JP2016500398A - 高不透過性を有するブチルゴム - Google Patents

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Abstract

プラズマ処理及び化学的処理の組合わせに基づく表面改質法は、非充填ブチルゴム表面をオルガノシランに対し非常に反応性とし、オルガノシラン自己組織単分子層(SAM)を形成する。ブチルゴム表面を酸化し、引続きSiCl4を蒸着すると、オルガノシランの固定に好適な親水性表面を生成する。この親水性ブチルゴム表面上に蒸着によりn−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)及びトリクロロ(1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチル)シラン(FOTS)でSAMを形成すると、ブチルゴムの光透明性に変化なしに、ガス透過性がそれぞれ15%、25%低下する。【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は不透過性(impermeability)を高める(increase)処理表面を有するブチルゴムに関する。更に詳しくは、本発明はビニル側基を持ったモノマーを含むブチルゴムに関する。なお更に詳しくは、光透明性を示す、任意に充填していないブチルゴムに関する。表面処理したブチルゴムの作製方法も開示される。
背景
ポリ(イソブチレン−コ(co)−イソプレン)又はIIRは、1940年代からイソブチレンと、少量の(1〜2モル%)イソプレンとのランダムカチオン共重合により製造されている、通常ブチルゴムとして知られた合成エラストマーである。その分子構造の結果として、優れた空気不透過性、高い損失モデュラス、酸化安定性及び長期の耐疲労性を有している。
ブチルゴムはイソプレンと、コモノマーとしての1種以上の、好ましくは共役した、マルチオレフィンとの共重合体であると理解されている。市販のブチルは、大部分のイソオレフィンと少部分、通常2.5モル%以下の共役マルチオレフィンで構成されている。ブチルゴム又はブチル重合体は一般に塩化メチルを希釈剤とし、フリーデルクラフツ触媒を重合開始剤の一部として用いたスラリー重合法によって製造される。この方法はまた米国特許第2,356,128号及びUllmann’s Encyclopedia of lndustrial Chemistry,A23巻,288−295頁(1993)に記載されている。
このようなブチルゴムをハロゲン化すると、エラストマー中に反応性に富んだハロゲン化アリル性(allylic halide)官能基を生ずる。従来のブチルゴムハロゲン化方法は、例えばUllumann’s Encyclopedia of lndustrial Chemistry,(第5完全改訂版、第A231巻、Elvers他編著)及び/又はMaurice Mortonによる“Rubber Technology”第3版、第10章(Van Nostrand Reinhold社1987年発行)の特に第297〜300頁に記載されている。
ハロゲン化アリル性官能基(functionality)の存在は求核的アルキル化反応させる。最近になって、臭素化ブチルゴム(BIIR)を窒素系及び/又は燐系の求核剤で固体の状態で(in solid state)処理すると、興味深い物理的及び化学的性質を有するIIR系アイオノマーを生じることが判った (以下の文献参照:Parent, J.S. ; Liskova, A. ; Whitney, R. A; Resendes, R. Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry 43, 5671-5679, 2005; Parent,J. S. ; Liskova, A.; Resendes, R. Polymer 45 ,8091-8096,2004 ; Parent ,J. S.; Penciu, A. ; Guillen-Castellanos, S. A. ; Liskova, A. ; Whitney, R. A. Macromolecules 37, 7477-7483,2004)。このアイオノマー官能基は、窒素系又は燐系求核剤とハロゲン化ブチルゴムのハロゲン化アリル性部分との反応でそれぞれアンモニウム又はホスホニウムイオン基を生成することから生じるものである。これらハロゲン化ブチルゴム系アイオノマーのグリーン強度、モデュラス、充填剤相互作用等の物性は、対応する非アイオノマーの物性よりも優れている。
空気透過性以外の他の所望の特性(例えば引張強度、硬度等)を保持しながら、空気不透過性を改良することは依然として重要である。例えば、航空宇宙(aerospace)、航空機及び高真空システムのような分野では、極めて高いガス遮断性が要求され、所望の物性を保持しながら、現在のIIR技術により適合させるのは困難か不可能である。充填剤を使用できるが、

発明の概要
ここでは、IIRの酸素に対する不透過性を高める(図1)パーフルオロ化オルガノシラン自己組織単分子層(self-assembled monolayer)(SAM)の形成を可能にする、IIR表面をオルガノシランに対し高度に反応性にするプラズマ処理と化学的処理との組合わせに基づく簡単で効果的な表面改質方法を説明する。ブチルゴムの空気不透過性を改良するこの方法は、IIR配合物に充填剤を添加する通常、使用されている方法に比べて、2つの重要な利点がある。第一に、空気不透過性を改良する材料改質がIIR基体の表面に限定され、引張強度、硬度等の所望の内部特性をそのまま保持する。第二に、この方法は透明なIIR配合物の光透明性を顕著に損なうことはない。これに対し、充填剤は改質材料を不透明化する場合が多い。
本発明の一面によれば、少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位;及び少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を有すると共に、オルガノシラン自己組織単分子層を持った表面を有するブチルゴム組成物が提供される。
本発明の他の一面によれば、少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及び1種以上のマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を有するブチルゴム重合体を用意する(provide)工程;該ブチルゴム重合体の表面を酸化する工程;該表面をアルコールで処理する工程;該処理表面をハロゲン化珪素に露出する工程;及び該ハロゲン化珪素露出表面を、自己組織単分子層の形成に好適な条件下でオルガノトリクロロシランと反応させる工程;を含む、ブチルゴム組成物の不透過度を高める方法が提供される。
本発明の更に他の面は、以下の説明を参照すれば、当業者にとって明らかになろう。
本発明を更に明確に理解するため、好ましい実施形態を添付図面を参照して説明する。
ブチルゴムの表面改質及び引き続くオルガノシラン自己組織単分子層(self-assembled monolayer)(SAM)の形成についての概略説明図。
BB2030(登録商標)−DPPSブチルゴムを形成するための反応機構である。
BB2030−DPPSブチルゴムを過酸化物硬化するための反応機構である。
複数のテフロン(登録商標)シート間のPDMS被覆ウエハーに接して(against)、非充填ブチルゴムシートを硬化するためのサンプルを作製する概略図。
複数のテフロンシートを用い、その一方上のPDMS被覆ウエハーに接して、充填ブチルゴムシートを硬化するためのサンプルを作製する概略図。
酸化U−IIR基体(菱形)及びイソプロパノールで拭いた(swabbed)酸化U−IIR基体(四角形)のrf酸素プラズマ露出時間の関数としての静的水接触角を示す。
(a)本来のU−IIR、(b)U−IIR[酸化]、(c)U−IIR[酸 化]/SiO、及び(d)U−IIR[酸化]/SiO/FOTSのATR−FTIRスペクトルを示す。
(a)U−IIR[酸化]/SiO、及び(b)U−IIR[酸化]/SiO/FOTSのXPSの調査(survey)走査を示す。
(a)U−IIR[酸化]、(b)U−IIR[酸化]/FOTS、(c)U−IIR[酸化]/SiO/FOTS、及び(d)トルエンで濯いだ後のU−IIR[酸化]/FOTSのATR−FTIRスペクトル(1400〜1000cm−1)を示す。
U−IIR[酸化]/FOTSの、時間の関数としての水の静的接触角を示す。
本来のU−IIR(破線)及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTS(実線)の透過スペクトルを比較して示す。
詳細な説明
ブチルゴムアイオノマー(ionomer)はハロゲン化ブチルゴム重合体から作製される。ブチルゴム重合体類は一般に、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー及び任意に更に共重合性モノマーから誘導される。
一実施形態では、アイオノマーはイソオレフィンモノマー1種及び共役ジエンモノマー1種から誘導された複数の繰返し単位を含有してよい。他の一実施形態では、ブチルアイオノマーはイソオレフィンモノマー1種、共役ジエンモノマー1種及びスチレンモノマー1種から誘導された複数の繰返し単位を含有してよい。
ブチルゴム重合体は特定のイソオレフィンに限定されない。本発明では、当業者に公知のいかなるイソオレフィン、例えば炭素数が4〜16の範囲のイソオレフィンも含むものと意図される。本発明の一実施形態では炭素数4〜7のイソオレフィンが意図される。本発明で使用されるイソオレフィンの例としては、イソブチレン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、4−メチル−1−ペンテン及びそれらの混合物が挙げられる。好ましいイソオレフィンはイソブテン(イソブチレン)である。
同様にブチルゴム重合体は特定のマルチオレフィンに限定されない。当業者に知られているように、イソオレフィンと共重合可能なマルチオレフィンは本発明を実施する際に使用できる。共役ジエンマルチオレフィンモノマーが好ましい。このようなマルチオレフィンの例には例えば炭素数が4〜14の範囲のものが含まれる。好適なマルチオレフィンの例としては、イソプレン、ブタジエン、2−メチルブタジエン、2,4−ジメチルブタジエン、ピペリリン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−ネオペンチルブタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2−メチル−1,6−ヘプタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、1−ビニル−シクロヘキサジエン、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましいマルチオレフィンにはイソプレンが含まれる。
本発明に有用なブチルゴムは前記マルチオレフィン以外のコモノマー、例えば、C〜Cアルキル置換スチレンに限定されるものではないが、アルキル置換ビニル芳香族コモノマーを含んでよい。このようなコモノマーの特定例としては、例えばα−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、シクロペンタジエン及びメチルシクロペンタジエンが挙げられる。このような本発明の実施形態ではブチルゴム重合体としては、例えばイソブチレン、イソプレンおよびp−メチルスチレンのランダム共重合体類が挙げられる。
前述のモノマー混合物からブチルゴム重合体が形成されると、ブチルゴム重合体は、ハロゲン化ブチルゴム重合体又はハロブチルゴム重合体)を形成するため、ハロゲン化プロセスにかけられる。塩素化又は臭素化は、当業者に公知の方法、例えばMaurice Morton編、Rubber Technology第3版、297〜300頁(Kluwer Academic Publishers)及びそこに引用された文献に記載されている。
一実施形態では、本発明で使用されるハロゲン化ブチルゴムとしては、イソブチレンと2.2モル%未満のイソプレンを含むハロゲン化ブチルゴムが挙げられる。これはLANXESS Deutschland GmbHから商品名BB2030TM(登録商標)で市販されている。
ハロゲン化中、ブチル重合体中のマルチオレフィン含有量の若干又は全部はアリル性ハライド(allylic halide)に転化する。したがって、ハロブチル重合体中のアリル性ハライドは、ブチル重合体中に本来存在するマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位である。ハロブチル重合体中のアリル性ハライドの合計含有量は、親のブチル重合体の出発マルチオレフィン含有量を超えることはできない。
次に、ハロブチル重合体のアリル性ハライド部位は、1つ以上の窒素又は燐を含有する下記式の求核剤:

式中Aは窒素又は燐であり、R、R及びRは、独立に直鎖又は分枝鎖のC〜C18アルキル置換基、単環式か又はC〜C縮合環で構成されるいずれかのアリール置換基、又はそれらの組合わせから選択、構成される。R、R,又はRの少なくとも1種はビニル側基を有する。
一般に適切な求核剤は、求核置換反応に関与するのに電子的にも立体的にも適用可能な孤立電子対を持った少なくとも1つの中性の窒素又は燐センターを有する。
一実施形態では、窒素系又は燐系求核剤はビニル側基を有する。好適な求核剤としては、限定されるものではないが、ジフェニルホスフィノスチレン(DPPS)、アリルジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、ジフェニルビニルホスフィン、トリアリルフェニルホスフィン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルフタルイミド、9−ビニルカルバゾール、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、ジフェニルビニルホスフィン−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−アリル−N−ブチル−2−プロペン−1−アミン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニルピリド−4−ビニルピリジン、N−エチル−2−ビニルカルバゾール又はそれらの混合物が挙げられる。
特に有用な求核剤は下記式に示すジフェニルホスフィノスチレン(DPPS)である。
出発重合体のマルチオレフィン部位で生成したアリル性ハライドを含有するハロゲン化ブチルゴムと反応させると、反応生成物はビニル側基に不飽和を有するブチルゴムアイオノマーを生成する。この不飽和は、ハロゲン化ブチルゴム出発材料に残存する残留不飽和とは別である。不飽和は、普通、不十分なオレフィン性結合が存在する際に起こる分子量の減成や分子鎖の切断を伴うことなく、モノマーの過酸化物硬化性を可能にする。この反応プロセスを図2に描写する。
ブチルゴムと反応させる求核剤の量は、ハロブチル重合体に存在するアリル性ハライドの合計モル量に対し、0.05〜5モル当量、更に好ましくは0.5〜4モル当量、なお更に好ましくは1〜3モル当量の範囲であってよい。
ハロブチル重合体と求核剤は約0.25〜90分間反応させることができる。密閉型ミキサー中で反応が起こる場合、反応は80℃を超える温度、例えば80〜180℃の温度で好ましくは1〜90分間、更に好ましくは1〜60分間である。
求核剤はハロブチル重合体のアリル性ハライド基(functionality)と反応するので、得られるアイオノマー部分はアリル性ハライドから誘導された繰返し単位である。したがって、ブチルアイオノマー中のアイオノマー部分の合計含有量は、ハロブチルポリマー中のアリル性ハライドの出発量を超えることはできない。しかし、残留アリル性ハライド及び/又は残留マルチオレフィンは存在してよい。得られるハロブチル系(based)アイオノマーは、アイオノマー部分を0.05モル%以上、好ましくは0.75モル%以上、更に好ましくは1.0モル%以上、ブチルアイオノマーの製造に使用したハロブチル重合体の元のアリル性ハライド含有量を超えない量以下含有する。残留アリル性ハライドは非ゼロ以上、ブチルアイオノマーの製造に使用したハロブチル重合体の元のアリル性ハライド含有量を超えない量以下存在してよい。残留マルチオレフィンは非ゼロ量以上、ハロブチル重合体の製造に使用したブチル重合体の元のマルチオレフィン含有量を超えない量以下存在してよい。
幾つかの実施形態では光透明性を保持するために、本発明のコンパウンドには充填剤を使用しないことが望ましい。したがって、このような充填剤なしのコンパウンドは、硬化した際、充填剤による再強化の恩恵を受けずに、必要な物性を持たねばならない。他の実施形態では、最終硬化コンパウンドの物性を強化するために、特定の光学的に透明な充填剤を使用することが可能である。光学的に透明な充填剤の使用可能な好適例としては、Aerosil(登録商標)透明溶融シリカ及び代りの商品名で市販されている同様な製品がある。
一実施形態では、自己組織単分子層(SAM)を形成するため、前述のブチルゴムは、表面改質される。一実施形態では、ブチルゴム表面にプラズマ酸化及び酸化分断生成物の除去を行って、表面に低密度の有用な官能基(−OH、−COOH)を形成する。その後、これらの官能基はSiClの吸着及び加水分解により、表面シリケート層に固定(anchor)する。この方法はSi−OH表面基の濃密配列を作る。これらの表面基はオルガノトリクロロシラン蒸気と反応して表面にオルガノシランSAMを形成するのに役立つ。オルガノトリクロロシラン、例えばパーフロロオクチルトリクロロシランから形成されたSAMは、酸素の透過速度(permeation rate)が非改質ブチルゴム基体に比べて、25%以下又は15〜25%だけ低下する。非充填SAM組成物は、酸素透過速度が200cc−mm/(m−日)未満、190cc−mm/(m−日)未満、175cc−mm/(m−日)未満、又は168〜200cc−mm/(m−日)の範囲であることが望ましい。充填SAM組成物の酸素透過速度は、170cc−mm/(m−日)未満、160cc−mm/(m−日)未満、140cc−mm/(m−日)未満、130cc−mm/(m−日)未満、120cc−mm/(m−日)未満、110cc−mm/(m−日)未満、100cc−mm/(m−日)未満、又は90〜166cc−mm/(m−日)の範囲であることが望ましい。
ブチルゴム組成物の不透過性を高める方法は、ブチルゴムの表面を酸化する工程を含む。表面は種々の方法を用いて酸化してよい。好適な方法は,酸素含有プラズマ、例えばRFプラズマを使用する。ブチルゴムは、好適な処理装置、例えばHarrickプラズマクリーナー(PDC−001型)中で酸素含有RFプラズマにより1〜30分間又は10〜20分間処理してよい。他の好適な方法は当業者に公知である。
RFプラズマによる処理はブチルゴム表面に損傷を生じることが知られているが、RFプラズマによる結合分断反応の生成物は、プラズマ処理表面をアルコール、例えばイソプロパノールで処理すれば、除去できる。アルコールによる表面処理の一方法は表面をアルコールで拭う(swab)ことである。他の好適な方法は、表面をアルコールに浸漬するか、入浴することである。処理後、アルコールを蒸発させ、これにより、十分酸化したブチルゴム官能基(functionallties)を有する表面を露出し、表面に続く(subsequent)SAM層に固定性(anquoring)を付与することができる。
アルコール処理後、ブチルゴム表面はハロゲン化珪素に露出してよい。ハロゲン化珪素としては、テトラハロゲン化珪素、例えば四塩化珪素(SiCl)が含まれる。ハロゲン化珪素はヒドロキシ官能基により、処理したブチルゴム表面上に吸着される。次いで、ハロゲン化珪素は加水分解されて、ブチルゴム上にSi−OH表面基の濃密配列を創作する。ハロゲン化珪素への露出時間は、1〜180秒、10〜90秒又は15〜60秒のオーダーである。引続き、この表面基は更にオルガノシラン、例えばオルガノトリクロロシロキサンと反応して、SAMを形成するのに役立つ。
オルガノトリクロロシランは、種々の方法でハロゲン化珪素露出ブチルゴム表面上に付着(deposit)させてよい。好適な付着方法は物理的蒸着(PVD)である。好適なオルガノトリクロロシランの例としては、トリクロロ(1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチル)シラン(FOTS)、n−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)又はそれらの組合わせが挙げられる。
ビニル側基の存在は、過酸化物硬化させるのに必要であると予想される高レベルの残留マルチオレフィン含有量が不足するにもかかわらず、不当な分子鎖切断や分子量減成を伴うことなく、本発明によるコンパウンドを過酸化物硬化に好適化する。
本発明で使用するのに好適な過酸化物系硬化システムは、過酸化物硬化剤、例えばジクミルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、2,2’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(Vulcup(登録商標)40KE)、ベンゾイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン等を含む。このような過酸化物硬化剤の一つはジクミルパーオキシドを含み、商品名DiCup 40C(登録商標)で市販されている。他の一つの過酸化物硬化剤は、商品名Trigonox 101−45B−PD−AMで市販されている2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサンである。一実施形態では、過酸化物硬化剤は、ゴム100部当たり(phr)0.1〜7部の量で使用される。他の一実施形態では、過酸化物硬化剤は0.3〜6phrの量で使用される。なお他の一実施形態では、過酸化物硬化剤は約4phrの量で使用される。
本発明では過酸化物硬化助剤も使用できる。好適な過酸化物硬化助剤としては、例えばDuPontから商品名DIAK 7(登録商標)で市販されているトリアリルイソシアヌレート(TAIC)、HVA−2(登録商標)(DuPont Dow)として知られているN,N’−m−フェニレンジマレイミド、Ricon D 153(登録商標)(Ricon Resinsから供給される)として知られているトリアリルシアヌレート(TAC)又は液体ポリブタジエンが挙げられる。過酸化物硬化助剤は過酸化物硬化剤量と当量以下で使用してよい。
組成物の硬化は、過酸化物硬化剤を硬化するのに好適な条件、例えば80〜250℃、好ましくは100〜200℃、更に好ましくは120〜170℃の範囲の温度を供給することにより実施できる。
過酸化物硬化組成物の状態は、増加レベルの不飽和を有するブチル重合体により高められる。このような強化は、重合体主鎖中に高レベルのマルチオレフィン含有量を有する重合体のより、或いは燐系又は窒素系求核剤のビニル側基に起因して増加した不飽和の追加により達成できる。合計不飽和レベルが0.5モル%を超え、或いは1.0モル%を超えると、所望に高い硬化状態となる。出発材料として、重合体主鎖中に高レベル、例えば3.5モル%を超えるイソプレンを含有するブチルゴム重合体を用いると、高い硬化状態が達成できる。
一実施形態では、過酸化物硬化ブチルゴムコンパウンドは、4.5dNmを超え、5.3dNmを超え、6.3dNmを超え、11.9dNmを超えるか、又は4〜15dNmの範囲の硬化状態M−Mを有する。
一実施形態では、本発明による組成物は光学的に透明であることが望ましい。この光透明性は、厚さ0.51mm以下において、350〜750nmから選択された波長の可視光に対し65%以上の透過率(transmittance)として特徴付けられる。例えば本発明の硬化組成物は、630nmの波長に対し、厚さ0.51mmにおいて、75%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは83%以上、或いは83〜99.9%、83〜99%、83〜95%又は83〜92%の範囲内の光透明性を示すことができる。当業者ならば、これらの透過率値の範囲はBeer’s法則及び厚さ0.51mmを用いて吸収係数に変換することができる。
また本発明による組成物は、取扱い、加工及び最終的に各種用途への利用を可能にするため、表面粘着性は低いことが望ましい。
以下の物理的、レオロジー的、透過性(permeability)、透明性及び厚さ特性の幾つか又は全ての組合わせは、各種用途に有用な硬化組成物を形成するために望ましい。
本発明の幾つかの実施形態では、安定剤、酸化防止剤、粘着付与剤、及び/又はその他、当業者に公知の添加剤も添加してよい。しかし、これらの添加剤は、材料の光透明性を一貫して保持する量で選択及び/又は添加される。
組成物がアイオノマー、硬化剤及び/又はその他の添加剤を含む実施形態では、これら成分は、慣用の配合技術を用いて一緒に配合してよい。好適な配合技術としては、例えばバンバリーミキサーのような密閉型ミキサー、ハーク(Haake)又はブラベンダーミキサーのような小型密閉型ミキサー、又は2本ロールミルミキサーを用いてこの複合体(composite)の成分を一緒に混合することが挙げられる。押出機も良好な混合を提供し、また更に短時間の混合を可能にする。混合を2以上の段階で行うことが可能であり、また異なる装置、例えば一段階を密閉型ミキサーで、一段階を押出機で行うことができる。配合技術についての更なる詳細な情報に関しては、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第4巻、66頁以降の“Compounding”を参照。他の技術は当業者に公知であり、配合に更に好適である。また、アイオノマーには充填剤、硬化剤、及び/又はその他の添加剤を添加してよい。過酸化物硬化物品は本発明のコンパウンドから、LED、ファイバーオプティックス、オプトエレクトロニクカプラー等の光電子装置用の被覆(coating)又は封止剤(encapsulant)の形態で作製してよい。
過酸化物硬化コンパウンドの製造方法の一実施形態では、まず、ビニル側基を有する求核剤をハロゲン化ブチルゴム重合体と混合してアイオノマーを形成し、次いでこれを過酸化物と混合することにより、アイオノマーを過酸化物硬化することが望ましい。この方法は、高い硬化状態のゴムを生成することが多いが、アイオノマーの形成で発生した”過敏な(nervy)”表面模様(texture)のため、光透明性の低下という犠牲を払う。他の実施形態では、ハロゲン化ブチルゴムをビニル側基含有求核剤及び過酸化物硬化剤の両方と混合することにより過酸化物硬化コンパウンドを形成し、これによりコンパウンドの硬化中に現場でアイオノマーを形成することが望ましい。この方法は、主鎖中に、過酸化物硬化性にするには不十分なジエンレベルを有するハロゲン化ブチルゴムグレードを高い状態の過酸化物硬化をもたらすのに単一工程だけでよい点で、方法の観点から一層簡単である。しかし、この現場方法は、硬化状態が所望のように高く、また硬化時間の短い硬化コンパウンドを製造するには、主鎖中に高レベルのイソプレンを有するハロゲン化ブチルゴムグレードも併用できる。現場で製造した硬化コンパウンドは、少なくとも匹敵する硬化状態を有することが望ましい。このような硬化コンパウンドは多段工程の方法で製造したコンパウンドに比べて、高い硬化状態を持つことができる。また、このような硬化コンパウンドは、得られる”過敏な”表面模様のため、光透明性の低下を示す。
本発明による組成物は、光透明性を向上させるには表面粗さが低いことが望ましい。本発明硬化組成物の実効値(root mean squared)(RMS)表面粗さは、0.1〜100nm、好ましくは0.1〜50nm、更に好ましくは0.1〜10nmの範囲であってよい。0.1〜10nm範囲のRMS表面粗さは、超平滑表面として特徴付けられる。
超平滑表面を得るには、本発明の成形(molding)表面は、例えばポリ(ジメチル)シロキサン(PDMS)を含む剥離剤で被覆してよい。PDMSは、非導電性で光学的に透明であるが、ガス不透過性に劣り、封止(encapsulated)エレクトロニクス又は被覆電極の酸化を誘引する可能性がある。PDMSは、スピンコーティングのような種々の既知方法でモールド表面に適用してよい。本発明の幾つかの実施形態では、更に十分な平滑性の低い表面を得るために、表面はテフロン(登録商標)で被覆してもよい。PDMS層がモールド表面から一層容易に除去できるよう、表面にテフロンとPDMSとの組合わせを適用してもよい。この除去方法は、特定の用途にPDMSを再利用できる利点がある。一実施形態では、モールド表面はPDMS被覆又はテフロン/PDMS被覆用の基体として、シリコンウエハーを更に有する。
混合コンパウンドの硬化を行うため、モールドは加熱してよい。例えばモールドは、100〜200℃の範囲、130〜180℃の範囲又は約75℃の温度に加熱してよい。この成形方法は、1〜10分、好ましくは4〜8分行ってよい。この成形方法は、アイオノマーを焦がし(scorch)、これにより光透明性が低下するのを避けるため、過度に長時間行わないことが好ましい。
非常に透明なブチルゴム硬化物品は、伸縮性/可撓性エレクトロニクス、太陽電池、封止材料及び薄膜等、多くの利用領域に有用である。
Bromobutyl 2030(登録商標)は、LANXESS Inc.の商品であり、RB70は実験用試作品(experimental trial product)(スラリー重合法で作製した、イソプレン含有量が6.9%のポリイソブチレン−コ−イソプレン)である。受領して使用した残りの材料は、p−スチリルジフェニルホスフィン(DPPS)(Hokko Chemical Industry);Trigonox(登録商標)101−45B−PD−AM(過酸化物)(Akzo Nobel);Sylgrd−184(登録商標)(PDMSポリ(ジメチルシロキサン)(Aldrich);3”シリコンウエハー(University Wafer);トリクロロ(1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチル)シラン(FOTS)(Aldrich)及びn−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)(Aldrich)である。水接触角の測定には、ACSグレードの水を使用した。
高剪断ローラーブレードを備えたブラベンダー(登録商標)密閉式ミキサーに60℃、60rpmで重合体を加えた。このゴムだけを60秒間どろどろにした(masticate)後、DPPSを添加した。混合4分後、過酸化物を加え、6分後混合物を取り出した(dump)。全成分を入れて、コンパウンドを6×3/4インチの切断及び6つの末端状パス(endwise passes)で精製した。これら白色充填剤及び黒色充填剤を充填した配合物の混合は、ゴムをどろどろにした後、充填剤を加えた他は同様な方法で行った。表1に白色充填剤及び黒色充填剤を充填したブチルゴムを示す。

MDR
ASTM D−5289に従って、1.7Hzの発信周波数及び1度のアークを用いた可動型ダイレオメーター(Moving Die Rheometer)(MDR 2000E)を用いて、非充填配合物については175℃、他の全ての充填配合物については160℃、合計運転時間30分でt90及びデルタトルクを測定した。レオロジー試験結果を表2に示す。
剥離層として作用するポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)を被覆した2つのシリコンウエハー間に新鮮な混練アイオノマーを成形して、非充填ブチルゴム(U−IIR)基体を製造した。
まず、シリコンウエハー(厚さ3”)をピラニア洗浄(98%HSOと30%Hとの7:3(v/v)混合物)で5分間洗浄し、次いで脱イオン水で濯いだ後、120℃のホットプレート上で乾燥した。次いでウエハー表面にSylgard−184(登録商標)PDMSプレポリマーを3000RPMで50秒間スピンコートした。得られたPDMS被覆を60℃のオーブン中で一夜乾燥した。
非充填ブチルゴム(U−IIR)基体の製造
BB2030−DPPSブチルゴム配合物を2つのPDMS被覆シリコンウエハー間で成型して、U−IIR基体を製造した。即ち、新鮮な配合(compounded)BB2030−DPPS 10gを2mm厚の1/2マクロモールド内で2つのPDMS被覆シリコンウエハーとこれらウエハーの両側(either side)上の1枚のテフロンシート(厚さ0.26mm)の間に置いた。175℃のプラテン温度にセットした温度調節器付き手動カービング(carver)プレス(3853−0型)に20トンの圧力下で置いた。これを175℃で8分間硬化した(図4A)。超平滑なゴムシート(厚さ0.4mm以下)に、なお熱を加えながら、ゴムシートからウエハーを取り除いた。
充填IIR基体の製造
一方の側上だけのPDMS被覆ウエハーに直接接してブチルシートを硬化した他は上記と同じ方法で、白色充填剤充填IIR基体及び黒色充填剤充填IIR基体を製造した。これらのブチルシートは、一方の側上の表面だけ平滑であればよいので、ウエハーの再利用が可能である(図4B)。白色充填剤充填配合物及び黒色充填剤充填配合物の両方を160℃でt90+5分間硬化した。
IIR基体の酸化
IIR基体(厚さ0.5mm以下、6.0×6.0cm)を、Branson(登録商標)超音波処理器(3510型)を用いてアセトン及びイソプロパノール中、それぞれ10分間の超音波処理により浄化した後、Harrick(登録商標)プラズマクリーナー(PDC−001型)中、O圧10psig、流量10.6mL/分、中程度の放電設定(medium discharge setting)で15分間酸素プラズマ処理した。次いで、得られた酸化サンプルをイソプロピルアルコールで静かに拭いた後、窒素気流中で乾燥した。
四塩化珪素処理
酸化IIRサンプルをスライドガラスに付着させ、四塩化珪素を0.1mL入れたガラスペトリ皿上に、表面を下にして周囲条件下、室温で30秒浮かせた。次いで、サンプルを蒸留水に10分間漬けた後、窒素気流中で乾燥した。
IIR基体上でのSAMの作製
SiCl改質ブチルゴムサンプル上に物理的蒸着(PVD)によりトリクロロ(1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチル)シラン(FOTS)及びn−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)を付着させた。これらのサンプルを、真空デシケーター中でオルガノシランを3〜5滴入れた250mLビーカーに、上側を下にして約20時間浮かせた。
接触角測定
液滴法を用い、Rame−Hart(登録商標)(100−25−M型)接触角ゴニオメーターで水接触角を測定した。3つのサンプルからの少なくとも4滴を平均化した。
フーリエ変換赤外分光法
DTGS検出器を備えたBruker(登録商標)IFS66/v分光計を用いて減衰全反射(FTIR−ATR)FTIR−ATRスペクトルを集めた。p−分極光を表面法線(surface normal)から45度で入射した。各サンプルについて、ZnSe結晶を用い、4cm−1の解像度で2048走査を集めた。
透過性測定
Mocon Ox−Tran(登録商標)2/61型透過性(permeation)試験システムを用いて、表面改質ブチルゴムサンプルの酸素透過性を定量した。まず、5つのポイントでサンプルの厚さを測定した。これら5ポイントのいずれかの間で厚さの差が>25%異なれば、サンプルは破棄した。透過性の測定前にサンプルは計器中で10時間、予め酸素で条件付けした。40℃、相対湿度0%で3〜5の20分サイクルに亘って酸素透過性を測定し、サンプルを通る酸素の透過率(transmission rate)(cc/[m・日])及び透過速度(permeation rate)(cc・mm/[m・日])を定量した。各タイプの3つのサンプルの最小を測定した。
結果
非充填U−IIR表面の酸化
U−IIR上の水の接触角は95.5度である。これはU−IIRが本来、極性官能基を欠いた疎水性表面であることを示している(表3)。しかし、このような表面上にアルキルトリクロロシランSAMを形成すると、存在するヒドロキシル基又はカルボン酸官能基と加水分解したアルキルトリクロロシランのシラノール基が縮合反応を受けて、官能基を表面に固定するという利益が得られる。U−IIR表面を酸素プラズマに6〜15分間露出し、水接触角を測定することにより、表面の親水性をモニターした(図5)。酸素プラズマによる6〜13分間のU−IIR処理では、初期に水接触角は68度(酸化が起こったことを示す)まで低下したが、このような接触角の低下は、表面に物理吸着された結合切断物の酸化生成物によるものである。このような酸化生成物は、表面をイソプロパノールで拭えば、容易に除去されて、出発値と同様な95度までの接触角を持った下位(underlying)表面を発現できる。しかし、酸化時間が15分に延びると、下位表面は化学的に変化する。プラズマ酸化15分後には接触角は48.0度に落ちる。酸化した切断生成物を除去した後の接触角は初期値より20度まで低い74.6度に上がる。このような改質U−IIR表面は、U−IIR[酸化]と表示する。U−IIR[酸化]の接触角は、表面に複数の極性基が低密度ではあるが、存在することと一致している。これらの極性基は、恐らく酸化した官能基の不均質混合物(−OH,−COOH,ケトン)である(図1)。U−IIR[酸化]のATR−FTIRスペクトルは、生来のU−IIRのスペクトルと比べて変りなく(図6)、接触角で表示された低表面密度の酸化官能基と一致していると思われる。カルボニル基の伸縮によるピークは検出できなかったが、3100〜3550cm−1の領域(この領域はO−Hの伸縮振動に相当する)の広いピーク強さが僅かに増加したのは、表面ヒドロキシル基の導入による可能性がある。しかし、O−Hの伸縮領域の広さ及び表面上の物理的吸着水量に差がある可能性から、強さの比較は信頼できない。

シリケート層の形成
酸化によりU−IIR表面に極性官能基を十分な密度で導入することは、分子鎖切断反応のため不可能である。このため、表面ヒドロキシル基の密度を高めるように計画した表面処理を更に行った。酸化した/拭いたU−IIR表面を湿潤空気中で四塩化珪素蒸気で処理すると、SiClの吸着及び加水分解によりU−IIR表面に二酸化珪素の層が生成する(図1)。このように処理された材料はU−IIR[酸化]/SiOと表示する。この方法は、表面上の極性基の密度を効果的に高め、水接触角を<20度に低下させる。この改質表面のFTIR−ATRスペクトルは、U−IIR[酸化]/SiO表面上のヒドロキシル基末端SiO層と一致するO−H伸縮振動による3100〜3550cm−1に明確な広いピークを示す(図6c)。
自己組織単分子層(SAM)の形成
U−IIR[酸化]/SiO表面をOTS又はFOTSの蒸気に露出すると、U−IIR[酸化]/SiO表面にSAMが生成する(図1)。U−IIR[酸化]/SiO(図7a)及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTS(図7b)のXPS調査走査(survey scans)の比較から、表面上に弗素化吸着物(adsorbate)が存在することが確認される。U−IIR[酸化]/SiOの調査走査は、珪素の2sピーク及び2pピークと一緒に、U−IIRの配合物と一致する酸素、炭素及び燐によるピークを示す。U−IIR[酸化]/SiO/FOTSの調査走査は、弗素の1s及び2sと共に、珪素、酸素及び炭素によるピークを示した。燐によるピークが存在しないのは、FOTSオーバー層によりP 2s及びP 2pの光電子放出が減衰したことによるものと思われる。U−IIR[酸化]/SiO/OTS及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTSの水接触角は、それぞれ101.2度及び107.5度であった。U−IIR[酸化]/SiO/FOTSのFTIR−ATRスペクトル(図6d)は、3100〜3550cm−1でのO−H伸縮がFOTS SAMの形成で縮小することを示している。この縮小は、表面ヒドロキシル基とFOTSとの反応により、表面にSi−O−Si結合を形成するためである。このATR−FTIRスペクトルは1000〜1400cm−1の領域にC−F伸縮帯域も示し、表面上にFOTS分子の存在が確認される。
U−IIR表面上に安定なFOTS SAM層を形成するには、U−IIR[酸化]/SiO基体のSiO層が必要であることを確認するため、U−IIR[酸化]基体をFOTSで改質した。U−IIR[酸化]/FOTSの水接触角は99.8度であり、またATR−FTIRスペクトルは1148cm−1にC−Fの伸縮ピークを示している。このデータは、FOTSが表面上に存在することを表示するが、U−IIR[酸化]/FOTSに対する水接触角及びC−F伸縮ピークの強さの両方とも、U−IIR[酸化]/SiO/FOTSよりも著しく低い。図8の(a)〜(c)は、それぞれU−IIR[酸化]、T−IIR[酸化]/FOTS及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTSのATR−FTIRスペクトル中の1400〜1000cm−1スペクトル領域を示す。本発明者らはU−IIR[酸化]/FOTS及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTSのサンプルをトルエンで濯ぐことにより、これら2つのFOTS層の安定性を比較した。U−IIR[酸化]/FOTSのATR−FTIRスペクトル中のC−F伸縮によるピークは消滅し(図8d)、濯ぎによりFOTS層が除去されるのに対し、U−IIR[酸化]/SiO/FOTSのATR−FTIRスペクトルはそのまま変化しないことを表示している。この研究から引き出された結論は、SiO層はFOTS SAMをU−IIR[酸化]基体に固定し、FOTS吸着物の化学吸着を可能にすることである。SiO層を省略すると、U−IIR[酸化]基体上に濯ぎにより容易に除去可能な物理的に吸着されたFOTS層が形成される。
透過性試験
非充填ブチルゴム基体を表面改質すると、生来のU−IIR基体に比べて遮断特性が改良される(表4)。生来のU−IIR基体、U−IIR[酸化]/SiO/OTS基体及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTS基体を透過する酸素透過速度を測定した。透過速度の測定法は、基体を酸素で10時間条件付けする工程、及び次いで、3〜5の20分サイクルに亘って透過速度を測定する工程を含むので、試験期間中、SAMが安定であることを保証するため、透過性試験の前にFOTS SAMをテストした。96時間に亘る接触角の測定では、変化を示さなかった。これは、U−IIR[酸化]/SiO/FOTS基体が透過試験で必要とする時間と両立できることを表示するものである(図9)。生来のU−IIR基体サンプルに比べて、U−IIR[酸化]/SiO/OTS及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTSの酸素透過率は、それぞれ15%及び25%だけ低下した。U−IIR[酸化]/SiO/OTSに比べてU−IIR[酸化]/SiO/FOTSの低い透過率は、表面弗素化の透過率を低下させる立証された(documented)能力と一致する。
この表面改質方法が種々の充填ブチルゴム基体表面の不透過性も改良するかどうか決めるため、これらの基体表面について検討した。各種充填ブチル基体(白色充填剤充填及び黒色充填剤充填の両方)に表面改質を行っても、生来のブチル基体に比べて遮断特性に何ら有意の改良は示されなかった(表5)。生来の基体、OTS処理した基体及びFOTS処理した基体について、酸素透過速度を測定した。したがって、この表面改質方法は非充填ブチル基体に最も良く適用できる。



光透明性
表面処理の光透明性に対する影響を定量するため、生来のU−IIR及びU−IIR[酸化]/SiO/FOTSの透過スペクトルを比較した。図10は生来のU−IIRをU−IIR[酸化]/SiO/FOTSに転換した場合、このU−IIR材料の透過スペクトルは比較的変わらないことを示す。この表面処理は光透過性に無視し得る程度の影響しか与えず、この空気透過性低下方法は、特に透明で不透過性のIIR材料を必要とする用途に特に良く適合する。
結論
RFプラズマ処理に基づいてIIRの表面を改質する方法が開発された。以上の報告と一致して、RFプラズマはIIR表面を損傷しない。しかし、RFプラズマで誘引された結合切断反応の生成物は、IIR表面を単に拭うだけで除去でき、これによりSiO層を固定するのに十分な酸化官能基を有する表面を発現できる。このようにして、表面ヒドロキシル基の数が増加して、IIR表面上への安定なSAMの形成を支援する。弗素化吸着物からSAMが形成されると、光透明性を損なうことなく、非充填IIRの酸素に対するガス透過性の顕著な低下が観察される。生来のU−IIRに比べて、表面をOTS及びFOTSで改質した場合、これらのサンプルは酸素透過性にそれぞれ15%及び25%の低下を示した。
以上、説明の目的で本発明を詳細に説明したが、このような詳細な説明は単に説明の目的のためだけであり、本発明は特許請求の範囲により限定可能であることを除いて、当業者ならば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、詳細な説明中に種々の変化をなし得る。
米国特許第2,356,128号
Ullmann’s Encyclopedia of lndustry Chemistry,A23巻,288−295頁(1993) Ullumann’s Encyclopedia of lndustrial Chemistry,(第5完全改訂版、第A231巻、Elvers他編著) Maurice Mortonによる"Rubber Technology"第3版、第10章(Van Nostrand Reinhold社1987年発行)、297〜300頁 Parent, J.S. ; Liskova, A. ; Whitney, R. A; Resendes, R. Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry 43, 5671-5679, 2005 Parent ,J. S. ; Liskova, A. ; Resendes, R. Polymer 45 ,8091-8096,2004 Parent ,J. S.; Penciu, A. ; Guillen-Castellanos, S. A. ; Liskova, A. ; Whitney, R. A. Macromolecules 37, 7477-7483,2004 Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第4巻、66頁以降の"Compounding"

Claims (26)

  1. 少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及び少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を有すると共に、オルガノシラン自己組織単分子層(self-assembled monolayer)を持った表面を有するブチルゴム組成物。
  2. イソオレフィンモノマーがC〜Cイソモノオレフィンモノマーを含む請求項1に記載の組成物。
  3. イソオレフィンモノマーがイソブチレンである請求項2に記載の組成物。
  4. マルチオレフィンモノマーがC〜C11共役脂肪族ジエンモノマーを含む請求項1に記載の組成物。
  5. マルチオレフィンモノマーがイソプレンである請求項4に記載の組成物。
  6. 少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位が、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマーと少なくとも1種の窒素系(based on)又は燐系求核剤とのハロゲン化後の反応生成物を含有する請求項1に記載の組成物。
  7. マルチオレフィンモノマーがハロゲン化の前に0.5〜2.5モル%の合計量で存在する請求項1に記載の組成物。
  8. 窒素系又は燐系求核剤がビニル側基を有する請求項6に記載の組成物。
  9. 求核剤が、ジフェニルホスフィノスチレン(DPPS)、アリルジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、ジフェニルビニルホスフィン、トリアリルフェニルホスフィン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルフタルイミド、9−ビニルカルバゾール、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、ジフェニルビニルホスフィン−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−アリル−N−ブチル−2−プロペン−1−アミン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニルピリド−4−ビニルピリジン、N−エチル−2−ビニルカルバゾール及びそれらの混合物よりなる群から選ばれる請求項8に記載の組成物。
  10. 組成物は、0.51mm以下の厚さで提供された場合、630nmの波長に対し75%以上の光透明性を示す請求項6に記載の組成物。
  11. 組成物が過酸化物硬化される請求項1に記載の組成物。
  12. 組成物が充填されない請求項1に記載の組成物。
  13. オルガノシラン自己組織単分子層が、オルガノトリクロロシラン蒸気との表面反応によって形成される請求項1に記載の組成物。
  14. 組成物の酸素に対する不透過性が、オルガノシラン自己組織単分子層形成後、15〜25%だけ高まる請求項1に記載の組成物。
  15. a)少なくとも1種のイソオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位及び1種以上のマルチオレフィンモノマーから誘導された繰返し単位を有するブチルゴム重合体を用意する(provide)工程、
    b)該ブチルゴム重合体の表面を酸化する工程、
    c)該表面をアルコールで処理する工程、
    d)該処理された表面をハロゲン化珪素に露出する工程、及び
    e)該ハロゲン化珪素露出表面を、自己組織単分子層の形成に好適な条件下でオルガノトリクロロシランと反応させる工程、
    を含む、ブチルゴム組成物の不透過度を高める方法。
  16. 前記方法が、b)工程の前に、
    前記ブチル重合体をハロゲン化してアリル性(allylic)ハロゲン部分を形成する工程、
    窒素系又は燐系求核剤を該ハロゲン化ブチルゴム重合体と反応させる工程、及び
    前記アリル性ハロゲン部分を該求核剤と反応させて過酸化物硬化ブチルゴムアイオノマー(ionomer)を形成する工程、
    を更に含む請求項15に記載の方法。
  17. 前記窒素系又は燐系求核剤がビニル側基を有する請求項16に記載の方法。
  18. 前記方法が、
    過酸化物硬化剤を前記窒素系又は燐系求核剤及びハロゲン化ブチルゴム重合体と混合する工程、及び過酸化物硬化剤に好適な条件下で硬化する工程、
    を更に含む請求項16に記載の方法。
  19. 前記組成物は、0.51mm以下の厚さで提供された場合、630nmの波長に対し75%以上の光透明性を示す請求項17に記載の方法。
  20. 前記ハロゲン化珪素がテトラハロゲン化珪素である請求項15に記載の方法。
  21. テトラハロゲン化珪素がSiClを含む請求項20に記載の方法。
  22. 前記表面が酸素含有RFプラズマにより酸化される請求項15に記載の方法。
  23. 前記表面が6〜15秒間の前記RFプラズマにより酸化される請求項22に記載の方法。
  24. オルガノトリクロロシランが、トリクロロ(1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチル)シラン(FOTS)、n−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)又はそれらの組合わせを含む請求項15に記載の方法。
  25. オルガノトリクロロシランが、物理的蒸着(PVD)により付着される請求項15に記載の方法。
  26. ゴム組成物の酸素に対する不透過性が15〜25%だけ高まる請求項15に記載の方法。


















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