JP2017526927A - 環状モジュールを備える時計用ムーブメント - Google Patents
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Abstract
時計用ムーブメントは、プレート1と、プレート1の周囲を囲む環状モジュール2とを備える。モジュール2は、転動手段によって自軸回りに回転するように取り付けられた可動リング2’’を備える。可動リング2’’は回転インジケーター3を保持する。回転インジケーター3は取付け具であり、そのうち、可動リング2’’に配置されたクラウン5に固定される第1の部分3Aが平坦であるとともに、クラウン5によって画定される平面に対して平行であり、第2の部分3Bが突出及び湾曲している。先端部の形状の第2の部分3Bは、クラウン5の中心の方に向いており、クラウン5は、回転インジケーター3の第1の部分3Aの一端部を受ける収容部を有する。ムーブメントは駆動列4を更に備え、駆動列4は、時計用ムーブメントによって与えられる回転速度で可動リング2’’を回転駆動し、それにより、可動リング2’’がプレート1の周縁部の周りで駆動される場合、回転インジケーター3が、時、分又は秒を表示する時刻情報を表すように構成される。【選択図】図1
Description
本発明は、時刻情報を表示する環状モジュールを備える時計用ムーブメントに関する。
機械式ウォッチ及びクロックにおいて、時刻表示は、文字盤の開口の後ろで回転する針又はリング又はディスクを用いて表されるのが一般的である。
しかし、特に従来の美的規範を打ち破ることが可能な代替的な表示形態については一定のニーズがある。
したがって、例えば、特許文献1が既知である。これは、ガラス越しにチャネルを有するブレスレット時計(bracelet watch)であって、時刻表示を表すために、ポンプによって動かされる流体がチャネルに達することにより、上記ガラスの異なる部分に連続的に色を付けるように構成されたブレスレット時計を記載している。この流体回路は文字盤を囲んでおり、したがって、時刻を周縁部において(peripherally)読み取ることが可能である。
特許文献2は、文字盤の周縁部の12対の針を周囲で駆動することによって、独自の様式で時及び分を表すウォッチを記載している。12個の軸受ブロックが文字盤周囲に分布し、そのそれぞれが、5分刻みで表示する長針と、時間を表示する短針とを有する。第1の針は自軸回りに回転し、第2の針は、第1の針の周囲を回り(gravitates around)、第1の針の上に現れたりその後ろに隠れたりする。各針は、駆動ホイールに接続され、時刻を表す場合の青色の面と、動いていない場合の無彩色の面とを有する。これらの針は、文字盤周囲で回転する2つのクラウンによって駆動される。双方のクラウンは、各軸受ブロックにおいて針の駆動ホイールと噛み合う歯付きセクションを有する。
本発明の目的は、時刻情報を独自の様式で表示する環状モジュールを備える時計を創出することである。
本発明によれば、時計用の機械式ムーブメントは、プレートと、プレートの周囲を囲む環状モジュールとを備える。モジュールは、転動手段によって自軸回りに回転するように取り付けられた可動リングを備える。可動リングは回転インジケーターを備える。回転インジケーターは取付け部品であり、そのうち、可動リングに配置されたクラウンに固定される第1の部分が平坦であるとともに、クラウンによって画定される平面に対して平行であり、第2の部分が突出及び湾曲している。突端部の形態の第2の部分は、クラウン5の中心の方に向いており、クラウン5は、回転インジケーター3の第1の部分3Aの一端部を受ける収容部(housing)を備える。ムーブメントは駆動歯車列を更に備え、この駆動歯車列は、時計用ムーブメントによって与えられる回転速度で可動リングを回転させ、それにより、可動リングがプレートの周縁部の周りで駆動される場合、回転インジケーターが、時、分又は秒に関する時刻情報を表すように構成される。
このようなムーブメントは、機械式ウォッチ及びクォーツ式ウォッチの双方に用いることができる。
1つの実施形態において、ムーブメントは、互いに離間した状態を保つ少なくとも2つの重なり合う同軸リングを備えるモジュールを備え、第1の同軸リングはプレートに固定され、第2の同軸リングは可動であり、時刻情報のインジケーターを備える。
上記実施形態によれば、モジュールは、玉軸受を形成するように2つの重なり合う同軸リング間に位置付けられたビーズを備えることができる。
別の実施形態において、可動リングは、ウォッチケースの中央部に配された溝内に配置することができ、所定の手段によって駆動され、この溝内で摺動することが可能であろう。
好ましくは、可動リングは、例えばリングの内縁部に配され、ムーブメントの中間列によって駆動される歯部を有することができる。回転インジケーターの駆動は、連続的とするか、又は、例えば1秒ごとに、若しくは数秒単位で(by second plateaus)ホップすることによって断続的とすることができる。
本発明の特徴は、非限定的に概略図を参照して、専ら例として与えられるいくつかの実施形態の記載を読むことでより明確になるであろう。
以下の記載は機械式ムーブメントに関する。機械式ムーブメントの秒表示部は文字盤の周縁部にある。図1に示されているように、ムーブメントは、プレート1と、プレート1の周囲を囲む環状モジュール2とを備える。モジュール2は、転動手段によって自軸回りに回転するように取り付けられた可動リングを備える。可動リングは、秒を示す回転インジケーター3を備える。
図2に示されている例において、時及び分の表示はムーブメントの中心部にあり、時及び分は針7によって表される。秒インジケーター3は周縁部にあり、ウォッチの文字盤8が取り付けられた場合、周縁部にある秒インジケーター3及び針7のみが見える。好ましくは、文字盤8は、多様な表示、例えば数字、区画又は指針を含むことができる。
図3に示されているように、モジュール2は、この例では玉によって互いに離間状態を保つ2つの重なり合う同軸リング2’、2’’を備え、第1の同軸リング2’は、プレート1に固定され、第2の同軸リング2’’は可動である。ムーブメントの秒用の中間列(intermediate seconds train)4と直接噛み合う秒インジケーター3を備える歯付きクラウン5が、この玉軸受に付加される。可動リング2’’は、当該の例では、内縁部に歯部6を有するクラウン5に固定され、クラウン5は、秒用の中間列4によって駆動されるように構成される。
クラウン5と、互いに離間状態を保つ2つの重なり合う同軸リング2’、2’’との重ね合わせが、図3に示されている。インジケーター部材3は、そのうちの、クラウン5に固定されている第1の部分が平坦であるとともに、クラウン5によって画定される平面に対して平行であり、第2の部分が突出及び湾曲している部品であり、クラウン5の中心の方に向いた突端部を構成する。
秒用の中間列4は、歯付きクラウン5を回転させ、歯付きクラウン5が列4によって回転されると、インジケーター3が現在の秒数を表示するようになっている。秒は、ムーブメントの周縁部において表示される。可動クラウン5は、1分間に1回転する速さで秒用の中間列4によって駆動される。したがって、インジケーター3は秒を表示する。
図6に示されているように、ムーブメントは、転動手段によって外側からガイドされるリング2’’を備え、このリング2’’は可動であり、時刻情報を表示する指針3を備える。可動リング2’’は、ウォッチのケース中央部9によって囲まれ、インジケーター部材の第1の部分3Aの外端部は、ケース中央部9の周囲溝11内に挿入されており、転動手段10、10’を、溝11内で第1の部分3Aの外端部の両側に備える。ウォッチケース中央部9の溝11に挿入されている可動リングと、転動手段10、10’とは、適所に保持されるだけでなく、円運動への対処も確実にする。転動手段10、10’は、例えば、溝11に部分的に一体化された玉又は可動リングに一体化された玉とすることができる。別の実施形態において、転動手段10、10’はリングとすることができる。
図4に示されているように、この周囲モジュールの取付けは、プレート全体へのアクセスを確保すること、特に、この周囲表示部を確保しながら任意の種類の表示部又は複合体を統合することを可能にする。この例では、機械式ムーブメントは、3日分の動力貯蔵量を提供する、直列に取り付けられた2つのバレル20、30を備える。バレル20、30のそれぞれは、ムーブメントの中心に対してずらされている。バレル20、30は、可動リング2’’を回転させる。時及び分の表示は、機械式ムーブメントの中心部にあり、一方、秒の表示は、ムーブメントの周縁部において表示され、玉軸受に取り付けられている。巻上げ用クラウンステムは3時位置にある。
図示の例では、可動リングの歯部6は内歯であるが、1つの代替形態においては外歯であってもよい。
用いられる周囲モジュールのタイプに応じて、すなわち、単一の可動リングを備えるか、1つのリングが可動でもう1つがプレートに固定されている2つのリングを備えるか、又は、クラウンが固定される玉軸受等の、支持体として機能するとともにクラウンを回転させる構成要素を備えるかに応じて、外側から見たムーブメントの厚さは、3ミリメートル〜7ミリメートル、例えば5ミリメートルという様々な厚さとすることができる。厚さとは無関係に、ムーブメントは、26ミリメートル〜34ミリメートル、例えば30ミリメートルを含む様々な直径に適合することができる。
Claims (13)
- 時計用の機械式ムーブメントであって、該ムーブメントは、プレート(1)と、該プレート(1)の周囲を囲む環状モジュール(2)とを備え、該モジュールは、転動手段によって自軸回りに回転するように取り付けられた可動リング(2’’)を備え、該可動リング(2’’)は回転インジケーター(3)を備え、該回転インジケーター(3)は取付け部品であり、そのうち、前記可動リング(2’’)に配置されたクラウン(5)に固定される第1の部分(3A)が平坦であるとともに、前記クラウン(5)によって画定される平面に対して平行であり、第2の部分(3B)が突出及び湾曲しており、突端部の形態の該第2の部分(3B)は、前記クラウン(5)の前記中心の方に向いており、前記クラウン(5)は、前記回転インジケーター(3)の前記第1の部分(3A)の一端部を受ける収容部を有し、該ムーブメントは駆動歯車列(4)を更に備え、該駆動歯車列(4)は、該時計用ムーブメントによって与えられる回転速度で前記可動リング(2’’)を回転させ、それにより、該可動リング(2’’)が前記プレート(1)の前記周縁部の周りで駆動される場合、前記回転インジケーター(3)が、時、分又は秒に関する時刻情報を表示するように構成される、機械式ムーブメント。
- 前記ムーブメントは、互いに離間状態を保つ少なくとも2つの重なり合う同軸リングを備えるモジュール(2)を備え、前記第1の同軸リング(2’)は前記プレート(1)に固定され、前記第2の同軸リング(2’’)は可動であり、時刻情報の前記インジケーター(3)を備える、請求項1に記載のムーブメント。
- 前記モジュール(2)は、玉軸受を形成するように、前記2つの重なり合う同軸リング(2’、2’’)間に位置付けられたビーズを備える、請求項1又は2に記載のムーブメント。
- 前記可動リング(2’’)は、前記ムーブメントの中間列(4)によって駆動されるように構成された歯部(6)を備える、請求項3に記載のムーブメント。
- 前記クラウン(5)は、前記ムーブメントの中間列(4)によって駆動されるように構成された歯部(6)を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 前記歯部(6)は、前記可動リング(2’’)又は前記クラウン(5)の内縁部に配されている、請求項4又は5に記載のムーブメント。
- 前記可動リング(2’’)は、1分間に1回転する速さで秒用の中間列(4)によって駆動されるように構成され、前記インジケーター(3)は秒を表示する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 前記環状モジュール(2)によって囲まれる前記空間内に時及び分の表示部を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 前記時及び分の表示部は針(7)を含む、請求項8に記載のムーブメント。
- 前記環状モジュール(2)の外側から見た前記直径が26ミリメートル〜34ミリメートルを含み、前記厚さが3ミリメートル〜7ミリメートルを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 前記可動リング(2’’)は、前記ウォッチの前記ケース中央部(9)によって囲まれ、前記インジケーター部材の前記第1の部分(3A)の外端部は、前記ケース中央部(9)の周囲溝(11)に挿入され、転動手段(10、10’)を、前記溝(11)内で前記第1の部分(3A)の前記外端部の両側に備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 前記可動リング(2’’)は、少なくとも1つのバレル(20、30)によって回転され、該少なくとも1つのバレル(20、30)の前記中心は、前記ムーブメントの前記中心に対してずらされている、請求項1〜11のいずれか1項に記載のムーブメント。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のムーブメントを備える時計。
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