり、これらの導電性粒子は、一般的には、0.05〜20重量%、より典型的には、0.05〜3重量%の量で存在する。
本開示の複合物に特に好適な実施形態の例としては、前記ポリマーマトリックスは、テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロピレンと、フッ化ビニリデンとのターポリマーを含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含むものが挙げられる。他の本開示の複合物に特に好適な実施形態としては、前記ポリマーマトリックスは、フッ化ビニリデンポリマー(PVDF)を含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含むものが挙げられる。
他の本開示の複合物に特に好適な実施形態としては、前記ポリマーマトリックスは、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、又はフェノールノボラックエポキシ樹脂、又はこれらの組み合わせを含むエポキシ樹脂を含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含むものが挙げられる。
損失性ポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス内に分散した酸化銅(CuO)粒子と、を含む、EMI軽減ポリマー複合物もまた、開示される。典型的には、本複合物は、100メガヘルツ〜100ギガヘルツの範囲、より典型的には、100メガヘルツ〜70ギガヘルツの範囲、又は、1〜20ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する。また、これらの材料は、キロヘルツ帯及びメガヘルツ領域のより低い周波数帯などの、より低い周波数範囲においても同様に、電磁干渉を軽減すると考えられる。
本EMI軽減ポリマー複合物は、損失正接が、0.005〜0.50、又は0.01〜0.30であるポリマーマトリックスを含む。所望の固有誘電損失特性を有する任意の好適なポリマーマトリックスが、上述したものなどの本開示のポリマーマトリックスとして好適となり得る。好適なポリマーマトリックス材料は、エポキシ系ポリマーマトリックス及びフルオロカーボン系ポリマーマトリックスである。
好適なエポキシ系ポリマーマトリックスの例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、又はこれらの組み合わせに基づくエポキシ樹脂から調製したものなどが挙げられる。ビスフェノールA型の好適なエポキシ樹脂の例としては、Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 828(液状エポキシ樹脂)及びEPON 1001F(固体エポキシ樹脂);Dow Chemical Company(Midland、MI)から市販されているDER 6508(高分子量エポキシ樹脂);並びに、Buehler(Lake Bluff、IL)から市販されているEPOXICURE樹脂(低分子量エポキシ樹脂)などが挙げられる。好適なビスフェノールFエポキシ樹脂の例は、Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 862(低分子量エポキシ樹脂)である。フェノールノボラック型の好適なエポキシ樹脂の例としては:Momentive Specialty Chemicals(Columbus、OH)から市販されているEPON 1050;及びHuntsman Advanced Materials Americas,Inc.(The Woodlands、TX)から市販されているARALDITE ECN 1299が挙げられる。また、混合物又はエポキシ樹脂を使用することもできる。このエポキシ樹脂は、アミン系硬化剤、フェノール硬化剤、及び無水物系硬化剤などの広範な硬化剤を使用して、硬化させることができる。
本開示のポリマー複合物における使用に特に好適な物質の一群は、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスである。これらのマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーを含む。一部の実施形態では、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、単一のフルオロカーボン系ポリマーを含み、他の実施形態では、前記フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーの混合物を含む。
好適なフルオロカーボン系ポリマーの例としては、フルオロカーボン系モノマーのテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、並びにフッ化ビニリデン(VDF)から調製されるコポリマーなどが挙げられる。これらのポリマーの例は、米国特許第6,310,141号(Chen et al.)に開示されている。好適なフルオロカーボン系ポリマーの例としては、例えば、20〜60wt.%のTFEと、30〜50wt.%のHFPと、10〜40%のVDFとのターポリマーが挙げられる。これらのターポリマーは、「THV」の商品名で3M Corp(St.Paul、MN)から市販されている。更なる例としては、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン−エチレン(HTE)ターポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)コポリマー、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン(FEP)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルコキシアルカン)(PFA)コポリマーなどが挙げられる。また、これらのコポリマーは、3M Corp(St.Paul、MN)から入手可能である。
フルオロカーボン系ポリマーのうち、特に有用な一群は、VDF−含有フルオロカーボン系ポリマーである。例としては、3M Corp(St.Paul、MN)から市販されているTHV 200、THV 400、THV 500G;ARKEMA(Philadelphia、PA)から市販されているKYNAR 720、KYNAR 740、KYNAR 1000HD、及びKYNAR ADX;Ausimont USA Inc.(Morristown、NJ)から市販されているHYLAR 700;並びに、3M Corp(St.Paul、MN)から市販されているFLUOREL FC−2178などの材料が挙げられる。ARKEMA(Philadelphia、PA)から市販されているポリ−VDFポリマー類のKYNAR 720、KYNAR 740、KYNAR 1000HD、及びKYNAR ADXが、特に有用である。
好適な酸化銅(CuO)粒子の大きさの範囲については、典型的には、平均粒径が、50ナノメートル〜50マイクロメートル、より典型的には、1〜10マイクロメートルであり、これらの酸化銅(CuO)粒子は、一般的には、10〜90重量%、より典型的には、10〜80重量%の量で存在する。
これらの実施例は、単に例示のみを目的とし、添付の請求項の範囲を限定する意図はない。特に断りがないかぎり、実施例及び明細書の他の部分における部、比率(%)、比などは全て重量基準のものである。使用した溶媒類及びその他の試薬類は、特段の規定がない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee、Wisconsin)より入手した。次の省略表現が使用される:cm=センチメートル;mm=ミリメートル;phr=樹脂100部当たりの部数;mL=ミリリットル。用語「重量%(weight %、% by weight)」及び「wt%」は、同じ意味で用いられる。
Figure 2016515298
合成実施例
次のエポキシ樹脂組成物を調製して使用した。
合成実施例S1:エポキシ樹脂系−1
エポキシ樹脂系−1は、100.00重量部のエポキシ樹脂(EPOXICURE Resin、Buehler(Lake Bluff、IL)から市販されている低分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂)と、18.00phrのエポキシ硬化剤(Buehler(Lake Bluff、IL)から市販されているEPOXICURE Hardener(脂肪族アミンの混合物))との混合物であった。
合成実施例S2:エポキシ樹脂系−2
エポキシ樹脂系−2は、100.00重量部のエポキシ樹脂(EPON 862、Momentive Specialty Chemicals,Inc.(Columbus、OH)から市販されている低分子量ビスフェノールF型エポキシ樹脂)と、46.50phrのエポキシ硬化剤(Momentive Specialty Chemicals,Inc.(Columbus、OH)から市販されているEPIKURE 3233(ポリオキシプロピレントリアミン)との混合物であった。
合成実施例S3:エポキシ樹脂系−3
エポキシ樹脂系−3は、100.00重量部のエポキシ樹脂(D.E.R.6508、高分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂、The Dow Chemical Company(Midland、MI)から市販されているもの)と、a)8.46phrのエポキシ硬化剤(The Dow Chemical Company(Midland、MI)から市販されているD.E.H.85(フェノール系))と;b)2.59phrのエポキシ硬化剤(AlzChem LLC(Atlanta、GA)から市販されているDYHARD 100(アミン系))と;c)1.32phrのエポキシ硬化促進剤(Momentive Specialty Chemicals,Inc.(Columbus、OH)から市販されているEPIKURE P−100)と、の硬化剤混合物との混合物であった。
合成実施例S4:エポキシ樹脂系−4
エポキシ樹脂系−4は、100.00重量部のエポキシ樹脂(Huntsman Advanced Materials Americas,Inc.(The Woodlands、TX)製のARALDITE ECN 1299)と、a)68.48phrのエポキシ硬化剤(BTDA、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(無水物系)、Evonik Industries(Essen、Germany)から市販されているもの)と;b)1.70phrのエポキシ硬化促進剤(Momentive Specialty Chemicals,Inc.(Columbus、OH)から市販されているEPIKURE P−100)との硬化剤混合物と、の混合物であった。
合成実施例S5:プライミング済PIフィルム
PIフィルムをエタノールで洗浄して乾燥させ、このPIフィルムにプライマーに浸したワイパーをこすりつけることにより、プライマーのごく薄いコーティングを適用し、少なくとも1時間にわたって空気中でプライマーを乾燥させておいてから、通風したフード内で一晩乾燥させて、プライミング済PIフィルムを調製した。
比較例C1
充填剤を含まないPVDFポリマーの試料を調製して、分析した。所定量のPVDFポリマーをガラスビーカーに入れ、ホットプレート上で10分間、250℃に加熱した。得られた流体をアルミニウムプレート上に注ぎ、175℃の温度、6メートルトンの圧力で、15分間にわたって実験室用プレスでホットプレスを行った。ホットプレスしたポリマーシートを室温に冷却し、外径2.54cm、内径1.10cm、厚さ1〜2mmのトロイド又はドーナツ型試料に切り出した。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、この試料の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図1及び2に示されている。この試料の誘電率は、この周波数範囲全体にわたって約3.0であり(図1)、損失正接は、低周波数範囲においては約0.1であり(図2)、PVDFポリマーが、本質的に損失性のポリマー材料であることが示されている。
(実施例1)
16.25wt%のCuO充填剤及び0.34wt%のCB充填剤−1を含むPVDFポリマー試料を調製して、分析した。CuO充填剤及びCB充填剤−1を、ホットプレート上で10分間、250℃に加熱したガラスビーカー中で、PVDFポリマーと混合した。DMF溶媒を使用してPVDFポリマーを溶解させ、この混合物に一滴のFS分散剤を添加した。得られた混合物をアルミニウムプレート上に注ぎ、200℃の温度、6メートルトンの圧力で、15分間にわたって実験室用プレスでホットプレスを行った。続いて、ホットプレスしたポリマー複合物を室温に冷却し、外径2.54cm、内径1.10cm、厚さ1〜2mmのトロイド又はドーナツ型試料に切り出した。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、この試料の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図3及び4に示されている。
(実施例2〜4)
PIフィルム上に一連の試料を調製して、分析した。実施例2については、PIフィルム上に60.0wt%のCuO充填剤を含むPVDFポリマーを適用し;実施例3については、PIフィルム上に74.16wt%のCuO充填剤を含むPVDFポリマーを適用し;実施例4については、PIフィルム上に57.2wt%のCuO充填剤及び0.40wt%のCB充填剤−2を含むPVDFポリマーを適用した。実施例2及び3については、乳鉢と乳棒で手作業によりCuO充填剤粒子を粉砕し、高速機械式粉砕機内で5分間砕き、少なくとも4時間にわたって60℃で乾燥させた。密封した瓶内で65℃にて一晩加熱することにより、9mLのDMF溶媒中に3gのPVDFを溶解させることで、PVDFポリマー溶液を調製した。CuO充填剤を少量ずつ添加し、高速ミキサーを使用して高速混合し、超音波処理機を用いて5分間、60℃で超音波処理し、ホットプレートを使用して65℃に加熱することによって、分散液を作製した。コーティングに好適な粘度を有する均一な懸濁液が得られると、この懸濁液を、間隔設定を375マイクロメートル(15ミル)にした、ウェット・フィルム・アプリケーターを使用して、プライミング済PIフィルム上にコーティングした。コーティングした試料の密度を高め、気孔率を下げるため、コーティングした試料を250℃に予熱したオーブンに入れた。30分後にオーブンを閉じ、試料を空冷させておいた。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、実施例2(501、601)及び実施例3(502、602)の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図5及び6に示されている。
実施例4については、CuO充填剤粒子を、上述したように粉砕し、砕き、CB充填剤−2ペレットを高速機械式粉砕機内で5分間粉砕した。得られた粉末を少なくとも4時間、60℃で乾燥させた。4mLのDMF溶媒中に1.95グラムのFS分散剤を溶解させて、分散剤のストック溶液を調製した。密封した瓶内で65℃にて一晩加熱することにより、9mLのDMF溶媒中に3gのPVDFを溶解させることで、PVDFポリマー溶液を調製した。乳鉢と乳棒で粉砕したCuO充填剤とCB充填剤−2を、150マイクロリットルの分散剤ストック溶液に少量ずつ添加し、高速ミキサーを使用して高速混合し、超音波処理機を用いて5分間、60℃で超音波処理し、ホットプレートを使用して65℃に加熱することによって、分散液を作製した。コーティングに好適な粘度を有する均一な懸濁液が得られると、この懸濁液を、間隔設定を375マイクロメートル(15ミル)にした、ウェット・フィルム・アプリケーターを使用して、プライミング済PIフィルム上にコーティングした。コーティングした試料の密度を高め、気孔率を下げるため、コーティングした試料を250℃に予熱したオーブンに入れた。30分後にオーブンを閉じ、試料を空冷させておいた。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。結果を図7及び8に示す。
比較例C2〜C5
充填剤を含まない合成実施例S1〜S4のエポキシ樹脂系の試料を調製して分析した。比較例C2(合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び比較例C3(合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂と硬化剤を混合して、直径57mmのアルミニウムパンに注いだ。比較例C2は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。比較例C3は、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化(post−curing)させた。各例に対し、硬化後の材料を、超硬工具を付けたフライス盤を使用して、外径2.54cm、内径1.10cmのトロイド又はドーナツ型の試料に機械加工した。比較例C4(合成実施例S3の固体エポキシ樹脂系)及び比較例C5(合成実施例S4の固体エポキシ樹脂系)については、エポキシ樹脂と硬化剤とを、二軸スクリュー押出機を使用して、110℃にて混ぜ合わせた。比較例C4については、押出成形した材料を110℃で一晩硬化させ、200℃で、15分間にわたって後硬化させた。硬化後の材料を、上記比較例C2及びC3と同様の方法を使用して、トロイド型の試料に機械加工した。比較例C5については、高速機械式粉砕機を使用して、押出成形した材料を粉末に砕いた。この粉末を、手動式液圧プレスにおいて、207MPa(30,000psi)の圧力で、環状鋼金型を使用してプレスすることで、外径2.54cm、内径1.10cmのトロイド又はドーナツ型ペレットとし、200℃で、20分にわたってオーブン内で硬化させた。これらの試料の厚みは2〜5mmであった。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、比較例C2(901、1001)、比較例C3(902、1002)、比較例C4(903、1003)、及び比較例C5(904、1004)の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図9及び10に示されている。
(実施例5〜7)
CuO充填剤を含む合成実施例S1〜S3のエポキシ樹脂系の試料を調製して分析した。実施例5(64.8wt%のCuO充填剤を含む合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び実施例6(65.4wt%のCuO充填剤を含む合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂とCuO充填剤を混合して、硬化剤を添加、混合し、得られた混合物を、直径57mmのアルミニウムパンに注いだ。実施例5は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。実施例6を、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化させた。各例に対し、硬化後の材料を、超硬工具を付けたフライス盤を使用して、外径2.54cm、内径1.10cmのトロイド又はドーナツ型の試料に機械加工した。実施例7(63.7wt%のCuO充填剤を含む合成実施例S3の固体エポキシ樹脂系)については、エポキシ樹脂と、CuO充填剤と、硬化剤とを、二軸スクリュー押出機を使用して、110℃にて混ぜ合わせた。押出成形した材料を110℃で一晩硬化させ、200℃で、15分間にわたって後硬化させた。硬化後の材料を、上記比較例C2及びC3と同様の方法を使用して、トロイド型の試料に機械加工した。これらの試料の厚みは2〜5mmであった。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、実施例5(1101、1201)、実施例6(1102、1202)、及び実施例7(1103、1203)の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図11及び12に示されている。
(実施例8〜10)
CuO充填剤及びCB充填剤−2を含む合成実施例S1〜S3のエポキシ樹脂系の試料を調製して分析した。実施例8(64.8wt%のCuO充填剤及び0.55wt%のCB充填剤−2を含む合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び実施例9(65.2wt%のCuO充填剤及び0.55wt%のCB充填剤−2を含む合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂と、CuO充填剤と、CB充填剤−2と、CB充填剤−2の重量に対して5wt%の界面活性剤と、を混合して、硬化剤を添加、混合し、得られた混合物を、直径57mmのアルミニウムパンに注いだ。実施例5は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。実施例6を、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化させた。各例に対し、硬化後の材料を、超硬工具を付けたフライス盤を使用して、外径2.54cm、内径1.10cmのトロイド又はドーナツ型の試料に機械加工した。実施例10(63.5wt%のCuO充填剤及び0.36wt%のCB充填剤−2を含む合成実施例S3の固体エポキシ樹脂系)については、エポキシ樹脂と、充填剤と、硬化剤とを、二軸スクリュー押出機を110℃にて使用して、混ぜ合わせた。押出成形した材料を110℃で一晩硬化させ、200℃で、15分間にわたって後硬化させた。硬化後の材料を、上記比較例C2及びC3と同様の方法を使用して、トロイド型の試料に機械加工した。これらの試料の厚みは2〜5mmであった。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、実施例8(1301、1401)、実施例9(1302、1402)、及び実施例10(1303、1403)の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図13及び14に示されている。
(実施例11〜14及び比較例C6〜C7)
充填剤を含む、又は含まない合成実施例S1〜S2のエポキシ樹脂系により、一連の試料をPIフィルム上に調製して、分析した。比較例C6及びC7は、充填剤を含まないエポキシ樹脂系であり、実施例11及び12は、CuO充填剤を含むエポキシ樹脂系であり、実施例13及び14は、CuO充填剤及びCB充填剤−2を含むエポキシ樹脂系である。比較例C6(合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び比較例C7(合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂と硬化剤を混合した。コーティングに好適な粘度を有する均一な懸濁液が得られると、この懸濁液を、間隔設定を125マイクロメートル(5ミル)にした、ウェット・フィルム・アプリケーターを使用して、プライミング済PIフィルム上にコーティングした。比較例C6は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。比較例C7を、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化させた。硬化後のコーティング層の厚みは、80〜100マイクロメートルであった。実施例11(70.5wt%のCuO充填剤を含む合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び実施例12(70.8wt%のCuO充填剤を含む合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂とCuO充填剤を混合して、硬化剤を添加、混合した。コーティングに好適な粘度を有する均一な懸濁液が得られると、この懸濁液を、間隔設定を125マイクロメートル(5ミル)にした、ウェット・フィルム・アプリケーターを使用して、プライミング済PIフィルム上にコーティングした。実施例11は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。実施例12を、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化させた。硬化後のコーティング層の厚みは、80〜100マイクロメートルであった。実施例13(64.8wt%のCuO充填剤及び0.55wt%のCB充填剤−2を含む合成実施例S1の液状エポキシ樹脂系)、及び実施例14(65.2wt%のCuO充填剤及び0.55wt%のCB充填剤−2を含む合成実施例S2の液状エポキシ樹脂系)については、高速ミキサー内でエポキシ樹脂と、CuO充填剤と、CB充填剤−2を混合して、硬化剤を添加、混合した。コーティングに好適な粘度を有する均一な懸濁液が得られると、この懸濁液を、間隔設定を125マイクロメートル(5ミル)にした、ウェット・フィルム・アプリケーターを使用して、プライミング済PIフィルム上にコーティングした。実施例13は、65℃で、2時間にわたってオーブン内で硬化させた。実施例14を、60℃で、2時間にわたって硬化させてから、100℃で、2時間にわたって後硬化させた。硬化後のコーティング層の厚みは、80〜100マイクロメートルであった。エア同軸ケーブル試験用治具に連結したネットワークアナライザを使用して得たSパラメータから、周波数範囲にわたる、複素誘電特性を計算した。これらの結果は、それぞれ、比較例C6(1501、1601)、比較例C7(1502、1602)、実施例11(1701、1801)、実施例12(1702、1802)、実施例13(1901、2001)、及び実施例14(1902、2002)の誘電率対周波数と、損失正接対周波数を示す図15〜20に示されている。

Claims (21)

  1. 損失性ポリマーマトリックスと、
    該ポリマーマトリックス内に分散したセラミック粒子と、
    該ポリマーマトリックス内に分散した導電性粒子と、を含み、電磁干渉軽減材料である、複合物。
  2. 前記損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス、塩素含有ポリマーマトリックス、エポキシ系ポリマーマトリックス、(メタ)アクリレートポリマーマトリックス、ポリエーテルポリマーマトリックス、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の複合物。
  3. 前記損失性ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニリデンポリマー又はコポリマーを含む、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスを含む、請求項1に記載の複合物。
  4. 前記フルオロカーボン系ポリマー又はコポリマーは、テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロピレンと、フッ化ビニリデンとのターポリマーを含む、請求項3に記載の複合物。
  5. 前記損失性ポリマーマトリックスは、1種類以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂、1種類以上のビスフェノールF型エポキシ樹脂、1種類以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、又はこれらの組み合わせから調製されるエポキシ系ポリマーマトリックスを含む、請求項1に記載の複合物。
  6. 前記セラミック粒子は、金属酸化物粒子、金属窒化物粒子、金属炭化物粒子、金属硫化物粒子、金属ケイ化物粒子、金属ホウ化物粒子、マルチフェロイック化合物の粒子、混合セラミック粒子、カルコゲナイドガラス粒子、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の複合物。
  7. 前記金属酸化物粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含む、請求項6に記載の複合物。
  8. 前記導電性粒子は、カーボンブラック、カーボンバブル、カーボンフォーム、グラフェン、カーボンファイバー、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属粒子及びナノ粒子、金属合金粒子、金属ナノワイヤー、PAN繊維、導電性被覆粒子、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の複合物。
  9. 前記損失性ポリマーマトリックスは、テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロピレンと、フッ化ビニリデンとのターポリマーを含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含む、請求項1に記載の複合物。
  10. 前記損失性ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニリデンポリマーを含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含む、請求項1に記載の複合物。
  11. 前記損失性ポリマーマトリックスは、エポキシ系ポリマーマトリックスを含み、前記セラミック粒子は、酸化銅(CuO)粒子を含み、前記導電性粒子は、カーボンブラックを含む、請求項1に記載の複合物。
  12. 前記複合物は、100メガヘルツ〜100ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する、請求項1に記載の複合物。
  13. 前記複合物は、1〜20ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する、請求項1に記載の複合物。
  14. 損失性ポリマーマトリックスと、
    該ポリマーマトリックス内に分散した酸化銅(CuO)粒子と、を含み、電磁干渉軽減材料である、複合物。
  15. 前記損失性ポリマーマトリックスは、フルオロカーボン系ポリマーマトリックス、塩素含有ポリマーマトリックス、エポキシ系ポリマーマトリックス、(メタ)アクリレートポリマーマトリックス、ポリエーテルポリマーマトリックス、又はこれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の複合物。
  16. 前記損失性ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニリデンポリマー又はコポリマーを含む、フルオロカーボン系ポリマーマトリックスを含む、請求項14に記載の複合物。
  17. 前記フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロピレンと、フッ化ビニリデンとのターポリマーを含む、請求項16に記載の複合物。
  18. 前記フルオロカーボン系ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニリデンポリマーを含む、請求項16に記載の複合物。
  19. 前記損失性ポリマーマトリックスは、1種類以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂、1種類以上のビスフェノールF型エポキシ樹脂、1種類以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、又はこれらの組み合わせから調製されるエポキシ系ポリマーマトリックスを含む、請求項14に記載の複合物。
  20. 前記複合物は、100メガヘルツ〜100ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する、請求項14に記載の複合物。
  21. 前記複合物は、1〜20ギガヘルツの範囲の電磁干渉を軽減する、請求項14に記載の複合物。
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