JP2016217862A - ムーブメントおよび時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】指針の運針を立体的に変化させてデザイン性を向上させることができるムーブメントおよびそれを備えた時計を提供する。
【解決手段】駆動軸であるロータ軸14dを有するステップモータ14と、ロータ軸14dの回転に応じて回転して指針である小針を運針させる第2の指針軸16と、を備え、この第2の指針軸16がロータ軸14dに対して傾いて配置されている。従って、ステップモータ14のロータ軸14dに対して小針を傾けて運針させることができるので、小針の運針方向をロータ軸14dの回転方向に対して傾けることができ、これにより小針の運針を立体的に変化させることができるので、変化に富んだデザインを得ることができ、デザイン性を向上させることができる。
【選択図】図5

Description

この発明は、腕時計などの時計、またはメータなどの計測器などに用いられるムーブメントおよびそれを備えた時計に関する。
例えば、腕時計においては、特許文献1に記載されているように、外側ケース内に内側ケースを回転可能に取り付け、この内側ケース内に時計モジュールを組み込んだ構成のものが知られている。
特表2009−524009号公報
この種の腕時計は、時計モジュールが、時針、分針、秒針などの指針を運針する指針軸のほかに、24時間表示の小針やストップウオッチ機能の小針などの機能針を運針する指針軸を備え、時計モジュールを備える内側ケースを外側ケースに対して傾けた状態で起立させるように構成されている。
このような腕時計では、時計モジュールを備える内側ケースを外側ケースに対して傾けた状態で起立させることにより、文字板を見やすくすることができても、時針、分針、秒針などの指針、および小針などの機能針が互いに平行な平面上を運針する構成であるから、指針や機能針の運針が平面的になり、デザイン的な変化に乏しいという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、指針の運針を立体的に変化させてデザイン性を向上させることができるムーブメントおよびそれを備えた時計を提供することである。
この発明は、駆動軸を有する駆動源と、前記駆動軸の回転に応じて回転して指針を運針させる指針軸と、を備え、前記指針軸が前記駆動軸に対して傾いて配置されていることを特徴とするムーブメントである。
この発明によれば、駆動軸に対して指針を傾けて配置することができるので、指針の運針を立体的に変化させることができ、これにより変化に富んだデザインを得ることができるので、デザイン性を向上させることができる。
この発明を腕時計に適用した第1実施形態を示した拡大正面図である。 図1に示された腕時計の時計モジュールを示した拡大斜視図である。 図2示された時計モジュールのA−A矢視における拡大断面図である。 図3示された時計モジュールにおける第2の時計ムーブメントを示した拡大裏面図である。 図4に示された第2の時計ムーブメントのB−B矢視における拡大断面図である。 図5に示された第2の時計ムーブメントにおける第2の指針軸およびその指針歯車を示した要部の拡大断面図である。 図6に示された指針歯車の歯部を示し、(a)はその要部を示した拡大斜視図、(b)はそのC−C矢視における拡大断面図である。 図6に示された指針歯車と伝達カナとの噛み合い状態を示し、(a)は伝達軸に対して指針軸が傾いた状態における要部の拡大断面図、(b)はその要部を平面的に示した拡大図、(c)はそのピッチ円に沿うD−D矢視における要部の拡大断面図である。 図6に示された指針歯車と伝達カナとの噛み合い状態を示し、(a)は伝達軸に対して指針軸が平行な状態における要部の拡大断面図、(b)はその要部を平面的に示した拡大図、(c)はそのピッチ円に沿うE−E矢視における要部の拡大断面図である。 図9に示された指針歯車において、伝達カナに噛み合う指針歯車の逃げ部の第1変形例を示し、(a)は伝達軸に対して指針軸が平行な状態における要部の拡大断面図、(b)はその逃げ部を平面的に示した拡大図、(c)はそのピッチ円に沿うF−F矢視における要部の拡大断面図である。 図8に示された指針軸を伝達軸に対して捩って傾けた状態の第2変形例を示し、(a)は伝達軸に対する指針軸の捩れ傾き状態を示した要部の拡大断面図、(b)はその逃げ部を平面的に示した拡大図、(c)はそのピッチ円に沿うG−G矢視における要部の拡大断面図である。 図6に示された指針歯車の歯部をプレス加工によって形成した第3変形例を示し、(a)はその要部を示した拡大斜視図、(b)はそのH−H矢視において歯部の断面を凸形状に形成した拡大断面図、(c)はそのH−H矢視において歯部の断面をほぼ台形状に形成した拡大断面図である。 この発明を腕時計に適用した第2実施形態を示し、(a)はその時計モジュールを示した拡大断面図、(b)はその時計モジュールに組み込まれた第2、第3の時計ムーブメントを示した要部の拡大断面図である。
(第1実施形態)
以下、図1〜図9を参照して、この発明を指針式の腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
この腕時計は、図1および図2に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の12時側と6時側とには、時計バンド2が取り付けられている。また、この腕時計ケース1の3時側には、竜頭などのスイッチ部3が設けられている。
この腕時計ケース1の内部には、図1〜図3に示すように、時計モジュール4が設けられている。この時計モジュール4は、ハウジング5を備えている。このハウジング5の上部には、第1の文字板6が設けられている。また、このハウジング5内における下部には、回路基板7が設けられている。さらに、このハウジング5の内部には、第1〜第3の時計ムーブメント8〜10が設けられている。
第1の時計ムーブメント8は、図1〜図3に示すように、時針11a、分針11b、秒針11cなどの指針11を運針させて現在時刻を指示する一般的なムーブメントである。この第1の時計ムーブメント8は、駆動源としてのステップモータ(図示せず)と、このステップモータの回転が輪列部(図示せず)によって伝達される第1の指針軸12と、を備えている。
この場合、第1の時計ムーブメント8における第1の指針軸12は、図3に示すように、筒車の筒軸である時針軸12aと、この時針軸12a内に回転自在に配置された分針軸12bと、この分針軸12b内に回転自在に配置された秒針軸12cと、を有している。輪列部は、図示しないが、ステップモータの回転を秒針軸12cに伝達する五番車、秒針軸12cの回転を分針軸12bに伝達する三番車、および分針軸12bの回転を時針軸12aに伝達する日の裏車などの複数の伝達車を有している。
この第1の時計ムーブメント8は、図3に示すように、第1の指針軸12が第1の文字板6の中心部に位置し、第1の文字板6の上方に突出した状態で配置されるように構成されている。この場合、第1の文字板6の上方に位置する時針軸12aの上部には、時針11aが取り付けられている。この時針軸12aの上方に位置する分針軸12bの上部には、分針11bが取り付けられている。
さらに、分針軸12bの上方に位置する秒針軸12cの上部には、図3に示すように、秒針11cが取り付けられている。これにより、この第1の時計ムーブメント8は、第1の指針軸12が第1の文字板6の平面に対して垂直な状態で配置され、この第1指針軸12の突出した上部に取り付けられた指針11が第1の文字板6の上方を運針するように構成されている。
また、この第1の時計ムーブメント8は、図3に示すように、ステップモータの駆動軸であるロータ軸(いずれも図示せず)が第1の文字板6の平面に対して垂直な状態で配置され、このロータ軸に対して第1の指針軸12が平行に配置されていることにより、指針11が第1の文字板6に対して平行な状態で、その上方を運針するように構成されている。
一方、第2の時計ムーブメント9は、図1〜図3に示すように、例えば24時間で1回転する小針13を運針させて時間を24時間表示で指示するムーブメントであり、ハウジング5の6時側に配置されている。この第2の時計ムーブメント9は、図4および図5に示すように、駆動源としてのステップモータ14と、このステップモータ14の回転が輪列部15によって伝達される第2の指針軸16と、を備えている。
ステップモータ14は、図4および図5に示すように、磁界を発生するコイル部14aと、このコイル部14aで発生した磁界を導くステータ14bと、このステータ14bに導かれた交番磁界によってステップ回転するロータ14cと、を備えている。この場合、コイル部14aは、コイル基板14gを介して回路基板7と電気的に接続されている。
ロータ14cは、図4および図5に示すように、駆動軸であるロータ軸14dと磁石部14eとロータカナ14fとを有し、ロータ軸14dが輪列受部17と地板18との間に回転可能に配置され、この状態で磁石部14eがステータ14bの円形孔内に配置されて180度ずつステップ回転するように構成されている。
輪列部15は、図4および図5に示すように、ステップモータ14の回転を第2の指針軸16に伝達する伝達車であり、輪列受部17と地板18との間に回転可能に配置された伝達軸15aと、ロータ14cのロータカナ14fに噛み合って回転する伝達歯車15bと、この伝達歯車15bと共に回転する伝達カナ15cと、を有し、伝達軸15aがロータ14cのロータ軸14dに対して平行な状態で配置されている。
第2の指針軸16は、図4および図5に示すように、例えば小針13を24時間で1回転させるものであり、伝達カナ15cに噛み合って回転する従動歯車である指針歯車16aを有し、輪列受部17と地板18との間に傾いた状態で回転可能に配置されている。すなわち、この第2の指針軸16は、図5に示すように、ロータ14cのロータ軸14dおよび輪列部15の伝達軸15aに対し傾いた状態で、地板18の上方に突出して配置されている。
この場合、第2の指針軸16は、図5および図6に示すように、ロータ14cのロータ軸14dに対する傾き角度θが、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲に設定されている。このため、指針歯車16aは、図6に示すように、輪列部15の伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合うように構成されている。すなわち、指針歯車16aの歯部G1には、図7〜図9に示すように、輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられている。
この指針歯車16aの歯部G1に設けられた逃げ部Nは、図7および図8に示すように、ロータ軸14dに対する第2の指針軸16の傾き、つまり輪列部15の伝達カナ15cに対する指針歯車16aの傾きに応じて、指針歯車16aの歯部G1の歯先が、図8(a)に示すように、伝達カナ15cの歯底に接触せず、伝達カナ15cの歯底と平行になるように、指針歯車16aの歯部G1の歯先に形成された傾斜面である。
この傾斜面である逃げ部Nは、図7〜図9に示すように、指針歯車16aの歯部G1の全周に沿って設けられている。このため、指針歯車16aの歯部G1は、図7(b)に示すように、断面が台形状に形成されている。この場合、逃げ部Nは、図9(a)〜図9(c)に示すように、第2の指針軸16がロータ軸14dに対して傾くことなく、平行に配置された状態で、指針歯車16aを上方から平面的に見た際に、歯部G1の逃げ部Nが全周に沿って露呈する。
これに対して、第2の指針軸16がロータ軸14dに対して離れる方向に傾いて配置された状態における逃げ部Nは、図8(a)〜図8(c)に示すように、指針歯車16aの歯部G1の歯先と歯底とがロータ軸14dに対してそれぞれ平行になるため、指針歯車16aを上方から平面的に見た際に、歯部G1の両側面に設けられた逃げ部Nのみが、図8(b)に示すように、露呈する。
この場合、第2の指針軸16を回転可能に保持する輪列受部17の軸孔17aと、地板18の軸孔18aとは、図5および図6に示すように、その中心軸が第2の指針軸16と同じ傾きになるように、ロータ軸14dに対して傾いた状態で設けられている。また、第2の指針軸16を保持する輪列受部17の軸孔17aの周辺部と、地板18の軸孔18aの周辺部とには、それぞれ受け面17b、18bが設けられている。
これら輪列受部17の受け面17bと、地板18の受け面18bとは、図5および図6に示すように、第2の指針軸16に対して垂直な状態の傾斜面にそれぞれ形成されている。これにより、受け面17b、18bは、第2の指針軸16、伝達軸15a、ロータ軸14dなどの輪列を組み立てる際に、その組立用冶具を配置し易くして輪列を精度よく組み立てるように構成されている。
この第2の指針軸16を有する第2の時計ムーブメント9は、図1〜図3に示すように、第2の文字板19に対応して配置されるように構成されている。この第2の文字板19は、第1の文字板6の6時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6a内に傾斜した状態で、第1の文字板6と一体に形成されて配置されている。すなわち、この第2の文字板19は、図2および図3に示すように、地板18の上面に第2の指針軸16の傾きに応じて6時側が低くなるように傾斜して配置されている。なお、この第2の文字板19は、第1の文字板6と別体に形成されていても良い。
これにより、第2の時計ムーブメント9は、図1〜図3に示すように、その第2の指針軸16が第1の文字板6に対して傾き、かつ第2の文字板19に対して垂直な状態になり、この状態で第2の文字板19の上方に突出し、この突出した第2の指針軸16の上端部に取り付けられた小針13が、第1の文字板6の円形状の開口部6a内において、第2の文字板19に対して平行な状態で、かつ第1の文字板6に対して傾いた状態で運針するように構成されている。
この場合、第2の時計ムーブメント9は、図3、図5および図6に示すように、輪列部15の伝達カナ15cに対する指針歯車16aの傾きによる指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が、指針歯車16aの外径の大きさによって設定されている。これにより、第2の時計ムーブメント9は、指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が時計モジュール4全体の厚みT2に及ぼす影響が極めて小さく、この振れ幅T1によって時計モジュール4全体の厚みT2が厚くならないように構成されている。
一方、第3の時計ムーブメント10は、図1〜図3に示すように、例えばストップウオッチ機能用の小針20を運針させてストップウオッチ時間を指示するムーブメントであり、ハウジング5の12時側に配置されている。この第3の時計ムーブメント10は、第2の時計ムーブメント9と同様、駆動源としてのステップモータ14と、このステップモータ14の回転が輪列部15によって伝達される第3の指針軸21と、を備えている。
この第3の時計ムーブメント10も、第2の時計ムーブメント9と同様、第3の指針軸21がロータ14cのロータ軸14dおよび輪列部15の伝達軸15aに対して傾いた状態で、輪列受部17と地板18との間に回転可能に配置され、かつこの第3の指針軸21が地板18の上方に突出して配置されるように構成されている。
この第3の指針軸21は、第2の時計ムーブメント9の第2の指針軸16と同様、ロータ14cのロータ軸14dに対する傾き角度θが、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲に設定されている。このため、第3の時計ムーブメント10の指針歯車16aは、第2の時計ムーブメント9と同様、輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられ、これにより輪列部15の伝達カナ15cに対し傾いた状態で噛み合うように構成されている。
この場合にも、第3の指針軸21を保持する輪列受部17の受け面17bと、地板18の受け面18bとは、第2の時計ムーブメント9と同様、第3の指針軸21に対して垂直になるような傾斜面にそれぞれ形成されている。また、この第3の時計ムーブメント10は、図1〜図3に示すように、第3の文字板22に対応して配置されるように構成されている。
この第3の文字板22は、図1〜図3に示すように、第1の文字板6の12時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6b内に傾斜して、第1の文字板6と一体に形成されて配置されている。すなわち、この第3の文字板22は、地板18の上面に第3の指針軸21の傾きに応じて12時側が低くなるように傾斜して配置されている。なお、この第2の文字板19は、第1の文字板6と別体に形成されていても良い。
これにより、第3の時計ムーブメント10は、第2の時計ムーブメント9と同様、その第3の指針軸21が第1の文字板6に対して傾き、かつ第3の文字板22に対して垂直な状態になり、この状態で第3の文字板22の上方に突出し、この突出した第3の指針軸21の上端部に取り付けられた小針20が、第1の文字板6の円形状の開口部6b内において、第3の文字板22に対して平行な状態で、かつ第1の文字板6に対して傾いた状態で運針するように構成されている。
この場合にも、第3の時計ムーブメント10は、図3、図5および図6に示すように、輪列部15の伝達カナ15cに対する指針歯車16aの傾きによる指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が、指針歯車16aの外径の大きさによって設定されている。これにより、第3の時計ムーブメント10は、第2の時計ムーブメント9の場合と同様、指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が時計モジュール4全体の厚みT2に及ぼす影響が極めて小さく、この振れ幅T1によって時計モジュール4全体の厚みT2が厚くならないように構成されている。
次に、このような腕時計の作用について説明する。
通常状態では、第1の時計ムーブメント8によって現在時刻を指示すると共に、第2の時計ムーブメント9によって時間を24時間表示で指示する。この場合、第1の時計ムーブメント8は、図示ないが、駆動源であるステップモータのロータがステップ回転すると、このロータの回転が輪列部によって第1の指針軸12に伝達され、この第1の指針軸12によって指針11が第1の文字板6の上方を運針して現在時刻を指示する。
すなわち、第1の時計ムーブメント8は、ステップモータのロータがステップ回転すると、このロータの回転が輪列部の五番車によって第1の指針軸12の秒針軸12cに伝達され、この秒針軸12cの秒針11cが運針し、この秒針軸12cの回転が輪列部の三番車によって第1の指針軸12の分針軸12bに伝達され、この分針軸12bの分針11bが運針し、この分針軸12bの回転が輪列部の日の裏車によって第1の指針軸12の時針軸12aに伝達され、この時針軸12aの時針11aが運針する。
この場合、第1の時計ムーブメント8は、第1の指針軸12が第1の文字板6の平面に対して垂直な状態で配置され、ステップモータの駆動軸であるロータ軸(いずれも図示せず)が第1の文字板6の平面に対して垂直な状態で配置され、このロータ軸に対して平行に第1の指針軸12が配置されていることにより、指針11が第1の文字板6に対して平行な状態で運針して現在時刻を指示する。
また、第2の時計ムーブメント9は、図1〜図5に示すように、例えば24時間で1回転する小針13を運針させて時間を24時間表示で指示する。この第2の時計ムーブメント9は、駆動源であるステップモータ14のロータ14cが180度ずつステップ回転すると、ロータ14cのロータカナ14fに輪列部15の伝達歯車15bが噛み合って回転する。
このように、輪列部15の伝達歯車15bが回転すると、伝達カナ15cが伝達歯車15bと共に回転し、この伝達カナ15cに第2の指針軸16の従動歯車である指針歯車16aが噛み合って回転する。これにより、第2の指針軸16は、その上部に取り付けられた小針13が、第1の文字板6の開口部6a内において、第2の文字板19の上方を運針して時間を24時間表示で指示する。
この場合、第2の指針軸16は、図5に示すように、ロータ14cのロータ軸14dおよび輪列部15の伝達軸15aに対し、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲で傾いた状態で、地板18の上方に突出して配置されている。また、第2の文字板19は、第1の文字板6の6時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6a内において、第2の指針軸16の傾きに応じて6時側が低くなるように傾斜して配置されている。
これにより、第2の時計ムーブメント9は、その第2の指針軸16が第1の文字板6に対して傾き、かつ第2の文字板19に対して垂直な状態になり、この状態で第2の指針軸16が第2の文字板19の上方に突出し、この突出した第2の指針軸16の上端部に取り付けられた小針13が、第1の文字板6の円形状の開口部6a内において、第2の文字板19に対して平行な状態で、かつ第1の文字板6に対して傾いた状態で運針する。
このため、この第2の時計ムーブメント9では、駆動軸であるロータ軸14dの回転面に対して小針13を傾けて運針させることができるので、第1の時計ムーブメント8の指針11の運針方向およびこれと平行な第1の文字板6に対して、小針13を傾けて運針させることができる。これにより、小針13の運針を立体的に変化させることができるので、変化に富んだデザインが得られ、デザイン性の向上が図れる。
この場合、指針歯車16aは、図6に示すように、輪列部15の伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合うために、指針歯車16aの歯部G1に輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられている。このため、指針歯車16aは、輪列部15の伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合っていても、輪列部15の伝達カナ15cによってロータ14cの回転を第2の指針軸16に確実にかつ円滑に伝達する。
一方、この腕時計のモードをストップウオッチ機能に切り替えると、第3の時計ムーブメント10が小針20を運針させてストップウオッチ時間を指示する。この場合には、第2の時計ムーブメント9と同様、駆動源であるステップモータ14のロータ14cがステップ回転し、このロータ14cのロータカナ14fに輪列部15の伝達歯車15bが噛み合って回転する。
このように、第3の時計ムーブメント10における輪列部15の伝達歯車15bが回転すると、第2の時計ムーブメント9と同様、伝達カナ15cが伝達歯車15bと共に回転し、この伝達カナ15cに第3の指針軸21の従動歯車である指針歯車16aが噛み合って回転する。これにより、第3の時計ムーブメント10の第3の指針軸21は、その上部に取り付けられた小針20が、第1の文字板6の開口部6b内において、第3の文字板22の上方を運針してストップウオッチ時間を指示する。
この場合、第3の時計ムーブメント10における第3の指針軸21は、第2の時計ムーブメント9と同様、ロータ14cのロータ軸14dおよび輪列部15の伝達軸15aに対し、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲で傾いた状態で、地板18の上方に突出して配置されている。また、第3の文字板22は、第1の文字板6の12時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6b内において、第3の指針軸21の傾きに応じて12時側が低くなるように傾斜して配置されている。
これにより、第3の時計ムーブメント10は、その第3の指針軸21が第1の文字板6に対して傾き、かつ第3の文字板22に対して垂直な状態になり、この状態で第3の指針軸21が第3の文字板22の上方に突出し、この突出した第3の指針軸21の上端部に取り付けられた小針20が、第1の文字板6の円形状の開口部6b内において、第3の文字板22に対して平行な状態で、かつ第1の文字板6に対して傾いた状態で運針する。
このため、この第3の時計ムーブメント10においても、駆動軸であるロータ軸14dの回転面に対して小針20を傾けて運針させることができるので、第1の時計ムーブメント8の指針11の運針方向およびこれと平行な第1の文字板6に対して、小針20を傾けて運針させることができる。これにより、第3の時計ムーブメント10は、その小針20の運針を立体的に変化させることができると共に、第2の時計ムーブメント9の小針13の運針方向とも異ならせることができ、これにより、より一層、変化に富んだデザインが得られ、更なるデザイン性の向上が図れる。
この場合にも、第3の時計ムーブメント10の指針歯車16aは、第2の時計ムーブメント9と同様、輪列部15の伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合うために、指針歯車16aの歯部G1に輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられている。このため、指針歯車16aが輪列部15の伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合っていても、輪列部15の伝達カナ15cによってロータ14cの回転を第3の指針軸21に確実にかつ円滑に伝達する。
このように、この腕時計における第2の時計ムーブメント9によれば、駆動軸であるロータ軸14dを有するステップモータ14と、ロータ軸14dの回転に応じて回転して指針である小針13を運針させる第2の指針軸16と、を備え、この第2の指針軸16がロータ軸14dに対して傾いて配置されていることにより、小針13の運針を立体的に変化させてデザイン性を向上させることができる。
すなわち、この腕時計における第2の時計ムーブメント9では、ステップモータ14の駆動軸であるロータ軸14dに対して小針13を傾けた状態で運針させることができるので、小針13の運針面をロータ軸14dの回転面に対して傾けることができ、これにより小針13の運針を立体的に変化させることができるので、変化に富んだデザインを得ることができ、デザイン性を向上させることができる。
また、この腕時計では、ロータ軸14dに対して第2の指針軸16を傾けることにより、ロータ軸14dに対して小針13を上下方向に傾けることができると共に、小針13の上下方向の振れ幅を小さく抑えることができるので、第2の時計ムーブメント9全体を傾けて小針13を傾ける場合に比べて、時計モジュール4の厚みT2を薄くすることができ、これにより第2の指針軸16をロータ軸14dに対して傾けても、腕時計全体の薄型化および小型化を図ることができる。
また、この腕時計における第3の時計ムーブメント10によれば、第2の時計ムーブメント9と同様、ステップモータ14の駆動軸であるロータ軸14dに対してストップウオッチ時間を指示する小針20を傾けて運針させることができるので、この小針20の運針面をロータ軸14dの回転面に対して傾けることができ、これによっても小針20の運針を立体的に変化させることができるので、変化に富んだデザインを得ることができ、デザイン性を向上させることができる。
この場合にも、ロータ軸14dに対して第3の指針軸21を傾けることにより、ロータ軸14dに対して小針20を上下方向に傾けることができると共に、小針20の上下方向の振れ幅を小さく抑えることができるので、第3の時計ムーブメント10全体を傾けて小針20を傾ける場合に比べて、時計モジュール4の厚みT2を薄くすることができ、これにより、第3の指針軸21をロータ軸14dに対して傾けても、第2の時計ムーブメント9と同様、腕時計全体の薄型化および小型化を図ることができる。
この場合、駆動軸であるロータ軸14dは、その回転を輪列部15に伝達する駆動歯車であるロータカナ14fを有し、第3の指針軸21は、輪列部15の回転が伝達される従動歯車である指針歯車16aを有していることにより、ロータ軸14dの回転をロータカナ14fによって輪列部15に確実にかつ良好に伝達することができ、この輪列部15の回転を第3の指針軸21の指針歯車16aに確実にかつ良好に伝達することができ、これによりロータ軸14dの回転に応じて第3の指針軸21を確実にかつ良好に回転させることができる。
また、第2、第3の時計ムーブメント9、10は、第2、第3の指針軸16、21の従動歯車である指針歯車16aが、輪列部15の伝達歯車である伝達カナ15cに対して傾いた状態で噛み合っていることにより、ステップモータ14の駆動軸であるロータ軸14dに対して、第2の時計ムーブメント9の小針13、および第3の時計ムーブメント10の小針20を傾けて運針させることができると共に、ロータ軸14dの回転に応じて第2、第3の指針軸16、21を確実に回転させて小針13、20を良好に運針させることができる。
この場合、第2、第3の時計ムーブメント9、10は、輪列部15の伝達カナ15cに対する指針歯車16aの傾きによる指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が、指針歯車16aの外径の大きさによって設定されていることにより、この指針歯車16aの上下方向の振れ幅T1が時計モジュール4全体の厚みT2に及ぼす影響を極めて小さくすることができ、これにより時計モジュール4全体の厚みT2を薄く抑えることができる。
また、第2、第3の時計ムーブメント9、10の各従動歯車である指針歯車16aの歯部G1は、輪列部15の伝達歯車である伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられていることにより、指針歯車16aを輪列部15の伝達カナ15cに対して傾けた状態で確実に噛み合わせることができ、これによりロータ軸14dの回転に応じて第2、第3の指針軸16、21を確実に回転させることができる。
この場合、第2、第3の時計ムーブメント9、10は、指針歯車16aの歯部G1に輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nを設けるだけで良いので、第2、第3の指針軸16、21をステップモータ14のロータ軸14dに対して傾けるために、傘歯車やねじ歯車などの特殊な歯車を用いずに、平歯車の歯部に逃げ部Nを設ければ良いので、加工や製作が容易で、安価なものを提供することができる。
また、第2、第3の時計ムーブメント9、10における第2、第3の指針軸16、21は、第2、第3の文字板19、22に対して垂直な状態で上方に突出し、第2、第3の文字板19、22は、第2、第3の指針軸16、21に対して垂直な状態で、駆動源であるステップモータ14のロータ軸14dに対して傾いて配置されているので、第2、第3の時計ムーブメント9、10に対して第2、第3の文字板19、22を、ロータ軸14dに対する第2、第3の指針軸16、21の傾きに応じて傾けて配置することができ、これによってもデザイン性を向上させることができる。
この場合、第2の指針軸16を保持する輪列受部17の軸孔17aの周辺部と、地板18の軸孔18aの周辺部とには、それぞれ受け面17b、18bが、第2、第3の指針軸16、21に対して垂直な傾斜面にそれぞれ形成されているので、これら受け面17b、18bによって、第2、第3の指針軸16、21、伝達軸15a、ロータ軸14dなどの輪列を組み立てる際に、その組立用冶具を正確にかつ容易に配置することができる。
このため、輪列受部17と地板18とに、第2、第3の指針軸16、21、伝達軸15a、ロータ軸14dなどの輪列を組み付ける際に、輪列を容易にかつ精度よく組み立てることができると共に、第2、第3の指針軸16、21に小針13、20を正確にかつ良好に取り付けることができ、これにより生産性の向上を図ることができる。
さらに、この腕時計では、ステップモータ14のロータ軸14dに対して第2、第3の指針軸16、21が傾いて配置された第2、第3の時計ムーブメント9、10と、ステップモータのロータ軸(いずれも図示せず)に対して第1の指針軸12が平行に配置された第1の時計ムーブメント8と、を備えていることにより、第1の時計ムーブメント8の指針11の運針面に対して第2、第3の時計ムーブメント9、10の各小針13、20の運針面を傾けることができるので、指針12の運針と小針13、20の各運針を立体的に変化させることができ、これによりデザイン性を更に向上させることができる。
この場合、第2の時計ムーブメント9は、第1の文字板6の6時側に設けられた開口部6a内に第2の文字板19が6時側に向けて下るように傾斜して配置され、この傾斜した第2の文字板19の上方を小針13が平行に運針し、第3の時計ムーブメント10は、第1の文字板6の12時側に設けられた開口部6b内に第3の文字板22が12時側に向けて下るように傾斜して配置され、この傾斜した第3の文字板22の上方を小針20が平行に運針することにより、小針13、20の各運針状態を立体的に変化させることができる。
なお、上述した第1実施形態では、第2、第3の指針軸16、21における各指針歯車16aの歯部G1に形成された傾斜面である逃げ部Nが指針歯車16aの歯部G1の全周に沿って設けられている場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば図10(a)〜図10(c)に示す第1変形例のように、第2、第3の指針軸16、21における各指針歯車16aの歯部G1の歯先のみに逃げ部Nを設けた構成であっても良い。この場合には、指針歯車16aの歯部G1の断面が台形状に形成されている必要はなく、歯部G1の断面が長方形状などの四角形状に形成されていても良い。
また、上述した第1実施形態では、第2、第3の指針軸16、21をステップモータ14のロータ軸14dに対して離れる方向に傾けて配置した場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば図11(a)〜図11(c)に示す第2変形例のように、第2、第3の指針軸16、21をロータ軸14dに対して捩じる方向に傾けて配置しても良い。
この場合にも、第2、第3の指針軸16、21は、ロータ14cのロータ軸14dに対する捩じれ傾き角度が、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲に設定されていれば良い。このため、指針歯車16aは、輪列部15の伝達カナ15cに対してねじれた状態で傾いて噛み合うように構成されている。すなわち、指針歯車16aの歯部G1には、輪列部15の伝達カナ15cの歯部G2に対するかじりを避けるための逃げ部Nが設けられていれば良い。
この場合、指針歯車16aの歯部G1に設けられた逃げ部Nは、ロータ軸14dに対する第2、第3の指針軸16、21の捩じれ角度、つまり輪列部15の伝達カナ15cに対して指針歯車16aが捩じれて傾いた角度に応じて、指針歯車16aの歯部G1の歯先が、伝達カナ15cの歯底に接触せず、伝達カナ15cの歯底と平行になり、かつ歯部G1の両側面のうち、一方の側面が伝達カナ15cの歯部G2における片方の側面と平行なるように、指針歯車16aの歯部G1に形成された傾斜面である。
この傾斜面である逃げ部Nは、指針歯車16aの歯部G1の全周に沿って設けられている。このため、指針歯車16aの歯部G1は、断面が台形状に形成されている。この場合、指針歯車16aの歯部G1の歯先、歯底、および両側面のうち、これらの片側半分に位置する逃げ部Nのみが、図11(b)に示すように、露呈する。このため、指針歯車16aは、図11(c)に示すように、その歯部G1の片側の側面が伝達カナ15cの歯部G2の片側の側面にピッチ円上で当接することにより、伝達カナ15cによって回転する。
また、上述した第1実施形態では、指針歯車16aの歯部G1に逃げ部Nをワイヤー放電加工によって形成した場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば図12(a)〜図12(c)に示す第3変形例のように、プレス加工によって指針歯車16aの歯部G1を形成しても良い。
この場合、指針歯車16aの歯部G1は、図12(b)に示すように、歯部G1の下面側における断面の幅が広く、歯部G1の上面側における断面の幅が狭い、段差を有する凸形状に形成しても良い。また、指針歯車16aの歯部G1は、図12(c)に示すように、歯部G1の下面側における断面の幅が広く、歯部G1の上面側に向けて断面の幅が階段状に狭くなるように、断面ほぼ階段状の台形状に形成しても良い。このように指針歯車16aの歯部G1をプレス加工によって形成すれば、逃げ部Nを簡単にかつ容易に加工することができるので、指針歯車16aを安価に製作することができる。
また、上述した第1実施形態では、ロータ14cの回転を輪列部15によって第2、第3の指針軸16、21に伝達するように構成した場合について述べたが、この発明は、これに限らず、ロータ14cのロータカナ14fに第2、第3の指針軸16、21の指針歯車16aを噛み合わせることにより、ロータ14cの回転を第2、第3の指針軸16、21に直接伝達するように構成しても良い。
さらに、上述した第1実施形態では、第1の時計ムーブメント8のほかに、第2、第3の時計ムーブメント9、10を別に設けた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、第1の時計ムーブメント8に第2の時計ムーブメント9の第2の指針軸16およびその小針13を組み付けた構成であっても良い。
この場合には、第1の時計ムーブメント8における分針車の回転を時針車に伝達する日の裏車などの伝達車の回転を更に他の伝達車によって24時間で1回転する第2の指針軸16に伝達すように構成すればよい。この場合にも、24時間で1回転する第2の指針軸16を第1の時計ムーブメント8の駆動源であるステップモータのロータ軸に対して傾けた構成にすればよい。
(第2実施形態)
次に、図13(a)〜図13(b)を参照して、この発明を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図9に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、図13(a)〜図13(b)に示すように、時計モジュール4における第2、第3の時計ムーブメント30、31が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、第2、第3の時計ムーブメント30、31は、図13(b)に示すように、駆動源としてのステップモータ14と、このステップモータ14の回転によって回転する輪列部15と、この輪列部15の回転が伝達されて回転する第2、第3の指針軸16、21と、を備えている。この場合、ステップモータ14の駆動軸であるロータ軸14d、輪列部15の伝達軸15a、および第2、第3の指針軸16、21は、相互に平行な状態で輪列受部17と地板18との間に回転可能に配置されている。
このような第2、第3の時計ムーブメント30、31は、図13(a)に示すように、これら全体をそれぞれ第1の時計ムーブメント8に対して傾けることにより、第1の時計ムーブメント8の第1の指針軸12に対して、第2、第3の指針軸16、21を傾けた状態で配置するように構成されている。すなわち、第2、第3の時計ムーブメント30、31は、第1の時計ムーブメント8における第1の文字板6に対して第2、第3の指針軸16、21を傾けた状態で配置するように構成されている。
この場合、第1の時計ムーブメント8における第1の指針軸12に対する第2、第3の指針軸16、21の傾き角度θは、第1実施形態と同様、2度〜18度の範囲で、好ましくは5度〜10度の範囲に設定されている。また、第2、第3の時計ムーブメント30、31は、第1実施形態と同様、第2、第3の文字板19、22が第1の文字板6に対して傾いた状態で配置されるように構成されている。
すなわち、第2の時計ムーブメント30における第2の文字板19は、図13(a)に示すように、第1の文字板6の6時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6a内において、第1の文字板6に対する第2の時計ムーブメント30の傾き、つまり第2の指針軸16の傾きに応じて6時側が低くなるように傾斜して配置されている。
また、第3の時計ムーブメント31における第3の文字板22は、図13(a)に示すように、第1の文字板6の12時側に位置する箇所に設けられた円形状の開口部6b内において、第1の文字板6に対する第3の時計ムーブメント31の傾き、つまり第3の指針軸21の傾きに応じて12時側が低くなるように傾斜して配置されている。
このような腕時計によれば、第1の時計ムーブメント8に対して第2、第3の時計ムーブメント30、31を傾けるだけで、第1の時計ムーブメント8における第1の指針軸12に対して第2、第3の時計ムーブメント30、31における第2、第3の指針軸16、21を傾けることができる。
このため、この腕時計では、第1実施形態と同様、第2、第3の時計ムーブメント30、31の各小針13、20の各運針方向を第1の時計ムーブメント8の指針11の運針方向に対して傾けることができ、これにより小針13、20の運針を立体的に変化させることができるので、変化に富んだデザインを得ることができ、デザイン性を向上させることができる。
なお、上述した第1、第2の実施形態およびその各変形例では、駆動源としてステップモータ14を用いた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば、ゼンマイによって駆動軸が回転する機械式の駆動源であっても良い。
また、上述した第1、第2の実施形態およびその各変形例では、指針式の腕時計に適用した場合について述べたが、この発明は、必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の指針式の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計に限らず、指針を有する計測器などのメータ類にも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、駆動軸を有する駆動源と、前記駆動軸の回転に応じて回転して指針を運針させる指針軸と、を備え、前記指針軸が前記駆動軸に対して傾いて配置されていることを特徴とするムーブメントである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のムーブメントにおいて、前記駆動軸は、その回転を輪列部に伝達する駆動歯車を有し、前記指針軸は、前記輪列部の回転が伝達される従動歯車を有していることを特徴とするムーブメントである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のムーブメントにおいて、前記指針軸の前記従動歯車は、前記輪列部の伝達歯車に対して傾いた状態で噛み合っていることを特徴とするムーブメントである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のムーブメントにおいて、前記従動歯車の歯部は、前記輪列部の前記伝達歯車の歯部に対するかじりを避けるための逃げ部が設けられていることを特徴とするムーブメントである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のムーブメントにおいて、前記指針軸は、文字板に対して垂直な状態で前記文字板の上方に突出し、前記文字板は、前記指針軸に対して垂直な状態で、前記駆動源の前記駆動軸に対して傾いて配置されていることを特徴とするムーブメントである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のムーブメントにおいて、前記駆動源は、交番磁界によってロータがステップ回転するステップモータであり、前記駆動軸は、前記ロータのロータ軸であることを特徴とするムーブメントである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたムーブメントを備えていることを特徴とする時計である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の時計において、前記駆動源の前記駆動軸に対して前記指針軸が傾いて配置された第1のムーブメントと、前記駆動源の前記駆動軸に対して前記指針軸が平行に配置された第2のムーブメントと、を備えていることを特徴とする時計である。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の時計において、前記駆動源の前記駆動軸に対して傾いて配置された指針軸と、前記駆動源の前記駆動軸に対して平行に配置された他の指針軸と、を備えていることを特徴とする時計である。
請求項10に記載の発明は、ケースに組み込まれる複数のムーブメントのうち、少なくとも1つのムーブメントが他のムーブメントに対して傾いて配置されていることを特徴とする時計である。
1 腕時計ケース
4 時計モジュール
6 第1の文字板
6a、6b 開口部
8 第1の時計ムーブメント
9、30 第2の時計ムーブメント
10、31 第3の時計ムーブメント
11 指針
11a 時針
11b 分針
11c 秒針
12 第1の指針軸
13、20 小針
14 ステップモータ
14c ロータ
14d ロータ軸
14f ロータカナ
15 輪列部
15a 伝達軸
15c 伝達カナ
16 第2の指針軸
16a 指針歯車
19 第2の文字板
21 第3の指針軸
22 第3の文字板
G1、G2 歯部
N 逃げ部

Claims (10)

  1. 駆動軸を有する駆動源と、前記駆動軸の回転に応じて回転して指針を運針させる指針軸と、を備え、
    前記指針軸が前記駆動軸に対して傾いて配置されていることを特徴とするムーブメント。
  2. 請求項1に記載のムーブメントにおいて、前記駆動軸は、その回転を輪列部に伝達する駆動歯車を有し、前記指針軸は、前記輪列部の回転が伝達される従動歯車を有していることを特徴とするムーブメント。
  3. 請求項2に記載のムーブメントにおいて、前記指針軸の前記従動歯車は、前記輪列部の伝達歯車に対して傾いた状態で噛み合っていることを特徴とするムーブメント。
  4. 請求項3に記載のムーブメントにおいて、前記従動歯車の歯部は、前記輪列部の前記伝達歯車の歯部に対するかじりを避けるための逃げ部が設けられていることを特徴とするムーブメント。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のムーブメントにおいて、前記指針軸は、文字板に対して垂直な状態で前記文字板の上方に突出し、前記文字板は、前記指針軸に対して垂直な状態で、前記駆動源の前記駆動軸に対して傾いて配置されていることを特徴とするムーブメント。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のムーブメントにおいて、前記駆動源は、交番磁界によってロータがステップ回転するステップモータであり、前記駆動軸は、前記ロータのロータ軸であることを特徴とするムーブメント。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたムーブメントを備えていることを特徴とする時計。
  8. 請求項7に記載の時計において、前記駆動源の前記駆動軸に対して前記指針軸が傾いて配置された第1のムーブメントと、前記駆動源の前記駆動軸に対して前記指針軸が平行に配置された第2のムーブメントと、を備えていることを特徴とする時計。
  9. 請求項7に記載の時計において、前記駆動源の前記駆動軸に対して傾いて配置された指針軸と、前記駆動源の前記駆動軸に対して平行に配置された他の指針軸と、を備えていることを特徴とする時計。
  10. ケースに組み込まれる複数のムーブメントのうち、少なくとも1つのムーブメントが他のムーブメントに対して傾いて配置されていることを特徴とする時計。

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