JPWO2005070231A1 - 調味料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
膨化脱脂大豆を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を所定の条件で分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、活性炭を加えて処理することにより醤油様調味料を製造する。
Description
本発明は調味料の製造方法、特に加工食品やつゆ・たれ類、漬物液などの各種調味料に使用した際、各素材の風味をマスキングすることなく、うま味、厚みを付与することができる調味料の製造方法に関するものである。
食生活の多様化により、多種多様の食品ならびにそれらに使用する調味料が開発されている。それらの調味料は、特定の食品専用の調味料である場合もあるが、その特定・専用の調味料のレシピに組み込まれ、呈味性の基本を形成する調味料である場合もある。従来、このような基本調味料としては、グルタミン酸モノナトリウム(MSG)を主成分とする「うまみ調味料」が利用されてきた。しかし、食生活の多様化が進む中で、基本調味料に関しても、従来の「うまみ調味料」の他に、より多様で複雑な呈味を有する製品への要望が高まっている。
うま味以外の上記のような複雑な呈味として、先味のパンチ、中味の厚み、後味の伸びといったいわゆるコク味が知られている。ここでいう、先味とは飲食物を口腔内に含んですぐ感じる味のことであり、後味は飲食物を嚥下したあとに舌に残る味のことである。また、中味とは先味と後味の間に感じる味のことである。
これまで食品に先味のパンチを与える調味素材として酸分解HVP(植物蛋白加水分解物)、例えば「味液」(味の素(株))が知られている。また、先味の強さに加え後味の伸びを与えるものとして蛋白酵素分解物、例えば「コウジ・アジ」(味の素(株))が知られている。
中味に厚み、ふくらみを付与する素材としては、各種酵母エキスが知られているが、独特の酵母臭があり添加量によっては加工食品に少し異味異臭を与える場合があり、素材の呈味、風味をマスキングしてしまうことがある。従って加工食品などに使用した際に酵母臭がなく、素材の呈味、風味をマスキングせず、中味に厚み、うまみを付与することができる調味料が求められてきた。醤油をはじめとする蛋白酵素分解物を使用することで酵母臭の問題は解決できるが、例えば醤油、もしくは特開平7−327631号公報で開示された発明においては、独特の醤油香が素材の呈味、風味をマスキングしてしまう上、中味の厚みはあまり強くない。さらに、原料に小麦グルテンを用いた調味料の製造方法がいくつか開示されている(特開平10−66539号公報、特開2001−178397号公報)が、特開平10−66539号公報あるいは特開2001−178397号公報で開示された方法で製造された調味料が素材の風味をマスキングしないとの言及はなく、また、中味に厚み、うま味を付与することができるとの言及もない。また、この他の蛋白酵素分解物でも独特の穀物臭が素材の呈味、風味をマスキングすることがあることは食品業界では一般的に知られていることである。
一方、マスキングせず素材感を生かすことのできる蛋白酵素分解物系の調味料を製造する方法が開示されている(特開2003−289826号公報)が、この方法では中味の厚みを付与することはできない。従って、食品に使用した際に、素材の呈味、風味をマスキシグせず、中味の厚みを付与できる蛋白酵素分解物系の調味料の開発が求められている。
うま味以外の上記のような複雑な呈味として、先味のパンチ、中味の厚み、後味の伸びといったいわゆるコク味が知られている。ここでいう、先味とは飲食物を口腔内に含んですぐ感じる味のことであり、後味は飲食物を嚥下したあとに舌に残る味のことである。また、中味とは先味と後味の間に感じる味のことである。
これまで食品に先味のパンチを与える調味素材として酸分解HVP(植物蛋白加水分解物)、例えば「味液」(味の素(株))が知られている。また、先味の強さに加え後味の伸びを与えるものとして蛋白酵素分解物、例えば「コウジ・アジ」(味の素(株))が知られている。
中味に厚み、ふくらみを付与する素材としては、各種酵母エキスが知られているが、独特の酵母臭があり添加量によっては加工食品に少し異味異臭を与える場合があり、素材の呈味、風味をマスキングしてしまうことがある。従って加工食品などに使用した際に酵母臭がなく、素材の呈味、風味をマスキングせず、中味に厚み、うまみを付与することができる調味料が求められてきた。醤油をはじめとする蛋白酵素分解物を使用することで酵母臭の問題は解決できるが、例えば醤油、もしくは特開平7−327631号公報で開示された発明においては、独特の醤油香が素材の呈味、風味をマスキングしてしまう上、中味の厚みはあまり強くない。さらに、原料に小麦グルテンを用いた調味料の製造方法がいくつか開示されている(特開平10−66539号公報、特開2001−178397号公報)が、特開平10−66539号公報あるいは特開2001−178397号公報で開示された方法で製造された調味料が素材の風味をマスキングしないとの言及はなく、また、中味に厚み、うま味を付与することができるとの言及もない。また、この他の蛋白酵素分解物でも独特の穀物臭が素材の呈味、風味をマスキングすることがあることは食品業界では一般的に知られていることである。
一方、マスキングせず素材感を生かすことのできる蛋白酵素分解物系の調味料を製造する方法が開示されている(特開2003−289826号公報)が、この方法では中味の厚みを付与することはできない。従って、食品に使用した際に、素材の呈味、風味をマスキシグせず、中味の厚みを付与できる蛋白酵素分解物系の調味料の開発が求められている。
本発明は、加工食品やつゆ・たれ類、漬物液などの各種調味料に使用した際に、素材の呈味、風味をマスキングせず、中味にうま味、厚みを付与することができる調味料の提供を目的とする。
本発明者は、前記課題を解決する為、鋭意検討を重ねた結果、膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合物を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を麹重量の1.8〜3.0倍量(重量)の食塩濃度13〜17重量%の食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を32〜40℃、11〜19日間加水分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭を加え、20〜60℃で15分〜5時間の処理を行うことにより素材の風味、呈味をマスキングすることなく、うま味、厚みを付与することができる調味料を作製できることを見出した。即ち、本発明は以下の通りである。
(1)膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合物を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を麹重量の1.8〜3.0倍量(重量)の食塩濃度13〜17重量%の食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を32〜40℃、11〜19日間加水分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭を加え、20〜60℃で15分〜5時間の処理を行うことを特徴とする醤油様調味料の製造方法。
(2)膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合比率が乾燥重量比で10:0〜5:5である(1)記載の方法。
(3)麹菌がA.oryzae及び/又はA.sojaeである(1)記載の方法。
(4)麹菌がA.sojae AJ117552(FERM P−19637)である(3)記載の方法。
(5)バクテリオシン産生乳酸菌がナイシン産生乳酸菌である(1)記載の方法。
(6)ナイシン産生乳酸菌がLactococcus lactis AJ110212(FERM BP−8552)である(5)記載の方法。
(7)諸味を形成する際、麹重量の2.0〜2.7倍の14〜16%食塩水を混合する(1)記載の方法。
(8)諸味の加水分解条件が、33〜39℃、12〜18日である(1)記載の方法。
(9)添加する活性炭量が対生揚げ0.01〜0.5重量%である(1)記載の方法。
(10)(1)乃至(9)記載の製造方法で得ることができる、素材の風味をマスキングせず、うま味、厚みを付与し得る調味料。
(11)醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種を使用し、又は含む飲食品において、当該醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種の全部又は一部を(10)記載の調味料で置換した飲食品。
(12)飲食品がめんつゆ又は焼肉のたれである(11)記載の飲食品。
本発明において使用する原料としては脱脂大豆をエクストルーダーで高温高圧処理した膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮した脱脂大豆を混合したものを用いることが出来る。膨化脱脂大豆の製造条件は特に限定されないが、例えば特開平7−51022記載の膨化脱脂大豆製造方法を用いることが出来る。膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合比率は、乾燥重量比で10:0〜5:5が望ましい。蒸煮脱脂大豆の配合量が5割を超えると十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。
上記原料に抗菌物質であるバクテリオシンを産生する能力のある乳酸菌の培養物、並びに種麹を混合し、培養床に盛り込む。乳酸菌培養液は盛り込み後の水分が37〜50%になるように添加量を調整する。乳酸菌が産生するバクテリオシンは、ナイシン、ペディオシン、サカシン、ヌカシンなどが挙げられるが、中でも抗菌スペクトルの広さからナイシンを用いることが望ましい。その際乳酸菌が産生するナイシンの種類はナイシンA、ナイシン2並びにその類縁体どれでもかまわない。呈味力価、特にうまみ、厚みが強い調味液を得るためには雑菌汚染の少ない麹を作る必要があり、その為には使用する乳酸菌培養液中のバクテリオシン活性が高い方が望ましい。そこで例えば、ナイシンZを高生産するL.lactis AJI110212(FERM BP−8552)を使用することが出来る。
種麹には醤油同様A.oryzae及び/又はA.sojaeを使用することが出来る。使用する麹菌は原料タンパクをアミノ酸、ペブチドまで高分解し、得られる調味液に強いうま味、厚みを付与できるものが望ましい。そこで例えば、A.sojae AJ117552(FERM P−19637)を使用することが出来る。
原料と乳酸菌培養液、種麹の混合物を27〜35℃、好ましくは31〜34℃で40〜48時間培養を行い、麹を得る。特に培養温度が35℃以上になると原料タンパクの分解に必要な酵素活性が低くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。また、温度が26℃以下になると麹菌の生育が悪くなり、原料タンパクの分解に必要な酵素を十分得られず、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。製麹から出麹まで麹の水分は35%以上に保持することが重要である。製麹中に水分が35%よりも低くなると麹の生育が抑制され、原料タンパク質を分解するのに十分な酵素を得ることが出来ず、結果十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。従って、出麹時の水分を測定し35%以上になっていることを確認することが工程管理上重要である。
次に得られた麹を麹重量あたり1.8〜3.0倍、好ましくは2.0〜2.7倍、より好ましくは2.5〜2.7倍の食塩水に仕込み諸味を形成する。食塩水の濃度は13〜17重量%、より好ましくは14〜16%重量に調整する。通常醤油では仕込み水として飽和食塩水、即ち20〜23%の食塩水を用いるが、本発明では食塩水の食塩濃度を減らすことでタンパク分解酵素の働きを良くし、原料タンパクの分解を亢進させ、十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来る。また、仕込み水の食塩濃度が13%よりも低いとバチルス属、スタフィロコッカス属など呈味、風味上好ましくない微生物が増殖してしまい、調味液に異味異臭が付与される結果となる。
諸味を32〜40℃、より好ましくは33〜39℃、さらに好ましくは34〜36℃に保温し、11〜19日間、より好ましくは12〜18曰間、さらに好ましくは13〜15日間発酵を行う。発酵温度が31℃以下であるとタンパク質成分の分解が十分ではなく、呈味全体が弱くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。また、41℃以上であると諸味中に含まれる糖とアミノ酸が反応して調味液に褐変臭、焦げ味がついてしまい、本調味料の重要な機能である厚みがマスクされてしまう。培養時間についても同様の傾向があり、10日間以下の発酵時間ではタンパク質成分の分解が十分ではなく、呈味全体が弱くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ず、また、20日間以上の発酵時間では調味液に褐変臭、焦げ味がついてしまい、本調味液の重要な機能である厚みがマスクされてしまい、十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。
次に発酵が終了した諸味を圧搾し、残渣を取り除き、生揚げを得る。得られた生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭、好ましくは0.01〜0.5重量%を加え、20〜60℃で15分〜5時間インキュベートを行う。使用する活性炭は特に制限は無いが、SD−V5炭、SD−V6炭(味の素ファインテクノ製)を用いることが出来る。活性炭処理をすることにより好ましくない豆臭を取り除くことが出来、めんつゆや焼肉のたれ、漬物液などの加工食品や調味料に用いた際、それらの食品に含まれる他の素材、例えばだしや各種エキスの風味、呈味を損なうことなく、程よいうま味、厚みを付与することが出来るようになる。但し、活性炭処理条件については、上記の条件に縛られるものでなく、上記条件で処理して得られる調味液と同等の機能が得られるものであれば構わない。
活性炭処理した生揚げは火入れによって、酵素の失活、微生物の殺菌を行う。火入れは通常醤油製造で使用される方法、即ちジャケットタンクによるバッチ殺菌、並びにプレート熱交換機を使用した連続殺菌にて行うことが出来る。そしてその殺菌は例えば、80〜90℃で30分、もしくは120℃、10〜30秒で実施することが出来る。
最後に殺菌した生揚げをろ過し、液中に含まれるオリなどの残渣、浮遊物を取り除き清澄な調味液を得る。ろ過の方法、条件は特に制限は無い。
この調味液は液体のままで使用することが出来、またスプレードライヤーやバキュームドラムドライヤーなどで乾燥させ、粉末として使用することも出来る。
本発明の方法で得られる調味液は、官能評価によれば、醤油香等の醸造香、並びに穀物臭が弱く、うま味があり、中味に強い厚みを有する。
この調味液は醸造香、穀物臭が弱いため各種の飲食品に幅広く利用できる汎用性があり、その特徴として、飲食品に厚みを付与し、味質を改善する効果、換言すれば呈味を増強する機能をもつことが挙げられる。例えば、スープ、ソース、各種加工食品に添加することで、それらのもつ醤油、だし、畜肉エキス等の呈味を増強することができる。例えば、めんつゆなどだしを含む飲食品にこの調味料を添加することで、だしの濃厚感を増強させることができ、焼肉のたれに用いることで使用されているエキスの濃厚感を引き立たせることが出来る。例えば、醤油ラーメンスープに用いることで先味の醤油風味を増強し、中味に畜肉エキスの濃厚感を付与することが出来、カレーや豚骨ラーメンスープに用いることで畜肉エキスの濃厚感を増強することが出来る。
本発明における調味料の他の特徴として、調味料自身の加熱安定性が優れていることを挙げることができる。このため、例えば、レトルト加工食品、煮込み汁など加熱若しくは長時間に渡って熱に晒される食品に使用した場合、加熱による呈味力価の低下を防ぐことができる。
本発明における調味料の使用形態については、各種飲食品の製造または加工時に使用する方法、液状または顆粒状、粉末状の各種調味料に配合して使用する方法、更には調味料の一部を置換して使用する方法等が挙げられる。調味料の一部を置換して使用する方法については、例えば醤油類、蛋白加水分解物類、酵母エキス、畜肉エキスの一部と置換えて使用することができる。
本発明者は、前記課題を解決する為、鋭意検討を重ねた結果、膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合物を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を麹重量の1.8〜3.0倍量(重量)の食塩濃度13〜17重量%の食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を32〜40℃、11〜19日間加水分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭を加え、20〜60℃で15分〜5時間の処理を行うことにより素材の風味、呈味をマスキングすることなく、うま味、厚みを付与することができる調味料を作製できることを見出した。即ち、本発明は以下の通りである。
(1)膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合物を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を麹重量の1.8〜3.0倍量(重量)の食塩濃度13〜17重量%の食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を32〜40℃、11〜19日間加水分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭を加え、20〜60℃で15分〜5時間の処理を行うことを特徴とする醤油様調味料の製造方法。
(2)膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合比率が乾燥重量比で10:0〜5:5である(1)記載の方法。
(3)麹菌がA.oryzae及び/又はA.sojaeである(1)記載の方法。
(4)麹菌がA.sojae AJ117552(FERM P−19637)である(3)記載の方法。
(5)バクテリオシン産生乳酸菌がナイシン産生乳酸菌である(1)記載の方法。
(6)ナイシン産生乳酸菌がLactococcus lactis AJ110212(FERM BP−8552)である(5)記載の方法。
(7)諸味を形成する際、麹重量の2.0〜2.7倍の14〜16%食塩水を混合する(1)記載の方法。
(8)諸味の加水分解条件が、33〜39℃、12〜18日である(1)記載の方法。
(9)添加する活性炭量が対生揚げ0.01〜0.5重量%である(1)記載の方法。
(10)(1)乃至(9)記載の製造方法で得ることができる、素材の風味をマスキングせず、うま味、厚みを付与し得る調味料。
(11)醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種を使用し、又は含む飲食品において、当該醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種の全部又は一部を(10)記載の調味料で置換した飲食品。
(12)飲食品がめんつゆ又は焼肉のたれである(11)記載の飲食品。
本発明において使用する原料としては脱脂大豆をエクストルーダーで高温高圧処理した膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮した脱脂大豆を混合したものを用いることが出来る。膨化脱脂大豆の製造条件は特に限定されないが、例えば特開平7−51022記載の膨化脱脂大豆製造方法を用いることが出来る。膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合比率は、乾燥重量比で10:0〜5:5が望ましい。蒸煮脱脂大豆の配合量が5割を超えると十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。
上記原料に抗菌物質であるバクテリオシンを産生する能力のある乳酸菌の培養物、並びに種麹を混合し、培養床に盛り込む。乳酸菌培養液は盛り込み後の水分が37〜50%になるように添加量を調整する。乳酸菌が産生するバクテリオシンは、ナイシン、ペディオシン、サカシン、ヌカシンなどが挙げられるが、中でも抗菌スペクトルの広さからナイシンを用いることが望ましい。その際乳酸菌が産生するナイシンの種類はナイシンA、ナイシン2並びにその類縁体どれでもかまわない。呈味力価、特にうまみ、厚みが強い調味液を得るためには雑菌汚染の少ない麹を作る必要があり、その為には使用する乳酸菌培養液中のバクテリオシン活性が高い方が望ましい。そこで例えば、ナイシンZを高生産するL.lactis AJI110212(FERM BP−8552)を使用することが出来る。
種麹には醤油同様A.oryzae及び/又はA.sojaeを使用することが出来る。使用する麹菌は原料タンパクをアミノ酸、ペブチドまで高分解し、得られる調味液に強いうま味、厚みを付与できるものが望ましい。そこで例えば、A.sojae AJ117552(FERM P−19637)を使用することが出来る。
原料と乳酸菌培養液、種麹の混合物を27〜35℃、好ましくは31〜34℃で40〜48時間培養を行い、麹を得る。特に培養温度が35℃以上になると原料タンパクの分解に必要な酵素活性が低くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。また、温度が26℃以下になると麹菌の生育が悪くなり、原料タンパクの分解に必要な酵素を十分得られず、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。製麹から出麹まで麹の水分は35%以上に保持することが重要である。製麹中に水分が35%よりも低くなると麹の生育が抑制され、原料タンパク質を分解するのに十分な酵素を得ることが出来ず、結果十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。従って、出麹時の水分を測定し35%以上になっていることを確認することが工程管理上重要である。
次に得られた麹を麹重量あたり1.8〜3.0倍、好ましくは2.0〜2.7倍、より好ましくは2.5〜2.7倍の食塩水に仕込み諸味を形成する。食塩水の濃度は13〜17重量%、より好ましくは14〜16%重量に調整する。通常醤油では仕込み水として飽和食塩水、即ち20〜23%の食塩水を用いるが、本発明では食塩水の食塩濃度を減らすことでタンパク分解酵素の働きを良くし、原料タンパクの分解を亢進させ、十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来る。また、仕込み水の食塩濃度が13%よりも低いとバチルス属、スタフィロコッカス属など呈味、風味上好ましくない微生物が増殖してしまい、調味液に異味異臭が付与される結果となる。
諸味を32〜40℃、より好ましくは33〜39℃、さらに好ましくは34〜36℃に保温し、11〜19日間、より好ましくは12〜18曰間、さらに好ましくは13〜15日間発酵を行う。発酵温度が31℃以下であるとタンパク質成分の分解が十分ではなく、呈味全体が弱くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。また、41℃以上であると諸味中に含まれる糖とアミノ酸が反応して調味液に褐変臭、焦げ味がついてしまい、本調味料の重要な機能である厚みがマスクされてしまう。培養時間についても同様の傾向があり、10日間以下の発酵時間ではタンパク質成分の分解が十分ではなく、呈味全体が弱くなり、十分なうまみ、厚みを持った調味液を得ることが出来ず、また、20日間以上の発酵時間では調味液に褐変臭、焦げ味がついてしまい、本調味液の重要な機能である厚みがマスクされてしまい、十分なうま味、厚みを持った調味液を得ることが出来ない。
次に発酵が終了した諸味を圧搾し、残渣を取り除き、生揚げを得る。得られた生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭、好ましくは0.01〜0.5重量%を加え、20〜60℃で15分〜5時間インキュベートを行う。使用する活性炭は特に制限は無いが、SD−V5炭、SD−V6炭(味の素ファインテクノ製)を用いることが出来る。活性炭処理をすることにより好ましくない豆臭を取り除くことが出来、めんつゆや焼肉のたれ、漬物液などの加工食品や調味料に用いた際、それらの食品に含まれる他の素材、例えばだしや各種エキスの風味、呈味を損なうことなく、程よいうま味、厚みを付与することが出来るようになる。但し、活性炭処理条件については、上記の条件に縛られるものでなく、上記条件で処理して得られる調味液と同等の機能が得られるものであれば構わない。
活性炭処理した生揚げは火入れによって、酵素の失活、微生物の殺菌を行う。火入れは通常醤油製造で使用される方法、即ちジャケットタンクによるバッチ殺菌、並びにプレート熱交換機を使用した連続殺菌にて行うことが出来る。そしてその殺菌は例えば、80〜90℃で30分、もしくは120℃、10〜30秒で実施することが出来る。
最後に殺菌した生揚げをろ過し、液中に含まれるオリなどの残渣、浮遊物を取り除き清澄な調味液を得る。ろ過の方法、条件は特に制限は無い。
この調味液は液体のままで使用することが出来、またスプレードライヤーやバキュームドラムドライヤーなどで乾燥させ、粉末として使用することも出来る。
本発明の方法で得られる調味液は、官能評価によれば、醤油香等の醸造香、並びに穀物臭が弱く、うま味があり、中味に強い厚みを有する。
この調味液は醸造香、穀物臭が弱いため各種の飲食品に幅広く利用できる汎用性があり、その特徴として、飲食品に厚みを付与し、味質を改善する効果、換言すれば呈味を増強する機能をもつことが挙げられる。例えば、スープ、ソース、各種加工食品に添加することで、それらのもつ醤油、だし、畜肉エキス等の呈味を増強することができる。例えば、めんつゆなどだしを含む飲食品にこの調味料を添加することで、だしの濃厚感を増強させることができ、焼肉のたれに用いることで使用されているエキスの濃厚感を引き立たせることが出来る。例えば、醤油ラーメンスープに用いることで先味の醤油風味を増強し、中味に畜肉エキスの濃厚感を付与することが出来、カレーや豚骨ラーメンスープに用いることで畜肉エキスの濃厚感を増強することが出来る。
本発明における調味料の他の特徴として、調味料自身の加熱安定性が優れていることを挙げることができる。このため、例えば、レトルト加工食品、煮込み汁など加熱若しくは長時間に渡って熱に晒される食品に使用した場合、加熱による呈味力価の低下を防ぐことができる。
本発明における調味料の使用形態については、各種飲食品の製造または加工時に使用する方法、液状または顆粒状、粉末状の各種調味料に配合して使用する方法、更には調味料の一部を置換して使用する方法等が挙げられる。調味料の一部を置換して使用する方法については、例えば醤油類、蛋白加水分解物類、酵母エキス、畜肉エキスの一部と置換えて使用することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
分解時間の検討
膨化脱脂大豆60kg,L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹1500gと食塩濃度15.6重量%食塩水4050gをガラス瓶に仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、35℃で10〜20日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵開始10、12、14、16、18、20日後に200gずつサンプリングを行い、諸味からろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ150gに食塩6g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)3gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.05gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製))、吸光度法による色度(545nm)の測定、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表1に示す。
表1の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。調味料としての適不適については主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。
その結果、12〜18日間分解した調味液で十分なうまみ、中味の厚みを有していた。中でも14日間分解することで最も強い厚みを得ることが出来た。10日間の分解では中味の厚みは十分ではなく、また20日間の分解でも厚みが不十分であり官能不合格であった。但し、それらの官能平点が合格下限に近いことより、11日間あるいは19日間の分解においても官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、分解時間は11〜19日間、好ましくは12〜18日間、特に14日間前後が好ましいことが判明した。
膨化脱脂大豆60kg,L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹1500gと食塩濃度15.6重量%食塩水4050gをガラス瓶に仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、35℃で10〜20日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵開始10、12、14、16、18、20日後に200gずつサンプリングを行い、諸味からろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ150gに食塩6g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)3gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.05gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製))、吸光度法による色度(545nm)の測定、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表1に示す。
表1の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。調味料としての適不適については主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。
その結果、12〜18日間分解した調味液で十分なうまみ、中味の厚みを有していた。中でも14日間分解することで最も強い厚みを得ることが出来た。10日間の分解では中味の厚みは十分ではなく、また20日間の分解でも厚みが不十分であり官能不合格であった。但し、それらの官能平点が合格下限に近いことより、11日間あるいは19日間の分解においても官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、分解時間は11〜19日間、好ましくは12〜18日間、特に14日間前後が好ましいことが判明した。
分解温度の検討
膨化脱脂大豆60kg,L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹189gと食塩濃度15.6重量%食塩水511gをガラス瓶に仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、31〜41℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ500gに食塩20g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)10gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.15gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製))、吸光度法による色度(545nm)の測定、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表2に示す。
表2の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液としで満足できる水準であることを示している。適不適については実施例1同様主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。
その結果、33〜39℃で分解した調味液でうま味に加え、中味に厚みを有していた。中でも35℃で分解することで最も強い厚みを得ることが出来た。31℃の分解では厚みが十分には感じられず、また41℃の分解では褐変臭、焦げ味が強く厚みがマスクされ官能不合格であった。但し、それらの官能評点が合格下限に近いことより、32℃あるいは40℃での分解においても官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、分解温度は32〜40℃、より好ましくは33〜39℃、寺に35℃付近が好ましいことが判明した。
膨化脱脂大豆60kg,L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹189gと食塩濃度15.6重量%食塩水511gをガラス瓶に仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、31〜41℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ500gに食塩20g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)10gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.15gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製))、吸光度法による色度(545nm)の測定、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表2に示す。
表2の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液としで満足できる水準であることを示している。適不適については実施例1同様主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。
その結果、33〜39℃で分解した調味液でうま味に加え、中味に厚みを有していた。中でも35℃で分解することで最も強い厚みを得ることが出来た。31℃の分解では厚みが十分には感じられず、また41℃の分解では褐変臭、焦げ味が強く厚みがマスクされ官能不合格であった。但し、それらの官能評点が合格下限に近いことより、32℃あるいは40℃での分解においても官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、分解温度は32〜40℃、より好ましくは33〜39℃、寺に35℃付近が好ましいことが判明した。
蒸煮脱脂大豆配合量の検討
膨化脱脂大豆はエクストルーダー処理を行うため製造コストがかかる。蒸煮脱脂大豆を一部混合することで原料費をコストダウンすることが出来る可能性がある。今回膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆を乾燥重量比で10:0、8:2、6:4、5:5、4:6、3:7、0:10となるように混合した原料について検討を行った。但し蒸煮脱脂大豆は蒸煮前の乾燥重量で示している。実際には表3に示した混合比の膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆に
L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の乳酸菌培養液(pH6.3)を加えた後、A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料となるように添加した。混合物それぞれ300gを蓋麹に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら43時間の製麹を行った。得られた麹200gに食塩濃度15.6重量%食塩水540gを加え35℃で14日間の発酵を行った。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ200gに食塩8g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)4gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.1gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製)、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。結果を分析値とともに表4に示す。
表4の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。適不適については中味の厚みについて評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、蒸煮脱脂大豆配合量を増やすにつれ中味の厚みが弱くなる傾向が見られた。しかしながら蒸煮脱脂大豆配合割合が5割以下であれば十分なうま味、中味に厚みを有していた。従って、蒸煮脱脂大豆を配合する場合その配合量は5割以下とすることが望ましいことが判明した。
膨化脱脂大豆はエクストルーダー処理を行うため製造コストがかかる。蒸煮脱脂大豆を一部混合することで原料費をコストダウンすることが出来る可能性がある。今回膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆を乾燥重量比で10:0、8:2、6:4、5:5、4:6、3:7、0:10となるように混合した原料について検討を行った。但し蒸煮脱脂大豆は蒸煮前の乾燥重量で示している。実際には表3に示した混合比の膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆に
L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の乳酸菌培養液(pH6.3)を加えた後、A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料となるように添加した。混合物それぞれ300gを蓋麹に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら43時間の製麹を行った。得られた麹200gに食塩濃度15.6重量%食塩水540gを加え35℃で14日間の発酵を行った。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ200gに食塩8g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)4gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.1gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し85℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、及びグルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、乳酸分析機(バイオセンサーBF−4(王子計測機器(株)製)、pHの測定、糖度計によるBrixの測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。結果を分析値とともに表4に示す。
表4の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。適不適については中味の厚みについて評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、蒸煮脱脂大豆配合量を増やすにつれ中味の厚みが弱くなる傾向が見られた。しかしながら蒸煮脱脂大豆配合割合が5割以下であれば十分なうま味、中味に厚みを有していた。従って、蒸煮脱脂大豆を配合する場合その配合量は5割以下とすることが望ましいことが判明した。
加水量の検討
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹189gに対し1.7、2.0、2.2、2.5、2.7倍量(重量)の食塩濃度15.6重量%食塩水を加え、ガラス瓶に仕込んだ。
食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ500gに食塩20g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)10gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.15gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、グルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、有機酸分析機(L−7000(日立製作所(株)製))による乳酸濃度の測定、pHの測定、糖度計によるBrix.の測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表5に示す。
表5の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。適不適については主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、加水量2.0〜2.7倍となるように食塩水を加えて作製した諸味を発酵させて製造した調味液で十分なうま味、厚みを有していることが判明した。中でも2.5〜2.7倍加水時で製造した調味液で最も強い厚みを得ることが出来た。1.7倍以下では厚みが十分ではなく官能的に不合格であった。実際、1.4倍加水で諸味を作成し、調味料の試作を行ったが、うま味、厚みとも弱く、官能的に不合格であった。また、2.7倍加水で最も官能がよかったことから少なくとも3.0倍加水までは官能的に合格であると考えられる。また、確かに1.7倍加水では官能的にやや劣ったものであるが合格下限に随分近いものであったので、1.8倍加水から官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、麹に対する加水量は重量比で1.8〜3.0倍、より好ましくは2.0〜2.7倍、さらに好ましくは2.5〜2.7倍がよいことが判明した。
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらに
A.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹189gに対し1.7、2.0、2.2、2.5、2.7倍量(重量)の食塩濃度15.6重量%食塩水を加え、ガラス瓶に仕込んだ。
食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ガラス瓶を恒温槽にいれ、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ500gに食塩20g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)10gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整し、SD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)0.15gを加え20℃で60分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液についてケールダール(Kjeldahl)法による窒素(TN)の分析、グルタミン酸濃度(GH mg/dl)の測定、有機酸分析機(L−7000(日立製作所(株)製))による乳酸濃度の測定、pHの測定、糖度計によるBrix.の測定を行った。
また、3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。官能評価の結果から各実験区について総合評価を行った。その結果を分析値とともに表5に示す。
表5の官能評価において、官能評点3点未満は調味液として不適当、3〜5点は調味液として満足できる水準であることを示している。適不適については主に中味の厚みを中心に評価を行った。総合評価において、◎と○は合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、加水量2.0〜2.7倍となるように食塩水を加えて作製した諸味を発酵させて製造した調味液で十分なうま味、厚みを有していることが判明した。中でも2.5〜2.7倍加水時で製造した調味液で最も強い厚みを得ることが出来た。1.7倍以下では厚みが十分ではなく官能的に不合格であった。実際、1.4倍加水で諸味を作成し、調味料の試作を行ったが、うま味、厚みとも弱く、官能的に不合格であった。また、2.7倍加水で最も官能がよかったことから少なくとも3.0倍加水までは官能的に合格であると考えられる。また、確かに1.7倍加水では官能的にやや劣ったものであるが合格下限に随分近いものであったので、1.8倍加水から官能的に合格するものが得られると考えられる。従って、麹に対する加水量は重量比で1.8〜3.0倍、より好ましくは2.0〜2.7倍、さらに好ましくは2.5〜2.7倍がよいことが判明した。
活性炭処理条件の検討
活性炭処理を行わない調味液では豆臭が強く、用途によってはその豆臭が食品、もしくは調味料の風味を損なう可能性があった。このような異風味を除去する方法として活性炭処理が知られている。しかし、活性炭で調味液を処理すると、風味とともに呈味成分も除去されることが知られており、本調味料の機能である中味のうま味、厚みも損なわれる危険性がある。そこで、豆臭を取り除くことができ、かつ本調味料の機能であるうま味、厚みがよく残存する活性炭処理条件を決定することとした。
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらにA.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹40kgと食塩濃度15.6重量%食塩水108kgをジャケット付タンクに仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ジャケット部に温水を循環して諸味を加温し、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ1Lに食塩40g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)20gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整した。pH調整後の生揚げ200gにSD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)を0.02g、0.06g、0.1g、0.2g、1g、2gもしくは4g(それぞれ生揚げに対し0.01%、0.03%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2%)を加え、20〜60℃で15〜180分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液について3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。その結果を表6に示す。
表6の官能評価においては、未処理品の厚みを5点とし、3点未満は厚みが十分に残存していないため処理条件として不適当、3〜5点は厚みが十分に残存しており処理条件として適当であることを示している。総合評価において、◎と○は中味の厚みが残存し、豆臭が除去された合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、活性炭量の増加、温度の上昇、処理時間の延長に伴い本調味料の機能である中味の厚みは減少していくことが判明した。今回官能良好と認めた評点3点以上となる処理条件は、活性炭(SD−V6炭)0.01%〜0.03%添加し、20℃〜30℃で60分〜180分インキュベートする条件、もしくは、活性炭(SD−V6炭)0.05%〜0.1%添加し20℃〜30℃で30分〜180分インキュベートする条件、活性炭(SD−V6炭)0.5%添加し60℃で15分インキュベートする条件であった。しかし、最も活性炭(SD−V6炭)添加量が少ない0.01%添加時に最も厚みが強いことから、添加量を0.01%よりも下げ、処理時間を180分よりも長くすることも可能である。例えば、活性炭(SD−V6炭)0.001%添加で20℃、5時間処理しても良いと考える。また、処理条件が60℃、15分の場合、活性炭(SD−V6炭)0.5%添加時には官能評点が4.9点と最も高く、1.0%添加時に2.8点まで低下していることから、活性炭の添加上限は0.9%と考える。以上のことから、活性炭処理条件は、活性炭を0.001〜0.9%添加し、20〜60℃で15分〜5時間インキュベート、好ましくは活性炭を0.01〜0.5%添加し、20〜60℃で15分〜3時間インキュベートする条件がよいと判明した。
活性炭処理を行わない調味液では豆臭が強く、用途によってはその豆臭が食品、もしくは調味料の風味を損なう可能性があった。このような異風味を除去する方法として活性炭処理が知られている。しかし、活性炭で調味液を処理すると、風味とともに呈味成分も除去されることが知られており、本調味料の機能である中味のうま味、厚みも損なわれる危険性がある。そこで、豆臭を取り除くことができ、かつ本調味料の機能であるうま味、厚みがよく残存する活性炭処理条件を決定することとした。
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらにA.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹40kgと食塩濃度15.6重量%食塩水108kgをジャケット付タンクに仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ジャケット部に温水を循環して諸味を加温し、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ1Lに食塩40g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)20gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整した。pH調整後の生揚げ200gにSD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)を0.02g、0.06g、0.1g、0.2g、1g、2gもしくは4g(それぞれ生揚げに対し0.01%、0.03%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、2%)を加え、20〜60℃で15〜180分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
以上の操作によって取得した各実験区の調味液について3名からなる専門の官能評価パネルによる単純溶液系での官能評価試験を行った。その結果を表6に示す。
表6の官能評価においては、未処理品の厚みを5点とし、3点未満は厚みが十分に残存していないため処理条件として不適当、3〜5点は厚みが十分に残存しており処理条件として適当であることを示している。総合評価において、◎と○は中味の厚みが残存し、豆臭が除去された合格を表し、中でも◎は最も好ましい条件であることを示している。また、×は不合格を示す。その結果、活性炭量の増加、温度の上昇、処理時間の延長に伴い本調味料の機能である中味の厚みは減少していくことが判明した。今回官能良好と認めた評点3点以上となる処理条件は、活性炭(SD−V6炭)0.01%〜0.03%添加し、20℃〜30℃で60分〜180分インキュベートする条件、もしくは、活性炭(SD−V6炭)0.05%〜0.1%添加し20℃〜30℃で30分〜180分インキュベートする条件、活性炭(SD−V6炭)0.5%添加し60℃で15分インキュベートする条件であった。しかし、最も活性炭(SD−V6炭)添加量が少ない0.01%添加時に最も厚みが強いことから、添加量を0.01%よりも下げ、処理時間を180分よりも長くすることも可能である。例えば、活性炭(SD−V6炭)0.001%添加で20℃、5時間処理しても良いと考える。また、処理条件が60℃、15分の場合、活性炭(SD−V6炭)0.5%添加時には官能評点が4.9点と最も高く、1.0%添加時に2.8点まで低下していることから、活性炭の添加上限は0.9%と考える。以上のことから、活性炭処理条件は、活性炭を0.001〜0.9%添加し、20〜60℃で15分〜5時間インキュベート、好ましくは活性炭を0.01〜0.5%添加し、20〜60℃で15分〜3時間インキュベートする条件がよいと判明した。
めんつゆでの置き換え評価
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらにA.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹40kgと食塩濃度15.6重量%食塩水108kgをジャケット付タンクに仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ジャケット部に温水を循環させ諸味を加温し、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ1Lに食塩40g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)20gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整した。pH調整後の生揚げ500gにSD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)を0.15g加え、25℃で30分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
つぎに、表7に示しためんつゆレシピにおいて、醤油区分10%及びだし区分10%重量分を減量し、上記の本発明よる調味液、市販大豆・小麦酵素分解物、市販酵母エキスで置き換えためんつゆを作製した。それぞれのめんつゆにおいて醤油の先味、だしの濃厚感、だしの風味の評価を実施し、対照レシピのめんつゆよりも優れた官能を得られるかどうか調べた。結果を表8に示す。
結果、対照レシピから醤油、だし区分を減量したものに本発明で得られる調味料を添加し作製しためんつゆはだしの濃厚感、及びだしの風味において対照レシピのめんつゆを上回る力価を示した。従って、本発明で得られる調味料は、めんつゆの醤油、だし風味をマスキングせず、中味の厚みを付与することができ、醤油、ならびにだしの代替として使用することにより、めんつゆの高品質化に貢献することが可能である。また、醤油、だしを使用したほかのつゆ・たれ、例えばうどんつゆ、おでんつゆにおいても本発明で得られる調味料を使用することでだしの濃厚感、だしの風味を増強することが可能である。
膨化脱脂大豆60kg、L.lactis AJ110212(FERM BP−8552)の培養液(pH6.3)47kgを混合機(マゼラー(産業機械(株)製))に投入し十分に混合後、さらにA.sojae AJ117552(FERM P−19637)の胞子を2×106コ/g原料になるように添加し、混合を行った。上記混合物を通風製麹機に盛り込み、品温を30〜32℃に保ちながら45時間培養を行った。得られた麹40kgと食塩濃度15.6重量%食塩水108kgをジャケット付タンクに仕込んだ。食塩はナクルM(ナイカイ塩業(株)製)を使用した。ジャケット部に温水を循環させ諸味を加温し、35℃で14日間の発酵を行った。また、発酵中は1日1回攪拌を行い、上部に浮いた麹を均一に分散させた。発酵終了後ろ布で残渣を取り除いて生揚げを得た。この生揚げ1Lに食塩40g、95%アルコール(日本アルコール工業(株)製)20gを加えた後、6Nの塩酸溶液で生揚げをpH4.5に調整した。pH調整後の生揚げ500gにSD−V6炭(味の素ファインテクノ(株)製)を0.15g加え、25℃で30分インキュベートした。ついで40%NaOHでpHを5.1に調整した後、No.2、No.5Cのろ紙(アドバンテック社製)でろ過を行い、活性炭を取り除いた。次に得られた清澄な生揚げに対し80℃30分の火入れを行い、その後60℃24時間放置して、オリの凝集を促進した。最後に遠心分離により上清を得た後、フィルター処理(0.45μm、クロマトディスク(クラボウ製))を行い清澄な調味液を得た。
つぎに、表7に示しためんつゆレシピにおいて、醤油区分10%及びだし区分10%重量分を減量し、上記の本発明よる調味液、市販大豆・小麦酵素分解物、市販酵母エキスで置き換えためんつゆを作製した。それぞれのめんつゆにおいて醤油の先味、だしの濃厚感、だしの風味の評価を実施し、対照レシピのめんつゆよりも優れた官能を得られるかどうか調べた。結果を表8に示す。
結果、対照レシピから醤油、だし区分を減量したものに本発明で得られる調味料を添加し作製しためんつゆはだしの濃厚感、及びだしの風味において対照レシピのめんつゆを上回る力価を示した。従って、本発明で得られる調味料は、めんつゆの醤油、だし風味をマスキングせず、中味の厚みを付与することができ、醤油、ならびにだしの代替として使用することにより、めんつゆの高品質化に貢献することが可能である。また、醤油、だしを使用したほかのつゆ・たれ、例えばうどんつゆ、おでんつゆにおいても本発明で得られる調味料を使用することでだしの濃厚感、だしの風味を増強することが可能である。
焼肉のたれでの置き換え評価
実施例6で使用した本発明による調味液を焼肉のたれに使用した場合の効果について調べた。表9に示した焼肉のたれレシピにおいて、醤油区分10%、ポークエキス区分20%を減量し、上記の本発明による調味液、市販大豆・小麦酵素分解物、市販酵毋エキスで置換した焼肉のたれを作製した。それぞれの焼肉のたれにおいて醤油の先味、ポークエキスの濃厚感、香辛料感の評価を実施し、対照レシピの焼肉のたれよりも優れた官能を得られるかどうか調べた。結果を表10に示す。
結果、対照レシピから醤油、ポークエキス区分を減量したものに本発明で得られる調味料を添加し作製した焼肉のたれはポークエキスの濃厚感において対照レシピの焼肉のたれを上回る力価を示し、また官能のバランスとしても良好なものであった。従って、本発明で得られる調味料は、醤油、ならびにポークエキスの代替として使用することにより、焼肉のたれの高品質化に貢献することが可能である。なお、ポークエキスをビーフエキスやチキンエキスに代えた焼肉のたれにおいても同様にエキスの濃厚感を増す効果がある。さらに、これらエキスを使用した商品、例えばラーメンスープ、カレールーにおいて、エキスの代わりに本発明で得られる調味料を使用し、エキスの濃厚感を増強することが可能である。
実施例6で使用した本発明による調味液を焼肉のたれに使用した場合の効果について調べた。表9に示した焼肉のたれレシピにおいて、醤油区分10%、ポークエキス区分20%を減量し、上記の本発明による調味液、市販大豆・小麦酵素分解物、市販酵毋エキスで置換した焼肉のたれを作製した。それぞれの焼肉のたれにおいて醤油の先味、ポークエキスの濃厚感、香辛料感の評価を実施し、対照レシピの焼肉のたれよりも優れた官能を得られるかどうか調べた。結果を表10に示す。
結果、対照レシピから醤油、ポークエキス区分を減量したものに本発明で得られる調味料を添加し作製した焼肉のたれはポークエキスの濃厚感において対照レシピの焼肉のたれを上回る力価を示し、また官能のバランスとしても良好なものであった。従って、本発明で得られる調味料は、醤油、ならびにポークエキスの代替として使用することにより、焼肉のたれの高品質化に貢献することが可能である。なお、ポークエキスをビーフエキスやチキンエキスに代えた焼肉のたれにおいても同様にエキスの濃厚感を増す効果がある。さらに、これらエキスを使用した商品、例えばラーメンスープ、カレールーにおいて、エキスの代わりに本発明で得られる調味料を使用し、エキスの濃厚感を増強することが可能である。
レトルト耐性評価
実施例6記載の本発明による調味料について、各種調味料とのレトルト耐性の比較を実施した。本発明による調味料以外に実験に用いた各種調味料は、市販の濃口醤油、発酵調味料、ビール酵母エキス、パン酵母エキス、ビーフエキス、オニオンエキスである。また、レトルトの条件はTYPE−RCS−80/10RSPGX−FAM(日阪製作所製)を使用し、殺菌温度126℃、F値9.3とした。官能評価は単純溶液系で実施し、喫食時に純エキス濃度0.5%、食塩濃度1.0%、pH5.1となるよう調整した。レトルト耐性の評価はレトルト前の厚みの力価とレトルト後の力価の比較にて行った。
結果を表11に示す。いずれの実験区でもレトルト処理により、厚みが低下したが、本発明による調味液は他の調味料に比ベレトルト後の相対力価が高かった。従って、本発明による調味液はレトルトや煮込み汁など加熱若しくは長時間に渡って熱に晒される食品に使用することが出来る。
実施例6記載の本発明による調味料について、各種調味料とのレトルト耐性の比較を実施した。本発明による調味料以外に実験に用いた各種調味料は、市販の濃口醤油、発酵調味料、ビール酵母エキス、パン酵母エキス、ビーフエキス、オニオンエキスである。また、レトルトの条件はTYPE−RCS−80/10RSPGX−FAM(日阪製作所製)を使用し、殺菌温度126℃、F値9.3とした。官能評価は単純溶液系で実施し、喫食時に純エキス濃度0.5%、食塩濃度1.0%、pH5.1となるよう調整した。レトルト耐性の評価はレトルト前の厚みの力価とレトルト後の力価の比較にて行った。
結果を表11に示す。いずれの実験区でもレトルト処理により、厚みが低下したが、本発明による調味液は他の調味料に比ベレトルト後の相対力価が高かった。従って、本発明による調味液はレトルトや煮込み汁など加熱若しくは長時間に渡って熱に晒される食品に使用することが出来る。
本発明の調味料は、醤油独特の醸造香、ならびに穀物臭が少なく、素材の風味、呈味をマスキングすることなく、中味にうま味と厚みを付与すると共に、加熱安定性にも優れているため、飲食品に含まれるだし、香辛料、各種エキス類の素材感を引きたて、厚みを付与する機能を有する点から、めんつゆ、焼肉のたれをはじめとするつゆ・たれ類、漬物液などの各種調味料や加工食品に広く用いることが出来る。従って、本発明は工業上、特に食品分野において極めて有用である。
Claims (12)
- 膨化脱脂大豆又は膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合物を主原料に、麹菌を用いて固体麹を作製し、醤油様の調味液を製造する工程において、製麹時にバクテリオシン産生乳酸菌培養液又はその上清を添加して製麹し、次に得られた麹を麹重量の1.8〜3.0倍量(重量)の食塩濃度13〜17重量%の食塩水と混合し諸味を形成した後に、諸味を32〜40℃、11〜19日間加水分解し、分解終了後に諸味を圧搾し得られる生揚げに、対生揚げ0.001〜0.9重量%の活性炭を加え、20〜60℃で15分〜5時間の処理を行うことを特徴とする醤油様調味料の製造方法。
- 膨化脱脂大豆と蒸煮脱脂大豆の混合比率が乾燥重量比で10:0〜5:5である請求項1記載の方法。
- 麹菌がA.oryzae及び/又はA.sojaeである請求項1記載の方法。
- 麹菌がA.sojae AJ117552(FERM P−19637)である請求項3記載の方法。
- バクテリオシン産生乳酸菌がナイシン産生乳酸菌である請求項1記載の方法。
- ナイシン産生乳酸菌がLactococcus lactis AJ110212(FERM BP−8552)である請求項5記載の方法。
- 諸味を形成する際、麹重量の2.0〜2.7倍の14〜16%食塩水を混合する請求項1記載の方法。
- 諸味の加水分解条件が、33〜39℃、12〜18日である請求項1記載の方法。
- 添加する活性炭量が対生揚げ0.01〜0.5重量%である請求項1記載の方法。
- 請求項1乃至9記載の製造方法で得ることができる、素材の風味をマスキングせず、うま味、厚みを付与し得る調味料。
- 醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種を使用し、又は含む飲食品において、当該醤油、蛋白加水分解物、酵母エキス、畜肉エキスの少なくとも1種の全部又は一部を請求項10記載の調味料で置換した飲食品。
- 飲食品がめんつゆ又は焼肉のたれである請求項11記載の飲食品。
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