JP2016220650A - 減塩味噌およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 食塩濃度が低くても、はっきりとした塩味を感じる一方、不快味を呈さず、風味の優れた減塩味噌類を提供する。【解決手段】 塩化カリウムと乳酸とを含み、以下の関係式(1)(2)(3)を全て満たす減塩豆味噌。0.003X+0.03≦A≦0.005X+0.17 (1)9×10−4X−0.015≦B≦2.75×10−3X−0.0015 (2)1.5×10−3X+0.025≦(B/A)≦7.0×10−3X+0.07 (3)(ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Aは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Bは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)【選択図】 なし

Description

本発明は、減塩味噌およびその製造方法に関するものである。
味噌は、高栄養食品であるが、製造上食塩(塩化ナトリウム)を多く使用することから、食塩摂取量を制限する昨今の健康志向の高まりのなかで敬遠され、消費量が減少傾向にある。そこで今日まで食塩を低減した味噌の開発が多くなされてきた。しかしながら、単に食塩の使用量を低減した味噌は、どうしても塩味の弱さやもの足りなさがある。
一般に食品においては、食塩含量を減らすことによる塩味の弱さやもの足りなさを補うための食塩代替物として、塩化カリウム等のカリウム塩、塩化アンモニウム等のアンモニウム塩、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩、グルコン酸カリウムなどのグルコン酸塩、アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸、オルニチル−タウリン、オルニチル−β−アラニンなどのペプチド等が使用されている。しかしながら、上記食塩代替物質は、食塩味のほかに、苦味、えぐ味などの不快味を有しているという欠点がある。
これらの不快味を抑制する技術として、塩化カリウム、塩化アンモニウム、乳酸力ルシウム、L−アスパラギン酸ナトリウム、L−グルタミン酸塩及び/又は核酸系調味料を特定の配合で混合した調味料組成物(特許文献1)、酵母由来ペプチドを含有する組成物を添加する方法(特許文献2)、ペプチドとカルボニル化合物とのアミノーカルボニル反応物を含有する組成物を添加する方法(特許文献3)、乳酸発酵した酵母エキスを添加する方法(特許文献4)、ポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する組成物を添加する方法(特許文献5)、海藻の酵素分解物を添加する方法(特許文献6)などがある。
特開平11−187841号公報 特開2012−105597号公報 国際公開第2010/107019号パンフレット 国際公開第2013/047201号パンフレット 特開2009−136266号公報 国際公開第2011/089764号パンフレット
上述したような一般食品向けの汎用性添加剤を食塩低減味噌に添加すれば、塩味の弱さやもの足りなさを一定程度補いうるが、減塩効果、風味、経済性等の観点から考えると十分とはいえない。その結果、未だ「減塩」=「おいしくない」というイメージが払拭できず、充分に普及しているとは言えない状態である。
本発明の目的は、上記現状に鑑み、食塩濃度が低くても、はっきりとした塩味を感じる一方、不快味を呈さず、風味の優れた減塩味噌類を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の1つの側面は、塩化カリウムと乳酸とを含み、以下の関係式(1)(2)(3)を全て満たす減塩豆味噌である。
0.003X+0.03≦A≦0.005X+0.17 (1)
9×10−4X−0.015≦B≦2.75×10−3X−0.0015 (2)
1.5×10−3X+0.025≦(B/A)≦7.0×10−3X+0.07 (3)
(ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Aは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Bは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
本発明のもう1つの側面は、塩化カリウムと乳酸とを含み、以下の関係式(7)(8)(9)を全て満たす減塩米味噌である。
6.5×10−3X+0.035≦E≦5.0×10−4X+0.465 (7)
5.0×10−4X+0.002≦F≦3.5×10−4X+0.0715 (8)
1.0×10−3X+0.03≦(F/E)≦1.0×10−3X+0.2 (9)
(ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである米味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Eは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Fは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
斯かる減塩豆味噌及び減塩米味噌は、常法により得られた味噌と比べると、食塩濃度が低いにもかかわらず、実際の食塩濃度以上の塩味を感じることができる一方、不快な苦味や酸味を感じることはなく、常法の味噌と同じような使い方をした場合も味を損なうことがない。
上記目的を達成するためになされた本発明のもう1つの側面は、塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、以下の関係式(4)(5)(6)を全て満たす減塩豆味噌である。
0.003X+0.03≦C≦0.005X+0.17 (4)
7×10−4X−0.003≦D≦−9.5×10−4X+0.1735 (5)
−1.0×10−3X+0.18≦(D/C)≦−4.0×10−3X+0.73 (6)(ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Cは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Dは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
本発明のもう1つの側面は、塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、以下の関係式(10)(11)(12)を全て満たす減塩米味噌である。
6.5×10−3X+0.035≦G≦5.0×10−4X+0.465 (10)
1.15×10−3X−0.0135≦H≦1×10−4X+0.131 (11)
2.5×10−3X−0.015≦(H/G)≦−8.5×10−3X+0.795 (12)(ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである米味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Gは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Hは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
斯かる減塩豆味噌及び減塩米味噌は、常法により得られた味噌と比べると、食塩濃度が低いにもかかわらず、実際の食塩濃度以上の塩味を感じることができる一方、不快な苦味や酸味を感じることはなく、常法の味噌と同じような使い方をした場合も味を損なうことがないうえ、乳酸量が若干多くても許容しうる味噌となる。
上記減塩豆味噌及び減塩米味噌は、さらに呈味改善剤を含有するものであってもよい。呈味改善剤を含有することにより、相乗的に塩味を増強でき、また、みそ汁としての完成度もより高くなる。
本発明の他の側面は、乳酸菌を添加して製麹する工程と、塩化カリウムを添加して仕込む工程とを含む減塩味噌の製造方法である。塩化カリウムを添加して仕込むことで、乳酸発酵が早く進み、熟成終了時の乳酸量が多くなる。上記工程を含めることで、味噌そのものが減塩に適したものに改良され、現在までに開発された呈味改良剤や塩味増強剤など添加物だけの効果に比べて、より満足のいく味と風味を得ることができる。
乳酸菌は、アミノ酸分解能を有する乳酸菌であることが好ましい。斯かる乳酸菌は、アミノ酸分解の過程でアンモニアを生成し、アンモニアにはpHを上げて酸っぱさを抑える効果があるため、乳酸発酵が過度に進行した場合も酸味だけが強調されることがなく、味に厚みを加えることができる。
上記仕込み工程は、塩化カリウムを添加する第1仕込み槽と、塩化カリウムを実質的に添加しないかまたはカリウム濃度が第1仕込み槽に比べて低い第2仕込み槽とを設ける段階を含み、さらに第1仕込み槽と第2仕込み槽とを別個に発酵熟成させる工程と、得られた味噌を混合する工程とを含んでなる。別個に発酵熟成させた場合、第1仕込み槽の味噌は第2仕込み槽の味噌に比べて乳酸発酵が早く進み、熟成終了時の乳酸量が多くなるので、第2仕込み槽の味噌と混合した際に味の厚みがより顕著になる。
本発明の他の側面は、塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、塩化カリウムと塩化ナトリウムとの重量比率が1:0〜1:1である減塩味噌である。斯かる減塩味噌は、食塩および呈味改善剤の添加量または食塩と呈味改善剤との添加比率を用途に応じて調整することが可能になり、加工用途として特に好適なものとなる。
本発明によれば、常法により得られた味噌と比べると、食塩濃度が低いにもかかわらず、実際の食塩濃度以上の塩味を感じることができ、通常の味噌と同じような使い方をするだけで、味を損なうことなく、食塩の摂取量を削減できる。
以下に本発明の実施態様を説明する。なお、本願明細書において、減塩米味噌と減塩豆味噌とを特に区別しないときは、包括的に「減塩味噌」と称する。
本発明における減塩豆味噌は、原料によって豆味噌に分類される味噌のうち、通常の味噌に比して一定程度ナトリウム含量を低減した味噌であれば全て包含され、例えば、衛発第781号記載の特別用途食品の基準に適合した豆味噌;該特別用途食品の基準に適合しない豆味噌;高血圧学会減塩委員会減塩食品リスト掲載基準(URL:https://www.jpnsh.jp/data/salt_f03.pdf)に適合した豆味噌;該掲載基準に適合しない豆味噌;常法により得られた豆味噌(乳酸発酵豆味噌を含む)を混合した味噌;常法により得られた米味噌、後述する減塩米味噌および/または麦味噌を50質量%未満の調合割合で調合した調合味噌(合わせ味噌)のいずれも包含される。本発明の減塩豆味噌の減塩率(喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減割合)としては、通常20〜100%、好ましくは20〜80%、より好ましくは20〜50%を想定しているが、特に限定されない。
本発明における減塩豆味噌は、一つの態様として、塩化カリウムと乳酸とを含み、上記関係式(1)(2)(3)を満たすものである。この態様において、喫食時カリウム濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.12〜0.32であり、より好ましい下限は、0.24、減塩率50%のとき、0.18〜0.42であり、より好ましい下限は、0.24である。また、喫食時乳酸濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.012〜0.081、より好ましい下限は、0.027、より好ましい上限は、0.052、減塩率50%のとき、0.030〜0.136、より好ましい下限は、0.041、より好ましい上限は、0.121である。上記範囲にすることで、厚みがあり、さらに味の良好な減塩味噌類が得られる。
本発明の減塩豆味噌は、塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、上記関係式(4)(5)(6)を満たすものである。この態様において、喫食時カリウム濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.12〜0.32であり、より好ましい下限は、0.24、減塩率50%のとき、0.18〜0.42であり、より好ましい下限は、0.24である。また、喫食時乳酸濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.018〜0.145、より好ましい下限は、0.064、より好ましい上限は、0.121、減塩率50%のとき、0.032〜0.126、より好ましい下限は、0.056、より好ましい上限は、0.111である。上記範囲にすることで、厚みがあり、さらに味の良好な減塩味噌類が得られる。
本明細書において、アミノ酸分解物は、糖を分解して乳酸を生産することによってエネルギーをつくる細菌(乳酸菌)の作用によって豆類または穀物由来のアミノ酸のうち少なくとも1種が分解された後の生成物である。本発明の減塩味噌におけるアミノ酸分解物の量は、乳酸菌を利用せずに製造した味噌に比べて有意に増加していれば足り、加工前(発酵熟成終了直後)の味噌100g中のアミノ酸分解物の量が0.15%以上増加したものが好適に採用されうる。別の見方で、乳酸菌を利用して製造した味噌のアミノ酸分解物と対応する、乳酸菌を利用せずに製造した味噌の基質アミノ酸との重量比率[(アミノ酸分解物)/(対応する基質アミノ酸)]は、0.01以上、好ましくは、0.1以上、より好ましくは1以上である。アミノ酸分解物の量は、ポストカラム誘導体化法によるHPLC(移動相:株式会社島津製作所、アミノ酸移動相NA型、カラム:Shim-Pack AMINO-Na)で測定した値である。アミノ酸分解物は、味噌原料由来、即ち味噌の発酵熟成に由来するものであってもよいし、味噌の発酵熟成過程とは別に豆類または穀物を用意しておき、これを乳酸発酵して、味噌の製麹工程、仕込み工程、発酵熟成工程またはその後の工程で添加してもよい。
本発明における減塩米味噌は、原料によって米味噌に分類される味噌のうち、通常の味噌に比して一定程度ナトリウム含量を低減した味噌であれば全て包含され、例えば、衛発第781号記載の特別用途食品の基準に適合した減塩米味噌;該特別用途食品の基準に適合しない米味噌;高血圧学会減塩委員会減塩食品リスト掲載基準(URL:https://www.jpnsh.jp/data/salt_f03.pdf)に適合した米味噌;該掲載基準に適合しない米味噌;常法により得られた米味噌(乳酸発酵米味噌を含む)を混合した味噌;通常の豆味噌、上記減塩豆味噌および/または麦味噌を50質量%未満の調合割合で調合した調合味噌(合わせ味噌)のいずれも包含される。本発明の減塩米味噌の減塩率(喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである米味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減割合)としては、通常20〜100%、好ましくは20〜80%、より好ましくは20〜50%を想定しているが、特に限定されない。
本発明における減塩米味噌は、塩化カリウムと乳酸とを含み、上記関係式(7)(8)(9)を全て満たすものである。この態様において、喫食時カリウム濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.23〜0.48であり、より好ましい下限は、0.29、より好ましい上限は、0.42、減塩率50%のとき、0.36〜0.49であり、より好ましい上限は、0.46である。また、喫食時乳酸濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.017〜0.082、より好ましい下限は、0.031、より好ましい上限は、0.071、減塩率50%のとき、0.027〜0.089、より好ましい下限は、0.044、より好ましい上限は、0.070である。上記範囲にすることで、厚みがあり、さらに味の良好な減塩味噌類が得られる。
本発明の減塩米味噌は、塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、上記関係式(10)(11)(12)を満たすものである。この態様において、喫食時カリウム濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.23〜0.48であり、より好ましい下限は、0.29、より好ましい上限は、0.42、減塩率50%のとき、0.36〜0.49であり、より好ましい上限は、0.46である。また、喫食時乳酸濃度の好ましい範囲は、減塩率30%のとき、0.021〜0.134、より好ましい下限は、0.042、より好ましい上限は、0.129、減塩率50%のとき、0.044〜0.136、より好ましい下限は、0.073、より好ましい上限は、0.113である。上記範囲にすることで、厚みがあり、さらに味の良好な減塩味噌類が得られる。
本明細書において、ナトリウム濃度、カリウム濃度及び乳酸濃度は喫食時の値としたが、「喫食時」とは、食品包装等で指示された標準的な方法に従って味噌を熱湯で溶いて(具材が別形態で同一包装内に添付されているかまたは味噌と混合されている場合は、味噌を溶きかつ具材を戻して)食する状態とした時点を意味する。
上記ナトリウム濃度並びにA、C、E及びGのカリウム濃度は、喫食時の試料から灰分を析出させ、原子吸光法(株式会社島津製作所、原子吸光分光高度計AA-6300)により測定し算出した値である。
上記B、D、F及びHの乳酸の濃度は、喫食時の試料をイオン排除モードのHPLC(移動相:4mM過塩素酸、カラム:shodex RSpak KC-LG+KC-811)にかけて検出、定量した値である。
喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌または米味噌を標準としたが、当該ナトリウム濃度の値は以下の手順により計算した。即ち、20gの味噌を160gの湯に溶かして、180g喫食時の食塩相当量が2.31gである製品を標準品として、
(喫食時の食塩相当量)=2.31×100/(160+20)=1.28g/100g
ここで、食塩相当量をナトリウム量へ換算して、
1.28g/100g÷{(22.99+35.45)/22.99}=0.504g/100g
本発明の減塩豆味噌は、通常、原料の大豆を蒸煮する工程、蒸煮した大豆(味噌玉)に乳酸菌と麹菌(種麹)とを添加して製麹する工程、麹に塩化カリウムと種水と所望により蒸煮した大豆の残りを加えて仕込む工程、発酵・熟成する工程を経て得られるが、乳酸濃度及びカリウム濃度が上記関係式(1)〜(3)または(4)〜(6)を満たすものであれば、製造方法はこれらの工程に限定されるものではない。
本発明の減塩米味噌は、通常、原料の米を蒸煮する工程、蒸煮した米、麦等のデンプン原料の一部に乳酸菌と麹菌(種麹)とを添加して製麹する工程、麹に適宜蒸煮した大豆と塩化カリウムと種水とを加えて仕込む工程、発酵・熟成する工程を経て得られるが、乳酸濃度及びカリウム濃度が上記関係式(7)〜(9)または(10)〜(12)を満たすものであれば、製造方法はこれらの工程に限定されるものではない。
本発明の減塩味噌において、上記乳酸濃度に調整する方法としては特に限定されないが、例えば、食品添加物の50%乳酸で調整する方法、過度に乳酸発酵させた味噌を使用する方法、アミノ酸の分解によりアンモニアを生成する乳酸菌で発酵させた味噌を使用する方法、アルギニンからオルニチンを生成する乳酸菌で発酵させた味噌を使用する方法、グルタミン酸からGABAを生成する乳酸菌で発酵させた味噌を使用する方法、アスパラギン酸をβ−アラニンに変換する乳酸菌で発酵させた味噌を使用する方法等が挙げられる。なお、上記乳酸菌による反応は2つ以上の組み合わせであってもよい。いずれの方法を採用する場合も、製麹工程、仕込み工程、発酵熟成工程またはその後の工程のいずれかの段階で塩化カリウムを人為的に添加することを前提とする。
本発明の減塩味噌において、減塩率に応じたカリウム濃度に調整する方法としては特に限定されないが、例えば、予め常法より少なめの塩化ナトリウムで仕込み熟成した味噌に塩化カリウムを添加する方法、塩化ナトリウムと塩化カリウムとを混合して仕込みを行う方法、塩化ナトリウム単独で仕込んだ味噌と塩化カリウム単独で仕込んだ味噌とを混合する方法等が挙げられる。
得られた減塩味噌の水分量は、加工前の段階で通常38〜50質量%である。
本発明の減塩味噌は、核酸系調味料、アミノ酸系調味料、甘味料、γ−ポリグルタミン酸等の呈味改善剤を加工後の総重量に対して0%〜15%、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下で含有してもよい。呈味改善剤として、好ましくはカルテイク(γ-ポリグルタミン酸)(味の素ヘルシーサプライ株式会社)を使用することができる。含有することで、相乗的に塩味を増強でき、また、みそ汁としての完成度もより高くなる。同様の理由で上記減塩味噌は、かつお節、宗田節、さば節等の節類を含有してもよい。
上記減塩味噌はまた、砂糖、昆布エキス、酒精(アルコール)、みりん、pH調整剤を含んでいてもよい。
本発明の減塩味噌は、様々な形態で提供することができ、例えば、顆粒状物、粉末状物等の乾燥固形物、ペースト状物等の半固形状物、味噌液等の液状物、味噌液の凍結乾燥物、味噌液と具材との混合状態での凍結乾燥物等を提供しうる。また、生タイプ、酵素失活を施したタイプ、殺菌処理を施したタイプのいずれでも提供することができる。
本発明の減塩味噌の製造方法は、一実施態様において、原料の米、豆、麦を蒸煮する工程、蒸煮した米、豆、麦等のデンプン原料の全部または一部に乳酸菌と麹菌(種麹)とを添加して製麹する工程、所望によりさらに蒸煮した大豆を加える工程、塩化カリウム及び種水を加えて仕込む工程、発酵・熟成する工程を含んでなる。
製麹工程で使用する乳酸菌としては、非耐塩性乳酸菌または耐塩性乳酸菌のいずれを使用することもできる。(条件1)仕込みより前の段階で喫食時のpH及び乳酸濃度が上記範囲に入るまで乳酸発酵すること、および、(条件2)仕込み時に食塩を含む水溶液を添加することは、耐塩性乳酸菌を使用するのに適した条件ではあるが、耐塩性乳酸菌を使用するからといって必ずしも(条件1)(条件2)が必須とされるわけではない。乳酸菌の添加量は、通常、10CFU/g以上とするが、製造条件等に応じて10CFU/g未満とすることも許容される。
乳酸菌としては、アミノ酸分解能を有する乳酸菌が特に好適に採用される。本明細書においてアミノ酸分解能とは、豆類若しくは穀物由来のアミノ酸またはその塩のうち少なくとも1種を分解する能力を意味する。アミノ酸分解能を有する乳酸菌としては特に限定されないが、例えば、テトラジェノコッカスハロフィラスDA−353株(イチビキ社)、ペディオコッカス・アシディラクティシ等のアルギニンをオルニチンに変換する乳酸菌;ラクトバチラスハロフィラスDA−722株(イチビキ社)、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスNIAI527、ラクトバチルス・プランタラムIFO3070(特開2011-004723)、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルスsp.Y−3株(特開2004-357535)等のグルタミン酸をGABAに変換する乳酸菌;テトラジェノコッカスハロフィラスDA−588株(イチビキ社)、テトラジェノコッカスハロフィラスS−2株(キッコーマン社、特開2003-079363)等のアスパラギン酸をβ−アラニンに変換する乳酸菌;ラクトバチルス・ブレビスUAS−4株(ユニチカ社、特開2008-017703)等のアルギニンをオルニチンに変換し、かつグルタミン酸をGABAに変換する乳酸菌等を好適に採用することができる。
仕込み工程で加える塩化カリウムは、直接粉末の形態で添加してもよいが、水溶液の形態で味噌原料に添加することもできる。該水溶液は、塩化ナトリウムその他の添加物を含んでいてもよいが、塩化カリウムのみからなる水溶液であってもよい。すなわち、塩化ナトリウムその他の添加物を塩化カリウム水溶液とは別の形態で添加してもよい。
塩化カリウムの添加法としては他にも、塩化ナトリウム単独で仕込んだ味噌と塩化カリウム単独で仕込んだ味噌とを混合する方法を採用しうる。この方法は、製麹工程により得られた麹に対して、実質的に塩化カリウムのみからなる水溶液を加えて第1仕込み槽を設け、塩化ナトリウムを含む水溶液を加える第2仕込み槽を設ける。その後、第1仕込み槽と第2仕込み槽とを別個に発酵熟成させ、得られた味噌を所定割合で混合することで塩化カリウムを添加したのと同等の効果を得る、という手法である。なお本方法において、第1仕込み槽と第2仕込み槽とで異なる製造条件(乳酸菌の種類、発酵熟成の温度、期間等)を採用することは自由である。
上記以外の工程は、常法に従って行えばよく、発酵・熟成は、25℃〜35℃で2週間から6ヶ月程度行われるが、これに限定されるものではない。発酵・熟成後の味噌は、生味噌のまま最終製品に加工してもよいし、70〜95℃で5分以上加熱殺菌または酵素失活してから最終製品に加工してもよい。
製麹工程、仕込み工程または発酵熟成工程のいずれかにおいて酵母を添加してもよい。
以下、実施例に即して本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの記載によってなんら制限されるものではない。
実施例1(現在市販されている食塩低減味噌製品群と本願減塩味噌との比較検討)
本願減塩味噌は、以下の手法により製出した。
(1)本願減塩豆味噌の製造
原料大豆103kgを重量が1.5〜1.6倍になるまで浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.7〜1.0kg/cmで90分間蒸し、蒸し大豆を得た。次いで冷却後、みそ玉を作り、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜35°Cの品温で約48時間かけて豆麹を製造し、これを圧潰した。このように用意した豆麹155kgを、塩化カリウム20.3kgと種水16.2kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋と重石を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約42%、カリウム濃度約10.5%のKCl豆みそを製造した。
これとは別に、原料大豆103kgを重量が1.5〜1.6倍になるまで浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.7〜1.0kg/cmで90分間蒸し、蒸し大豆を得た。次いで冷却後、アルギニンをオルニチンに変換する乳酸菌としてTetragenococcus halophilus DA−353(イチビキ社)を蒸し大豆に対して10cell/gとなるように添加して、味噌玉を作成した。これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜35°Cの品温で約48時間かけて豆麹を製造し、これを圧潰した。このように用意した豆麹155kgを、塩化カリウム19.37kgと種水23.28kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋と重石を載せて25°C〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約42%、カリウム濃度約9.7%のKClオルニチン豆みそを製造した。
得られたKCl豆味噌200.7質量部およびKClオルニチン豆味噌373.4質量部に対し、グルタミン酸ナトリウム49.0質量部、砂糖39.0質量部、IN0.2質量部、水268.2質量部、食塩64.9質量部、アルコール26.0質量部を混合して最終的な本願減塩豆味噌を製造した。得られた本願減塩豆味噌20gを採って160mlの熱湯を加えて喫食時の状態とし、上述した手法によって、乳酸濃度、カリウム濃度を定量分析した。pHは、ガラス電極法を使用した卓上型pHメーター(東亜DKK株式会社、HM-25R)により測定した。結果を表1に示す。
(2)本願減塩米味噌の製造
原料大豆27.2kgを一晩水に浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.5〜1.0kg/cmで15〜50分間蒸して、蒸し大豆を得た。この蒸し大豆を網目寸法4〜5mm程度で摺り潰した状態の蒸し豆を用意した。原料米20.0kgを一晩水に浸漬し、水切り後、30〜60分蒸し、蒸し米を得た。次いで冷却後、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜40°Cの品温で約44時間かけて米麹を得た。このように用意した蒸し大豆56.0kgと米糀22.0kgを、塩化カリウム11.15kgと種水5.5kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、カリウム濃度約11.7%のKCl米味噌を製造した。
これとは別に、原料大豆27.2kgを一晩水に浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.5〜1.0kg/cmで15〜50分間蒸して、蒸し大豆を得た。この蒸し大豆を網目寸法4〜5mm程度で摺り潰した状態の蒸し豆を用意した。原料米20.0kgを一晩水に浸漬し、水切り後、30〜60分蒸し、蒸し米を得た。次いで冷却後、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜40°Cの品温で約44時間かけて米麹を得た。なお、製麹工程中に乳酸菌としてTetragenococcus halophilus DA−353(イチビキ社)を蒸し米に対して10cell/gとなるように添加した。このように用意した蒸し大豆56.0kgと米糀16.0kgを、塩化カリウム7.4kgと種水1.0kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、カリウム濃度約10.3%のKClオルニチン米味噌を製造した。
得られたKCl米味噌142.9質量部およびKClオルニチン米味噌435.9質量部に対して、常法によって得られた豆味噌14.0質量部、常法によって得られたNaCl米味噌24.7質量部、上記KClオルニチン米味噌と同じ乳酸菌を使用して常法により得られたNaClオルニチン米味噌74.0質量部、グルタミン酸ナトリウム78.0質量部、砂糖13.0質量部、IN1.7質量部、水165.0質量部、食塩43.1質量部、アルコール19.6質量部を混合して最終的な本願減塩米味噌を製造した。喫食時のpH、乳酸濃度、カリウム濃度の結果を表1に示す。
(3)市販品の調査
比較対照として、現在市販されている各メーカーの食塩低減味噌製品群(即席味噌)について、各包装等で指示された標準的な方法に従って味噌および添付の具材を合わせて熱湯で溶いて食する状態として、pH、カリウム濃度、乳酸濃度を測定した結果を表1に示す。pHが低いもの、喫食時のカリウム濃度または乳酸濃度が有意に高いものについては適宜喫食して味を評価した。なお、減塩率は、各社包装の表記であり、メーカーごとに標準品が異なると考えられることからあくまで参考値である。
Figure 2016220650
表1から、市場にある減塩みそ汁においては、塩味強化のための塩化カリウムの利用や酸味の原因となる乳酸量を増大する試みはほとんどないことがわかった。このことは、塩化カリウムを使用して不快味を呈さず、風味の優れた減塩味噌類を提供することの困難性を示唆する。一方で、本願減塩豆味噌及び本願減塩米味噌は、塩化カリウムの添加による塩味の増強とともに生じる苦味やえぐ味が乳酸発酵によって低減され、味のしっかりした減塩味噌汁が得られることがわかった。なお、喫食時0.06%程度のカリウムは、味噌由来、即ち大豆中に自然に含まれるカリウムによるものと考えられる。
実施例2(塩化カリウムで仕込むことによる効果)
(1)本願減塩豆味噌(KClオルニチン豆味噌)の製造
原料大豆103kgを重量が1.5〜1.6倍になるまで浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.7〜1.0kg/cmで90分間蒸し、蒸し大豆を得た。次いで冷却後、乳酸菌としてTetragenococcus halophilus DA−353(イチビキ社)を蒸し大豆に対して10cell/gとなるように添加して、味噌玉を作成した。これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜35°Cの品温で約48時間かけて豆麹を製造し、これを圧潰した。このように用意した豆麹155kgを、塩化カリウム17.5kgと種水23.28kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋と重石を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成を開始し、1週間後、2週間後までの経過に伴うオルニチン含量をポストカラム誘導体化法によるHPLC(移動相:株式会社島津製作所、アミノ酸移動相NA型、カラム:Shim-Pack AMINO-Na)で測定した値である。にかけてモニタリングするとともに、最終的に得られたKClオルニチン豆味噌中の乳酸濃度をイオン排除モードのHPLC(移動相:4mM過塩素酸、カラム:shodex RSpak KC-LG+KC-811)で測定した。結果を表2及び表4に示す。
(2)本願減塩豆味噌(KCl/NaClオルニチン豆味噌)の製造
KClの仕込み量を17.5kg(8.7%)から4.5%にし、代わりにNaCl4.2%としたほかは、(1)と同様にしてKCl/NaClオルニチン豆味噌を得、(1)と同様にモニタリング測定した。
(3)通常豆味噌(NaClオルニチン豆味噌)の製造
NaClの仕込み量を17.5kg(濃度を8.7%)としたほかは、(1)と同様にしてNaClオルニチン豆味噌を得、(1)と同様にモニタリング測定した。
(4)本願減塩米味噌(KClオルニチン米味噌)の製造
原料大豆27.2kgを一晩水に浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.5〜1.0kg/cmで15〜50分間蒸して、蒸し大豆を得た。この蒸し大豆を網目寸法4〜5mm程度で摺り潰した状態の蒸し豆を用意した。原料米20.0kgを一晩水に浸漬し、水切り後、30〜60分蒸し、蒸し米を得た。次いで冷却後、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜40°Cの品温で約44時間かけて米麹を得た。なお、製麹工程中に乳酸菌としてTetragenococcus halophilus DA−353(イチビキ社)を蒸し米に対して10cell/gとなるように添加した。このように用意した蒸し大豆56.0kgと米糀16.0kgを、塩化カリウム7.4kgと種水1.0kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成を開始し、1週間後、2週間後までの経過に伴うオルニチン含量をモニタリングするとともに、最終的に得られたKClオルニチン米味噌中の乳酸濃度を測定した。結果を表3及び表4に示す。
(5)本願減塩米味噌(KCl/NaClオルニチン米味噌)の製造
KClの仕込み量を7.4kg(9.2%)から3.86kg(4.8%)にし、代わりにNaClを3.54kg(4.2%)仕込んだほかは、(4)と同様にしてKCl/NaClオルニチン米味噌を得、(4)と同様にモニタリング測定した。
(6)通常米味噌(NaClオルニチン米味噌)の製造
NaClの仕込み量を7.4kg(9.2%)としたほかは、(4)と同様にしてNaClオルニチン米味噌を得、(4)と同様にモニタリング測定した。
Figure 2016220650
Figure 2016220650
表2および表3から、塩化ナトリウムを塩化カリウムによって置換する割合を増やすにつれて、アルギニンをオルニチンに変換する乳酸菌を製麹時に使用した味噌について発酵熟成後最終的に生成する乳酸量が多くなる効果が観察されただけでなく、オルニチンの生成速度が早くなり、オルニチン生成量にも有意な増大が観察された。
実施例3(多様なアミノ酸分解物を含有する減塩味噌の製造)
実施例2で記載した味噌のほか、以下のKClγ−アミノ酪酸味噌、KClβ−アラニン味噌を製造し、それぞれについて最終製品のサンプルを3つ用意し、ポストカラム誘導体化法によるHPLC(移動相:株式会社島津製作所、アミノ酸移動相NA型、カラム:Shim-Pack AMINO-Na)にかけてアミノ酸含量、アミノ酸分解物含量を検出、定量分析した。結果を表4に示す。
(1)KCLγ−アミノ酪酸豆味噌の製造
原料大豆103kgを重量が1.5〜1.6倍になるまで浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.7〜1.0kg/cmで90分間蒸し、蒸し大豆を得た。次いで冷却後、乳酸菌としてLactobacillus halophilus(DA−722、イチビキ社製)を蒸し大豆に対して10cell/gとなるように添加して、味噌玉を作成した。これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜35°Cの品温で約48時間かけて豆麹を製造し、これを圧潰した。このように用意した豆麹155kgを、塩化カリウム19.37kgと種水23.28kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋と重石を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、塩化カリウム濃度約9.7%の豆味噌を製造した。
(2)KCLγ−アミノ酪酸米味噌の製造
原料大豆27.2kgを一晩水に浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.5〜1.0kg/cmで15〜50分間蒸して、蒸し大豆を得た。この蒸し大豆を網目寸法4〜5mm程度で播り潰した状態の蒸し豆を用意した。原料米20.0kgを一晩水に浸漬し、水切り後、30〜60分蒸し、蒸し米を得た。次いで冷却後、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜40°Cの品温で約44時間かけて米麹を得た。なお、製麹工程中に乳酸菌としてLactobacillus halophilus(DA−722、イチビキ社製)を蒸し米に対して10cell/gとなるように添加した。このように用意した蒸し大豆56.0kgと米糀16.0kgを、塩化カリウム8.52kgと種水1.0kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、塩化カリウム濃度約10.3%の米味噌を製造した。
(3)KCLβ−アラニン豆味噌の製造
原料大豆103kgを重量が1.5〜1.6倍になるまで浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.7〜1.0kg/cmで90分間蒸し、蒸し大豆を得た。次いで冷却後、乳酸菌としてTetragenococcus halophilus(DA−588、イチビキ社製)を蒸し大豆に対して10cell/gとなるように添加して、味噌玉を作成した。これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜35°Cの品温で約48時間かけて豆麹を製造し、これを圧潰した。このように用意した豆麹155kgを、塩化カリウム19.37kgと種水23.28kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋と重石を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、塩化カリウム濃度約9.7%の豆味噌を製造した。
(4)KCLβ−アラニン米味噌の製造
原料大豆27.2kgを一晩水に浸漬し、水切り後、蒸し釜に入れ、0.5〜1.0kg/cmで15〜50分間蒸して、蒸し大豆を得た。この蒸し大豆を網目寸法4〜5mm程度で播り潰した状態の蒸し豆を用意した。原料米20.0kgを一晩水に浸漬し、水切り後、30〜60分蒸し、蒸し米を得た。次いで冷却後、これに種麹を常法に従い適量まぶし、これを25〜40°Cの品温で約44時間かけて米麹を得た。なお、製麹工程中に乳酸菌としてTetragenococcus halophilus(DA−588、イチビキ社製)を蒸し米に対して10cell/gとなるように添加した。このように用意した蒸し大豆56.0kgと米糀16.0kgを、塩化カリウム8.52kgと種水1.0kgと共に仕込み容器内に仕込んだ。これに上蓋を載せて25〜35°Cの範囲で発酵・熟成し、水分約44%、塩化カリウム濃度約10.3%の米味噌を製造した。
Figure 2016220650
表4において、通常品との比較に基づいて、各種乳酸菌の作用により、アルギニンを消費してオルニチンを生成したこと、グルタミン酸を消費してγ−アミノ酪酸を生じたこと、アスパラギン酸を消費してアラニンを生成したことが推察され、これらのアミノ酸分解物を有する減塩豆味噌及び減塩米味噌をKClの存在下で特定の乳酸菌を用いて製造できることが実証された。
実施例4(官能試験による塩味、苦味、酸味、味の厚み等の評価)
喫食時のカリウム濃度を一定にして、発酵乳酸の配合量や乳酸発酵(減塩)味噌の配合を減塩率30%の減塩豆味噌については表5〜表16、減塩率50%の減塩豆味噌については表20〜表29、減塩率30%の減塩米味噌については表33〜表42、減塩率50%の減塩米味噌については表46〜表53に記載の通りに変えることによって乳酸量が異なる即席味噌を製造し、それぞれ20gを採って160mlの熱湯を加えて喫食し、表17、表30、表43、表54に示す官能基準によって塩味、苦味、酸味、味の厚みの観点、および総合的な印象で5段階評価した。減塩豆味噌の結果を表18、表19、表31、表32に、減塩米味噌の結果を表44、表45、表55、表56にそれぞれ示す。表中、減塩率は、喫食時の食塩相当量が2.31gである豆味噌を標準品としたときの減塩率、MSGはL−グルタミン酸ナトリウム、INは、5’−イノシン酸二ナトリウムである。
なお、KCl豆味噌、KClオルニチン豆味噌は、実施例1の(1)に記載の方法により製造し、NaCl豆味噌及びNaClオルニチン豆味噌は、実施例1の(1)の塩化カリウムを塩化ナトリウムに置き換えて製造した。
Figure 2016220650
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表から、KCl味噌に発酵乳酸を添加した味噌については、KClの配合割合と、添加した発酵乳酸量とが所定の範囲内にあるものについては、通常品と遜色ない(同等程度の塩味を感じる一方、苦味酸味を感じない味噌)ことがわかった。また、KClの存在下で発酵によりオルニチンと乳酸とを産生した味噌を使用した場合、味に厚みが出て、乳酸添加味噌の場合に比べて、乳酸量の許容範囲(上限と下限との間)が広がることがわかった。このことは、減塩率増加と充分な塩味との両立のためにカリウム濃度を高めた結果、顕著に出てくる苦味やえぐ味を抑えるべく乳酸量を多くしても、徒に酸味が際立つことがないことを意味する。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の形態で実施することができる。
本発明の減塩味噌は、煮魚、佃煮、煮豚、水産加工品(缶詰)、ラーメンスープ、うどんつゆ、即席みそ汁等に特に好適に利用することができる。

Claims (9)

  1. 塩化カリウムと乳酸とを含み、以下の関係式(1)(2)(3)を全て満たす減塩豆味噌。
    0.003X+0.03≦A≦0.005X+0.17 (1)
    9×10−4X−0.015≦B≦2.75×10−3X−0.0015 (2)
    1.5×10−3X+0.025≦(B/A)≦7.0×10−3X+0.07 (3)
    (ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Aは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Bは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
  2. 塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、以下の関係式(4)(5)(6)を全て満たす減塩豆味噌。
    0.003X+0.03≦C≦0.005X+0.17 (4)
    7×10−4X−0.003≦D≦−9.5×10−4X+0.1735 (5)
    −1.0×10−3X+0.18≦(D/C)≦−4.0×10−3X+0.73 (6)
    (ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである豆味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Cは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Dは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
  3. 塩化カリウムと乳酸とを含み、以下の関係式(7)(8)(9)を全て満たす減塩米味噌。
    6.5×10−3X+0.035≦E≦5.0×10−4X+0.465 (7)
    5.0×10−4X+0.002≦F≦3.5×10−4X+0.0715 (8)
    1.0×10−3X+0.03≦(F/E)≦1.0×10−3X+0.2 (9)
    (ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである米味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Eは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Fは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
  4. 塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、以下の関係式(10)(11)(12)を全て満たす減塩米味噌。
    6.5×10−3X+0.035≦G≦5.0×10−4X+0.465 (10)
    1.15×10−3X−0.0135≦H≦1×10−4X+0.131 (11)
    2.5×10−3X−0.015≦(H/G)≦−8.5×10−3X+0.795 (12)
    (ここで、Xは、喫食時のナトリウム濃度が0.504g/100gである米味噌を標準としたときのナトリウム濃度の低減率(%)であって、Gは喫食時のカリウム濃度(重量%)、Hは喫食時の乳酸濃度(重量%)である。)
  5. さらに呈味改善剤を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の減塩豆味噌または減塩米味噌。
  6. 乳酸菌および麹菌を添加して製麹する工程と、塩化カリウムを添加して仕込む工程とを含む、減塩味噌の製造方法。
  7. 乳酸菌が、アミノ酸分解能を有する乳酸菌であることを特徴とする請求項6に記載の減塩味噌の製造方法。
  8. 前記仕込み工程は、塩化カリウムを添加する第1仕込み槽と、塩化カリウムを実質的に添加しないかまたはカリウム濃度が第1仕込み槽に比べて低い第2仕込み槽とを設ける段階を含み、さらに第1仕込み槽と第2仕込み槽とを別個に発酵熟成させる工程と、第1仕込み槽及び第2仕込み槽で得られた味噌同士を混合する工程とを含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の減塩味噌の製造方法。
  9. 塩化カリウムとアミノ酸分解物とを含み、塩化カリウムと塩化ナトリウムとの重量比率が1:0〜1:1である減塩味噌。

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