JP3952533B2 - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、主としてキャップライナー材ないし瓶蓋等のパッキング材などの用途に使用されるポリオレフィン樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、ポリオレフィン樹脂が本来的に有する炭酸ガスバリヤー性を損なうことなく、優れた柔軟性が付与することができ、しかも、炭酸ガス等のガスバリヤー性と柔軟性とのバランスに優れた成形体(フィルム、シートなど)を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来一般に使用されているキャップライナー材は、プラスチック材料から成形されており、このようなプラスチック材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)あるいは直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等のポリエチレン樹脂に、α- オレフィン共重合体からなるエラストマー材料[ブチルゴム(IIR)、ポリイソブチレン(PIB)等のブチル系ゴムを除く]を配合したポリエチレン樹脂組成物、またはエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)をベースとした組成物が広く用いられている。
【0003】
たとえば、特開平1−193345号公報には、ライナー材の成形材料として低密度のエチレン・α- オレフィン共重合体樹脂に、滑剤とエチレン・α- オレフィン共重合体ゴムを配合した組成物が記載されている。また、特開平5−163389号公報には、低密度ポリエチレン、エチレン・α- オレフィン共重合体およびエチレン・プロピレン共重合体等のエラストマーに滑剤を配合したキャップライナー用組成物が記載されている。さらに実公平4−24868号公報には、キャップ用ライナーの成形材料として、低密度エチレン・α- オレフィン共重合体にエチレン・プロピレン共重合体ゴムを配合した組成物が記載されている。
【0004】
しかしながら、上記のようなポリエチレン樹脂に対してエラストマー材料の配合率を増加させるに従って、柔軟性は増すものの、ガスバリヤー性が低下するため、炭酸ガス等のガスバリヤー性と柔軟性とのバランスに優れたライナー材等の成形物を得ることができないという問題がある。
【0005】
そこで、本願発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究し、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂に、従来使用していたエラストマー材料の代わりにブチルゴム(IIR)あるいはポリイソブチレン(PIB)等のブチル系ゴムを配合したポリオレフィン樹脂組成物から、ポリオレフィン樹脂が本来的に有する炭酸ガス等のガスバリヤー性を損なうことなく、柔軟性の向上を図ることができ、しかも、ガスバリヤー性と柔軟性とのバランスに優れたシート状物を成形することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、ポリオレフィン樹脂が本来的に有する炭酸ガス等のガスバリヤー性を損なうことなく、柔軟性の向上を図ることができ、しかも、ガスバリヤー性と柔軟性とのバランスに優れた成形体を成形することができるポリオレフィン樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、
ポリオレフィン樹脂(A)10〜98重量部と、
ブチルゴムおよび/またはポリイソブチレンゴムからなるブチル系ゴム(B)2〜90重量部
[成分(A)および(B)の合計量は100重量部である]と
からなることを特徴としている。
【0008】
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物としては、厚み0.055mmのフィルムを成形した場合、そのフィルムの炭酸ガス透過係数が20×10-10 cc・cm/m2・sec・cmHg 以下であり、厚み2mmのシートを成形した場合、そのシートの引張ヤング率が50〜700MPaの範囲内にあるポリオレフィン樹脂組成物が望ましい。特に厚み2mmのシートを成形した場合、そのシートの引張破断点伸びが10〜1000%の範囲内にあるポリオレフィン樹脂組成物が好ましい。
【0009】
本発明では、上記ポリオレフィン樹脂組成物中に、ブチル系ゴム(B)が、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、10重量部以上30重量部未満の割合で存在していることが好ましい。
【0010】
また、上記ポリオレフィン樹脂組成物中に、
エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.860〜0.905g/cm3 の非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)、および/または
プロピレンと炭素原子数4〜20のα- オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.860〜0.905g/cm3 の非晶性ないし低結晶性の低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)を、
ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)、低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)および低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)の合計量100重量部に対して5〜30重量部含有させることができる。
【0011】
上記のポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)からなるポリオレフィン樹脂組成物中に、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、直鎖状低密度ポリエチレン(D)を5〜80重量部含有させることができる。直鎖状低密度ポリエチレン(D)を用いると、耐熱性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物について具体的に説明する。
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)からなり、必要に応じ、さらに非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)、非晶性ないし低結晶性の低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)、直鎖状低密度ポリエチレン(D)を含有せしめることができる。
【0013】
ポリオレフィン樹脂(A)
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(A)は、特に制限はなく、従来公知にポリオレフィン樹脂を使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル樹脂(塩素化ポリオレフィン)、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸アクリレート共重合体、4-メチル-1- ペンテン共重合体などが挙げられる。中でも、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂が好ましく用いられる。さらに、これらの中でも、柔軟性の観点から、耐熱性を必要としない場合には、低密度ポリエチレンが最も好ましく用いられ、その次に好ましく用いられるのは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂の順である。
【0014】
これらのポリオレフィン樹脂(A)は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリオレフィン樹脂(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)は、通常0.1〜100g/10分、好ましくは0.1〜50g/10分の範囲にある。
【0015】
本発明においては、ポリオレフィン樹脂(A)は、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、10〜98重量部、好ましくは90重量部以下50重量部を超える割合で用いられる。
【0016】
ブチル系ゴム(B)
本発明で用いられるブチル系ゴム(B)は、従来公知のブチルゴム(IIR)、ポリイソブチレンゴム(PIB)である。
【0017】
これらのブチル系ゴム(B)は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられるブチル系ゴム(B)は、不飽和度が通常0〜10であり、ムーニー粘度[ML1+8(100℃)]が通常10〜100である。
【0018】
ブチル系ゴム(B)は、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、2〜90重量部、好ましくは10重量部以上50重量部未満の割合で用いられる。ブチル系ゴム(B)の最大配合量は、ポリオレフィン樹脂(A)の種類により異なり、また、必要とされる物性バランスによっても異なる。
【0019】
ブチル系ゴム(B)を上記のような割合で用いると、ポリオレフィン樹脂(A)の本来的に有するガスバリヤー性の低下を少なくして柔軟性を付与することができる。ブチル系ゴム(B)を用いることにより耐熱性は低下するが、ブチル系ゴム(B)を非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)、非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C2)等のエラストマー材料と併用することにより、耐熱性とガスバリヤー性とのバランスに優れた成形物を得ることができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0020】
非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α - オレフィン共重合体(C1)
本発明で必要に応じて用いられる非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)は、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのランダム共重合体である。
【0021】
この低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)のX線回折法により測定される結晶化度は、通常50%以下、好ましくは30%以下である。
エチレンとの共重合に用いられる炭素原子数3〜20のα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどが挙げられる。これらの中では、炭素原子数3〜10のα- オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα- オレフィンが好ましい。上記のようなα- オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
【0022】
このような低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)は、エチレンから導かれる構成単位が50重量%以上100重量%未満、好ましくは75〜99重量%、さらに好ましくは75〜95重量%、特に好ましくは83〜95重量%の量で存在し、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜25重量%、さらに好ましくは5〜25重量%、特に好ましくは5〜17重量%の量で存在することが望ましい。
【0023】
本発明で用いられる低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)は、密度(ASTM D 1505)が0.860〜0.905g/cm3 、好ましくは0.880〜0.905g/cm3 、さらに好ましくは0.885〜0.901g/cm3 の範囲にある。密度が上記範囲にある低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)を用いると、柔軟性に優れたシート状物等の成形物を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0024】
また、この低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)は、0.01〜100g/10分、好ましくは0.01〜50g/10分、さらに好ましくは0.1〜40g/10分の範囲にある。メルトフローレートが上記範囲にある低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)を用いると、成形性に優れた組成物が得られる。
【0025】
上記のような非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)は、従来公知の方法、たとえばチーグラー系オレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとをランダム共重合させることによって製造することができる。
【0026】
上記のような低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)は、ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)、低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)および低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)の合計量100重量部に対して、5〜30重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で用いられる。成分(C2)は、0重量部となる場合がある。上記のような割合で低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)をブチル系ゴム(B)と併用すると、耐熱性とガスバリヤー性とのバランスに優れたシート状物等の成形物を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0027】
ポリオレフィン樹脂(A)の軟化点が低い場合、上記のような低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)を用いる必要がない場合もある。
非晶性ないし低結晶性の低密度プロピレン・α - オレフィン共重合体(C2)
本発明で必要に応じて用いられる非晶性ないし低結晶性の低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)は、プロピレンと炭素原子数4〜20のα- オレフィンとのランダム共重合体である。
【0028】
この低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)のX線回折法により測定される結晶化度は、通常30%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0029】
プロピレンとの共重合に用いられる炭素原子数4〜20のα- オレフィンとしては、具体的には、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどが挙げられる。これらの中では、炭素原子数4〜10のα- オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα- オレフィンが好ましい。上記のようなα- オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
【0030】
このような低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)は、プロピレンから導かれる構成単位が50重量%以上100重量%未満、好ましくは75〜99重量%、さらに好ましくは75〜95重量%、特に好ましくは83〜95重量%の量で存在し、炭素原子数4〜20のα- オレフィンから導かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜25重量%、さらに好ましくは5〜25重量%、特に好ましくは5〜17重量%の量で存在することが望ましい。
【0031】
本発明で用いられる低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)は、密度(ASTM D 1505)が0.860〜0.905g/cm3 好ましくは0.880〜0.905g/cm3 さらに好ましくは0.885〜0.901g/cm3 の範囲にある。密度が上記範囲にある低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)を用いると、柔軟性に優れたシート状物等の成形物を成形することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0032】
また、この低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)は、0.01〜50g/10分、好ましくは0.01〜40g/10分、さらに好ましくは0.1〜20g/10分の範囲にある。メルトフローレートが上記範囲にある低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)を用いると、成形性に優れた組成物が得られる。
【0033】
上記のような非晶性ないし低結晶性の低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)は、従来公知の方法、たとえばチーグラー系オレフィン重合用触媒の存在下に、プロピレンと炭素原子数4〜20のα- オレフィンとをランダム共重合させることによって製造することができる。
【0034】
上記のような低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)は、ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)、低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)および低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)の合計量100重量部に対して、5〜30重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で用いられる。成分(C1)は0重量部となる場合がある。上記のような割合で低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)をブチル系ゴム(B)と併用すると、耐熱性とガスバリヤー性とのバランスに優れたシート状物等の成形物を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0035】
ポリオレフィン樹脂(A)の軟化点が低い場合、上記のような低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)を用いる必要がない場合もある。
直鎖状低密度ポリエチレン(D)
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン(D)は、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとを共重合することにより得られる。
【0036】
エチレンとの共重合に用いられる炭素原子数3〜20のα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどが挙げられる。これらの中では、炭素原子数4〜10のα- オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα- オレフィンが好ましい。
【0037】
上記のようなα- オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン(D)は、エチレンから導かれる構成単位が50重量%以上100重量%未満、好ましくは75〜99重量%、さらに好ましくは80〜95重量%、特に好ましくは85〜95重量%の量で存在し、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜25重量%、さらに好ましくは5〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%の量で存在することが望ましい。
【0038】
直鎖状低密度ポリエチレン(D)の組成は、通常10mmφの試料管中で約200mgのポリエチレンを1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させた試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.の測定条件下で測定して決定される。
【0039】
本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチレン(D)は、密度(ASTM D 1505)が0.911〜0.925g/cm3 、好ましくは0.911〜0.920g/cm3 、さらに好ましくは0.911〜0.915g/cm3 の範囲にある。密度が上記範囲にある直鎖状低密度ポリエチレン(D)を用いると、耐熱性に優れたシート状物を成形することができる組成物が得られる。
【0040】
また、この直鎖状低密度ポリエチレン(D)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)は、1.5〜10g/10分、好ましくは1.5〜8.0g/10分の範囲にある。メルトフローレートが上記範囲にある直鎖状低密度ポリエチレン(D)を用いると、耐熱性に優れたシート状物等の成形物を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0041】
上記のような直鎖状低密度ポリエチレン(D)は、従来公知の方法により、たとえばチーグラー触媒を用い、中低圧下で製造することができる。
上記のような直鎖状低密度ポリエチレン(D)は、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、5〜80重量部、好ましくは20〜60重量部、さらに好ましくは30〜50重量部の割合で用いられる。上記のような割合で直鎖状低密度ポリエチレン(D)をブチル系ゴム(B)と併用すると、ガスバリヤー性と柔軟性に優れるだけでなく、耐熱性にも優れたシート状物等の成形物を提供することができるポリオレフィン樹脂組成物が得られる。
【0042】
その他の成分
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物中に、ポリブテン-1、耐熱安定剤、核剤、滑剤、スリップ剤、帯電防止剤、顔料、染料、充填剤、発泡剤、発泡助剤、可塑剤、難燃化剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0043】
ポリオレフィン樹脂組成物
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物としては、厚み0.055mmのフィルムを成形した場合、そのフィルムの炭酸ガス透過係数が20×10-10 cc・cm/m2・sec・cmHg 以下であり、厚み2mmのシートを成形した場合、引張ヤング率が50〜700MPaの範囲内にあるポリオレフィン樹脂組成物が望ましい。特にそのシートの引張破断点伸びが10〜1000%の範囲内にあるポリオレフィン樹脂組成物が好ましい。
【0044】
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、上記各成分を従来公知の方法、たとえばヘンシェルミキサー、V- ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合する方法、あるいはこのような方法で混合して得られた混合物を、さらに一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練した後、造粒することによって得ることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、ブチルゴムおよび/またはポリイソブチレンゴムからなるブチル系ゴムを含有しているので、ポリオレフィン樹脂が本来的に有する炭酸ガス等のガスバリヤー性を損なうことなく、柔軟性の向上を図ることができ、しかも、ガスバリヤー性と柔軟性とのバランスに優れたシート状物を成形することができる。
【0046】
また、ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)および直鎖状低密度ポリエチレン(D)を含有してなる、本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、上記のような優れた効果を有するほか、耐熱性に優れている。
【0047】
さらに、ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)、および低密度エチレン・α- オレフィン共重合体(C1)または低密度プロピレン・α- オレフィン共重合体(C2)を含有してなる、本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、上記のような優れた効果を有するほか、耐熱性とガスバリヤー性とのバランスにに優れている。
【0048】
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、キャップライナー材、瓶蓋等のパッキング材、ボトル、その他ガスバリヤー性を必要とする用途に好適である。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0050】
なお、実施例、比較例で用いた各成分は、以下の通りである。
ポリプロピレン樹脂(PP)
(1)ポリプロピレン樹脂(PP−1)
・MFR(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg):11g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.910g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):155℃
(2)ポリプロピレン樹脂(PP−2)
・MFR(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg):10g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.910g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):155℃
(3)ポリプロピレン樹脂(PP−3)
・MFR(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg):25g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.910g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):150℃
低密度ポリエチレン(LDPE)
(1)低密度ポリエチレン(LDPE−1)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):7g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.917g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):86℃
高密度ポリエチレン(HDPE)
(1)高密度ポリエチレン(HDPE−1)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):1.1g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.954g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):126℃
(2)高密度ポリエチレン(HDPE−2)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):1.6g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.935g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):126℃
(3)高密度ポリエチレン(HDPE−3)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):5.8g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.955g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):121℃
ブチル系ゴム
(1)ブチルゴム(IIR)(BTR−1)
・不飽和度:0.8モル%
・ムーニー粘度[ML1+8(100℃)]:45
(2)ポリイソブチレンゴム(PIB)(BTR−2)
・不飽和度:0モル%
・ムーニー粘度[ML1+8(100℃)]:43
非晶性ないし低結晶性エチレン・プロピレン共重合体(EPR)
(1)エチレン・プロピレン共重合体(EPR−1)
・MFR(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg):1.8g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.867g/cm3
・結晶化度:0%
非晶性ないし低結晶性エチレン・ 1- ブテン共重合体(EBR)
(1)エチレン・1-ブテン共重合体(EBR−1)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):3.6g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.885g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):54℃
・結晶化度:10%
非晶性ないし低結晶性プロピレン・ 1- ブテン共重合体(PBR)
(1)プロピレン・1-ブテン共重合体(PBR−1)
・MFR(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg):6.0g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.890g/cm3
・ビカット軟化点(ASTM D 1525):83℃
・結晶化度:40%
ポリブテン -1
(1)ポリブテン-1(BL−1)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):0.2g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.907g/cm3
(2)ポリブテン-1(BL−2)
・MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg):20g/10分
・密度(ASTM D 1505):0.917g/cm3
また、実施例、比較例で得られたポリオレフィン樹脂組成物のフィルムないしシートについて求めたメルトフローレート、密度、引張特性(破断点伸び、ヤング率)、表面硬度、ビカット軟化点、圧縮永久歪(CS)および炭酸ガス透過度は、下記の試験方法に従って求めた。
(1)メルトフローレート
メルトフローレートは、ASTM D 1238に準拠し、230℃、2.16荷重の条件で測定した。
(2)密度
密度は、ASTM D 1505に準拠した方法で測定した。
(3)引張特性(ヤング率(柔軟性の指標)、破断点伸び)
引張破断点伸びおよびヤング率は、JIS K 7113に準拠した方法で、引張速度200mm/分の条件で引張試験を行なって求めた。
(4)表面硬度
表面硬度(ショアーD)は、ASTM D 2240に準拠した方法で測定した。
(5)ビカット軟化点(耐熱性の指標)
ビカット軟化点は、ASTM D1525に準拠した方法で測定した。
(6)圧縮永久歪(CS)
2mm厚のプレスシートを用い、型抜き刃で直径29±0.5mmの円柱を作製し、JIS K 6301に準拠した方法で、70℃、22時間後の歪み(CS)を測定した。
(7)炭酸ガス透過度
厚み0.055mm、測定面積50cm2 のフィルムを用いて、炭酸ガス透過測定装置(MONCON社製;PERMATRAN C−IV)で、試験温度23℃、湿度0%RHの条件下で、4日間、5cm2 当たりの炭酸ガス透過量を測定し、1日当たりの炭酸ガス透過量の平均を算出し、その平均値を炭酸ガス透過度とした。算出方法は、JIS K 7102と同様の式を使用した。
【0051】
【実施例1〜6、比較例1〜8および参考例1〜16】
まず、第1表、第2表および第3表に示した各成分を、これらの表に示した割合で配合したポリオレフィン樹脂組成物あるいはポリオレフィン樹脂のペレットを調製した。
【0052】
ペレットは、2軸押出機にてスクリュー回転数238rpm、樹脂温度200℃〜220℃でポリオレフィン樹脂組成物を調製、あるいはポリオレフィン樹脂を押し出した後、ペレットカッターにより調製した。
【0053】
次いで、上記のようにして得られたペレットを圧縮成形機を用いて200℃で余熱時間6分、加圧(50トン)時間4分、冷却(水冷)時間5分の条件で、厚み2mmのシートを作製し、上記(1)〜(6)の試験を行なって、メルトフローレート、密度、引張特性(破断点伸び、ヤング率)、表面硬度、ビカット軟化点、および圧縮永久歪(CS)を求めた。
【0054】
また、上記のようにして得られたペレット状のポリオレフィン樹脂組成物あるいはポリオレフィン樹脂をTダイで樹脂温度200℃で押し出した後、冷却し、厚み0.055mm、幅20cmのフィルムを作製し、上記(7)の試験を行なって炭酸ガス透過度を求めた。
【0055】
結果を第1表、第2表および第3表に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
Claims (3)
- 低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種を含むポリオレフィン樹脂(A)と、ブチルゴムおよび/またはポリイソブチレンゴムからなるブチル系ゴム(B)とを、成分(A)および(B)の合計量100重量部に対して、成分(A)を98重量部以下50重量部を超える割合で、成分(B)を2重量部以上50重量部未満の割合で含有し、かつ、
エチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.860〜0.905g/cm3の非晶性ないし低結晶性の低密度エチレン・α-オレフィン共重合体(C1)を、前記ポリオレフィン樹脂(A)、ブチル系ゴム(B)および低密度エチレン・α-オレフィン共重合体(C1)の合計量100重量部に対して、5〜30重量部含有してなることを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物。 - 前記ブチル系ゴム(B)が、ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、10重量部以上30重量部未満の割合で存在していることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
- 前記ポリオレフィン樹脂(A)およびブチル系ゴム(B)の合計量100重量部に対して、直鎖状低密度ポリエチレン(D)を5〜80重量部含有していることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
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