JP6991520B2 - 香り及び/又は味の濃さを調節した味噌製品を生産する方法 - Google Patents
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Description
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
及び
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
(ここで、
遊離BCAA質量部=遊離バリン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離イソロイシン質量部;及び
遊離アミノ酸質量部=遊離アスパラギン酸質量部+遊離スレオニン質量部+遊離セリン質量部+遊離グルタミン酸質量部+遊離プロリン質量部+遊離グリシン質量部+遊離アラニン質量部+遊離システイン質量部+遊離バリン質量部+遊離メチオニン質量部+遊離イソロイシン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離チロシン質量部+遊離フェニルアラニン質量部+遊離リジン質量部+遊離ヒスチジン質量部+遊離アルギニン質量部;
である)
で含有することを特徴とする、米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品が、健康促進効果がより高く、より優れた風味に調節された米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品であること、を見出し、本発明を完成するに至った。
[項1]
味噌製品にバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を添加することを特徴とする、香り及び/又は味の濃さを調節した味噌製品を生産する方法、
である。
かかる味噌製品を生産する方法は、味噌製品中のアミノ酸含量を増やすことでよりその健康促進効果がより高まり、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌製品を生産する方法である。
[項2]
バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、味噌製品の香り及び/又は味の濃さ調節剤、
である。
かかる調節剤は、味噌製品中のアミノ酸含量を増やすことでその健康促進効果をより高め、前記味噌製品をより優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌製品とすることができる。
[項3]
遊離BCAA及び遊離アスパラギン酸を、
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
及び
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
(ここで、
遊離BCAA質量部=遊離バリン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離イソロイシン質量部;及び
遊離アミノ酸質量部=遊離アスパラギン酸質量部+遊離スレオニン質量部+遊離セリン質量部+遊離グルタミン酸質量部+遊離プロリン質量部+遊離グリシン質量部+遊離アラニン質量部+遊離システイン質量部+遊離バリン質量部+遊離メチオニン質量部+遊離イソロイシン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離チロシン質量部+遊離フェニルアラニン質量部+遊離リジン質量部+遊離ヒスチジン質量部+遊離アルギニン質量部;
である)
で含有することを特徴とする、米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品、
である。
かかる米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品は、健康促進効果がより高く、より優れた風味に調節された米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品である。
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
及び
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
(ここで、
遊離BCAA質量部=遊離バリン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離イソロイシン質量部;及び
遊離アミノ酸質量部=遊離アスパラギン酸質量部+遊離スレオニン質量部+遊離セリン質量部+遊離グルタミン酸質量部+遊離プロリン質量部+遊離グリシン質量部+遊離アラニン質量部+遊離システイン質量部+遊離バリン質量部+遊離メチオニン質量部+遊離イソロイシン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離チロシン質量部+遊離フェニルアラニン質量部+遊離リジン質量部+遊離ヒスチジン質量部+遊離アルギニン質量部;
である)、
で含有することを特徴とする。
前記米味噌は、好ましくは、西京味噌、信州味噌である。本発明にかかる味噌を生産する方法、及び本発明にかかる調節剤により、健康促進効果をより高めつつ、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌となるからである。
前記麦味噌は、好ましくは、麦味噌(すり)である。本発明にかかる味噌を生産する方法、及び本発明にかかる調節剤により、健康促進効果をより高めつつ、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌となるからである。
前記豆味噌は、好ましくは八丁味噌、豆味噌(スイート)である。本発明にかかる味噌を生産する方法、及び本発明にかかる調節剤により、健康促進効果をより高めつつ、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌となるからである。
前記合わせ味噌は、好ましくは、米味噌と豆味噌を混合した合わせ味噌である。前記合わせ味噌は、より好ましくは、信州味噌と豆味噌を混合した合わせ味噌であり、更により好ましくは、信州味噌と豆味噌(スイート)を混合した合わせ味噌である。本発明にかかる味噌を生産する方法、及び本発明にかかる調節剤により、健康促進効果をより高めつつ、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌となるからである。
前記合わせ味噌が米味噌と豆味噌を混合した合わせ味噌である場合、米味噌の質量部:豆味噌の質量部を7:3から1:9の範囲の割合で混合した合わせ味噌であることが好ましく、米味噌の質量部:豆味噌の質量部を5:5から3:7の範囲の割合で混合した合わせ味噌であることがより好ましい。米味噌の質量部:豆味噌の質量部を7:3から1:9の範囲の割合で混合した合わせ味噌は、バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を添加することにより、より香り及び/又は味の濃さに優れる合わせ味噌とすることができるからである。
前記味噌製品の香り及び/又は味の濃さ調節剤は、前記味噌製品又はその原料・中間材料の生産工程の中で、前記味噌製品又はその原料・中間材料に使用され、添加されることがある。又、味噌製品を飲食する前に、前記味噌製品の提供者及び/又は飲食者によって、前記味噌製品に使用され、添加されることもある。
前記味噌製品を、より高い健康促進効果を有し、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌製品とする観点から、前記バリン、ロイシン、及びイソロイシンの配合割合は、バリンの質量部:ロイシンの質量部:イソロイシンの質量部が、1~5:4~8:1~5の範囲の配合割合であることが好ましく、2~4:5~7:2~4の範囲の配合割合であることがより好ましく、3:6:3の配合割合であることがもっとも好ましい。
前記米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品が、より高い健康促進効果を有し、より優れた風味に調節された合わせ味噌の味噌製品である、という観点から、前記合わせ味噌の味噌製品中の前記バリン、ロイシン、及びイソロイシンの含有割合は、遊離バリンの質量部:遊離ロイシンの質量部:遊離イソロイシンの質量部が、1~5:4~8:1~5の範囲の含有割合であることが好ましく、2~4:5~7:2~4の範囲の含有割合であることがより好ましく、3:6:3の含有割合であることがもっとも好ましい。
前記味噌製品を、より高い健康促進効果を有し、より優れた香り及び/又は味の濃さに調節された味噌製品とする観点から、バリン、ロイシン、及びイソロイシンの合計質量部:アスパラギン酸又はその塩の合計質量部が、16:1から1.5:1の範囲の配合割合であることが好ましく、8:1から1.5:1の範囲の配合割合であることがより好ましい。
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
で含有することを特徴とする。
前記米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品は、より高い健康促進効果を有し、より優れた風味に調節された合わせ味噌の味噌製品である、という観点から、遊離BCAA(遊離バリン、遊離ロイシン、及び遊離イソロイシン)及び遊離アスパラギン酸を、
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦7.5、
で含有することがより好ましく、
2≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦7.5、
で含有することが更により好ましい。
又、同様な観点から、前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の総添加量は、味噌製品中の味噌成分の質量100 g当たりの前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の総質量で、21200 mg以下であることが好ましく、10600 mg以下であることがより好ましく、6500 mg以下であることが更に好ましい。
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
で含有することを特徴とする。
0.40≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
で含有することがより好ましく、
0.40≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.75、
で含有することが更により好ましい
又、それぞれのアミノ酸及び/又はその塩を混合してから前記味噌製品に添加しても良いし、それぞれ別々に前記味噌に添加しても良い。
添加したバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の分解や析出、菌による代謝等の影響を少なくする観点から、前記味噌製品へのバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の添加は、味噌製品中の味噌成分の発酵・熟成がほぼ完了した後、前記味噌製品を所望の風味に調節する工程において行うことが好ましい。
前記任意成分としては、特に限定されるものではないが、塩化ナトリウム等のナトリウム塩、塩化カリウム等のカリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、かつお節粉末や昆布エキス等のだし、その他のアミノ酸(グルタミン酸等)、甘味料、酸味料、苦味料、香辛料、その他の味を調節する調味料等、発酵抑制剤(酒精(アルコール)等)、酸化防止剤(ビタミンB2等)、保存剤(ソルビン酸等)、安定剤、増粘剤、酵素、糖類、香料、着色料、溶媒(水等)、pH調製剤、その他食品添加物、具材(豆腐、油揚げ、卵、野菜類、肉類等)
バリン:味の素株式会社
ロイシン:同上
イソロイシン:同上
上記バリン、ロイシン、イソロイシンを質量部比率が22:44:22になるように混合したものを、BCAAミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)とした。
アスパラギン酸:味の素株式会社
<その他>
ミネラルウォーター:天然水(サントリー)
食塩:
95%エタノール:
合わせ味噌は、上記信州味噌と上記スイートを、信州味噌:スイートの質量部比率が、1:9、3:7、5:5、7:3、9:1となるように混合して調製した。
官能評価に用いるために、事前に、以下の手順で味噌ミックスを調製した。
味噌70 g、ミネラルウォーター22 ml、食塩4.0 gを混合し、ウォーターバス内で 75℃になるまで加熱し、冷水で 50℃まで冷却後、95%エタノール 4.0 ml を添加したものを味噌ミックスとした。
各種味噌14gから上記手順に従って味噌ミックスを調整し、味噌ミックス20gに対して更に、所定量のBCAAミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)、所定量のアスパラギン酸を添加した。そして、165 ml の熱湯も添加して混合し、味噌汁を調製し、官能評価用のサンプルとした。
<パネラー>
神戸女学院大学生
官能評価のサンプルは80 ml 容積の紙コップに味噌汁を 30 ml 程度入れて各パネラーに提示した。味噌汁の温度は約50℃とした。
味噌汁の官能評価は、「強度」と「嗜好性」に大分される。そして、それぞれ、塩味(塩辛さ)・旨味・苦味・香り・味の濃さの5項目について、各パネラーがそれぞれ以下の基準で5段階スコアで評価し、各スコアの平均値±標準偏差を代表値として算出し、比較した。
「強度」のスコアと基準
1:とても弱い
2:少し弱い
3:普通
4:少し強い
5:とても強い
「嗜好性」のスコアと基準
1:とても嫌い
2:少し嫌い
3:普通
4:少し好き
5:とても好き
なお、各味噌汁に対して官能評価は、バリン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸の何れのアミノ酸の添加が無い味噌汁の官能評価が、スコア3の「普通」となるように、行った。
更に、各パネラーは比較サンプル間で好ましい順に順位をつけ、各順位を点数スコアで表し、その平均値を代表値として算出して、各サンプルの「総合評価」とした。
例えば、6種類のサンプルを評価した場合は、最も好ましい1位が6点、2位が5点、3位が4点、4位が3点、5位が2点、6位が1点、のように、5種類のサンプルを評価した場合は、最も好ましい1位が5点、2位が4点、3位が3点、4位が2点、5位が1点、のように、点数スコアをつけた。
遊離アミノ酸分析には、高速液体クロマトグラフChromasterアミノ酸(オルトフタルアルデヒド(OPA)ポストカラム法)分析システム(HITACHI)を用いた。検出はFL(Ex340nm、Em450nm、カラム温度は57℃、注入量は20μL、使用カラムは#2619pH(4mmI.D.×150mmL)とした。
試料調整は、10gの味噌ミックスに60℃、90mLの熱湯を加え、ガラス棒でよく混ぜた後、ボルテックスミキサーで十分に混合した。室温で20分間ロータリーミキサーにかけ、その後、2500rpmで15分間遠心分離にかけ、上澄みを採集した。次に、分液漏斗に上澄み液とヘキサンを30mL入れ、30回ゆっくりと転倒混和し、下部の水層をビーカーに取り出した。この作業を計2回繰り返し、下部の水層を集め、ろ紙(5A)でろ過した。ろ過した溶液0.8mL、3%スルホサリチル酸を0.8mLずつ2mLのエッペンチューブに取り、ボルテックスミキサーにかけて十分に混合した。冷蔵庫で20分間静置した後、遠心処理した。上澄みをフィルター付きエッペンドルフチューブ(0.22μm)でろ過したものをサンプルとして用いた。
合わせ味噌における米味噌と豆味噌の最適な混合質量部比率を決定するために、以下の試験を行った。
信州味噌:スイートについて、1:9、3:7、5:5、7:3、9:1の各質量部比率で混合した合わせ味噌を5種類作製した。それぞれの合わせ味噌14 gから味噌ミックスを調製し、更に、880 mg のBCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)と 120 mg のアスパラギン酸を混合した合計 1000 mg のアミノ酸ミックスを添加した。これに165 mlの熱湯も添加して味噌汁を作製し、官能評価(総合評価)を行った。
この結果を、表2及び図1に示す。
合わせ味噌の比率を決定する官能評価では、最も評価が高かったのは、信州味噌:スイートの比率が5:5と3:7であった。
信州味噌の味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加信州味噌に、アスパラギン酸を0 mg、120 mg、180 mg、240 mg、300 mgそれぞれ添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表3、「強度」の結果を表4及び「総合評価」の結果を図2に示す。
スイートの味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加スイートに、アスパラギン酸を0 mg、120 mg、180 mg、240 mg、300 mgそれぞれ添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表5、「強度」の結果を表6及び「総合評価」の結果を図3に示す。
八丁みその味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加八丁みそに、アスパラギン酸を0 mg、180 mg、240 mg、300 mg、360 mg、420 mgそれぞれ添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表7、「強度」の結果を表8及び「総合評価」の結果を図4に示す。
西京味噌の味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加西京味噌に、アスパラギン酸を0 mg、120 mg、180 mg、240 mg、300 mgそれぞれ添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表9、「強度」の結果を表10及び「総合評価」の結果を図5に示す。
麦味噌すりの味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加麦味噌に、アスパラギン酸を0 mg、120 mg、180 mg、240 mg、300 mg添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表11、「強度」の結果を表12及び「総合評価」の結果を図6に示す。
信州味噌:スイートの混合質量部比率を3:7にした合わせ味噌を使用した。合わせ味噌の味噌ミックス20g当たり、880 mg BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を添加して調製したBCAA添加麦味噌に、アスパラギン酸を0 mg、120 mg、180 mg、240 mg、300 mgそれぞれ添加した味噌汁を調製し、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表13、「強度」の結果を表14及び「総合評価」の結果を図7に示す。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
信州味噌の味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表15、「強度」の結果を表16及び「総合評価」の結果を図8に示す。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
スイートの味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表17、「強度」の結果を表18及び「総合評価」の結果を図9に示す。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
八丁みその味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表19、「強度」の結果を表20及び「総合評価」の結果を図10に示す。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
西京味噌の味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表21、「強度」の結果を表22及び「総合評価」の結果を図11に示す。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
麦味噌すりの味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表23、「強度」の結果を表24及び「総合評価」の結果を図12に示す。
信州味噌:スイートの混合質量部比率を3:7にした合わせ味噌を使用した。
アスパラギン酸120 mgに対して、BCAA ミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)を480 mg、880 mg、1080 mg、1680 mg、1880 mg 混合し、それぞれ 600 mg、1000 mg、1200 mg、1800 mg、2000 mgのアミノ酸ミックスとした。
合わせ味噌の味噌ミックス20g当たり、上記各量のアミノ酸ミックスを添加し、該味噌を用いた味噌汁について、官能評価を行った。
「嗜好性」の結果を表25、「強度」の結果を表26及び「総合評価」の結果を図13に示す。
BCAAミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22) 880 mgを溶かした蒸留水に、アスパラギン酸を0 mg、60 mg、120 mg、180 mg、210 mg、240 mg、270 mg、300 mgそれぞれ添加し、官能評価(総合評価)を行った。
この結果を図14に示す。
信州味噌:スイートの混合質量部比率を3:7にした合わせ味噌、及び前記合わせ味噌の味噌ミックス100 g当たり、BCAAミックス(組成:バリン:22、ロイシン:44、イソロイシン:22)4400mg、アスパラギン酸600mgを添加した合わせ味噌について、遊離アミノ酸の定量を行った。
この結果を表27に示す。
以上の実施例より、本発明の、味噌製品にバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を添加することを特徴とする、香り及び/又は味の濃さを調節した味噌製品を生産する方法、並びにバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、味噌製品の香り及び/又は味の濃さ調節剤、によって、健康促進効果がより高く、より優れた風味に調節された味噌製品を取得できることが確認された。
又、遊離BCAA及び遊離アスパラギン酸を、
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
及び
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
(ここで、
遊離BCAA質量部=遊離バリン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離イソロイシン質量部;及び
遊離アミノ酸質量部=遊離アスパラギン酸質量部+遊離プロリン+遊離スレオニン質量部+遊離セリン質量部+遊離グルタミン酸質量部+遊離プロリン質量部+遊離グリシン質量部+遊離アラニン質量部+遊離システイン質量部+遊離バリン質量部+遊離メチオニン質量部+遊離イソロイシン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離チロシン質量部+遊離フェニルアラニン質量部+遊離リジン質量部+遊離ヒスチジン質量部+遊離アルギニン質量部;
である)
で含有することを特徴とする、米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品、が健康促進効果がより高く、より優れた風味に調節された米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品であることも確認された。
Claims (3)
- 味噌製品にバリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を添加することを特徴とする、香り及び/又は味の濃さを調節した味噌製品を生産する方法、
ここで、
(1)前記バリン、ロイシン及びイソロイシンの配合割合は、バリンの質量部:ロイシンの質量部:イソロイシンの質量部が、2~4:5~7:2~4の範囲の配合割合である、
(2)前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の配合割合は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンの合計質量部:アスパラギン酸又はその塩の合計質量部が、1.5~16:1の範囲の配合割合である、並びに、
(3)前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の総添加量は、味噌製品中の味噌成分の質量100 g当たりの前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の総質量で、300 mg以上、21200 mg以下である。 - バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする、味噌製品の香り及び/又は味の濃さ調節剤、
ここで、
(1)前記バリン、ロイシン及びイソロイシンの配合割合は、バリンの質量部:ロイシンの質量部:イソロイシンの質量部が、2~4:5~7:2~4の範囲の配合割合である、並びに、
(2)前記バリン、ロイシン、イソロイシン、並びにアスパラギン酸及び/又はその塩の配合割合は、バリン、ロイシン、及びイソロイシンの合計質量部:アスパラギン酸又はその塩の合計質量部が、1.5~16:1の範囲の配合割合である。 - 遊離BCAA及び遊離アスパラギン酸を、
0.35≦(遊離BCAA質量部+遊離アスパラギン酸質量部)/遊離アミノ酸質量部≦0.8、
及び
1.5≦遊離BCAA質量部/遊離アスパラギン酸質量部≦8、
(ここで、
遊離BCAA質量部=遊離バリン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離イソロイシン質量部;及び
遊離アミノ酸質量部=遊離アスパラギン酸質量部+遊離スレオニン質量部+遊離セリン質量部+遊離グルタミン酸質量部+遊離プロリン質量部+遊離グリシン質量部+遊離アラニン質量部+遊離システイン質量部+遊離バリン質量部+遊離メチオニン質量部+遊離イソロイシン質量部+遊離ロイシン質量部+遊離チロシン質量部+遊離フェニルアラニン質量部+遊離リジン質量部+遊離ヒスチジン質量部+遊離アルギニン質量部;
である)
で含有することを特徴とする、米味噌と豆味噌の合わせ味噌の味噌製品。
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